JP2009190398A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • B41J2002/14241Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm having a cover around the piezoelectric thin film element

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Abstract

【課題】圧電素子の駆動に伴う振動板等の破壊を防止することができる液体噴射ヘッド及
び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】表面の結晶面方位が(110)面のシリコン基板からなり液滴を噴射するノ
ズル21に連通する圧力発生室12が複数並設された流路形成基板10と、流路形成基板
10の一方面側に振動板を介して設けられる下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜8
0からなる圧電素子300とを具備し、圧力発生室12は、その幅方向の端面が(110
)面に垂直な第1の(111)面で構成されると共に、その長手方向の端面12aが第1
の(111)面に対して所定角度で傾斜する第2の(111)面で構成され、圧力発生室
の長手方向における下電極膜60及び上電極膜80の端部60a,80aが、圧力発生室
12内に位置し且つ圧力発生室12の長手方向の端面12aに対して平行に形成されてい
る構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、ノズルから液滴を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液
滴としてインク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置
に関する。
液体噴射ヘッドの代表例であるインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、ノズル
に連通する圧力発生室が形成された流路形成基板と、流路形成基板の一方面側に圧電素子
とを具備し、流路形成基板として、例えば、結晶面方位が(110)面のシリコン基板が
用いられ、このシリコン基板からなる流路形成基板を異方性エッチング(ウェットエッチ
ング)することによって圧力発生室が形成されたものがある。
上記構成のインクジェット式記録ヘッドにおいては、圧力発生室は、シリコン基板の(
110)面に垂直な第1及び第2の(111)面で構成され略平行四辺形の開口形状に形
成される。このような開口形状の圧力発生室に対して、圧電素子を構成する下電極及び上
電極の端部は、一般的に、圧力発生室の幅方向(短手方向)に沿って形成されている(例
えば、特許文献1参照)。
特開2007−098812号公報(図2等)
特許文献1に記載の構成では、圧電素子が圧力発生室の長手方向において圧力発生室の
外側まで延設されているが、圧電素子が圧力発生室の内側に形成されている場合もある。
つまり、圧電素子の下電極及び上電極の端部が、圧力発生室内に位置している場合がある
。このような構成において、圧電素子を構成する下電極及び上電極の端部が圧力発生室の
幅方向に沿って形成されていると、圧力発生室の長手方向端部と圧電素子の端部との距離
が、圧力発生室の幅方向で不均一になる。このため、圧力発生室の長手方向端部における
圧電素子の駆動による振動板の変位量は、圧力発生室の幅方向で不均一になる。すなわち
、圧力発生室の長手方向端部と圧電素子の端部との距離が長い部分ほど、圧電素子の駆動
に伴う振動板の変位量は大きくなる。そして、このような振動板の変位量の違いに起因し
て、圧力発生室の長手方向端部の振動板或いは圧電素子自体に破壊(割れ)が生じてしま
う虞がある。
なお、このような問題はインク滴を噴射するインクジェット式記録ヘッドだけでなく、
インク滴以外の液滴を噴射する他の液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、圧電素子の駆動に伴う振動板等
の破壊を防止することができる液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的と
する。
上記課題を解決する本発明は、表面の結晶面方位が(110)面のシリコン基板からな
り液滴を噴射するノズルに連通する圧力発生室が複数並設された流路形成基板と、該流路
形成基板の一方面側に振動板を介して設けられる下電極、圧電体層及び上電極からなる圧
電素子とを具備し、前記圧力発生室は、その幅方向の端面が(110)面に垂直な第1の
(111)面で構成されると共に、その長手方向の端面が前記第1の(111)面に対し
て所定角度で傾斜する第2の(111)面で構成され、前記圧力発生室の長手方向におけ
る前記下電極及び前記上電極の端部が、前記圧力発生室内に位置し且つ当該圧力発生室の
長手方向の端面に対して平行に形成されていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる本発明では、圧力発生室の長手方向の端部と圧電素子の端部との距離が、圧電素子
の幅方向に亘って均一になる。これにより、圧力発生室の長手方向端部における振動板等
の破壊を防止することができる。
ここで、前記圧電体層が前記圧力発生室の長手方向端部から当該圧力発生室の外側まで
延設され、一端側が前記上電極に接続されるリード電極が前記圧電体層上に延設されて前
記圧力発生室の外側まで引き出されていることが好ましい。これにより、圧力発生室の長
手方向端部における振動板の変位量が抑えられる。したがって、振動板等の破壊をより確
実に防止することができると共に、振動板における応力集中を分散させることができる。
また前記下電極及び前記上電極がドライエッチングによってパターニングされているこ
とが好ましい。これにより、下電極及び上電極を高精度に形成することができる。したが
って、振動板等の破壊をより確実に防止することができる。
そして、前記所定角度は、鋭角又は鈍角であることが好ましい。このように、圧力発生
室の第1の(111)面と第2の(111)面との所定角度を鋭角または鈍角にすれば、
シリコン基板の異方性に対応してエッチング加工等がスムーズに行える。また、振動板に
接する第2の(111)面の端部(端辺)の長さは、所定角度が直角の場合より長く設定
することができる。当該端部(端辺)は、圧電素子が変位する際の支点であり、この支点
の長さが長ければ、単位長さ当たりにかかる応力が軽減されて、振動板等の寿命向上に効
果がある。
さらに本発明は、上述した液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置に
ある。かかる本発明では、信頼性及び耐久性を向上した液体噴射装置を実現することがで
きる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッド
1の分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及びそのA−A’断面図である。
図示するように、流路形成基板10は、面方位(110)のシリコン単結晶基板からな
り、その一方の面には予め熱酸化することによって二酸化シリコンからなる弾性膜50が
形成されている。この流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発
生室12がその幅方向(短手方向)に並設されている。また、流路形成基板10の圧力発
生室12の長手方向一端部側には、インク供給路13と連通路14とが隔壁11によって
区画されている。また、連通路14の一端には、各圧力発生室12の共通のインク室(液
体室)となるリザーバ100の一部を構成する連通部15が形成されている。
連通部15は、後述する保護基板30のリザーバ部32と連通して複数の圧力発生室1
2に共通のインク室となるリザーバ100の一部を構成する。インク供給路13は、圧力
発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部15から圧力発生室12に流入するイ
ンクの流路抵抗を一定に保持している。本実施形態では、インク供給路13は、流路の幅
を一方側から狭められているが、例えば流路の幅が両側から狭められていてもよい。
ここで、流路形成基板10に設けられるこれら圧力発生室12、インク供給路13及び
連通路14及び連通部15は、弾性膜50とは反対側の面から流路形成基板10を異方性
エッチングすることによって形成されている。異方性エッチングは、シリコン単結晶基板
のエッチングレートの違いを利用して行われる。面方位(110)のシリコン基板からな
る流路形成基板10の場合、(110)面のエッチングレートと比較して(111)面の
エッチングレートが約1/180であるという性質を利用して行われる。
具体的には、流路形成基板10となるシリコン基板の表面に所定形状のマスクを形成し
、そのシリコン基板をKOH等のアルカリ溶液に浸漬すると、シリコン基板がマスクの開
口から徐々に侵食されて(110)面に垂直な第1の(111)面と、この第1の(11
1)面と所定角度θ(約70.53度)をなす第2の(111)面とが出現しながらエッ
チングが進み、弾性膜50に達するまでシリコン基板をエッチングすることにより圧力発
生室12等の流路が形成される。
そして、圧力発生室12は、その幅方向(短手方向)の端面が第1の(111)面で構
成され、長手方向の端面が第2の(111)面で構成されている。本実施形態では、圧力
発生室12の一端部側はインク供給路13に連通しているため、圧力発生室12の他端部
側の端面が第2の(111)面で構成されている。つまり、圧力発生室12の長手方向の
他端部側の端面は、幅方向の端面に対して所定角度θで傾斜している。
流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路13とは反対側の
端部近傍に連通するノズル21が穿設されたノズルプレート20が、接着剤や熱溶着フィ
ルム等によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミッ
クス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼等からなる。
流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように弾性膜50が形成され、こ
の弾性膜50上には絶縁体膜55が形成されている。さらに、この絶縁体膜55上には下
電極膜(下電極)60と、圧電体層70と、上電極膜(上電極)80とで構成される圧電
素子300が形成されている。本実施形態では、下電極膜60を圧電素子300の共通電
極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合
でこれを逆にしても支障はない。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子300
の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーターと称する。なお、振動板
とは圧力発生室12の一方面を構成し圧電素子300の駆動により変形が生じる部分をい
う。本実施形態では、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極膜60が振動板として作用す
るが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁体膜55を設け
ずに、下電極膜60のみが振動板として作用するようにしてもよい。また、圧電素子30
0自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
ここで、図3の拡大図に示すように、各圧電素子300は、本実施形態では、圧力発生
室12に対向する領域内に形成されている。つまり、圧電素子300を構成する下電極膜
60及び上電極膜80が、圧力発生室12の長手方向他端部側において、圧力発生室12
の端面12a(第2の(111)面)の内側でパターニングされている。そして、これら
下電極膜60及び上電極膜80の端部60a,80aは、圧力発生室12内では圧力発生
室12の端面12aに対して略平行になっている。
なおこのような形状の下電極膜60及び上電極膜80は、圧電素子300を形成する際
に、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を順次積層すると共に各層をパターニ
ングすることによって形成される。このパターニング方法は、特に限定されないが、例え
ば、イオンミリング等のドライエッチング法を用いることが好ましい。これにより、圧電
素子300を高精度に形成することができ、下電極膜60及び上電極膜80の端部60a
,80aを、確実に、圧力発生室12の端面12aに対して平行に形成することができる
また圧電体層70は、本実施形態では、圧力発生室12の外側まで連続的に設けられて
いる。そして、この圧電体層70上には、一端が上電極膜80に接続されるリード電極9
0が設けられている。このリード電極90の他端側は、流路形成基板10の端部近傍まで
延設され、図示しないが、このリード電極90を介して各圧電素子300に選択的に電圧
が印加されるようになっている。
このような構成のインクジェット式記録ヘッド1では、圧電素子300の端部、すなわ
ち下電極膜60及び上電極膜80の端部60a,80aと、圧力発生室12の端面12a
との距離が、圧電素子300の幅方向に亘って略均一になる。例えば、圧電素子300の
幅方向両端部から圧力発生室12の端面12aまでの距離d1,d2もほぼ一致すること
になる。そして、このように圧電素子300の端部と圧力発生室12の端面12aとの距
離が均一化されることで、圧電素子300の駆動による振動板の変位量も、圧電素子30
0の幅方向に亘って略均一化される。したがって、圧電素子300を駆動した際に、圧力
発生室12の長手方向端部近傍の振動板或いは圧電素子300には、何れの場所にも同程
度の応力がかかることになる。すなわち局所的に強い応力がかかることがないため、圧電
素子300の駆動に伴う振動板或いは圧電素子300の破壊を防止することができる。さ
らに、圧電体層70は、圧力発生室12の外側まで連続的に設けられているため、圧力発
生室12の外側部分に支持されて振動し、振動板において圧力発生室12と隔壁11との
境界に発生する応力集中を分散させる役割を担っている。
なお、本実施形態では、圧力発生室12の一端部側には、流路形成基板10を厚さ方向
に貫通するインク供給路13が連通しているため、圧電素子300の端部の形状に拘わら
ず、振動板の破壊等が生じることはない。つまり流路の終端となる圧力発生室12の端面
12aに対向する圧電素子300の端部が、上述したように圧力発生室12の端面12a
に対して略平行に形成されていればよい。
ところで、このような圧電素子300が形成された流路形成基板10上には、図2に示
すように、圧電素子300に対向する領域に、圧電素子300の運動を阻害しない程度の
空間が設けられた圧電素子保持部31を有する保護基板30がさらに接合されている。圧
電素子保持部31は、圧電素子300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく
、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。また保護基板30には、流
路形成基板10の連通部15に対向する領域にリザーバ部32が設けられており、このリ
ザーバ部32は、上述したようにこの連通部15と連通されて各圧力発生室12に共通す
るリザーバ100を構成している。
保護基板30の材料としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、
ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、例えば、流路形成基板10と同一材
料であるシリコン単結晶基板が好適に用いられる。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40
が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する有機絶縁材料から
なり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板
42は、金属等の硬質の材料で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する
領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一
方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態1に限定され
るものではない。例えば、実施形態1では、流路形成基板10を厚さ方向に貫通するイン
ク供給路13が圧力発生室12に連通した構成を例示したが、インク流路は、次に挙げる
実施形態2のような構成も考えられる。
(実施形態2)
実施形態2では、図4に示すように、インク供給路13Aは、流路形成基板10の厚さ
方向の一部を除去することによって形成されている。この場合、流路形成基板10の弾性
膜50側の端部においては、圧力発生室12Aの長手方向一端部側の端面12bも、長手
方向他端部側の端面12aと同様の形状となる(図4(a)参照)。すなわち、圧力発生
室12Aの形状は、弾性膜50側の端部において、この場合、平行四辺形である。そして
、圧力発生室12Aの長手方向両側の端面12a,12bが、それぞれ第2の(111)
面で構成されている。このような構成では、圧力発生室12Aの長手方向両端部において
、圧電素子300の下電極膜60および上電極膜80の端部は、圧力発生室12Aの端面
12aまたは端面12bと平行になるように形成されている。つまり、実施形態2では、
インク供給路13Aの構成および圧力発生室12Aのインク供給路13A側の形状が、実
施形態1と異なっている。
これにより、圧力発生室12Aの端面12bと、端面12bに対向する圧電素子300
の端部60b,80bとの距離は、実施形態1における圧電素子300の端部60a,8
0aと、圧力発生室12の端面12aとの距離d1,d2(図3(a))と同様に、略均
一となっている。また、圧力発生室12Aの端面12aを構成する第2の(111)面は
、第1の(111)面に対して、実施形態1と同様、所定角度θ(約70.53度)だけ
傾いている。さらに、圧力発生室12Aが平行四辺形であるため、端面12aを構成する
第2の(111)面と端面12bを構成する第2の(111)面とは、この場合、平行を
なしている。
このような構成によれば、圧力発生室12Aの端面12a(第2の(111)面)と第
1の(111)面とが所定角度θをなしている。これにより、シリコン単結晶基板からな
る流路形成基板10の異方性により出現する面を、圧力発生室12Aの端面12a,12
bとして、スムーズなエッチングが行える。また、弾性膜50、絶縁体膜55及び下電極
膜60で構成される振動板は、端面12aの端部である端辺12cを振動支点として振動
する。この場合、振動支点となる端辺12cの長さは、所定角度θが直角の場合より長く
設定でき、これにより、圧電素子300の振動による端辺12cの単位長さ当たりの応力
が軽減されて、振動板の寿命向上が図れる。
また、圧電体層70は、圧力発生室12Aの外側まで連続的に設けられているため、実
施形態1と同様、振動板において圧力発生室12Aと隔壁11との境界に発生する応力集
中を分散させる効果を有する。さらに、圧力発生室12Aと、下電極膜60及び上電極膜
80とは、図4(a)に示すように平面視略相似形であるため、圧電素子300による圧
力が、より均一にインクへ伝達される。これにより、インクを、より微細な液滴として、
ノズル21から噴射する場合でも、安定して液滴の噴射制御ができる。
なお、実施形態1および2では、圧電体層70を圧力発生室12の外側まで延設し、こ
の圧電体層70上にリード電極90を配設するようにしたが、リード電極90の構成は特
に限定されるものではない。例えば、圧電素子300を絶縁材料からなる保護膜で覆うと
共にこの保護膜上にリード電極を形成し、保護膜に形成したコンタクトホールを介してリ
ード電極と上電極膜とを接続するようにしてもよい。また、圧力発生室12Aの形状は、
エッチングにより加工された平行四辺形に限定されるものではなく、流路形成基板10で
ある面方位(110)のシリコン単結晶基板において、所定角度θが鋭角または鈍角に加
工されていれば、振動板の耐用期間の長期化等の効果が得られる。
以上説明したようなインクジェット式記録ヘッド1は、インクカートリッジ等と連通す
るインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装
置に搭載される。図5は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図
5に示すように、インクジェット式記録ヘッド1を有する記録ヘッドユニット1A及び1
Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この
記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられ
たキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び
1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するもの
としている。そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミング
ベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを
搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャ
リッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給
紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上に搬送されるようになってい
る。なお、実施形態1および2は、インクジェット式記録ヘッド1以外の液体噴射ヘッド
を搭載した液体噴射装置にも適用できる。
また、上述した実施形態1および2では、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット
式記録ヘッド1を挙げて説明したが、本発明は広く液体噴射ヘッド全般を対象としたもの
であり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。そ
の他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種
の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッ
ド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる
電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げら
れる。
実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態1に係るインクジェット式記録ヘッドの要部を示す拡大図である。 実施形態2に係るインクジェット式記録ヘッドの要部を示す拡大図である。 実施形態1および2に係る記録装置の概略図である。
符号の説明
1…インクジェット式記録ヘッド、10…流路形成基板、12…圧力発生室、13…イ
ンク供給路、14…連通路、15…連通部、20…ノズルプレート、21…ノズル、30
…保護基板、40…コンプライアンス基板、50…弾性膜、55…絶縁体膜、60…下電
極膜、70…圧電体層、80…上電極膜、90…リード電極、300…圧電素子。

Claims (5)

  1. 表面の結晶面方位が(110)面のシリコン基板からなり液滴を噴射するノズルに連通
    する圧力発生室が複数並設された流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を
    介して設けられる下電極、圧電体層及び上電極からなる圧電素子とを具備し、
    前記圧力発生室は、その幅方向の端面が(110)面に垂直な第1の(111)面で構
    成されると共に、その長手方向の端面が前記第1の(111)面に対して所定角度で傾斜
    する第2の(111)面で構成され、
    前記圧力発生室の長手方向における前記下電極及び前記上電極の端部が、前記圧力発生
    室内に位置し且つ当該圧力発生室の長手方向の端面に対して平行に形成されていることを
    特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記圧電体層が前記圧力発生室の長手方向端部から当該圧力発生室の外側まで延設され
    、一端側が前記上電極に接続されるリード電極が前記圧電体層上に延設されて前記圧力発
    生室の外側まで引き出されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記下電極及び前記上電極がドライエッチングによってパターニングされていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記所定角度は、鋭角又は鈍角であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記
    載の液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴
    射装置。
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