JP3931460B2 - 音源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、楽音に対して多彩なエフェクトを付与することができる音源装置および音源装置の楽音処理方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
音源装置で発音する楽音のなかには、複数の楽音波形を合成することによって1つの楽器音色の楽音になるものがある。この楽器音色の各楽音波形はそれぞれ別の発音スロットで形成される。発音スロットは本来は完全な1つの楽器音色の楽音を発生するためのものであるため、楽音波形を形成する回路部分以外にエフェクタなどの回路部を備えている。
【0003】
しかし、各発音スロットにおいて別々に形成した楽音波形に対して別々にエフェクトを付与したのちに合成して1つの楽器音色の楽音としたのでは、本来のエフェクトと効果が異なってしまううえ、処理が重複して装置の負担が大きくなる欠点があった。たとえば、ディストーションなどの信号レベルが一定値を越えたときその波形を歪ませるようなエフェクトの場合、別々の楽音波形と合成した楽音波形とではそのレベルが異なるためエフェクトの効果も異なってしまう。
【0004】
また、音源装置の後段には主として上記音源装置内部のエフェクトとは別の外部エフェクタが接続されている。このエフェクタは、残響系のエフェクトなど主として音に広がりを持たせるエフェクトを付与するためのエフェクタである。このようなエフェクトは多種類あるため、高機能化したエフェクタには、多くの効果チャンネルを有し、同時に複数種類のエフェクト処理をすることができるものがある。しかし、発音スロットは、エフェクタの効果スロットの数に対応するだけの出力チャンネルを設けることができず、エフェクタが高機能化してもそれを十分に活用することができないという問題点があった。
【0005】
さらに、従来の音源装置でフェードアウトしようとすると、この音源装置を駆動しているシーケンサから一定時間毎にレベル制御情報(MIDIのコントロールチェンジメッセージなど)を送信する必要があり、滑らかなフェードアウトを実現しようとすればメッセージを送信頻度が高くなってMIDIトラフィックが増大し、シーケンサの処理も増大するという問題点があった。
【0006】
この発明は、エフェクトやフェードイン・アウトを効率的にかけることができる音源装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、それぞれ個別のエフェクト回路に接続される複数の出力端子を設けるとともに、形成した楽音の出力レベルを制御するレベル制御手段を前記出力端子の数よりも少ない数だけ設け、一部のレベル制御手段には1対1で対応させて出力端子を接続し、他の一部のレベル制御手段にはセレクタを介して複数の出力端子を接続したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図面を参照してこの発明の実施形態であるカラオケ装置について説明する。図1は同カラオケ装置のブロック図である。図2は同カラオケ装置で用いられる曲データの構成図である。図3は同カラオケ装置の音源装置の構成図である。
【0011】
図1において、このカラオケ装置は、カラオケ装置本体1,コントロールアンプ2,DVDチェンジャ4,スピーカ5,モニタ6,マイク7および赤外線のリモコン装置8で構成されている。カラオケ装置本体1はこのカラオケ装置全体の動作を制御する。該カラオケ装置本体1の制御装置であるCPU10には、内部バスを介してROM11,RAM12,ハードディスク記憶装置14,通信制御部15,リモコン受信部16,表示パネル17,パネルスイッチ18,音源装置20,音声データ処理部21,エフェクタ22,文字表示部23,表示制御部24が接続されるとともに、上記外部装置であるコントロールアンプ2およびDVD(ディジタル・ビデオ・ディスク)チェンジャ4がインタフェースを介して接続されている。
【0012】
ROM11にはこの装置を起動するために必要な起動プログラムなどが記憶されている。装置の動作を制御するシステムプログラム,カラオケ演奏実行プログラムなどはハードディスク記憶装置14に記憶されている。カラオケ装置の電源がオンされると上記起動プログラムによってシステムプログラムやカラオケ演奏プログラムがRAM12に読み込まれる。
【0013】
ハードディスク記憶装置14には、上記プログラムを記憶するプログラム記憶エリアのほか、楽曲データを記憶する楽曲データ記憶エリアなどが設定されている。楽曲データ記憶エリアは、数千曲分の楽曲データを記憶することができ、配信センタが定期的にダウンロードしてくる新曲の楽曲データなどが記憶されている。
【0014】
前記RAM12には、装置の起動時にハードディスク記憶装置14からプログラムを読み込むプログラム記憶エリア、リクエストされたカラオケ曲の曲番号を登録する予約リスト、演奏されるカラオケ曲の楽曲データを読み込む実行曲データ記憶エリアなどが設定される。
【0015】
通信制御部15はISDN回線を介して配信センタと接続される。配信センタは、定期的にカラオケ装置に対して電話を掛け、新曲の楽曲データやバージョンアップされた制御プログラムなどをダウンロードしてくる。
【0016】
リモコン装置8は、テンキーなどのキースイッチを備えており、利用者がこれらのスイッチを操作するとその操作に応じたコード信号を赤外線で出力する。リモコン受信部16はリモコン装置8から送られてくる赤外線信号を受信して、そのコード信号を復元しCPU10に入力する。CPU10は、リモコン装置8から曲番号が入力されると、この曲番号を、RAM12に設定されている予約リストに登録する。
【0017】
パネルスイッチ18は、前記リモコン装置8と同様の曲番号入力用のテンキーやキーチェンジスイッチ、テンポチェンジスイッチを備えている。
【0018】
表示パネル17はこのカラオケ装置本体1の前面に設けられており、現在演奏中の曲番号や予約曲数を表示する。
【0019】
文字表示部23はVRAMを備え、カラオケ曲の歌詞などを文字パターンに展開する。この文字パターンは、映像信号として表示制御部24に入力される。また、カラオケ演奏時はDVDチェンジャ4は背景映像を再生し、この映像信号も表示制御部24に入力される。表示制御部24は、文字パターンを背景映像にスーパーインポーズで合成してモニタ6に表示する。なお、DVDチェンジャ4に収納されているDVDには、背景映像を記録したもののほか定番曲の楽曲データを記憶したものがある。定番曲を演奏する場合、ドライブが2つある場合には一方に楽曲データのDVDをセットし、他方に背景映像のDVDをセットすればよく、ドライブが1つの場合には、まず楽曲データのDVDをドライブにセットしてリクエストされた楽曲データを読み出し、これをRAM12の実行曲データ記憶エリアに書き込んだのち背景映像のDVDをドライブにセットして、カラオケ曲の演奏と並行して背景映像を再生する。
【0020】
音源装置20は、図3に示すように64チャンネルの発音スロット31を備えており、64音の楽音を同時に発音することができる。各発音スロットは楽音波形を形成するだけでなくその楽音波形を加工して楽音らしくするためのエフェクタ(インサーションエフェクト)を備えている。この音源装置20が発生した楽音はエフェクタ22に出力される。エフェクタ22は、図3に示すように2つのDSP22a,22bを有しており、それぞれ4チャンネル、合計8チャンネルの効果チャンネルを有している。各効果チャンネルにアサインされるエフェクトはリバーブ、コーラスなど楽音に広がりや幅を持たせるための遅延系,位相制御系のエフェクトである。詳細は後述する。
【0021】
音声データ処理部21は、楽曲データに含まれる音声データに基づき、指定された長さ、指定された音高の音声信号を形成する。音声データは、バックコーラスなどの人声など電子的に形成しにくい信号波形をそのままPCM信号として記憶したものである。音声データ処理部21が再生した音声信号は、コントロールアンプ2に入力される。
【0022】
コントロールアンプ2には、2本のマイク7a,7bが接続されており、カラオケ歌唱者の歌唱音声が入力される。コントロールアンプ2は歌唱音声に対して所定のエフェクト(ボーカルエフェクト)を付与するとともに、歌唱音声・カラオケ演奏音をそれぞれミキシング・増幅してスピーカ5に出力する。
【0023】
図2は楽曲データの構成を示す図である。同図(A)は楽曲データの全体構成を示す図である。同図(B)は楽曲データのトラックの構成を示す図である。楽曲データは、ヘッダ,楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,エフェクト制御トラック,ガイドメロディトラック,音声データ部などからなっている。ヘッダは、この楽曲データに関する種々のデータが書き込まれる部分であり、曲名,ジャンル,発売日,曲の演奏時間などのデータを含んでいる。
【0024】
楽音トラック,歌詞トラック,音声制御トラック,エフェクト制御トラック,ガイドメロディトラックの各トラックは全てMIDIフォーマットで記述されている。MIDIフォーマットは、複数のイベントデータと各イベントデータの読み出しタイミングを示すタイミングデータΔtからなっている。シーケンスプログラムは、所定のテンポクロックでΔtをカウントし、読み出しタイミングになったときこれに続くイベントデータを読み出して所定の処理部へ出力する。楽音トラック,ガイドメロディトラック以外のデータは通常のMIDIメッセージではないが、インプリメンテーションの統一をとり、作業工程を容易にするためこのトラックもMIDIフォーマット(システムエクスクルーシブメッセージ)で記述されている。
【0025】
楽音トラックは、16または32のトラックからなり、それぞれピアノ,エレキギター,ドラムセットなどの楽器音色(パート)がアサインされる。楽器音色のなかには、ギター音色のように弾いたときの衝撃音と弦の振動の持続音(緩やかな減衰音)のように2パートで1つの楽器音色を構成するものもある。各トラックには、楽音の発音や消音を指示するノートオン・オフメッセージやこの楽音に対するインサーションエフェクト33(図3参照)を制御するためのコントロールチェンジメッセージなどが書き込まれている。
【0026】
また、エフェクト制御トラックには、エフェクタ22の各効果チャンネルに対してどのようなエフェクトを担当させるかを指示するエフェクト設定データ、音源装置20の各パートの楽音をどの効果チャンネルにどのレベルで入力するかを指示するセンドレベル設定データなどが書き込まれている。
【0027】
図3は前記音源装置20の構成を示す図である。この音源装置は、64チャンネルの発音スロット31および各発音スロット31の発音動作を制御する制御部30を有している。
【0028】
制御部30は、各楽器音色(パート)の楽音波形を形成するための波形形成情報や楽音の自動フェードの態様を制御するためのフェード曲線データ(後述)を記憶しているとともに、シーケンサ(CPU10)から受け取った各種MIDIメッセージを記憶する。その内容は、各MIDIチャンネルにアサインされている楽器音色(パート)、各パートにアサインされているインサーションエフェクト、各パートの楽音の(外部エフェクタ22への)センドレベルなどである。この記憶内容を図示すると図4(B)のようになる。
【0029】
シーケンサから楽音の発音を指示するノートオンメッセージが入力されたとき、この楽音の発音をいずれかの(現在休止中の)発音スロットにアサインする(ランダムアサイン)。そして、ノートオンメッセージが入力されたMIDIチャンネルにアサインされている楽器音色(パート)の波形形成情報、ノートオンメッセージに含まれていたベロシティデータ、インサーションエフェクトの設定データ、外部エフェクタ22へのセンドレベルデータなどをこの発音スロット31に入力して楽音の発音をスタートする。
【0030】
各発音スロット31は、波形形成部(ウエーブジェネレータ)32、フェーダ・イコライザ部33、エフェクタ(インサーションエフェクト)35、レベル制御部36からなり、フェーダ・イコライザ部33とエフェクタ35との間に、他の発音スロットに対して楽音波形を出力する出力部37および他の発音スロットから楽音波形を入力する加算器34が挿入されている。なお、同図では、エフェクタ35を各発音スロット中に1つずつ設けているが、発音スロット中にエフェクト35を設けず外部に設けておき、楽音波形に対してエフェクトの付与が要求されたとき発音スロット中にエフェクタを挿入して(インサーション)、所望のエフェクトを付与するようにしてもよい。
【0031】
波形形成部32は制御部30から供給された楽音波形データやベロシティデータなどに基づいて楽音波形を形成する。この楽音波形はフェーダ・イコライザ部33でイコライジングされる。なお、この楽音をフェードする場合には、フェーダ・イコライザ部33にフェードレベル信号を刻々入力することによって出力をフェードさせる。フェード機能についての詳細は後述する。フェーダ・イコライザ部33でイコライジングされた楽音波形は、加算器34を介してエフェクタ35に入力される。
【0032】
エフェクタ35は、入力された楽音波形に対してエフェクトを付与する。このエフェクタ35は、波形を歪ませるなど楽音波形を加工してそのパートらしい音色にするためのエフェクト(ディストーションなど)を付与するものである。エフェクタ35によってエフェクトを付与された楽音波形はレベル制御部36に入力される。
【0033】
同図(B)にレベル制御部36の詳細図を示す。レベル制御部36は、入力された楽音波形を4つの出力チャンネル(チャンネルa,チャンネルb,チャンネルc,チャンネルd)に分岐し、各出力チャンネル毎にセンドアンプ40およびパン回路41を備えている。センドアンプ40は、その出力チャンネルに対する楽音波形の出力レベル(センドレベル)を制御するためのアンプ(ディジタルの場合には係数乗算器)である。また、パン回路41は、該出力チャンネルに入力された楽音波形を左右2チャンネルに分岐し、各チャンネルに対する出力レベルを設定する回路である。
【0034】
これに対して音源装置の出力端子43は端子43a〜43hの8個設けられている。出力端子43aには出力チャンネルaが接続されている。出力端子43bには出力チャンネルbが接続されている。出力端子43cには出力チャンネルcが接続されている。また、出力端子43d〜43hにはセレクタ42が接続されている。セレクタ42は制御部30から入力される選択信号により上記出力端子43d〜43hのうち1つを選択的に出力チャンネルdに接続する。なお、出力端子43a〜43hには、64個の全ての発音スロットのレベル制御部36が接続されており、各発音スロットが発生し各出力チャンネルに振り分けた楽音が集約して出力される。
【0035】
楽曲データのエフェクト制御トラックのセンドレベル設定データは、楽音を出力端子a〜出力端子hのどのチャンネルにどのレベルで出力するかをMIDIチャンネル別に指示する。ただし、出力端子d〜出力端子hへの出力は重複しないように記述される。このデータを入力した制御部30は、出力端子a〜出力端子cへの出力が指示されていればそれぞれ出力チャンネルa〜出力チャンネルcに出力する。出力端子d〜出力端子hへの出力が指示されていれば出力チャンネルdに出力し、指示された出力端子を選択するようにセレクタ42を切り換える。
【0036】
同図において、音源装置20の出力端子43a〜43dの4つの出力端子はDSP22aの4つの効果チャンネルに接続されており、出力端子43e〜43hはDSP22bの4つの効果チャンネルに接続されている。各DSP22a,22bは、各入力チャンネルに対応する4種類のエフェクトを並行して処理することができる。このうちDSP22aの3チャンネル(チャンネルa,チャンネルb,チャンネルc)については、そのエフェクトの内容が予め決められている。チャンネルaはドライ(エフェクトなし)、チャンネルbはリバーブ、チャンネルcはコーラスである。DSP22aの第4のチャンネルであるチャンネルdおよびDSP22bの4チャンネル(チャンネルe〜チャンネルh)については、曲(楽曲データ)毎に各種エフェクトがアサインされる。このエフェクトのアサインは、楽曲データの効果制御トラックに記述されているエフェクト指定データに基づいて行われる。エフェクト指定データはトラックの先頭に記述されているため、各チャンネルには曲のスタート前に所定のエフェクトがアサインされる。
【0037】
なお、エフェクトはDSPで構成されているため、エフェクトのアサインはこの効果チャンネルに対応するステップに処理手順やパラメータを組み込む処理である。
【0038】
これにより、発音スロットの出力チャンネルは4チャンネルであるが、各楽音スロット(実際には各発音スロットにアサインされた各パート)毎に8種類のエフェクトから4種類を選択してアサインすることができる。なお、この実施形態では、出力チャンネルdのみにセレクタ42を接続して複数の出力端子を選択可能にしているが、これ以外の出力チャンネルにもセレクタを介して複数の出力端子を接続するようにしてもよい。
【0039】
ここで、楽器音色には上述のギター音色のように複数パートで1つの楽器音色が構成される場合がある。このような楽器音色がアサインされたMIDIチャンネルに対しては音源装置内部で該複数のパートがアサインされ、このMIDIチャンネルのノートオンイベント,ノートオフイベントは該複数のパートに入力される(図4(B)のMIDI第2チャンネル参照)。一方、この複数パートの楽音波形は加算合成されて始めて1つの楽器音色の楽音となる。各発音スロット31は、インサーションエフェクトを付与するエフェクタ35をそれぞれ備えているが、1つの楽器音色を構成する複数パートの楽音波形がそれぞれ別々にエフェクタ35をとおっても理想的なエフェクトを付与することができない。
【0040】
そこで、このような場合、制御部30は、複数パートの楽音波形の形成がアサインされた複数の発音スロットからマスタの発音スロットを1つ決定し、他の発音スロットをスレーブとする。そして、スレーブ発音スロットのフェーダ・イコライザ部33から出力された楽音波形をマスタ発音スロットの加算器34に入力するように設定する(図4(A)参照)。このマスタ発音スロットの加算器34は、自己の発音スロットで形成した楽音波形とスレーブ発音スロットから入力された楽音波形とを加算合成したのちこの楽音波形をエフェク35に入力する。これにより、複数パートで構成される楽器音色であっても、1つの楽器音色の波形としたのちにエフェクトを付与することができる。
【0041】
このように、実際にエフェクタ35を機能させるのはマスタ発音スロットのエフェクタ35のみであるため、処理の負担が小さくなるうえ、ディストーションなどの楽音レベルに応じた量の処理(変形)が施されるエフェクトの場合、加算合成されて本来の楽音レベルになった楽音波形にエフェクトを付与するため正しい量のエフェクトを付与することができる。
【0042】
また、楽曲データは複数パートからなる楽器音色であっても1つのデータでエフェクトを制御することができるため、記述が容易になるとともにデータ量をその分だけ削減することができる。
【0043】
また、楽曲データのエフェクト制御トラックにはイベントデータの1つとしてフェードメッセージが書き込まれている。このフェードメッセージは「目標値,スピード,特性」を示すデータからなり、現在発音中の楽音のフェードおよびその態様を指示するデータである。フェードアウトの場合、目標値は0となる。
【0044】
シーケンサ(CPU10上のプログラム)が楽曲データを読み出してフェードメッセージを音源装置20に入力すると、制御部30は、フェード指示されたMIDIチャンネル(パート)がアサインされている発音スロットを割り出し、この発音スロットに対して一定時間(たとえば10ms)毎に変更された出力ゲインを出力する。この出力ゲインはフェーダ・イコライザ33において乗算され楽音波形の出力レベルが変更される。このように、シーケンサは、フェードスタート時にフェードメッセージを出力するのみでよく、一定時間毎にレベル制御メッセージを音源装置20に入力する必要がなくなった。
【0045】
制御部30は、図5に示すようなフェードの態様を決定するフェード波形を複数記憶しており、フェードメッセージが入力されると、特性データに基づいて1つのフェード波形を選択する。y軸は出力ゲイン係数であり、原点が現在値、上限値が目標値を示している。x軸は時間軸であり、原点がスタート時、右端がフェード終了時を示している。制御部30は、スピードデータで指示された刻みでxの値を増加させてゆき、そのxに対応する関数(フェード波形)値yを得る。そして、このyで現在値と目標値の間の出力ゲイン係数を割り出し、この出力ゲイン係数をフェーダ・イコライザ33に出力する。
【0046】
また、フェードメッセージは1つのMIDIチャンネルのみを指定する場合もあるが、全MIDIチャンネルを指定する場合もある。この場合には、全ての発音スロットに対して上記処理を実行する。全MIDIチャンネルにフェードを指定する場合は、たとえば、曲の最後にフェードアウトで曲を終了させる場合などがある。
【0047】
また、楽曲データにフェードメッセージが記述されている場合以外に、利用者の操作によってフェードを行う場合もある。たとえば、利用者が中止キーをオンして演奏を途中で辞める場合(フェードアウト)や、一時停止キーをオンして演奏を一時停止させる場合(フェードアウト)、再スタートキーをオンして演奏を再スタートさせる場合(フェードイン)などがある。
【0048】
カラオケ装置1は、このような各種のフェード指示操作に備えて、各操作に対応したフェードメッセージをRAM12などに記憶しておき、フェード指示操作があったときその操作に対応するフェードメッセージを割り込みで音源装置20に入力するようにすればよい。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、複数の出力端子がそれぞれ個別のエフェクト回路に接続されている場合、常時使用されるエフェクト回路またはどの楽器音色であっても使用されるエフェクト回路についてはレベル制御手段から直接接続し、時々または楽器音色によっては使用されるエフェクタについてはセレクタを介して接続するようにすることにより、回路構成を簡略化しつつ多くのエフェクト回路を使用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態であるカラオケ装置のブロック図
【図2】同カラオケ装置の楽曲データの構成を示す図
【図3】同カラオケ装置の音源装置の構成を示す図
【図4】同音源のグルーピングを説明する図
【図5】同音源の制御部に記憶されているフェード波形を示す図
【符号の説明】
20…音源装置、22…(外部)エフェクタ、22a,22b…DSP、
31…発音スロット、32…波形形成部、33…フェーダイコライザ、34…合成部、35…エフェクタ、36…レベル制御部、37…出力部、
40…センドアンプ、41…パン回路、42…セレクタ、43…出力端子

Claims (1)

  1. それぞれ個別のエフェクト回路に接続される複数の出力端子を設けるとともに、形成した楽音の出力レベルを制御するレベル制御手段を前記出力端子の数よりも少ない数だけ設け、一部のレベル制御手段には1対1で対応させて出力端子を接続し、他の一部のレベル制御手段にはセレクタを介して複数の出力端子を接続したことを特徴とする音源装置。
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