JP2003305983A - 加圧式のボールペン - Google Patents

加圧式のボールペン

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JP2003305983A
JP2003305983A JP2002112383A JP2002112383A JP2003305983A JP 2003305983 A JP2003305983 A JP 2003305983A JP 2002112383 A JP2002112383 A JP 2002112383A JP 2002112383 A JP2002112383 A JP 2002112383A JP 2003305983 A JP2003305983 A JP 2003305983A
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Seiichi Kobayashi
小林  清一
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 とぎれやすいインキを使用した、主として、
容器の側面を押圧する煩わしさの無い修正用のボールペ
ンを容易な加圧機構によって提供可能とする。 【構成】 ポンピング式の加圧機構が設けられてなる加
圧式のボールペンに於いて、当該加圧機構は、インキ収
容管内にフォロアの後端に対面してテーパー状又は球面
状の受け座が設けられ、スプリングによって受け座に密
接するように弁体が設けられて成る弁機構部と、その弁
機構部の後方に、ノックスプリングによってノック棒が
インキ収容管に対して常時後方に附勢された状態で係止
されると共に、ノック棒を前進させた時に通気口とノッ
ク棒の前端との間に形成される空間部を圧縮するように
設けられたノック機構部とで構成され、ノック棒を前進
して空間部を適宜圧縮した状態で、前記弁体の密接状態
が解除されるようにノック棒の前端弁体の後端に当接す
る凸部が設けられたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、初期筆記でインキ切れ
しやすいインキを使用したボールペン、インキに種々の
フィラーが混入されたボールペン、紙面に筆記した筆跡
が消しゴムでの擦過により容易に消去できるインキが充
填されたボールペン、誤記等を白色のインキで隠蔽する
ことで修正可能とする加圧式のボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、誤記等を修正するために白色顔料
を用いた液体塗布具が知られている。又、白色顔料と溶
剤が分離しやすい為にこの種の液体塗布具は可撓性のあ
る容器にインキとボール等が封入されており、使用に際
して振って攪拌する必要がある。又、インキを吐出する
為に容器の側面を押圧して行うが、インキ残量が少なく
なった時には容器の側壁を強く押してもインキが吐出さ
れないという苛立たしさがある。又、初期筆記(塗布)
でインキがとぎれやすい問題がある。又、使用する度に
キャップを着脱する煩わしさがある。
【0003】一般に粘性の低いインキ又は剪断減粘性を
有したインキを使用したボールペンは、インキの流出量
が多く(筆記濃度を上げるため)インキ収容管の径を太
くしてインキの搭載量を多くしている。又、インキの粘
度は油性ボールペンのインキに比べて小さいのでインキ
収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、インキの自
重や落下あるいはノック衝撃が加わることによりインキ
漏れ(インキ収容管の後端にインキが逆流する)が生じ
やすい。その為に、通常はインキの後端に筆記時のイン
キの消耗に追随して移動するが、インキの自重や衝撃に
対してインキの逆流を抑制するグリース状のフォロア
が、又、必要によりフォロア棒がフォロア内に浸漬され
て設けられている。しかしながら、フォロアを設けても
上向き筆記をした時にはチップのボール背面のインキが
無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕著な逆
流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、インキの粘
度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向きにした
場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとイン
キが滲みでる(直流)問題が存在する。特に、誤記等を
修正するために白色顔料を用いた液体塗布具の場合に
は、インキの流量を多くすることや、乾燥による目詰ま
り排除などの理由で、筆圧によって先端ボールが後退す
る寸法が大きくとってあり、先端ボールの周面とチップ
のボール抱持部の内面との間の隙間が大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、初期筆記で
インキがとぎれやすいインキを使用したボールペン、イ
ンキに種々のフィラーが混入されたボールペン、紙面に
筆記した筆跡が消しゴムでの擦過により容易に消去でき
るインキが充填されたボールペン、誤記等を白色のイン
キで隠蔽することで修正可能とするボールペンなどを加
圧作用で支援して筆記可能とする。主として、酸化チタ
ン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、
顔料の沈降が防止されると共に流動性が損なわれないよ
うに配合された白色顔料インキと、ポンピングによる加
圧機構を設けることによって、従来のように白色顔料と
溶剤とが分離するような問題がなく、従ってインキを攪
拌する必要がなく、筆記に際して容器の側面を押圧する
ようなこともない使い勝手の良い加圧式のボールペンを
適正な加圧力を容易に設定して提供可能とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成する為に以下の構成を有する。請求項1に記載の発明
に係る加圧式のボールペンは、先端にボールペンのチッ
プと後方にインキ収容管を備え、インキ収容管にインキ
とインキの後端にインキと追随するフォロアが充填され
て、更にインキ収容管の後端にポンピング式の加圧機構
が設けられてなる加圧式のボールペンに於いて、前記ポ
ンピング式の加圧機構は、インキ収容管内にフォロアの
後端に対面してテーパー状又は球面状の受け座が設けら
れ、その軸心に通気口が設けられると共に、スプリング
によって受け座に密接するように弁体が設けられて、弁
体前方のインキ収容管の内部が密室状態と成される弁機
構部と、その弁機構部の後方に、ノックスプリングによ
ってノック棒がインキ収容管に対して常時後方に附勢さ
れた状態で、且つ前後退可能にインキ収容管に係止され
ると共に、ノック棒の外周部がインキ収容管の内周部に
密接するように設けられ、ノック棒を前進させた時に通
気口とノック棒の前端との間に形成される空間部を圧縮
するように設けられたノック機構部とで構成され、ノッ
ク棒を前進して空間部を適宜圧縮した状態で、前記弁体
の密接状態が解除されるようにノック棒の前端弁体の後
端に当接する凸部が設けられたことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の発明に係る加圧式のボー
ルペンは、請求項1に記載の加圧式のボールペンに於い
て、先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に密
接するように先端ボールの背面にバネ圧が付与されると
共に、インキ収容管には、酸化チタン、高分子中空微粒
子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が防止さ
れると共に流動性が極力損なわれないように配合された
白色顔料インキが充填されてなる。
【0007】
【実施例】図1乃至図4は、実施例1であるボールペン
5をリフィールとしてノック式筆記具に搭載した状態を
示している。このノック式筆記具は、前端及び後端を開
口して側面の円周上の一部に後端縁から所要距離前方位
置まで連通した軸方向の長い窓孔1dを穿設した軸筒1
と、軸筒1の窓孔1dに対向する位置に上方向及び横方
向に弾性変位可能な玉部1bを有して当該玉部1bには
係止段部1cを設け、又後端部には軸筒1と接合した基
部1eを有するクリップ1aを樹脂により一体成形し、
又前端を開口したコの字状の基部1eの上端にはスリッ
トに囲まれた箇所を弾性片1fとなし、当該弾性片1f
の下端には適宜傾斜面1gが形成されている。又、軸筒
1の前端には先軸2が螺合などの手段により着脱可能で
固定されている。
【0008】また一方、詳細は後述するが、ボールペン
の継ぎ手6の前軸部6aにリターンスプリング4を嵌装
した状態で軸筒1の後端開口部から軸筒1の内部に挿入
して、リターンスプリング4の前端は先軸2の内段部2
cに当接させ、後端は継ぎ手6の段部6eに当接させて
いる。
【0009】またノック筒3は、前端開口、後端閉塞上
の筒体で、外周部の同軸線上に前方から係止突起3a、
リブ3b、セーフティ片3cが一体に形成されている。
ノック筒3は、その内孔に上記ボールペン5のインキ収
容管10を嵌挿させた状態で軸筒1の後端から挿入され
て、係止突起3a、リブ3b、セーフティ片3cが軸筒
1の窓孔1dに嵌装し、セーフティ片3cの後端が上記
クリップ1aの基部1eに設けた弾性片1fの前端の段
部1hに当接して抜け止め係止されている。
【0010】以上により、ノック筒3の後端を前方へ押
圧すると係止突起3aがクリップ1aの玉部1bを押し
上げてその前方に移動して係止段部1cと係合する状態
に位置したときにボールペン5のチップ7が先軸2の先
端孔2aから突出する。(図2参照)と共にクリップ1
aの先端部を僅かに上方へ又は横方向へ弾性変位させて
係止段部1cと係止突起3aの係合を解除してリターン
スプリング4によってボールペン5をセーフティ片3c
が弾性片1fの段部1hに衝合するまで後退せしめた状
態でボールペン5のチップ7が先軸2内部に没入するよ
うに各部の寸法を適宜に設定して構成している。尚、ボ
ールペン5の交換は軸筒1から先軸2を外して行うが、
ボールペン5の交換をしない使い捨ての場合には、軸筒
1と先軸2は一体に形成することができる。
【0011】図3及び図4は上述したボールペン5を示
している。先ず図3に示すように、ボールペン5のイン
キ収容管10内には、低粘度のインキや剪断減粘性を有
したインキ、主として白色顔料インキ11が充填され、
そのインキの後端にインキの消耗と共にインキと追随す
るグリース状のフォロア12が充填されている。又、フ
ォロア12はインキと相溶性が無く又インキの蒸発を防
止する性能を有している。又、必要に応じてフォロア1
2内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロ
ア棒が浸漬される。尚、フォロアは例えばシリコンゴム
等の追従体とすることも可能である。
【0012】白色顔料インキ11は、少なくとも酸化チ
タン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含
み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が極力損なわ
れないように配合された白色顔料インキである。又、イ
ンキは剪断減粘性を有しているので先端ボールの回転で
粘度が低下するのと相まって隠蔽性の高い塗布が可能で
ある。
【0013】継ぎ手6は、鍔部6bの前方に前軸部6a
が、後方に後軸部6cが形成され、前軸部6a先端のチ
ップ嵌着孔6hに先端ボール8を抱持したチップ7の軸
部7aが固着されている。又、チップ7はインキ流入可
能なチャンネルを有した座に先端ボール8が略当接した
状態で、先端ボール8が回転自在に抱持されるようカシ
メられている。又、チップ7の内孔部にスプリング9が
内挿され、チップの軸部7aの後端が適宜カシメられて
スプリング9の後端が抜出不能となされている。
【0014】又、スプリング9の先方には直線状の棒軸
部9aが形成され、当該棒軸部9aの先端が先端ボール
8の背面に押圧状態に当接している。又、先端ボール8
はその押圧でチップ7のボール抱持部(カシメ等で形
成)の内縁に密接状態と成されている。尚、スプリング
の前面に先端ボール8の背面を押圧する押し部材を設け
ることも、又、上記棒軸部を極細巻きのコイル状となす
ことも可能である。また更に、チップを耐磨耗性やイン
キのシール性能に優れた樹脂成型品となして、先端ボー
ルの背面を押圧するバネ座を一体又は別体のバネ座を設
けて構成することも可能である。
【0015】又、先端ボール8がボール抱持部の内面に
密接することはインキが高粘度であっても筆記先端の乾
燥、インキの直流防止に対し極めて重要である。即ち、
本願のような主に誤記修正塗布用のボールペンは、イン
キの吐出量を多くする為に、筆記用のボールペンに比較
して先端ボールの後退する寸法が大きく設定されてい
る。又、必要に応じて先端ボール8を抱持するチップ内
面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する為に内
面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的な塑性
加工などが配慮される。又、必要によっては先端ボール
との密接面に表面処理などが配慮される。
【0016】またインキの逆流防止を完璧と成すため
に、上記チップ嵌着孔6dの後方に弁室を設け、弁室の
後部にテーパー状又は球面状の弁体受け座と後方に連通
する導孔を形成して、その弁室内に球状の弁体が遊嵌さ
れると共に、チップ7を上向きにした状態で導孔を閉塞
してインキの逆流を防止し、下向きにした状態では弁体
がチップの後端孔を閉塞しない状態に規制してインキが
チップ内孔部に流入するように構成することができる。
尚、弁体は弁体受け座に密接する側をテーパー状又は球
面状に成した軸状体とすることも可能である。
【0017】又、継ぎ手6の鍔部6bの後方には後軸部
6cが延設され、後軸部6cの外周には筒状のインキ収
容管10がその前端を鍔部6bの後端に当接して圧入固
着されている。尚、インキ収容管10は一例として透明
のPP樹脂やナイロン樹脂成形品等が使用される。又、
実施例は継ぎ手とインキ収容管が別部材で形成されてい
るが、両者を一体の樹脂成形品で形成することも可能で
ある。
【0018】又、インキ収容管10の後端にはポンピン
グ式の加圧機構が設けられる。その構成については以下
に説明する。
【0019】ポンピング式の加圧機構は、インキ収容管
内部が密室状態と成される弁機構部と、その弁機構部の
後方に形成される空間部を圧縮するように設けられたノ
ック機構部とで構成されている。先ず、弁機構部は、イ
ンキの後端に接触してインキの消耗と共に追随するよう
配設されたフォロアの後端に位置して配設される。ブッ
シュ13は、軸心部に前端から孔が設けられ、その孔の
後端にテーパー状又は球面状の受け座13cが形成され
ると共に、やや小径と成した孔が後端まで貫通して通気
口13dが形成されている。又、前端の孔には、内方に
向かって所要箇所で突出した段部13bが設けられ、球
状の弁体14が受け座13cに密接する状態に弁体と段
部13bとの間にスプリング15が敷設されている。と
ころで、上記ブッシュ13の段部13bは、周囲にスリ
割り部13a等を設けて弾性変形可能とする片部に形成
されており、インキ収容管10内に固定される前段階に
於いて容易に弁体14とスプリング15を敷設すること
ができる。以上によって、常時は、弁体14が受け座1
3cに密接して通気口13dが閉塞され、フォロア前方
のインキ収容管内部が密室状態と成される。
【0020】又、弁機構部の後方にノック機構部が配設
される。インキ収容管10の後端部側面に、後端側から
先方に向かって細くなるテーパー状のスリット部10b
が形成され、その前端に段部10cを有して軸方向前方
所定長さのスリット部10aが形成されている。又、ノ
ック棒16は、後端に鍔部とその前方に軸部が形成さ
れ、鍔部の前端に段部16bが設けられ、軸部外周の略
中間に突部16aと軸部外周の略前端に周状の溝部16
cが設けられて、その溝部16cに一例としてゴム等の
弾性体や弾性のある成形樹脂などより成るシールリング
17が止着されている。尚、シールリング17は、気密
性、滑り性のよいものが選択される。又、他潤滑剤を介
在させるなど配慮される。又、シールリング部は軸部外
周に一体に形成することも可能である。
【0021】またノック棒16は、インキ収容管10の
後端から挿入され、上記段部16bとインキ収容管10
の後端との間にノックスプリング18が敷設されると共
に、突部16aが上記テーパー状のスリット部10bを
弾性的に拡開して、突部16が段部10cの前面に係止
され、ノックスプリング18によってインキ収容管10
に対しノック棒16は常時後方に附勢される。又、ノッ
ク棒の軸部前方がインキ収容管10の後端孔に嵌入し、
シールリング17の外周部が後端孔の内周部に摺接す
る。そのとき、シールリング17は、スリット部10a
の略前端にかかる直前の状態に位置しており、従って、
通気口13dとノック棒16の前端との間に形成される
空間部11aは外気と連通している。即ち、ノック棒1
6の前進作動の直前において、インキ収容管10の空間
部11aは外気と連通され、ノック棒16が適宜前進し
た直後においてシールリング17の外周部がインキ収容
管の内周部に密接することで外気と遮断され、空間部1
1aの縮小と共に加圧されるよう構成されている。又、
ノック棒16を前進して空間部11aを適宜圧縮した状
態で、弁体14の受け座13cとの密接状態が解除され
るようにノック棒16の前端に設けられた凸部16dが
弁体14の後端に当接する。
【0022】また図5及び図6は実施例2であるボール
ペンを示している。先ず、図5に示すボールペン19
は、軸筒20、チップ25、弁体24、受け座部材2
2、インキ28、フォロア29、フォロア棒30、軸筒
後端に設けられるポンピング式の加圧機構で構成され、
また図6に示すボールペンは、弁体と受け座部材及びフ
ォロア棒が除かれて構成されており、いずれも筆記具の
最終形態としては先軸部21に被嵌するキャップ(図示
せず)が設けられる。
【0023】軸筒20は樹脂成形品(通常は透明樹脂)
で、先方に先細状の先軸部21を一体に有している。
又、先端より内孔21aが形成され、内孔の後端には拡
開した孔(弁室23となる)があり、その孔の前端に複
数箇所でリブ21cが放射状に設けられている。
【0024】一方、受け座部材22は、前面にテーパー
状または球面状の弁体受け座22aを有し、弁体受け座
22aの中心から後端に貫通した導孔22dが設けられ
ている。又、外周部の前方に円周状に凸部22bが、後
方に円周状又は突条の係止部22cが形成されている。
受け座部材22は、軸筒20の後端から挿入され、軸筒
内孔先方の段部20aに当接して位置決めされると共
に、その前方の内孔面に上記凸部22bが密接し、更に
係止部22cが後方の内孔面に食い付き状に係止され
る。尚、軸筒20の内孔面と受け座部材22の外周部の
相互間に溝部と突部を設けて、弾性変形を利用して係止
することも可能である。
【0025】以上で、リブ21cの後端となる受け座2
1dと受け座部材22の前端となる弁体受け座22aと
の間に弁室23が形成される。尚、受け座部材22を係
止する前に球状の弁体24が挿入されて、弁室23内に
弁体24が遊嵌される。尚、弁体は球状に限らず棒状の
コマであってもよい。その場合、弁体の前方外周にイン
キを流通可能とする溝を形成すれ弁室の前端に上記のリ
ブ21cを特に設ける必要はない。
【0026】またチップ25は、インキ流入可能なチャ
ンネルを有した座に先端ボール26が略当接した状態で
先端ボール26が回転自在に抱持されるようカシメられ
ている。又、チップ内孔25aにスプリング27が内挿
され、チップ後方の軸部25bの後端が適宜カシメられ
て、スプリング27の後端が抜出不能に設けられてい
る。又、スプリング27の先方には直立状の棒軸部27
aが形成され、当該棒軸部27aの先端が先端ボール2
6の背面に押圧状に当接している。尚、先端ボール26
はその押圧でチップ25のボール抱持部の内縁に密接状
態と成される。又、チップ25は先軸部21先端の内孔
21aに圧着される。尚、スプリングの前面に先端ボー
ル26の背面を押圧する押し部材を設けることも、又、
上記棒軸部を極細巻きのコイル状となすことも可能であ
る。また更に、チップを耐磨耗性やインキのシール性能
に優れた樹脂成形品となして、先端ボールの背面を押圧
するバネ座を一体又は別体のバネ座を設けて構成するこ
とも可能である。
【0027】以上により、チップ側が下向きの時に弁体
24が受け座21dに当接して、インキが導孔22d、
弁室23、リブとリブとの間に形成される溝を通じてチ
ップ内孔25aから先端ボール26の背面まで導通す
る。
【0028】軸筒20は、上記導孔22dの後方にイン
キ収容部を有しており、そのインキ収容部内に低粘度の
インキや剪断減粘性を有するインキ、主として白色顔料
インキ28が充填され、そのインキの後端にインキの消
耗と共にインキと追随するグリース状のフォロア29が
充填されている。又、フォロアはインキと相溶性が無く
又インキの蒸発を防止する性能を有している。又、必要
に応じてフォロア内にフォロアと略同等の比重を有する
樹脂製のフォロア棒30が浸漬される。尚、フォロアは
例えばシリコンゴム等の追従体とすることも可能であ
る。
【0029】又、白色顔料インキ28は、少なくとも酸
化チタン、高分子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を
含み、顔料の沈降が防止されると共に流動性が極力損な
われないように配合された白色顔料インキである。又、
インキは剪断減粘性を有しているので先端ボールの回転
で粘度が低下するのと相まって隠蔽性の高い塗布が可能
である。
【0030】又、軸筒20の後端にはポンピング式の加
圧機構が設けられる。加圧機構の構成については上述し
た実施例1と同じなので説明は省略する。
【0031】
【作用】先ず、図1はノック式筆記具の携帯時を示すも
のである。この状態から、ノック筒3の後端を前方へ押
圧すると係止突起3aがクリップ1aの玉部1bを押し
上げてその前方に移動して係止段部1cと係合したとき
にボールペンリフィール5のチップ7が先軸2の先端孔
2aから突出する。(図2参照) この状態では、インキ収容管10略後端の空間部20は
スリット部10aを通じて外気と連通しており、リター
ンスプリング4とノックスプリング19の設定力はその
ようにバランスがとられている。又、再びノック式筆記
具を携帯する時には、クリップ1aの先端部を僅かに上
方へ又は横方向へ弾性変位させて係止段部1cと係止突
起3aの係合を解除すると、リターンスプリング4によ
ってボールペンリフィール5が後退し、チップ7が先軸
2内部に没入する。
【0032】次に、ポンピング式の加圧機構の作用を以
下に説明する。図2に示す状態からノック筒3の後端を
押圧して前進すると、継ぎ手6の前端6fが先軸2に設
けた段部2bに当接してその前進が阻止されると共に、
インキ収容管10に対しノック棒16が前進を開始す
る。図4に示すように、シールリング17の外周部がイ
ンキ収容管10の内周部全周に密接した時点でインキ収
容管略後端の空間部11aが外気と遮断されると共に、
ノック棒16が更に前進することによってシールリング
17の外周部がインキ収容管の内周部に密接して摺動
し、空間部11aの縮小と共に内圧が上昇する。又、ノ
ック棒16を前進して空間部11aを適宜圧縮した状態
で、弁体14の受け座13cとの密接状態が解除される
ようにノック棒16の前端に設けられた凸部16dが弁
体14の後端に当接し、加圧された空気が弁体の前方に
押し込まれることによって、フォロア112の後端が加
圧されてインキのチップ側への流動性が支援される。
【0033】そのことは、落下衝撃やインキの流動性の
悪さ等に起因して先端ボールの周面からインキが離れて
しまい連続的なインキの流出がとぎれるのを防止する作
用ととぎれた時に回復する作用となる。又、インキの特
性などによって適正な加圧力が設定される。その場合、
シールリング17の外周部がインキ収容管10の内周部
全周に密接する時の空間部11aの容積とノック棒16
の前端に設けられた凸部16dが弁体14の後端に当接
した時の空間部11aの容積を幾らにするか、シール部
のリーク値などを勘案して設定することが可能となる。
又、凸部16dで弁体14の後端に当接することによっ
て、凸部16dを押圧するスプリング15の強さが所定
の強さより強い方にばらついても加圧力が設定維持可能
となる。
【0034】次に、ボールペン5の機能について説明す
る。先ず、筆記しない状態ではスプリング9の押圧で先
端ボール8がチップ抱持部の内縁に密接されるのでイン
キ11の直流及び逆流が防止される。又、筆圧により先
端ボール8が微小に後退するので隙間を生じてインキが
流出可能となり、筆記により先端ボール8の回転でイン
キが流出されて筆記される。スプリング9の押圧が無い
場合でも、インキの粘度があまり低く過ぎたり、あるい
はインキの充填量が多過ぎたり、インキ収容管が太過ぎ
たりしない場合には、フォロアの後端が加圧されるので
インキが直流や逆流が防止できる。しかしながら、チッ
プ7を上向きにして筆記したり、ノック式筆記具に搭載
した場合のノック衝撃の繰り返しなどを考慮するとイン
キの直流及び逆流防止のためにスプリング9で押圧する
ことが望ましい。
【0035】又、フォロア棒は、インキ収容管が大径で
ある場合に使用される。即ち、グリース状のフォロア
は、インキ収容部が大径の場合に衝撃などの影響で変形
を受け破壊されやすいという問題がある。フォロア内に
フォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒を
浸漬させることにより剛性を上げることが可能となる。
【0036】又、インキの直流及び逆流はスプリングに
よる先端ボールへの押圧で果たされるが、先端ボールを
ボール抱持部の内縁にスプリングの押圧によって密接さ
せると共に、その後方に弁体を遊嵌した弁室を設けてチ
ップ上向きで弁体が導孔を閉塞するように併設して設け
ることで、ボール抱持部の加工バラツキによる先端ボー
ルとの密接不完全状態や、ボール抱持部と先端ボールと
の隙間に固形物が付着した場合の密接不完全状態が生じ
てもインキの逆流が確実に防止できる。
【0037】上述したフォロア棒や弁体を有したインキ
の逆流防止構造は、インキ収容部が大径で逆流しやすい
場合や、上向き筆記を繰り返した時や衝撃が掛かった時
に性能を発揮するものであって構成要素として必須のも
のではなく、特に誤記修正用のボールペンは上向きに使
用されることはまず無いので必ずしも必要としない。
【0038】尚、上述した加圧式のボールペンの作用
は、実施例1に沿って説明したが、実施例2の作用もほ
ぼ同じなので説明は省略する。
【0039】
【発明の効果】本発明の加圧式のボールペンの構成及び
作用は以上の如くであり、初期筆記でインキ切れしやす
いインキを使用したボールペンが加圧作用に支援されて
筆記可能となる。又、少なくとも酸化チタン、高分子中
空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈降が
防止されると共に流動性が損なわれないように配合され
た白色顔料インキと、ポンピングによる加圧機構を設け
ることによって、従来のように白色顔料と溶剤とが分離
するような問題がなく、従ってインキを攪拌する必要が
なく、筆記に際して容器の側面を押圧するようなことも
なく、更に煩わしいキャップの着脱もない使い勝手の良
い誤記修正用のノック式筆記具が提供可能となる。又、
ノック棒16の前端に設けられた凸部16dが弁体14
の後端に当接させることによってインキの特性などによ
って適正な加圧力が設定可能となる。又、凸部16dを
押圧するスプリング15の強さが所定の強さより強い方
にばらついても加圧力が設定維持可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1である加圧式のボールペンを
ノック式筆記具に搭載した一部非断面の縦断面図で、筆
記先端が没入した状態を示している。
【図2】ノックして、筆記先端を突出した状態に於ける
一部非断面の縦断面図である。
【図3】実施例1である加圧式のボールペンの全体を示
す縦断面図である。
【図4】実施例1である加圧式のボールペンのポンピン
グ式の加圧機構を拡大して示した断面図である。
【図5】実施例2である加圧式のボールペンを示した縦
断面図である。
【図6】実施例2である加圧式のボールペンを別の形態
で示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 軸筒 1a クリップ 1b 玉部 1c 係止段部 1d 窓孔 1e 基部 1f 弾性片 1g 傾斜面 1h 段部 2 先軸 2a 先端孔 2b 段部 2c 内段部 3 ノック筒 3a 係止突起 3b リブ 3c セーフティ片 4 リターンスプリング 5 ボールペン 6 継ぎ手 6a 前軸部 6b 鍔部 6c 後軸部 6d チップ嵌着孔 6e 段部 6f 前端 7 チップ 8 先端ボール 9 スプリング 9a 棒軸部 10 インキ収容管 10a スリット部 10b テーパー状のスリット部 10c 段部 11 インキ 11a 空間部 12 フォロア 13 ブッシュ 13a スリ割り部 13b 段部 13c 受け座 13d 通気口 14 弁体 15 スプリング 16 ノック棒 16a 突部 16b 段部 16c 溝部 16d 凸部 17 シールリング 18 ノックスプリング 19 ボールペン 20 軸筒 20a 段部 20b 円周部 20c スリット部 20d テーパー状のスリット部 20e 段部 21 先軸部 21a 内孔 21b 孔部 21c リブ 21d 前受け座 22 受け座部材 22a 弁体受け座 22b 凸部 22c 係止部 22d 導孔 23 弁室 24 弁体 25 チップ 25a チップ内孔 25b 軸部 25c カシメ部 26 先端ボール 27 スプリング 27a 棒軸部 28 インキ 29 フォロア 30 フォロア棒 31 ブッシュ 31a スリ割り部 31b 段部 31c 受け座 31d 通気口 32 弁体 33 スプリング 34 ノック棒 34a 突部 34b 段部 34c 溝部 34d 突部 35 シールリング 36 リターンスプリング 37 空間部 38 軸筒 39 先軸部 40 フォロア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にボールペンのチップと後方にイン
    キ収容管を備え、インキ収容管にインキとインキの後端
    にインキと追随するフォロアが充填されて、更にインキ
    収容管の後端にポンピング式の加圧機構が設けられてな
    る加圧式のボールペンに於いて、 前記ポンピング式の加圧機構は、インキ収容管内にフォ
    ロアの後端に対面してテーパー状又は球面状の受け座が
    設けられ、その軸心に通気口が設けられると共に、スプ
    リングによって受け座に密接するように弁体が設けられ
    て、弁体前方のインキ収容管の内部が密室状態と成され
    る弁機構部と、 その弁機構部の後方に、ノックスプリングによってノッ
    ク棒がインキ収容管に対して常時後方に附勢された状態
    で、且つ前後退可能にインキ収容管に係止されると共
    に、ノック棒の外周部がインキ収容管の内周部に密接す
    るように設けられ、ノック棒を前進させた時に通気口と
    ノック棒の前端との間に形成される空間部を圧縮するよ
    うに設けられたノック機構部とで構成され、 ノック棒を前進して空間部を適宜圧縮した状態で、前記
    弁体の密接状態が解除されるようにノック棒の前端弁体
    の後端に当接する凸部が設けられたことを特徴とする加
    圧式のボールペン。
  2. 【請求項2】 先端ボールがチップ先端のボール抱持部
    の内縁に密接するように先端ボールの背面にバネ圧が付
    与されると共に、インキ収容管には、酸化チタン、高分
    子中空微粒子等の白色顔料とゲル化剤を含み、顔料の沈
    降が防止されると共に流動性が極力損なわれないように
    配合された白色顔料インキが充填されてなる請求項1に
    記載の加圧式のボールペン。
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