JP3927100B2 - ポリアミド樹脂複合材料 - Google Patents

ポリアミド樹脂複合材料 Download PDF

Info

Publication number
JP3927100B2
JP3927100B2 JP2002252095A JP2002252095A JP3927100B2 JP 3927100 B2 JP3927100 B2 JP 3927100B2 JP 2002252095 A JP2002252095 A JP 2002252095A JP 2002252095 A JP2002252095 A JP 2002252095A JP 3927100 B2 JP3927100 B2 JP 3927100B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
liquid crystal
wet liquid
composite material
spinnable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002252095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004091540A (ja
Inventor
英治 藤岡
信生 幾田
文寧 船見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Du Pont Toray Co Ltd filed Critical Du Pont Toray Co Ltd
Priority to JP2002252095A priority Critical patent/JP3927100B2/ja
Publication of JP2004091540A publication Critical patent/JP2004091540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3927100B2 publication Critical patent/JP3927100B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を含むポリアミド樹脂複合材料に関する。また、本発明は、前記ポリアミド樹脂複合材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車の始動性、静粛性又は発進加速性等の性能が向上すればするほど、安全性の面から、特に、自動車の制動が重要になってくる。自動車産業において、自動車の性能の向上にあわせて種々のトランスミッションシステム又はブレーキシステム等の制動装置が改良されたり、新規に開発されたりしてきた(特開2001−171507号公報、特表平09−506054号公報、特開2002−19592号公報又は特開2002−012143号公報等)。しかしながら、制動装置のシステム等の性能が向上するに伴い、その性能が十分に発揮できるようにするためには、特に摩擦摺動材料に対して、耐熱性、耐磨耗性又は長期耐久性等の条件が求められている。
【0003】
従来、摩擦摺動材料として用いられているナイロン樹脂は、近年次々と開発されてきた高エネルギー伝達システムでの使用に必要とされる良好な高熱抵抗性を必ずしも満足できる程度に有しておらず、耐久性が必ずしも満足のいくものでなく、強度も充分でなく、このようなシステムにおいては、ポリアミド樹脂は摩擦摺動材料として従来充分に機能しているとは言い難い。さらに、近年においてはナイロン樹脂に補強繊維を組み合わせた複合材料を用いること等が提案されている(特開2001−278997号公報又は米国特許4339374号等)。しかしながら、このような摩擦摺動材料では、樹脂と繊維との接着性が必ずしも満足できるものではなかった。一方、樹脂と繊維との接着性に優れた熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とするアラミド繊維からなる複合材料が報告されている(特開2001−303456号公報又は特開2002−194669号公報等)が、特に摩擦摺動材料として、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性等が必ずしも満足できるものではなく、そのため、樹脂と繊維との接着性に優れ、機械的特性又は寸法変動等の構造安定性を損なうことなく、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性等に優れた性質を有する複合材料が待ち望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性に優れたポリアミド樹脂複合材料を提供することを目的とする。また、本発明は、前記ポリアミド複合材料の製造方法を提供することをも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、(イ)湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造が、表面処理剤で処理され、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維、又は(ロ)前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品を構成要素として含んでいるポリアミド樹脂複合材料が、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性に優れていることを見出した。上記湿式液晶紡糸可能繊維が、(イ)パラ系アラミド繊維、(ロ)ヘテロ環芳香族繊維又は(ハ)セルロース系繊維であることが好ましく、商品名ケブラー、トワロン、ザイロン又はリヨセルである繊維であることがより好ましいことを知見した。
【0006】
また、本発明者らは、上記表面処理剤が、ウレタン系バインダー及び/又はブタジエン−マレイン酸コポリマーを含有することが好ましく、さらにシランカップリング剤を含有することが好ましいことを見出した。上記湿式液晶紡糸可能繊維がアラミド繊維であって、表面処理剤による処理前の当該アラミド繊維が水分率15%以上であり、結晶サイズ(110面)が50Å以下であることが好ましいことを知見した。
【0007】
さらに、本発明者らは、上記ポリアミド樹脂複合材料が、ナイロン樹脂複合材料であることが好ましく、また、摩擦摺動材料であることが好ましいことをも見出した。上記湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造が、表面処理剤で処理され、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維又は/及び前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品をポリアミド樹脂で処理することで、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性に驚くほど優れた複合材料を製造できることを知見した。
本発明者らは、かかる種々の新知見を得たのち、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1) (イ)湿式液晶紡糸可能繊維がブタジエン−マレイン酸コポリマーを含有する表面処理剤で処理されてその外表面及び繊維結晶間間隙に該表面処理剤を浸透させられ、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維、又は(ロ)前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品を構成要素として含んでいることを特徴とするポリアミド樹脂複合材料、
(2) 湿式液晶紡糸可能繊維が(イ)パラ系アラミド繊維、(ロ)ヘテロ環芳香族繊維又は(ハ)セルロース系繊維であることを特徴とする(1)に記載のポリアミド樹脂複合材料、
(3) 湿式液晶紡糸可能繊維が商品名ケブラー、トワロン、ザイロン又はリヨセルである繊維であることを特徴とする(1)に記載のポリアミド樹脂複合材料、
に関する。
【0009】
また、本発明は、
) 表面処理剤がさらにシランカップリング剤を含有することを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料、
) 湿式液晶紡糸可能繊維がアラミド繊維であって、表面処理剤による処理前の当該アラミド繊維が水分率15%以上であり、結晶サイズ(110面)が50Å以下であることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料、
に関する。
【0010】
また、本発明は、
) ナイロン樹脂複合材料であることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料、
) 摩擦摺動材料であることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料、
) 湿式液晶紡糸可能繊維がブタジエン−マレイン酸コポリマーを含有する表面処理剤で処理されてその外表面及び繊維結晶間間隙に該表面処理剤を浸透させられ、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維又は/及び前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品をポリアミド樹脂で処理することを特徴とする複合材料の製造方法、
に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明に係るポリアミド樹脂複合材料は、(イ)湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造が、表面処理剤で処理され、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維、又は(ロ)前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品を構成要素として含んでいる材料であって、さらにポリアミド樹脂を構成要素として含んでいる材料であれば、特に限定されない。本発明においては、上記ポリアミド樹脂複合材料が、ポリアミド樹脂としてナイロン樹脂を構成要素として含んでいるナイロン樹脂複合材料であることが好ましい。以下、本発明に係るポリアミド樹脂複合材料の各構成要件について説明する。
【0012】
上記ポリアミド樹脂は、通常アミド結合を少なくとも一個有する樹脂であるが、本発明において、特に限定されず、公知のものであってよい。上記ポリアミド樹脂として、例えばポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン12)、ポリメタキシレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンイソフタラミド(ナイロン6I)、ポリキシリレンアジパミド(ナイロンXD6)、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミド/ポリカプロアミドコポリマー(ナイロン66/6I/6)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/6I)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリドデカンアミドコポリマー(ナイロン6T/12)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)又はポリヘキサメチレンテレフタルアミド/ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6T/M5T)等のナイロン共重合体樹脂等のナイロン樹脂、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリパラフェニレンジフェニルエーテルテレフタルアミド、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド、ポリメタフェニレンイソフタルアミド又はこれらの共重合体であるアラミド共重合体等のアラミド樹脂、上記ナイロン樹脂、上記アラミド樹脂及び/又は例えばポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂又はポリエーテル樹脂等の樹脂等のポリアミド共重合体樹脂、上記ナイロン樹脂、上記アラミド樹脂又は上記ポリアミド共重合体樹脂を化学的に許容される限り化学変性させたポリアミド変性樹脂、又はこれら樹脂の混合物等が挙げられる。
【0013】
本発明における易接着性湿式液晶紡糸可能繊維は、湿式液晶紡糸が可能である繊維であって、前記繊維の外表面及びその内部オープン構造が、表面処理剤で処理され、さらに熱処理されている繊維であれば、特に限定されるものではない。表面処理剤による処理前の上記湿式液晶紡糸可能繊維は、湿式液晶紡糸が可能な繊維であれば、特に限定されず、公知のものであってよい。本発明において、上記湿式液晶紡糸可能繊維が、(イ)パラ系アラミド繊維、(ロ)ヘテロ環芳香族繊維又は(ハ)セルロース系繊維であることが好ましい。以下、前記(イ)、(ロ)及び(ハ)についてそれぞれ説明する。
【0014】
上記(イ)パラ系アラミド繊維は、通常アミド結合を少なくとも一個有する繊維であって、少なくとも一個のベンゼン環がパラ位で結合している繊維であるが、本発明において、特に限定されず、公知のものであってよい。例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンジフェニルエーテルテレフタルアミド繊維又はコポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維等が挙げられる。また、上記(イ)パラ系アラミド繊維として、例えば、米国デュポン株式会社、東レ・デュポン株式会社製の製品名ケブラー(KEVLAR デュポン株式会社登録商標)又はテイジン・トワロン株式会社製の製品名トワロン(Twaron)等の市販品を用いることができる。本発明においては、上記(イ)パラ系アラミド繊維は、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造されうる。
【0015】
上記(ロ)ヘテロ環芳香族繊維は、通常ヘテロ芳香族環を少なくとも一個有する繊維であるが、本発明において、特に限定されず、公知のものであってよい。例えばポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(以下PBO繊維ともいう)又はポリベンズイミダゾール繊維等が挙げられる。本発明においては、上記(ロ)ヘテロ環芳香族繊維は、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造されうる。また、本発明において、上記(ロ)ヘテロ環芳香族繊維として、例えば市販のPBO繊維(東洋紡績社製の製品名ザイロン)等を用いることができる。
【0016】
上記(ハ)セルロース系繊維は、通常β−1,4−グルコシド結合を少なくとも一個有する繊維であるが、本発明において、特に限定されず、天然繊維であっても人造繊維であってもよく、また、公知のものであってもよい。本発明においては、上記(ハ)セルロース系繊維として、例えば木質パルプのアミンオキサイド系溶剤紡糸で得られる精製セルロース繊維等を用いることが好ましい。また、上記(ハ)セルロース系繊維として、例えばリヨセル(レンチング・リヨセル社、ユニチカ株式会社、モリリン株式会社製)又はテンセル(テンセル社製)等の市販品を用いることもできる。本発明においては、上記(ハ)セルロース系繊維は、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造されうる。
【0017】
本発明における表面処理剤は、湿式液晶紡糸可能繊維に易接着性を付与できるものであれば、特に限定されず、公知のものであってよい。上記表面処理剤として、好ましくはフィルムフォーマ又はフィルムフォーマとシランカップリング剤との混合物等を用いることができる。フィルムフォーマとシランカップリング剤との混合物を上記表面処理剤として用いる場合、フィルムフォーマとシランカップリング剤とが化学的あるいは物理的に相互作用を示して両者が相溶性を示すことが好ましい。また、上記混合物を用いる場合、フィルムフォーマとシランカップリング剤との配合割合が、表面処理剤全体100重量%に対して、フィルムフォーマ2.5重量%以下及びシランカップリング剤0.5重量%以下であることが好ましく、フィルムフォーマ約0.75〜2.0重量%及びシランカップリング剤約0.15〜0.35重量%であることがより好ましく、フィルムフォーマ約1.25重量%及びシランカップリング剤約0.25重量%であることが最も好ましい。本発明においては、上記表面処理剤を例えばイオン交換水等に溶かす等適宜用い易い状態にして用いることが好ましい。以下、本発明において、上記表面処理剤として好ましく用いられる上記フィルムフォーマ及び上記シランカップリング剤について説明する。
【0018】
上記フィルムフォーマは、通常水分散してなるオリゴマー(分子量10,000未満)程度の樹脂であるが、本発明において、特に限定されず、公知のものであってよい。上記フィルムフォーマとして、例えば、(イ)例えばエーテル系、エステル系又は脂肪族系等のウレタン、又は前記ウレタン及びシリコーン系ポリオール又はフッ素系ポリオールとの共重合体等のウレタン系バインダー、及び/又は、(ロ)例えばブタジエン−マレイン酸コポリマー等のポリエステルコポリマー等を用いることができる。上記フィルムフォーマを例えば塩(例えばNaCl、KCl、MgCl又はCaCl等)水溶液等に溶かして用いる等の溶液として用いることが好ましい。また、上記フィルムフォーマとして、大日本インキ化学工業株式会社製の製品名ボンディック又は三洋化成株式会社製の製品名アクロバインダーBG−7等の市販品を用いることもできる。
【0019】
上記シランカップリング剤は、通常ケイ素と親油性基とを含むシラン化合物であるが、本発明において、特に限定されず、公知のものであってよい。例えば、式
X−Si(OR’) ・・・(1)
(Xはメトキシ基及びエトキシ基等よりなる群から選択されるアルコキシ基、ならびにアミノ基、ビニル基、エポキシ基、ハロゲン原子及びメルカプト基よりなる群から選択される官能基等のポリアミド樹脂に反応性あるいは強い相互作用をする有機基であり、OR’はメトキシ基又はエトキシ基等の加水分解可能な基である。)
で表わされる化合物等が挙げられる。より具体的には、例えばアミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、グリシジルプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン又はエチルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、上記シランカップリング剤として、例えば日本ユニカー株式会社製の製品名C50752又は信越化学工業株式会社製の製品名KBE−903又は製品名KBM−573等の市販品を用いることもできる。
【0020】
本発明において、上記湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造を上記表面処理剤で処理し、さらに熱処理することでもって、湿式液晶紡糸可能繊維の接着性を向上させることができる。図1は本発明で用いられる湿式液晶紡糸可能繊維の断面を模式的に表わす。湿式液晶紡糸可能繊維結晶1の間に湿式液晶紡糸可能繊維結晶間間隙2が存在していて、湿式液晶紡糸可能繊維の内部はオープン構造をとっている。本発明において、内部オープン構造は、繊維内部の繊維結晶間間隙だけでなく、その繊維結晶表面等の繊維結晶周辺等も含んでいる。湿式液晶紡糸可能繊維外表面3と湿式液晶紡糸可能繊維の内部オープン構造における湿式液晶紡糸可能繊維の表面4が表面処理剤によって処理される。上記表面処理剤で処理する前の湿式液晶紡糸可能繊維の表面は、図2のように水分5が内部オープン構造の繊維結晶間間隙に付着している。この図2に示されている湿式液晶紡糸可能繊維に上記表面処理剤を浸透・含浸させると図3のような湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造に表面処理剤6が入り混じった状態となる。ついで、その浸透・含浸させた湿式液晶紡糸可能繊維を熱処理すると、その熱処理でもって湿式液晶紡糸可能繊維の繊維結晶が大きくなり、上記繊維結晶間間隙を狭くすることができる。そして、図4に示すように結晶間間隙の表面処理剤が結晶にはさまれ固着し、その結果、上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を得ることができる。なお、図4においては図3における表面処理剤6をより詳しく説明していて、これが、ウレタン系バインダー及び/又はブタジエン−マレイン酸コポリマー6aとシランカップリング剤6bとの混合であることを表わす。このようにして得られる易接着性湿式液晶紡糸可能繊維は種々の樹脂、特にポリアミド樹脂と良好な接着性を示す。
【0021】
上記湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造を、上記表面処理剤で処理する方法は、特に限定されず、前記方法として、例えば上記表面処理剤を上記湿式液晶紡糸可能繊維に浸透・含浸させる等の公知の方法を適宜用いることができる。上記表面処理剤を上記湿式液晶紡糸可能繊維に浸透・含浸させるには、例えば、表面処理剤の水媒体溶液もしくはエマルジョンを用いて、上記表面処理剤の水溶液又はエマルジョンに上記湿式液晶紡糸可能繊維を浸漬すること等が挙げられる。この処理に際しては、超臨界流体を用いてもよい。超臨界流体を用いる方法では、特に限定されず、公知の方法(例えば特開2001−303456号公報に記載の方法等)、公知の超臨界装置等を用いることができる。通常、超臨界流体は高温高圧のため、上記表面処理剤の分子運動が活発になり、上記表面処理剤の上記湿式液晶紡糸可能繊維への浸透・含浸を促進させることができる。本発明においては、上記超臨界流体が二酸化炭素超臨界流体であることが特に好ましい。また、上記超臨界流体を用いる場合、下記熱処理を省略できることがある。
【0022】
上記表面処理剤を上記湿式液晶紡糸可能繊維により好適に浸透・含浸するために、結晶間間隙が広く、結晶サイズが小さい上記湿式液晶紡糸可能繊維を用いることが好ましい。本発明においては、上記湿式液晶紡糸可能繊維がアラミド繊維である場合、結晶サイズ(110面)が50Å未満であり、上記アラミド繊維の水分率15%以上である上記湿式液晶紡糸可能繊維(例えば特開2001−303456号公報等)を用いることがより好ましい。このように結晶間間隙の広い湿式液晶紡糸可能繊維を用いることにより、オリゴマー程度(分子量10,000未満)のフィルムフォーマ分子を結晶間間隙により好適に浸透させることができる。超臨界流体を用いれば、上記シランカップリング剤及び上記フィルムフォーマは流体側に若干溶けるとともに、上記結晶間間隙の表面近傍にある水分を含む雰囲気に浸透しやすいので、水媒体を用いる方法よりも表面処理剤を、分配則にしたがって多量に、かつ上記結晶間間隙の奥まで浸透させることができる。
【0023】
本発明において、上記表面処理剤で処理された湿式液晶紡糸可能繊維の熱処理は、時間又は温度等の条件又は加熱方法等は、特に限定されず、公知の方法に適宜従って行うことができる。上記熱処理における熱処理温度は、湿式液晶紡糸可能繊維の結晶サイズが拡大する温度であればよく、特に限定されるものではないが、本発明においては、80℃〜200℃程度であることが特に好ましい。また、本発明においては、公知技術(特開2002−194669号公報)に従って、熱処理によって、上記湿式液晶紡糸可能繊維の水分含有率を約15重量%未満に低くするとともに、結晶サイズを約50オングストローム以上に拡大して、結晶間間隙を狭くすることが好ましい。
【0024】
上記繊維製品は、上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいれば、特に限定されるものではない。上記繊維製品として、例えば糸、綿状物、織物、編物、フェルト又は紙等を含む広義の不織布、又はロープ又はコード類等を挙げることができる。さらに、これら上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維から製造される加工品を単独に、あるいは組み合わせて、さらには樹脂や金属など他の素材を含む組合せでもって加工される2次加工品から繊維製品として市場にある最終製品等も上記繊維製品として用いることができる。また、上記繊維製品は、上記湿式液晶紡糸可能繊維から織物、編物又は不織布を製造し、これを上記表面処理剤で処理し、さらに熱処理したものであってもよい。
【0025】
上記複合材料を、上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維又は/及び上記繊維製品を上記ポリアミド樹脂で処理することによって製造することができる。上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維又は/及び上記繊維製品をポリアミド樹脂で処理するには、所望によりポリアミド樹脂を例えば熱融解させたり、蟻酸、クレゾール、クレゾール置換体又はヘキサフルオロイソプロパノール等の有機溶媒、又は濃硫酸又は濃塩酸等の無機媒体に溶解させたりして、通常上記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維に上記ポリアミド樹脂を含浸させ、次いで、そのポリアミド樹脂を硬化すればよい。含浸及び硬化の方法として、例えばハンドレイアップ法、プリフォームドマッチドダイ成形法、コールドプレス法、レジンインジェクション法、SMC法、BMC法又はプルトルージョン法などの公知の方法を用いることができる。
【0026】
また、本発明のポリアミド樹脂複合材料を公知の方法等を適宜用いて加工等することにより、様々な用途に用いることができる。本発明においては、上記ポリアミド樹脂複合材料を、例えばワッシャ、ベアリング、軸受け、ブレーキライニング、クラッチフェーシング、ブレーキパッド又はバルブシート等の摩擦摺動材料等の用途に用いることが好ましい。また、上記ポリアミド樹脂複合材料を摩擦摺動材料に限らず、優れた耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性を併せ有する材料が求められる用途の全てに用いることができ、前記求められる用途以外であったとしても用いることができる。例えば、タービン・ホイールのようなガスタービンの部品、バーナの部品、ノズル又はその部品、熱ガスパイプ、テスト・ゾンデ、ゾンデの被覆管、宇宙船又は航空機のエンジン部材、ミサイルの部品、熱交換器の部品、自動車、貨物船又は工業用車等の部材、テレビ、携帯型音楽再生機、ラジオ、ステレオ、CDプレーヤー、ビデオ又はパソコン等の家電製品の部材、又は各種建築資材等に用いることができる。
【0027】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明の構成及び効果を更に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
【0028】
参考例1)
表面処理剤として、アミノプロピルトリエトキシシラン(日本ユニカー株式会社製 製品名C50752、以下APSともいう。)とウレタンバインダー(大日本インキ化学工業株式会社製 製品名ボンディック 1310NSA、以下UBともいう。)をそれぞれイオン交換水に0.25重量%及び1.25重量%の割合で溶解して水溶液を作成した。繊維径12μm、フィラメントの結晶サイズ(110面)約40オームストロング及び水分率30重量%である内部オープン構造のアラミド繊維(東レ・デュポン株式会社製 ケブラー)に上記作成した表面処理剤をガイド給油で付与し、その後170℃で1分間熱処理を行い、ワインダーで巻き取り、易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を得た。
得られた易接着性湿式液晶紡糸可能繊維の単糸を取り出し、ナイロン樹脂を熱融解でもって上記繊維に付着させた後、冷却して硬化させることによりナイロン樹脂複合材料を得た。
【0029】
(実施例
表面処理剤として、APSとブタジエン−マレイン酸コポリマーのアンモニア中和塩水溶液(三洋化成株式会社製 製品名アクロバインダーBG−7、以下BMAともいう。)をそれぞれイオン交換水に1.0重量%及び2.5重量%の割合で溶解して作成した水溶液を用いたこと以外、参考例1と同様にしてナイロン樹脂複合材料を得た。
【0030】
(実施例
表面処理剤として、APS及びBMAをそれぞれイオン交換水に0.5重量%、1.25重量%の割合で溶解して作成した水溶液を用いたこと以外、参考例1と同様にしてナイロン樹脂複合材料を得た。
【0031】
(比較例1)
内部オープン構造のアラミド繊維に表面処理剤を付与しなかったこと以外、参考例1と同様にしてナイロン樹脂複合材料を得た。
【0032】
(評価方法)
上記実施例で得られたナイロン樹脂複合材料を次の通り評価した。
上記実施例で製造したナイロン樹脂複合材料について、東栄産業(株)製の複合材界面特性評価装置を用いて、アラミド繊維とナイロン樹脂との密着性を評価した。
まず、各実施例で得られた表面処理したアラミド繊維(つまり各実施例に記載されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維)の単糸を抜き出しセルに取り付けた。セルを評価装置にセットし、一方ナイロンペレットを200℃の温度まで加熱することで融解させ、その融解したナイロン樹脂を単糸に付けることで図5に示すようなナイロン樹脂玉をつけた。
次に図5に示すように単糸に付いている樹脂玉糸を繊維方向へ速度0.03mm/minで引き抜き、最大引き抜き荷重を求め、界面せん断強度を計算した。
また、界面強度改善率τとして表面処理されたアラミド繊維が示した界面せん断強度(以下、σs1ともいう。)と同時に計測した内部オープン構造を有しないノーマルアラミド繊維が示した界面せん断強度(以下、σ01ともいう。)から次式(2)に従って算出した。
τ(%)=(σs1/σ01−1)×100 ・・・(2)
すなわち、単繊維引き抜き試験から求めた最大引き抜き荷重によって、アラミド繊維とマトリックス樹脂間の界面せん断強度を求めた。この界面せん断強度が大きいほどアラミド繊維とマトリックス樹脂との密着性が優れている。得られた界面せん断強度と界面強度改善率を表1に示す。
【表1】
Figure 0003927100
上記の結果より、易接着性湿式液晶紡糸可能繊維とナイロン樹脂との接着性が優れていることがわかる。
【0033】
【発明の効果】
本発明によって、機械的特性又は寸法変動等の構造安定性を損なうことなく、耐熱性、耐磨耗性及び長期耐久性に優れたポリアミド樹脂複合材料を提供できる。また、本発明によって、前記ポリアミド複合材料の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 湿式液晶紡糸可能繊維の模式的断面図であって、本発明における内部オープン構造を示す。
【図2】 湿式液晶紡糸可能繊維の模式的断面図であって、本発明における表面処理剤で処理する前の水分を含んだ状態の湿式液晶紡糸可能繊維を示す。
【図3】 湿式液晶紡糸可能繊維の模式的断面図であって、湿式液晶紡糸可能繊維の外表面及びその内部オープン構造が、表面処理剤で処理された状態を示す。
【図4】 湿式液晶紡糸可能繊維の模式的断面図であって、図3の湿式液晶紡糸可能繊維と表面処理剤とが熱処理された状態を示す。
【図5】 界面せん断強度を求めるための最大引き抜き荷重の評価方法を示す。
【符号の説明】
1 湿式液晶紡糸可能繊維結晶
2 湿式液晶紡糸可能繊維結晶間間隙
3 湿式液晶紡糸可能繊維の外表面
4 湿式液晶紡糸可能繊維の内部オープン構造における湿式液晶紡糸可能繊維の表面
5 水分
6 表面処理剤
6a ウレタンバインダー及び/又はブタジエン−マレイン酸コポリマー
6b シランカップリング剤
7 ナイロン樹脂玉
8 表面処理されたアラミド繊維

Claims (8)

  1. (イ)湿式液晶紡糸可能繊維がブタジエン−マレイン酸コポリマーを含有する表面処理剤で処理されてその外表面及び繊維結晶間間隙に該表面処理剤を浸透させられ、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維、又は(ロ)前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品を構成要素として含んでいることを特徴とするポリアミド樹脂複合材料。
  2. 湿式液晶紡糸可能繊維が(イ)パラ系アラミド繊維、(ロ)ヘテロ環芳香族繊維又は(ハ)セルロース系繊維であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂複合材料。
  3. 湿式液晶紡糸可能繊維が商品名ケブラー、トワロン、ザイロン又はリヨセルである繊維であることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂複合材料。
  4. 表面処理剤がさらにシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料。
  5. 湿式液晶紡糸可能繊維がアラミド繊維であって、表面処理剤による処理前の当該アラミド繊維が水分率15%以上であり、結晶サイズ(110面)が50Å以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料。
  6. ナイロン樹脂複合材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料。
  7. 摩擦摺動材料であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポリアミド樹脂複合材料。
  8. 湿式液晶紡糸可能繊維がブタジエン−マレイン酸コポリマーを含有する表面処理剤で処理されてその外表面及び繊維結晶間間隙に該表面処理剤を浸透させられ、さらに熱処理されている易接着性湿式液晶紡糸可能繊維又は/及び前記易接着性湿式液晶紡糸可能繊維を構成要素として含んでいる繊維製品をポリアミド樹脂で処理することを特徴とする複合材料の製造方法。
JP2002252095A 2002-08-29 2002-08-29 ポリアミド樹脂複合材料 Expired - Fee Related JP3927100B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002252095A JP3927100B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 ポリアミド樹脂複合材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002252095A JP3927100B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 ポリアミド樹脂複合材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004091540A JP2004091540A (ja) 2004-03-25
JP3927100B2 true JP3927100B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=32058454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002252095A Expired - Fee Related JP3927100B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 ポリアミド樹脂複合材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3927100B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107825726A (zh) * 2016-09-16 2018-03-23 旭化成株式会社 纤维增强复合体

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6354138B2 (ja) * 2013-11-26 2018-07-11 住友ベークライト株式会社 繊維強化複合材料およびこれを用いた筐体
JP2016160536A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 東レ・デュポン株式会社 ポリアミド複合材用短繊維およびポリアミド複合材
JP2016160535A (ja) * 2015-02-26 2016-09-05 東レ・デュポン株式会社 ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維複合体およびその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107825726A (zh) * 2016-09-16 2018-03-23 旭化成株式会社 纤维增强复合体
CN107825726B (zh) * 2016-09-16 2019-10-29 旭化成株式会社 纤维增强复合体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004091540A (ja) 2004-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI591233B (zh) Method for producing carbon fiber coating sizing agent, carbon fiber coating sizing agent, method for producing carbon fiber reinforced composite material and carbon fiber reinforced composite material
CN101278169A (zh) 使用粘性液态聚合物处理织物的方法
JP6227956B2 (ja) 複合糸条
KR20110089441A (ko) Pekk 복합 섬유, 이의 제조 방법 및 이의 용도
JP3927100B2 (ja) ポリアミド樹脂複合材料
JP6799381B2 (ja) ゴム補強用炭素繊維コード
CN114960030A (zh) 一种吸湿透气多层复合水刺非织造布及其制备方法
CN114277573A (zh) 粘合剂及其处理的纤维、纺织面料制品、复合材料及制品
KR100365714B1 (ko) 폴리비닐 알코올계 섬유
JP2004092906A (ja) 繊維複合材料
Wan et al. Non‐destructive self‐healing design for carbon fiber/epoxy composites
JP2018145552A (ja) 繊維強化材及び繊維強化ポリプロピレン樹脂複合材料
JP6297310B2 (ja) 組紐
JP5873229B2 (ja) 接着剤組成物、接着剤被覆繊維、ゴム物品及び空気入りタイヤ
JP6174387B2 (ja) 補強用繊維コード及びその製造方法
JP2002071057A (ja) ゴム補強用コード及び繊維強化ゴム材料
JP4770054B2 (ja) 衝撃板
JP2020084382A (ja) アラミド強化繊維複合体および熱可塑性樹脂複合材
WO2022094321A1 (en) Polyamide nonwovens in sound absorbing multi-layer composites
JPH02127568A (ja) 耐摩耗性の改良された高強度・高弾性率繊維
JP6877193B2 (ja) ゴム補強用繊維コードおよびその製造方法
JP5222228B2 (ja) 全芳香族ポリアミド繊維
JP6902356B2 (ja) 摩擦材補強用有機繊維コードおよびそれを用いたクラッチフェーシング
JP2002147537A (ja) 歯付ベルト
JPH0124936B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050114

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110309

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120309

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130309

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140309

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees