JP3930563B2 - 表面プラズモン共鳴質量分析法 - Google Patents
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Description
本発明は概して、表面プラズモン共鳴質量分析法(SPR-MS)に向けられており、より特定すると、分子間相互作用の同定および定量化に関連する、分子間相互作用の迅速で鋭敏で且つ正確な検査を行う装置および方法に向けられている。
発明の背景
マトリクス補助型レーザ脱着/イオン化質量分析法(MALDI)は、1987年にHillenkampおよびKarasによって紹介され、それ以来、非常に有力な生物学的分析ツールである(Anal. Chem. 60:2288-2301、1988;Burlingameら、Anal. Chem. 68:599-651、1996およびそこに引用された文献も参照のこと)。タンパク質科学の領域におけるMALDIの成功は、いくつかの要因によると考えられ得る。これらのうちで最も大きいのは、MALDIが実質的に任意の少量のタンパク質(質量分析装置にロードされた約1pmoleのタンパク質が実際の感度)を分析するための分析技術として急速に(約5分)適用され得るということである。この技術はまた非常に正確でもある。BeavisおよびChaitは、ペプチドおよびタンパク質の分子量は、内部質量校正物質(X軸較正)が分析に導入される方法を用いることにより、約0.01%以内に決定され得るということを示した(Anal. Chem. 62:1836-40、1990)。MALDIはまた、内部基準がイオン信号正規化(Y軸較正)用分析に導入される方法と同様の方法を用いて定量的にされ得る。タンパク質およびペプチドの定量決定は、このアプローチを用いることにより、約10%のオーダーの正確度で可能である(Nelsonら、Anal. Chem. 66:1408-15、1994)。最後に、MALDIは、緩衝塩の大幅なモル超過、そしてより重要なことには、他のタンパク質の存在に対して極度に耐性である。
緩衝塩および他の生体分子成分に対する高い耐性には、複合体生物学的混合物を直接分析する能力が伴う。MALDIがタンパク質分解またはポリペプチドの化学的分解の結果を直接分析するために用いられる、多くの例が存在する(上記Burlingameら、参照)。他の例は、翻訳後の修飾(すなわち、炭水化物タイプおよび内容物)を解明すること、異種グリコプロテイン混合物中に存在する成分の同時分析を必要とするプロセスにまで拡張する(Suttonら、Techniques in Protein Chemistry III、Angeletti編、Academic Press, Inc.、New York、109-116頁、1993)。議論の余地はあるが、直接的な混合物分析の最も印象的な使用は、天然の生物学的流体のスクリーニングである。この適用において、タンパク質は、厳密で特徴的な質量/電荷(m/z)値における検出により、宿主流体から直接調製されたものと同定される(Tempstら、Mass Spectrometry in the Biological Sciences、BurlingameおよびCarr編、Humana Press、Totowa, NJ、105頁、1996)。
複合体混合物の直接MALDI分析を含む上記例は、それ自体非常に印象的であるが、実際の適用の程度には限界がある。標的分析物が混合物の主要でない成分であって低濃度で存在するときに、これらの限界に達する。このような場合、標的分析物がMALDI質量スペクトルにおいて決して観察されないことがよくある。この検出の欠如は、概して、分析物の濃度が低いためにイオン信号の生成が装置の検出限界以下であることによる。イオン信号の生成が装置の検出限界以下であることは、タンパク質−分析物の相互作用が、MALDIプロセスから分析物分子を「盗む」こと、および/または混合物中に存在する他のタンパク質から生成される、装置のベースラインが高いこと(「分析物マスキング」)によりさらに悪化する。従って、標的分析物からのイオン信号を達成するために、混合物中の特定の種の選択的濃度のための方法(MALDI以前)が必要である。
親和性リガンド誘導支持体を、特にMALDI分析用の標的分析物を取り出すために用いることは、まず最初にHutchensおよびYipにより示された(Rapid Commun. Mass Spectrom. 7:576-80、1993)。これらの研究者は、一重鎖DNA誘導アガロースビーズを用いて、ビーズを尿とインキュベートすることにより早期児の尿(pre-term infant urine)からタンパク質、ラクトフェリンを選択的に取り出した。次いで、アガローズビーズをMALDI分析物として処理した。このプロセスは、液相MALDIマトリクスと混合した後、混合物を質量分析装置プローブ上に載置することを含む。その後、MALDIは通常の様式で進行した。結果は、誘導ビーズはラクトフェリンを選択的に取り出して濃縮したことを示した。濃縮は、適切なm/z値(81,000Da)で分析物を明瞭に同定するために適したMALDI質量スペクトル内のイオン信号を許可するに十分行われた。それ以来、このアプローチの多くの変形例が報告されている。これらは、血清中のトランスフェリンのMALDI分析用の免疫親和性沈降の使用(Nakanishiら、Biol. Mass Spectrom. 23:230-33、1994)、モノクローナル抗体生成用の腹水症のスクリーニング(Papacら、Anal. Chem. 66:2609-13、1994)、および抗原内の線型エピトープ領域の同定(Zhaoら、Anal. Chem. 66:3723-26、1994)を含む。より最近では、親和性捕獲のアプローチが、分析物の質量シフトされた変異体を、分析に組み込むことにより、厳密に定量的になっている(Nelsonら、Anal. Chem. 67:1153-58、1995)。変異体は分析の間中ずっと、保持(真の分析物同様)され、MALDI質量スペクトルにおける独自の(分解した)シグナルとして観察される。分析物の定量化は、分析物および変異体の、分析物濃度に対する相対的イオン信号を平衡化することにより行われる。
上記の親和性捕獲技術は、「オフライン」インキュベーション工程を利用する。すなわち、標的分析物が、何らかの形態の親和性誘導支持体(概してクロマトグラフィービーズ)上に捕獲され、その後質量分析装置プローブの先端上に溶出される。このようなオフラインのアプローチは、概して利点があると考えられてきた。なぜなら、比較的大量の親和性誘導試薬(及び従って大量の親和性リガンド)が、与えられた分析において用いられ得るからである。これらの技術は、大容量の分析物溶液および洗浄緩衝液が親和性試薬に接触した状態で、流れる様式でも行われ得る。その結果、親和性捕獲工程は、速く(約5分)且つクリーン(低非特異性結合)である。
オフラインアプローチにおいてビーズ材料を用いることに代わる、魅力的な別の選択肢は、質量分析装置プローブエレメントに直接親和性リガンドを組み込むことである。このことは、溶液から分析物を選択的に取り出して保持するためにプローブを用い、その後プローブをMALDI分析する(いずれの溶出工程をも迂回して)ことを可能にする。MALDI質量分析装置プローブエレメントを親和性捕獲デバイスとして用いる試みは、いくつかなされている(Brockmanら、Anal. Chem. 67:4581-85、1995)が、このような試みは、予想に反して失敗した。この失敗は、主に、質量分析装置のプローブの本質的に2次元の表面上で可能な表面活性親和性部位の数が厳しく制限されていることによる。その結果、このような誘導プローブは、オフラインアプローチほど鋭敏でも迅速でもない。第2の、より根本的な事項は、分析物利用を扱う。上記の分析において、親和性相互作用は、破壊技術として、質量分析装置−質量分析法に導入される種を規定するためのみに用いられ、その後分析物を破壊する。
従って、改良された分析技術に対する必要性が、当該分野、特に質量分析法の分野において、まだ存在する。このような技術は、現行のオフラインインキュベーション工程に関連する不利な点を克服しながら複合体混合物を分析し、さらに珍しい種の同定に関する情報を提供する能力を有するべきである。本発明は、これらの要件を満たし、更なる関連の利点を提供する。
発明の要旨
簡単に述べると、本発明は、表面プラズモン共鳴質量分析法(以下、「SPR-MS」)に向けられており、より特定すると、SPR-MSに関する様々な方法および装置に向けられている。本発明の範囲において、SPR-MSは、分子間相互作用、およびサンプルから分析物を捕獲してそれにより質量分析法による同定および/または定量化のために分析物を局在化して濃縮することに関する、リアルタイムの情報を提供する。
1つの実施態様において、表面プラズモン共鳴−質量分析をサンプル上で実施する方法が開示される。この方法は、サンプル内に存在する分析物を相互作用分析(IA)センサの相互作用表面によって捕捉する工程と、分析物がIAセンサの相互作用表面層によって捕捉されている間に表面プラズモン共鳴によって分析物を分析する工程と、質量分析計内を真空下において、分析物をIAセンサの相互作用表面層から脱着/イオン化することによって捕捉された分析物を同定する工程とを包含する。適切なIAセンサとしては、チップおよび光ファイバをベースとしたセンサが挙げられる。
他の実施態様において、サンプル内の分析物を分析および同定する方法が開示される。この方法は、分析物を、表面プラズモン共鳴を支持することができる導電材料に固定された相互作用表面層に接触させることによって分析物を捕捉する工程であって、導電材料が、相互作用表面層に固定された前面と、透明層に固定された後面とを有する、工程と、光が導電材料の後面から反射し、導電層と相互作用表面層との間の界面における表面プラズモンを励起するように、変化する入射角度または波長で透明層を通して光を方向づける工程と、反射光の強度が表面プラズモン共鳴により最小値をとる入射角または波長を検出し、相互作用表面層によって捕捉された分析物によって引き起こされた角または波長の変化を決定する工程と、質量分析計内を真空下において、分析物を相互作用表面層から脱着/イオン化することによって分析物の質量スペクトルを測定する工程とを包含する。本実施態様において、導電材料および透明材料に固定された相互作用表面層は、チップまたは光ファイバの形態であり得る。
適切な相互作用表面層は、一般にヒドロゲル、およびさらに詳細には、カルボキシメチル化デキストランなどの多糖のヒドロゲルを有する。適切な導電材料としては、金および銀などの金属が挙げられ、透明層はガラスであり得る。分析物は、例えば、レーザ光が導電材料の前面に入射する前に相互作用層を通過し、またはレーザ光が導電材料の後面に入射し、導電材料を通過して相互作用層に到達するように、レーザ光を方向づけることによって、相互作用表面層に入射するレーザによって脱着/イオン化され得る。適切なレーザ脱着/イオン化マトリクスを用いてもよい。
さらに他の実施態様において、表面プラズモン共鳴−質量分析(SPR-MS)デバイスが開示される。このようなSPR-MSデバイスは、透明材料と、透明材料に固定された表面プラズモン共鳴を支持することができる導電材料と、導電材料に固定された相互作用表面と、質量分析計内を真空状態に保ちながら、質量分析計の内部に相互作用表面を曝す手段とを有する。本実施態様の1つの局面において、導電材料は、質量分析計と電気的に接触していてもよい。
適切な曝し手段としては、金属プローブが挙げられ、透明材料が金属プローブに固定され、導電材料が必要に応じて金属プローブと電気的に接触し得る。あるいは、SPR-MSデバイスは、非導電材料であり、導電材料は、非導電材料とシール可能に接触し、質量分析計の内部を真空状態に維持し得る。本実施態様において、適切な透明材料としては、ガラスが挙げられ、導電材料としては、金および銀などの金属が挙げられる。相互作用表面はヒドロゲルを有し、必要に応じて適切なリンカーを通して導電材料に固定され得る。
本実施態様の他の局面において、透明材料および導電材料は、チップまたは光ファイバの形態であり、このようなチップまたは光ファイバと質量分析計との組合せが開示される。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照して明白に理解される。このために、様々な参考文献が背景技術および詳細な説明を通じて引用される。これらは全体的に本明細書において援用される。
【図面の簡単な説明】
図1Aは、サンプル送達のためのフローデバイスと、表面プラズモン共鳴(SPR)を測定するチップベースセンサを利用した相互作用分析(IA)を行う従来技術の装置の模式図である。図1Bは、図1AのIAセンサチップの会合(association)、解離(dissociation)、および再生(regeneration)を示す代表的なセンサグラム(sensorgram)である。
図2Aは、4つの個別のフローセルを有するIAセンサチップの表面にサンプルを送達するための、代表的な従来技術のフローデバイスである。図2Bは、図2Aのフローセルの断面図である。
図3は、IAセンサチップの個々の相互作用層に、MALDIマトリクスを塗布する代表的アプリケータを示す。
図4は、本発明の1実施形態によるSPR−MSを示す。誘導体化されたIAセンサチップ(4つの相互作用表面を有する)が、正確で特徴的なm/z値で検出された保持リガンドに続く質量分析と共に、表面固定されたアフィナント(affinant)と、溶液フェーズのリガンドとの間の相互作用のリアルタイムSPR分析に使用される。
図5は、IAセンサチップの相互作用層を、質量分析計の内部に関連づける代表的デバイスを示す。
図6は、IAセンサを質量分析計の内部に導入する、代表的プローブ挿入デバイスである。
図7Aは、BIAcore▲R▼(pharmacia Biosensor AB、Uppsala、Sweden)CM5チップの1つのフローセル内の抗ミオトキシンαの固定化を示すセンサグラムである(約20,000RUの抗ミオトキシンαは、誘導体化チップ上で固定化され、約300fmoleのミオトキシンαの結合能に対応する。図7Bは、抗ミオトキシンα誘導体化フローセル内の全C.v. viridisガラガラヘビの毒液からのミオトキシンαのリアルタイム結合を示すセンサグラムである(100RUのSPR信号は、BIAcoreチップの表面上に保持された約40fmoleタンパク質に対応する)。
図8は、図7Bに示されるようなSPRによって予めモニタされ分析されたBIAcoreチップの1フローセル内に保持されたミオトキシンα(m/z=4,823Da)のSPR−MSスペクトルである。
図9は、抗ミオトキシンαで誘導体化され(ブランクとして機能するフローセル4を除く)、次にC.v. viridisガラガラヘビの毒液でインキュベートされたBIAcoreCM5チップのフローセルを個々に標的とするSPR−MSの能力を示す。具体的には、4つのフローセル各々の相互作用表面から得られた質量スペクトルが示され、フローセル4を除いて全てにミオトキシンαが観察された。空間的転換を実証し、内部基準(すなわち、x軸、y軸較正)としても機能するために、標識タンパク質、すなわちアンジオテンシンII(フローセル1および3)とセクレチン(フローセル2および4)をMALDIマトリクスと共に加えた。
図10Aは、BIAcoreCM5チップの1つのフローセル内の、抗ヒトミオグロビンIgGの固定化を示すセンサグラムである。ΔRU=15,000の示数が表示され、約200fmoleのミオグロビンの結合能に対応する。図10Bは、HSA(20mg/mL)の存在下で、CM/5抗ヒトミオグロビンIgG誘導体化BIAcoreチップ上のフローセル2および3内での、ヒトミオグロビンの結合を示すセンサグラムである。20fmole(ΔRU=250)および10fmole(ΔRU=125)のミオグロビンの保持率が、それぞれフローセル2および3に対して示された。
図11は、図7Bのフローセル2および3上に保持されたCM5/抗ヒトミオグロビンIgG/ミオグロビンシステムのSPR−MSスペクトルを示す。ミオグロビンは、いくつかのより低い分子量種(アステリスクで示される)と共に、m/z〜17,150Daで存在する。
図12Aは、CM5/抗クレンブテロールIgG固定化のセンサグラムを示す。ΔRU=17,000の示数が表示され、約200fmoleのクレンブテロールの結合能に対応する。図12Bは、仔ウシの尿中で、50ppbの濃度で、CM5/抗クレンブテロールIgG誘導体化BIAcoreチップの1つのフローセル(フローセル4)にスパイクされたクレンブテロールの結合を示すセンサグラムである(SPRの応答レベルは、検出限界に達した)。
図13は、図9BのCM5/抗クレンブテロール/クレンブテロールシステムのフローセル4のニート(neat)(すなわちMALDIマトリクスを有さない)SPR−MSスペクトル(中央)を示す。比較として、金でコートされた質量分析計プローブチップ(上)からのクレンブテロールのニートレーザ脱着/イオン化のスペクトルと、非誘導体化センサチップ(下)のスペクトルも示される。クレンブテロールに特有のイオン信号が、アステリスクで印をつけられている。
図14は、ストレプトアビジンBIAcoreチップの4つのフローセル全ての内部における結合を示すSA5/ストレプトアビジン/HPQペプチドシステムのセンサグラムである。フローセル1は、HBS中にHPQペプチドを含有し;フローセル2は、セル溶解物中でドープされたHPQペプチドを含有し;フローセル3は、セル溶解物のみを含有し;そしてフローセル4は、HBSのみを含有する。フローセル1および2における約100RUのSPR信号は、約50fmoleの保持されたペプチドに対応する。いかなるペプチドも含有しないフローセル3もまた、約100RUのSPR示数を有する(すなわち、バックグラウンドとサンプルとの間に応答差がある)。
図15Aは、フローセル2に保持されたSA5/ストレプトアビジン/HPQペプチド−セル溶解物システムのSPR−MSスペクトルである。一重及び二重に荷電されたアビジンによる信号が、それぞれ、m/z〜13,000Daおよび6,500Daで観察される。ペプチドは、m/z〜2229Daで、ジスルフィド結合ダイマーとして検出される(ナトリウム化された(sodiated)ペプチドを表す)。図15Bは、SA5/ストレプトアビジン/セル溶解物システムのフローセル3のSPR−MSスペクトルである。このスペクトルは、HPQペプチドを含有しないので、バックグラウンドとして使用される。しかし、アビジンからの信号は、まだ存在する。図12Cは、フローセル2からのフローセル3のサブトラクションの結果生じたSPR−MSスペクトルである。ペプチド信号は、より顕著(挿入図(inset))であるだけでなく、バックグラウンド信号(アビジン)が相殺された。
図16Aは、CM5/ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG固定化のセンサグラムを示す。フローセル4を除く全てのセルが、ΔRU=12,000レベルに誘導体化される。図16Bは、図16Aの誘導体化フローセルが、様々な量のミオグロビン(フローセル1および2は約100fmole、フローセル3は約10fmole)を保持するために、様々な時点でヒトミオグロビンに曝露される、CM5/ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG/ミオグロビン/モノクローナル抗ヒトIgGミオグロビンシステムのセンサグラムである。フローセル4はブランクとして機能する。次に、フローセルは、モノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGに曝露され、センサグラムは、化学量論的に(1:1)量に近い抗体の保持を表す。
図17Aは、図17Bのフローセル1に保持されたCM5/ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG/ミオグロビン/モノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGシステムのSPR−MSスペクトルである。強い信号が、ミオグロビン(m/z=17,200Da)、抗ミオグロビン(m/z=144,500Da)、および抗体/抗原複合体(m/z=161,600Da)に対して観察される。図17Bは、図16Bのフローセル2に保持されたCM5/ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG/ミオグロビン/モノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGシステムのSPR−MSスペクトルである。ここでも、強い信号が、ミオグロビン、抗ミオグロビンIgG、および抗体/抗原複合体に対して観察される。図17Cは、図16Bのフローセル3に保持されたCM5/ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG/ミオグロビン/モノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGシステムのSPR−MSスペクトルである。信号は、ファクターで10以下の分析物が保持される場合でさえ、ミオグロビンおよび抗ミオグロビンIgGに対してやはり観察される。図17Dは、ミオグロビンおよび抗ミオグロビンIgGに曝露された非誘導体化システムである、フローセル4からのSPR−MSスペクトルである。ミオグロビンおよび抗ミオグロビンIgGからの信号は観察されない。
図18Aは、4つのフローセル全ての内部におけるSA5/ストレプトアビジン/ビオチニル−DNAプライマー固定化を示すセンサグラムであり、その結果生じるb−DNAプライマー濃度は、25fmoleから250fmole(フローセル1は、25fmoleを保持する)の範囲である。
図18Bは、SA5/ストレプトアビジン/ビオチニル−DNAプライマー/補体DNAシステムを示すセンサグラムである。b−DNAプライマーで誘導体化されたフローセルは、観察されたf−DNAの1:1の保持率で、プライマー(f−DNA)の蛍光標識補体でインキュベートされる。
図19は、図18Bのフローセル1に保持されたSA5/ストレプトアビジン/ビオチニル−DNAプライマー/補体DNAシステムのSPR−MSスペクトルである(25fmoleのb−DNAおよびf−DNA)。b−DNAおよびf−DNA両方からの信号が観察された。
図20Aはセンサグラムであり、図20Bは、ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導体化ファイバーオプティックSPRプローブ上に保持されたヒトミオグロビンのSPR−MSスペクトルである。ウマの心臓シトクロームcが、内部質量校正物質(calibrant)としてシナピン酸(sinapinic acid)マトリクスと共に加えられた。ヒトミオグロビン信号が、m/z=17,200Daで観察された(アステリスクは、プロセス中に保持された非標的種を表す)。
図21Aは、センサグラムであり、図21Bは、ヒトミオグロビンおよび後にモノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGを用いたポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導体化ファイバーオプティックSPRプローブのインキュベーション中に保持されたSPR−MSスペクトルである。信号が、ヒトミオグロビンおよびモノクローナルIgGの選択的保持率に一致して観察された。インタクト抗原/抗体複合体に一致した信号も観察される。
発明の詳細な説明
上記のように、本発明は、SPR−MSおよびそれに関する様々な方法と装置とに関する。SPR−MSにより、分子間相互作用に関するリアルタイム情報、サンプルから分析物を獲得し、その結果、識別および/または質量分析計による定量化のために分析物を局在化し、濃縮することが提供される。
本発明を実施する際には、SPR−MSは、Pharmacia Biosensor AB(Uppsala、Sweden)によって開発された技術等の分子間相互作用分析(IA)を用いる。IAは、タンパク質、ペプチド、核酸、炭水化物、脂質、および情報伝達物質および製薬などの低分子量分子等の、2つまたはそれ以上の分子間の相互作用を、リアルタイムで、標識を用いることなくモニタするバイオセンサ技術である。分子は、精製または溶解される必要さえないが、粗抽出物中で研究され得、脂質小胞、ウイルス、バクテリア、および真核細胞中で固着され得る。
検出原理は、センサチップの表面付近の溶液の屈折率における変化を検出する表面プラズモン共鳴(SPR)の光学現象に依存する。これは、次に、表面層の溶質濃度に直接関連する。ある実施形態においては、IA分析が、IAセンサの表面上に1つの反応体を固定化することによって行われ、これは、ある実施形態においては、ミクロフローセルの1つの壁を形成する。他の反応体を含有するサンプルは、次に、制御されたフローで表面上に注入される。相互作用から生じる表面濃度のあらゆる変化は、共鳴単位(RU)で表されるSPR信号として検出される。
このような分析を行うための代表的IAセンサチップの使用が、図1Aに示される。この実施形態においては、センサチップ(100)は、その上に堆積される金属層(114)を有する透明材料(112)である。図1Aにおいては抗体として示される反応体(120)が、金属層(114)上に固定化される。光源(130)は、プリズム(140)を通るように指向された偏光を生成し、金属層−透明材料のインターフェース(150)に突き当たる。(あるいは、金属皮膜加工された回折格子が用いられ得る)。反射光(160)が、検出器(170)によって検出される。反応体(124)を含有するサンプルがフローチャネル(122)を通過するとき、抗体(120)が、選択的にそれに結合する。表面濃度のこの変化は、入射角に対する反射光の強度変化を表すグラフ(180)に示されるように、反射強度信号I(161)を信号II(162)にシフトさせることによって、SPR信号として検出される。
図1Aのグラフ(190)に示される、時間の関数としてのRUの連続的表示は、「センサグラム」と呼ばれ、会合および解離の進行の完全な記録を提供する。1つの相互作用サイクルの分析が完了すると、固定化されたリガンドの活動に影響を与えることなく、全ての結合された分析物を取り除く条件を用いた処理によって表面が再生され得る。例えば、固定化された抗体を有する表面は、典型的には、50回以上の分析サイクルに使用され得る。これは、サンプル中の分析物と相互作用する抗体表面を描く図1Bのより詳細なセンサグラムによって示される。サンプル注入の間、信号の増加が、共鳴信号が安定水準に達する安定状態状況まで、分析物の結合(すなわち会合)のために観察される。サンプル注入の終わりに、サンプルは、バッファの連続的フローで交換され、信号の減少は、表面からの分析物の解離を反映する。次に、表面は、後続の分析のために再生され得る。会合/解離の勾配は、動力学に関する情報を提供し、共鳴信号の高さは、表面濃度を表す(すなわち、相互作用の結果生じる反応は、表面上の質量濃度の変化に関連する)。特定の反応は、全てのタンパク質およびペプチドに対して実質的に同じで、グリコプロテイン、脂質、および核酸に対して類似する。従って、IA分析は、表面上のリガンドおよび溶液中の分析物の相互作用特性から完全に得られる。
様々な技術が、反応体をIAセンサの表面に固定させるために用いられ得る。一般的に、相互作用パートナーの一方が、表面に直接固定化されるか、抗体またはレセプター等の固定化された捕捉分子によって捕捉される。さらに、多糖類(例えばカルボキシメチレート化デキストラン)のヒドロゲルなどの表面マトリクスが、適切なリンキング層によって金属層に固定され得る。このような表面マトリクスにより、表面相互作用のために親水性の環境が提供され、一般的に適用可能な、広範囲の固定化化学作用に敏感に反応し、捕捉分子を容易に固定化し得る。適切な表面マトリクスおよび関連の捕捉分子の追加例が、PCT国際公開番号WO90/05303に記載されている。
IAセンサチップの特別な利点は、個々のフローセルに接触する複数の相互作用表面を有し得、その結果、サンプルの多チャネル分析が可能となることである。このような多チャネルのIAセンサチップ(例えば、Pharmacia Biosensor AB、Uppsala、Swedenが販売するBIAcore▲R▼チップ)は、典型的には、図2Aに示されるような幾分高度な小型化された集積マイクロ流体工学カートリッジを用いる。サンプルおよび試薬が、完全自動化送達フローシステムによって、調節された低分量で、チップ表面に送達される。図2Aを参照すると、フローシステム(200)が示され、サンプルおよび試薬をIAセンサチップ(不図示)の表面に送達する4つの個別のフローチャネル(210)、(220)、(230)、および(240)を有している。サンプルは、ポート(250)、ポート(260)を介したバッファを通して導入され、様々なバルブ(270)が、個々のフローチャネルへのサンプルの送達を制御する。センサチップ(206)を接触状態で有するフローチャネル(210)の断面図が、図2Bに示される。図2Aは、4つのチャネルのシステムを図示するが、単一または他の任意の数の相互作用表面を有するIAセンサチップが使用され得ることが理解されるべきである。
上記のIAセンサチップおよびその使用に関連する計測が、例えばPCT国際公開番号WO90/05305、WO90/05295、WO90/05303、
(J. Chem. Soc.、Chem. Commun.、1526〜28、1990)に、より完全に開示されている。
上記の開示は、IAセンサチップの使用に関するが、例えば、PCT国際公開番号WO94/16312のファイバーオプティックベースIAセンサを含む、他のIAセンサも使用され得る。この実施形態においては、センサの透明材料は、光ファイバーコアである。被膜および/またはバッファ層の全てまたは一部が取り除かれ、金属層が、SPRを支持するための適切な厚みで、ベアコアの表面上に堆積される。適切な反応体が金属層の表面に固定され、その結果、相互作用パートナーの一方が表面に直接固定化されるか、あるいは抗体またはレセプター等の固定化された捕捉分子によって捕捉される。さらに、カルボキシメチレート化デキストランのヒドロゲル等の表面マトリクスが、適切なリンキング層によって金属層に固定され得、それによって、捕捉分子が固定化される。次に、ファイバーオプティックIAセンサは、サンプルに接触し、SPR−MSが上記のように行われる。ここでも、IAセンサチップの場合と同様に、単一または多チャネル分析が、1つまたは複数のファイバーオプティックIAセンサを用いる、または単一のファイバーオプティックIAセンサ上に複数の相互作用表面を有することによって行われ得る。
本発明の別の局面では、SPR以外の方法を用いて、捕獲した分析物をリアルタイムで標識化せずに分析する。そのような分析は、様々な検出システムで得られ得る。適切なタイプの検出システムでは、検知構造の特性の変化を、検知表面の結合相互作用を表すものとして測定する。これらの方法の中には、例えば、圧電、光学、および熱光学、表面音波(SAW)による方法などの質量検出法、ならびに電位差測定、ボルタメトリ、伝導性測定、電流測定、および電気容量の方法などの電気化学的方法がある。シンチレーションプラスチックなどの短距離(short range)の放射能を、3Hのまたは他の短波長帯域イオン化放射線の相互作用の場所に密接して用いることも可能である。
適切な光学的方法には、反射−光学方法などの表面屈折率および/または厚さを検出する方法などがあり、反射−光学方法は、例えば楕円偏光法およびエバネッセント(evanescent)波分光法(EWS)などの内反射法および外反射法の両方を含む。外反射法は、表面プラズモン共鳴(SPR)分光法、ブルースター(Brewster)角屈折率測定、臨界角屈折率測定、漏れ全反射(FTR)、エバネッセント波楕円偏光法、散乱全内反射(STIR)、光導波路センサ、臨界角解像撮像(critical angle resolved imaging)、ブルースター角解像撮像、SPR角解像撮像などのエバネッセント波ベースの撮像、ならびに、エバネッセント蛍光(TIRF)およびリン光に基づいた方法を含む。さらに、表面結合検出のために、干渉に基づく光学的方法が用いられ得る。さらに、本明細書では、光学的方法は、表面ベースの化学ルミネッセンスおよびエレクトロルミネッセンスを含む。本明細書に含まれるさらに他の表面ベースの光学的方法は、表面ラマン(Raman)分光法および表面共鳴ラマン分光法を含む。
本発明を実施する場合、IAセンサを用いてリアルタイムの分析を行う。IAは、リガンドの結合および動態についての関係のある情報を与えるが、リガンドの同一性はアフィナントの特異性に依存しており、常に確実であるとは限らない場合もある。これは、多数のまたは未知のリガンドを、非特異的にまたは表面結合アフィナントを得るように競合して結合するポテンシャルが存在する複合系の場合に特に当てはまることである。そのような規定されない結合は、非常に重要な問題である。保持されたリガンドを質量分析法で分析することにより、標的でないリガンドの存在を(高感度で)検出し、定量化技術を用いてこれらのリガンドについて補正するすることが可能である。
移動損失を回避し、最良の感度を達成するために、リガンドは、質量分析計に溶出されるのではなく、IAセンサ表面から直接サンプルとして採取される。オンチップマッピングおよび順序付けなどの質量分析法を、複合サンプルから捕獲された未知のリガンドの同定の際にデータベース検索とともに用いることも可能である。IAおよびMALDI質量分析法の組合せにより、分子間相互作用を迅速に高感度で正確に調査することが可能になるだけでなく、リガンドフィッシング/同定および定量化、部位特異的動態および結合定数のモニタリング、ならびに多様な診断アッセイなどの新しい新規な生物分析アプローチが可能となる。
つまり、IAセンサは、質量分析法のためのサンプルステージとして用いられる。質量スペクトル上でのイオン信号の場所は、分析物の分子量(即ち、質量対電荷比)に依存し、これにより分析物を同定する。質量スペクトル信号は、大きさ(即ち、信号の高さまたは信号の下の面積)も有する。信号の大きさは、イオン化され質量分析計により検出される分析物の量を表す。適切な質量分析計には、磁場形質量分析計、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(FTICR)質量分析計、四重極(ロッドまたはイオントラップ)質量分析計、および飛行時間(TOF)型質量分析計があるが、これらに限定される訳ではない。好適な実施形態では、質量分析計は、時間TOF型質量分析計である。
IAセンサによって捕獲された分析物の大きさおよび性質に応じて、オプションとして、脱着/イオン化マトリクス材料を用いてもよい。ペプチドおよびタンパク質などの大きい分子は一般に大きすぎるためそのままでは脱着/イオン化できないため、マトリクスを用いてこの分子のレーザ脱着/イオン化を補助する。この技術は、マトリクス補助レーザ脱着/イオン化または(MALDI)と呼ばれ、マトリクス剤は、「MALDIマトリクス」と呼ばれる。つまり、IAセンサ上の捕獲分析物を適切なMALDIマトリクスに接触させ、この分析物が例えば乾燥などによってIAセンサ上で結晶化することができるようにする。適切なMALDIマトリクスは当業者には既知であり、例えば、α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸(ACCA)などのケイ皮酸およびシナピン酸(sinapinic acid)(SA)の誘導体などがある。
IAセンサチップの場合の適切なマトリクスアプリケーターを図3に示している。ガイドピン(320)を取り付けたマトリクスアプリケーター(310)は、適切なチップホルダー内に取り付けられたセンサチップを受け入れるように構成される(本発明のこの局面についての詳細は、以下に図5を参照して説明する)。チップ受入部材(340)の表面(330)、(332)、(334)および(336)に適切なMALDIマトリクスを塗布し、センサチップ(図示せず)の個々の相互作用表面が表面(330)、(332)、(334)および(336)に接するようにセンサチップホルダー(図示せず)を配置する。このようにして、同じまたは異なるMALDIマトリクス(単数および複数)がIAセンサチップの個々の相互作用表面に塗布され得る。あるいは、インクジェットアプリケーターを用いてもよく、この場合、アプリケーターのリザーバーまたは「インク」はMALDIマトリクスである。このようにして、IAセンサの個々の相互作用層は、MALDIマトリクスと個々に接し得る。
SPR検出とともにIAによって与えられる非破壊的モニタリング技術により、結合パートナーはそのままで親和性相互作用は残され、さらなる分析のために回復可能となる。従って、本発明は、非破壊的親和性相互作用アッセイ技術を利用せず、IAおよび質量分析技術を十分に利用して質量分析計によってサンプルの破壊を防ぐ。さらに、リアルタイムの非破壊的モニタリングを用いて、IAセンサ表面の最初の誘導体化(アフィナントを共有結合的に結合するプロセス)を評価し、表面に結合したアフィナントの量を決定することによって親和性試薬の生存度を保証することができる。
従って、一実施形態では、質量分析の前に、親和性試薬が適切に機能していることの確認を与えることができる質量分析計プローブエレメントが開示される。さらに、共有結合および生物特異的保持を越える表面反応もモニタすることができる。例えば、酵素および/または化学薬品を用いた質量分析計プローブエレメントの共有結合的誘導体化を用いてもよく、この場合、プローブ装置は、質量分析の特徴付けのために分析物を(塗布の際に)変更する役割を果たす。IAセンサ表面も変更して同様の態様で用いることができる。表面誘導体化工程および分析物塗布工程はそれぞれ、試薬の確認のための非破壊的IA方法および反応の進行を追跡するための非破壊的IA方法をそれぞれ用いてリアルタイムでモニタすることができる。その後、IAセンサ表面を、質量分析法で分析して反応結果を読みとる。
図4は、本発明の代表的なSPR−MS分析を示している。4つの相互作用表面を有するIAセンサを活性化し、アフィナントを用いて誘導体化し、ブロックし、その一方でSPRを用いてこれを絶えずモニタする。その後、誘導体化された表面を、表面結合アフィナントと液相リガンドとの相互作用のリアルタイムIA分析に用いる。リアルタイム分析の結果、個々の相互作用表面の制限範囲(confine)内で保持されたリガンドの生物特異的な捕獲が得られる。その後、例えばMALDIマトリクスの塗布(必要であれば)などによってIAセンサチップをレーザ脱着/イオン化質量分析のために準備し、質量分析計と関連させる。その後、正確で特徴的なm/z値で検出された保持リガンドを用いて、質量分析が行われる。
質量分析計内へのIAセンサの関連づけは、種々の技術で行うことができる。例えば、IAセンサを、質量分析計への挿入用プローブの端部に取り付けてもよく、これについては以下に詳細に説明する(これは、実施例1、実施例2、および実施例4〜7のSPR−MSを生成するために用いた技術である)。プローブは一連のシールを通して質量分析計の内部に挿入されるため、分析計の内部は真空下に置かれたままである。本発明を実施する場合、質量分析計内の真空が失われないようにまたはこの真空が最小限にしか影響を受けないように、IAセンサの相互作用表面を質量分析計の内部に関連させることが好ましい。あるいは、質量分析計の内部を大気圧にしてIAセンサをその中に直接置くようにしてもよい。この場合、真空は、質量分析計の内部で再確立される(これは、実施例3および8のデータを生成するために用いた技術である)。
IAセンサを質量分析計に関連させるために、サンプルピン、プローブ、プレート、回転台、ディスク、およびセンサチップ自体などの種々の方法が用いられ得る。真空システム内でのセンサの操作は、一次元、二次元、または三次元の並進および回転移動によって行われ得る。あるいは、個々のサンプルスポット(例えば、異なるフローセル)をセンサ上で標的にする場合、これは、質量分析計内でセンサを固定して配置し、個々の領域で脱着/イオン化源(例えば、レーザ光、イオンまたは原子ビーム)を向けることによって達成することができる。
IAセンサチップに関して、分析物をその上で捕獲したチップ表面は、この表面が質量分析計内にありなおかつこの表面を囲む縁部がシールと接して質量分析計内の真空を維持するように、適切なシールに対して配置され得る。その後、SPRセンサチップの導電層を、適切な電気接触点を介して、質量分析計内に配置された抽出電極に関してバイアスすることができる。この場合のセンサチップは、3つの目的を果たす。即ち、IAセンサとして、質量分析計のサンプル源(ステージ)として、および質量分析計の真空ハウジングの一部分としての役割を果たす。
この目的のための代表的な装置を、図5に示している。具体的には、図5Aは、シール(512)によって質量分析計の真空チャンバ壁(540)にシールされる絶縁フランジ(510)の断面図である。電極(544)は、質量分析計の内部に配置される。IAセンサチップ(520)は、ガイドピン(530)を受け入れるような大きさにされた開口部を有するチップキャリア(22)に取り付けられる。シャッタバルブ(550)は、シャッタバルブが図5Aに示すような「開」位置にある場合にチップ(520)の相互作用表面層(524)が質量分析計の内部に配置されるように、絶縁(即ち、非導電)フランジ(510)内に可動的に取り付けられる。シャッタバルブ(550)が図5Bに示すような「閉」位置にある場合、チップキャリア(522)に取り付けられたセンサチップ(520)がフランジ(510)との接触から離されたときに、質量分析計の内部で真空が維持される。レーザ光(560)(即ち、前側)または(561)(即ち、後側)などの適切な脱着/イオン化源は、図5Aに示すように、相互作用表面層(524)に接するように向けられる。図5Cは、チップキャリア(522)に取り付けられたセンサチップ(520)と、センサチップ(520)および絶縁フランジ(510)に接して質量分析計内の真空を維持するシール(514)との拡大図である。図5Cはまた、センサチップ(520)の表面上の導電性材料および電気コンタクト(586)の両方に電気的に接触しているコンタクト表面(584)と、グリッド電極(580)との配置も示している。このようにして、電気コンタクト(582)と(586)との間に電位を配置することができ(例えば、20kV/cm)、質量分析計へのイオンの通過を方向的に援助する。図5Dは、センサチップ(520)、チップキャリア(522)、絶縁フランジ(510)、およびガイドピン(530)の上面図である。
IAセンサを質量分析計に挿入するのに適切な別の代表的な装置を、図6に示している。IAセンサ挿入装置(610)は、質量分析計(図示せず)への接続のためのフランジ(20)と、質量分析計プローブ(640)を受け入れるための管状部(622)とを有する。高真空バルブ(630)は、(図6に示すような)開位置にある場合、プローブチップ(642)が質量分析計の内部に通過することを可能にし、閉位置(図示せず)にある場合、シール(644)の助けにより質量分析計内部の真空を維持する。プローブ(640)をシール締付ナット(626)および真空シール(628)を通して挿入する場合、高真空バルブ(630)は最初は閉位置にあり、プローブ(640)は、プローブチップ(642)が高真空バルブ(630)に密接するように挿入される。その後、部分真空が、ポート(650)を通して粗引き真空ポンプ(図示せず)および真空バルブ(652)を介して引き出される。その後、高真空バルブ(630)が開かれ、プローブチップ(642)が質量分析計内に配置されるようにプローブ(640)の全長が挿入される。図6でIAセンサチップ(660)として示されているIAセンサはホルダー(662)に取り付けられ、このホルダーはプローブ(640)の絶縁体(664)に取り付けられる。
光ファイバIAセンサの場合、光ファイバは、図6に示すように、プローブの端部に取り付けられ、質量分析計内に導入され得る。あるいは、好適な実施形態では、分析物をその上に捕獲した光ファイバの一部分は、一連の気密シールを通して質量分析計の内部に挿入され得る。その後、サンプルステージとしての役割を果たす光ファイバ装置を用いて、脱着/イオン化法が適用され得る。
挿入技術に関係なく、分析物をその上に捕獲したSPRセンサの相互作用表面は、脱着/イオン化した分析物を質量分析計で検出できるように、物理的に質量分析計の内部に配置されなければならない。さらに、好適な実施形態では、SPRを支持することができる導電性材料は、質量分析計の装置(例えば、高電圧源または接地)に電気的に接続され、センサ表面と、質量分析計内の抽出電極との間に静電「加速」場を作り出す。抽出場は、脱着/イオン化の事象が起こっている間、またはその後しばらくしてから(遅延して)絶えず与えられ得る。
相互作用表面によって捕獲された分析物に対して質量分析を行うための第1の基準は、気相イオンの生成である。本発明を実施する場合、そのような種が脱着/イオン化技術によって生成される。適切な技術には、粒子のサンプルへの衝撃から得られる脱着/イオン化法などがある。この方法には、高速原子衝撃法(FAB−揮発性マトリクスに懸濁したサンプルに中性粒子(neutral)を衝撃する)、二次イオン質量分析法(SIMS−keV一次イオンが表面に衝撃して二次イオンを発生する)、液体SIMS(LSIMS−一次種がイオンであることを除いてFABと同様)、プラズマ脱着質量分析法(MeV一次イオンを用いることを除いてSIMSと同様)、大量クラスタ衝撃法(MCI−大きいクラスタの一次イオンを用いてSIMSと同様)、レーザ脱着/イオン化法(LDI−レーザ光を用いて、表面から種を脱着/イオン化する)、マトリクス補助型レーザ脱着/イオン化法(MALDI−脱着およびイオン化の事象を補助することができるマトリクスから種を脱着/イオン化することを除いてLDIと同様)などがある。本発明を実施する際には、上述の脱着/イオン化技術のうちの任意のものが用いられ得る。好適な実施形態ではLDIを用い、より好適な実施形態ではMALDIを用いる。
MALDIに関しては、レーザエネルギーをIAセンサの表面に照射し、その結果、捕獲された分析物が脱着/イオン化される。その後、イオン化された分析物を、質量分析計で検出する。本発明の一実施形態では、分析物をその上に捕獲したIAセンサの表面にレーザを照射する。別の実施形態では、レーザを、IAセンサの裏側に照射してもよい。IAセンサチップの場合、レーザは、捕獲された分析物に接する金属層の裏側に当たるように、透明材料を通して指向され得る。光ファイバIAセンサの場合、レーザは、裏側での脱着/イオン化のために、光ファイバの端部に結合され得る。
さらに、1つのIAセンサに多数の相互作用表面を用いる場合、レーザは、1つの相互作用表面に照射され得る。このようにして、1つの表面からの捕獲された分析物は、質量分析法によって分析され得る。特定の表面から所望の質量スペクトルデータが収集されると、レーザはその次の分析表面に照射され得る。このようにして、IAセンサによって捕獲された分析物の質量スペクトルに個々に対処することができる。これは、相互作用表面の各々が、分析物、または、サンプル内の分析物に関する異なる情報を与える場合、または分析物が対象のサンプル内に存在するというさらなる確認を与える場合に、特に有利である。
以下に示す実施例は例示的なものであって、本発明を限定するものではない。
実施例1
表面プラズモン共鳴質量分析法
SPR-MS分析を、EDC/NHC結合プロトコル(Johnssonら、Anal. Biochem. 198:268-277、1992)に従って抗ミオトキシンαポリクローナルIgGにより誘導したCM5チップ(カルボキシル化デキストラン表面)を用いて、Pharmacia Biosensor BIAcore 2000上で行った。図7Aは、抗ミオトキシンα固定化プロセスのセンサグラム(1フローセルのセンサグラム)を示す。シグナルの平坦部が約6分および15分に観察される。第1の平坦部は、抗ミオトキシンαIgG(流量=10μL/分、結合緩衝液中において1μg/mL: 20mM Hepes、0.005% Tween 20、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.4(HBS))との、NHS活性化センサチップ表面のインキュベーションから生じる。次いで、表面を約2.5分間流体洗浄した。第2の平坦部は、エタノールアミン(10μL/分、1μg/mL)による、残りの反応性NHS部位のブロッキングを表す。ブロッキング後、応答において約20,000RUの純変化が示された。この数字は、チップに共有結合された約150fmol/mm2の抗ミオトキシンαIgGに相当し、これは、次には、約300fmol/mm2(すべてのIgGが正しく抗原結合に向けられていると仮定して)のミオトキシンαに向いた最大表面結合活性を表す。プレーリーのガラガラヘビ、Crotalus viridis viridisからの全毒液溶液(HBS中で1μg/mL)を約8分間(10μL/分)フローセル中で循環させた。その後フローセルを約12分間HBSでリンスした。図7Bは、得られたセンサグラムを示す。100の△RU値は、全セル表面に結合された約40fmoleのミオトキシンαに相当する。この値は、期待された飽和レベル(約300fmole)よりも多少小さく、多くの可能性を示唆する。多くの可能性とは、インキュベーション時間が短すぎること(抗体のモル吸収率の反映)、またはデキストラン表面上の抗ミオトキシンαの方向が抗原結合にとって最適ではなかったことを含む。
次いで、BIAcoreチップを、依然として表面に結合しているリガンドを有するBiosensorユニットから取り出した。その後、約100nLのMALDIマトリクス、α-シアノ-4-ヒドロキシ桂皮酸、(1:2で約50mM、アセトニトリル:1.4% TFA(ACCA))をフローセル領域内に慎重に加え、そして風乾させた。チップ上で、パルス型周波数3倍型Nd:YAGレーザ(λ=355nm)および30kV加速ステージを備えた線型飛行時間型質量分析計を用いて、MALDI分析を行った。図8は、フローセルを標的化することから生じるSPR-MSスペクトルである。ミオトキシンαの一重および二重に荷電されたイオンによる信号が、スペクトル中に存在する主要な種として観察される(それぞれ、m/z=4,823および2,412Da)。少量のポリマー成分は、m/z=1-2kDa領域内で観察され、これはおそらく、残った界面活性剤(HBS中に存在する)から生じる。ミオトキシンαの明白な同定は、界面活性剤信号の存在により妨げられない(なぜなら、信号は分解した質量で記録するから)。しかし、SPR信号(約100RU)からの、チップ表面上に存在するミオトキシンαの定量的評価は、完全に正確ではないかもしれない。なぜなら、SPR検出は、2つの種を区別しないからである。いずれにしろ、SPRおよびMSの検出方法は両方とも、匹敵する検出限界およびS/N比を表し、このことは、高度な適合性および相補性を示す。
本実施例は、MALDI飛行時間型質量分析法が、いずれの技術にも有害な影響を与えることなく、SPRに基づく相互作用分析(IA)に容易に連結され得ることを示した。SPR分析は、まず親和性リガンド誘導センサ表面を特徴づけ、次いで標的化された親和性相互作用を定量化する手段を提供する。質量分析法は、IA分析に直接の特異性を、干渉する被吸収物質(absorbate)の同定による改善された定量化の可能性と共に追加する。組み合わされた技術は、分子相互作用の迅速で鋭敏で且つ正確な検査を可能にする。
実施例2
内部基準種の組み込み
SPR-MS分析を、上記実施例1に記載したように行った。CM5チップの4つのフローセルのうちの3つを、ポリクローナル抗ミオトキシンαIgGで、約20,000RUのレベルまで誘導した。次いで、4つのフローセルのすべてに、10分間、1mg/mLのC.v. viridis全毒液(流速:10μL/分)を注いで、飽和状態を生成した(すなわち、抗体がミオトキシンαで完全に、すなわち誘導した1フローセル当たり約150fmoleまで、ロードされた)。0.01mg/mLアンギオテンシンII(MW=1046.2)を含むマトリクス(ACCA)溶液をフローセル1および3に加えた。0.01mg/mLセクレチン(MW=3039.5)を含む異なるマトリクス溶液をフローセル2および4に加えた。
図9は、個々のフローセルの各々に対するSPR-MSスペクトルを示す。ミオトキシンα(SPR分析中に抗体により保持された)およびアンギオテンシンII(マトリクスとともに添加された)の両方が、フローセル1および3から得られたスペクトルにおいて観察される。フローセル2が標的された場合は、ミオトキシンα(保持された)およびセクレチン(添加された)が、スペクトルにおいて観察される。他方、フローセル4からの質量スペクトルにおいては、セクレチンのみが存在する。この観察、すなわち、フローセル4におけるミオトキシンαの欠如は、フローセル4がサンプル調製中に抗体により誘導されていないことと一致する。
異なるペプチド標識マトリクス溶液を、レーザで標的されたときの各フローセルの同一性を明瞭に立証するという主要な用途に適用した。しかし、ペプチドシグナルは、レーザスポットの空間的位置のサイン以外の他の用途を提供し得る。これらのうちの第1は、内部質量校正物質としての使用である。基準ペプチドの分子量を知ると、それらのイオン信号の飛行時間を用いて高度に正確な飛行時間からm/zへの変換式を生成し、次いで分析物イオンの飛行時間に式を適用して(分析物)分子量の正確な(約0.02%)の決定を達成することが可能である。ペプチド信号の別の使用は、定量分析の内部基準の使用である。内部基準種は、異なるサンプル間で起こり得る装置の応答の変化(異なるレーザ照射またはサンプル条件による)を補正するために、信号の正規化のために用いられる。この特定の実施例において、アンギオテンシンII信号は、フローセル1および3のミオトキシンαシグナルを比較するための内部基準種として役立つ。僅かに多い(約20%)量のミオトキシンαがフローセル1について示される(フローセル3の場合は、ミオトキシンα/アンギオテンシンII=0.20対0.16)。さらに、同一の方法(与えられた濃度範囲内で)を用いて、2つのイオン種の相対的モル応答を確立し、次いで、相対的応答を分析物濃度に匹敵させることにより、絶対定量が可能である。
本実施例は、(1)標的されたサンプル領域の同一性を立証する、ならびに(2)正確な質量決定および定量化のために、それぞれX軸(m/z)およびY軸(相対的イオン信号)の両方を較正するために、SPR-MS技術に基準種を組み込む能力を示す。
実施例3
競合および非特異的結合の認識
SPR-MS分析を、Pharmacia Biosensor BlAcore 2000(Uppsala、Sweden)を用いてウサギの抗ヒトIgG/ヒトミオグロビンシステムにおいて行った。CM5(カルボキシル化デキストラン)センサチップの個々のフローセルを、実施例1に記載するアミン結合プロトコルを用いてポリクローナルウサギ抗ヒトIgGで誘導した。ヒト血清アルブミン(90mg/mL)の存在下でシアノ基で安定化したヒトミオグロビン(400ng/mL)を、SPR信号をモニタしながら、抗ミオグロビン誘導フローセルに対して、30秒から3分の範囲でフローした(10μL/分;20mM HEPES、0.005% Tween 20、150mM NaCl、5mM EDTA、pH7.4(HBS))。インキュベーション後、フローセル表面をHBSでさらに3分間(フロー)すすぎ、その後、チップを器具から脱ブロック(de-block)した。チップを乾燥し、質量分析するまで周囲温度で保存した。約100nLのMALDIマトリクス、α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(1:2のアセトニトリル:1.4% TFA中に溶解した約50mM)を4つのフローセル(500mm×2.0mm)のそれぞれに適用し、風乾させた。次に、チップをMALDI飛行時間型質量分析計に導入し、各フローセルを個別に標的として質量分析を実施した。
図10Aに、抗体固定化のセンサグラムを示す。抗ヒトIgG(HBS中約2mg/mL)をチップ表面に対して約7分間フローインキュベートし、HBSで約2分間すすぎ、エタノールアミン(ブロッキング剤)とともに約7分間インキュベートした。センサグラムにおける最終応答差である約15,000RUの示数は、フローセルの1mm2の面積の表面に共有結合した抗体が約15ngであることを示している。抗体分子当たりの2つの結合部位を考慮すると、フローセルに対して200fmolのミオグロビン結合能が推定される。センサチップの4つのフローセルをすべて、同一の条件を用いて誘導したところ、実質的に同一のセンサグラム(即ち、結合抗体の量において<1%の偏差)が得られた。図10Bは、抗ミオグロビン誘導フローセルをヒトミオグロビンとインキュベートしている間に得られたセンサグラムを示す。フローセル2および3のセンサグラムを図示する。センサグラムの信号差が約250RUであることは、フローセル2に(2.5分のインキュベーション中に)保持された物質が約0.25ng(約20fmoleのミオグロビン)であることを示す。フローセル3に対するセンサグラム信号は、より短いインキュベーション時間(1分間)に、保持された量(約0.125ng;約10fmoleミオグロビン)のおよそ半分であることを示している。
図11は、フローセル2および3の直接的なMALDI-TOF分析から得られた質量スペクトルを示す。図11(下側)は、フローセル2内の面積から採取した約5つの質量スペクトルのうちの1つであった。有意な信号が、ミオグロビンの一価および二価帯電されたイオン種について観察される。ミオグロビンについて、17,150±15Daの測定分子量が、フローセル2から得られた5つのスペクトルの質量中心値を平均することによって見いだされた。この分子量は、モノ誘導(シアノ基)ミオグロビン(MW=17,080Da)について計算されたものよりも有意に高い(約0.4%)。ミオグロビンイオン信号がかなり広範囲であることを考慮すると、質量が高い方にシフトしたことは、複数のシアノ基がミオグロビンに結合した(不均質なサンプルを作出する)ことと一致する。図11(上側)は、フローセル3内から得られた質量スペクトルを示す。センサグラムより、約10fmolのミオグロビンがフローセルの面積内に存在していたと推定され得る。この場合もミオグロビンについて、イオン信号は、容易に観察される。ミオグロビンについて、MW=17160±15Daの測定質量が、フローセル3の面積内から採取した約5つの質量スペクトルの平均を用いて決定された。
これらの結果に基づくと、SPR-MSに関連する注目すべき問題がいくつかある。第1の問題は、2つの技術における同等な感度である。一般に、約100RUを越えるレベルを記録するIA分析が、有意であると考えられる。このセンサグラム応答は、約1mm2の面積(フローセルの面積)にわたって保持される約5fmoleの20kDaタンパク質を示し、一般に、この量が、MALDI-TOF分析の検出限界であると見なされる。さらに、SPR-MS(IAセンサからの直接の保持分析物の分析)の感度全体は、保持アフィナント(affinant)の溶出および質量分析計への移動に関連するサンプル損失によって損なわれない。事実、MALDIマトリクス溶液をIAセンサ表面に単に与えること以外には、質量分析用のサンプルを実際には取り扱うことはできなかった。SPR-MS分析の第2の局面は、質量スペクトルにおいて、標的づけられた種以外の種が観察されることである。フローセル3から得られたスペクトルは、ミオグロビン(*で記されている)と共に保持された多数の低分子量種の存在を呈した。抗体で誘導し、HBS/HSA緩衝液(ミオグロビンを含まない)と共にインキュベートしたフローセルのブランク分析は、多数の低分子量種の存在を示した。しかし、これらがすべてフローセル3において観察されたわけではなかった。バックグラウンド種の非特異的保持と、ミオグロビンフラグメント(開始溶液中に存在する)の特異的な保持とを組み合わせることが提案されている。非特異的保持(明らかに重要な場合)は同定され、そしてセンサチップ表面のブランクサブトラクション(substraction)または飽和(非特異的物質を用いる)によってIA分析中に補償され得る。しかし、標的化リガンドについて同時に分析しながら、非標的化リガンドの特異的な結合を補償することは容易ではない。所定の分子量の保持された種を直接検出し、定量法を導入することによって、SPR-MSは、このような競合結合を評価するのに用いられ得る。
従って、本実施例は、分子相互作用分析を半定量的に評価し、そして種々の程度の非特異的保持、および競合結合に起因する分析の質的差異を迅速に認識するためのSPR-MSの使用を示している。
実施例4
小分子−ニートレーザ脱着/イオン化
CM5チップのフローセルを、モノクローナル抗クレンブテロールIgGを用いて約17,000RU(17ng/mm2)の表面濃度レベルに誘導し、その一方で、固定プロセスをIA検出を用いてモニタした(図12A)。次に、50ppbのクレンブテロール(277.2Daの平均化学質量を有するジ塩素化ステロイド)を含有するようにスパイクされた(spiked)仔ウシの尿を、IAで再びモニタしながら、抗体誘導フローセル全体にわたって10分間(10μL/分)フローした。検出の限界におけるIA応答レベルを調べたところ、クレンブテロールが不明瞭に決定された(図12B)。
レーザ脱着/イオン化飛行時間型質量分析を、さらにサンプルを調製せずに、センサチップから直接行った(これは、代表的に「ニート(neat)」サンプル調製と呼ばれるプロセスである)。図13(中央)は、抗クレンブテロール/クレンブテロールセンサチップの単一のフローセル(フローセル4−仔ウシの尿中50ppbのクレンブテロールに曝した)から得たSPR-MSを示す。比較のために、通常の金めっきした質量分析計プローブチップ(クレンブテロール、ニートでない金プローブチップ)から脱着/イオン化したクレンブテロールのスペクトル(上側)、および非誘導センサチップのスペクトル(下側)を示す(チップブランク)。クレンブテロールに特徴的なイオン信号は、比較のスペクトルにおいて(*)で示す。2Da(塩素アイソトープ間の質量差(35および37amu))だけ分離されたサイン信号は、クレンブテロールスペクトル全体にわたって、およびフローセル4から得られたスペクトルに容易に観察される。ブランクスペクトルは、いくつかの一般的なバックグラウンド信号を示すが、クレンブテロールのサイン領域内の信号は示さない。
本実施例は、IAおよび質量分析法の2つの技術の必要性を示している。検出の限界におけるIA応答信号をクレンブテロールでスパイクされた仔ウシの尿を抗体誘導フローセルと共にインキュベートしている間に調べた。しかし、親和性表面の完全性については、固定化プロセスの連続的モニタリング、および十分な抗体の存在の確認のため、IAを用いては調べ得なかった(図12A)。疑問の余地はなかった。IA検出は、単に分析物種が低分子量であるために、限界に達する。例えば、10RU(検出の実際の限界)のIA信号を生成するためには、約30fmoleのクレンブテロールを保持する必要がある。これよりも低い場合は、分析物の決定についての有意な信号とは見なされない。しかし、30fmoleのクレンブテロールは、質量分析に対して十分な材料である(ニートレーザ脱着/イオン化は、アトモル量のサンプルを用いて可能である)。従って、クレンブテロールに特徴的なSPR-MS信号は、直接的(ニート)レーザ脱着/イオン化質量分析中に容易に観察される。
実施例5
バックグラウンドサブトラクション
4つすべてのフローセルがストレプトアビジン誘導(SA5)センサチップに接触しているBiosensor機器を用いて、SPR-MS分析を、トリペプチド、QPH、およびストレプトアビジン間の生体特異的相互作用を調べるために行った。E.coli溶解物、または10mg/mLの二量体化ペプチドNH2-SSFQPHWLC(二量体MW=2,206.4Da; 「P1」と呼ばれる)を含有するようにスパイクされた溶解物のいずれかを、10μL/分の流量で連続的に(HBS中)浸出しながら、フローセルをモニタした。約3分間のインキュベーションの後、フローセルをHBSで約5分間フローすすぎ、その後Biosensor機器からセンサチップを除去した。MALDI飛行時間型質量分析を、フローセルのそれぞれを個別に標的化して実施例1に記載するように行った。
図14は、SA5センサチップをE.coli溶解物システムとインキュベートしている間に得られたセンサグラムを示す。特に興味深いのは、フローセル2および3である。フローセル2および3は、Plレースした溶解物および溶解物をそれぞれ示す。一方のみ(フローセル2)を標的分析物(P1)に曝したが、2つのフローセルの最終IA信号応答において大きな差はないことが容易に観察される。図15Aから図15Cは、ベースラインサブトラクションプロセスを示す。このプロセスでは、フローセル3(溶解物バックグラウンド)からの質量スペクトルを、フローセル2(P1を含有する)から得たスペクトルからサブトラクトした。図15Aは、フローセル2の範囲内から得たスペクトルを示す。イオン信号は、P1(挿入図を参照)およびアビジンモノマー(m/z約13,000Da)の保持のために観察される。図15Bは、フローセル3の範囲内から得た質量スペクトルを示す。P1のm/z領域においてはイオン信号はほとんど観察されないが、アビジン信号は容易に観察される。図15Bに示すスペクトルを、図15Aに示すスペクトルからサブトラクトすると、図15Cに示すスペクトルが得られる。アビジン信号は容易に取り消され、ソジエートされた(sodiated)P1イオンに起因する単一の優勢なイオン信号を生成する(計算されたm/z=2,229.4Da;観察されたm/z=2,229.1Da)。第2の主要でない成分は、最もおそらくはP1の二量体化のために、m/z約4,500で観察される。
本実施例は、複雑な生物学的混合物内に存在する特異的なペプチドの存在を明確に決定するためのSPR-MSの使用を示す。SPR-MSスペクトルを「アクティブ」および「ブランク」フローセルから得た。これらのセルから、IA分析は、等質量の保持物質が存在すること以外はほとんど情報を提供しなかった。次いで、スペクトルを互いにサブトラクトし、標的分析物の存在を示す複合質量スペクトルを生成した。
実施例6
マルチプレクスシステム(タンパク質)
チップの全面を蒸留水の0.2mLのアリコートで5回連続してすすぐことにより、安定化剤をCM5センサチップから洗浄した。次いで、迅速に、チップをBiosensor機器に入れた。CM5センサチップの4つのすべてのフローセルを、SPRを用いてモニタしながら、実施例3に記載するのと同様のプトロコルを用いて、ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgGで誘導体化した。表面を約12,000RU(12ng/mm2)のレベルに活性化した(図16A)。次いで、個々のフローセルをヒトミオグロビン(20mg/mLのヒト血清アルブミンの存在下で400ng/mL)に種々の時間(0〜15分間)曝した。その結果、フローセルは、0fmolと100fmolとの間のミオグロビンを保持していた(図16B)。次いでフローセルをモノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGに曝すと、ほぼ化学量論的な量(1:1)の抗体が保持されるのが示された(図63B)。
MALDI質量分析を、シナピン酸のMALDIマトリクス(1:2のアセトニトリル:1.5%TFA、(SA)で調製)を用いたこと以外は、実施例3に記載するように実施した。図17A、図17B、図17C、および図17Dは、フローセル1、2、3、および4のそれぞれを標的化した結果得られたSPR-MSスペクトルを示す。100fmoleレベルで存在するとき、強い信号は、ミオグロビン(m/z=17,200Da)、抗ミオグロービンIgG(m/z=144,500Da)、および抗体/抗原複合体(m/z=161,600Da)について観察される(図17Aおよび図17B)。10分の1未満の分析物を含有するフローセルを標的化したときも、信号は、ミオグロビンおよび抗ミオグロビンIgGについて観察されるが、この場合信号強度は低い(図17C)。ブランクフローセルを標的化すると、いずれの種、または元の表面誘導に用いたポリクローナル抗体についても信号は生成されなかった(図17D)。
本実施例は、二次生体特異的事象の化学量論的関係および観察(observance)の正味の結果についての連続した分子認識事象を分析するためのSPR-MSの使用を示す。まず、ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgGを、特異的にミオグロビン(溶液から保持される)を示すのに用いられるセンサ表面に共有結合させた。次いで、二次(モノクローナル)抗体を導入し、非共有結合で保持されたミオグロビンに結合させた。IA分析は、二次抗体/ミオグロビン相互作用に関する定量情報を示し、エピトープに対するアクセス性が約30%減少したことを示唆した(保持されたミオグロビンは約100fmole、二次抗体は約70fmole)。この減少は、一次抗体がエピトープ領域をシールドしたためである可能性が高い。同時に、質量分析は、結合パートナーの存在も確認した。同様に重要なことに、質量分析は、IAとの化学量論的な関係を決定するのに重要な非特異的に保持された物質が存在しないこと(検出の限界である約1fmoleまで)を示した。最後に、ブランクスペクトル内にIgG信号を観察せずに(図17D)、ミオグロビン/抗ミオグロビンIgG複合体を観察する(図17A)と、実質的に同一の分子量の結合パートナーが容易に識別される。一次および二次抗体の両方はほぼ同一の分子量(MW約145,000Da)を有するが、ブランク内では信号は観察されないので、IgG信号は二次抗体から誘導される。従って、二次抗体(モノクローナル)は、複合体中の結合パートナーとして示される。
実施例7
マルチプレクスシステム(DNA)
SPR-MS分析を、ストレプトアビジン(SA5)チップを用いて、ビオチン化DNAプライマー:b-3'-TGTTGCGAGATGTCGTC-5';MW=5,598Da(b-DNA)に対して行った。個々のフローセルは、様々な量のb-DNAを有していることが示され、ΔRU=130から1150の間の最終表面濃度を生成した(図18A)。これらの応答は、25から250fmoleの間のb-DNAを保持するフローセルを示している。次に、フローセルを、連続してSPRモニタしながら、b-DNA:5'-ACAACGCTCTACAGCAG-3'-f;MW=5,677Da(f-DNA)の蛍光標識補体に曝した。センサグラムは、f-DNAの1:1の保持を示した(図18B)。MALDI質量分析を、3−ヒドロキシピコリン酸(1:2のアセトニトリル(acetronitrile):1.5%TFA、1mMの酢酸アンモニウム(3-HPA))のMALDIマトリクスを用いたこと以外は、前述(実施例1から6を参照)のように行った。図19は、フローセル1(25fmoleのb-DNAおよびf-DNAの両方)を標的化したときに得られたSPR-MSスペクトルを示す。b-DNAおよびf-DNAの両方による信号は、質量スペクトルにおいて観察され、解像度および精度はそれぞれを識別するのに十分である。
本実施例は、連続した分子認識事象を見るためのSPR-MSの別の使用を示す。まず、ビオチン化DNAプライマーをストレプトアビジンを用いて溶液から回収し、次に、蛍光標識補体を選択的に取り出すのに用いる。センサグラムデータは、ビオチン化DNA鎖と蛍光標識DNA鎖との間の1:1の化学量論的な関係を示す。しかし、2つのイオン信号の相対的強度は同等でなく、2つの異なるDNA鎖の脱着/イオン化または安定性における相違を示す。これにもかかわらず、それぞれの種を容易に識別できるイオン信号は、SPR-MSスペクトルにおいて明白である。
実施例8
光ファイバをベースとしたSPR-MS
SPR-MS分析を、2つの光ファイバセンサプローブを用いるヒトミオグロビン/抗ヒトミオグロビンIgGシステムに対して行った。光ファイバーセンサプローブの相互作用表面は、プローブを様々な試薬/反応物を含有するバイアルに連続して滴下したこと以外は、実施例3および6において上記で開示したのと同様であった。図20Aは、ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導プローブに対する光ファイバプローブのセンサグラムを示し、図21Aは、ヒトミオグロビン、次いでモノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGを用いたポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導プローブに対する光ファイバプローブのセンサグラムを示す。本実施態様において、波長を入射角の代わりに走査したので、y軸を、RUの代わりに波長(ナノメータ)で示していることに留意されたい。
次に、プローブをマトリクスを含有するバイアルに迅速に挿入することによって、プローブをMALDIマトリクスシナピン酸(実施例6を参照)に曝した。光ファイバSPRプローブを質量分析計に挿入する前に、マトリクスを空気乾燥させた。次に、MALDI質量分析を行い、光ファイバを標的づけた。図20Bは、ポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導光ファイバSPRプローブ上に保持されたヒトミオグロビンのMALDI質量スペクトルを示す。ウマの心臓シトクロームc(MW-12,360.7Da)を内部質量校正物質としてマトリクスとともに加えた(実施例2記載するように)。シアノ基で安定化したヒトミオグロビンイオン信号は、m/z=17,200Daで観察される。他の信号は、質量スペクトル(*で示される)で観察され、実施例3で観察される非標的化信号と一致する。図21Bは、まずヒトミオグロビンに曝され、次に、モノクローナル抗ヒトミオグロビンIgGに曝されたポリクローナル抗ヒトミオグロビンIgG誘導光ファイバSPRプローブ(これは、実施例6に記載されるのと同一のシステムである)から得たMALDI質量スペクトルを示す。イオン信号は、ミオグロビン(m/z約17,200Da)、二次抗体(m/z約144,500Da)、および抗原/抗体複合体(m/z約161,200Da)に対して容易に観察される。
本実施例は、連続した生体分子認識事象をSPR-MSで調べるのに光ファイバセンサプローブを用いる能力を示す。
上記より、本発明の特定の実施態様を例示の目的で本願に記載したが、様々な改変が本発明の精神および範囲を逸脱せずになされ得ることが認識される。従って、本発明は、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
Claims (34)
- サンプル内の分析物を分析および同定する方法であって、
該分析物を、表面プラズモン共鳴を支持することができる導電材料に固定された相互作用表面層に接触させることによって該分析物を捕捉することであって、該導電材料が、該相互作用表面層に固定された前面と、透明層に固定された後面とを有する、該分析物を捕捉することと、
光が該導電材料の該後面から反射し、該導電層と該相互作用表面層との間の界面における表面プラズモンを励起するように、変化する入射角または波長で該透明層を通して光を方向づけることと、
該反射光の強度が表面プラズモン共鳴により最小値をとる入射角または波長を検出し、該相互作用表面層によって捕捉された該分析物によって引き起こされた角または波長の変化を決定することと、
質量分析計内を真空下において、該分析物を該相互作用表面層から脱着/イオン化することによって該分析物の質量スペクトルを測定することと、
を包含する方法。 - 前記導電材料および前記透明層に固定された前記相互作用表面層が、チップの形態である、請求項1に記載の方法。
- 前記導電材料および前記透明層に固定された前記相互作用表面層が、光ファイバの形態である、請求項1に記載の方法。
- 前記相互作用表面層がヒドロゲルである、請求項1に記載の方法。
- 前記ヒドロゲルが多糖のヒドロゲルである、請求項4に記載の方法。
- 前記多糖がカルボキシメチル化デキストランである、請求項5に記載の方法。
- 前記導電材料が金属である、請求項1に記載の方法。
- 前記金属が金である、請求項7に記載の方法。
- 前記透明層がガラスである、請求項1に記載の方法。
- 前記光が偏光である、請求項1に記載の方法。
- 前記分析物が、前記相互作用層に入射する(striking)レーザによって脱着/イオン化される、請求項1に記載の方法。
- 前記分析物が、レーザ光が、前記導電材料の前記前面に入射する前に前記相互作用層を通過するように、該相互作用層に方向づけられる該レーザ光によって脱着/イオン化される、請求項11に記載の方法。
- 前記分析物が、レーザ光が、前記導電材料の前記後面に入射し、前記導電材料を通過し、前記相互作用に到達するように、該相互作用層に方向づけられる該レーザ光によって脱着/イオン化される、請求項11に記載の方法。
- 前記分析物が、脱着/イオン化される前に、レーザ脱着/イオン化マトリクスと接触される、請求項1に記載の方法。
- 透明材料と、
該透明材料に固定された、表面プラズモン共鳴を支持することができる導電材料と、
該導電材料に固定された相互作用表面と、
質量分析計内の真空状態を保ちながら、該質量分析計の内部に前記相互作用表面を曝す手段と、
を有する、表面プラズモン共鳴−脱着/イオン化質量分析デバイス。 - 前記導電材料が、前記質量分析計と電気的に接触している、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記曝す手投が、金属プローブであり、前記透明材料が該金属プローブに固定されている、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記導電材料が前記金属プローブと電気的に接触している、請求項17に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記曝す手段が非導電材料である、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記導電材料が、前記非導電材料とシール可能に接触している、請求項19に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記透明材料がガラスである、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記導電材料が金属である、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記金属が金および銀から選択される、請求項22に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記金属が金である、請求項22に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記相互作用表面がヒドロゲルを含む、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記ヒドロゲルが、多糖のヒドロゲルである、請求項25に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記多糖がカルボキシルメチル化デキストランである、請求項26に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記相互作用表面が前記導電材料にリンカーを介して取り付けられている、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記透明材料および前記導電材料がチップの形態である、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 前記透明材料および前記導電材料が光ファイバの形態である、請求項15に記載の表面プラズモン共鳴−質量分析デバイス。
- 請求項15〜30のいずれか1つに記載の前記表面プラズモン共鳴−質量分析デバイスを有する質量分析計。
- 表面プラズモン共鳴−質量分析をサンプルに対して実施する方法であって、
相互作用分析センサの相互作用表面層によって該サンプル内に存在する分析物を捕捉することと、
該分析物が該相互作用分析センサの該相互作用表面層によって捕捉されている間に、該分析物を表面プラズモン共鳴によって分析することと、
質量分析計内を真空下において、該分析物を該相互作用分析センサの該相互作用表面層から脱着/イオン化することによって該捕捉された分析物を同定することと、
を包含する方法。 - 前記相互作用分析センサがセンサチップである、請求項32に記載の方法。
- 前記相互作用分析センサが光ファイバセンサである、請求項32に記載の方法。
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