JPH09502533A - 高温水中で低腐食電位を保つための酸化物皮膜導電率の調整 - Google Patents

高温水中で低腐食電位を保つための酸化物皮膜導電率の調整

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JPH09502533A JP8503502A JP50350296A JPH09502533A JP H09502533 A JPH09502533 A JP H09502533A JP 8503502 A JP8503502 A JP 8503502A JP 50350296 A JP50350296 A JP 50350296A JP H09502533 A JPH09502533 A JP H09502533A
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Abstract

(57)【要約】 水冷原子炉内の金属製構成部の一般的な腐食と、該構成部の表面における割れの核形成と成長とを緩和する方法。非貴金属例えばジルコニウムまたはチタンを含有する化合物の溶液または懸濁液を原子炉の水中に噴射する。この化合物は、原子炉発熱状態のもとで分解して非貴金属のイオン・原子を放出する性質を有し、該イオン・原子は、構成部の表面に形成された割れの内面を含む構成部表面に混入または付着する。好適化合物はジルコニウム化合物、例えば、ジルコニウムアセチルアセトナートと硝酸ジルコニウムと硝酸ジルコニルである。金属製構成部の酸化表面に混入または付着したジルコニウムは、酸化表面における電気化学的電位を臨界電位より低いレベルに減らして粒界応力腐食割れに対する保護をなす。

Description

【発明の詳細な説明】 高温水中で低腐食電位を保つための酸化物皮膜導電率の調整 関連出願 本出願は、米国特許出願08/209,175(1994年3月10日出願) の部分継続出願で、その出願は米国特許出願08/143,513(1993年 10月29日)及び08/143,514(1993年10月29日)の部分継 続出願である。 発明の技術分野 本発明は、高温水にさらされる構成部品の腐食電位を減少させることに関する 。本明細書における「高温水」という用語は、温度が約150℃以上の水、蒸気 又はその復水を意味する。高温水は様々な公知の装置、例えば、水脱気器、原子 炉、蒸気によって駆動される原動機において用いられ得る。 発明の背景 原子炉は発電所の発電、研究及び推進に用いられている。原子炉圧力容器には 原子炉冷却材、即ち水が収容されており、原子炉冷却材は炉心から熱を除去する 。個別管路が加熱された水又は蒸気を蒸気発電機又は蒸気タービンに移送し、そ して循環水又は給水を圧力容器に戻す。原子炉圧力容器の運転圧力及び運転温度 は、沸騰水型原子炉(BWR)の場合、約7MPa及び288℃であり、加圧水 型原子炉 (PWR)の場合、約15MPa及び320℃である。BWR及びPWRで用い られている材料は、様々な荷重、環境及び放射条件に耐えなければならない。 高温水にさらされる材料には、例えば、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、ニッ ケル基合金、コバルト基合金、及びジルコニウム基合金がある。水を使用する原 子炉用のこれらの材料の念入りな選定及び処理にもかかわらず、高温水にさらさ れる材料には腐食が発生する。このような腐食は様々な問題、例えば、応力腐食 割れ、隙間腐食、壊食、安全弁の膠着、及びガンマ線放射Co−60同位元素の 蓄積を引き起こす。 応力腐食割れ(SCC)は、高温水にさらされる原子炉構成部、例えば、構造 部材、配管、締結具及び溶接部に発生する公知の現象である。本明細書において SCCとは、静的又は動的引張応力により広がる割れと、割れ先端における腐食 との組み合わせを意味する。原子炉構成部は様々な応力を受け易く、これらの応 力は、例えば、熱膨張差、原子炉冷却水の収容に要する運転圧力、並びに他の応 力源、例えば、溶接、冷間加工及び他の非対称金属処理による残留応力等に関連 する。加えて、水の化学作用、溶接、隙間の幾何形状、熱処理及び放射線は、構 成部の金属のSCCを発生し易くする。 周知のように、SCCは、酸素が約1ppbから5ppb又はそれ以上の濃度 で原子炉水内に存在するときに比較的高い割合で発生する。SCCは、酸素、過 酸化水素及び 短寿命基のような酸化種が原子炉水の放射線分解により発生するような高放射線 束において更に増加する。このような酸化種は、金属の電気化学的腐食電位(E CP)を高める。電気化学的腐食は、金属表面上のアノード域からカソード域へ の電子の流れによって発生する。ECPは、腐食現象が発生する熱力学的傾向の 目安であり、そしてSCC、腐食疲労、腐食皮膜厚さ増大及び一般的腐食等の程 度を定める基本因子である。 BWRでは、炉心内の1次冷却水の放射線分解によって水の小部分の正味分解 が生じ、その化学反応生成物として、H2、H22、O2、並びに酸化基及び還元 基が発生する。定常運転状態の場合、O2、H22及びH2の平衡濃度が、再循環 水とタービンに向かう蒸気とに生ずる。このような濃度のO2、H22及びH2は 酸化性であり、その結果、敏感な構造材料の粒界応力腐食割れ(IGSCC(In tergranular Stress Corrosion Cracking))を促進し得る状態が生ずる。敏感 な材料のIGSCCを軽減させるために用いられている一方法は、水素水化学作 用(HWC)の適用であり、これにより、BWR環境の酸化性の状態がより還元 性の高い状態に改変される。この効果は、水素ガスを原子炉給水に加えることに より達成される。水素は、原子炉容器に達すると、放射線分解により形成された 酸化種と金属表面で反応して水を再生し、これにより、金属表面近辺の水中の溶 存酸化種の濃度を低減させる。このような再結合反応の速度は、局所的な放射線 の場と、水 の流量と、他の変数とに依存する。 噴射された水素は、水中の酸化種、例えば溶存酸素のレベル(量)を減少させ 、その結果、水中の金属のECPを低下させる。しかしながら、中性子若しくは ガンマ線照射の時間又は強度、及び水の流量の変動のような因子により、相異な る原子炉内では相異なるレベルの酸化種が発生する。従って、ECPを高温水内 のIGSCCからの保護に要する臨界電位以下に維持するのに十分なほど酸化種 のレベルを減少させるためには、様々なレベルの水素が従来必要であった。本明 細書における「臨界電位」という用語は、標準水素電極(SHE)スケールに基 づく約−230mVから−300mVまでの値の範囲以下の腐食電位を意味する 。IGSCCは、ECPが臨界電位よりも高い系内では、加速された速度で進み 、そしてECPが臨界電位よりも低い系内では、かなり低い速度で進む。酸素の ような酸化種を含有している水は、その水にさらされる金属のECPを臨界電位 よりも高くするのに対して、酸化種がわずかしか又は全く存在しない水は、EC Pを臨界電位よりも低くする。 酸化種を含有している炉水と接触しているステンレス鋼の腐食電位は、水素を 給水内に噴射することにより、臨界電位以下に低減させることができる。給水へ の水素追加流量が適当であれば、IGSCCの阻止に要する条件を原子炉のいく つかの箇所に達成することができる。原子炉システムの相異なる箇所では、相異 なるレベルの水素追加が必要である。炉心の高放射線束内で、又は酸化性陽イオ ン不 純物、例えば、第二銅イオンが存在するときに、ECPを減少させるためには、 水素噴射のレベルを大いに高める必要がある。 BWRで用いられている304型ステンレス鋼(18%〜20%のCrと、8 %〜10.5%のNiと、2%のMnとを含有している)のIGSCCは、ステ ンレス鋼のECPを−230mV(SHE)よりも低い値に減少させることによ り軽減し得るものであることがわかっている。この目的を達成する有効な方法は 、HWCを用いることである。しかしながら、ECPを臨界電位よりも低くする ために必要なほど多量の、例えば、約200ppb以上の水素を追加すると、短 寿命N−16種の蒸気への混入により、蒸気駆動タービン部における放射レベル が高まるおそれがある。ほとんどのBWRでは、圧力容器内部構成部品のIGS CCの軽減に要する量の水素の追加により、主蒸気管路放射線モニタ指示量が5 倍から8倍までに増加する。この主蒸気管路放射線の増加は環境放射線量率を高 め、それは許容し得ない値にすら達するおそれがあり、従って、遮蔽と放射線照 射制御とに多額の投資が必要になるおそれがある。このため、最近の研究は、最 小レベルの水素を用いることにより主蒸気放射線量率の増加を最小限に抑えて、 HWCの利点を活用することに集中している。 この目的を達成する有効な方法は、ステンレス鋼表面をパラジウム又は他の貴 金属で被覆又は合金化することである。ステンレス鋼表面上のパラジウムの存在 は、−230 mV(SHE)の所要IGSCC臨界電位に達するのに要する水素を減少させる 。パラジウム被覆に現在用いられている技術には、例えば、電気めっき、無電解 めっき、超高速ガス式溶射、プラズマ溶着及び関連高真空技術がある。パラジウ ム合金化は、標準合金製造技術を用いて行われてきた。これらの方式は現場外技 術であり、原子炉運転中には実施できないものである。又、プラズマ溶着、超高 速ガス式溶射で付着された貴金属被膜は、保護を必要とする全表面に付着しなけ ればならない、すなわち隣接した非被覆領域は保護しない。 304型ステンレス鋼のIGSCC保護の最も重要な要件は、そのECPを保 護電位、即ち、−230mV(SHE)よりも低い値に低下させることである。 この電位を得る方法は、重要ではなく、例えば、合金化若しくはドーピングによ って、又は他の任意の方法によってもよい。酸化物皮膜を適当な材料(例えば、 パラジウム)でドープすれば、比較的低いECPの状態を十分実現し得ることが わかっている。最近の研究によれば、ドーピング用元素(パラジウム)は、厚さ が約200オングストローム〜300オングストロームであれば、上述の電位低 減の利益をもたらすのに十分である。このことは驚くべきことではない。なぜな らECPは1つの界面特性であり、従って、ドーピングのような方法によって界 面を変更すれば、そのECPも変化するからである。重要な要件は、ドープした 表面にドーピング元素を長時間にわたって残存させることによりド ーピング作用を最大限に活用することである。 米国特許出願番号第08/143513号は、金属の表面と接触している高温 水内に熱分解し得る貴金属化合物を噴射することにより、貴金属をステンレス鋼 又は他の金属の金属表面に現場で施す新しい方法を開示している。この方法は、 酸化物皮膜を貴金属でドープし、H2とO2との再結合に十分な触媒作用をもたら して、金属表面のECPを所要保護値に減少させるものである。この貴金属ドー ピング方法は、その環境においてH2/O2モル比が2よりも大きいときにステン レス鋼における割れの開始(核形成)及び成長の抑制に有効であることが明らか にされている。 発明の概要 本発明は、同じ目的、すなわち、ステンレス鋼または他の金属における割れ成 長の緩和または抑止をもたらすECP低減を達成する代替的なドーピング方法で ある。これは、IGSCCを起こしやすい金属表面を非貴金属例えばジルコニウ ムでドープまたは被覆することにより達成される。本発明は水素の追加なしに金 属腐食電位を負方向に偏向させるものである。 本発明は、軽水炉内のステンレス鋼製および他の金属製構成部の表面に自然に 発生する保護酸化物の導電率を減らすことに基づく。構造材料面上の不動態酸化 物皮膜は鉄とニッケルとクロムの酸化物からなり、これらの酸化物は高温水中で 半導性を有する。半導性挙動の調整に要するドーピングレベルは通例低い。この 導電率低減により、腐食電 位は、(外側の)酸化物と水の界面にではなく、(内側の)金属表面に生ずる。 大部分の溶液中の酸化剤は金属表面に接近しにくいので、腐食電位は、特定pH の脱気水と関連する比較的低い熱力学的限度まで低下する。酸化物の性質のこの ような改変は、水素を追加しなくても、SCCに対する非常に高度の耐性をもた らす。 構造材料の表面上の不動態酸化物皮膜は、現場技術または現場外技術によりジ ルコニウムまたは他の非貴金属でドープまたは被覆され得る。両技術により、構 造材料は、非貴金属を含有する化合物の溶液または懸濁液中に浸漬される。非貴 金属は、ステンレス鋼または他の金属の表面に混入または付着した時該表面の耐 食性を高める性質をもたなければならない。選択される化合物は、原子炉発熱状 態のもとで分解して選択非貴金属のイオン・原子を放出する性質をもたなければ ならず、該イオン・原子はステンレス鋼または他の金属の表面に形成された酸化 物皮膜に混入または付着する。本発明による好適化合物は、ジルコニウムを含有 する化合物、例えば、有機金属化合物であるジルコニウムアセチルアセトナート と、無機化合物である硝酸ジルコニウムと硝酸ジルコニルである。 現場技術の場合、炉水中のジルコニウムの濃度は好ましくは100ppb以下 の範囲にある。噴射後、ジルコニウム化合物は分解し、ジルコニウムが、水に浸 されたステンレス鋼または他の金属製構成部の表面に付着する。例えば、ステン レス鋼の場合、ジルコニウムはジルコニウム化合物 の熱分解によりステンレス鋼表面の酸化物皮膜に混入し、その場合、ジルコニウ ムのイオン・原子が明らかに酸化物皮膜内の鉄、ニッケルおよび(または)クロ ム原子と置換し、その結果ジルコニウムでドープした酸化物皮膜が生ずる。酸化 物皮膜はニッケルと鉄とクロムの酸化物の混合物を含むものと考えられる。代替 的に、ジルコニウムを微細分割金属の形態で酸化物皮膜の表面内または表面上に 付着してもよい。付着中、ジルコニウムはステンレス鋼表面の既存割れの内側に 付着する。ジルコニウムは割れの口部の周囲と割れの内部に付着する。このドー ピング技術は、ステンレス鋼表面、特に割れの内面のECPを臨界ECP以下に 減らす。従って、この方法は、高温水環境において水素が存在しなくてもステン レス鋼または他の金属における割れの核形成と成長の抑制に有効である。 さらに、ジルコニウムは割れ内部から急速に消失しない。なぜなら、割れの口 部での流体流が高速であっても割れ内の流体流は低速だからである。これは重要 な利点である。というのは、高速流体流状態において大部分の表面ジルコニウム が除去されたとしても割れ緩和の達成は依然として可能だからである。 図面の簡単な説明 図1は従来のBWRの部分切除概略斜視図である。 図2はジルカロイ2とジルカロイ4に関する偏向曲線のグラフであり、水素を 追加しない場合の8ppmのNaNO3における−800mV(SHE)の低腐食電 位を示す。 図3は60℃の1mMのZrO(NO3)2溶液に10日間露出後の304型ステンレ ス鋼の表面のオージェ電子分光法深さプロフィールであり、ジルコニウムが酸化 物皮膜に混入したことを示す。 図4は様々な量の酸素を含有する288℃の水中の電極の腐食電位測定値を示 すグラフであり、電極はそれぞれ304型ステンレス鋼(●)と、硝酸ジルコニ ル溶液中の10日間(□)と20日間(▲)の浸漬によりジルコニウムでドープ した304型ステンレス鋼と、純粋なジルコニウム(○)で製造したものである 。 図5は様々な量の酸素を含有する550°Fの水中の電極の腐食電位測定値を 示すグラフであり、電極はジルコニウムアセチルアセトナート溶液中の48時間 の浸漬によりジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼で製造したもので ある。 好適実施例の詳細な説明 沸騰水型原子炉内の流体流を図1により概説する。給水が給水入口12と給水 スパージャ14を経て原子炉圧力容器(RPV)10内に送り込まれる。スパー ジャ14は、給水をRPV10内に周方向に分配する適当な開口を有する環状管 である。炉心スプレー入口11から水が炉心スプレー管路13を経て炉心スプレ ースパージャ15に供給される。給水スパージャ14からの給水はRPV10と 炉心シュラウド18との間の降水環状域16を下方に通流する。炉心シュラウド 18は炉心20を囲むステンレス鋼製シリ ンダであり、炉心20は多数の燃料集合体22(図1にはその2×2配列を2組 だけ図示)からなる。各燃料集合体は頂部がトップガイド19によりそして底部 が炉心板21により支持されている。降水環状域16を通流した水は炉心下部プ レナム24に流れる。 その後、水は炉心20内に配置した燃料集合体22に入り、そこで沸騰境界層 (図示せず)が形成される。水と蒸気の混合物つまり汽水混合物がシュラウド頭 部28の下の炉心上部プレナム26に流入する。炉心上部プレナム26は炉心2 0を出た汽水混合物を受入れた後、垂直管柱30に送り込む。管柱30はシュラ ウド頭部28上に配置されかつ炉心上部プレナム26と連通している。 汽水混合物は管柱30を通流し、軸流遠心型の汽水分離器32に入る。分離さ れた液相の水は混合プレナム33内で給水と混合し、この混合水はその後降水環 状域16を経て炉心20に戻る。蒸気は蒸気乾燥装置34を通って蒸気ドーム3 6に入る。この蒸気は蒸気出口38を経てRPV10から流出する。 BWRはまた冷却材再循環系を備え、この系は、所要出力密度を得るのに必要 な炉心を通る強制対流流れを供給する。この水の一部分は降水環状域16の下端 から再循環水出口43を経て吸引されそして遠心再循環ポンプ(図示せず)によ り再循環水入口45を経てジェットポンプ組立体42(1個だけ図示)内に圧送 される。BWRは2つの再循環ポンプを有し、各ポンプは複数のジエットポンプ 組立 体用の駆動流を供給する。この加圧された駆動水流は、入口立上り管47とエル ボ48と入口ミキサ46とを順に通って各ジェットポンプノズル44に供給され る。代表的なBWRは16〜24個の入口ミキサを有する。 本発明は、BWR内のステンレス鋼と他の金属の表面(表面に形成された割れ の内部を含む)をジルコニウム、チタンまたは他の非貴金属で被覆またはドープ する技術である。現場技術によれば、これはジルコニウム、チタンまたは他の非 貴金属を含有する無機または有機金属化合物を停止中または運転中のBWRの高 温水中に噴射することにより達成される。本発明の開示に当たり、特にステンレ ス鋼表面のジルコニウムドーピングについて説明するが、ジルコニウムの代わり に他の非貴金属(例えば、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、 チタン等)を用い得ることと、ステンレス鋼以外の合金(例えば、ニッケル基合 金、炭素鋼、低合金鋼等)で製造した構成部の表面を本発明の方法によりドープ してECPの低減を達成し得ることを理解されたい。 好ましくは、ジルコニウム化合物は給水入口12(図1参照)の上流点で噴射 される。炉心内の高温とガンマ線および中性子放射とがジルコニウム化合物を分 解するように作用し、これによりジルコニウムのイオン・原子が自由になって、 BWR内の酸化ステンレス鋼表面を被覆する酸化物皮膜に付着する。この目的に 適用し得る1群のジルコニウム含有化合物は、硝酸基を含有するジルコニウム化 合物、 例えば、硝酸ジルコニル[ZrO(NO3)2]と硝酸ジルコニウム[Zr(NO3)4]である 。使用し得る他のジルコニウム含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナート [ZrAc4]である。 水素追加と組み合わせたパラジウムドーピングがIGSCCの緩和に有効であ ることが知られている。パラジウムドーピングの作用は、系内、例えば、運転中 のBWR内に存在するO2と追加H2との非常に効果的な再結合を引起こすことであ り、従って局所的なO2量はかなり減少する。金属表面(例えば304型ステンレ ス鋼の表面)は、事実上、大部分の流体が比較的多いO2含量を有し得る場合でも 、かなり少ないO2にさらされる。表面O2(すなわち界面におけるO2)の減少は、 必要なECP変化をもたらすのに十分である。保護電位の実現に要するH2の量は 、金属表面がパラジウムでドープされた場合でも、プラントの特性に大いに依存 する。例えば、高出力密度プラント、例えばBWR4の場合、所要水素は比較的 少ないので、主蒸気管路放射レベルはバックグラウンドレベルに留まり得る。し かし、低出力密度プラント、例えばBWR3の場合、降水管域におけるH2とO2の 再結合はそれほど効率が良くないので、IGSCC保護の達成に要するH2は比較 的多くなり得る。従って、パラジウムドーピングは有効であるが、その利益は高 出力密度プラントにおけるほど多くなり得ない。すなわち、このような場合、パ ラジウムドーピングを実施しても、H2の所要量は、主蒸気管路放射レベルをバッ クグラウンドレ ベルより高くするほど多量になり得る。他方、もし水素の追加なしにECPを下 げ得る元素が存在すれば、それは非常に有利である。なぜなら、主蒸気管路放射 レベル増加の問題が生じないからである。これと関連して、ジルコニウムドーピ ングがパラジウムドーピングに代わり得る方法とみなされた。これは特に、ジル コニウムニオブ合金の、304型ステンレス鋼CERT試料のECPを下げる能 力の観察結果に基づいている。 酸化Zr−Nbピンを用いて二又に保持された304型ステンレス鋼CERT試料 と、304型ステンレス鋼電極先端と、ZrO2(MgO)セラミックピンを用いて二又 に保持された304型ステンレス鋼CERT試料とについて547°Fで行われ たECPおよびO2試験のデータを表Iで比較する。これらのステンレス鋼試料は 全て試験前に予め酸化されたものである。 一定伸び率引張(CERT)試験が304型ステンレス鋼試料について547 °Fで行われた。試料は酸化Zr−Nbピンを用いて標準CERTオートクレーブの 二又に保持された。試験中に、ステンレス鋼試料のECPがこの研究で用いた酸 素レベル(225ppbO2)で期待された値よりはるかに負(−196mV/S HE)であることがわかった。同じオートクレーブ内に置かれた予め酸化された 304型ステンレス鋼電極先端は+60mV(SHE)の電位を示した。これは 使用した多量酸素環境において期待された値である。この結果に基づいた結論は 、Zr−Nbピンに形成された酸化物皮膜がCERT試験中の荷重により割れを起こ し、その結果裸のジルコニウム/ニオブ金属が露出して304型ステンレス鋼試 料と接触したということである。これにより、Zr−Nb合金材料の負の電位によっ て支配された混成電位がステンレス鋼試料に生じた。すなわち、304型ステン レス鋼CERT試料は、225ppbO2で正の電位を示す代わりに−196mV (SHE)という負の電位を示した。この試験結果は、ジルカロイ2とジルカロ イ4も、図2に示すように、248ppbO2の存在のもとで8ppmのNaNO3に おいて550°Fで−820mV(SHE)という非常に負の電位を示すという 発見と合致する。 図2はジルカロイ2とジルカロイ4の偏向曲線のグラフで、追加H2が存在しな い、すなわち、248ppmO2の酸 素量だけを有する289℃の8ppmNaNO3において約−800mV(SHE) の低腐食電位を示す。図2は、もし金属表面がジルコニウムまたはその一合金で 形成された薄膜のような絶縁性皮膜を有すれば、H2を用いることなく非常に低い ECPを得ることができることを示す。従って、原理上、このような低ECPの 故に、304型ステンレス鋼、ニッケル合金および他の鋼のような敏感合金のI GSCCを緩和するには、合金表面をジルコニウムのような金属元素でドープし その表面がジルコニウム表面によく似た挙動をなすようにしてECPを下げれば よい。ステンレス鋼表面のジルコニウムドーピングは、ジルコニウム化合物、例 えば、ジルコニウムアセチルアセトナート、硝酸ジルコニル[ZrO(NO3)2]、硝 酸ジルコニウム[Zr(NO3)4]を用いることにより達成できる。同様な絶縁性また は半導性表面を形成するために用い得る他のドーピング材料は、ニオブ、イット リウム、タングステン、バナジウム、チタン、モリブデン、クロム、ニッケルで ある。 このように、ステンレス鋼のような金属がジルコニウム含有合金にオーム抵抗 的にシャントされる時、ステンレス鋼の電位は上述の研究において観察されたよ うに負の方向に偏向する。ステンレス鋼が偏向する正確な電位は、ジルコニウム 対ステンレス鋼の面積比と、特定のジルコニウム合金自体の電気化学作用とに依 存する。Zr−Nbピンが実際に304型ステンレス鋼CERT試料の電位を負の方 向に偏向させるという事実は、Zr−Nbピンの代わりにセラミッ ク(ZrO2(MgO))ピンを使用することにより証明された。この代用により混成電 位効果が無くなり、その結果、期待したようにステンレス鋼CERT試料に正の 電位(+90mV/SHE)が生じた。 この観察から明らかになった重要な利点は、304型ステンレス鋼をジルコニ ウムまたはその一合金にシャントすること(電気化学的に短い範囲)により、あ るいはステンレス鋼表面をジルコニウムまたはその一合金でドープすることによ り、304型ステンレス鋼に必要なIGSCC保護電位を実現し得ることである 。ジルコニウム化合物を高温水内に噴射することによるBWRのステンレス鋼( または他の金属)製構成部のジルコニウムドーピングは、水素を用いることなく ステンレス鋼の電位を負の方向に偏向させることを可能にする。その結果幾つも の利点が得られる。第1に、主蒸気管路放射線量率は、水素を使用しないので、 バックグラウンドレベルに留まる。第2に、ジルコニウムとその合金は燃料被覆 材料と両立し得るので、ジルコニウムドーピング中燃料を除去しなくてもよい。 最後に、ジルコニウムの費用はパラジウムの費用よりかなり少ない。 本発明によれば、ジルコニウムドーピングを、原子炉停止中(炉内の水温が約 40〜60℃の時)または運転中(炉内の水温が約288℃の時)、現場で実施 できる。ジルコニウム化合物の溶液を給水内に噴射する結果として、噴射ジルコ ニウムを運ぶ再循環水にさらされた全ての構造表面がドープされる。代替的に、 原子炉構造構成部を炉内 設置前に現場外で処理できる。 304型ステンレス鋼をZrO(NO3)2溶液にさらすことの腐食電位に対する効果 を試験するために実験を行った。304型ステンレス鋼の試験試料(直径0.5 インチ、長さ2インチ)は200ppbの酸素を含有する288℃の水中で1週 間予め酸化され、次いでそれぞれ、空気と連通する1mMのZrO(NO3)2溶液入り 超音波槽内に10日間と20日間60℃で浸漬された。 図3は60℃の1mMのZrO(NO3)2溶液に10日間露出後の304型ステンレ ス鋼の表面のオージェ(Auger)電子分光法深さプロフィールを示す。図3のデー タから、本発明による処理の結果としてジルコニウムが酸化物皮膜に混入したこ とが確認される。ジルコニウムは酸化物皮膜に300オングストロームの深さま で混入した(1分間のスパッタリング時間で約100オングストローム)。 ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼試験試料と、ドープしなかっ た試験試料と、純粋なジルコニウム試験試料の腐食電位を、様々な量の酸素を含 有する288℃の水中で測定した。全試験試料を288℃の純粋な水に2日間さ らし、そして酸素を増進的に追加しつつ腐食電位を順次測定した。図4には、3 04型ステンレス鋼(●)と、1mMのZrO(NO3)2溶液で10日間(□)と20 日間(▲)処理した304型ステンレス鋼と、純粋なジルコニウム(○)の電極 に関する実験データを示す。 ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼試験試 料は、同じ酸素量で、ドープしなかった試験試料より低い腐食電位を示すことが 観察された。ジルコニウムでドープしたステンレス鋼電極とドープしなかったス テンレス鋼電極とのこの腐食電位差は、ジルコニウムを酸化物皮膜にドープした ことにより生じた酸化物皮膜の導電率の変化による。これに対し、純粋なジルコ ニウムの腐食電位は、酸素が多量でも約−650mV(SHE)であった。図4 に見られるように、ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼の腐食電位 はドーピング処理の期間が10日から20日に増すとさらに低下する。 304型ステンレス鋼をジルコニウムアセチルアセトナート溶液にさらすこと の腐食電位に対する効果を試験するために他の実験を行った。304型ステンレ ス鋼試料は、48時間にわたって高温水(550°F)中にジルコニウムアセチ ルアセトナートとして加えられた100ppbのジルコニウムで処理された。 ジルコニウムアセチルアセトナート噴射溶液は、例えば、52.6mgのジル コニウムアセチルアセトナート粉末を40mlのエタノールに溶かすことにより 作られた。このエタノール溶液は次いで水で希釈され、その後、10mlのエタ ノールが溶液に加えられた。次いでこの溶液は1リットルの体積になるまで希釈 された。その濃度範囲は明らかに可変である。代替的に、エタノールを用いずに 、水にジルコニウムアセチルアセトナート粉末を混ぜることにより水基懸濁液を 生成してもよい。 エタノールと水の混合液に溶かされたジルコニウムアセチルアセトナート化合 物は、噴射ポンプを用いて流路内の主ポンプの入口側に、オートクレーブ(55 0°F)に入る溶液のジルコニウム濃度が約100ppbになるような流量で噴 射された。この実験の結果を図5に示す。 ジルコニウムアセチルアセトナートでドープした後、304型ステンレス鋼試 料を550°Fの高温水中で試験した。ジルコニウムでドープした試料の応答を 相異なる酸素レベルで試験した。図5は、多量の酸素が存在しても、ジルコニウ ムでドープした試料のECPが最初から負であったことを示す。酸素含量が増加 するにつれ、ECPは減少した。これは、ドープしてない304型ステンレス鋼 において見られる効果の逆である。この部分的な原因となり得るものは、付着有 機物による酸素の消費であり、これによりステンレス鋼表面の周囲で酸素の局所 減少が起こる。これは、水素が存在しなくても、酸化物皮膜上または該膜内のジ ルコニウムの存在がECPの低下に有利な影響を及ぼすことを示す。 上述の一例として、550°Fで1週間8ppmのO2内で予め酸化したドープ してない304型ステンレス鋼試料のECPは、H2/O2モル比が8.5に増加し た時でも、わすかに−39mV(SHE)の値までしか低下しない。これに対し 、ジルコニウムアセチルアセトナートでドープした304型ステンレス鋼試料は 、水素が存在しない場合338ppbの溶存酸素濃度で−87mV(SHE)の 負電 位を示す。すなわち、ステンレス鋼表面のジルコニウムドーピングは、試料のE CPの低減、従って、ステンレス鋼における割れの核形成と成長の制御に極めて 有利である。なぜならECPは原子炉内で使用するステンレス鋼と他の合金のS CCを制御する主要因であるからである。 上述の方法は例示の目的で開示したもので、それに対し様々な改変が可能であ ることは、金属と合金における応力腐食割れを緩和する技術を熟知している当業 者には明らかであろう。例えば、本発明に有用な前述の非貴金属を単独であるい は組み合わせて用い得る。また、本発明のドーピング技術はステンレス鋼表面へ の適用に限定されず、IGSCCを起こしやすい他の金属、例えばニッケル基合 金、炭素鋼および低合金鋼のECPの低減に適用し得るものである。代替適用技 術は、金属化合物を加圧されたペレットとしてバスケットに入れ炉内の様々な位 置に吊りさげそして原子炉をポンプ熱が加わるように運転しこれを金属ドーピン グが発生するまで行うことを包含する。他の方法は、金属化合物を比較的IGS CCを起こしやすい箇所に局所的に噴射することである。このような改変は全て 、以下に記載の請求の範囲に包含されるべきものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンドレセン,ピーター・ルイス アメリカ合衆国、12308、ニューヨーク州、 スケネクタデイ、ラグビー・ロード、1204 番 (72)発明者 ディーアス,トーマス・ポンピリオ アメリカ合衆国、95046、カリフォルニア 州、サン・マーティン、イースト・サン・ マーティン・アベニュー、1770番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水冷原子炉または関連設備において使用中の金属製構成部の表面における割 れを緩和するように該金属構成部を処理する方法であって、 前記金属構成部の前記表面に酸化物皮膜を形成する段階と、 前記酸化物皮膜をジルコニウム、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナ ジウム、チタン、モリブデン、クロムおよびニッケルからなる一群から選択した 非貴金属のイオン・原子でドープする段階とからなる方法。 2.前記酸化物皮膜をジルコニウム含有化合物の溶液に浸すことにより前記ドー ピング段階を実施する請求項1記載の方法。 3.前記ジルコニウム含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナートである請 求項2記載の方法。 4.前記ジルコニウム含有化合物は硝酸ジルコニウムである請求項2記載の方法 。 5.前記ジルコニウム含有化合物は硝酸ジルコニルである請求項2記載の方法。 6.前記原子炉の停止中前記原子炉の水の再循環中に前記非貴金属を含有する熱 分解可能な化合物の溶液を前記炉水中に噴射することにより前記ドーピング段階 を実施する請求項1記載の方法。 7.前記原子炉の正常運転中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の溶 液を前記原子炉の水中に噴射するこ とにより前記ドーピング段階を実施する請求項1記載の方法。 8.前記金属製構成部はステンレス鋼製である請求項1記載の方法。 9.前記金属製構成部をステンレス鋼、ニッケル基合金、炭素鋼および低合金鋼 からなる一群から選んだ合金で製造する請求項1記載の方法。 10.前記酸化物皮膜を前記非貴金属で次のようなドーピングレベル、すなわち 、前記金属製構成部表面上の電気化学的電位または該表面に形成された割れの内 側の電気化学的電位を粒界応力腐食割れに対する保護に要する臨界電位より低い レベルに減らすのに十分なドーピングレベルまでドープする請求項1記載の方法 。 11.酸化表面を有する金属製構成部における一般的な腐食と割れの核形成また は進展とを緩和する方法であって、 前記金属構成部を非貴金属を含有する化合物の溶液または懸濁液中に浸漬する 段階を包含し、 前記非貴金属化合物は前記酸化表面に混入または付着する非貴金属イオン・原 子を放出するように熱分解する性質を有し、そして前記非貴金属はジルコニウム 、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、チタン、モリブデン、ク ロムおよびニッケルからなる一群から選択される方法。 12.前記非貴金属はジルコニウムである請求項11記載の方法。 13.前記非貴金属含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナートである請求 項11記載の方法。 14.前記非貴金属含有化合物は硝酸ジルコニウムである請求項11記載の方法 。 15.前記非貴金属含有化合物は硝酸ジルコニルである請求項11記載の方法。 16.前記原子炉の停止中前記原子炉の水の再循環中に前記非貴金属を含有する 熱分解可能な化合物の溶液を前記炉水中に噴射することにより前記浸漬段階を実 施する請求項11記載の方法。 17.前記原子炉の正常運転中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の 溶液を前記原子炉の水中に噴射することにより前記浸漬段階を実施する請求項1 1記載の方法。 18.前記金属製構成部はステンレス鋼製である請求項11記載の方法。 19.前記金属製構成部をステンレス鋼、ニッケル基合金、炭素鋼および低合金 鋼からなる一群から選んだ合金で製造する請求項11記載の方法。 20.前記金属製構成部を水冷原子炉内に設置した時、前記酸化表面を前記非貴 金属で次のようなドーピングレベル、すなわち、前記金属製構成部表面上の電気 化学的電位または該表面に形成された割れの内側の電気化学的電位を粒界応力腐 食割れに対する保護に要する臨界電位より低いレベルに減らすのに十分なドーピ ングレベルまでドープする請求項11記載の方法。
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