JP3928121B2 - 水栓部品の取付台座 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本各発明は、デッキ面や壁面等の取付部に水栓本体やシャワースタンド等の水栓部品を取り付けるための水栓部品の取付台座に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デッキ面や壁面等の取付部に水栓本体やシャワースタンド等の水栓部品を取り付けるには、取付部に穿設された取付孔に水栓部品の固定部を挿通し、取付部の裏側からこの固定部にナットを螺着して、水栓部品とナットとにより取付部を挟持していた。しかしながら、この取付手段によると、取付部の裏側からナットのはめ込み・締め付けを行わなければならず、このため取付作業が困難であり、また、締め付けを行う際には、取付部表側で水栓部品が回転しないように保持する者と、取付部裏側でナットの締め付けを行う者との二人の作業者が必要となり作業性も悪かった。そこで、図1に示すような取付台座100が用いられていた。この取付台座100は、取付部1の表側からの作業のみにより取付部1に固定することができるものであり、取付部1に固定された後に、水栓本体3等の水栓部品が取り付けられるものである。この従来の取付台座を、図10及び図11を参照して以下に説明する。
【0003】
図10に示す取付台座100(特開平10−318398号公報記載の「物品の取付構造」。以下、従来例1とする。)は、上部に水栓本体が取り付けられる取付ベース110と、取付ベース110に対して回動自在に下向きに挿通された第1ボルト131及び第2ボルト132の2本のボルトと、第1ボルト131に予め螺着された挟持具120とを備えているものである。挟持具120は湾曲された半円弧状に形成され、その周方向長は取付部1の取付孔の直径よりも大きく設けられており、取付部1裏側から取付孔の周縁部に当接されて取付ベース110と協働して取付部1を挟持できるように設けられている。また、挟持具120には、第1ボルト131に予め螺着された部位と反対の端部付近に、第2ボルト132が螺着可能なねじ孔121が設けられている。また、第2ボルト132は第1ボルト131よりも短く設けられている。
【0004】
このような取付台座100において、挟持具120を第1ボルト131の所定の位置(第2ボルト132の先端がねじ孔121の上部に設けられた係止部122に係止される位置)まで螺入した上で、ねじ孔121側を下にして挟持具120を傾かせた状態で、ねじ孔121側から挟持具120を取付孔に挿入する。上記したように挟持具120の周方向長は取付孔の直径よりも大きいが、このように挟持具120を傾けて挿入することにより、挟持具120を取付孔に挿入することができる。そして挟持具120を取付孔に挿入した後、取付ベース110を取付部1の所定位置に配置する。次いで取付部1の表側から第1ボルト131を上方から見て時計回りに回転させると、挟持具120が第1ボルト131と共回りして、挟持具120のねじ孔121側の端部が第2ボルト132方向(図中の矢印方向)に向かって移動する。ここで、挟持具120は、予め、第2ボルト132の先端がねじ孔121の上部に設けられた係止部122に係止されるように第1ボルト131の所定の位置まで螺進されており、係止部122への第2ボルト132の係止により共回りが規制される。
【0005】
そして、取付ベース110上方より、係止部122に係止された第2ボルト132を回転させると、そのまま第2ボルト132がねじ孔121に螺入される。そしてこれと同様に第1ボルト131も回転させることにより挟持具120全体が上方に螺進され、この挟持具120上面と取付ベース110下面とで取付部1が挟持され、もって取付台座100が取付部1に固定される。
【0006】
次いで図11に示す別の取付台座100(特開平11−81401号公報記載の「水栓の取付構造」。以下、従来例2とする。)について説明する。この取付台座100は、先端に各々挟持具120を螺着させた2本のボルト130と、挟持具120の回転を規制する回り止め140が設けられたものである。挟持具120は、その中心から偏芯した部位にボルト130が取り付けられている。挟持具120は、ボルト130と共回り可能に取り付けられており、平面視においてボルト130からの長さが長い部位を内向きにすると、2つの挟持具120が取付孔に挿入可能となり、一方、長い部位を外向きにすると2つの挟持具120が取付孔に挿通不能となる。このような挟持具120を、平面視においてボルト130からの長さが長い部位を内向きにして取付孔に挿入し、取付孔に挿入した後にボルト130を回転させて長い部位を外向きにして取付部1から抜脱しないようにすることができる。
【0007】
ここで、挟持具120を取付孔に挿入した後、取付台座100上方よりボルト130を回転させると、挟持具120はボルト130と共回りするが、回り止め140により所定の向きで挟持具120の共回りが規制される。したがって、回り止め140による規制後は、ボルト130をさらに回転させることにより挟持具120が上方に螺進され、この挟持具120上面と取付ベース110下面とで取付部1が挟持され、もって取付台座100が取付部1に固定される。
【0008】
このように、図1、図10、図11に示した従来の取付台座100は、いずれも、取付部1の表側からの作業により固定できるものである。そして、このように固定された取付台座100に対して水栓本体3等の水栓部品を固定すればよいことから、取付部1への水栓部品の取り付けを一人で簡便に行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した従来の取付台座100では、以下のような問題が生じていた。
【0010】
まず、従来例1では、挟持具120に係止部122を設けなければならないことから構造が複雑となっている。また、取付孔に挿入した後、挟持具120の係止部122に第2ボルト132の先端を係止させなければ、挟持具120のねじ孔121に第2ボルト132を螺入することができないため、取付孔への挟持具120の挿入に先立って、第2ボルト132の先端位置に対応するように挟持具120の高さを合わせて第1ボルト131に位置決めしておかなければならず、このため取り付け作業が煩雑である。さらに、挟持具120の係止部122に第2ボルト132の先端を係止させることができても、ねじ孔121の入り口に第2ボルト132の先端が挿入されなければ、第2ボルト132の螺入が円滑に行われない場合もある。このような場合には、第1ボルト131を引き上げる等して、挟持具120を第2ボルト132の先端に押圧する作業も必要となり、この点でも取り付け作業が煩雑となる。
【0011】
次に、従来例2では、挟持具120の共回りを規制する回り止め140を別途設けなければならないことから、構造が複雑となる。また、回り止め140は、取付ベース110からピン状に突出された脆弱なものであるため、取付孔への挿入に際して折れ曲がったり破損しないように細心の注意を払う必要があり、このために取り付け作業が煩雑となる。また、このような回り止め140の強度を確保するには、例えば2つの回り止め140の先端部分を互いに連結して拘束する等しなければならず、構造がより複雑となる。
【0012】
また、各従来例では、取付ベース110に、水栓本体3から延設された接続管112等を挿通する開口部11が設けられているのであるが、この開口部11は、接続管112等を円滑に挿通させるために、取付ベース110の中央部分に大きく開口している。よって、取付ベース110におけるボルト130,131,132の配置部位は取付ベース110の周縁の片側に限られる。このため、取付台座100を取付部1に固定した際には、偏った位置に偏在されるボルト130,131,132が締め付けられることにより、取付台座100の片側にだけ強く力が加わりやすい。このため、取付後の取付台座100に横方向から力が加わった場合に、取付台座100が横滑りを起こしやすく、取付台座100の取付部1への堅固な固定が困難であるという問題を生じていた。
【0013】
本各発明は上記した従来の水栓部品の取付台座の問題点を解消するものであり、構造が簡単で取り付け作業の容易な取付台座を提供することを目的とする。また、取付部へ堅固に取り付けることのできる取付台座を提供することも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、本各発明の採った手段を以下に説明する。本発明の請求項1に記載の水栓部品の取付台座は、「デッキ面や壁面等の取付部に水栓本体やシャワースタンド等の水栓部品を取り付けるための取付台座であり、前記水栓部品が固定される取付ベースと、該取付ベースに回動自在に挿通されたボルトと、前記取付部に穿設された取付孔に挿入可能に構成され、前記ボルトの締め付けにより前記取付ベースと協働して前記取付部を挟持する挟持具と、を備えた水栓部品の取付台座であって、前記取付ベースには第1ボルト、第2ボルト及び第3ボルトの3本のボルトが取り付けられ、前記挟持具は、第1ボルト及び第2ボルトが螺入された固定片と、第3ボルトが螺入され、該第3ボルトと共に回動して前記固定片とで前記取付孔に挿通可能な状態又は挿通不能な状態を形成する可動片とからなり、前記可動片は、前記第1ボルト、前記第2ボルト又は前記固定片に当接することにより回動が規制されて前記取付孔に挿通不能な状態に位置決めされることを特徴とする水栓部品の取付台座」である。
【0015】
本発明では、挟持具を構成する固定片及び可動片がボルトに予め螺入されている。よって、取付台座の固定作業に際して、挟持片をボルトに螺入しなければならないといった煩雑な作業を必要としない。また、可動片の位置決めは、取付台座の固定に必要な機能部材である第1ボルト、第2ボルト又は固定片によりなされる。よって、可動片の位置決めのためだけの部材を必要とせず、構造を簡略化できる。
【0016】
さらに、少なくとも3本のボルトにより取付ベースを固定するため、一直線上にはない3点において取付台座を取付部に固定することができるので、ボルトの締め付けにより取付ベースの片側にのみ強い力が加わるおそれが少ない。特に、3本のボルトを、取付ベースの軸心に対して180°以上の範囲で配置すると、挟持具を取付部側に引き寄せる支点により描かれる3角形の内側に取付ベースの軸心が位置することになる。よって、このようにした場合には、固定力が取付ベースの一側に偏在することなく、取付ベースをより一層堅固に固定することができる。
【0017】
本発明の請求項2に記載の水栓部品の取付台座は、「前記可動片は、前記第1ボルト又は前記第2ボルトに当接することにより回動が規制され、前記固定片及び前記可動片の重なり合う部分には、固定片と可動片との干渉を避ける逃がし部が設けられ、前記可動片又は前記固定片の少なくとも一方には、固定片又は可動片が螺進して可動片又は固定片に当接すると、固定片と干渉しない方向に可動片を回動させる傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水栓部品の取付台座」である。
【0018】
第1ボルト又は第2ボルトに可動片が当接して可動片の回動が規制される構成では、可動片の第1ボルト又は第2ボルトに当接する部分が固定片と重なり合う。ここで、この重なり合う部分においては、固定片側又は可動片側に逃がし部を設ける等して、固定片と可動片との干渉を避けるのであるが、固定片と可動片との干渉をただ単に避けただけでは、取付孔への固定片及び可動片の挿入に先駆けて、ボルトの軸心方向における固定片及び可動片の相互の位置関係を正しくしておかなければならないといった煩雑な作業を必要とする。これは、固定片及び可動片のうち、上記重なり合う部分において取付ベース側に位置すべき一方の部材(以下、「上側部材」という)が、他方の部材(以下、「下側部材」という)よりも反取付ベース側に位置すると、上側部材のボルトを締め付けて上側部材を螺進させても、上側部材が下側部材に当接して引っかかり、上側部材のそれ以上の螺進が阻止されてしまうため、上側部材と下側部材との位置関係を予め正しくしておかなければならないからである。
【0019】
そこで、本発明では、固定片と可動片との重なり合う部分に逃がし部を設けて干渉を避けると共に、固定片又は可動片の少なくとも一方に傾斜面を設けることで、上記問題を解決している。すなわち、可動片が固定片よりも取付ベース側に位置すべき態様において、可動片が固定片よりも反取付ベース側に位置する場合には、ボルトの締め付けにより可動片が螺進して固定片に当接すると、この可動片自体が傾斜面により固定片と干渉しない方向に回動するため、可動片は、固定片との干渉を受けずにさらなる螺進が可能となる。よって、ボルトの締め付けにより可動片をさらに螺進させて、可動片を取付部の裏面に当接させ、可動片と取付ベースとで取付部を挟持することができる。一方、固定片が可動片よりも取付ベース側に位置すべき態様において、固定片が可動片よりも反取付ベース側に位置する場合には、ボルトの締め付けにより固定片が螺進して可動片に当接すると、可動片が傾斜面により固定片と干渉しない方向に回動する。よって、固定片は、可動片による干渉を受けずにさらなる螺進が可能となり、ボルトの締め付けにより固定片をさらに螺進させれば、固定片と取付ベースとで取付部を挟持することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、請求項1及び請求項2の各発明を適用した取付台座の実施の形態を図1から図9を参考にして詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、例示であり本各発明はこれに限られることなく本各発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能である。図1に示すように、この取付台座10は、デッキ面や壁面等の取付部1に設けられた取付孔2に、取付部1の表側から装着固定されるものであり、さらに、その上部に湯水混合水栓の水栓本体3を固定して、この取付台座10を介して水栓本体3を取付部1に固定するものである。水栓本体3は、「水栓部品」の一例を示すものである。取付台座10は、その取付ベース12を取付部1上に露呈させて取付部1に固定されている。
【0021】
図2に示すように、この取付台座10には、取付ベース12と、この取付ベース12から下方に向けて挿通された第1ボルト14、第2ボルト16、第3ボルト18と、第1ボルト14及び第2ボルト16が螺入された固定片20と、第3ボルト18が螺入された可動片22とが備えられている。そして、この固定片20及び可動片22により、挟持具24が構成されている。
【0022】
取付ベース12は、略円筒形状に形成されている。取付ベース12の下部寄りには、取付孔2の内径よりも大径に形成されたフランジ部26が周設されており、後述するように、挟持具24とこのフランジ部26が協働して取付部1を挟持する。
【0023】
上記したように、取付ベース12には、第1ボルト14,第2ボルト16,第3ボルト18の3本のボルトが取り付けられている。これらのボルト14,16,18頭部には、六角レンチやドライバー等の工具が掛けられる工具掛け15が設けられている。また、これらのボルト14,16,18は、取付ベース12の周縁部に内側に向けて突設された挿通部28に各々設けられた挿通孔(図示省略)に挿通されている。また、第1ボルト14及び第2ボルト16は、取付ベース12の平面視片側にやや偏って挿通されており、第3ボルト18は、第1ボルト14に平面視近接した位置で取付ベース12に挿通されている。
【0024】
第1ボルト14及び第2ボルト16には、固定片20が螺入されて取り付けられており、これらの第1ボルト14又は第2ボルト16を締め付けることにより、固定片20が取付ベース12寄りに螺進するように設けられている。固定片20は平面視において円弧状に形成されており、取付台座10が取付部1に取り付けられた状態で、図5に示すように、取付孔2の周縁部から外方へはみ出して取付部1の裏側に当接可能な形状に設けられている。また、固定片20の取付ベース12側の当接面は、平滑面に形成されており、取付部1に当接して取付ベース12の下面とで取付部1を挟持固定する際に、固定片20が取付部1裏面に均一に圧着されるように設けられている。また、固定片20の第1ボルト14側端部には、後述する可動片22の可動片当接部34が当接する固定片当接部30が設けられている。また、固定片当接部30の取付ベース12側の面には、可動片当接部34を収容可能な切り欠き状の逃がし部32が設けられている。
【0025】
第3ボルト18には、可動片22が螺入されて取り付けられており、第3ボルト18を締め付けることにより、可動片22が取付ベース12寄りに螺進するように設けられている。可動片22には、固定片20と異なり1本のボルト18が螺入されて取り付けられているだけであるので、第3ボルト18を回動させると、可動片22も共回りして第3ボルト18軸心周りに回動可能に設けられている。可動片22は、平面視において略くの字状に設けられており、第3ボルト18は、このくの字状の可動片22の、平面視において一端寄りに螺入されている。そして、図3及び図5に示すように、可動片22は、固定片20と併せて、取付孔2に挿通可能(図3)又は挿通不能(図5)に変位可能に設けられている。
【0026】
可動片22の、平面視において第3ボルト18と反対側の端部寄りには、第3ボルト18の回動とともに可動片22が共回りされた際に、第1ボルト14に当接可能な長さに設けられた可動片当接部34が形成されている。可動片22は、図4及び図5に示すように、第1ボルト14に当接して回動を規制され、この状態でさらに第3ボルト18を回動させることにより、第3ボルト18に沿って螺進可能に設けられている。
【0027】
また、図4に示すように、可動片当接部34は固定片20の逃がし部32に収容可能な厚みに形成されている。また、可動片22の取付ベース12側の当接面は、固定片20と同様に平滑面に形成されており、取付部1に当接して取付ベース12の下面とで取付部1を挟持固定する際に、可動片22が取付部1裏面に均一に圧着されるように設けられている。なお、固定片20、可動片22いずれの取付ベース12側の当接面も、取付部1裏側に堅固に圧着されるように、その表面に突起などを設けてもよい。
【0028】
なお、固定片20における逃がし部32が設けられていない部分、及び、可動片22における逃がし部32に収容されない部分、特に、固定片20の第2ボルト16が螺入される部位や、可動片22の第3ボルト18が螺入される部位は、固定片当接部30や可動片当接部34よりも肉厚に形成されている。これにより、固定片20及び可動片22の各々の強度が十分に確保され、また、螺入されるボルト16,18に対して固定片20や可動片22がぐらつきなどを生じ難く、取付部1への取付台座10の固定を堅固にできる。
【0029】
ついで、この取付台座10の、取付部1への取付方法について説明する。まず、図2及び図3に示すように、可動片22の可動片当接部34を取付台座10平面視内方に向けて回動させておく、この状態では、図3に示すように、固定片20及び可動片22から構成される挟持具24は取付孔2内に収まるので、挟持具24を取付孔2裏側に挿通できる。挟持具24を取付孔2裏側に挿通させた後、取付台座10の位置決めを行いながら、第1ボルト14及び第2ボルト16を締め付けていく。この際には、第1ボルト14及び第2ボルト16を交互に少しずつ締め付けていっても良いし、又は、それぞれのボルト14又は16の一方を完全に締め付けた後に、他方を締め付けていっても良い(後者の順序で締め付ける場合には、他方のボルトが一時的に取付台座10表側に突出することになるが、通常、特に作業に支障はない。)。このようにして、まず固定片20が取付部1裏面に圧着され、取付ベース12とで協働して取付部1を挟持固定する。この状態を示したのが図6である。
【0030】
ついで、第3ボルト18を締め付ける。第3ボルト18と共回りされた可動片22は、まず、図6に示すように第1ボルト14に当接して回動を規制される。さらに、第3ボルト18を締め付けると、可動片22が取付部1側に螺進される。ここで、可動片22の可動片当接部34先端には、取付側ベース12側の面に、取付ベース12側に向けて可動片当接部34基端側に傾斜した傾斜面36が形成されている。可動片22を取付ベース12側に螺進させていくと、可動片当接部34の上面が固定片当接部30の下面に当接されるが、図7に示すように、傾斜面36にしたがって可動片22が可動片当接部34基端側、すなわち固定片20との干渉を避ける方向に回動し、図8に示すように、固定片当接部30に乗り上げる。そして、さらに第3ボルト18を締め付けていくと、可動片当接部34は、固定片当接部30を乗り越え、第3ボルト18と共に回動して逃がし部32内に収まり、第1ボルト14に再び当接してその回動が規制され、最終的には、図9に示すように、取付ベース12とで協働して取付部1を挟持固定する。
【0031】
上記した説明では、3本のボルト14,16,18のうち最初に第1ボルト14又は第2ボルト16を締め付けていく取付方法について説明したが、第3ボルトから締め付ける場合には、その後に単に第1ボルト14又は第2ボルト16を締め付けていけば、図9に示すのと同様に、固定片20、可動片22ともに取付ベース12に圧着されて取付部1を挟持固定することができる。このように、本取付台座10では、第1から第3のボルト14,16,18いずれのボルトから締め付けても、挟持具24により取付部1を挟持固定することができ、取付作業の繁雑さを減少させることができる。
【0032】
次いで、取付ベース12に水栓本体3を取り付ける。図1に示すように、水栓本体3には、取付部1の裏側に配設された給湯管や給水管等の配管(図示省略)と接続される接続管112が延設されているが、これらの接続管112を取付ベース12に開口された開口部11に挿通するとともに、取付ベース12に水栓本体3を固定する。
【0033】
なお、本発明の取付台座10は、上記例に限らない。例えば、上記した取付台座10のように傾斜面36を可動片22の取付ベース12側の面に設けるのではなく、傾斜面を、固定片20の反取付ベース12側の面(取付ベース12側の反対側の面)に設けてもよく、固定片20及び可動片22の双方に傾斜面を設けてもよい。また、固定片20において、第1ボルト14が螺入される部分に第1ボルトを軸方向に露呈する切り欠きを設け、該切り欠きから露呈する部分に可動片22が当接するようにしてもよい。また、固定片20における第1ボルト14の螺入部分を下方に十分に長く延出させる等して、可動片22の第3ボルト18に添った移動の全域に渡って可動片22が固定片20に当接するようにすることで、固定片20により可動片22の回動規制を行うようにしてもよい。
【0034】
さらに、固定片20と可動片22との重なり合う部分において、固定片20側を取付ベース12側に配置されるようにしてもよい。この場合には、可動片22側に逃がし部32を設け、傾斜面36を、固定片20における取付ベース12側の面又は可動片22における反取付ベース12側の面の少なくとも一方に設ければよい。
【0035】
【発明の効果】
本各発明は上記のように構成されているので、構造が簡単で取り付け作業の容易な水栓部品の取付台座とすることができる。また、取付部へ堅固に取り付けることのできる水栓部品の取付台座とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 取付台座及び水栓本体の斜視図である。
【図2】 取付孔に挿通させる際の取付台座の斜視図である。
【図3】 取付孔に挿通させる際の取付台座の底面図である。
【図4】 取付部に固定させる際の取付台座の斜視図である。
【図5】 取付部に固定させる際の取付台座の底面図である。
【図6】 取付部に固定させる際の取付台座の側面図である。
【図7】 取付部に固定させる際の取付台座の要部側面図である。
【図8】 取付部に固定させる際の取付台座の要部側面図である。
【図9】 取付部に固定された取付台座の側面図である。
【図10】 従来の取付台座の斜視図である。
【図11】 従来の取付台座の斜視図である。
【符号の説明】
1;取付部、2;取付孔、3;水栓本体、10;取付台座、11;開口部、12;取付ベース、14;第1ボルト、15;工具掛け、16;第2ボルト、18;第3ボルト、20;固定片、22;可動片、24;挟持具、26;フランジ部、28;挿通部、30;固定片当接部、32;逃がし部、34;可動片当接部、36;傾斜面、100;取付台座、110;取付ベース、112;接続管、120;挟持具、121;ねじ孔、122;係止部、130;ボルト、131;第1ボルト、132;第2ボルト、140;回り止め。
Claims (2)
- デッキ面や壁面等の取付部に水栓本体やシャワースタンド等の水栓部品を取り付けるための取付台座であり、前記水栓部品が固定される取付ベースと、該取付ベースに回動自在に挿通されたボルトと、前記取付部に穿設された取付孔に挿入可能に構成され、前記ボルトの締め付けにより前記取付ベースと協働して前記取付部を挟持する挟持具と、を備えた水栓部品の取付台座であって、前記取付ベースには第1ボルト、第2ボルト及び第3ボルトの3本のボルトが取り付けられ、前記挟持具は、第1ボルト及び第2ボルトが螺入された固定片と、第3ボルトが螺入され、該第3ボルトと共に回動して前記固定片とで前記取付孔に挿通可能な状態又は挿通不能な状態を形成する可動片とからなり、前記可動片は、前記第1ボルト、前記第2ボルト又は前記固定片に当接することにより回動が規制されて前記取付孔に挿通不能な状態に位置決めされることを特徴とする水栓部品の取付台座。
- 前記可動片は、前記第1ボルト又は前記第2ボルトに当接することにより回動が規制され、前記固定片及び前記可動片の重なり合う部分には、固定片と可動片との干渉を避ける逃がし部が設けられ、前記可動片又は前記固定片の少なくとも一方には、固定片又は可動片が螺進して可動片又は固定片に当接すると、固定片と干渉しない方向に可動片を回動させる傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水栓部品の取付台座。
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