JP4109022B2 - 測定装置および該測定装置の使用方法 - Google Patents

測定装置および該測定装置の使用方法 Download PDF

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    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/55Specular reflectivity
    • G01N21/552Attenuated total reflection
    • G01N21/553Attenuated total reflection and using surface plasmons

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面プラズモンの発生を利用して物質の特性を分析する表面プラズモン測定装置等の全反射光によるエバネッセント波の発生を利用した測定装置およびその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属中においては、自由電子が集団的に振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】
従来より、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、被測定物質の特性を分析する表面プラズモン測定装置が種々提案されている。そして、それらの中で特に良く知られているものとして、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】
上記の系を用いる表面プラズモン測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて液体試料などの被測定物質に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】
なお上述のように種々の入射角を得るためには、比較的細い光ビームを入射角を変化させて上記界面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射させてもよい。前者の場合は、入射した光ビームの入射角の変化に従って、反射角が変化する光ビームを、上記反射角の変化に同期して移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
【0006】
上記構成の表面プラズモン測定装置において、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射角で入射させると、該金属膜に接している被測定物質中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセント波によって金属膜と被測定物質との界面に表面プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線として検出される。なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入射するように予め設定しておく必要がある。
【0007】
この全反射減衰(ATR)が生じる入射角、すなわち全反射減衰角θspより表面プラズモンの波数が分かると、被測定物質の誘電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をKsp、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光速、εm とεs をそれぞれ金属、被測定物質の誘電率とすると、以下の関係がある。
【0008】
【数1】
Figure 0004109022
すなわち、上記反射光強度が低下する入射角である全反射減衰角θspを知ることにより、被測定物質の誘電率εs 、つまりは屈折率に関連する特性を求めることができる。
【0009】
また、全反射減衰(ATR)を利用する類似の測定装置として、例えば「分光研究」第47巻 第1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27頁に記載がある漏洩モード測定装置も知られている。この漏洩モード測定装置は基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形成されて、液体試料に接触させられる光導波層と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0010】
上記構成の漏洩モード測定装置において、光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。そして導波光の波数は光導波層の上の被測定物質の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、被測定物質の屈折率や、それに関連する被測定物質の特性を分析することができる。
【0011】
なお、表面プラズモン共鳴測定装置もしくは漏洩モード測定装置等の全反射を利用した測定装置としては、光を界面に全反射条件が得られる入射角で入射させ、その光によるエバネッセント波の発生により、界面で全反射した光の状態の変化を測定することにより被測定物質の特性分析等を行うに際して、前述の全反射減衰を生じる特定入射角の測定をする装置のほか、複数の波長の光ビームを界面に入射させ、角波長毎の全反射減衰の程度を検出する装置、あるいは、光ビームを界面に入射させるとともに、この光ビームの一部を、界面入射前に分割し、この分割した光ビームを界面で反射した光ビームと干渉させて、該干渉の状態を測定する装置等種々のタイプがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来提供されている上記表面プラズモン共鳴測定装置や漏洩モード測定装置等の全反射光を利用した測定装置においては、多数の試料について測定する場合、測定に長時間を要するという問題が認められる。特に、例えば抗原抗体反応や化学反応等に伴う変化を検出するために1つの試料について時間間隔をおいて何回か測定を行なう場合には、その1つの試料に関する測定が終了しなければ新しい試料の測定に入れず、試料全体の測定に非常に長い時間を要してしまう。特に、創薬研究分野等において、所望のセンシング物質に結合する特定物質を見いだすランダムスクリーニングへ使用される場合、数万検体についての測定を要するため、ハイスループット化が望まれている。
【0013】
創薬研究においては、目標とする生態物質(主にタンパク)に結合し作用するような化合物の探索が行われている。通常は室温による実験が中心であるが、実用化の面から見れば、実際の体内の環境を考え体温(〜37℃)での反応を測定するのが望ましい。そこで本出願人は、特願2001−293702において、測定環境温度を制御可能とした測定装置を提案した。
【0014】
また、生体内の反応は、単に反応物質同士の存在によって決まるものではなく酵素などの他の物質の存在や、それら置かれる環境に大きく左右される。環境を構成する環境因子としては、温度のみならず、pH、イオン濃度(カリウム、カルシウム、水素、一酸化窒素など)、電界強度、ガス分圧(酸素、二酸化炭素など)、他物質(酵素など)の濃度などが挙げられる。例えば、胃の中での物質の反応は、主としてpH、あるいは水素イオンの濃度に左右される。また、近年(1999年以降)の研究においては、神経伝達因子として、一酸化窒素による影響が注目されている。一方、ヘモグロビンや肺においては酸素や二酸化炭素のガス分圧が重要である。このように生体内の反応の研究においては、種々の環境子の制御が重要と考えられる。
【0015】
従来の装置においては、環境因子を経時的に変化させることしかできないため、様々な環境での測定を行うためには相当の時間を要する。
【0016】
本発明は上記の事情に鑑みて、環境因子を変化させた種々の環境における試料の状態の変化等を高速に測定可能とした測定装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の測定装置は、光ビームを発生させる光源と、
前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成された薄膜層、およびこの薄膜層の表面上に試料を保持する試料保持部を備えてなる測定ユニットと、
前記光ビームを、前記測定ユニットの前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角で入射させる入射光学系と、
前記測定ユニットの前記界面で全反射した光ビームの強度を測定する光検出手段とを備えてなることを特徴とする測定装置において、
前記試料保持部内の環境因子の、前記薄膜層の表面に沿った1次元もしくは2次元的な分布状態を制御し、前記環境因子の分布に勾配を発生させる環境因子制御手段を備え、
前記入射光学系が、前記環境因子の分布状態が異なる複数の領域に対応する、前記界面の複数の箇所に、前記光ビームを入射させるように構成され、
前記光検出手段が、前記複数の箇所でそれぞれ反射された前記光ビームを各箇所毎に個別に検出するように構成されていることを特徴とするものである。
【0018】
前記環境因子としては、pH、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号からなる群から選ばれた1つであることが望ましい。
【0019】
また、前記環境因子制御手段が、前記環境因子の前記2次元的な分布状態を制御するものである場合には、前記環境因子が、pH、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号からなる群から選ばれたいずれか2つの組合せであることが望ましい。
【0020】
上記測定装置は、上記薄膜層を、金属膜からなるものとし、前述の表面プラズモン共鳴による効果を利用して測定を行なうように構成されたものとしてもよい。
【0021】
また、上記測定装置は、上記薄膜層を、誘電体ブロックの前記上面に形成されたクラッド層と該クラッド層上に形成された光導波層からなるものとし、該光導波層における導波モードの励起による効果を利用して測定を行なうように構成されたものとしてもよい。
【0022】
またさらに、本発明による測定装置においては、光検出手段により前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して試料の分析を行うには種々の方法があり、例えば、光ビームを前記界面で全反射条件が得られる種々の入射角で入射させ、各入射角に対応した位置毎に前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、全反射減衰により発生した暗線の位置(角度)を検出することにより試料分析を行ってもよいし、D.V.Noort,K.johansen,C.-F.Mandenius, Porous Gold in Surface Plasmon Resonance Measurement, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.585-588 に記載されているように、複数の波長の光ビームを前記界面で全反射条件が得られる入射角で入射させ、各波長毎に前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、各波長毎の全反射減衰の程度を検出することにより試料分析を行ってもよい。
【0023】
また、P.I.Nikitin,A.N.Grigorenko,A.A.Beloglazov,M.V.Valeiko,A.I.Savchuk,O.A.Savchuk, Surface Plasmon Resonance Interferometry for Micro-Array Biosensing, EUROSENSORS XIII, 1999, pp.235-238 に記載されているように、光ビームを前記界面で全反射条件が得られる入射角で入射させるとともに、この光ビームの一部を、この光ビームが前記界面に入射する前に分割し、この分割した光ビームを、前記界面で全反射した光ビームと干渉させて、その干渉後の光ビームの強度を測定することにより試料分析を行ってもよい。
【0024】
本発明の測定装置の第1の使用方法は、上記本発明の測定装置を使用する方法であって、
前記薄膜層上に特定の物質と結合するセンシング物質を固定し、
前記センシング物質上に液体状の試料を注入し、
前記環境因子制御手段により前記環境因子の分布に勾配を発生させ、
前記試料中の物質を前記センシング物質と結合させ、
前記環境因子の分布状態による、前記試料中の物質の前記センシング物質との結合状態の変化を測定することを特徴とするものである。
【0025】
本発明の測定装置の第2の使用方法は、上記本発明の測定装置を使用する方法であって、
前記薄膜層上に固定化物質を配し、
該固定化物質上に液体状の夾雑物試料を注入し、
前記環境因子制御手段により前記環境因子の分布に勾配を発生させて、前記夾雑物試料中の複数の物質を該環境因子の分布の前記勾配により分離して、前記固定化物質上の前記環境因子の分布状態が互いに異なる場所に、互いに異なる物質を固定化し、
該固定化された前記夾雑物試料中の前記複数の物質上に新たな試料を注入して該新たな試料中の物質を前記互いに異なる物質に結合させ、
該試料の前記異なる物質への結合状態を測定することを特徴とするものである。
【0026】
なお、上記測定装置の使用方法の、「前記試料中の物質を前記センシング物質と結合させ」という工程においては、試料中にセンシング物質と結合する特定物質がある場合には、結合が生じるが、特定物質がない場合には結合は生じない。同様に、別の使用方法の「該新たな試料中の物質を前記互いに異なる物質に結合させ」という工程においては、試料中に前記互いに異なる物質のいずれかと結合する特定物質がある場合には、結合が生じ、特定物質がない場合には結合は生じない。
【0027】
【発明の効果】
本発明の測定装置は、環境因子の1次元もしくは2次元的分布を制御する環境因子制御手段を備えたことにより、試料保持部内の環境因子の分布に勾配を発生させることができ、入射光学系が、前記環境因子の分布状態が異なる複数の領域に対応する、前記界面の複数の箇所に、前記光ビームを入射させるように構成され、光検出手段が、前記複数の箇所でそれぞれ反射された前記光ビームを各箇所毎に個別に検出するように構成されているので、該環境因子の変化による試料の状態を同時に測定することができ、測定の高速化を図ることができる。
【0028】
本発明の測定装置の第1の使用方法によれば、薄膜層上に特定の物質と結合するセンシング物質を固定し、環境因子の分布に勾配を発生させているため、環境因子の分布状態による、試料中の物質の前記センシング物質との結合状態の変化を同時に効率よく測定することができる。
【0029】
本発明の測定装置の第2の使用方法によれば、薄膜層上に固定化物質を配し、環境因子の分布に勾配を発生させているため、夾雑物中の異なる物質を異なる箇所に固定化することができ、さらに、新たな試料を注入することにより、夾雑物中の個々の物質の同定も可能となる。この第2の使用方法によれば、センシング物質を固定するためにの従来のような単離精製が不要となり、実験の高速化、簡易化、さらに低コスト化が図れると共に、単離精製がされていない未知物質の機能解析も可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明の第1の実施の形態の測定装置は、誘電体ブロックに光ビームを並列的に入射させて全反射減衰の状態を検出する表面プラズモン共鳴を利用した表面プラズモンセンサーであり、図1は本発明の実施の形態の表面プラズモンセンサーの概略構成を示す平面図であり、図2はこの表面プラズモンセンサーの側面形状を示すものである。また、図3は本表面プラズモンセンサーの測定ユニットおよび後述の環境制御手段とを示す図である。
【0031】
本実施形態の表面プラズモンセンサー101は、誘電体ブロック部10a、該誘電体ブロック部10aの一面に形成された金属膜12および該金属膜12上に保持する試料保持部10cを備えてなる測定ユニット10と、該測定ユニット10の試料保持部10c内に挿入され、液体試料11のpH分布に図中矢印P方向の勾配を発生させるためのポリピロールからなる制御素子3および該制御素子3に対して直流電圧を印加する直流電源4を備えてなる環境因子制御手段5とを備えている。
【0032】
図1および2に示すように、測定ユニット10は、例えば、透明樹脂等により形成された図中矢印P方向に延びた誘電体バーの上部に凹部が形成され、該凹部の底面に、例えば金、銀、銅、アルミニウム等からなる薄膜層である金属膜12が被着されてなるものである。上部に形態された凹部10cもユニット外形に沿ってP方向に延びた形状であり、この凹部が試料保持部10cを構成しており該凹部の下部が誘電体ブロック部10cを構成する。なお図1および図2に示す例では、金属膜12の上にセンシング物質30が固定されている。
【0033】
環境因子制御手段5の制御素子3を構成するポリピロールは、印加される電位差に応じてHイオンの吸着および脱着を行う性質があり、図3(a)に示すように制御素子3の両端部から電圧を印加することにより、ポリピロール自体の抵抗により制御素子3の1次元方向の各部分において電位差が生じ、電位の低い部分ではHを吸着し、電位の高い部分ではHを脱着する。これに伴い、図3(b)に示すように液体試料11中のpHの矢印P方向の分布に勾配が生じる。ここでは、電位の最も低い箇所でpH5程度、電位の最も高い箇所でpH10程度となるように制御している。なお、電位差の分布を生じさせにくい場合は、制御素子を複数に分割し、それぞれに段階的な電圧を加えるようにしてもよい。
【0034】
さらに、表面プラズモンセンサー101は、光ビーム13A、13B、13C…を発生する光源であるレーザ光源14A、14B、14C…と、上記光ビーム13A、13B、13C…を測定ユニット10の誘電体ブロック部10aと金属膜12との界面10bの、矢印P方向に異なる複数の箇所10A、10B、10C…に対して、並列的に入射させる光学系である入射光学系15A、15B、15C…と、界面10bの各箇所10A、10B、10C…で反射されたそれぞれの反射光ビーム13′A、13′B、13′C…を、それぞれ受光手段17A、17B、17C…で個別に受光して全反射減衰の状態を検出する光検出手段50と、界面で反射された反射光ビーム13′A、13′B、13′C…を入射してこの光ビーム13′A、13′B、13′C…を各光検出器17A、17B、17C…17に向けて射出するコリメーターレンズ16A、16B、16C…と、各受光手段17A、17B、17C…に接続された差動アンプアレイ18A、18B、18C…と、ドライバ19A、19B、19C…と、コンピュータシステム等からなる信号処理部20A、20B、20C…と、この信号処理部20A、20B、20C…に接続された1つの表示手段21とを備えている。
【0035】
上記界面10bの各箇所10A、10B、10C…の1つの測定箇所、例えば第1の測定箇所10Aにおける全反射減衰の状態の測定は、レーザ光源14A、入射光学系15A、誘電体ブロック10A、コリメーターレンズ16A、受光手段17A、差動アンプアレイ18A,ドライバ19A、信号処理部20A等から構成される表面プラズモンセンサーユニット101Aによって行なわれる。
【0036】
以下、表面プラズモンセンサー101を構成する複数のセンサーユニットのうち、表面プラズモンセンサーユニット101Aについて詳しく説明する。なお、以下の表面プラズモンセンサーユニット101Aに関する説明については、個別の要素を表す符号である、A、B、C…の符号は省略する。また、表面プラズモンセンサーユニット101B、101C、101D…の構成は、表面プラズモンセンサーユニット101Aの構成と同等であるので説明を省略する。
【0037】
表面プラズモンセンサーユニット101は、光ビーム13を発生する半導体レーザ等からなるレーザ光源14と、上記光ビーム13を誘電体ブロック10に対して、誘電体ブロック10と金属膜12との界面10bで全反射条件が得られるように種々の入射角で入射させる光学系である入射光学系15と、上記界面10bで種々の反射角で全反射されたそれぞれの反射光ビーム13′を入射してこの反射光ビーム13′を後述する受光手段17に向けて射出するコリメーターレンズ16と、上記それぞれの反射光ビーム13′をコリメーターレンズ16を通して個別に受光する複数の受光素子からなる受光手段17と、上記差動アンプアレイ18、ドライバ19、信号処理部20、および表示手段21とを備えている。
【0038】
入射光学系15は、レーザ光源14から射出された光ビーム13を平行光化するコリメーターレンズ15aと、この平行光化された光ビーム13を上記界面10bに向けて収束させる集光レンズ15bとから構成されている。
【0039】
光ビーム13は、集光レンズ15bにより上述のように集光されるので、界面10bに対して種々の入射角θで入射する成分を含むことになる。なお、この入射角θは、全反射角以上の角度とされる。そのため、界面10bで全反射した反射光ビーム13′には、種々の反射角で全反射された成分が含まれることになる。なお、上記入射光学系15は、光ビーム13を界面10b上に点状に集光させずにデフォーカス状態で入射させるように構成してもよい。そのようにすれば、界面10b上のより広い領域において光ビーム13が全反射されるので、全反射減衰の状態の検出誤差が平均化されて全反射減衰角の測定精度を高めることができる。
【0040】
なお光ビーム13は、界面10bに対してp偏光で入射させる。そのようにするためには、予めレーザ光源14をその偏光方向が上記所定の方向となるように配設すればよい。その他、光ビーム13を界面10bに対してp偏光で入射させるには波長板で光ビーム13の偏光の向きを制御するようにしてもよい。
【0041】
次に、界面10bにおける各測定箇所10A,10B,10C…での個々の全反射減衰の状態の測定について、表面プラズモンセンサーユニット101Aによる測定を例に説明する。
【0042】
図2に示す通り、レーザ光源14から射出された光ビーム13は、入射光学系15を通して、誘電体ブロック10と金属膜12との界面10b上に収束される。
【0043】
界面10b上に収束され、この界面10bで全反射された反射光ビーム13′は、コリメーターレンズ16を通して受光手段17によって検出される。受光手段17は、複数の受光素子であるフォトダイオード17a、17b、17c…が1列に並設されてなるフォトダイオードアレイを有し、このフォトダイオードの並設方向が、図2の紙面に略平行となるように、かつコリメーターレンズ16を通して平行光化されて入射される反射光ビーム13′の伝播方向に対して略直交するように配設されている。したがって、上記界面10bにおいて種々の反射角で全反射された反射光ビーム13′の各成分を、それぞれ異なるフォトダイオード17a、17b、17c…が受光することになる。そして、受光手段17は、各フォトダイオード17a、17b、17c…によって検出された上記反射光ビーム13′の強度分布を示す信号を出力する。
【0044】
界面10bに特定入射角θSPで入射した上記光ビーム13の成分は、金属膜12と金属膜上の試料(センシング媒体30が配されている場合にはセンシング媒体30)との界面に表面プラズモンを励起させるので、この光については反射光強度が鋭く低下する。つまり上記特定入射角θSPが全反射減衰角であり、この角度θSPにおいて反射光強度は極小値を示す。この反射光強度が低下する領域は、図2にDで示すように、反射光ビーム13′中の暗線として観察される。
【0045】
次に、受光手段17から出力された上記反射光ビーム13′の強度分布を示す信号の処理について詳細に説明する。
【0046】
図4は、この表面プラズモンセンサーの電気的構成を示すブロック図である。図示の通り上記ドライバ19は、差動アンプアレイ18の各差動アンプ18a、18b、18c…の出力をサンプルホールドするサンプルホールド回路22a、22b、22c…、これらのサンプルホールド回路22a、22b、22c…の各出力が入力されるマルチプレクサ23、このマルチプレクサ23の出力をデジタル化して信号処理部20に入力するA/D変換器24、マルチプレクサ23とサンプルホールド回路22a、22b、22c…とを駆動する駆動回路25、および信号処理部20からの指示に基づいて駆動回路25の動作を制御するコントローラ26から構成されている。
【0047】
上記フォトダイオード17a、17b、17c…の各出力は、差動アンプアレイ18の各差動アンプ18a、18b、18c…に入力される。この際、互いに隣接する2つのフォトダイオードの出力が、共通の差動アンプに入力される。したがって各差動アンプ18a、18b、18c…の出力は、複数のフォトダイオード17a、17b、17c…が出力する光検出信号を、それらの並設方向に関して微分したものと考えることができる。
【0048】
各差動アンプ18a、18b、18c…の出力は、それぞれサンプルホールド回路22a、22b、22c…により所定のタイミングでサンプルホールドされ、マルチプレクサ23に入力される。マルチプレクサ23は、サンプルホールドされた各差動アンプ18a、18b、18c…の出力を、所定の順序に従ってA/D変換器24に入力する。A/D変換器24はこれらの出力をデジタル化して信号処理部20に入力する。
【0049】
図5は、界面10bで全反射された反射光ビーム13′の上記界面10bへの入射角θ毎の光強度と、差動アンプ18a、18b、18c…の出力との関係を説明するものである。ここで、光ビーム13の界面10bへの入射角θと上記反射光ビーム13′の光強度Iとの関係は、同図(a)のグラフに示すようなものであるとする。
【0050】
すなわち、界面10bに特定入射角θSPで入射した光は、金属膜12と該金属膜12上の試料との界面に表面プラズモンを励起させるので、この光については反射光強度Iが鋭く低下する。つまりθSPが全反射減衰角である。
【0051】
また図5の(b)は、フォトダイオード17a、17b、17c…の並設方向を示しており、先に説明した通り、これらのフォトダイオード17a、17b、17c…の並設方向位置は上記入射角θと一義的に対応している。
【0052】
そしてフォトダイオード17a、17b、17c…の並設方向位置、つまりは入射角θと、差動アンプ18a、18b、18c…の出力I’(反射光強度Iの微分値)との関係は、同図(c)に示すようなものとなる。
【0053】
信号処理部20は、A/D変換器24から入力された微分値I’の値に基づいて、差動アンプ18a、18b、18c…の中から、特定入射角θSPに対応する微分値I’=0に最も近い出力が得られているもの(図5(c)の例では差動アンプ18dとなる)を選択し、それが出力する微分値I’に所定の補正処理を施してから、その値を表示手段21に表示させる。なお、場合によっては微分値I’=0を出力している差動アンプが存在することもあり、そのときは当然その差動アンプが選択される。
【0054】
以後、所定時間が経過する毎に上記選択された差動アンプ18dが出力する微分値I’が、所定の補正処理を受けてから表示手段21に表示される。この微分値I’は、測定チップの金属膜12に接している物質の誘電率つまりは屈折率が変化して、図5(a)の曲線部によって示される光強度極小領域が左右方向に移動すると、それに応じて変動する。したがって、この微分値I’を時間の経過とともに測定し続けることにより、金属膜12に接している物質の屈折率変化、つまりは特性の変化を調べることができる。
【0055】
図1および図2に示すように、金属膜12に、液体試料11の中の特定物質と結合するセンシング物質30を固定している場合には、それらの結合状態に応じてセンシング物質30の屈折率が変化するので、上記微分値I’を測定し続けることにより、この結合状態の変化の様子を調べることができる。つまりこの場合は、液体試料11およびセンシング物質30の双方が、分析対象の試料となる。そのような特定物質とセンシング物質30との組合せとしては、例えば抗原と抗体等が挙げられる。
【0056】
なお、液体試料11の中の特定物質とセンシング物質30との結合状態の変化の様子を時間経過とともに調べるためには、所定時間が経過する毎の微分値I’を求めて表示するほか、最初に計測した微分値I’(0)と所定時間経過時に計測した微分値I’(t)との差ΔI’を求めて表示してもよい。
【0057】
上記のようにして、各測定箇所についての全反射減衰の状態をそれぞれ検出することができる。
【0058】
以下、上記構成の表面プラズモンセンサーの第1の使用方法について説明する。
【0059】
本使用方法においては、まず、図1および図2に示すように測定ユニット10の金属膜12上にセンシング物質30を固定する。
【0060】
その後、測定ユニット10の試料保持部10c中、すなわちセンシング物質30上に液体試料11を注入する。ここでは、試料の溶媒(バッファー溶液)としてKClを用いる。液体試料11中に制御素子3を挿入し、制御素子3の両端に電圧を印加し、これにより、液体試料11中のpH分布に図3(b)に示すような勾配を発生させる。液体試料11中にセンシング物質30と結合する特定物質が含まれている場合、該特定物質がセンシング物質30に対してpHに応じた結合を示す。
【0061】
各センサーユニット101A、101B、101C…により界面のp方向に異なる箇所における全反射減衰の状態を測定する。試料保持部10cにおいて矢印P方向のpH分布に勾配が生じているため、各センサーユニット101A、101B、101C…は、異なるpH値における特定物質とセンシング物質30との結合状態を測定する。従って、pH値の違いによる結合状態の違いを測定することができる。例えば、特定物質がDNAである場合、pHに依存したハイブリダイゼーションを観測することができる。
【0062】
本表面プラズモンセンサー101は、環境因子制御手段5を備えているので、測定ユニット10の金属膜12上のpHの該金属膜12に沿った一次元方向の分布に勾配を発生させることができ、また、複数のセンサーユニット101A、101B、101C…を備えているので、pHの異なる複数の箇所に対応する界面における全反射減衰の状態を同時に検出することができる。
【0063】
次に、上記構成の表面プラズモンセンサーの第2の使用方法について説明する。図6は、第2の使用方法の工程を説明するための図であり、測定ユニットの側断面図を示す。
【0064】
本使用方法においては、まず、図6に示すように測定ユニット10の金属膜12上に固定化物質としてゲル60を配する。
【0065】
この測定ユニット10の試料保持部10c内のゲル60上に血液等の夾雑物61を注入し、該夾雑物61中に制御素子3を挿入して該制御素子3に電圧を印加して、夾雑物61中のpHの分布に勾配を発生させる(図6(a)参照)。ここでは、低電位側のpHが3、高電位側のpHが11程度となるように制御する。これにより、夾雑物61中の種々の成分61A、61B、61C…が等電点の違いにより分離されてそれぞれの等電点(pH)に対応するゲル60上に固定化される。すなわち、図6(b)に示すように、等電点が互いに異なる物質(ここでは抗原)61A、61B、61C…を分離しながら固定することができる。
【0066】
ゲル60上に異なる複数の抗原61A、61B、61C…が固定化された後、図6(c)に示すように、さらに、新たな試料(抗体)65を加える。抗体65は特定の抗原と結合するものであり、複数の抗原61A、61B、61C…に該特定の抗原があればそれと結合する。
【0067】
各センサーユニット101A、101B、101C…により界面のP方向に異なる箇所における全反射減衰の状態を測定する。試料保持部10cにおいて矢印P方向に互いに異なる複数の抗原61A、61B、61C…が固定化されているため、各センサーユニット101A、101B、101C…は、各抗原と抗体65との結合状態を測定する。このように、分離した複数の抗原61A、61B、61C…と抗体65との結合状態を測定することにより、分離した抗原の機能を同定することができる。
【0068】
この第2の使用方法のように、夾雑物中の物質をそれぞれの等電点毎に分離して固定化することにより、従来のようなセンシング物質の単離精製が不要となり、実験の高速化、簡易化、さらに低コスト化が図れると共に、単離精製がされていない未知物質の機能解析も可能である。
【0069】
なお、上記表面プラズモンセンサーにおいては、各センサーユニット毎に光源および入射光学系を設けたが、光源はセンサーユニット毎に設ける必要はなく、ハーフミラーやミラーを用いて光ビームを分岐して複数箇所に入射するように構成してもよい。さらには、P方向に扁平な1本の光ビームとして界面のP方向に一様な光ビームを入射させるようにしてもよい。
【0070】
なお、上述の表面プラズモンセンサーにおいて、測定ユニットの一部の構成を変更することにより漏洩モードセンサーとすることができる。以下、図面を用いて本発明の測定装置の第2の実施形態である漏洩モードセンサーについて説明する。
【0071】
図7は、本実施形態の漏洩モードセンサーの側面図である。なおこの図7において、図2中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する。
【0072】
本漏洩モードセンサーは測定ユニット10’として、第1の実施形態の測定ユニットと同様の、誘電体ブロック10aと試料保持部10cが一体的に形成された誘電体バーを備えてなるものであるが、試料保持部10cの底面には、金属膜にかえて、クラッド層40が形成され、さらにその上には光導波層41が形成されている。環境因子制御手段5および複数のセンサーユニット(ここでは漏洩モードセンサーユニット)101A、101B、101C…の構成については上述の表面プラズモンセンサーと同一であり、試料保持部10c内に保持される液体試料のpHの図中P方向の分布に勾配を発生させ、異なるpHとなる複数の箇所に対応する誘電体ブロック部10aとクラッド層40との界面に対してそれぞれ光ビームを入射させ、該界面における液体試料中の特定物質と光導波層41上に配されたセンシング物質30との結合状態を個別に検出するように構成されている。
【0073】
測定ユニットは10’は、例えば合成樹脂やBK7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラッド層40は、該測定ユニット10’よりも低屈折率の誘電体や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また光導波層41は、クラッド層40よりも高屈折率の誘電体、例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されている。クラッド層40の膜厚は、例えば金薄膜から形成する場合で36.5nm、光導波層41の膜厚は、例えばPMMAから形成する場合で700nm程度とされる。
【0074】
上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、レーザ光源14から射出された光ビーム30を誘電体ブロック部10aを通してクラッド層40に対して全反射角以上の入射角で入射させると、該光ビーム30の多くの成分が誘電体ブロック部10aとクラッド層40との界面で全反射するが、クラッド層40を透過して光導波層41に特定入射角で入射した特定波数の光は、該光導波層41を導波モードで伝搬されるようになる。こうして導波モードが励起されると、特定入射角で入射した入射光のほとんどが光導波層41に取り込まれるので、上記界面に特定入射角で入射し、全反射された光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。光導波層41における導波光の波数は、該光導波層41上の液体試料15の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角である全反射減衰角の変動を知ることによって、液体試料の屈折率や、それに関連する特性を分析することができ第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0075】
なお、上記各実施形態においては、環境因子制御手段5として、pHの分布勾配を制御するものを例に挙げて説明したが、環境因子は、試料の測定環境を左右するものであればいかなるものであってもよく、例えばpH以外に、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号など種々のものが挙げられ、これらのいずれかを制御する制御手段を備えるようにしてもよい。
【0076】
また、上記実施形態においては、環境因子制御手段5の制御素子3として、ポリピロールからなる制御素子3を外部から試料保持部10c内の液体試料11中に挿入するものとしたが、図8(a)に制御素子を備えた測定ユニットの斜視図および同図(b)にM−M’断面図を示すように、測定ユニット10の試料保持部10c内の側壁にポリピロールの平板3’を予め備えつけ、これを制御素子として用いるようにしてもよい。また、図9(a)に制御素子を兼ねた測定ユニット50の斜視図および同図(b)にN−N’断面図を示すように、測定ユニット50を、試料保持部の側面を構成する部分51と、金属膜12が形成される面を有するガラス基板52と、該ガラス基板52の下部に備えられた誘電体ブロックである半円柱状のプリズム53とのそれぞれ別体の部品からなるものとし、側面を構成する部分51が金属膜12を備えたガラス基板52上に押しつけられた状態で試料保持部を構成し、側面を構成する部分51自体をポリピロールで構成し、これを制御素子として用いるようにしてもよい。すなわち、測定ユニット50の一部が制御素子を兼ねるように構成してもよい。図9に示すように、試料保持部の側面部分51、ガラス基板52、プリズム53が別体であれば、試料保持部の側面部分51は光透過素材を用いる必要がないため、この側面部の材料選択の自由度が広がり、この側面部自体を制御素子化することも容易となる。
【0077】
なお、上記各実施形態の測定装置の測定ユニットの一部にペルチェ素子等の温度制御手段を備え、pHの空間分布を制御すると共に、経時的に温度を変化させるようにすれば、結合状態のpH依存性と温度依存性とを効率良く測定することができる。なお、測定ユニットとして、P方向にのみならず、これに直交する方向にも広がりを有する試料保持部を有するプレート状のものとし、界面に沿ったP方向においてpHの空間分布を制御し、界面に沿った、かつP方向に直交する方向に温度の空間分布を制御可能として、pHと温度の2つの環境因子の分布を同時に制御することもできる。この場合、2次元状に広がりを有する界面の複数の箇所の全反射減衰の状態を測定することができるように複数のセンサーユニットを配置すれば効率的な測定が可能となる。なお、2つの環境因子を組み合わせる場合には、pHと温度の組合せのみならず、pH、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号等のなかから所望の2つの環境因子を組み合わせればよい。2次元状に2つの環境因子を組み合わせた分布を測定する装置においては、電気泳動ゲル中に試料を注入し、2次元電気泳動させ、この試料の2次元分布の状態を測定するものとすることもできる。
【0078】
2次元に2つの環境因子の分布勾配を制御可能とした測定装置を、第3の実施形態の表面プラズモンセンサーとして説明する。図10は本実施形態の表面プラズモンセンサーの概略構成を示す断面図である。
【0079】
本実施形態の測定装置においては、測定ユニットとして、図10に示すように、P方向にのみならず、これに直交するQ方向にも広がりを有する試料保持部110cを有する測定プレート110を備え、2つの環境因子の分布勾配を制御するために、界面に沿ったP方向(1次元目方向)においてpHの空間分布を制御する第1の環境因子制御手段105と、界面に沿った、かつP方向に直交するQ方向(2次元目方向)において光量の空間分布を制御する第2の環境因子制御手段125とを備えている。
【0080】
さらに、2次元状に広がりを有する界面の複数箇所に対して同時に全反射条件で光ビームを入射させる、2次元状に配置された複数個の光源、ここでは、2次元状に配置されたLD114a、114b、114c…からなる2次元アレイLD114と、該光源から出射されて界面110bで反射される反射光を検出する、光源の数と同数の光検出器、ここでは、2次元状に検出エリア119a、119b、119c…が分割されてなる2次元アレイ分割PD119とを備えている。
【0081】
測定用プレート110は、試料保持部110c底面に金属膜12が配されており、さらに、底面と金属膜12との界面110bに光ビームを入射させるとともに、該界面110bで反射した光ビームを出射するために、ストライプ状の誘電体ブロック部110aを備えてなる。図10において、誘電体ブロック部110aはP方向に延びて形成されている。
【0082】
第1の環境因子制御手段105は、第1の実施形態における環境因子制御手段5と略同一の構成であり、測定用プレート110の試料保持部110c内に挿入され、液体試料11のpH分布に図中矢印P方向に勾配を発生させるためのポリピロールからなる制御素子103および該制御素子103に対して直流電圧を印加する図示しない直流電源を備えてなるものである。制御素子103は、P方向に延びた形状であり、複数個がQ方向に並列に配置されている。
【0083】
第2の環境因子制御手段125は、白色光源121と、透過量がQ方向に徐々に変化する透過量分布フィルター122とから構成されている。
【0084】
まず、図6の場合と同様に、測定用プレート110の金属膜12上に固定化物質としてゲル60を配する。次に、第1の環境因子制御手段105により図中矢印P方向のpH分布に勾配を発生させる。
【0085】
この測定ユニット10の試料保持部10c内のゲル60上に植物の葉緑体を含む溶液161を注入し、該溶液中に制御素子103を挿入して該制御素子103に電圧を印加して、溶液中のpHの分布に勾配を発生させる。これにより、図6の場合と同様に、溶液中の種々の成分、詳細には葉緑体内の種々の物質が等電点の違いにより分離されてそれぞれの等電点(pH)に対応するゲル60上に固定化される。
【0086】
ゲル60上に、葉緑体内の異なる複数の物質が固定化された後、さらに、新たな試料、ここではイオン酵素などのタンパク質等の信号因子を加える。その後、第2の環境因子制御手段により図中矢印Q方向の光量分布に勾配を発生させる。詳細には、白色光源121の電源をONとして、白色光をフィルタ122を介して測定用プレート1110上に照射することにより、照射される光量の分布に勾配を生じさせる。
【0087】
このようにして、Q方向の光量分布に勾配を発生させ、アレイLD114およびアレイ分割PD119により、全反射減衰の状態の変化を測定する、すなわち、pHにより分離された葉緑体内の各物質と信号因子との結合状態を測定することにより、光合成に関与する各物質の光量依存性を容易に得ることができる。このように、本測定装置によれば、葉緑体内の複数の物質の光量依存性を同時に効率的に測定できる。
【0088】
なお、上記透過量分布フィルタに代えて、透過する波長帯がQ方向に変化する波長分布フィルタを備えた装置とすれば、葉緑体内の光合成に関与する各物質の波長依存性を得ることができる。
【0089】
なお、上述の各実施形態の測定装置は、光源からの光ビームを界面に対して種々の角度で入射させ、該界面からの反射光を測定し暗線となる入射角度の変化から全反射減衰の状態を測定して被検体とセンシング物質との結合状態を得るものであるが、光ビームの入射角度を界面で全反射条件を満たす所定の角度とし、種々の波長を有する光ビームを入射させる、もしくは入射させる光ビームの波長を変化させ、界面からの反射光を測定し、各波長毎の全反射減衰の状態により被検体とセンシング物質との結合状態を得るようにしてもよい。
【0090】
また、本発明の測定装置の第4の実施形態の表面プラズモンセンサーである光の位相を利用した測定装置を図11に示し、以下に説明する。図11は光の位相を利用した測定装置の概略断面図である。
【0091】
本実施の形態による表面プラズモンセンサーにおいては、第1の実施形態と同様の測定ユニット10および環境因子制御手段5を備えており、試料保持部10c内に保持される液体試料のpHの図中P方向の分布に勾配を発生させ、異なるpHとなる複数の箇所に対応する、誘電体ブロック部10aと金属膜12との界面10bの異なる複数の箇所における試料の状態を検出する複数のセンサーユニット301A,301B,301C…が備えられている。図11においては、5つのセンサーユニットが紙面奥行き方向に配設されている。
【0092】
図11に側面形状を示すように、本実施の形態の表面プラズモンセンサーは、測定ユニット10の誘電体ブロック部10aを挟むように、それぞれ複数の光源334a〜eとCCD360a〜eとが配設されており、これら光源334a〜eとCCD360a〜eとの間には、コリメータレンズ350a〜e、干渉光学系、集光レンズ355a〜eおよびアパーチャー356a〜eが配設されている。
【0093】
上記干渉光学系は、偏光フィルタ351a〜e、ハーフミラー352a〜e、ハーフミラー353a〜eおよびミラー354a〜eにより構成されている。
【0094】
さらに、CCD360a〜eは信号処理部361に接続されており、信号処理部361は表示部362に接続されている。
【0095】
例えばセンサーユニット301Aは、光源334a、CCD360a、コリメータレンズ350a、偏光フィルタ351a、ハーフミラー352a、ハーフミラー353a、ミラー354a、集光レンズ355aおよびアパーチャー356aから構成される。
【0096】
以下、本実施の形態の表面プラズモンセンサーにおける試料の測定について説明する。なおここでは、センサーユニット301Aを例に取って説明を行なうが、その他のセンサーユニット301Aも同様の測定を行う。
【0097】
光源334aが駆動されて光ビーム330が発散光の状態で出射される。この光ビーム330はコリメータレンズ350aにより平行光化されて偏光フィルタ351aに入射する。偏光フィルタ351aを透過して界面10bに対してp偏光で入射するようにされた光ビーム330は、ハーフミラー352aにより一部がレファレンス光ビーム330Rとして分割され、ハーフミラー352aを透過した残りの光ビーム330Sは界面10bに入射する。該界面10bで全反射した光ビーム330Sおよびミラー354aで反射したレファレンス光ビーム330Rはハーフミラー353aに入射して合成される。合成された光ビーム330´は集光レンズ355aにより集光され、アパーチャー356aを通過してCCD360aによって検出される。このとき、CCD360aで検出される光ビーム330´は、光ビーム330Sとレファレンス光ビーム330Rとの干渉の状態に応じて干渉縞を発生させる。
【0098】
例えば、特定物質とセンシング物質30との結合状態に応じて金属膜12上の試料(ここでは特定物質とセンシング物質30)の屈折率が変化すると、界面で全反射した光ビームとリファレンス光ビームとの干渉状態が変化するため、干渉縞の変化に応じて結合を有無を検出することができる。
【0099】
信号処理部361は、以上の原理に基づいて上記反応の有無を検出し、その結果が表示部362に表示される。
【0100】
なお信号処理部361は、5個のCCD360a〜eに対してそれぞれ専用のものを設けてもよいし、あるいは5個のCCD360a〜eに対して共用のものを1個だけ設けて、それらのCCD360a〜eが出力した光量検出信号Sを順次処理するようにしても構わない。
【0101】
本実施形態の測定装置も第1の実施形態の場合の使用方法で使用することができる。例えば、図11に示すように金属膜12上にまずセンシング物質30を固定させておき、ここに液体試料11を注入する。環境因子制御手段5において、制御素子3に所定の直流電圧を印加し、液体試料中のpHの分布に勾配を発生させる。液体試料11中にセンシング物質30と結合する特定物質が含まれている場合、該特定物質がセンシング物質30に対してpHに応じた結合を示す。
【0102】
各センサーユニット301A、301B、301C…により界面のp方向に異なる箇所における全反射光とリファレンス光との干渉状態を測定する。試料保持部10cにおいて矢印P方向のpH分布に勾配が生じているため、各センサーユニット301A、301B、301C…は、異なるpH値における特定物質とセンシング物質30との結合状態を測定する。従って、pH値の違いによる結合状態の違いを同じに検出することができる。
【0103】
なお、この表面プラズモンセンサーの構成を上記と同様に漏洩モードセンサに利用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図2】図1の表面プラズモンセンサーの側断面図
【図3】図2の表面プラズモンセンサーの測定ユニットおよび環境因子制御手段を示す断面図
【図4】表面プラズモンセンサーの電気的構成を示すブロック図
【図5】光ビームの入射角度の光強度分布と作動アンプの出力とを示す図
【図6】第1の実施形態の表面プラズモンセンサーの第2の使用方法を説明するための図
【図7】本発明の第2の実施形態による漏洩モードセンサーの側断面図
【図8】他の例の測定ユニットと環境制御素子を示す図
【図9】他の例の測定ユニットと環境制御素子を示す図
【図10】本発明の第3の実施形態による表面プラズモンセンサーの側面図
【図11】本発明の第4の実施形態による表面プラズモンセンサーの側面図
【符号の説明】
3 環境因子制御素子
4 直流電源
5 環境因子制御手段
10 測定ユニット
10a 誘電体ブロック部
10b 界面
10c 試料保持部
11 液体試料
12 金属膜
13 光ビーム
14 光源
15 入射光学系
16 コリメーターレンズ
17 光検出手段
18 作動アンプアレイ
19 ドライバ
20 信号処理部
21 表示手段
101 表面プラズモンセンサー
101A、101B、101C… 表面プラズモンセンサーユニット

Claims (5)

  1. 光ビームを発生させる光源と、
    前記光ビームに対して透明な誘電体ブロック、この誘電体ブロックの一面に形成された薄膜層、およびこの薄膜層の表面上に液体状の試料を保持する試料保持部を備えてなる測定ユニットと、
    前記光ビームを、前記測定ユニットの前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られる入射角で入射させる入射光学系と、
    前記測定ユニットの前記界面で全反射した光ビームの強度を測定する光検出手段とを備えてなることを特徴とする測定装置において、
    前記試料保持部内に保持された前記液体状の試料全体に作用するように前記測定ユニットの外部から前記液体状の試料に刺激を与えて、該試料中の環境因子の、前記薄膜層の表面に沿った1次元もしくは2次元的な分布状態を制御し、前記試料全体に亘って前記環境因子の分布に勾配を発生させる前記測定ユニットとは物理的に分離して設けられた環境因子制御手段を備え、
    前記入射光学系が、前記環境因子の分布状態が前記勾配に応じて順次異なる複数の領域に対応する、前記界面の複数の箇所に、前記光ビームを入射させるように構成され、
    前記光検出手段が、前記界面の複数の箇所でそれぞれ反射された前記光ビームを各箇所毎に個別に検出するように構成されていることを特徴とする測定装置。
  2. 前記環境因子が、pH、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号からなる群から選ばれた1つであることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  3. 前記環境因子制御手段が、前記環境因子の前記2次元的な分布状態を制御するものであって、
    前記環境因子が、pH、光度、温度、イオン濃度、ガス分圧、バイオ物質濃度、電気的信号からなる群から選ばれたいずれか2つの組合せであることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の測定装置の使用方法であって、
    前記薄膜層上に特定の物質と結合するセンシング物質を固定し、
    前記センシング物質上に液体状の試料を注入し、
    前記環境因子制御手段により前記試料中における前記環境因子の分布に勾配を発生させ、
    前記試料中の物質を前記センシング物質と結合させ、
    前記環境因子の分布状態による、前記試料中の物質の前記センシング物質との結合状態の変化を測定することを特徴とする測定装置の使用方法。
  5. 請求項1から3いずれか1項記載の測定装置の使用方法であって、
    前記薄膜層上に固定化物質を配し、
    該固定化物質上に液体状の夾雑物試料を注入し、
    前記環境因子制御手段により前記夾雑物試料中における前記環境因子の分布に勾配を発生させて、前記夾雑物試料中の複数の物質を該環境因子の分布の前記勾配により分離して、前記固定化物質上の前記環境因子の分布状態が順次異なる複数の場所に、互いに異なる物質を固定化し、
    該固定化された前記夾雑物試料中の前記複数の物質上に新たな試料を注入して該新たな試料中の物質を前記互いに異なる物質に結合させ、
    該試料の前記異なる物質への結合状態を測定することを特徴とする測定装置の使用方法。
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