JP2576424Y2 - 線引き具 - Google Patents
線引き具Info
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- JP2576424Y2 JP2576424Y2 JP1993008079U JP807993U JP2576424Y2 JP 2576424 Y2 JP2576424 Y2 JP 2576424Y2 JP 1993008079 U JP1993008079 U JP 1993008079U JP 807993 U JP807993 U JP 807993U JP 2576424 Y2 JP2576424 Y2 JP 2576424Y2
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- Japan
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- yarn
- case
- hook
- reel
- Prior art date
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- Unwinding Of Filamentary Materials (AREA)
- Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、建築分野において、粉
末チョークを付着させた糸を張設してこれをはじくこと
により、施工箇所に線引きを施す線引き具に関する。
末チョークを付着させた糸を張設してこれをはじくこと
により、施工箇所に線引きを施す線引き具に関する。
【0002】
【従来の技術】建築作業員が携帯する道具の一種とし
て、施工箇所に粉末チョークによって線引きを施す線引
き具がある。この線引き具の典型的な従来例は、粉末チ
ョークが充填されるケースと、このケースに回転自在に
内蔵されて糸を巻き取るリールとを有し、先端にかるこ
を設けた前記糸を前記ケースの糸繰り出し孔を通じて引
き出し可能とした基本構造を有する。この線引き具を用
いた線引き作業を行う場合は、前記かるこを線引きの起
点となる位置に突き刺して止着させてから、ケースを所
定位置まで移動させることによって、ケース内部のリー
ルが回転しながら移動距離分だけ糸を繰り出し、その繰
り出し過程で、ケース内の粉末チョークを糸に付着さ
せ、前記かることケースの間に張設されたこの糸を前記
相手材表面に向けて指ではじくことによって、前記粉末
チョークによる線を描く。
て、施工箇所に粉末チョークによって線引きを施す線引
き具がある。この線引き具の典型的な従来例は、粉末チ
ョークが充填されるケースと、このケースに回転自在に
内蔵されて糸を巻き取るリールとを有し、先端にかるこ
を設けた前記糸を前記ケースの糸繰り出し孔を通じて引
き出し可能とした基本構造を有する。この線引き具を用
いた線引き作業を行う場合は、前記かるこを線引きの起
点となる位置に突き刺して止着させてから、ケースを所
定位置まで移動させることによって、ケース内部のリー
ルが回転しながら移動距離分だけ糸を繰り出し、その繰
り出し過程で、ケース内の粉末チョークを糸に付着さ
せ、前記かることケースの間に張設されたこの糸を前記
相手材表面に向けて指ではじくことによって、前記粉末
チョークによる線を描く。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の線引き具に
よれば、次のような問題が指摘されている。例えば、相
手材の表面に向けて糸を指ではじく時には、この糸に十
分な張力を与えた状態に保持しなければならないが、こ
のためには、糸繰り出し孔から引き出されている糸を、
この糸繰り出し孔が形成されたケースの端部と相手材の
表面との間に挟むようにして押さえ付けている。ところ
が、従来の線引き具は、糸繰り出し孔が形成されたケー
スの端部が略球面状であったり僅かに凸面状であるに過
ぎないことから、糸の押さえ付け状態が不安定になりや
すいのに加え、糸の繰り出し位置が明確には見えにく
く、したがって、勘に頼って作業をすることが多く、熟
練者でないと正確な線引きができないことがあった。ま
た、糸を押さえ付ける場所が床の隅部である等、狭い空
間である場合には、糸繰り出し孔を有するケース端部を
入り込ませることができないことがあり、このような場
合は、前記ケース端部で糸を相手材に押さえ付けること
ができないので、その部分だけ糸を指先で押さえて、不
安定な状態で線引きを行わなければならず、使い勝手が
悪いものであった。
よれば、次のような問題が指摘されている。例えば、相
手材の表面に向けて糸を指ではじく時には、この糸に十
分な張力を与えた状態に保持しなければならないが、こ
のためには、糸繰り出し孔から引き出されている糸を、
この糸繰り出し孔が形成されたケースの端部と相手材の
表面との間に挟むようにして押さえ付けている。ところ
が、従来の線引き具は、糸繰り出し孔が形成されたケー
スの端部が略球面状であったり僅かに凸面状であるに過
ぎないことから、糸の押さえ付け状態が不安定になりや
すいのに加え、糸の繰り出し位置が明確には見えにく
く、したがって、勘に頼って作業をすることが多く、熟
練者でないと正確な線引きができないことがあった。ま
た、糸を押さえ付ける場所が床の隅部である等、狭い空
間である場合には、糸繰り出し孔を有するケース端部を
入り込ませることができないことがあり、このような場
合は、前記ケース端部で糸を相手材に押さえ付けること
ができないので、その部分だけ糸を指先で押さえて、不
安定な状態で線引きを行わなければならず、使い勝手が
悪いものであった。
【0004】さらに、粉末チョークによる線引きは、特
に、相手材が化粧面が施された床面や壁面又は天井用の
各種ボード等のように、線引きの跡が残ると不都合な場
合、線を容易に消すことができるようにするために使用
されるものであって、すなわち墨壷による墨打ちを行う
ことが不適当な施工箇所に対する線引き手段として用い
られる。このため、取付前のボードに切断のための位置
出し等を行う場合は、糸の先端に繋着されたかるこをこ
のボードに突き刺すといった通常の止着法を採ることも
不適当である。したがってこのような場合は、かるこに
代えて、ボードを損傷させることのないフックを糸の先
端に着け直さなければならず、しかも、この糸は巻き取
り方向に付勢されたリールによってケース内に向けて引
っ張られているので、かることフックの付け替え作業自
体、非常に面倒であった。
に、相手材が化粧面が施された床面や壁面又は天井用の
各種ボード等のように、線引きの跡が残ると不都合な場
合、線を容易に消すことができるようにするために使用
されるものであって、すなわち墨壷による墨打ちを行う
ことが不適当な施工箇所に対する線引き手段として用い
られる。このため、取付前のボードに切断のための位置
出し等を行う場合は、糸の先端に繋着されたかるこをこ
のボードに突き刺すといった通常の止着法を採ることも
不適当である。したがってこのような場合は、かるこに
代えて、ボードを損傷させることのないフックを糸の先
端に着け直さなければならず、しかも、この糸は巻き取
り方向に付勢されたリールによってケース内に向けて引
っ張られているので、かることフックの付け替え作業自
体、非常に面倒であった。
【0005】本考案は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、糸を相手
材に確実に押さえ付けて正確な線引きを行うことができ
ると共に、糸の先端のかることフックの付け替えを不要
とすることにある。
れたもので、その技術的課題とするところは、糸を相手
材に確実に押さえ付けて正確な線引きを行うことができ
ると共に、糸の先端のかることフックの付け替えを不要
とすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本考案によって有効に解決することができる。すなわち
本考案に係る線引き具は、粉末チョークが充填されるケ
ースと、このケースに回転自在に内蔵され糸を巻き取る
方向に付勢されたリールと、前記ケースの一端に突設さ
れて前記糸を前記リールから前記ケースの外部に導出す
る糸繰り出しパイプと、この糸繰り出しパイプから導出
された前記糸の先端に繋着されたフックと、このフック
と互いに着脱自在に係合されると共に前記糸が遊挿され
る第一の係合部及び前記糸繰り出しパイプと互いに着脱
自在に係合される第二の係合部が形成されたかること、
を備えるものである。
本考案によって有効に解決することができる。すなわち
本考案に係る線引き具は、粉末チョークが充填されるケ
ースと、このケースに回転自在に内蔵され糸を巻き取る
方向に付勢されたリールと、前記ケースの一端に突設さ
れて前記糸を前記リールから前記ケースの外部に導出す
る糸繰り出しパイプと、この糸繰り出しパイプから導出
された前記糸の先端に繋着されたフックと、このフック
と互いに着脱自在に係合されると共に前記糸が遊挿され
る第一の係合部及び前記糸繰り出しパイプと互いに着脱
自在に係合される第二の係合部が形成されたかること、
を備えるものである。
【0007】
【作用】この線引き具は、通常の保管時や携行時には、
かるこがその第二の係合部においてケースの糸繰り出し
パイプに係止されると共に、糸の先端に繋着されたフッ
クが、リールの糸巻き取り方向の付勢力によって糸繰り
出しパイプの先端に係止されており、また、前記かるこ
は、その第一の係合部が前記フックと係合されることに
よって、糸繰り出しパイプからの脱落が阻止される。線
引き作業における糸の止着手段としてフックを使用する
場合は、糸繰り出しパイプの先端からフックを抜き出し
て相手材の縁に掛着することにより糸を繰り出し、かる
こは糸繰り出しパイプに係止された状態のままにしてお
く。また、糸の止着手段としてかるこを使用する場合
は、糸繰り出しパイプの先端からかるこを抜き出して相
手材における線引きの起点位置に刺着する。このとき、
リールの糸巻き取り方向の付勢力によって、前記フック
がかるこの第一の係合部に係合されるので、かること一
体的にこのフックが糸繰り出しパイプの先端から抜き出
されて、糸が繰り出される。線引き終了後は、フックあ
るいはかるこによる相手材への糸の止着状態を解除すれ
ば、リールの糸巻き取りによって前記フック及びかるこ
は糸繰り出しパイプの先端への係止状態に自動的に復帰
される。
かるこがその第二の係合部においてケースの糸繰り出し
パイプに係止されると共に、糸の先端に繋着されたフッ
クが、リールの糸巻き取り方向の付勢力によって糸繰り
出しパイプの先端に係止されており、また、前記かるこ
は、その第一の係合部が前記フックと係合されることに
よって、糸繰り出しパイプからの脱落が阻止される。線
引き作業における糸の止着手段としてフックを使用する
場合は、糸繰り出しパイプの先端からフックを抜き出し
て相手材の縁に掛着することにより糸を繰り出し、かる
こは糸繰り出しパイプに係止された状態のままにしてお
く。また、糸の止着手段としてかるこを使用する場合
は、糸繰り出しパイプの先端からかるこを抜き出して相
手材における線引きの起点位置に刺着する。このとき、
リールの糸巻き取り方向の付勢力によって、前記フック
がかるこの第一の係合部に係合されるので、かること一
体的にこのフックが糸繰り出しパイプの先端から抜き出
されて、糸が繰り出される。線引き終了後は、フックあ
るいはかるこによる相手材への糸の止着状態を解除すれ
ば、リールの糸巻き取りによって前記フック及びかるこ
は糸繰り出しパイプの先端への係止状態に自動的に復帰
される。
【0008】
【実施例】以下、本考案に係る線引き具の一実施例の構
成を、図面を参照しながらその作用と共に説明すると、
まず図1及び図2において、参照符号1はケースであ
り、このケース1は、本体1Aと、その上部開口を開閉
するカバー1Bとを有する。本体1Aは、長手方向に延
びる割り面において密接衝合した一対のケース部材1
1,12と、糸繰り出しパイプ13及びこれをケース部
材11,12の先端部間に支持する支持環14と、後端
の飾りキャップ15とからなる。カバー1Bは一端が蝶
番部16を支点として開閉動作を行うものであり、その
自由端は、本体1Aに回転可能に設けられた係止部材1
7によって本体1Aの上部開口に対する閉止状態が保持
される。また、糸繰り出しパイプ13の内周には、ケー
ス1内で糸3に付着した粉末チョークが、この糸繰り出
しパイプ13内を通過する際に糸3から剥落するのを抑
えると共に、ケース1内に投入された粉末チョークが糸
繰り出しパイプ13から漏れるのを防止するためのガイ
ドパイプ13aが設けられている。
成を、図面を参照しながらその作用と共に説明すると、
まず図1及び図2において、参照符号1はケースであ
り、このケース1は、本体1Aと、その上部開口を開閉
するカバー1Bとを有する。本体1Aは、長手方向に延
びる割り面において密接衝合した一対のケース部材1
1,12と、糸繰り出しパイプ13及びこれをケース部
材11,12の先端部間に支持する支持環14と、後端
の飾りキャップ15とからなる。カバー1Bは一端が蝶
番部16を支点として開閉動作を行うものであり、その
自由端は、本体1Aに回転可能に設けられた係止部材1
7によって本体1Aの上部開口に対する閉止状態が保持
される。また、糸繰り出しパイプ13の内周には、ケー
ス1内で糸3に付着した粉末チョークが、この糸繰り出
しパイプ13内を通過する際に糸3から剥落するのを抑
えると共に、ケース1内に投入された粉末チョークが糸
繰り出しパイプ13から漏れるのを防止するためのガイ
ドパイプ13aが設けられている。
【0009】参照符号2はケース1内に回転自在に内蔵
されて外周に糸3が巻回されたリールで、その内周に設
けられた図示しない渦巻きバネによって、糸3の巻き取
り回転方向に常時付勢されている。また、このリール2
は、その回転軸心と平行な支軸21を中心としてケース
1内に揺動自在に設けられたアーム22の揺動端に支持
されると共に、ケース部材11の側面に形成された図示
しない操作孔を通じてその外側に配置された円板状のハ
ンドル23に連結されており、このハンドル23の操作
によって、図中矢印X,X’で示すように、前記支軸2
1を支点としてケース1内を変位させることができる。
なお、ハンドル23と前記操作孔の間は適当なパッキン
グで密封されており、また、ハンドル23の外周面に
は、摺動リング24が相対回転自在かつ抜け止めされた
状態で装着されている。
されて外周に糸3が巻回されたリールで、その内周に設
けられた図示しない渦巻きバネによって、糸3の巻き取
り回転方向に常時付勢されている。また、このリール2
は、その回転軸心と平行な支軸21を中心としてケース
1内に揺動自在に設けられたアーム22の揺動端に支持
されると共に、ケース部材11の側面に形成された図示
しない操作孔を通じてその外側に配置された円板状のハ
ンドル23に連結されており、このハンドル23の操作
によって、図中矢印X,X’で示すように、前記支軸2
1を支点としてケース1内を変位させることができる。
なお、ハンドル23と前記操作孔の間は適当なパッキン
グで密封されており、また、ハンドル23の外周面に
は、摺動リング24が相対回転自在かつ抜け止めされた
状態で装着されている。
【0010】参照符号4は金属板を打ち抜き成形したフ
ック、5はケース1の糸繰り出しパイプ13の突出長さ
とほぼ同じか又はそれよりも僅かに長い略筒状の合成樹
脂材性のつまみ片51と、その長手方向一端に突設され
た針52とからなるかるこである。かるこ5のつまみ片
51には、第一の係合部として、糸繰り出しパイプ13
の外周に嵌め込み可能な中空部51aが長手方向に貫通
形成されており、また、針51の突出方向と反対側の端
部には、第二の係合部として、フック4を収容可能な円
周方向四等配状のスリット51bが形成されており、さ
らに、各スリット51b間に、糸案内溝51cが形成さ
れている。リール2に巻回された糸3の先端は、糸繰り
出しパイプ13を通じてケース1の外部へ導出され、さ
らに前記かるこ5における針51側から、つまみ片51
の中空部51aを通って、フック4に繋着されている。
ック、5はケース1の糸繰り出しパイプ13の突出長さ
とほぼ同じか又はそれよりも僅かに長い略筒状の合成樹
脂材性のつまみ片51と、その長手方向一端に突設され
た針52とからなるかるこである。かるこ5のつまみ片
51には、第一の係合部として、糸繰り出しパイプ13
の外周に嵌め込み可能な中空部51aが長手方向に貫通
形成されており、また、針51の突出方向と反対側の端
部には、第二の係合部として、フック4を収容可能な円
周方向四等配状のスリット51bが形成されており、さ
らに、各スリット51b間に、糸案内溝51cが形成さ
れている。リール2に巻回された糸3の先端は、糸繰り
出しパイプ13を通じてケース1の外部へ導出され、さ
らに前記かるこ5における針51側から、つまみ片51
の中空部51aを通って、フック4に繋着されている。
【0011】上述のように構成された線引き具は、カバ
ー1Bを開いて予めケース1内に適量の粉末チョークを
封入充填しておく。通常の保管時や携行時には、図3に
示すように、かるこ5は、そのつまみ片51の中空部5
1aにおいてケース1の糸繰り出しパイプ13に嵌まっ
た状態に係止されており、フック4は、リール2の糸巻
き取り方向の付勢力で糸3がケース内へ引っ張られてい
ることによって糸繰り出しパイプ13の先端に係止され
ている。
ー1Bを開いて予めケース1内に適量の粉末チョークを
封入充填しておく。通常の保管時や携行時には、図3に
示すように、かるこ5は、そのつまみ片51の中空部5
1aにおいてケース1の糸繰り出しパイプ13に嵌まっ
た状態に係止されており、フック4は、リール2の糸巻
き取り方向の付勢力で糸3がケース内へ引っ張られてい
ることによって糸繰り出しパイプ13の先端に係止され
ている。
【0012】線引きの際には、フック4又はかるこ5に
よって、糸3の先端を相手材に止着してから、ケース1
を所定位置まで移動させる。これによって、ケース1の
内部のリール2が糸繰り出し方向に回転し、糸繰り出し
パイプ13を通じて糸3が繰り出される。そして、この
ときのリール2の回転に伴って、このリール2を糸巻き
取り方向に付勢している渦巻きバネが蓄勢されるので、
繰り出された糸3には適当な張力が与えられる。また、
糸3の繰り出しの際には、ハンドル23を矢印X方向に
押し下げて、リール2をケース1内の下方に存在する粉
末チョーク溜りに摺接させることによって、粉末チョー
クの残量の如何や、リール2の外周における残りの糸3
の巻き付き半径の減少に拘らず、線引きのための必要か
つ十分な量の粉末チョークを確実に付着させることがで
きる。
よって、糸3の先端を相手材に止着してから、ケース1
を所定位置まで移動させる。これによって、ケース1の
内部のリール2が糸繰り出し方向に回転し、糸繰り出し
パイプ13を通じて糸3が繰り出される。そして、この
ときのリール2の回転に伴って、このリール2を糸巻き
取り方向に付勢している渦巻きバネが蓄勢されるので、
繰り出された糸3には適当な張力が与えられる。また、
糸3の繰り出しの際には、ハンドル23を矢印X方向に
押し下げて、リール2をケース1内の下方に存在する粉
末チョーク溜りに摺接させることによって、粉末チョー
クの残量の如何や、リール2の外周における残りの糸3
の巻き付き半径の減少に拘らず、線引きのための必要か
つ十分な量の粉末チョークを確実に付着させることがで
きる。
【0013】上述の糸3の繰り出しにおいて、相手材
が、糸3の先端の止着手段としてかるこ5を突き刺すこ
とが不適当な化粧ボード等である場合は、図4に示すよ
うに、かるこ5は糸繰り出しパイプ13に嵌まったまま
にしておき、糸繰り出しパイプ13の先端からフック4
のみを引っ張って、相手材Aの縁A1に掛着させる。そ
して、ケース1を所定の位置まで移動させたら、図5に
示すように、これを相手材A上に立てて、糸繰り出しパ
イプ13に嵌まったかるこ5のつまみ片51における針
51の突出方向と反対側の端部を、相手材Aの表面に押
し付ける。これによって、糸3は、糸繰り出しパイプ1
3の先端から前記つまみ片51のスリット51b又は糸
案内溝51cを通って、相手材Aと近接した状態に張設
されるので、この糸3を手指ではじくことによって、相
手材Aの表面に粉末チョークが打ち付けられ、明瞭な線
が描かれる。
が、糸3の先端の止着手段としてかるこ5を突き刺すこ
とが不適当な化粧ボード等である場合は、図4に示すよ
うに、かるこ5は糸繰り出しパイプ13に嵌まったまま
にしておき、糸繰り出しパイプ13の先端からフック4
のみを引っ張って、相手材Aの縁A1に掛着させる。そ
して、ケース1を所定の位置まで移動させたら、図5に
示すように、これを相手材A上に立てて、糸繰り出しパ
イプ13に嵌まったかるこ5のつまみ片51における針
51の突出方向と反対側の端部を、相手材Aの表面に押
し付ける。これによって、糸3は、糸繰り出しパイプ1
3の先端から前記つまみ片51のスリット51b又は糸
案内溝51cを通って、相手材Aと近接した状態に張設
されるので、この糸3を手指ではじくことによって、相
手材Aの表面に粉末チョークが打ち付けられ、明瞭な線
が描かれる。
【0014】また、相手材Aがかるこ5を使用可能な下
地材等である場合は、糸繰り出しパイプ13からかるこ
5を抜き出す。このとき、図6に示すように、糸繰り出
しパイプ13の先端に係止されていたフック4は、ケー
ス1内への糸3の引っ張り力によって、かるこ5のつま
み片51の互いに円周方向180°位置にあるスリット
51bに収容状態に係止され、かるこ5と一体に引き出
される。次に、図7に示すように、かるこ5の針52を
相手材Aに突き刺してから、ケース1を移動させると、
このかるこ5に係止状態にあるフック4に繋着された糸
3は、ケース1の移動距離分だけ糸繰り出しパイプ13
の先端から繰り出される。ケース1を所定の位置まで移
動させたら、これを相手材A上に立てて、糸繰り出しパ
イプ13の先端を相手材Aの表面に押し付けることによ
って、相手材Aとの間に糸3を挟み付け、上述と同様に
この糸3をはじいて線引きを行う。この場合、糸3を押
さえ付ける場所が床の隅などの狭い空間であっても、糸
繰り出しパイプ13をこの空間に入り込ませて糸3を相
手材Aに容易に押さえ付けることができる。
地材等である場合は、糸繰り出しパイプ13からかるこ
5を抜き出す。このとき、図6に示すように、糸繰り出
しパイプ13の先端に係止されていたフック4は、ケー
ス1内への糸3の引っ張り力によって、かるこ5のつま
み片51の互いに円周方向180°位置にあるスリット
51bに収容状態に係止され、かるこ5と一体に引き出
される。次に、図7に示すように、かるこ5の針52を
相手材Aに突き刺してから、ケース1を移動させると、
このかるこ5に係止状態にあるフック4に繋着された糸
3は、ケース1の移動距離分だけ糸繰り出しパイプ13
の先端から繰り出される。ケース1を所定の位置まで移
動させたら、これを相手材A上に立てて、糸繰り出しパ
イプ13の先端を相手材Aの表面に押し付けることによ
って、相手材Aとの間に糸3を挟み付け、上述と同様に
この糸3をはじいて線引きを行う。この場合、糸3を押
さえ付ける場所が床の隅などの狭い空間であっても、糸
繰り出しパイプ13をこの空間に入り込ませて糸3を相
手材Aに容易に押さえ付けることができる。
【0015】線引き作業が終了したら、ケース1を相手
材Aから離してフック4あるいはかるこ5による糸3の
止着端部側へ向けて移動させれば、蓄勢された渦巻きバ
ネの付勢力によってリール2が糸巻き取り方向に回転
し、糸1を糸繰り出しパイプ13からケース1内に引き
込んで行く。このとき、ハンドル23を図1における矢
印X’方向へ操作することによってリール2を持ち上
げ、このリール2をケース1内下部の粉末チョーク溜り
に対して完全に非接触とすることができるので、粉末チ
ョークとの摺動抵抗を零にして、リール2の巻き取り回
転をきわめて円滑になすことができる。なお、ハンドル
23はリール2と一体的に回転するので、このハンドル
23の操作は、その外周に遊嵌された摺動リング24を
つまんで行えば良い。ケース1を糸3の止着端部近傍ま
で移動させたら、フック4あるいはかるこ5を相手材A
から取り外せば、リール2の巻き取り回転によって、こ
のフック4及びかるこ5は、糸3と共に引っ張られて自
動的に糸繰り出しパイプ13に係止状態に復帰される。
材Aから離してフック4あるいはかるこ5による糸3の
止着端部側へ向けて移動させれば、蓄勢された渦巻きバ
ネの付勢力によってリール2が糸巻き取り方向に回転
し、糸1を糸繰り出しパイプ13からケース1内に引き
込んで行く。このとき、ハンドル23を図1における矢
印X’方向へ操作することによってリール2を持ち上
げ、このリール2をケース1内下部の粉末チョーク溜り
に対して完全に非接触とすることができるので、粉末チ
ョークとの摺動抵抗を零にして、リール2の巻き取り回
転をきわめて円滑になすことができる。なお、ハンドル
23はリール2と一体的に回転するので、このハンドル
23の操作は、その外周に遊嵌された摺動リング24を
つまんで行えば良い。ケース1を糸3の止着端部近傍ま
で移動させたら、フック4あるいはかるこ5を相手材A
から取り外せば、リール2の巻き取り回転によって、こ
のフック4及びかるこ5は、糸3と共に引っ張られて自
動的に糸繰り出しパイプ13に係止状態に復帰される。
【0016】
【考案の効果】本考案の線引き具によれば、糸をケース
から繰り出す際の相手材への糸先端の止着手段としてフ
ックを使用する場合は、かるこを糸繰り出しパイプに係
止した状態のままでフックのみを引き出すことによっ
て、このフックに繋着された糸が繰り出され、また、糸
先端の止着手段としてかるこを使用する場合は、糸繰り
出しパイプの先端からかるこを抜き出せば、その第一の
係合部にフックが係合されて、フックもかること一体的
に引き出されて糸の繰り出しが行われるので、相手材の
種類等によって糸の先端のかることフックを付け替える
といった煩雑な作業が不要であり、狭い空間でも糸繰り
出しパイプによって糸の押さえ付けを容易に行うことが
できるといった優れた効果を奏する。
から繰り出す際の相手材への糸先端の止着手段としてフ
ックを使用する場合は、かるこを糸繰り出しパイプに係
止した状態のままでフックのみを引き出すことによっ
て、このフックに繋着された糸が繰り出され、また、糸
先端の止着手段としてかるこを使用する場合は、糸繰り
出しパイプの先端からかるこを抜き出せば、その第一の
係合部にフックが係合されて、フックもかること一体的
に引き出されて糸の繰り出しが行われるので、相手材の
種類等によって糸の先端のかることフックを付け替える
といった煩雑な作業が不要であり、狭い空間でも糸繰り
出しパイプによって糸の押さえ付けを容易に行うことが
できるといった優れた効果を奏する。
【図1】本考案に係る線引き具の一実施例を示す斜視図
である。
である。
【図2】上記実施例の要部断面図である。
【図3】上記実施例における非使用状態を示す要部斜視
図である。
図である。
【図4】上記実施例におけるフックを相手材に掛着させ
て糸を引き出した状態を示す要部斜視図である。
て糸を引き出した状態を示す要部斜視図である。
【図5】図4の状態からケースを立てて糸を相手材に張
設した状態を示す要部斜視図である。
設した状態を示す要部斜視図である。
【図6】上記実施例におけるかるこを糸繰り出しパイプ
から抜き出して糸を引き出した状態を示す要部斜視図で
ある。
から抜き出して糸を引き出した状態を示す要部斜視図で
ある。
【図7】図6の状態からケースを立てて糸を相手材に張
設した状態を示す要部斜視図である。
設した状態を示す要部斜視図である。
1 ケース 13 糸繰り出しパイプ 2 リール 3 糸 4 フック 5 かるこ 51a 中空部(第一の係合部) 51b スリット(第二の係合部)
Claims (1)
- 【請求項1】 粉末チョークが充填されるケースと、 このケースに回転自在に内蔵され糸を巻き取る方向に付
勢されたリールと、 前記ケースの一端に突設されて前記糸を前記リールから
前記ケースの外部に導出する糸繰り出しパイプと、 この糸繰り出しパイプから導出された前記糸の先端に繋
着されたフックと、 このフックと互いに着脱自在に係合されると共に前記糸
が遊挿される第一の係合部及び前記糸繰り出しパイプと
互いに着脱自在に係合される第二の係合部が形成された
かること、 を具備してなることを特徴とする線引き具。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993008079U JP2576424Y2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 線引き具 |
KR1019930005770A KR930021332A (ko) | 1992-04-07 | 1993-04-07 | 선긋는 기구 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993008079U JP2576424Y2 (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 線引き具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661479U JPH0661479U (ja) | 1994-08-30 |
JP2576424Y2 true JP2576424Y2 (ja) | 1998-07-09 |
Family
ID=11683336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993008079U Expired - Fee Related JP2576424Y2 (ja) | 1992-04-07 | 1993-02-05 | 線引き具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576424Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4580059B2 (ja) * | 2000-04-28 | 2010-11-10 | 株式会社Tjmデザイン | かるこ |
KR100424161B1 (ko) * | 2000-10-11 | 2004-03-24 | 이대훈 | 목수용 먹줄통의 권취롤러 공회전 방지장치 |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP1993008079U patent/JP2576424Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0661479U (ja) | 1994-08-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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