JP3931560B2 - 原子力プラント及びその水質制御方法 - Google Patents

原子力プラント及びその水質制御方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は沸騰水型原子力プラント(以下、BWRプラントと呼ぶ)の水質制御方法に係り、特に炉水中に水素を注入する場合の水質制御方法に関する。
背景技術
BWRプラントの水冷却系では、溶接箇所の熱影響部等において応力腐食割れ(SCC)を生じる可能性がある。SCCを抑制するための従来技術として、水素を冷却水中に注入し、原子炉内で酸素等の酸化剤と反応させて酸化剤の濃度を低減する技術が知られている。しかし、原子炉内には水素の効果が行き渡りにくい箇所があるため、プラントによっては非常に高濃度の水素を注入する必要がある。
余り高濃度の水素を注入すると、酸化剤の濃度が低くなり過ぎて、炭素鋼製構造物の腐食の加速や、配管の線量の増加などの問題が生じる。また、BWRプラントでは、原子炉内の水素濃度の増加に伴い放射性のN−16がタービン系に移行し、タービン建屋の放射線線量率の増加や、これに伴うスカイシャインによるプラントの敷地境界の線量率の増加を引き起こす。ここで、スカイシャインとは、タービン系から排出されたガスが空気中で反射されて地面に降ってくる現象を指す。
上記の問題点を改善するためには、注入する水素濃度を低くする必要がある。しかし、単に水素濃度を低くすると、SCCの抑制効果は十分には得られない。
この対策として、ステンレス鋼(SUS)製の配管等の構造物の表面にPd等の白金族金属の皮膜をコーティングして、水素を冷却水中に注入する方法が、特開平4−223300号公報に記載されている。同公報には、上記方法により、表面の腐食電位を−230mVSHE以下に低減し、構造物のSCCの発生を抑制できることも記載されている。
他の従来技術として、白金族金属の化合物を原子炉の炉水中に噴射し、化合物から熱分解した白金族金属の薄膜を構造物の表面に形成する方法が、特開平7−198893号公報に記載されている。同公報には、上記化合物として、パラジウムアセチルアセトナートが例示されている。
しかし、Pdのような白金族金属がそれよりも卑な金属と接触すると、ミクロ電池が形成され、腐食が加速されることが良く知られている。即ち、白金族金属を構造物の表面にコーティングする従来技術では、卑金属であるSUS材との接点で局部的な腐食が生じるという問題がある。
また、コーティング処理時の剥離やコーティング膜の劣化による剥離等により、白金族金属が炉水中に浮遊して非常に卑な金属部材と接触すると、局部腐食を生じる。この非常に卑な金属部材としては、燃料被覆管等のジルカロイ製の部材がある。
上記したパラジウムアセチルアセトナートのような化合物を炉水中に噴射した場合、多量のPdがジルカロイ製の燃料被覆管に付着するため、特に問題となる可能性が高い。原子力プラントに用いられている金属材料のほとんどが白金族金属よりも卑であるため、このような局部腐食の発生は避けることができない。
発明の開示
本発明の目的は、低濃度の水素を注入する場合でも、原子炉内の構造物(炉内構造物)のSCCを抑制でき、且つ局部腐食の発生も防止できる原子力プラント及びその水質制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するための第1の発明では、沸騰水型原子炉の炉内構造物の表面に、水素の酸化触媒として作用する金属酸化物を予め付着させ、その後、前記炉内構造物が接する炉水中に水素を注入する。
第2の発明は、炉内構造物を内蔵する原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器に給水を供給する給水系配管と、該給水系配管の給水中に水素を注入する水素注入装置とを備えた原子力プラントにおいて、前記炉内構造物の表面に、水素の酸化触媒として作用する金属酸化物が、付着されている。
第3の発明は、炉内構造物を内蔵する原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器に給水を供給する給水系配管と、該給水系配管の給水中に水素を注入する水素注入装置とを備えた原子力プラントにおいて、前記炉内構造物の表面に金属酸化物として付着することにより水素の酸化触媒として作用する金属触媒を含む金属化合物を、前記給水系配管の給水中に注入する金属化合物注入装置を備える。
第3の発明を実現するための水質制御装置は、沸騰水型原子力プラントの給水中に水素を注入する水素注入装置と、原子炉圧力容器内の炉内構造物の表面に金属酸化物として付着することにより水素の酸化触媒として作用する金属触媒を含む金属化合物を給水中に注入する金属化合物注入装置と、炉水中の前記金属触媒の濃度を測定する触媒濃度測定装置と、前記金属酸化物が付着した前記炉内構造物と同じ金属試料の腐食電位を測定する腐食電位測定装置とを備える。
本発明によれば、水素の酸化触媒として作用する金属酸化物を予め炉内構造物の表面に付着させた状態で、炉水中に水素を注入することにより、金属酸化物が有する触媒作用を利用して、低濃度の水素を注入した場合でも、炉水中の酸化剤と水素を効率良く反応させ、炉内構造物表面の酸化剤濃度のみを低減できるので、炉内構造物のSCCを効果的に抑制できる。更に、金属酸化物が炉内構造物から剥離して燃料棒などの表面に付着しても、金属酸化物は導電性が低いためミクロ電池を形成しないので、局部腐食は生じない。
以下、本発明の作用をより詳細に説明する。第3図は、本発明の作用を説明する模式図である。本発明では、SUS製又はニッケル基合金製などの炉内構造物でSCCを生じる可能性のある部位に、水素の酸化触媒として作用する金属酸化物を予め付着させる。金属酸化物を付着させる部位としては、溶接部及びその周辺の熱影響部が最も重要である。しかし、溶接部以外に、中性子照射で誘起されるSCCが生じる可能性がある場合は、この部位にも金属酸化物を付着させる方が良い。
金属酸化物を付着させる時期としては、プラントの建設時、炉内構造物の取替え時、プラントの営業運転中の定期検査時などが考えられる。プラント建設時及び炉内構造物の取替え時には、工場において、新しい炉内構造物毎に金属酸化物を付着することができる。定期検査時には、熔射装置やプラズマスプレー装置などをプラントに持ち込んで、金属酸化物の付着を実施する必要がある。
このような金属酸化物の付着を実施後、プラントを運転して炉水中に水素を注入すると、金属酸化物の表面で水素と酸素が反応して水となり、炉内構造物の表面近くの酸素濃度が低下する。この反応は水素が注入されている間は継続的に起こるため、炉内構造物の表面から離れるほど酸素濃度が高くなるように、酸素濃度の勾配が生じる。過酸化水素などの他の酸化剤も、水素との反応により同様な濃度の勾配を生じる。
このため、金属酸化物が付着した部位近傍の炉水中の酸化剤濃度だけが低下し、この部位におけるSCCが抑制される。従って、水素の濃度が低くてもSCCの抑制効果は大きい。しかも、炉内構造物の表面から離れた場所の炉水中の酸素濃度の低下は相対的に小さくなるため、タービン建屋などにおける放射性のN−16による線量率の増加などの問題も発生しない。また、金属酸化物は不導体であるため、炉内構造物と金属酸化物との間に電位差があっても電流は流れない。即ち、ミクロ電池が形成されないので、局部腐食の発生の問題も生じない。
次に、水素の酸化触媒としての触媒活性について説明する。第4図は、酸化触媒としての触媒活性と、酸素原子1モル当りの金属酸化物の生成エンタルピーとの関係を示す。触媒活性は貴金属酸化物で最も高く、生成エンタルピーが貴金属酸化物よりも大きくても小さくても触媒活性は低下する。しかし、多くの金属酸化物が水素の酸化触媒として作用する。
沸騰水型原子炉(BWR)では、鉄系金属材料の外表面はFeであるため、Feよりも触媒活性の高い金属酸化物を用いる方が効果的である。第4図から、Feよりも生成エンタルピーが小さい金属酸化物を用いれば、触媒活性を向上できることが判る。即ち、生成エンタルピーが約65kcal(Feの生成エンタルピー)以下の金属酸化物を用いる方が好ましい。尚、触媒活性が低い金属酸化物でも、多孔質化させることにより表面積を大きくして、触媒反応の効率を上げることも可能である。
以上の観点から、好ましい金属酸化物としては、ロジウム,マンガン,ニッケル,タングステン,ゲルマニウム,レニウム,ルテニウム,パラジウム,白金等の酸化物がある。付着させる金属酸化物は、一種類である必要はなく、これらの混合物でも良い。触媒作用は金属原子と酸素原子の結合/解離のし易さに基づくものであるため、一種類の金属からなる単酸化物である必要はなく、これらのうちの一つを含む複数の金属からなる複合酸化物でも良い。また、接着剤等として触媒活性のない他の酸化物を含んでいても良い。
白金族の金属酸化物は、還元を受け易いため、高濃度の水素注入の条件下では還元されて金属となる。これを防ぐ一つの方法は、白金族の金属酸化物が還元されない条件に水素濃度を制御することである。例えば、BWRプラントの給水中の水素濃度を約0.5ppm以下に制御すれば良い。他の方法としては、白金族金属の単酸化物ではなく、金属酸化物の生成エンタルピーがもっと大きな金属との複合酸化物を形成することにより、還元を受けにくくすることである。白金族の金属酸化物は触媒活性が高いため、これらの方法により触媒効果の大きな金属酸化物の層を炉内構造物などの金属材料表面に形成することが可能となる。
金属酸化物は、熔射やプラズマスプレーのようなコーティング技術を用いて、容易に金属材料表面に付着させることができる。この場合、完全に欠陥のないコーティング膜を形成することは困難であるが、水素の酸化触媒として用いるためには、ある程度の密度で付着していれば良いので、このようなコーティング技術で十分である。また、酸化触媒として作用する表面積を増やすためには、多孔質のコーティング膜を形成できる技術を用いる方が有利である。
金属酸化物を金属材料表面に付着させる方法としては、上記した方法以外に、酸化物として付着させたい金属元素を含む金属化合物を冷却水中に溶存または懸濁させ、この状態で冷却水を循環させて金属材料の冷却水に接する表面に、金属酸化物として析出させる方法も考えられる。熔射やプラズマスプレーでは大型の施工装置を必要とするが、この方法では金属化合物の懸濁液を注入する装置のみで済むため、大型の装置が不要となるメリットがある。冷却水中に供給する金属の形態としては、金属酸化物そのものや金属水酸化物のコロイドなども考えられる。これらの金属化合物は、炉水中で静電的な相互作用により金属材料表面に付着する。金属水酸化物は、高温水中では脱水反応を起こして金属酸化物に変化する。
また、金属イオンの形態で冷却水中に注入する方法も有効である。一般に、水中では金属材料表面の酸化反応に伴い金属イオンが溶出する。このため、金属材料表面近くの拡散層内では、金属イオンの溶解度を越えた濃度となるので、析出反応が生じ金属酸化物として析出する。この時、冷却水中に溶存している金属イオンが取り込まれる。
鉄系金属材料の場合、スピネル構造を有する複合酸化物であるフェライトの形で析出する。この化合物は様々な金属イオンを取り込むことが可能であるので、冷却水中に付着させたい金属イオンを含ませておけば、この金属イオンを取り込んでフェライトとして金属材料表面に析出する。これにより、水素の酸化触媒として作用する金属酸化物を付着させることができる。この場合、触媒作用を発揮するのに必要な量の金属酸化物が付着していれば良いので、金属イオンの注入は一時的なもので十分である。
このような金属イオンまたは懸濁物を冷却水中に注入する時期としては、プラントの起動時または停止時のような過渡時が好ましい。特に、BWRでは、100%出力時には燃料棒表面で激しい沸騰が生じているため、この影響により燃料棒表面に冷却水中の不純物が析出して冷却水中から除去されるので、炉内構造物への付着効率が悪くなる。従って、100%出力でない過渡時の方が炉内構造物への付着効率が良くなる。しかし、金属酸化物は燃料棒表面で局部腐食を生じることはないので、100%出力時の所定の期間に金属酸化物を注入して炉内構造物へ付着することも可能である。
尚、前記した金属酸化物の他に、コバルト,アンチモン,カドミウム,ビスマス,タリウム,イリジウム,オスミニウム,砒素,水銀,銅,銀,金の酸化物を用いても、ある程度の効果は得られる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の第1実施例を第1図及び第2図を用いて説明する。第1図は第1実施例のBWRプラントの概略系統図、第2図は第1実施例の水質制御方法の手順を示すフローチャートである。本実施例では、原子炉の起動時に、水素の酸化触媒として作用する金属触媒であるロジウムを含む金属化合物として水酸化ロジウムを炉水中に注入し、炉内構造物の表面に酸化ロジウムとして付着させる例について説明する。
第1図に示すように、本BWRプラントは、原子炉圧力容器1,主蒸気系配管4,タービン5,復水器6,復水浄化装置8,給水系配管13,再循環系配管14,炉水浄化系配管16などから構成される。原子炉圧力容器(RPV)1は、核燃料が装荷されている炉心2,ジェットポンプ3を備えている。給水系配管13には、低圧給水加熱器10,高圧給水加熱器12が設けられている。炉水浄化系配管16には、熱交換器18,炉水浄化装置19が設けられている。
第2図のステップa1の原子炉の起動時には、復水器6からの冷却水が低圧復水ポンプ7により復水浄化装置8に供給される。復水浄化装置8は、フィルタ(図示せず)で冷却水中の固形分を除去し、イオン交換樹脂塔(図示せず)で冷却水中のイオン成分を除去する。復水浄化装置8で不純物を除去された冷却水は、高圧復水ポンプ9,低圧給水加熱器10,給水ポンプ11,高圧給水加熱器12を通って、給水系配管13からRPV1に戻る。
RPV1内の冷却水の大部分は、ジェットポンプ3により炉底部から炉心2に循環される。冷却水の一部は、再循環系配管14を通って再循環ポンプ15により循環される。炉心からオーバーフローした冷却水は、主蒸気系配管4及びタービンバイパス配管4cを通って、復水器6に戻される。この時、バルブ4aは閉じられ、バルブ4bは開かれる。炉水浄化系配管16は、再循環系配管14から分岐している。炉水浄化系配管16内の冷却水は、炉水浄化系ポンプ17及び熱交換器18を通り、炉水浄化装置19で不純物を除去される。
次に、第2図のステップa2で、炉心2からの発熱及びポンプによる加熱でRPV1内の炉水温度が約150℃に達した時点で、制御棒(図示せず)により炉心2からの発熱を制御し、炉水温度を150℃〜200℃の範囲に約3日間保持する。この時、炉水浄化系のバルブ19aを閉じバルブ20aを開いて、炉水が炉水浄化装置19を通らずバイパス配管20を通るようにする。
次に、第2図のステップa3で、触媒調整槽32内の水酸化ロジウム懸濁液32bは、スラリーポンプ31により触媒注入配管30から給水系配管13に注入され、炉水中に供給される。触媒注入配管30は、給水ポンプ11の上流側に接続されている。水酸化ロジウムの注入量は、触媒注入配管30に設けられた調節バルブ30aで流量を調整することにより制御される。
触媒調整槽32内にはコロイド状のRh(OH)またはRh(OH)が入っており、水酸化ロジウム懸濁液32bのpHは中性付近に保たれている。撹拌機32aは、水酸化ロジウム懸濁液32bを撹拌して沈澱することを防いでいる。
高温の炉水中に供給された水酸化ロジウムは、還元・脱水反応により酸化ロジウム(Rh)に変化する。この時、金属材料が近くにあると、金属材料表面で反応して付着する。炉水中で還元された酸化ロジウムは微粒子となり、静電的力で金属材料表面または金属材料表面に存在するクラッド上に付着する。
一方、SUS等の表面では、腐食に伴い溶解した金属イオンが再析出してフェライト結晶が形成される反応が生じている。従って、表面積が大きい酸化ロジウムの微粒子から僅かに溶け出したRh3+イオンが、フェライト中のFeと一部置き替った形でフェライト中に取り込まれることもある。
以上のような反応は、水酸化ロジウムの注入時だけではなく、プラント運転中も引続き継続的に進行する。この結果、Rhを含む複合金属酸化物が、触媒注入配管30の接続位置よりも下流側の金属構造物の表面に強固に付着する。SCCの抑制という観点では、特に、給水系配管13やRPV1内のシュラウド(図示せず)などのSUS製構造物,RPV1内のシュラウドサポートやノズルヘッドなどのニッケル基合金製構造物などの溶接部の表面に、複合金属酸化物を付着させることが重要となる。
サンプリング装置27は、炉水浄化系配管16から分岐したサンプリング配管26に接続されている。サンプリング配管26を介してサンプリングされた炉水は、サンプリング装置27によりRh濃度,導電率,pH等が測定される。サンプリング装置27で測定されたRh濃度が予め定められた所定範囲(100ppb前後の範囲)になるように、調節バルブ33で水酸化ロジウムの注入量を調整する。
また、サンプリング装置27で測定された導電率やpHが予め定められた範囲を越える場合にも、調節バルブ33で水酸化ロジウムの注入量を調整する。即ち、導電率が0.3μS/cm以下となるように、pHが5.5〜8.5の範囲となるように、水酸化ロジウムの注入量を調整する。水酸化ロジウム及び酸化ロジウムは、pHや導電率への影響が小さいので、水酸化ロジウムを注入する場合、これらの調整は最低限で済む。
ボトムドレン配管21からもサンプリング配管22が分岐しており、ECP(腐食電位)測定装置24を内蔵したオートクレーブ23に接続されている。ECP測定装置24としては、参照電極と試料電極の電位差を測定する装置などを用いることができる。炉水中の水酸化ロジウムは、バルブ22a,サンプリング配管22を通してECP測定装置24に供給され、SUS製の試料電極の表面に酸化ロジウムとして付着する。このように構成することにより、炉水中のSUS製の構造物のECPが、SCCの抑制に効果的な−230mVSHE以下になっていることを確認できる。
炉心からオーバーフローした冷却水は、主蒸気配管4及びタービンバイパス配管4cを通って復水器6に戻されるので、この水に含まれる金属酸化物は復水浄化装置8のフィルタで除去される。
次に、第2図のステップa4で、水酸化ロジウムの注入開始から約3日間経過後に、調節バルブ30aを閉じて水酸化ロジウムの注入を終了する。約3日間の水酸化ロジウムの注入により、十分な量の酸化ロジウムが構造物の表面に付着する。その後、炉水浄化系配管16のバルブ19aを開き、バルブ20aを閉じることにより、炉水浄化装置19で炉水の浄化を開始する。
次に、第2図のステップa5で、原子炉の出力を上昇させる。この際、タービンバイパス配管4cのバルブ4bを閉じ、主蒸気系配管4のバルブ4aを開いて、タービン5に蒸気を送って発電を開始する。
次に、第2図のステップa6で、水素注入配管28のバルブ28aを開けて、水素供給源(水素ボンベ)29から給水中に水素を注入する。水素注入配管28は、高圧復水ポンプ9の上流側に接続されている。水素の注入量は、給水中の水素濃度が0.2ppm以下となるように調整する。このように低濃度の水素を注入しても、炉内構造物の表面に付着した酸化ロジウムの触媒作用により、炉内構造物のSCCを十分に抑制できる。
水素注入によるSCCの抑制効果は、ECP測定装置24で測定したSUS製の試料電極のECPが、−230mVSHE以下であるか否かによって判断する。即ち、上記のECPが−230mVSHE以下であれば、SCCの抑制効果があると判断する。
上記したように、Rhを含む金属酸化物を炉内構造物の表面に一旦付着させても、原子炉の長期の運転に伴って、金属酸化物の剥離または劣化が生じる。従って、ECP測定装置24で測定したECPが−230mVSHEよりも高くなった場合には、プラントの定期検査終了後の起動時に、前述した操作を実施し、再び酸化ロジウムを炉内構造物の表面に付着させる。これにより、長期に渡って炉内構造物のSCCを抑制できる。
本実施例によれば、低濃度の水素注入でも、炉内構造物のSCCを効果的に抑制できる。また、炉内構造物から剥離した酸化ロジウムが燃料棒の表面に付着しても、ミクロ電池を形成しないので、局部腐食は生じない。燃料棒の表面に付着したRdは中性子照射により放射化されるが、放射化された核種の半減期は3.3分と極めて短いので、定期検査時における作業員の被曝の問題は発生しない。
更に、本実施例では、水酸化ロジウムの注入位置よりも上流側から水素が注入されるので、酸化ロジウムが付着した給水系配管13の表面でも、水素と酸素の反応が促進される。即ち、水酸化ロジウムの注入位置よりも下流側の給水系配管13でもSCCの抑制効果が期待できる。しかも、大規模な施工工事を必要としないので、低コストで実施できる。
第1図に示した水質制御装置は、新設プラントはもちろん既設プラントにも容易に設置でき、プラントの健全性を向上できる。新設プラントの場合は、少なくとも炉内構造物の溶接部の表面に酸化ロジウムを予め付着させておき、原子炉の運転時に水素注入のみを実施しても同様な効果が得られる。
尚、本実施例で用いた水酸化ロジウム以外に、酸化ロジウムを給水系に注入しても同様な効果が得られる。また、マンガン,ニッケル,タングステン,ゲルマニウム,レニウム,ルテニウム,パラジウム,白金等の酸化物又は水酸化物である金属化合物を給水系に注入しても良い。更には、上記金属を金属イオンの形態で給水系に注入することも可能である。
この場合、金属イオンは高温の方が溶解度が小さくなる傾向があるため、原子炉内で酸化物として析出するので、特に問題はない。但し、この場合も、炉水の導電率及びpHをモニターして、これらの値が所定の範囲となるように、金属イオンの濃度を調整する必要がある。
次に、本発明の第2実施例を第5図乃至第9図を用いて説明する。第5図は第2実施例の水質制御方法の手順を示すフローチャート、第6図は炉内構造物の取出し前における原子炉の概略縦断面図、第7図は炉内構造物の取出し後における原子炉の概略縦断面図、第8図はシュラウドの溶接線に金属酸化物をコーティングする際の原子炉周りの概略構成図、第9図は第8図の溶接線近傍の詳細図である。本実施例では、BWRプラントの炉内構造物であるシュラウドの溶接線近傍に酸化マンガン(MnO)をコーティングする例について説明する。
まず、第5図のステップb1で、原子炉を停止する。次に、ステップb2で、炉内構造物である蒸気乾燥器40,気水分離器41,シュラウドヘッド42,上部格子板43,炉心支持板44,炉心2を構成する燃料集合体(図示せず)などを、RPV1から取り出す。ステップb2の実施前における原子炉の概略縦断面図を第6図に、ステップb2の実施後における原子炉の概略縦断面図を第7図に、それぞれ示す。第7図で、シュラウド45は、上部胴45a,中間胴45b,下部胴45cからなる。
次に、第5図のステップb3で、炉水を抜いて、シュラウドの溶接線近傍を高圧のジェット水で洗浄し、表面に付いた汚れを取り除く。次に、ステップb4で、RPVフランジ1aの上面にプラットホーム46を設け、プラットホーム46の上にMnOコーティング装置を設置する。MnOコーティング装置は、プラズマスプレー装置50,ノズル51,電源52,冷却水及びArガス供給源53,MnO粉末供給源54,駆動装置55,制御装置56などから構成される。
次に、第5図のステップb5で、プラズマスプレー装置50により、シュラウド45の溶接線近傍の熱影響部にMnOをコーティングする。第8図に、シュラウドの中間胴45bの溶接線近傍にMnOをコーティングする際における、原子炉周りの概略構成を示す。第9図に、第8図の溶接線近傍の詳細を示す。
ステップb5では、初めに、ノズル51の垂直方向(高さ方向)位置が溶接線61の高さとなるように、駆動装置55に取り付けられた支持機構58を調節する。冷却水及びArガス供給源53は、冷却水配管及びガス配管を内蔵する配管53aを介して、プラズマスプレー装置50に冷却水及びArガスを供給する。電源52は、電線52aを介して、プラズマスプレー装置50に高電圧を供給する。この高電圧により、ノズル51内にプラズマを生成する。
一方、MnO粉末供給源54は、Arガスをキャリアガスとして、粉末移送管54aを介して、ノズル51にMnO粉末を供給する。ノズル51に供給されたMnO粉末は、プラズマ内で溶融し、ノズル先端から溶融微粉末流62として溶接金属部60に吹き付けられる。これにより、MnOの多孔質層62aが、溶接金属部60及びその周辺の熱影響部(図示せず)をカバーするように形成される。
駆動装置55は、RPV1の円周方向に設けられた軌道57上を移動することにより、プラズマスプレー装置50を溶接線61に沿って走査することができる。この走査により、溶接線61の全ての表面がMnOの多孔質層62aで覆われることになる。電源52は、駆動装置55を駆動するための電力も供給する。制御装置56は、制御線56aを介して電源52に制御信号を送信すると共に、制御線56bを介して冷却水及びArガス供給源53とMnO粉末供給源54に制御信号を送信し、各装置に上記した動作を実行させる。
次に、第5図のステップb6で、MnOの多孔質層62aをコーティングした領域の近傍を高圧のジェット水で洗浄し、飛散したMnO粉末を除去する。次に、ステップb7で、原子炉内に冷却水を入れ、炉内構造物をRPV1内に装荷する。その後、ステップb8で、原子炉を起動する。
次に、第5図のステップb9で、給水中の水素濃度が0.5ppm以下となるように、給水系から水素を注入する。本実施例では、シュラウドの溶接線近傍のみにMnOをコーティングしているため、第1実施例よりも高い水素濃度にして、水素注入によるSCCの抑制効果をより確実にしている。
本実施例によれば、シュラウドの溶接線近傍にコーティングしたMnOの触媒作用により、低濃度で注入した水素は、酸素と結合して溶接線近傍の炉水中の酸化剤濃度を効果的に低減できる。従って、MnOという比較的安い材料を用いて、シュラウドのSCCを十分に抑制できる。また、水素濃度が0.5ppm以下と低いため、放射性のN−16によるタービン系の線量率の増加はほとんど問題とならない。更に、炉水浄化系配管やボトムドレン配管に用いられている炭素鋼の腐食や配管の線量率への影響も小さい。
また、MnO粉末がシュラウドから剥離して燃料棒等の表面に付着しても、ミクロ電池を形成しないので、局部腐食は生じない。燃料棒の表面に付着したMnは、中性子照射により放射化されMn−56を生成する。しかし、Mn−56の半減期は2.58時間と短いので、定期検査時における作業員の被曝の問題は発生しない。
本実施例では、シュラウドの溶接線近傍にMnOをコーティングした例を説明した。シュラウドを含む炉内構造物の溶接線近傍などにMnOをコーティングすれば、低濃度の水素の注入で、同様に炉内構造物のSCCを十分に抑制できる。
また、コーティングする金属酸化物としては、MnO以外に、ロジウム,ニッケル,タングステン,ゲルマニウム,レニウム,ルテニウム,パラジウム,白金等の金属酸化物を用いても良い。これらの金属酸化物に共通する特徴は、中性子照射により放射化されて生成する核種の半減期が比較的短いことである。その他の金属酸化物でも、中性子照射で生成する核種の半減期が比較的短い金属の同位体を分離すれば、使用可能である。更に、コーティングは、水中で実施することも可能である。
新設プラントの場合、工場での製造時に炉内構造物の溶接部にMnO等の金属酸化物をコーティングすることができる。この場合、コーティング方法として、CVD法やゾルゲル法なども用いることができる。また、プラントの建設工事の途中でも、実施可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例のBWRプラントの概略系統図。
第2図は、第1実施例の水質制御方法の概略手順を示すフローチャート。
第3図は、本発明の作用を説明する模式図。
第4図は、酸化触媒としての触媒活性と酸素原子1モル当りの金属酸化物の生成エンタルピーとの関係図。
第5図は、本発明の第2実施例の水質制御方法の概略手順を示すフローチャート。
第6図は、第2実施例の炉内構造物の取出し前における原子炉の概略縦断面図。
第7図は、第2実施例の炉内構造物の取出し後における原子炉の概略縦断面図。
第8図は、第2実施例でシュラウドの溶接線に金属酸化物をコーティングする際の原子炉周りの概略構成図。
第9図は、第8図の溶接線近傍の詳細図。

Claims (17)

  1. 属酸化物の形態で水素の酸化触媒として作用する金属を、金属酸化物又は金属水酸化物の形態で沸騰水型原子炉の炉水中に供給することにより、炉内構造物の表面に前記金属の酸化物を予め付着させ、その後、前記炉内構造物が接する炉水中に水素を注入することを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  2. 請求項1において、前記炉内構造物の表面に予め付着させる金属酸化物は、酸素原子1モル当りの生成エンタルピーが65kcal 以下の金属酸化物を含むことを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  3. 請求項1又は2において、給水中の水素濃度が0.5ppm以下となるように、給水系から水素を注入することを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記金属酸化物を、少なくともステンレス鋼製又はニッケル基合金製の炉内構造物の溶接部の表面に付着させることを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  5. 請求項1乃至3の何れかにおいて、ロジウム,パラジウム,白金のうちの少なくとも一つの酸化物又は水酸化物を給水系から炉水中に供給することを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  6. 請求項5において、前記水素は給水系から注入され、前記水素を注入する給水系の位置は、前記酸化物又は水酸化物を注入する給水系の位置よりも上流側であることを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  7. 内構造物を内蔵する原子炉圧力容器と、該原子炉圧力容器に給水を供給する給水系配管と、該給水系配管の給水中に水素を注入する水素注入装置とを備えた原子力プラントにおいて、
    金属酸化物の形態で水素の酸化触媒として作用する金属を金属酸化物又は金属水酸化物の形態で給水中に注入する金属注入装置を備え、前記水素注入装置は前記金属注入装置よりも上流側の給水系配管に接続されていることを特徴とする原子力プラント。
  8. 請求項7において、前記金属注入装置は、ロジウム,パラジウム,白金のうちの少なくとも一つの酸化物又は水酸化物を給水中に注入することを特徴とする原子力プラント。
  9. 請求項8において、前記金属注入装置は、酸化ロジウム又は水酸化ロジウムを給水中に注入することを特徴とする原子力プラント。
  10. 沸騰水型原子力プラントの給水中に水素を注入する水素注入装置と、炉内構造物の表面に金属酸化物として付着することにより水素の酸化触媒として作用する金属を金属酸化物又は金属水酸化物の形態で給水中に注入する金属注入装置と、該金属注入装置から注入した金属の炉水中における濃度が所定の範囲となるように前記金属注入装置から注入する金属の量を調整する手段とを備えたことを特徴とする原子力プラントの水質制御装置。
  11. 沸騰水型原子力プラントの給水中に水素を注入する水素注入装置と、炉内構造物の表面に金属酸化物として付着することにより水素の酸化触媒として作用する金属を金属酸化物又は金属水酸化物の形態で給水中に注入する金属注入装置と、炉水中のpH又は導電率が所定の範囲となるように前記金属注入装置から注入する金属の量を調整する手段とを備えたことを特徴とする原子力プラントの水質制御装置。
  12. 請求項10又は11において、前記水素注入装置は前記金属注入装置よりも上流側の給水系に接続されることを特徴とする原子力プラントの水質制御装置。
  13. 請求項10乃至12の何れかにおいて、前記金属注入装置は、ロジウム,パラジウム,白金のうちの少なくとも一つの酸化物又は水酸化物を給水中に注入することを特徴とする原子力プラントの水質制御装置。
  14. 請求項4において、炉水のpHが5 . 5≦pH≦8 . 5となるように炉水中に供給する金属の量を調整することを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  15. 請求項5において、酸化ロジウム又は水酸化ロジウムを給水系から炉水中に供給することを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  16. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記金属酸化物又は金属水酸化物の炉水中への供給を、沸騰水型原子炉の起動運転時又は停止運転時に行うことを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
  17. 請求項1乃至3の何れかにおいて、前記金属酸化物又は金属水酸化物の炉水中への供給を、沸騰水型原子炉の100%出力運転時に行うことを特徴とする原子力プラントの水質制御方法。
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