JP3929360B2 - 筆記具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に、誤記などを白色のインキで隠蔽することで修正を可能とするボールペンなどのリフィールを搭載したノック式筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、誤記などを修正するために白色顔料を用いた液体筆記具が知られている。また、白色顔料と溶剤は分離しやすいためこの種の液体筆記具は可撓性のある容器内にインキとボールなどが封入されており、使用に際して振って内部のボールが移動してインキを攪拌する必要がある。また、使用に際して、キャップを着脱する煩わしさがある。
【0003】
上記のような液体筆記具の欠点を解決するため、インキに酸化チタン、高分子中空微粒子などの白色顔料とゲル化剤を含むことで顔料の沈降を防止したものが提案されている。
【0004】
しかしながら、この方法では、次のような欠点がある。
顔料の沈降を防止するため、インキの粘度が高くなり、初筆性が悪くなる。また、インキの吐出を支援するために、インキ収容管を加圧する必要がある。
また、従来からある、加圧ガスを封入することによりインキ収容管を加圧する方法は、コスト高となり製造設備も複雑化する。また、常時加圧されているためチップ先端部のシール性が悪いと未筆記時にインキ漏れを誘発しやすい。また、インキの消費に伴って内圧が減少するため最後までインキを使いきるためには初期の内圧を高くする必要があり、よりインキ漏れを誘発しやすい。
【0005】
ガスを封入する方法以外にも、筆記時にノック動作で加圧をするものが市販されているが、使用者が筆記に関係なく遊びでノック動作を繰り返すことによりインキ収容管内が連続加圧されてしまい、このため、インキが噴出してしまう可能性があったり筆記時にインキが出過ぎたりするなど、インキの流量を使用者がコントロールすることが困難になる問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点に着目してなされたでものであって、顔料の沈降をなくした所定のインキなどの使用を可能にするのでインキを攪拌したりキャップを外したりする煩わしさが無く、使用時のみ加圧することで非使用時にインキの漏れを防止でき、必要な時に加圧するため、ガス充填式のようなガスバリア性のある高価な材料を使用する必要がなく、インキの使用に伴って減少する必要加圧力を特に複雑な機構を用いること無く補うことができ、使用者が加圧操作を繰り返しても連続して加圧されることがなく、安定したインキ流量を確保できる筆記具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、以下の構成を有する。
本発明は、先端に筆記部と後方にインキ収容管を備えたリフィールユニットが、第1のスプリングで後方に向けて弾発された状態で軸本体内に装填されると共に、前記リフィールユニットの筆記部を、軸本体の後端側に設けたノック機構の押し出し操作及び押し出し解除操作に連動させて出没可能となる筆記具において、
前記リフィールユニットのインキ収容管後部が開放され、軸本体内には、該インキ収容管後部とノック機構との間にインキ収容管内圧力を増加させる加圧機構が設けられ、
加圧機構は、シール部と、前端が開放され前記シール部後部および筒部内面によって加圧室を形成する筒部と、前記シール部に設けられ前記加圧室からインキ収容管後部への加圧空気の流れを許容しその逆を阻止する逆止弁と、シール部および筒部を離隔させる方向に弾発させる第2のスプリングとを有するものであり、
前記ノック機構の押し出し操作に連動して軸本体内にある加圧機構のシール部がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに筒部が前進して加圧室の内部空気が加圧され、その加圧空気が前記シール部の逆止弁を開いてインキ収容管内に入りそのインキ収容管内を加圧するようになっており、
前記ノック機構の押し出し操作終了後に、軸本体から突出した筆記部先端を押圧してリフィールユニットを後退させた場合に、加圧機構では軸本体内にある加圧機構のシール部がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに前記シール部に対して相対的に筒部が前進して前記加圧室の内部空気が加圧され、その加圧空気が前記シール部の逆止弁を開いてインキ収容管内に入りそのインキ収容管内を加圧するようになっていることを特徴とする筆記具である。
本発明によれば、前記ノック機構の押し出し操作に連動して軸本体内にある加圧機構のシール部がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに筒部が前進して加圧室の内部空気が加圧され、その加圧空気が前記シール部の逆止弁を開いてインキ収容管内に入りそのインキ収容管内を加圧するようになっている。
このようにして、ノック機構で押し出し操作のときに連動して軸本体内にある加圧機構がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに筒部が前進することで、インキ収容管内が加圧状態になり、インキの筆記部への流動性が支援され、押し出し操作して筆記状態になればすぐに筆記できるようになる。そして、筆記途中で圧力が低下したときには、筆記部先端を押圧して加圧すればよい。
また、前記ノック機構の押し出し操作終了後に、筆記具の使用時にインキの流量が必要なときには、筆記具の使用者が軸本体より突出した筆記部先端を塗布面に押し付けることで、リフィールユニットを加圧機構の中にさらに押し込ませて、加圧機構が加圧空気によってインキ収容管内を加圧するので、より大きな加圧力によってインキ収容管加圧することができる。
このように使用時のみ加圧できるので、非使用時のインキ漏れを防止できる。また、加圧は必要時に行なうことができるため、ガスバリアー性のある高価な材料を使用する必要がない。さらにノックしたまま放置しても加圧された空気は徐々にリークするためインキの漏れの心配はない。
【0008】
なお、本発明においては、第1のスプリングの弾発力は、第2のスプリングの弾発力よりも小さく設定されていることが好適である。ノック機構の押し出し操作時に先にリフィールユニットが前進し、該リフィールの筆記部が軸本体内の先方部に突き当たって止まって初めて加圧機構が加圧動作するようになる。
また、本発明においては、第1のスプリングおよび第2のスプリングの弾発力は、前記ノック機構の押し出し操作終了後に、軸本体から突出した筆記部先端を押圧してリフィールユニットを後退させる場合の反発力が3〜15N(ニュートン)に設定されていることが好適である。このように3〜15Nの反発力であれば、筆記時に筆記部先端が筆圧によりふわふわする感触をユーザーに与えることが無く、しっかりした筆記感を与えることができる。
【0009】
また、本発明においては、加圧機構は、ノック機構の押し出し解除時における前記リフィールユニットの筆記部の軸本体内に没入した状態でインキ収容管内を大気に連通して加圧状態を解除するものであることが好適である。これにより、使用者が筆記具を使用しないにもかかわらずノックを繰り返したとしても、ノック機構の押し出し解除時にはインキ収容管内の連続加圧はされなくなり、インキ収容管内圧が高くならず、インキの噴出し不具合などの発生や紙面へのインキの出すぎなどの不具合が無くなる。また、非筆記時には、大気圧と平衡を維持できるためインキ漏れの心配がない。また、必要時にノックして加圧するため使用する部材にガスバリアー性や各部のシール性にそれほどの精度が要求されなくなり、安価な材料を幅広く適宜選択できるようなる。なお、ノックしたまま放置されても、それほどのガスバリアー性やシール性がないため、加圧された空気は徐々にリークされインキ漏れの心配は無くなる。
【0010】
本発明においては、リフィールユニットは、インキとインキ後端にインキに追従するフォロアを充填したインキ収容管と、インキ収容管の前方に圧入されたボールペンチップとを有して構成され、ボールペンチップ先端内部に回動可能に遊嵌されたボールは、スプリングによる背圧が付与されており非筆記時にはボールペンチップ先端開口部を塞いでいることが好適である。
また、本発明においては、前記インキの粘度は、25℃の雰囲気中において、剪断速度400/sでは、1000mPa・s以下であり、5/sでは300mPa・s以上であることが好適である。このようなインキを使用することのよりインキを攪拌したりキャップを取り外したりする煩わしさを無くすることができる。
【0011】
また、本発明においては、インキ収容管に少なくとも酸化チタン、高分子中空微粒子などの白色顔料とゲル化剤を含む白色顔料インキが充填されてなることが好適である。このようにすれば、顔料の沈降が防止されるととも流動性が極力損なわれないように配合される白色顔料インキとすることができる。この種の白色顔料インキは粘度が高くなり易く、初穂性が悪くなり易いが加圧機構で加圧するのでそのような問題がなくなる。
また、本発明においては、加圧機構の筒部は、カーン式のノック機構の回転子が兼用されていることが好適である。ノック機構の部品と共用でき、部品点数が減らすことができる。
また、本発明においては、軸本体を先後に2分割可能に形成したことが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づき本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1、図2、図3、図4は本発明の実施形態にかかる筆記具の作動(非筆記時、ノック後筆記時、追加圧時、非追加圧時)説明図、図5、図6、図7、図8は該筆記具の部分詳細作動(非筆記時、ノック後筆記時、追加圧時、非追加圧時)説明図である。それぞれの図は半縦断図としている。
【0013】
実施形態の筆記具は、先端にボーペンチップ(筆記部の例)10と後方にインキ収容管12を備えたリフィールユニット14が、第1のスプリング16で後方に向けて弾発された状態で軸本体18内に装填されると共に、前記リフィールユニット14のボールペンチップ10を、軸本体18の後端側に設けたノック機構20の押し出し操作及び押し出し解除操作に連動させて先端開口18aから出没可能となる筆記具において、前記リフィールユニット14のインキ収容管12の後部(インキ収容管後部)12rが開放され、軸本体18内には、該インキ収容管後部12rとノック機構20との間にインキ収容管12内圧力を増加させる加圧機構22が設けられ、加圧機構22は、シール部24と前端開放の筒部26とシール部24および筒部26を離隔させる方向に弾発させる第2のスプリング28とを有するものである。
前記実施形態の筆記具においては、前記ノック機構20の押し出し操作終了後に、軸本体18から突出したボールペンチップ10先端を押圧してリフィールユニット14を後退させた場合に、加圧機構22では軸本体18内にある加圧機構22のシール部24がリフィールユニット14のインキ収容管後部12rに密着後に前記シール部24が後退しそのシール部24に対して相対的に筒部26が前進して筒部26内部の加圧室40の内部空気を圧縮し(加圧し)、その圧縮された内部空気により前記シール部24の逆止弁46を開きシール部24を通してインキ収容管12内を加圧するようになっている。
【0014】
また、前記ノック機構20の押し出し操作に連動して軸本体18内にある加圧機構22のシール部24がリフィールユニット14のインキ収容管後部12rに密着後さらに筒部26が前進して加圧室40の内部空気を圧縮し(加圧し)、前記と同様にその圧縮された内部空気によりシール部24の逆止弁46を開いてインキ収容管12内に入りそのインキ収容管12内を加圧するようになっている。
【0015】
また、第1のスプリング16の弾発力は、第2のスプリング28の弾発力よりも小さく設定されている。
また、第1のスプリング16および第2のスプリング28の弾発力は、前記ノック機構20の押し出し操作終了後に、軸本体18から突出したボールペンチップ10筆記部先端を押圧してリフィールユニットを後退させる場合の反発力が3〜15N(ニュートン)特に好ましくは5Nに設定されている。
【0016】
また、加圧機構22は、ノック機構20の押し出し解除時における前記リフィールユニット14のボールペンチップ10ペン先の軸本体18内への没入状態でインキ収容管12内の加圧状態を解除するものである。
また、前記リフィールユニット14は、インキ30とインキ後端にインキ30に追従するグリース状のフォロア32を充填したインキ収容管12と、インキ収容管12の前方に圧入されたボールペンチップ10とを有して構成され、ボールペンチップ10先端内部に回動可能に遊嵌されたボール10aは、図示しない押し棒を介してスプリングにより先方に向けて付勢されて背圧が付与されており、非筆記時にはボールペンチップ10先端開口部10bを塞いでいる。
前記インキ30の粘度は、25℃の雰囲気中において、剪断速度400/sでは、1000mPa・s以下であり、5/sでは300mPa・s以上であることが好適である。 また、インキ収容管12内のインキ30の後部には、インキ30の溶剤分の揮発を防止する目的でグリース状のフォロア32が充填されている。なお、インキ収容管12の内径の大きい場合は、フォロア32の中に樹脂(ポリプロピレンPPなど)製のフロートを充填することが望ましい。
また、インキ収容管12に少なくとも酸化チタン、高分子中空微粒子などの白色顔料とゲル化剤を含む白色顔料インキが充填されてなる。
【0017】
また、加圧機構22の筒部26は、周面に凹凸部が形成されたカーン式のノック機構20の回転子として兼用されている。詳しくは、軸本体18の後端部が開放し、その開放部を被うように外側面部にクリップ36aが形成された概略砲弾形状のノックカバー36が前後摺動可能に外嵌している。このノックカバー36の天頂部(軸本体18後端方向部)には、外側からキノコ形状の飾り36bが嵌着され、内側から筒状のノック棒38基端部分38aが嵌着固定される。一方、このノック棒38の先端部38bは軸本体18の後端部開放に嵌入しており、先端部38b外周部には軸放射方向外側に係合突起38cが突出形成されており、軸本体18後端部内側の係合段部18bに係合して、軸本体18からノックカバー36の抜け止めをしている。
【0018】
また、前記ノック棒38の先端部38bには、周方向にカム部が形成されており、このギヤ状山谷部が筒部26外周のカム部に係合して、カバーひいてはノック棒の進退動によって、筒部26がノック機構20の回転体として前進・停止・後退するようになっている。また、筒部26は後端部の閉鎖された概略筒形状を呈し、筒部26内周面部に中空異形筒状のシール部24が摺接して、筒部26内底部26aとこのシール部24の後部内段部との間の加圧室40内には、前記第2のスプリング28が介装されてシール部24を先方に向けて付勢している。また、筒部26の内周面は先方が大径でやや入った箇所がそれよりも小径になっており、ノック時にリフィールユニット14が前進をしているときには、この大径箇所に対応し、リフィールユニット14が先軸18Aに突き当たって前進を停止したときにはシール部24が筒部26に対して相対的に進んで小径個所に摺接し加圧室40内を密閉し内部空気を加圧する。
すなわち、このシール部24は、前記筒部26内周に摺接する部分にOリング42がはめ込まれ、リフィールユニット14のインキ収容管12後端との間にゴムリング44が嵌入されてそれぞれ当接部同士の気密を保つようにしている。そして、シール部24の先端部開口内には、概略キノコ形状を呈した逆止弁46が挿着されていて、この逆止弁46により後方の加圧室40からインキ収容管後部12rの空間部(リフィール空間部)48への加圧空気の流れを許容し、その逆の流れを阻止するようになっている。ただ、ノック解除時には、シール部24のインキ収容管12後端への押し付けが緩まり、ゴムリング44の気密が緩まって、リフィール空間部48が筒部26外側を介して大気に開放されるようになっている。
【0019】
また、軸本体18を先後(先軸18A・後軸18B)に2分割可能に形成したものであって軸本体18先方の先軸に後軸が螺合されている。また、リフィールユニット14の先端部のボールペンチップ10は、前部で該チップ10を抱持しかつ後部がインキ収容管12前部に貫入する継手50でインキ収容管12の先端部に保持されている。
【0020】
前記構成の筆記具においての、図1〜図8によりノック時の動作を説明する。
[非筆記時]
非筆記時には、図1、図5に示すように、筒部(回転子)26内にある加圧室40とリフィール空間48が大気と通じて開放されており、非加圧状態にある。
【0021】
[筆記時]
そして、筆記ためにノックカバー36を押して繰り出しノックを行なうと、図1、図5に示す状態から図2、図6に示す状態に作動する。まず、第1のスプリング16が圧縮されて、ノックカバー36、ノック棒38、筒部26、シール部24さらには、リフィールユニット14が前進する。
その際にリフィールユニット14(インキ収容管12)後端部とシール部24前端のゴムリング44が密着してリフィールユニット14後端部がシールされる。このときには、シール部24外周のOリング42は筒部26の内周面に当らず加圧室40は大気と連通している。
【0022】
さらに、リフィールユニット14が前進すると継手50の外側面に形成されたリブ50aが先軸18Aの先端開口18aよりも内側部分に当って、リフィールユニット14の前進が止まる。
その後、ノックカバー36のノック操作により、図6に示すように、ノック棒38と、加圧室40を持つ回転子である筒部26のみが前進し、該筒部26内部にあるシール部24のOリング42が筒部26の内周面に接触することで、筒部26内が密閉状態となる。 さらに、ノック動作に伴い筒部26が前進すると、筒部26内の空気が圧縮されて、圧縮空気は逆止弁46を通ってリフィール空間部48に入り、これにより、圧縮された空気によりリフィール空間部48も加圧される。所定の位置までノックされるとノック機構20のカムにより係止され、リフィールユニット14の後退が規制される。
【0023】
[追加圧時]
インキの消費により、リフィール空間部48が増加し、前記したノック動作による加圧だけでは、十分な加圧力が得られず、結果として十分なインキ流量が得られない場合は、図3、図7に示すように、ペン先を筆記面に押し付けることで、リフィールユニット14のインキ収容管後部12rがゴムリング44、シール部24を筒部26内にさらに押し込む。押し込み量は、シール部24が筒部26内部の段差に突き当たってことでそれ以上の押し込みは規制される。その際に、筒部26内の加圧室40内の空気が圧縮され、圧縮された空気が逆止弁46とシール部24の隙間を通ってリフィール空間部48も加圧される。この場合に、通常時にペン先部がふわふわしないように、第2のスプリング28の反発力を筆記圧よりも十分高めに設定しておくことが望ましい。そのため、スプリングの反発力を筆記時には、5Nに設定する。
【0024】
[追加圧筆記時]
前記の追加圧動作後に、ペン先を筆記面から離すと、第2のスプリング28の弾発力によりリフィールユニット14を押し戻し、図4、図8に示すように、筆記時の位置まで戻る。その際に、筒部(回転子)26内部の加圧室40内の体積は、前記の追加圧のときよりも大きくなり、前記筆記時の状態に戻る。それに伴いリフィールユニット14のリフィール空間部48の圧縮空気も筒部26内に戻ろうとするが、リフィール空間部48の圧力が筒部26内部の加圧室40内の圧力よりも高いため、シール部24に自在に動くように設置された逆止弁46がリフィール空間部48の圧力により、シール部24のゴムリング44に密着することでシールされ、リフィール空間部48内の圧力を保つことができる。
【0025】
[解除時]
筆記後にノックカバー36を押してノック動作をすることで、図1、図5の非筆記状態に復帰する。
【0026】
なお、前記実施形態では、キャップのないノック式のボールペンを本発明の位置実施形態としてあげた。筆記しようとするときにキャップをはずす煩わしさを無くしていたが、もちろん本発明の筆記具にはキャップのあるものでも好適に実施できる。
また、前記実施形態では、本発明の好適例としてリフィールに筆記部としてボールペンとして筆記具を説明したが、ボールペン以外の筆記部を有する筆記具にも、本発明を実施可能である。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、上記のように構成したので下記の効果を奏することができる。
本発明によれば、筆記具の使用時にインキの流量が必要なときには軸本体より突出した筆記部先端を塗布面に押し付けることで、リフィールユニットを加圧機構の中にさらに押し込ませてより大きな加圧力をインキ収容管内に加圧することができる。このように使用時のみ加圧できるので、非使用時のインキ漏れを防止できる。また、加圧は必要時に行なうため、ガスバリアー性のある高価な材料を使用する必要がない。さらにノックしたまま放置しても加圧された空気は徐々にリークするためインキの漏れの心配はない。また、顔料の沈降をなくした所定のインキなどの使用を可能にするのでインキを攪拌したりキャップを外したりする煩わしさが無くなる。
【0028】
また、ノックによる動作と連動して同時に加圧することができるので使用者は加圧を意識すること無く使用でき、操作感に優れる。
また、インキの消費により、リフィール内の加圧が十分でなかった場合には、筆記部先端を紙面に押し付けるという自然な行為(持ち替えたりする必要がない)で追加圧を印加できるので操作性が良く、最後まで快適に使用できる。
また、リフィール自体には、特に加圧のための部品は必要ないことがリフィールのコストを低く押さえることができ、リフィール交換によるランニングコストを低減できる。
また、ノックを多段式にするのではなく、1回目の繰り出しノック時、2回目は先端部の押し込み動作と圧力を上げる操作方法を分けるため、ノック機構が簡単になり機構部寸法を短くすることができ、使い勝手もよく軸本体全長を短くすることができる。
【0029】
また、ノックを解除することで、筒部の加圧室は大気と通気するため、ノック動作を繰り返しても連続加圧されることはない。また、ペン先部を押し込むことによる加圧も加圧室内が閉空間であるため、何度押し込んでも一定圧までしか加圧されない。そのため、使用者が使用しないにもかかわらずノックを繰り返してもリフィールの内圧が高くなることがないため、インキの噴出し事故などの発生や、紙面へのインキの出すぎといった不具合が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態にかかる筆記具の作動(非筆記時)の説明図である。
【図2】 図1の筆記具の作動(筆記時)の説明図である。
【図3】 図1の筆記具の作動(追加圧時)の説明図である。
【図4】 図1の筆記具の作動(非追加圧時)の説明図である。
【図5】 図1の筆記具の部分詳細作動(非筆記時)の説明図である。
【図6】 図2の状態の筆記具の部分詳細作動(筆記時)の説明図である。
【図7】 図3の状態の筆記具の部分詳細作動(加圧時)の説明図である。
【図8】 図4の筆記具の部分詳細作動(非筆記時)の説明図である。
【符号の説明】
10 ボールペンチップ(筆記部)
12 インキ収容管
14 リフィールユニット
16 第1のスプリング
18 軸本体
18A 先軸
18a 先軸の先端開口
18B 後軸
20 ノック機構
22 加圧機構
24 シール部
26 筒部
28 第2のスプリング
30 インキ
32 フォロア
34 スプリング
36 ノックカバー
38 ノック棒
40 加圧室
42 Oリング
44 ゴムリング
46 逆止弁
48 リフィール空間部

Claims (9)

  1. 先端に筆記部と後方にインキ収容管を備えたリフィールユニットが、第1のスプリングで後方に向けて弾発された状態で軸本体内に装填されると共に、前記リフィールユニットの筆記部を、軸本体の後端側に設けたノック機構の押し出し操作及び押し出し解除操作に連動させて出没可能となる筆記具において、
    前記リフィールユニットのインキ収容管後部が開放され、軸本体内には、該インキ収容管後部とノック機構との間にインキ収容管内圧力を増加させる加圧機構が設けられ、
    加圧機構は、シール部と、前端が開放され前記シール部後部および筒部内面によって加圧室を形成する筒部と、前記シール部に設けられ前記加圧室からインキ収容管後部への加圧空気の流れを許容しその逆を阻止する逆止弁と、シール部および筒部を離隔させる方向に弾発させる第2のスプリングとを有するものであり、
    前記ノック機構の押し出し操作に連動して軸本体内にある加圧機構のシール部がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに筒部が前進して加圧室の内部空気が加圧され、その加圧空気が前記シール部の逆止弁を開いてインキ収容管内に入りそのインキ収容管内を加圧するようになっており、
    前記ノック機構の押し出し操作終了後に、軸本体から突出した筆記部先端を押圧してリフィールユニットを後退させた場合に、加圧機構では軸本体内にある加圧機構のシール部がリフィールユニットのインキ収容管後部に密着後さらに前記シール部に対して相対的に筒部が前進して前記加圧室の内部空気が加圧され、その加圧空気が前記シール部の逆止弁を開いてインキ収容管内に入りそのインキ収容管内を加圧するようになっていることを特徴とする筆記具。
  2. 第1のスプリングの弾発力は、第2のスプリングの弾発力よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項に記載の筆記具。
  3. 第1のスプリングおよび第2のスプリングの弾発力は、前記ノック機構の押し出し操作終了後に、軸本体から突出した筆記部先端を押圧してリフィールユニットを後退させる場合の反発力が3〜15N(ニュートン)に設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具。
  4. 加圧機構は、ノック機構の押し出し解除時における前記リフィールユニットの筆記部の軸本体内に没入した状態でインキ収容管内を大気に連通して加圧状態を解除するものであることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
  5. リフィールユニットは、インキとインキ後端にインキに追従するフォロアを充填したインキ収容管と、インキ収容管の前方に圧入されたボールペンチップとを有して構成され、ボールペンチップ先端内部に回動可能に遊嵌されたボールは、スプリングによる背圧が付与されており非筆記時にはボールペンチップ先端開口部を塞いでいることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
  6. 前記インキの粘度は、25℃の雰囲気中において、剪断速度400/sでは、1000mPa・s以下であり、5/sでは300mPa・s以上であることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
  7. インキ収容管に少なくとも酸化チタン、高分子中空微粒子などの白色顔料とゲル化剤を含む白色顔料インキが充填されてなることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
  8. 加圧機構の筒部は、カーン式のノック機構の回転子が兼用されていることを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
  9. 軸本体を先後に2分割可能に形成したことを特徴とする請求項1ないしのうちのいずれか1項に記載の筆記具。
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