JPH0778469B2 - 蛍光パターン読取り装置 - Google Patents

蛍光パターン読取り装置

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JPH0778469B2
JPH0778469B2 JP2406932A JP40693290A JPH0778469B2 JP H0778469 B2 JPH0778469 B2 JP H0778469B2 JP 2406932 A JP2406932 A JP 2406932A JP 40693290 A JP40693290 A JP 40693290A JP H0778469 B2 JPH0778469 B2 JP H0778469B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光パターン読取り装
置に関し、特に蛍光物質により標識された試料に対し
て、電気泳動を行って泳動パターンに展開した後、励起
光を照射して、泳動パターンの蛍光物質を励起して蛍光
を発光させ、発光する蛍光パターンを読み取る蛍光パタ
ーン読取り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、DNAシーケンシング(遺伝子
の塩基配列決定)を含む種々の遺伝子構造解析、アミノ
酸等の蛋白の質量分析、高分子の構造分析を行うため
に、放射性アイソトープ標識による電気泳動分析法が用
いられる。このような電気泳動分析法は、放射性アイソ
トープで標識した試料の断片に対してゲルを用いて電気
泳動を行い、電気泳動で展開された試料の断片の分布パ
ターンをX線フィルムに転写した後に解析を行うことに
より、試料の分析を行う方法である。
【0003】一方、近年のレーザなどの光源技術の進展
により、放射性アイソトープに替えて蛍光物質で標識す
る蛍光法による電気泳動分析法が開発されてきた。蛍光
法による電気泳動パターン読取り装置は、危険で高価な
放射性アイソトープを必要としない利点を有している。
しかしながら、放射性アイソトープによる電気泳動分析
法と等価な信号対雑音比(SN比)を得るためには、高
度な光学系の技術や信号処理技術が要求される。
【0004】非常に微弱な光量の光パターンを読み取る
読取り装置の一例として、蛍光色素の分布パターンを読
み取る蛍光式電気泳動パターン読取り装置がある。ここ
では、背景ノイズと検出する微弱な光量の光パターンを
区別して、光パターンを読み取るために、光学フィル
タ,2次元のイメージインテンシファイア,光電子増倍
管などの高感度の光センサが用いられる。
【0005】蛍光標識による電気泳動パターン読取り装
置の代表例として、最も感度を必要とする種類のDNA
シーケンシング装置を例として説明する。DNAシーケ
ンシング装置を用いて、DNAシーケンシングを行う場
合、構造を決定しようとするDNAの試料は、まず、制
限酵素によって各塩基の部所に特異的な化学反応の反応
率をコントロールして試料を断片化し、蛍光物質で標識
してフラグメント(断片)とする。このフラグメント
は、種々の長さを持ち、かつ、切断端にアデニン、シト
シン、グアニン、チミン(Adenin,Cytosine,Guanin
e,Thimine;以下、A,C,G,Tと略称する)の4種
のいずれかの特定の塩基を有する断片である。フラグメ
ント化されたA,C,G,Tの各々のDNAの試料は、
電気泳動によりその断片の長さに対応して分離できるの
で、電気泳動を行い、各断片を分離した後、レーザ光を
照射し、各断片に標識されている蛍光物質を励起し、そ
の蛍光物質から発する蛍光の強度分布を測定することに
より、各々の塩基の配列を読み取り、DNAの構造を決
定する。
【0006】図15は、電気泳動を行ったDNA断片の
分布例を示す図である。DNA断片の持つ長さの相違
(分子量の差)により電気泳動される距離が異なるため
に、各々のDNA断片が時間の経過と共に同一分子量の
DNA断片毎に集まり、図15に示すように、各々の分
子量に対応して、各々のバンド66が形成される。全体
としては、各々の塩基のレーン71,72,73,74
に展開されたバンド66を有する電気泳動パターン70
となる。各バンドにおける試料の量は、1/1016mol
と非常に微量である。この電気泳動パターン70は、各
々の分子量に対応して、各々のバンド66が展開されて
形成されるものである。A,C,G,Tの各塩基のDN
A断片には必ず1塩基以上の分子量差が生ずるため、電
気泳動される距離が、各々の塩基のレーン71,72,
73,74のバンド毎にすべて異なる。したがって、
A,C,G,Tの各塩基のレーン71〜74における各
バンド66が原理的にレーンのバンドと横一列に並ぶこ
とはない。DNAシーケンシングでは、バンド66の順
番をA,C,G,Tの各塩基のレーン71〜74に対し
て下から順にたどるパターン読み取りを行い、DNAの
配列を解析する。
【0007】電気泳動法による分析法は、上述のよう
に、各々のDNAの塩基の配列を解析するDNAシーケ
ンシング装置に利用されるが、また、電気泳動法による
分析法は、他の試料に対して電気泳動を行う場合も同様
に利用できる。この場合、解析すベき試料に対して電気
泳動を行う。解析すベき試料に電気泳動を行うと、試料
は各々の分子量または溶媒中における試料の電荷量に対
応して分離され、それぞれにバンドが形成されるので、
形成されたバンドの分布を読み取り、試料の分子量の差
を判定する。また、電気泳動による試料の断片の泳動距
離の測定、所定位置のバンドの有無の判定により、分子
量の推定や所定の分子の有無が判定できる。
【0008】このような電気泳動による分析を行う場
合、ベースとなるゲルに蛍光物質を標識した試料に注入
し、ゲルに電気泳動を行うと、電気泳動を行った後のゲ
ルには、試料の各々の分子量の相違により分布するバン
ド分布ができるので、このバンド分布を測定する。バン
ド分布の測定は、蛍光物質に励起を起こす励起光となる
レーザ光やランプなどの光を発光して、この光を電気泳
動を行ったゲルに照射し、これによりゲルから発光され
た蛍光を光電変換素子で検出することによって、バンド
の分布パターンを測定する。ゲルとしては、例えば、ポ
リアクリルアミドゲルや、アガロースゲルなどが用いら
れる。
【0009】この種の蛍光検出法による電気泳動装置の
一例として、特開昭61−62843号公報に記載され
た電気泳動装置がある。
【0010】次に、このような蛍光検出法による電気泳
動装置について具体的に説明する。図11は、従来の蛍
光式電気泳動装置の外観を示す斜視図である。図11を
参照すると、電気泳動装置は、試料の電気泳動を行い、
蛍光の分布を計測する泳動計測装置51と、計測したデ
ータを基にデータ処理を行うデータ処理装置52と、そ
れら相互を接続するケーブル53とから構成されてい
る。泳動計測装置51には扉51aがあり、扉51aを
開いて、DNA断片の電気泳動を行うベースとなるゲル
の注入を行い、更に電気泳動を行う試料の所定量を注入
する。扉51aを閉じて、操作表示パネル51bの泳動
開始スイッチを押すと電気泳動が開始される。電気泳動
が開始されると、泳動計測装置51では、操作表示パネ
ル51bにあるモニタに動作状態が表示される。計測さ
れたデータは、データ処理装置52に転送され、予めプ
ログラムされている所定のデータ処理が行われる。デー
タ処理装置52は、計算機本体54と、利用者からの指
令などを入力するためのキーボード55と、処理状態や
結果を表示するディスプレイ装置56と、処理の結果な
どを記録するプリンタ57とから構成されている。
【0012】図12は、泳動計測装置の内部の構成を示
すブロック図である。泳動計測装置(51;図11)の
構成は、図12に示すように、電気泳動装置部63およ
び信号処理装置部64から構成されており、この2つ部
分がまとめられて、泳動計測装置の全体の装置を構成し
ている。電気泳動装置部63は、電気泳動を行う泳動部
5と、泳動部5に電圧を印加するための第1電極2aお
よび第2電極2bと、泳動部5および各電極2a,2b
を支えるための支持板3と、泳動部5に電圧を印加する
ための電気泳動用電源装置4と、蛍光物質を励起するた
めの光を発光する光源11と、光源11からの光を導く
ための光ファイバ12と、蛍光物質から発生した蛍光1
3を集光して受光する光学系の集光器14と、特定波長
の光を選択的に通す光学フィルタ部15と、受光した光
を電気信号に変換するための光センサ部16とから構成
されている。信号処理装置部64は、光センサ部16か
らの電気信号を受けて増幅する増幅器17と、電気信号
のアナログ信号をディジタルデータに変換するアナログ
・ディジタル変換回路18と、ディジタル変換したデー
タに対して加算平均処理等の前処理を行う信号処理部1
9と、前処理したデータを外部のデータ処理装置へ送出
するインターフェース処理を行うインタフェース20
と、電気泳動装置部および信号処理系の全体を制御する
ための制御回路10とから構成されている。この信号処
理装置64から出力されるディジタル信号OUTは、デ
ータ処理装置(52;図11)に送られ、解析処理など
のデータ処理が行われる。
【0013】次に、このように構成された電気泳動装置
の動作を説明する。図11および図12を参照する。泳
動計測装置51にある扉51aを開き、内部にある泳動
部5にゲルを注入し、更に蛍光物質で標識したDNA断
片の試料を注入する。操作パネル51bのスイッチを操
作して、電気泳動開始を指示すると、電気泳動用電源装
置4からの電圧が電極2a,2bにより泳動部5に供給
されて電気泳動が開始される。電気泳動によって、蛍光
物質で標識された試料は、例えば、図15に示すよう
に、各々の試料のレーン71,72,73,74におい
て電気泳動され、試料に含まれる分子の分子量毎に集ま
り、それぞれにバンド66を作る。分子量の軽い分子ほ
ど泳動速度が速いため、同一時間内に泳動される距離は
大きい。
【0014】これらのバンド66の検出は、図13
(a)に示すように、光源からの光を光ファイバ12に
通して導き、泳動部5の横方向からゲルに対して光路6
1上で照射することにより、ゲル中でバンド66に集ま
っている標識の蛍光物質に蛍光13を発生させて行う。
発生する蛍光は、蛍光物質の吸光係数,量子効率,励起
光の強度などによるが、バンド当り、1/1016mol程
度と非常に微量な量しか蛍光物質が含まれていないた
め、非常に微弱な光となる。例えば、蛍光物質として、
フレオレセインイソチオシアネート(Fluorescein Isot
hiocyanate)を使用した場合について説明すると、フレ
オレセインイソチオシアネートは、励起光の励起波長の
ピークが490nm、蛍光波長のピークが520nmであ
る。モル吸光係数は7×104/mol・cmであり、量子効
率は0.65程度である。
【0015】1バンド内に1/1016molの蛍光物質が
存在する場合、励起光に波長488nmで出力1mWのアル
ゴンイオンレーザを使用した場合に発生する蛍光の光量
は、ゲルの厚みなどで異なるが、1010個/Sオーダの
蛍光の光子が発生する。更に、発生した蛍光は、全周方
向に拡がるため、集光レンズを見込む立体角相当の光が
光電変換される。したがって、一般のCCD固体撮像素
子カメラなどで直接に受光することは困難である。
【0016】なお、泳動部5は、その正面図を図13
(a)に、その縦断面図を図13(b)に示すように、
ポリアクリルアミドなどのゲル5aと、該ゲル5aを両
側から狭んで支えるためのガラスの支持板5b,5cと
から構成されており、泳動部5のゲル5aに上部から例
えばDNA断片の試料を注入し、第1電極2aおよび第
2電極2b(図12)に泳動電圧を印加して、電気泳動
を行う。光源から照射された光、例えばレーザ光は、光
ファイバ12からゲル5a中の光路61を通り、光路6
1上の蛍光物質を照射する。これにより、光路61上に
存在する蛍光物質が励起されて蛍光13を発する。蛍光
13はレンズの組合せで構成される光学系の集光器14
に到達し、集光された後に光学フィルタ部15で選択さ
れ、一次元の光センサ部16において電気信号に変換さ
れる。
【0017】光センサ部16は、微弱な光を効率よく電
気信号に変換するため、イメージインテンシファイアな
どを用いて、104〜105倍に光増幅し、その画像をC
CDの一次元光センサなどで電気信号に変換している。
光センサ部16により得られた電気信号は、増幅器17
により希望するレベルの信号に増幅され、アナログ・デ
ィジタル変換回路18によりアナログ信号からディジタ
ル信号に変換され、信号処理部19へ送られる。信号処
理部19では、信号対雑音比(S/N比)を向上させる
ために加算平均処理等の信号処理が行われる。このよう
にして信号処理されたディジタル信号のデータは、イン
タフェース20により、データ処理装置52に送出され
る。
【0018】図14(a)および図14(b)は、泳動
計測装置51から送出されるDNA断片の蛍光強度パタ
ーン信号の例を説明する図である。例えば、図14
(a)に示されるように、電気泳動が行われた泳動部5
に対して光路61上でレーザ光が照射されると、光路6
1上に存在するゲルの蛍光物質が励起されて、蛍光を発
するので、この蛍光を、レーン毎に所定の検出位置で電
気泳動方向62の方向に時間の経過と共に検出する。こ
れにより、各レーンのバンド66が光路61上の位置を
通過する時に、蛍光が検出されることになり、1つのレ
ーンにおける蛍光強度のパターン信号が、図14(b)
に示すように、検出される。このため、バンド66が光
路61上の位置を通過するときに、蛍光強度のピークが
得られる。したがって、図14(b)に示す蛍光強度パ
ターン信号は、電気泳動方向62の方向におけるバンド
66の蛍光強度パターン信号となっている。
【0019】データ処理装置52では、計算機本体54
により泳動計測装置51から送出されるDNA断片の蛍
光強度パターン信号のデータを受けて、蛍光強度パター
ンのデータから分子量の比較やDNAの塩基配列を決定
するデータ処理を行う。データ処理を行い決定された塩
基等の並びは、記号化して出力され、ディスプレイ装置
56により画面表示し、またはプリンタ57により印刷
出力される。また、データ処理された結果のデータは、
必要に応じて磁気記憶媒体に記録される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな蛍光検出法による電気泳動パターン読取り装置にお
いては、電気泳動に用いるゲルが0.3mm程度と非常に
薄いため、側方からレーザビームを入射させる場合に高
精度に光路の位置合せをしなければならず、入射位置お
よび入射角度の合せが難かしい。また、直接ゲルの端面
を狙って入射するため、ゲルの端面を平担にするガラス
ピースなどの部材が必要となる。
【0021】本発明の目的は、非常に微弱な蛍光パター
ンを高感度に読み取ることできる安価な蛍光パターン読
取り装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の蛍光パターン読取り装置は、ゲル支持体の
ガラス板に電気泳動のベースとなるゲルを挾み、ゲルに
蛍光物質により標識された試料を注入して電気泳動を行
い、ゲル中の当該蛍光物質を励起して蛍光を発光させ、
発光する蛍光パターンを読み取る蛍光パターン読取り装
置であって、蛍光物質の励起光をゲル支持体のガラス板
の端部から入射し、入射した励起光がガラス板を通して
屈折し、屈折した励起光がゲル中を通って蛍光物質の励
起する光路となる位置に、励起光を発光する光源を配設
することを特徴とする。
【0023】
【作用】これによれば、ゲル支持体のガラス板に対し、
光源からの蛍光物質の励起光がゲル支持体のガラス板の
端部から入射する。入射した励起光はガラス板を通して
屈折し、屈折した励起光がゲル中を通って蛍光物質の励
起する光路となる。このような光路によりゲル中に入っ
た励起光が蛍光物質により標識された試料のゲルを照射
する。ゲル支持体のガラス板の屈折率はゲルの屈折率よ
り大きいので、ガラス側からゲルに進行する臨界角に近
い角度で光源からの光がガラス板から出るようにガラス
板の端部からの入射光の光路を定める。これにより、励
起光はガラス板に略平行にゲルに沿って進行する。ガラ
ス板への励光の入射角度は光源を直接移動させて位置決
めし、またはミラー等を用いて偏向して位置決めする。
偏向する角度の制御はゲルの出射側にビーム位置検出セ
ンサを配設して、その出力をフィードバックして制御す
る。
【0024】このように、光源からの励起光を直接にゲ
ル支持体であるガラス板を通して入射することにより、
ゲル支持体の端部にゲル端部の乱反射防止用の新たなガ
ラスピースなどを設けないで、励起光を入射することが
できる。また、ガラス板とゲルの屈折率の差を利用して
ゲルに略平行な励起光を得るため、ガラス板への入射角
度のみを制御すればよく、入射光の光路の位置決めを容
易に行うことができる。
【0025】
【実施例】図1は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電
気泳動パターン読取り装置の受光部の構成を示す斜視図
である。図1において、5は電気泳動を行う泳動部であ
る。泳動部5は、ポリアクリルアミドなどのゲル5a
と、該ゲル5aを両側から狭んで支えるためのゲル支持
体のガラス板5b,5cとから構成されている。泳動部
5のゲル5aに上部から例えばDNA断片の試料を注入
し、泳動部5の上部に設けた第1電極および下部に設け
た第2電極の間に泳動電圧を印加して電気泳動を行う。
泳動部5に対して電気泳動を行うと同時に、読み取り動
作を行うため、泳動部5に光源からの照射光(励起光)
例えば必要なビーム径の照射光が得られるように処理し
たレーザ光12を振動ミラー21で偏向し、ゲル5a中
の光路61に導き、光路61上のDNA断片の蛍光物質
を励起する。これにより、光路61上に存在する蛍光物
質が励起されて蛍光13が発光する。
【0026】泳動部5の光路61上で発光した蛍光13
のパターンは、図1に示すような受光部(30,31,
32,33,34,35)により受光されて読み取られ
る。受光部は、泳動部5のゲル中に分布する蛍光物質を
励起するためのレーザビームが光ファイバなどの光ガイ
ドを介して照射される光路61に対して、当該光路61
上で発光する蛍光13の位置に対応して設けられる。光
ファイバの端部はレーザ光をコリメートする処理を施し
てある。受光部は、蛍光物質から発生する蛍光13を集
光するためのロッドレンズアレイ30と、蛍光を発光位
置の違いにより選択的に通過させるための光シャッタ3
1と、光シャッタ31を駆動する駆動信号を供給する信
号ケーブル32と、光シャッタ31を通過してきた蛍光
を集めて光センサに導く光ファイバアレイ33と、受光
した蛍光に混入している励起光の散乱光成用を分離する
ための光学フィルタ部34と、受光した光成分を電気信
号に変換する光電変換器35とから構成されている。
【0027】このように構成されている受光部にかかる
泳動部5からの蛍光パターンを読み取るための構成につ
いて、更に説明を続けると、泳動部5の光路61上に照
射される光を発光する光源としては、例えば、半導体レ
ーザのレーザ光で励起される2次高周波発生固体レーザ
が用いられる。この固体レーザのレーザ媒体としては、
YAG(イットリウム,アルミニウム,ガーネット)の
結晶が用いられ、固体レーザは、波長1.064μmで
発振する。発振されたレーザ光から2次高調波のレーザ
光を得るための結晶としてKTP(KTiOPO4)を用
いることにより、波長532nmのレーザ光が得られ
る。
【0028】光源からのレーザ光12は、所望のビーム
径で振動ミラー21に入射され、振動ミラー21で偏向
されたレーザ光12は、泳動板5bに入射される。この
ときの偏向角はガラス5bとゲル5aに沿ってレーザ光
が進行するように振動ミラー21で制御される。ゲル中
を通って出た励起光の光路位置を検出するために半導体
位置検出素子の光センサ22が設けられ、レーザ光12
が光路61に沿って進行させるための制御は、半導体位
置検出素子の光センサ22によって、そのズレ量を計測
したものを振動ミラー21にフィードバック制御するこ
とにより行う。光センサ22の半導体位置検出素子とし
ては、例えば、浜松ホトニクス社製の一次元のものを用
いることができる。照射されたレーザ光は光路61を通
る。このため、光路61に存在する泳動部5のゲル5a
中の蛍光物質は、励起されて蛍光を発光する。ここで使
用しているDNA断片に標識している蛍光物質の色素
は、例えば、ローダミンX,テキサスレッド,テトラメ
チルローダミンイソチオシアネートなどである。発光し
た蛍光13は、ロッドレンズアレイ30で集光され、光
シャッタ31上に結像される。ロッドレンズアレイ30
は、円柱形状のロッド内に屈折率の差を持たせて光学レ
ンズと同じように光を集めることができる平板レンズで
ある。光シャッタ31は、例えば、液晶シャッタが用い
られる。
【0029】図2は、励起光における光学経路を説明す
るための概略の断面図である。図2において、5aはD
NA断片の資料が泳動されているゲル、5b,5cはゲ
ルを両側から狭んで支えるためのゲル支持体のガラス
板、61はゲルに対する照射光が通る光路である。ゲル
5aの屈折率は水より大きく1.4前後の値を有する。
一方、ガラスの屈折率は1.5前後であるからゲルより
も大きい。鉛ガラス等を用いれば、1.7以上と屈折率
を更に大きくすることが可能である。ここで、ガラス板
は、レーザ光を入射しやすいように端部をカットしてい
るが、必ず必要なものではない。
【0030】ガラス板5bにカット面から入射したレー
ザ光12はガラス5b内を直進し、ゲル5aとの境界に
達する。ゲル5aへの入射光は臨界角のわずかに下とな
るように設定することにより、ゲル5aに沿って直進す
る光路61とすることができる。ゲルを通過した光は半
導体位置検出素子の光センサ22に到達する。光センサ
22の半導体位置検出素子は半導体の光学効果を利用し
て抵抗値の変化としてビームの入射位置に対応する出力
を得ることができる素子である。光センサ22の半導体
位置検出素子の出力により、ゲル5aを中心とする位置
からのズレ量に応じて振動ミラー21の角度を変え常に
所望位置となるように制御する。
【0031】図3は、受光部における光学経路を説明す
るための概略の断面図である。図3において、5は泳動
部、5aはDNA断片の試料が泳動されているゲル、5
b,5cはゲルを両側から狭んで支えるためのゲル支持
体のガラス板、61はゲルに対する照射光が通る光路、
13は蛍光、30はロッドレンズアレイ、31は光シャ
ッタ、33はロッドレンズアレイからの光を集光する光
ファイバアレイである。これらの要素は、図1において
参照番号が付けられた各要素と対応している。図3に示
されるように、光路61上でゲル5aから発光した蛍光
13は、ロッドレンズアレイ30で集光され、光シャッ
タ31上に結像される。光シャッタ31に結像された蛍
光は、更に光ファイバアレイ33に導かれ、光フィイバ
アレイ33で集光されて、光学フィルタ部34,光電変
換器35へと導かれる。
【0032】図4は、光シャッタの画素構成の一例を示
す説明図である。この実施例では、蛍光パターンの読み
取りにおいては、光路61に沿って発光する蛍光パター
ンの1次元状の画素の読み取りが目的であるため、光シ
ャッタ31は、例えば、図4に示すように、横方向に6
40画素を有し、縦方向には1画素を有する1次元状の
ライン画素シャッタとして機能する液晶シャッタが用い
られる。
【0033】実際に蛍光パターンの測定を行うために、
信号処理装置の制御回路(図示せず)で発生される制御
信号により、信号ケーブル(32;図1)を介して光シ
ャッタ31に駆動信号が供給される。この光シャッタ3
1の駆動信号に従って、光シャッタ31の各区画の光透
過率が制御される。例えば、2値で制御する場合には、
オン状態では、光の高透過率状態となり、また、オフ状
態では低透過率状態となる。また、光透過率を任意の値
の制御するためには、それに対応する駆動電圧が加えら
れる。ここでは、制御を簡単にするため、光シャッタは
2値で制御するものとし、オン状態およびオフ状態の2
値で光シャッタを制御する。光シャッタとなる液晶シャ
ッタは、高透過状態では光が約20%〜30%の透過率
となり、低透過状態では、高透過状態の約20〜30分
の1の透過率となるものを用いている。コントラストが
更に必要な場合には、強誘電体液晶などを用いることに
より、100対1以上の透過率の比を得ることも可能で
ある。
【0034】光シャッタ31の制御の他の形態として、
各区画を2値制御するのでなく、適度の中間透過率を時
間的な比率や、区画自身の透過率を変えることにに適宜
に重み付けを行い、フィルタリング処理を行うようにも
構成できる。
【0035】光シャッタ31の各区画は、縦方向の長さ
がロッドレンズアレイ30の結像幅よりも長くなるよう
に設定してある。また、光シャッタ31の各区画(画
素)毎のオン/オフ(透過/遮断)については、各々に
1画素毎をオン状態として読み取る読取り方法を含め
て、後述するように、同時に幾つかの区画の画素をオン
状態としながら、蛍光パターンの光を集光した光量の読
み取りを行い、後に演算によって各画素に対する光量を
求めるようにする。これにより、微弱な蛍光パターンが
高感度で読み取ることができる。光シャッタ31として
は、このような液晶シャッタの他に、機械式のシャッ
タ,ポッケルス効果などの種々の光学的性質を使用した
シャッタを用いることができる。
【0036】光シャッタ31を透過した光は、1次元状
に配列された光ファイバアレイ33に入射される。光フ
ァイバアレイ33の他の一端は、一次元状配列の複数本
の光ファィバを全て束ねて円形にまとめてあり、集光さ
れて出力される。この光ファイバアレイ33により集光
された光は、光学フィルタ部34に送られる。
【0037】図5は、光学フィルタ部の要部構成を示す
断面図である。図5に示すように、光学フィルタ部34
は、1つの光路上に光学レンズ34a,ピンホール34
b,光学レンズ34c,光学フイルタ34d,光学レン
ズ34eが順に所定距離を置いて並ベられた構成となっ
ている。この光学フィルタ部34の働きは、光ファイバ
アレイ33から導かれた光に含まれている励起光の散乱
光成分を取り除くことである。
【0038】光ファイバアレイ33からの光は、まず、
光学レンズ34aに入射され焦点に集光され、更にピン
ホール34bを通し、次に光学レンズ34cを通して、
入射光のうちの平行光成分のみが取り出される。得られ
た平行光成分は、光学フィルタ34dに入射される。光
学フィルタ34dでは、蛍光波長成分のみを抽出する。
次に、後続する光学レンズ34eによって更に集光され
て、次段の光電変換器35に入射される。このように光
学フィルタ部34では入射光から平行光成分を取り出し
て光学フィルタ34dに入射している理由は、光学フィ
ルタ34dとして用いている干渉フィルタの特性を十分
に引き出すためである。
【0039】光電変換器35のポイント型の光電子増倍
管によって、電気信号に変換された光の強度に対応する
電気信号は、アナログ・デジタル変換器により、アナロ
グ信号からデジタル信号に変換され、所望するデータ処
理が行なわれる。
【0040】次に、蛍光パターン読み取りのための光シ
ャッタ31における画素のオン/オフ制御処理と、これ
に対応する信号処理部における信号処理方法について説
明する。
【0041】図6は、光シャッタの各々の区画の画素の
光透過率の制御を行う係数マトリクスを示す図である。
ここでは、光シャッタの制御は、2値での制御とするた
め、この係数マトリクスにおいて、マトリクスの各要素
Sijはそれぞれがオン状態(透過状態;1)、またはオ
フ状態(遮光状態;0)のいずれかの制御パターンの状
態を示している。
【0042】蛍光パターンの読み取りには、この係数マ
トリスクの各行毎に光シャッタ31の各区画の画素のオ
ン/オフを設定し、光電変換器35から検出される出力
の電気信号を測定する。光シャッタの各区画の画素をオ
ン/オフするための係数マトリクスS[Sij]と、未知
数である各画素毎の光量Xのベクトル[xi]と、測定
値Mのベクトル[mi]との関係は連立一次式となり、
次式で示される。[Sij]・[xi]=[mi]したが
って、光シャッタを係数マトリクスの行で制御し、その
行に対応する光量の測定値を求める測定を行い、全ての
行に対して測定を完了した後、各区画の画素毎の光量を
未知数として、上記の連立一次方程式を解くことにより
(逆行列演算を行うことにより)、各区画の画素の光量
を知ることができる。
【0043】この実施例では、この係数マトリクスを2
56または512程度の大きさのものを用いている。係
数マトリクスの各要素の値は、逆行列演算の計算を簡易
にし、光検出の感度を高くして測定精度を向上させるた
め、各行または列どうしが直交関係にあるアダマール行
列を用いる。また、他の種類のマトリクスの例として、
直交関数であるウォルッシュ関数列などを用いることが
できる。
【0044】得られた各区画の画素毎のデータは時系列
に従って、フィルムプリンタに送出され、2次元に再構
成しながらフィルム画像として出力される。また、フィ
ルムプリンタへの出力の他に、光磁気ディスクまたはデ
ィジタル・オーディオ・テープなどの記録媒体に画像デ
ータとして蓄積される。
【0045】次に、本実施例の変形例について説明す
る。まず、ゲルを照射する励起光における光学経路の他
の例を説明する。光学経路のゲルからの励起光の出射部
分を変更することにより、電気泳動時に設けたゲル支持
体のガラス板のスペーサを保持したままの状態で、ガラ
ス板の間のゲルに対して励起光を入射して螢光物質を照
射することができる。
【0046】図7は、励起光における光学経路の他の例
を説明するための概略の断面図である。図7において、
75aはDNA断片の試料が注入されて電気泳動されて
いるゲル、75b,75cはゲルを両側から狭んで支え
るためのゲル支持体のガラス板、77はゲルに対する照
射光が通る光路である。この例は、ゲル75aを注入し
た際のスペーサ76a,76bが両側に残っている場合
の実施例である。図7に示すように、ゲル75a中を進
行するレーザ光は、スペーサ76aの手前でガラス板7
5cに屈折しながら入射する。また、ゲル75a中を進
行したレーザ光は、スペーサ76bの手前でガラス板7
5bに屈折しながら出射する。したがって、この場合、
両端のスペーサ76a,76bを装着したままの状態で
計測することができる。この実施例では、レーザ光の入
射を容易とするために、入射する部分および出射する部
分でガラス75b,75cのエッジ部分を30°程度の
傾きでカットしてある。
【0047】次に、本実施例の別の変形例について説明
する。ここでは、光シャッタとして用いられる機械的な
光シャッタの一例について説明する。
【0048】図8および図9は、それぞれ機械式光シャ
ッタの構成の一例を示す図である。図8に示す機械式光
シャッタの例は、円盤シャッタ36に同心円上の一部に
スリット37を設けて構成した光シャッタである。この
円盤シャッタ36を回転駆動することにより、円盤中心
からの見込み角と、円盤の回転角速度で決まる時間だ
け、スリット37の対応位置の各区画がオンとなる光シ
ャッタが構成される。スリット37を設ける位置は、図
6に示した係数マトリクスにより設定する。また、図9
に示す機械式光シャッタの他の例は、矩形板シャッタ3
8にスリット39を設けて構成した光シャッタである。
スリット39は光シャッタの各区画で高透過度とする部
分の位置に穴を開けたものである。スリット39の穴の
位置は、図6に示す係数マトリクスに基づいている。矩
形板シャッタ38の機械式光シャッタは、上下に移動さ
せる駆動を行う。このように構成された機械式光シャッ
タ(36,38)をロッドレンズアレイの結像位置に設
置し、機械式光シャッタを回転駆動し、または、上下方
向に移動させながら、各横方向のスリット37,39の
組合せ毎の光量を測定する。得られた測定結果に対して
は、前述と同様にして、逆行列演算で連立一次方程式を
解くことにより、各画素毎の光量を求める。
【0049】このような機械式光シャッタは、また、電
気磁気的な力を利用して各区画(画素)の開閉を行なわ
せるようにしてもよい。
【0050】また、別の他の変形例として、光シャッタ
31に代えて、各画素の区画毎に反射率を制御できるミ
ラーを用いる例を次に説明する。
【0051】図10は、各画素の区画毎に反射率を制御
するミラーを用いた蛍光パターン読み取り方法を説明す
る図である。図10を参照すると、DNA断片等を電気
泳動した試料から発光する蛍光13は、ロッドレンズア
レイ30に到達する。ロッドレンズアレイ30は受光し
た蛍光を集光し、集光した光は、偏向板40を通過し、
液晶セル41に達する。ここで蛍光を受光する区画で
は、ミラーを高反射率としてミラー42から十分に光を
反射させるようにする。このため、この高反射率の区画
については、通過する光の偏向角を変えないように通過
させ、ミラー42で反射させて、光ファイバアレイ33
に到達させる。また、蛍光を受光しない区画について
は、液晶セル41内において片道で45度の偏向角の回
転させることにより、ミラー42からの反射波は液晶セ
ル41を2回通過し、往復で90度の偏向が行われる。
したがって、偏向板40を通過することができず、光フ
ァィバアレイ33には、到達しない。これにより、光シ
ャッタを用いた場合と同様に、受光する光量を制御して
同様な光信号を検出することができる。
【0052】また、図8または図9に示すような機械式
光シャッタを利用した方法であっても、スリットの部分
をミラーなどの高反射状態にして、逆に、低反射部分を
スリット状にすれば、同様な態様で用いることができ
る。
【0053】以上、説明した実施例および変形例におい
ては、レーザ光を泳動部5の側方より入射し、蛍光物質
から発生する1次元状の蛍光パターンの読み取り方法に
限定して説明を行っているが、これに替えて、蛍光の発
光パターン以外の2次元状で発光する光分布パターンの
読み取り方法においても、同様に適用できる。また、こ
の場合、例えば、光シャッタとして2次元状に制御可能
な区画を有するものを用いて、同様に適用する。2次元
状の読み取りに対しては、1次元状の光シャッタを読み
取り対象の試料に対して相対的に移動させるさせること
により、2次元状で読み取りが行えることは言うまでも
ない。また、光シャッタと読み取り対象の試料との間の
光学的な結合方法は、ファイバを2次元状に束ね、入射
した画像を反対側に導くファイバオプティックプレート
と呼ばれるものを代用することができる。更に、ファイ
バアレイを用いることに替えて、ミラーを用いても集光
できることは明らかである。
【0056】以上、本発明を実施例にもとづき具体的に
説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可
能であることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、微弱な光の蛍光パターンを読み取る蛍光パターン読
取り装置において、螢光物質の励起光の入射方法とし
て、ゲル支持体として用いる屈折率がゲルよりも大きい
ガラス板を通して入射し、ガラス板からゲルへ入射する
時の屈折によってゲルに沿った光軸の励起光を簡単に得
ることができ、螢光物質の励起光をゲルに入射できる。
これにより、確実にゲルに励起光を照射することがで
き、したがって、蛍光物質の分布パターンを安定に確実
に読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかる蛍光式電気
泳動パターン読み取り装置の受光部の構成を示す斜視図
である。
【図2】図2は、励起光における光学経路を説明するた
めの概略の断面図である。
【図3】図3は、受光部における光学経路を説明するた
めの概略の断面図である。
【図4】図4は、光シャッタの画素構成の一例を示す説
明図である。
【図5】図5は、光学フィルタ部の要部構成を示す断面
図である。
【図6】図6は、光シャッタの各々の区画の画素の光透
過率の制御を行う係数マトリクスを示す図である。
【図7】図7は、励起光における光学経路の他の例を説
明するための概略の断面図である。
【図8】図8は、機械式光シャッタの構成の一例を示す
図である。
【図9】図9は、機械式光シャッタの構成の他の一例を
示す図である。
【図10】図10は、各画素の区画毎に反射率を制御す
るミラーを用いた蛍光パターン読み取り方法を説明する
図である。
【図11】図11は、従来の蛍光式電気泳動装置の外観
を示す斜視図である。
【図12】図12は、泳動計測装置の内部の構成を示す
ブロック図である。
【図13】図13の(a)および(b)は、それぞれ蛍
光法による電気泳動パターン検出の動作原理を示す泳動
部の正面図および縦断面図である。
【図14】図14の(a)および(b)は、それぞれ泳
動計測装置から送出されるDNA断片の蛍光強度パター
ン信号の例を説明する図である。
【図15】図15は、電気泳動を行ったDNA断片の分
布例を示す図である。
【符号の説明】
2a 第1電極 2b 第2電極 3 支持板 4 電気泳動用電源装置 5 泳動部 5a ゲル 5b,5c ガラス板 11 光源 12 光ファイバ 13 蛍光 14 集光器 15 光学フィルタ部 16 光センサ部 17 増幅器 18 アナログ・ディジタル変換回路 19 信号処理部 20 インタフェース 21 振動ミラー 22 半導体位置検出素子(光センサ) 30 ロッドレンズアレイ 31 光シャッタ 32 信号ケーブル 33 光ファィバアレイ 34 光フィルタ部 35 光電変換器 36 円盤シャッタ 37 スリット 38 矩形板シャッタ 39 スリット 40 偏向板 41 液晶セル 42 ミラー 51 泳動計測装置 51a 扉 51b 操作パネル 52 データ処理装置 53 ケーブル 54 計算機本体 55 キーボード 56 ディスプレイ 57 プリンタ 63 電気泳動部装置 64 信号処理装置 61 光路 62 走査線 66 バンド 71,72,73,74 レーン 75a ゲル 75b,75c ガラス板 76a,76b スペーサ 77 光路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−500613(JP,A) 特開 平1−148946(JP,A) 特開 昭63−21556(JP,A) 特開 昭63−231247(JP,A) 特開 昭60−242368(JP,A)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲル支持体のガラス板に電気泳動のベー
    スとなるゲルを挾み、ゲルに蛍光物質により標識された
    試料を注入して電気泳動を行い、ゲル中の当該蛍光物質
    を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍光パターンを読
    み取る蛍光パターン読取り装置であって、蛍光物質の励
    起光をゲル支持体のガラス板の端部から入射し、入射し
    た励起光がガラス板を通して屈折し、屈折した励起光が
    ゲル中を通って蛍光物質の励起する光路となる位置に、
    励起光を発光する光源を配設することを特徴とする蛍光
    パターン読取り装置。
  2. 【請求項2】 更に、ゲル支持体のガラス板に励起光が
    入る入射位置とは反対側に、ゲル中を通って出た励起光
    の光路位置を検出する光センサを設け、光センサの出力
    信号により、励起光を発光する光源からの励起光がゲル
    支持体のガラス板の端部に入射する位置を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の蛍光パターン読取り装
    置。
  3. 【請求項3】 ゲル支持体のガラス板は、端部がカット
    されたガラス板とし、蛍光物質の励起光をゲル支持体の
    ガラス板のカット面に入射することを特徴とする請求項
    1に記載の蛍光パターン読取り装置。
  4. 【請求項4】 更に、蛍光パターンの読み取り方向に配
    設した複数の区画の光透過率を制御できる光シャッタ
    と、該光シャッタの各区画の光透過率を変えて蛍光パタ
    ーンの読み取りを制御する読取り制御装置と、光シャッ
    タの各区画からの光を集光して受光する光電変換器とを
    備えることを特徴とする請求項1に記載の蛍光パターン
    読取り装置。
  5. 【請求項5】 光シャッタは光透過率を制御できる液晶
    シャッタであり、光電変換器は、ポイント型の光電子増
    倍管であることを特徴とする請求項4に記載の蛍光パタ
    ーン読取り装置。
  6. 【請求項6】 光シャッタは、各区画に対応にスリット
    が設けられた機械式シャッタであることを特徴とする請
    求項4に記載の蛍光パターン読取り装置。
  7. 【請求項7】 光シャッタに替えて、光反射率を制御で
    きる液晶セルおよびミラーの組合せを用いることを特徴
    とする請求項4に記載の蛍光パターン読取り装置。
  8. 【請求項8】 読取り制御装置は、光シャッタの各区画
    の光透過率を読み取り位置に対応して変化させて、光シ
    ャッタからの光を集光して光電センサで受光し、各区画
    の光透過率と、集光して受光した受光量とから連立一次
    方程式求解を行って、各区画の受光量を求めることを特
    徴とする請求項4に記載の蛍光パターン読取り装置。
  9. 【請求項9】 読取り制御装置は、光シャッタの各区画
    の光透過率を設定した係数マトリクスに従って制御し、
    光シャッタからの透過光を集光して光センサにより受光
    し、係数マトリクスの係数と、マトリクスの各行対応に
    集光した受光した受光量から逆マトリクス演算を行っ
    て、各区画の受光量を求めることを特徴とする請求項4
    に記載の蛍光パターン読取り装置。
  10. 【請求項10】 読取り制御装置が行う光シャッタの各
    区画の光透過率を設定する係数マトリクスは、直交関係
    にある配列とし、複数区画を同時に高透過率として、光
    シャッタから複数区画の透過光を集光して受光すること
    を特徴とする請求項9に記載の蛍光パターン読取り装
    置。
  11. 【請求項11】 ゲル支持体のガラス板に電気泳動のベ
    ースとなるゲルを挾み、ゲルに蛍光物質により標識され
    た試料を注入して電気泳動を行い、ゲル中の当該蛍光物
    質を励起して蛍光を発光させ、発光する蛍光パターンを
    読み取る蛍光パターン読取り装置であって、ゲル支持体
    のガラス板を両端部がカットされたガラス板とし、蛍光
    物質の励起光をゲル支持体のガラス板の一方のカット面
    に入射し、入射した励起光がガラス板を通して屈折し、
    屈折した励起光がゲル中を通って蛍光物質の励起する光
    路となる位置に、励起光を発光する光源を配設すること
    を特徴とする蛍光パターン読取り装置。
  12. 【請求項12】 更に、ゲル支持体のガラス板に励起光
    が入る入射位置とは反対側のカット面に対向して、ゲル
    中を通って出た励起光の光路位置を検出する光センサを
    設け、光センサの出力信号により、励起光を発光する光
    源からの励起光がゲル支持体のガラス板の一方のカット
    面に入射する位置を制御することを特徴とする請求項1
    1に記載の蛍光パターン読取り装置。
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