JP3931976B2 - アクチュエータ装置及びインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電素子を具えた流路形成基板に駆動用ICを実装したアクチュエータ及びこれにノズル形成部材を積層したインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードの圧電アクチュエータを使用したものと、たわみ振動モードの圧電アクチュエータを使用したものの2種類が実用化されている。
【0003】
前者は圧電素子の端面を振動板に当接させることにより圧力発生室の容積を変化させることができて、高密度印刷に適したヘッドの製作が可能である反面、圧電素子をノズル開口の配列ピッチに一致させて櫛歯状に切り分けるという困難な工程や、切り分けられた圧電素子を圧力発生室に位置決めして固定する作業が必要となり、製造工程が複雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して後者は、圧電材料のグリーンシートを圧力発生室の形状に合わせて貼付し、これを焼成するという比較的簡単な工程で振動板に圧電素子を作り付けることができるものの、たわみ振動を利用する関係上、ある程度の面積が必要となり、高密度配列が困難であるという問題がある。
【0005】
一方、後者の記録ヘッドの不都合を解消すべく、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
これによれば圧電素子を振動板に貼付ける作業が不要となって、リソグラフィ法という精密で、かつ簡便な手法で圧電素子を作り付けることができるばかりでなく、圧電素子の厚みを薄くできて高速駆動が可能になるという利点がある。
【0007】
また、この場合、基板として、例えばシリコン単結晶基板を用い、圧力発生室やリザーバ等の流路を異方性エッチングにより形成し、圧力発生室の開口面積を可及的に小さくして記録密度の向上を図ることが可能である。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−286131号公報(第3欄、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したインクジェット式記録ヘッドでは、何れにしても圧電素子を駆動するための半導体集積回路(IC)等が必要であり、インクジェット式記録ヘッド近傍に搭載されている。すなわち、従来においては、圧電素子の近傍にICを配置してワイヤボンディング等により配線する手法がとられている。
【0010】
しかしながら、特に、記録密度の向上に伴って、IC等の搭載スペース及び各圧電素子とIC等との配線のスペースが、記録ヘッドを小型化する上での課題となる。また、このような課題は、同様な圧電素子を具備するアクチュエータを搭載したあらゆる装置において存在する。
【0011】
本発明はこのような事情に鑑み、構造を簡略化し小型化を図ったアクチュエータ装置及びインクジェット式記録ヘッド並びにインクジェット式記録装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、圧力発生室の列を2列有すると共に当該圧力発生室の一方面側に振動板を介して圧電素子を有する流路形成基板を具備するアクチュエータ装置において、前記流路形成基板の前記圧電素子側に接合される接合部材を有し、該接合部材は、前記圧電素子に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を有すると共に、前記流路形成基板に設けられ前記圧力発生室と連通するリザーバに接続される供給路を有し、当該接合部材には、外部配線が接続される実装部が前記圧電素子とは反対側の領域に設けられていると共に、一端が前記接合部材の前記実装部に接続され他端が前記圧電素子に接続される駆動用配線が設けられ、前記駆動用配線は、前記接合部材の前記圧電素子側の面に前記圧電素子に対向して前記圧力発生室の列間まで延設されて前記圧電素子に接続されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0013】
かかる第1の態様では、流路形成基板の圧電素子側に接合される接合部材上に実装部が設けられているため、外部配線との接続構造を省スペース化でき、小型化、高密度化を実現することができる。
【0014】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記流路形成基板の前記接合部材側の表面には前記圧電素子の駆動用電極に接続する接点部が配される一方、前記接合部材の前記流路形成基板側の表面には前記駆動用配線の前記他端の接続部が前記接点部に対応して配されており、前記接点部と前記接続部とが圧着接合されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0015】
かかる第2の態様では、流路形成基板と接合部材とを接合することにより、各圧電素子との配線接続が行われ、組立が容易となる。
【0016】
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記駆動用配線が、前記接合部材内に設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0017】
かかる第3の態様では、駆動用配線を設けるスペースを確保する必要がなく、確実に小型化、高密度化を実現することができる。
【0018】
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様において、前記接合部材には、前記圧電素子に対応する領域に、当該接合部材を貫通して外部と連通する連通孔が設けられ、前記駆動用配線が当該連通孔を介して設けられていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0019】
かかる第4の態様では、駆動用配線が連通孔を介して、容易に外部配線との接続が行われる。
【0020】
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記駆動用配線が、ワイヤボンディングによって形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0021】
かかる第5の態様では、駆動用配線を容易に形成することができる。
【0022】
本発明の第6の態様は、第4の態様において、前記駆動用配線が、薄膜によって形成されていることを特徴とするアクチュエータ装置にある。
【0023】
かかる第6の態様では、駆動用配線を容易に接続することができる。
【0024】
本発明の第7の態様は、前記接合部材の前記圧電素子と反対側の領域には、前記圧電素子を駆動するための半導体集積回路である駆動回路が搭載され、該駆動回路が前記駆動用配線を介して前記実装部と前記圧電素子とにそれぞれ接続されていることを特徴とする第1〜6の何れか一つの態様のアクチュエータ装置にある。
【0025】
かかる第7の態様では、流路形成基板と接合部材とを接合するだけで、アクチュエータ装置を構成することができ、省スペース化を図ることができる。また、駆動回路として半導体集積回路を用いれば、接合部材に容易に搭載できる。
【0026】
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかのアクチュエータ装置の前記流路形成基板の他方面側に、前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズル形成部材が接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッドにある。
【0027】
かかる第8の態様では、接合部材上に実装部が設けられているため、インクジェット式記録ヘッドの小型化、高密度化を実現できる。
【0034】
本発明の第9の態様は、前記流路形成基板と前記ノズル形成部材とがセラミックスで形成され、前記圧電素子の各層がグリーンシート貼付又は印刷により形成されていることを特徴とする第8の態様のインクジェット式記録ヘッドにある。
【0035】
かかる第9の態様では、ヘッドチップを容易に製造することができる。
【0036】
本発明の第10の態様は、前記流路形成基板には前記圧力発生室に連通されるリザーバが画成され、前記ノズル形成部材は前記ノズル開口を有するノズルプレートであることを特徴とする第8又は9の態様のインクジェット式記録ヘッドにある。
【0037】
かかる第10の態様では、ノズル開口からインクを吐出するインクジェット式記録ヘッドを容易に実現できる。
【0038】
本発明の第11の態様は、前記ノズル形成部材は、前記圧力発生室にインクを供給する共通インク室と、前記圧力発生室と前記ノズル開口とを連通する流路とを形成する流路ユニットであることを特徴とする第8又は9の態様のインクジェット式記録ヘッドにある。
【0039】
かかる第11の態様では、流路ユニットを介してノズル開口からインクが吐出される。
【0040】
本発明の第12の態様は、前記流路形成基板の前記圧電素子側には前記圧力発生室に連通するインク供給口が開口し、一方、前記接合部材には、前記インク供給口に対向して相互に連通するインク供給流路が設けられていることを特徴とする第8又は9の態様のインクジェット式記録ヘッドにある。
【0041】
かかる第12の態様では、接合部材がインク供給用の部材を兼ね、さらに小型化を図ることができる。
【0042】
本発明の第13の態様は、第8〜12の何れかの態様のインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置にある。
【0043】
かかる第13の態様では、ヘッドの構造を簡略化して、製造コストを低減したインクジェット式記録装置を実現することができる。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を一実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット式記録ヘッドを示す分解斜視図であり、図2は、その1つの圧力発生室の長手方向におけるそれぞれの断面構造を示す図である。図示するように、流路形成基板10は、本実施形態では面方位(110)のシリコン単結晶基板からなる。流路形成基板10としては、通常、150〜300μm程度の厚さのものが用いられ、望ましくは180〜280μm程度、より望ましくは220μm程度の厚さのものが好適である。これは、隣接する圧力発生室間の隔壁の剛性を保ちつつ、配列密度を高くできるからである。
【0045】
流路形成基板10の一方の面は開口面となり、他方の面には予め熱酸化により形成した二酸化シリコンからなる、厚さ0.1〜2μmの弾性膜50が形成されている。一方、流路形成基板10の開口面には、シリコン単結晶基板を異方性エッチングすることにより、複数の隔壁11により区画された圧力発生室12の列13が2列と、各圧力発生室12に対応するリザーバ14と、各圧力発生室12と各リザーバ14とを一定の流体抵抗で連通するインク供給口15がそれぞれ形成されている。なお、各リザーバ14に対応する弾性膜50には、外部から当該リザーバ14にインクを供給するためのインク導入口16が形成されている。
【0046】
ここで、異方性エッチングは、シリコン単結晶基板のエッチングレートの違いを利用して行われる。例えば、本実施形態では、シリコン単結晶基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(111)面と約70度の角度をなし且つ上記(110)面と約35度の角度をなす第2の(111)面とが出現し、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面のエッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われる。かかる異方性エッチングにより、二つの第1の(111)面と斜めの二つの第2の(111)面とで形成される平行四辺形状の深さ加工を基本として精密加工を行うことができ、圧力発生室12を高密度に配列することができる。
【0047】
本実施形態では、各圧力発生室12の長辺を第1の(111)面で、短辺を第2の(111)面で形成している。この圧力発生室12は、流路形成基板10をほぼ貫通して弾性膜50に達するまでエッチングすることにより形成されている。ここで、弾性膜50は、シリコン単結晶基板をエッチングするアルカリ溶液に侵される量がきわめて小さい。また各圧力発生室12の一端に連通する各インク供給口15は、圧力発生室12より浅く形成されている。すなわち、インク供給口15は、シリコン単結晶基板を厚さ方向に途中までエッチング(ハーフエッチング)することにより形成されている。なお、ハーフエッチングは、エッチング時間の調整により行われる。
【0048】
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給口15とは反対側に連通するノズル開口17が穿設されたノズルプレート18が接着剤や熱溶着フィルム等を介して固着されている。なお、ノズルプレート18は、厚さが例えば、0.1〜1mmで、線膨張係数が300℃以下で、例えば2.5〜4.5[×10−6/℃]であるガラスセラミックス、又は不錆鋼などからなる。ノズルプレート18は、一方の面で流路形成基板10の一面を全面的に覆い、シリコン単結晶基板を衝撃や外力から保護する補強板の役目も果たす。また、ノズルプレート18は、流路形成基板10と略同一材料、言換えれば熱膨張係数が略同一の材料で形成するようにしてもよい。この場合には、流路形成基板10とノズルプレート18との熱による変形が略同一となるため、熱硬化性の接着剤等を用いることができ、両者を容易に接合することができる。
【0049】
ここで、インク滴吐出圧力をインクに与える圧力発生室12の大きさと、インク滴を吐出するノズル開口17の大きさとは、吐出するインク滴の量、吐出スピード、吐出周波数に応じて最適化される。例えば、1インチ当たり360個のインク滴を記録する場合、ノズル開口17は数十μmの径で精度よく形成する必要がある。
【0050】
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の弾性膜50上には、厚さが例えば、約0.2μmの下電極膜60と、厚さが例えば、約1μmの圧電体膜70と、厚さが例えば、約0.1μmの上電極膜80とが、後述するプロセスで積層形成されて、圧電素子300を構成している。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体膜70、及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体膜70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体膜70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室毎に圧電体能動部が形成されていることになる。また、ここで、圧電素子300と該圧電素子300の駆動により変位を生じさせる振動板とを合わせて圧電アクチュエータと称する。なお、上述した例では、弾性膜50及び下電極膜60が振動板として作用するが、下電極膜が弾性膜を兼ねるようにしてもよい。
【0051】
ここで、シリコン単結晶基板からなる流路形成基板10上に、圧電体膜70等を形成するプロセスを図3を参照しながら説明する。図3(a)に示すように、まず、流路形成基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約1100℃の拡散炉で熱酸化して二酸化シリコンからなる弾性膜50を形成する。次に、図3(b)に示すように、スパッタリングで下電極膜60を形成する。下電極膜60の材料としては、Pt等が好適である。これは、スパッタリング法やゾル−ゲル法で成膜する後述の圧電体膜70は、成膜後に大気雰囲気下又は酸素雰囲気下で600〜1000℃程度の温度で焼成して結晶化させる必要があるからである。すなわち、下電極膜60の材料は、このような高温、酸化雰囲気下で導電性を保持できなければならず、殊に、圧電体膜70としてPZTを用いた場合には、PbOの拡散による導電性の変化が少ないことが望ましく、これらの理由からPtが好適である。
【0052】
次に、図3(c)に示すように、圧電体膜70を成膜する。この圧電体膜70の成膜にはスパッタリング法を用いることもできるが、本実施形態では、金属有機物を溶媒に溶解・分散したいわゆるゾルを塗布乾燥してゲル化し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる圧電体膜70を得る、いわゆるゾル−ゲル法を用いている。圧電体膜70の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系の材料がインクジェット式記録ヘッドに使用する場合には好適である。次に、図3(d)に示すように、上電極膜80を成膜する。上電極膜80は、導電性の高い材料であればよく、Al、Au、Ni、Pt等の多くの金属や、導電性酸化物等を使用できる。本実施形態では、Ptをスパッタリングにより成膜している。
【0053】
次に、図3(e)に示すように、各圧力発生室12それぞれに対して圧電素子を配設するように、上電極膜80及び圧電体膜70のパターニングを行う。図3(e)では圧電体膜70を上電極膜80と同一のパターンでパターニングを行った場合を示しているが、上述したように、圧電体膜70は必ずしもパターニングを行う必要はない。これは、上電極膜80のパターンを個別電極として電圧を印加した場合、電界はそれぞれの上電極膜80と、共通電極である下電極膜60との間にかかるのみで、その他の部位には何ら影響を与えないためである。しかしながら、この場合には、同一の排除体積を得るためには大きな電圧印加が必要となるため、圧電体膜70もパターニングするのが好ましい。また、この後、下電極膜60をパターニングして、例えば、圧力発生室12の両側境界部近傍の腕部を除去するようにしてもよく、これにより、変位量を向上することができる。
【0054】
ここで、パターニングは、レジストパターンを形成した後、エッチング等を行うことにより実施する。レジストパターンは、例えば、ネガレジストをスピンコートなどにより塗布し、所定形状のマスクを用いて露光・現像・ベークを行うことにより形成する。なお、勿論、ネガレジストの代わりにポジレジストを用いてもよい。また、エッチングは、ドライエッチング装置、例えば、イオンミリング装置を用いて二酸化シリコン膜からなる弾性膜50が露出するまで行う。なお、エッチング後には、レジストパターンをアッシング装置等により除去する。また、ドライエッチング法としては、イオンミリング法以外に、反応性エッチング法等を用いてもよい。また、ドライエッチングの代わりにウェットエッチングを用いることも可能であるが、ドライエッチング法と比較してパターニング精度が多少劣り、上電極膜80の材料も制限されるので、ドライエッチングを用いるのが好ましい。
【0055】
以上が膜形成プロセスである。このようにして膜形成を行った後、図3(f)に示すように、前述したアルカリ溶液によるシリコン単結晶基板の異方性エッチングを行い、圧力発生室12等を形成する。なお、以上説明した一連の膜形成及び異方性エッチングは、一枚のウェハ上に多数のチップを同時に形成し、プロセス終了後、図1に示すような一つのチップサイズの流路形成基板10毎に分割する。そして、このような流路形成基板10及びノズルプレート18からなるヘッドチップは、本実施形態では、図4及び図5に示すように、流路形成基板に接合される接合部材であり、ヘッドチップを構造的に保持固定する固定部材120に固定される。なお、図4は、分解斜視図、図5は、平面図及び断面図である。
【0056】
固定部材120は、流路形成基板10の線膨張係数に近い線膨張係数を有するガラスセラミックス、窒化アルミニウムなどの材質からなり、一方面に流路形成基板10を保持するための凹部121を有する。凹部121は、ヘッドチップを保持する大きさを有すればよいが、ヘッドチップの周囲に嵌合して周囲からも保持するような大きさとしてもよい。凹部121内の流路形成基板10の接合位置には、各圧力発生室12に対向する上電極膜80のパターンに対向する配線パターン130が形成され、この配線パターン130の一端部131には、異方性導電接着剤135を介して、それぞれ上電極膜80の端部80aが接合されている。一方、配線パターン130は、固定部材120を貫通して反対面まで延設されており、他端部がIC配線部132となっている。
【0057】
また、固定部材120の他端面には、凹部122が形成され、凹部122内には、駆動用IC140が実装されている。そして、駆動用IC140の各端子141とこれらに対応するIC配線部132とはワイヤボンディング145により接続されている。なお、駆動用IC140及びワイヤボンディング145は、モールド150により覆われている。
【0058】
また、固定部材120の凹部122の両側、流路形成基板10のインク導入口16に対向する位置には、貫通溝であるインク供給路125が形成されており、各インク導入口16に対応する貫通孔161を有し、各インク導入口16とインク供給路125とを連通する流路シール材160が、固定部材120と流路形成基板10との間に設けられている。なお、インク供給路125の他端側には、図示しないインク供給手段が設けられるようになっている。さらに、固定部材120には、駆動用IC140に信号を供給するための配線が施されており、当該配線の一端部が駆動用端子170となっている。そして、駆動用端子170には、外部装置との接続のためのフレキシブルプリント回路180が接続されるようになっている。
【0059】
このように構成したインクジェット式記録ヘッドは、図示しない外部インク供給手段とインク供給路125を介して接続されたインク導入口16からインクを取り込み、リザーバ14からノズル開口17に至るまで内部をインクで満たした後、図示しない外部装置からの信号により駆動用IC140が出力した記録信号に従い、下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、弾性膜50と圧電体膜70とをたわみ変形させることにより、圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口17からインク滴が吐出する。
【0060】
以上説明した本実施形態では、ヘッドチップを保持固定する固定部材120で外部配線との接続を行うようにしたので、比較的容易にインクジェット式記録ヘッドを製造することができる。また、駆動用IC140を実装することにより、容易にインクジェット式記録ヘッドを製造することができ、また、実装の省スペース化を図ることができる。さらに、固定部材120を流路形成基板10の線膨張係数と近似する線膨張係数を有する材質で形成したことにより、環境温度が変化しても圧電素子に余計な応力を発生させることがない。
【0061】
(実施形態2)
図6に、実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの断面を示す。本実施形態は、駆動用IC140の固定部材120の配線パターンとの接続をワイヤボンディングではなく、バンプを介して行うようにした以外は、上述した実施形態と同様である。すなわち、本実施形態では、図6に示すように、駆動用IC140Aは配線用のバンプ141を有し、固定部材120の配線パターン130のIC配線部132に直接、熱圧着、超音波圧着等により接合することにより実装することができる。なお、配線部132側にバンプを設けてもよく、勿論、駆動用ICの実装方法は、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0062】
(実施形態3)
図7は、実施形態3に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。本実施形態では、図7に示すように、圧電素子300は、基本的には圧力発生室12に対向する領域に設けられ、ノズル開口17とは反対側の端部からインク供給口15に対向する領域まで延設されている。また、固定部材120Aの圧電素子300の端部近傍に対応する領域には、幅方向に並設された複数の圧力発生室12に亘って、貫通溝126が形成されている。そして、上電極膜80のノズル開口17とは反対側の端部近傍と、固定部材120Aの上面に設けられたIC配線部132とをこの貫通溝126を介してワイヤボンディングによって形成された連結配線146で接続して、圧電素子300と駆動用IC140とを接続するようにした以外、実施形態1と同様である。
【0063】
このような構成では、固定部材120Aに貫通溝126を設けるようにしたので、上電極膜80とIC配線部132とを接続する連結配線146をワイヤボンディングで形成することができ、圧電素子300と駆動用IC140とを比較的容易に接続することができる。また、勿論、上述の実施形態と同様に、駆動用ICの実装の省スペース化を図ることができる。
【0064】
なお、本実施形態では、連結配線146を設けるために、固定部材120Aに複数の圧力発生室12に亘って貫通溝126を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、各圧力発生室12毎に独立した貫通孔としてもよい。また、その大きさも、特に限定されず、少なくともワイヤボンディング146を形成可能な大きさであればよい。
【0065】
(実施形態4)
図8は、実施形態4に係るインクジェット式記録ヘッドの断面図である。本実施形態では、図8に示すように、固定部材120Bの圧電素子300側の開口部分に、各圧電素子300に対応して配線パターン130Aが形成され、この配線パターン130Aと上電極膜80とが異方性導電接着剤135を介して接合されている。そして、配線パターン130AとIC配線部132とを接続する連結配線146Aを固定部材120Bの圧電素子300とは反対側の表面及び貫通溝126Aの内面とに設けられた薄膜で形成するようにした以外は、実施形態3と同様である。この連結配線146Aの材質は、特に限定されず、導電性を有する材料であればよいが、例えば、本実施形態では、Au及びTiを用いて、二層構造の配線とした。
【0066】
また、このような貫通溝126A及び連結配線146Aの形成方法としては、特に限定されないが、本実施形態では、以下の方法で形成した。なお、図9は、貫通溝及び駆動用配線の製造工程を示す圧力発生室12の長手方向の要部断面図であり、図10は、図9のA−A’断面図である。まず、図9(a)に示すように、固定部材120Bの圧電素子300側に配線パターン130Aを設ける。そして、この配線パターン130Aに対応する領域の固定部材120Bを、上述した圧力発生室12の形成と同様に、圧電素子300とは反対側の面から異方性エッチングによって貫通溝126Aを形成する。このとき、貫通溝126Aの連結配線146Aが形成される面が傾斜面127となるようにエッチングする。
【0067】
次いで、図9(b)に示すように、固定部材120Bの表面及び貫通溝126Aの傾斜面127に、例えば、スパッタリングにより、連結配線146Aを構成する配線膜147を略一様の厚さで成膜する。次いで、図9(c)及び図10に示すように、配線膜147をパターニングして、各圧電素子300毎に独立して配線パターン130AとIC配線部132とを接続する連結配線146Aを形成する。
【0068】
このように、貫通溝126Aに傾斜面127を設けて、連結配線146Aとなる配線膜147を成膜してパターニングすることにより、貫通溝126Aの内面にも容易に連結配線146Aを形成することができる。したがって、記録ヘッドの製造工程を簡略化することができ、製造効率を向上することができる。なお、本実施形態では、この連結配線146AとIC配線部132とを別部材として形成したが、これに限定されず、例えば、連結配線146Aの端部がIC配線部132を兼ねるようにしてもよい。
【0069】
(実施形態5)
図11は、実施形態5に係るインクジェット式記録ヘッドの要部断面図である。本実施形態は、流路形成基板10の圧電素子300側に接合される接合部材として、固定部材120ではなく、リザーバの少なくとも一部を構成する空間を有するリザーバ形成基板190が接合され、このリザーバ形成基板190の圧電素子300とは反対側の領域に駆動用集積回路140を設けた例である。詳しくは、図11に示すように、本実施形態の流路形成基板10には、圧力発生室12と、リザーバ形成基板190のリザーバ部191に連通して各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ195の一部を構成する連通部19とが形成され、この連通部19は各圧力発生室12の長手方向一端部とそれぞれインク供給口15Aを介して一定の流路抵抗となるように連通されている。
【0070】
この流路形成基板10の圧電素子300側には、リザーバ形成基板190と封止板200とが接合されている。リザーバ形成基板190は、リザーバ195の少なくとも一部を構成するリザーバ部191を有し、流路形成基板10の連通部19と連通されてリザーバ195を構成し、一方面を封止板200によって封止されている。なお、リザーバ195に対向する領域の封止板200は他の部分の厚さよりも薄く形成されて可撓性を有する可撓部195aとなっており、この可撓部195aが変形することにより、リザーバ195の内部圧力の変化を吸収する。また、本実施形態では、この封止板200は、リザーバ形成基板190のリザーバ195に対応する領域近傍のみに形成されており、他の部分はリザーバ形成基板190の表面が露出されている。また、リザーバ195には、封止板200及びリザーバ形成基板190を貫通して形成されたインク導入口201及びインク導入路192によって外部と連通されており、これらインク導入口201及びインク導入路192を介して外部からインクが供給される。
【0071】
一方、リザーバ形成基板190の圧電素子300に対向する領域には、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を確保した状態で、その空間を密封可能な圧電素子保持部193が設けられ、圧電素子300の少なくとも圧電体能動部320は、この圧電素子保持部193内に密封されている。また、リザーバ形成基板190には、上述した固定部材120の場合と同様に、圧電素子300の上電極膜80に対向する領域に、圧力発生室12の列に亘って延びる貫通溝194が形成されている。そして、各圧電素子300の上電極膜80からリザーバ形成基板190上に設けられたIC配線部132に、貫通溝194を介してワイヤボンディングによって連結配線146が延設されている。
【0072】
このように、流路形成基板10に接合されたリザーバ形成基板190上に、駆動用集積回路140を実装して、圧電素子300と接続すると共に外部配線との接続を行うことにより、上述の実施形態と同様に、容易にインクジェット式記録ヘッドを構成することができ、また、実装の省スペース化を図ることができる。なお、本実施形態では、連結配線146をワイヤボンディングによって形成するようにしたが、これに限定されず、例えば、実施形態4と同様に、IC配線部と配線パターンとの間に薄膜からなる連結配線を形成するようにしてもよい。また、このような薄膜からなる連結配線を用いる場合には、例えば、図12に示すように、配線パターンを設けずに、連結配線146Aを上電極膜80に直接接合するようにしてもよい。
【0073】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態を説明したが、インクジェット式記録ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、流路形成基板10に接合される接合部材である固定部材又はリザーバ形成基板上に駆動用集積回路を搭載するようにしたが、これに限定されず、例えば、これらの接合部材上に直接駆動回路を形成するようにしてもよい。これにより、駆動用集積回路を別に実装する必要がなくなり、製造コストをさらに低減することができる。
【0074】
また、例えば、上述の実施形態では、接合部材内に駆動用配線を設けるようにしたが、これに限定されず、例えば、接合部材の外面に駆動用配線を延設するようにしてもよい。何れにしても、接合部材上に駆動用集積回路を実装することにより、あるいは駆動回路を形成することにより、ヘッドの小型化、高密度化を実現することができる。また、例えば、上述の各実施形態では、接合部材上に、駆動用集積回路を実装するようにしたが、これに限定されず、例えば、駆動用集積回路を実装せずに、フレキシブルケーブル等の外部配線等と接続するようにしてもよい。このような構成によっても、流路形成基板等の寸法を小さくすることができ、記録ヘッドを小型化することができる。さらに、例えば、上述した実施形態1〜4では、流路形成基板10に圧力発生室12と共にリザーバ14を形成したタイプのヘッドチップを固定部材に接合するようにしたが、これに限定されず、共通インク室を別部材で形成する流路ユニットを流路形成基板10に重ねて設けたタイプのヘッドチップを固定部材に接合するようにしてもよい。
【0075】
このように構成した実施形態に係るヘッドチップの分解斜視図を図13に、そのヘッドチップを用いたヘッドの断面図を図14に示す。この実施形態では、ノズル開口17Aが穿設されたノズルプレート18Aと流路形成基板10Aとの間に、封止板200、共通インク室形成板210、薄肉板220及びインク室側板230が挟持され、これらを貫通するように、圧力発生室12Aとノズル開口17Aとを連通するノズル連通口31が配されている。すなわち、封止板200、共通インク室形成板210および薄肉板220とで共通インク室32が画成され、各圧力発生室12Aと共通インク室32とは、封止板200に穿設されたインク連通孔33を介して連通されている。また、封止板200には供給インク室32に外部からインクを導入するためのインク導入孔16Aも穿設されている。また、薄肉板220とノズルプレート18Aとの間に位置するインク室側板230には各供給インク室32に対向する位置に貫通部35が形成されており、インク滴吐出の際に発生するノズル開口17Aと反対側へ向かう圧力を、薄肉板220が吸収するのを許容するようになっており、これにより、他の圧力発生室12Aに、共通インク室32を経由して不要な正又は負の圧力が加わるのを防止することができる。なお、薄肉板220とインク室側板230とは一体に形成されてもよい。このように形成されたヘッドチップは、図8に示すように、上述した実施形態と同様に固定部材120に固定される。
【0076】
以上説明した各実施形態は、成膜及びリソグラフィプロセスを応用することにより製造できる薄膜型のインクジェット式記録ヘッドを例にしたが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、結晶成長により圧電体膜を形成するもの等としてもよい。また、例えば、基板をセラミックシートを積層して圧力発生室を形成するものとし、グリーンシートを貼付もしくはスクリーン印刷等により圧電体膜を形成するものとしてもよい。さらに、各種の構造のインクジェット式記録ヘッドに本発明を採用することができる。さらに、上述した各実施形態では、上電極膜を固定部材の配線パターンに直接接続したが、上電極膜に接続するリード電極を介して接続するようにしてもよい。このように、本発明は、その趣旨に反しない限り、種々の構造のインクジェット式記録ヘッドに応用することができる。
【0077】
また、これら各実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図15は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図15に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係るヘッドチップの分解斜視図である。
【図2】 実施形態1に係るヘッドチップの断面図である。
【図3】 実施形態1の薄膜製造工程を示す断面図である。
【図4】 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。
【図5】 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。
【図6】 実施形態2に係る記録ヘッドの断面図である。
【図7】 実施形態3に係る記録ヘッドの断面図である。
【図8】 実施形態4に係る記録ヘッドの断面図である。
【図9】 実施形態4に係る連結配線の製造工程を示す断面図である。
【図10】 実施形態4に係る連結配線の製造工程を示す断面図である。
【図11】 実施形態5に係る記録ヘッドの断面図である。
【図12】 実施形態5に係る記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
【図13】 他の実施形態に係るヘッドチップの分解斜視図である。
【図14】 他の実施形態に係る記録ヘッドの断面図である。
【図15】 一実施形態に係る記録装置の概略図である。
【符号の説明】
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 14 リザーバ、 15 インク供給口、 16 インク導入口、 17 ノズル開口、 18 ノズルプレート、 50 弾性膜、 60 下電極膜、 70 圧電体膜、 80 上電極膜120 固定部材、 130 配線パターン、 140,140A 駆動用IC、 160 流路シール材、 170 駆動用端子、 180 フレキシブルプリント回路、 190 リザーバ形成基板、 200 封止板

Claims (13)

  1. 圧力発生室の列を2列有すると共に当該圧力発生室の一方面側に振動板を介して圧電素子を有する流路形成基板を具備するアクチュエータ装置において、
    前記流路形成基板の前記圧電素子側に接合される接合部材を有し、該接合部材は、前記圧電素子に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を有すると共に、前記流路形成基板に設けられ前記圧力発生室と連通するリザーバに接続される供給路を有し、
    当該接合部材には、外部配線が接続される実装部が前記圧電素子とは反対側の領域に設けられていると共に、一端が前記接合部材の前記実装部に接続され他端が前記圧電素子に接続される駆動用配線が設けられ、
    前記駆動用配線は、前記接合部材の前記圧電素子側の面に前記圧電素子に対向して前記圧力発生室の列間まで延設されて前記圧電素子に接続されていることを特徴とするアクチュエータ装置。
  2. 前記流路形成基板の前記接合部材側の表面には前記圧電素子の駆動用電極に接続する接点部が配される一方、前記接合部材の前記流路形成基板側の表面には前記駆動用配線の前記他端の接続部が前記接点部に対応して配されており、前記接点部と前記接続部とが圧着接合されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  3. 前記駆動用配線が、前記接合部材内に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクチュエータ装置。
  4. 前記接合部材には、前記圧電素子に対応する領域に、当該接合部材を貫通して外部と連通する連通孔が設けられ、前記駆動用配線が当該連通孔を介して設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ装置。
  5. 前記駆動用配線が、ワイヤボンディングによって形成されていることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  6. 前記駆動用配線が、薄膜によって形成されていることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ装置。
  7. 前記接合部材の前記圧電素子と反対側の領域には、前記圧電素子を駆動するための半導体集積回路である駆動回路が搭載され、該駆動回路が前記駆動用配線を介して前記実装部と前記圧電素子とにそれぞれ接続されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のアクチュエータ装置。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載のアクチュエータ装置の前記流路形成基板の他方面側に、前記圧力発生室に連通するノズル開口を有するノズル形成部材が接合されていることを特徴とするインクジェット式記録ヘッド。
  9. 前記流路形成基板と前記ノズル形成部材とがセラミックスで形成され、前記圧電素子の各層がグリーンシート貼付又は印刷により形成されていることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  10. 前記流路形成基板には前記圧力発生室に連通されるリザーバが画成され、前記ノズル形成部材は前記ノズル開口を有するノズルプレートであることを特徴とする請求項8又は9に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  11. 前記ノズル形成部材は、前記圧力発生室にインクを供給する共通インク室と、前記圧力発生室と前記ノズル開口とを連通する流路とを形成する流路ユニットであることを特徴とする請求項8又は9に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  12. 前記流路形成基板の前記圧電素子側には前記圧力発生室に連通するインク供給口が開口し、一方、前記接合部材には、前記インク供給口に対向して相互に連通するインク供給流路が設けられていることを特徴とする請求項8又は9に記載のインクジェット式記録ヘッド。
  13. 請求項8〜12の何れか一項に記載のインクジェット式記録ヘッドを具備することを特徴とするインクジェット式記録装置。
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