JP3749731B2 - 高温水中で低腐食電位を保つための酸化物皮膜導電率の調整 - Google Patents

高温水中で低腐食電位を保つための酸化物皮膜導電率の調整 Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、米国特許出願08/209,175(1994年3月10日出願)の部分継続出願で、その出願は米国特許出願08/143,513(1993年10月29日)及び08/143,514(1993年10月29日)の部分継続出願である。
発明の技術分野
本発明は、高温水にさらされる構成部品の腐食電位を減少させることに関する。本明細書における「高温水」という用語は、温度が約150℃以上の水、蒸気又はその復水を意味する。高温水は様々な公知の装置、例えば、水脱気器、原子炉、蒸気によって駆動される原動機において用いられ得る。
発明の背景
原子炉は発電所の発電、研究及び推進に用いられている。原子炉圧力容器には原子炉冷却材、即ち水が収容されており、原子炉冷却材は炉心から熱を除去する。個別管路が加熱された水又は蒸気を蒸気発電機又は蒸気タービンに移送し、そして循環水又は給水を圧力容器に戻す。原子炉圧力容器の運転圧力及び運転温度は、沸騰水型原子炉(BWR)の場合、約7MPa及び288℃であり、加圧水型原子炉(PWR)の場合、約15MPa及び320℃である。BWR及びPWRで用いられている材料は、様々な荷重、環境及び放射条件に耐えなければならない。
高温水にさらされる材料には、例えば、炭素鋼、合金鋼、ステンレス鋼、ニッケル基合金、コバルト基合金、及びジルコニウム基合金がある。水を使用する原子炉用のこれらの材料の念入りな選定及び処理にもかかわらず、高温水にさらされる材料には腐食が発生する。このような腐食は様々な問題、例えば、応力腐食割れ、隙間腐食、壊食、安全弁の膠着、及びガンマ線放射Co−60同位元素の蓄積を引き起こす。
応力腐食割れ(SCC)は、高温水にさらされる原子炉構成部、例えば、構造部材、配管、締結具及び溶接部に発生する公知の現象である。本明細書においてSCCとは、静的又は動的引張応力により広がる割れと、割れ先端における腐食との組み合わせを意味する。原子炉構成部は様々な応力を受け易く、これらの応力は、例えば、熱膨張差、原子炉冷却水の収容に要する運転圧力、並びに他の応力源、例えば、溶接、冷間加工及び他の非対称金属処理による残留応力等に関連する。加えて、水の化学作用、溶接、隙間の幾何形状、熱処理及び放射線は、構成部の金属のSCCを発生し易くする。
周知のように、SCCは、酸素が約1ppbから5ppb又はそれ以上の濃度で原子炉水内に存在するときに比較的高い割合で発生する。SCCは、酸素、過酸化水素及び短寿命基のような酸化種が原子炉水の放射線分解により発生するような高放射線束において更に増加する。このような酸化種は、金属の電気化学的腐食電位(ECP)を高める。電気化学的腐食は、金属表面上のアノード域からカソード域への電子の流れによって発生する。ECPは、腐食現象が発生する熱力学的傾向の目安であり、そしてSCC、腐食疲労、腐食皮膜厚さ増大及び一般的腐食等の程度を定める基本因子である。
BWRでは、炉心内の1次冷却水の放射線分解によって水の小部分の正味分解が生じ、その化学反応生成物として、H2、H22、O2、並びに酸化基及び還元基が発生する。定常運転状態の場合、O2、H22及びH2の平衡濃度が、再循環水とタービンに向かう蒸気とに生ずる。このような濃度のO2、H22及びH2は酸化性であり、その結果、敏感な構造材料の粒界応力腐食割れ(IGSCC(Intergranular Stress Corrosion Cracking))を促進し得る状態が生ずる。敏感な材料のIGSCCを軽減させるために用いられている一方法は、水素水化学作用(HWC)の適用であり、これにより、BWR環境の酸化性の状態がより還元性の高い状態に改変される。この効果は、水素ガスを原子炉給水に加えることにより達成される。水素は、原子炉容器に達すると、放射線分解により形成された酸化種と金属表面で反応して水を再生し、これにより、金属表面近辺の水中の溶存酸化種の濃度を低減させる。このような再結合反応の速度は、局所的な放射線の場と、水の流量と、他の変数とに依存する。
噴射された水素は、水中の酸化種、例えば溶存酸素のレベル(量)を減少させ、その結果、水中の金属のECPを低下させる。しかしながら、中性子若しくはガンマ線照射の時間又は強度、及び水の流量の変動のような因子により、相異なる原子炉内では相異なるレベルの酸化種が発生する。従って、ECPを高温水内のIGSCCからの保護に要する臨界電位以下に維持するのに十分なほど酸化種のレベルを減少させるためには、様々なレベルの水素が従来必要であった。本明細書における「臨界電位」という用語は、標準水素電極(SHE)スケールに基づく約−230mVから−300mVまでの値の範囲以下の腐食電位を意味する。IGSCCは、ECPが臨界電位よりも高い系内では、加速された速度で進み、そしてECPが臨界電位よりも低い系内では、かなり低い速度で進む。酸素のような酸化種を含有している水は、その水にさらされる金属のECPを臨界電位よりも高くするのに対して、酸化種がわずかしか又は全く存在しない水は、ECPを臨界電位よりも低くする。
酸化種を含有している炉水と接触しているステンレス鋼の腐食電位は、水素を給水内に噴射することにより、臨界電位以下に低減させることができる。給水への水素追加流量が適当であれば、IGSCCの阻止に要する条件を原子炉のいくつかの箇所に達成することができる。原子炉システムの相異なる箇所では、相異なるレベルの水素追加が必要である。炉心の高放射線束内で、又は酸化性陽イオン不純物、例えば、第二銅イオンが存在するときに、ECPを減少させるためには、水素噴射のレベルを大いに高める必要がある。
BWRで用いられている304型ステンレス鋼(18%〜20%のCrと、8%〜10.5%のNiと、2%のMnとを含有している)のIGSCCは、ステンレス鋼のECPを−230mV(SHE)よりも低い値に減少させることにより軽減し得るものであることがわかっている。この目的を達成する有効な方法は、HWCを用いることである。しかしながら、ECPを臨界電位よりも低くするために必要なほど多量の、例えば、約200ppb以上の水素を追加すると、短寿命N−16種の蒸気への混入により、蒸気駆動タービン部における放射レベルが高まるおそれがある。ほとんどのBWRでは、圧力容器内部構成部品のIGSCCの軽減に要する量の水素の追加により、主蒸気管路放射線モニタ指示量が5倍から8倍までに増加する。この主蒸気管路放射線の増加は環境放射線量率を高め、それは許容し得ない値にすら達するおそれがあり、従って、遮蔽と放射線照射制御とに多額の投資が必要になるおそれがある。このため、最近の研究は、最小レベルの水素を用いることにより主蒸気放射線量率の増加を最小限に抑えて、HWCの利点を活用することに集中している。
この目的を達成する有効な方法は、ステンレス鋼表面をパラジウム又は他の貴金属で被覆又は合金化することである。ステンレス鋼表面上のパラジウムの存在は、−230mV(SHE)の所要IGSCC臨界電位に達するのに要する水素を減少させる。パラジウム被覆に現在用いられている技術には、例えば、電気めっき、無電解めっき、超高速ガス式溶射、プラズマ溶着及び関連高真空技術がある。パラジウム合金化は、標準合金製造技術を用いて行われてきた。これらの方式は現場外技術であり、原子炉運転中には実施できないものである。又、プラズマ溶着、超高速ガス式溶射で付着された貴金属被膜は、保護を必要とする全表面に付着しなければならない、すなわち隣接した非被覆領域は保護しない。
304型ステンレス鋼のIGSCC保護の最も重要な要件は、そのECPを保護電位、即ち、−230mV(SHE)よりも低い値に低下させることである。この電位を得る方法は、重要ではなく、例えば、合金化若しくはドーピングによって、又は他の任意の方法によってもよい。酸化物皮膜を適当な材料(例えば、パラジウム)でドープすれば、比較的低いECPの状態を十分実現し得ることがわかっている。最近の研究によれば、ドーピング用元素(パラジウム)は、厚さが約200オングストローム〜300オングストロームであれば、上述の電位低減の利益をもたらすのに十分である。このことは驚くべきことではない。なぜならECPは1つの界面特性であり、従って、ドーピングのような方法によって界面を変更すれば、そのECPも変化するからである。重要な要件は、ドープした表面にドーピング元素を長時間にわたって残存させることによりドーピング作用を最大限に活用することである。
米国特許出願番号第08/143513号は、金属の表面と接触している高温水内に熱分解し得る貴金属化合物を噴射することにより、貴金属をステンレス鋼又は他の金属の金属表面に現場で施す新しい方法を開示している。この方法は、酸化物皮膜を貴金属でドープし、H2とO2との再結合に十分な触媒作用をもたらして、金属表面のECPを所要保護値に減少させるものである。この貴金属ドーピング方法は、その環境においてH2/O2モル比が2よりも大きいときにステンレス鋼における割れの開始(核形成)及び成長の抑制に有効であることが明らかにされている。
発明の概要
本発明は、同じ目的、すなわち、ステンレス鋼または他の金属における割れ成長の緩和または抑止をもたらすECP低減を達成する代替的なドーピング方法である。これは、IGSCCを起こしやすい金属表面を非貴金属例えばジルコニウムでドープまたは被覆することにより達成される。本発明は水素の追加なしに金属腐食電位を負方向に偏向させるものである。
本発明は、軽水炉内のステンレス鋼製および他の金属製構成部の表面に自然に発生する保護酸化物の導電率を減らすことに基づく。構造材料面上の不動態酸化物皮膜は鉄とニッケルとクロムの酸化物からなり、これらの酸化物は高温水中で半導性を有する。半導性挙動の調整に要するドーピングレベルは通例低い。この導電率低減により、腐食電位は、(外側の)酸化物と水の界面にではなく、(内側の)金属表面に生ずる。大部分の溶液中の酸化剤は金属表面に接近しにくいので、腐食電位は、特定pHの脱気水と関連する比較的低い熱力学的限度まで低下する。酸化物の性質のこのような改変は、水素を追加しなくても、SCCに対する非常に高度の耐性をもたらす。
構造材料の表面上の不動態酸化物皮膜は、現場技術または現場外技術によりジルコニウムまたは他の非貴金属でドープまたは被覆され得る。両技術により、構造材料は、非貴金属を含有する化合物の溶液または懸濁液中に浸漬される。非貴金属は、ステンレス鋼または他の金属の表面に混入または付着した時該表面の耐食性を高める性質をもたなければならない。選択される化合物は、原子炉発熱状態のもとで分解して選択非貴金属のイオン・原子を放出する性質をもたなければならず、該イオン・原子はステンレス鋼または他の金属の表面に形成された酸化物皮膜に混入または付着する。本発明による好適化合物は、ジルコニウムを含有する化合物、例えば、有機金属化合物であるジルコニウムアセチルアセトナートと、無機化合物である硝酸ジルコニウムと硝酸ジルコニルである。
現場技術の場合、炉水中のジルコニウムの濃度は好ましくは100ppb以下の範囲にある。噴射後、ジルコニウム化合物は分解し、ジルコニウムが、水に浸されたステンレス鋼または他の金属製構成部の表面に付着する。例えば、ステンレス鋼の場合、ジルコニウムはジルコニウム化合物の熱分解によりステンレス鋼表面の酸化物皮膜に混入し、その場合、ジルコニウムのイオン・原子が明らかに酸化物皮膜内の鉄、ニッケルおよび(または)クロム原子と置換し、その結果ジルコニウムでドープした酸化物皮膜が生ずる。酸化物皮膜はニッケルと鉄とクロムの酸化物の混合物を含むものと考えられる。代替的に、ジルコニウムを微細分割金属の形態で酸化物皮膜の表面内または表面上に付着してもよい。付着中、ジルコニウムはステンレス鋼表面の既存割れの内側に付着する。ジルコニウムは割れの口部の周囲と割れの内部に付着する。このドーピング技術は、ステンレス鋼表面、特に割れの内面のECPを臨界ECP以下に減らす。従って、この方法は、高温水環境において水素が存在しなくてもステンレス鋼または他の金属における割れの核形成と成長の抑制に有効である。
さらに、ジルコニウムは割れ内部から急速に消失しない。なぜなら、割れの口部での流体流が高速であっても割れ内の流体流は低速だからである。これは重要な利点である。というのは、高速流体流状態において大部分の表面ジルコニウムが除去されたとしても割れ緩和の達成は依然として可能だからである。
【図面の簡単な説明】
図1は従来のBWRの部分切除概略斜視図である。
図2はジルカロイ2とジルカロイ4に関する偏向曲線のグラフであり、水素を追加しない場合の8ppmのNaNO3における−800mV(SHE)の低腐食電位を示す。
図3は60℃の1mMのZrO(NO3)2溶液に10日間露出後の304型ステンレス鋼の表面のオージェ電子分光法深さプロフィールであり、ジルコニウムが酸化物皮膜に混入したことを示す。
図4は様々な量の酸素を含有する288℃の水中の電極の腐食電位測定値を示すグラフであり、電極はそれぞれ304型ステンレス鋼(●)と、硝酸ジルコニル溶液中の10日間(□)と20日間(▲)の浸漬によりジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼と、純粋なジルコニウム(○)で製造したものである。
図5は様々な量の酸素を含有する550°Fの水中の電極の腐食電位測定値を示すグラフであり、電極はジルコニウムアセチルアセトナート溶液中の48時間の浸漬によりジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼で製造したものである。
好適実施例の詳細な説明
沸騰水型原子炉内の流体流を図1により概説する。給水が給水入口12と給水スパージャ14を経て原子炉圧力容器(RPV)10内に送り込まれる。スパージャ14は、給水をRPV10内に周方向に分配する適当な開口を有する環状管である。炉心スプレー入口11から水が炉心スプレー管路13を経て炉心スプレースパージャ15に供給される。給水スパージャ14からの給水はRPV10と炉心シュラウド18との間の降水環状域16を下方に通流する。炉心シュラウド18は炉心20を囲むステンレス鋼製シリンダであり、炉心20は多数の燃料集合体22(図1にはその2×2配列を2組だけ図示)からなる。各燃料集合体は頂部がトップガイド19によりそして底部が炉心板21により支持されている。降水環状域16を通流した水は炉心下部プレナム24に流れる。
その後、水は炉心20内に配置した燃料集合体22に入り、そこで沸騰境界層(図示せず)が形成される。水と蒸気の混合物つまり汽水混合物がシュラウド頭部28の下の炉心上部プレナム26に流入する。炉心上部プレナム26は炉心20を出た汽水混合物を受入れた後、垂直管柱30に送り込む。管柱30はシュラウド頭部28上に配置されかつ炉心上部プレナム26と連通している。
汽水混合物は管柱30を通流し、軸流遠心型の汽水分離器32に入る。分離された液相の水は混合プレナム33内で給水と混合し、この混合水はその後降水環状域16を経て炉心20に戻る。蒸気は蒸気乾燥装置34を通って蒸気ドーム36に入る。この蒸気は蒸気出口38を経てRPV10から流出する。
BWRはまた冷却材再循環系を備え、この系は、所要出力密度を得るのに必要な炉心を通る強制対流流れを供給する。この水の一部分は降水環状域16の下端から再循環水出口43を経て吸引されそして遠心再循環ポンプ(図示せず)により再循環水入口45を経てジェットポンプ組立体42(1個だけ図示)内に圧送される。BWRは2つの再循環ポンプを有し、各ポンプは複数のジェットポンプ組立体用の駆動流を供給する。この加圧された駆動水流は、入口立上り管47とエルボ48と入口ミキサ46とを順に通って各ジェットポンプノズル44に供給される。代表的なBWRは16〜24個の入口ミキサを有する。
本発明は、BWR内のステンレス鋼と他の金属の表面(表面に形成された割れの内部を含む)をジルコニウム、チタンまたは他の非貴金属で被覆またはドープする技術である。現場技術によれば、これはジルコニウム、チタンまたは他の非貴金属を含有する無機または有機金属化合物を停止中または運転中のBWRの高温水中に噴射することにより達成される。本発明の開示に当たり、特にステンレス鋼表面のジルコニウムドーピングについて説明するが、ジルコニウムの代わりに他の非貴金属(例えば、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、チタン等)を用い得ることと、ステンレス鋼以外の合金(例えば、ニッケル基合金、炭素鋼、低合金鋼等)で製造した構成部の表面を本発明の方法によりドープしてECPの低減を達成し得ることを理解されたい。
好ましくは、ジルコニウム化合物は給水入口12(図1参照)の上流点で噴射される。炉心内の高温とガンマ線および中性子放射とがジルコニウム化合物を分解するように作用し、これによりジルコニウムのイオン・原子が自由になって、BWR内の酸化ステンレス鋼表面を被覆する酸化物皮膜に付着する。この目的に適用し得る1群のジルコニウム含有化合物は、硝酸基を含有するジルコニウム化合物、例えば、硝酸ジルコニル[ZrO(NO3)2]と硝酸ジルコニウム[Zr(NO3)4]である。使用し得る他のジルコニウム含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナート[ZrAc4]である。
水素追加と組み合わせたパラジウムドーピングがIGSCCの緩和に有効であることが知られている。パラジウムドーピングの作用は、系内、例えば、運転中のBWR内に存在するO2と追加H2との非常に効果的な再結合を引起こすことであり、従って局所的なO2量はかなり減少する。金属表面(例えば304型ステンレス鋼の表面)は、事実上、大部分の流体が比較的多いO2含量を有し得る場合でも、かなり少ないO2にさらされる。表面O2(すなわち界面におけるO2)の減少は、必要なECP変化をもたらすのに十分である。保護電位の実現に要するH2の量は、金属表面がパラジウムでドープされた場合でも、プラントの特性に大いに依存する。例えば、高出力密度プラント、例えばBWR4の場合、所要水素は比較的少ないので、主蒸気管路放射レベルはバックグラウンドレベルに留まり得る。しかし、低出力密度プラント、例えばBWR3の場合、降水管域におけるH2とO2の再結合はそれほど効率が良くないので、IGSCC保護の達成に要するH2は比較的多くなり得る。従って、パラジウムドーピングは有効であるが、その利益は高出力密度プラントにおけるほど多くなり得ない。すなわち、このような場合、パラジウムドーピングを実施しても、H2の所要量は、主蒸気管路放射レベルをバックグラウンドレベルより高くするほど多量になり得る。他方、もし水素の追加なしにECPを下げ得る元素が存在すれば、それは非常に有利である。なぜなら、主蒸気管路放射レベル増加の問題が生じないからである。これと関連して、ジルコニウムドーピングがパラジウムドーピングに代わり得る方法とみなされた。これは特に、ジルコニウムニオブ合金の、304型ステンレス鋼CERT試料のECPを下げる能力の観察結果に基づいている。
酸化Zr−Nbピンを用いて二又に保持された304型ステンレス鋼CERT試料と、304型ステンレス鋼電極先端と、ZrO2(MgO)セラミックピンを用いて二又に保持された304型ステンレス鋼CERT試料とについて547°Fで行われたECPおよびO2試験のデータを表Iで比較する。これらのステンレス鋼試料は全て試験前に予め酸化されたものである。
Figure 0003749731
一定伸び率引張(CERT)試験が304型ステンレス鋼試料について547°Fで行われた。試料は酸化Zr−Nbピンを用いて標準CERTオートクレーブの二又に保持された。試験中に、ステンレス鋼試料のECPがこの研究で用いた酸素レベル(225ppbO2)で期待された値よりはるかに負(−196mV/SHE)であることがわかった。同じオートクレーブ内に置かれた予め酸化された304型ステンレス鋼電極先端は+60mV(SHE)の電位を示した。これは使用した多量酸素環境において期待された値である。この結果に基づいた結論は、Zr−Nbピンに形成された酸化物皮膜がCERT試験中の荷重により割れを起こし、その結果裸のジルコニウム/ニオブ金属が露出して304型ステンレス鋼試料と接触したということである。これにより、Zr−Nb合金材料の負の電位によって支配された混成電位がステンレス鋼試料に生じた。すなわち、304型ステンレス鋼CERT試料は、225ppbO2で正の電位を示す代わりに−196mV(SHE)という負の電位を示した。この試験結果は、ジルカロイ2とジルカロイ4も、図2に示すように、248ppbO2の存在のもとで8ppmのNaNO3において550°Fで−820mV(SHE)という非常に負の電位を示すという発見と合致する。
図2はジルカロイ2とジルカロイ4の偏向曲線のグラフで、追加H2が存在しない、すなわち、248ppmO2の酸素量だけを有する289℃の8ppmNaNO3において均−800mV(SHE)の低腐食電位を示す。図2は、もし金属表面がジルコニウムまたはその一合金で形成された薄膜のような絶縁性皮膜を有すれば、H2を用いることなく非常に低いECPを得ることができることを示す。従って、原理上、このような低ECPの故に、304型ステンレス鋼、ニッケル合金および他の鋼のような敏感合金のIGSCCを緩和するには、合金表面をジルコニウムのような金属元素でドープしその表面がジルコニウム表面によく似た挙動をなすようにしてECPを下げればよい。ステンレス鋼表面のジルコニウムドーピングは、ジルコニウム化合物、例えば、ジルコニウムアセチルアセトナート、硝酸ジルコニル[ZrO(NO3)2]、硝酸ジルコニウム[Zr(NO3)4]を用いることにより達成できる。同様な絶縁性または半導性表面を形成するために用い得る他のドーピング材料は、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、チタン、モリブデン、クロム、ニッケルである。
このように、ステンレス鋼のような金属がジルコニウム含有合金にオーム抵抗的にシャントされる時、ステンレス鋼の電位は上述の研究において観察されたように負の方向に偏向する。ステンレス鋼が偏向する正確な電位は、ジルコニウム対ステンレス鋼の面積比と、特定のジルコニウム合金自体の電気化学作用とに依存する。Zr−Nbピンが実際に304型ステンレス鋼CERT試料の電位を負の方向に偏向させるという事実は、Zr−Nbピンの代わりにセラミック(ZrO2(MgO))ピンを使用することにより証明された。この代用により混成電位効果が無くなり、その結果、期待したようにステンレス鋼CERT試料に正の電位(+90mV/SHE)が生じた。
この観察から明らかになった重要な利点は、304型ステンレス鋼をジルコニウムまたはその一合金にシャントすること(電気化学的に短い範囲)により、あるいはステンレス鋼表面をジルコニウムまたはその一合金でドープすることにより、304型ステンレス鋼に必要なIGSCC保護電位を実現し得ることである。ジルコニウム化合物を高温水内に噴射することによるBWRのステンレス鋼(または他の金属)製構成部のジルコニウムドーピングは、水素を用いることなくステンレス鋼の電位を負の方向に偏向させることを可能にする。その結果幾つもの利点が得られる。第1に、主蒸気管路放射線量率は、水素を使用しないので、バックグラウンドレベルに留まる。第2に、ジルコニウムとその合金は燃料被覆材料と両立し得るので、ジルコニウムドーピング中燃料を除去しなくてもよい。最後に、ジルコニウムの費用はパラジウムの費用よりかなり少ない。
本発明によれば、ジルコニウムドーピングを、原子炉停止中(炉内の水温が約40〜60℃の時)または運転中(炉内の水温が約288℃の時)、現場で実施できる。ジルコニウム化合物の溶液を給水内に噴射する結果として、噴射ジルコニウムを運ぶ再循環水にさらされた全ての構造表面がドープされる。代替的に、原子炉構造構成部を炉内設置前に現場外で処理できる。
304型ステンレス鋼をZrO(NO3)2溶液にさらすことの腐食電位に対する効果を試験するために実験を行った。304型ステンレス鋼の試験試料(直径0.5インチ、長さ2インチ)は200ppbの酸素を含有する288℃の水中で1週間予め酸化され、次いでそれぞれ、空気と連通する1mMのZrO(NO3)2溶液入り超音波槽内に10日間と20日間60℃で浸漬された。
図3は60℃の1mMのZrO(NO3)2溶液に10日間露出後の304型ステンレス鋼の表面のオージェ(Auger)電子分光法深さプロフィールを示す。図3のデータから、本発明による処理の結果としてジルコニウムが酸化物皮膜に混入したことが確認される。ジルコニウムは酸化物皮膜に300オングストロームの深さまで混入した(1分間のスパッタリング時間で約100オングストローム)。
ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼試験試料と、ドープしなかった試験試料と、純粋なジルコニウム試験試料の腐食電位を、様々な量の酸素を含有する288℃の水中で測定した。全試験試料を288℃の純粋な水に2日間さらし、そして酸素を増進的に追加しつつ腐食電位を順次測定した。図4には、304型ステンレス鋼(●)と、1mMのZrO(NO3)2溶液で10日間(□)と20日間(▲)処理した304型ステンレス鋼と、純粋なジルコニウム(○)の電極に関する実験データを示す。
ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼試験試料は、同じ酸素量で、ドープしなかった試験試料より低い腐食電位を示すことが観察された。ジルコニウムでドープしたステンレス鋼電極とドープしなかったステンレス鋼電極とのこの腐食電位差は、ジルコニウムを酸化物皮膜にドープしたことにより生じた酸化物皮膜の導電率の変化による。これに対し、純粋なジルコニウムの腐食電位は、酸素が多量でも約−650mV(SHE)であった。図4に見られるように、ジルコニウムでドープした304型ステンレス鋼の腐食電位はドーピング処理の期間が10日から20日に増すとさらに低下する。
304型ステンレス鋼をジルコニウムアセチルアセトナート溶液にさらすことの腐食電位に対する効果を試験するために他の実験を行った。304型ステンレス鋼試料は、48時間にわたって高温水(550°F)中にジルコニウムアセチルアセトナートとして加えられた100ppbのジルコニウムで処理された。
ジルコニウムアセチルアセトナート噴射溶液は、例えば、52.6mgのジルコニウムアセチルアセトナート粉末を40mlのエタノールに溶かすことにより作られた。このエタノール溶液は次いで水で希釈され、その後、10mlのエタノールが溶液に加えられた。次いでこの溶液は1リットルの体積になるまで希釈された。その濃度範囲は明らかに可変である。代替的に、エタノールを用いずに、水にジルコニウムアセチルアセトナート粉末を混ぜることにより水基懸濁液を生成してもよい。
エタノールと水の混合液に溶かされたジルコニウムアセチルアセトナート化合物は、噴射ポンプを用いて流路内の主ポンプの入口側に、オートクレーブ(550°F)に入る溶液のジルコニウム濃度が約100ppbになるような流量で噴射された。この実験の結果を図5に示す。
ジルコニウムアセチルアセトナートでドープした後、304型ステンレス鋼試料を550°Fの高温水中で試験した。ジルコニウムでドープした試料の応答を相異なる酸素レベルで試験した。図5は、多量の酸素が存在しても、ジルコニウムでドープした試料のECPが最初から負であったことを示す。酸素含量が増加するにつれ、ECPは減少した。これは、ドープしてない304型ステンレス鋼において見られる効果の逆である。この部分的な原因となり得るものは、付着有機物による酸素の消費であり、これによりステンレス鋼表面の周囲で酸素の局所減少が起こる。これは、水素が存在しなくても、酸化物皮膜上または該膜内のジルコニウムの存在がECPの低下に有利な影響を及ぼすことを示す。
上述の一例として、550°Fで1週間8ppmのO2内で予め酸化したドープしてない304型ステンレス鋼試料のECPは、H2/O2モル比が8.5に増加した時でも、わずかに−39mV(SHE)の値までしか低下しない。これに対し、ジルコニウムアセチルアセトナートでドープした304型ステンレス鋼試料は、水素が存在しない場合338ppbの溶存酸素濃度で−87mV(SHE)の負電位を示す。すなわち、ステンレス鋼表面のジルコニウムドーピングは、試料のECPの低減、従って、ステンレス鋼における割れの核形成と成長の制御に極めて有利である。なぜならECPは原子炉内で使用するステンレス鋼と他の合金のSCCを制御する主要因であるからである。
上述の方法は例示の目的で開示したもので、それに対し様々な改変が可能であることは、金属と合金における応力腐食割れを緩和する技術を熟知している当業者には明らかであろう。例えば、本発明に有用な前述の非貴金属を単独であるいは組み合わせて用い得る。また、本発明のドーピング技術はステンレス鋼表面への適用に限定されず、IGSCCを起こしやすい他の金属、例えばニッケル基合金、炭素鋼および低合金鋼のECPの低減に適用し得るものである。代替適用技術は、金属化合物を加圧されたペレットとしてバスケットに入れ炉内の様々な位置に吊りさげそして原子炉をポンプ熱が加わるように運転しこれを金属ドーピングが発生するまで行うことを包含する。他の方法は、金属化合物を比較的IGSCCを起こしやすい箇所に局所的に噴射することである。このような改変は全て、以下に記載の請求の範囲に包含されるべきものである。

Claims (20)

  1. 水冷原子炉または関連設備において使用中の金属製構成部の表面における割れを緩和するように該金属構成部を処理する方法であって、
    前記金属構成部の前記表面に酸化物皮膜を形成する段階と、
    前記酸化物皮膜をジルコニウム、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、チタン、モリブデン、クロムおよびニッケルからなる非貴金属及び導電性若しくは半導性非金属からなる群から選択される一種でドープし、もって前記酸化物皮膜に混入させて前記表面の電気化学的腐食電位を減少させ、割れを緩和する段階と
    からなる方法。
  2. 前記酸化物皮膜をジルコニウム含有化合物の溶液に浸すことにより前記ドーピング段階を実施する請求項1記載の方法。
  3. 前記ジルコニウム含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナートである請求項2記載の方法。
  4. 前記ジルコニウム含有化合物は硝酸ジルコニウムである請求項2記載の方法。
  5. 前記ジルコニウム含有化合物は硝酸ジルコニルである請求項2記載の方法。
  6. 前記原子炉の停止中前記原子炉の水の再循環中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の溶液を前記炉水中に噴射することにより前記ドーピング段階を実施する請求項1記載の方法。
  7. 前記原子炉の正常運転中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の溶液を前記原子炉の水中に噴射することにより前記ドーピング段階を実施する請求項1記載の方法。
  8. 前記金属製構成部はステンレス鋼製である請求項1記載の方法。
  9. 前記金属製構成部をステンレス鋼、ニッケル基合金、炭素鋼および低合金鋼からなる一群から選んだ合金で製造する請求項1記載の方法。
  10. 前記酸化物皮膜を前記非貴金属で次のようなドーピングレベル、すなわち、前記金属製構成部表面上の電気化学的電位または該表面に形成された割れの内側の電気化学的電位を粒界応力腐食割れに対する保護に要する臨界電位より低いレベルに減らすのに十分なドーピングレベルまでドープする請求項1記載の方法。
  11. 酸化表面を有する金属製構成部における一般的な腐食と割れの核形成または進展とを緩和する方法であって、当該方法は、
    前記金属構成部を非貴金属または導電性若しくは半導性非金属を含有する化合物の溶液または懸濁液中に浸漬する段階を含み、
    前記非貴金属化合物または導電性若しくは半導性非金属化合物は前記酸化表面に混入または付着する非貴金属若しくは非金属種を放出するように熱分解する性質を有し、そして前記非貴金属がジルコニウム、ニオブ、イットリウム、タングステン、バナジウム、チタン、モリブデン、クロムおよびニッケルからなる一群から選択される方法。
  12. 前記非貴金属はジルコニウムである請求項11記載の方法。
  13. 前記非貴金属含有化合物はジルコニウムアセチルアセトナートである請求項11記載の方法。
  14. 前記非貴金属含有化合物は硝酸ジルコニウムである請求項11記載の方法。
  15. 前記非貴金属含有化合物は硝酸ジルコニルである請求項11記載の方法。
  16. 前記原子炉の停止中前記原子炉の水の再循環中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の溶液を前記炉水中に噴射することにより前記浸漬段階を実施する請求項11記載の方法。
  17. 前記原子炉の正常運転中に前記非貴金属を含有する熱分解可能な化合物の溶液を前記原子炉の水中に噴射することにより前記浸漬段階を実施する請求項11記載の方法。
  18. 前記金属製構成部はステンレス鋼製である請求項11記載の方法。
  19. 前記金属製構成部をステンレス鋼、ニッケル基合金、炭素鋼および低合金鋼からなる一群から選んだ合金で製造する請求項11記載の方法。
  20. 前記金属製構成部を水冷原子炉内に設置した時、前記酸化表面を前記非貴金属で次のようなドーピングレベル、すなわち、前記金属製構成部表面上の電気化学的電位または該表面に形成された割れの内側の電気化学的電位を粒界応力腐食割れに対する保護に要する臨界電位より低いレベルに減らすのに十分なドーピングレベルまでドープする請求項11記載の方法。
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