JP3925790B2 - バッテリー着脱機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バッテリーを機器の収容部に着脱可能に収容保持するバッテリー着脱機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のバッテリー着脱機構の構成としては、例えばバッテリーの側面に係合溝を設けるとともに、前記収容部に前記係合溝と係合する係合凸部を設けたものがある。
この構成では、前記係合溝と係合凸部が複数設けられ、これらバッテリーの係合溝を前記収容部の係合凸部に合致させた状態で前記バッテリーを前記収容部に対して所定方向に直線移動させることにより前記係合溝と係合凸部の係合状態を形成し、前記バッテリーを前記所定方向と異なる方向に直線移動させることにより前記係合状態を解除するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなバッテリー着脱機構では、収容部でのバッテリーの保持を確実に行なうため係合凸部が大型となり、これら大型となった複数の係合凸部に対して係脱を行なうためのスペースも大きくなり、機器の収容部の小型化、ひいては機器の小型化を図ることが難しいという問題があった。
また、バッテリーを収容部に収容保持させるためのバッテリーの移動は、バッテリー自体をつかんで動かす必要があることから操作性がよいものとはいえなかった。
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであり、機器の小型化を図る上で有利であり、バッテリーの着脱操作が容易なバッテリー着脱機構を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明のバッテリー着脱機構は上記目的を達成するため、バッテリーを機器の収容部に着脱可能に収容保持するバッテリー着脱機構であって、前記収容部は、前記バッテリーの当て付け面が当て付けられる底面と、前記バッテリーの当て付け面から起立する第1、第2のバッテリー側面に臨む第1、第2の収容部側面を備え、前記バッテリー着脱機構は、係合爪と、操作部材と、単一の支軸と、第1の付勢手段と、第2の付勢手段とを備え、前記支軸は、前記収容部の外側の箇所で前記第1の収容部側面の延在方向に沿って延在するように設けられ、前記係合爪は、前記第1の収容部側面から突出して前記収容部に収容されたバッテリーの係合凹部に係合する係合位置と、前記第1の収容部側面から退き前記係合凹部から離れる退避位置との間を揺動できるように前記支軸に結合され、前記操作部材は、前記第1のバッテリー側面に対して離間接近する方向に前記支軸に揺動可能に結合されるとともに、ロック位置とロック解除位置との間を前記支軸に沿って直線移動できるように結合され、前記第1の付勢手段は、前記係合爪を前記退避位置から係合位置へ揺動する方向に付勢するように設けられ、前記第2の付勢手段は、前記操作部材を前記ロック解除位置からロック位置へ直線移動する方向に付勢するように設けられ、前記操作部材をロック位置に位置させた状態で、前記バッテリーの当て付け面を収容部の底面に当て付け、前記第1、第2のバッテリー側面を第1、第2の収容部側面に臨ませて前記バッテリーを収容部に収容させると、前記係合爪が前記係合凹部に係合する係合位置となってバッテリー収容保持状態が形成され、前記バッテリー収容保持状態から前記操作部材をロック解除位置に直線移動させ操作部材を前記第1のバッテリー側面から離れる方向に揺動させると、この操作部材の揺動に連動して係合爪が係合凹部から外れた退避位置となり、収容部からのバッテリーの取外しが可能となるように構成されていることを特徴とする。
【0005】
そのため、本発明によれば、前記バッテリーを収容部に収容させると前記係合爪が前記バッテリーの係合凹部に係合することでバッテリー収容保持状態が形成され、前記操作部材をロック位置からロック解除位置に移動させ、さらに操作部材を前記第1のバッテリー側面から離れる方向に揺動させると前記係合爪が係合凹部から外れ、バッテリーの取外しが可能な状態となる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるバッテリー着脱機構の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック位置に位置した状態を示す斜視図、図2は本発明のバッテリー着脱機構が適用されたビデオカメラの斜視図、図3(A)はバッテリーを上方から見た斜視図、(B)はバッテリーを下方から見た斜視図である。
機器としてのビデオカメラ100は、上下方向の高さと左右方向の幅と前後方向の長さを有する箱状の本体10と、本体10の左側の側面1002の前方寄りで上方寄りの箇所にヒンジ1003を介して連結された矩形板状の表示パネル1004と、前記側面1002のほぼ下半分に設けられバッテリー30を収容する収容部20とを備えて構成されている。
前記表示パネル1004は、前記ヒンジ1003によって本体10の側面1002の上半分の部分に収容される位置と側面1002から側方に突出した位置の間で移動できるように支持されている。
前記本体10の前部の上側寄りの箇所には撮影レンズ1006が前方に臨んで設けられ、本体10の上部にはマイク1008が設けられ、本体10の後面には後方に臨んでビデオ録画用の操作用スイッチ1010が設けられている。
【0007】
図3に示すように、前記バッテリー30は矩形板状に形成されている。
前記バッテリー30は、矩形状の当て付け面3002と、前記当て付け面3002の2辺から起立し互いに平行する第1、第2のバッテリー側面3004、3006と、前記当て付け面3002の他の2辺から起立し互いに平行する2つの側面3008、3010と、前記第1、第2のバッテリー側面3004、3006および2つの側面3008、3010の上部を接続する矩形状の上面3012とを有して構成されている。
前記第1のバッテリー側面3004には、その幅方向の中間で前記当て付け面3002寄りの箇所に係合凹部3014が形成されている。
前記第2のバッテリー側面3006には、前記側面3030寄りで前記当て付け面3002寄りの箇所に電源接続用の端子部3016が設けられ、前記側面308寄りで前記当て付け面3002寄りの箇所に係合凹部3018が設けられている。
【0008】
図2に示すように、前記収容部20は、前記当て付け面3002が当て付けられる底面2002と、底面2002の両側から起立し前記第1、第2のバッテリー側面3004、3006に臨む第1、第2の収容部側面2004、2006と、底面2002の下側から起立し前記側面3008に臨む第3の収容部側面2007を備えて構成されている。
前記第2の収容部側面2006の上方寄りの箇所には、前記バッテリー30の端子部3016に電気的に接続する端子部2010が設けられ、前記第2の収容部側面2006の下方寄りの箇所には、前記係合凹部3018に係合する係合凸部2011が設けられている。
【0009】
図1に示すように、前記収容部20の底面2002の第1の収容部側面2004寄りの上部寄りの箇所から該箇所に臨む第1の収容部側面2004の箇所にわたって付勢部材2013が設けられている。前記付勢部材2013は、前記バッテリー30の当て付け面3002に当接してバッテリー30を底面2002から離間する方向に付勢するものであり、本実施の形態では前記付勢部材2013は板ばねによって構成されている。
【0010】
図9はバッテリー着脱機構の操作部材がロック位置に位置した状態を示す斜視図である。
本実施の形態に係るバッテリー着脱機構は、係合爪2012と、操作部材2008と、単一の支軸2014と、第1の付勢手段2016と、第2の付勢手段2018とで構成されている。
図1および図9に示すように、前記支軸2014は、前記収容部20の外側の箇所で前記第1の収容部側面2004の延在方向に沿って延在するように設けられている。
【0011】
前記係合爪2012は、前記第1の収容部側面2004から突出して前記収容部20に収容されたバッテリー30の係合凹部3014に係合する係合位置と、前記第1の収容部側面2004から退き前記係合凹部3014から離れる退避位置との間を揺動できるように前記支軸2014に揺動可能に結合されている。
図9、図14に示すように、前記係合爪2012は、前記係合凹部3014に係脱する爪部2012Aを備え、さらに第1、第2当接部2012B1、2012B2と、2つの腕部2012C、2012Dとを有している。
前記爪部2012Aが前記収容部20に臨む面は、前記収容部20の底面2002から離れるに従って前記収容部20から離れる方向に傾斜する傾斜面2012A1として形成されている。
また、前記係合爪2102の前記支軸2014に対する結合は、前記各腕部2012C、2102Dの先端に形成された挿通孔2008E、2008Fに前記支軸2014が挿通されることでなされる。
【0012】
前記操作部材2008は、前記第1の収容部側面2004に臨む本体10の外面1001箇所に配置されている。
前記操作部材2008は、前記支軸2014に揺動可能に結合されるとともに、前記支軸2014に沿って互いに離間したロック位置とロック解除位置との間を直線移動できるように結合されている。
図13(A)、(B)および図14に示すように、前記操作部材2008は、前記本体10の外方に面して円筒面状に形成された板部2008Aと、該板部2008Aの下面に突設された凸部2008Bと、板部2008Aの下面から下方に延出された板状の腕部2008Cを有して構成されている。
前記腕部2008Cの先端には挿通孔2008Dが形成され、該挿通孔2008Dに前記支軸2014が挿通されることによって前記操作部材2008の前記支軸2014に対する結合がなされている。
そして、前記支軸2014に結合された操作部材2008は、図12に示す本体10の壁面箇所に配設される。
【0013】
また、図9に示すように、前記腕部2008Cの中間部には、前記操作部材2008のロック位置とロック解除位置との如何に拘わらず前記係合爪2012の第1当接部2012B1に常時当接する第1当接部2008E1が設けられている。また、前記腕部2008Cの前記第1当接部2008B1の上方の箇所には、前記操作部材2008がロック解除位置に位置した状態で、前記係合爪2012の第2当接部2012B2に当接する第2当接部2008E2が設けられている。本実施の形態では、前記第1当接部2008E1と第2当接部2008E2によって特許請求の範囲の「係合爪に当接して該係合爪を係合位置から退避位置に揺動させる当接部」を構成している。
また、前記板部2008Aの外面箇所には、操作部材2008を直線移動操作および揺動操作させるための複数の滑り止め2008Fが突設されている。
【0014】
図9に示すように、前記第1の付勢手段2016は、本実施の形態では、前記係合爪2012の腕部2012C、2012Dの間で前記支軸2014が挿通されたつるまきコイルばねで構成されている。前記つるまきコイルばねは、その一端が前記係合爪2012の箇所に取着され、他端が前記本体10の箇所に取着されている。
前記第1の付勢手段2016は、前記係合爪2012を、前記収容部20に収容されたバッテリー30の係合凹部3014に係合する方向に揺動するように付勢している。
【0015】
前記第2の付勢手段2018は、本実施の形態では、前記操作部材2008の腕部2008Cと前記係合爪2012の腕部2012Dの間で前記支軸2014が挿通された圧縮コイルばねで構成されている。
前記第2の付勢手段2018は、前記ロック解除位置から前記ロック位置方向に前記操作部材2008を直線移動するように付勢している。
【0016】
図12(A)は操作部材が配設される本体部分の斜視図、(B)は前記本体部分を収容部の反対側から見た斜視図である。
前記本体10の外面1001を構成する壁部には前記操作部材2008の板部2008Aを収容する凹部1012が設けられ、この凹部1012は、前記操作部材2008を収容した状態で前記板部2008Aの上面が前記本体10の外面1001とほぼ同一面をなすように形成されている。
前記凹部1012の底面には、前記操作部材2008の腕部2008Cが通過して該腕部2008Cの揺動を許容する揺動用溝部1012Aと、腕部2008Cの揺動を規制する当接部1012Cと、前記凸部2008Bが通過して該凸部2008Bの直線移動を許容する直線移動用溝部1012Bと、凸部2008Bが通過して該凸部2008Bの揺動を許容する揺動用溝部1012Dとが形成されている。本実施の形態では、前記当接部1012Cと前記直線移動用溝部1012Bの両側部が特許請求の範囲の「操作部材の揺動を不能とする当接部」を構成している。
また、前記第1の収容部側面2004を構成する本体10の壁部には、前記操作部材2008の腕部2008Cおよび前記係合爪2012を収容した状態で腕部2008Cの直線移動および揺動並びに係合爪2012の揺動を許容する切欠1012Eと、前記腕部2008Cの直線移動を規制する当接部1012Fとが形成されている。
【0017】
次に、着脱機構の組立てについて説明する。
前記操作部材2008は、前記腕部2008Cが前記直線移動用溝部1012Aおよび切欠1012Eに収容されるとともに、前記凸部2008Bが直線移動用溝部1012Bあるいは揺動用溝部1012Dに収容されるように配置される。
前記操作部材2008がロック位置に位置した状態では、前記腕部2008Cの箇所が前記当接部1012Cに当接して操作部材2008の収容部20から離間する方向の揺動が規制された状態となる。また、腕部2008Cが当接部1012Eに当接して操作部材2008のロック位置方向へのさらなる直線移動が規制された状態となる。また、前記凸部2008Bが直線移動用溝部1012Bの両側面に当接し、これにより操作部材2008の収容部20から離間する方向および収容部20に接近する方向の両方向への揺動が規制された状態となる。
【0018】
この状態から操作部材2008をロック解除位置方向に直線移動させ、ロック解除位置に位置させると、前記腕部2008Cの箇所が前記揺動用溝部1012Aに臨み、かつ、前記凸部2008Bが前記揺動用溝部1012Dに臨むため、操作部材2008の収容部20から離れる方向の揺動が許容される状態となる。また、前記凸部2008Bが揺動用溝部1012の側面に当接することにより操作部材2008のロック解除位置方向へのさらなる直線移動が規制された状態となる。さらに、前記操作部材2008がロック解除位置に位置した状態では、前記腕部2008Cの箇所が前記揺動用溝部1012Aの端部に当接し、かつ、前記凸部2008Bが前記揺動用溝部1012Dの端部に当接することで操作部材2008の収容部20から離れる方向の揺動が規制された状態となる。
【0019】
上述のように構成されたバッテリー着脱機構の作用について説明する。
バッテリーの装着
前記バッテリー30の収容部30への装着は次のようになされる。
図1、図6、図9に示すように、前記操作部材2008が操作されていない状態では、操作部材2008は前記第2の付勢手段2018によって付勢されることにより腕部2008Cの箇所が当接部1012Eに当接して前記ロック位置に位置する。
そして、操作部材2008は、前記腕部2008Cの箇所が前記第1当接部1012Cに当接するとともに、前記凸部2008Bが前記第2、第3当接部1012D1、1012D2に当接することで揺動が規制された状態となる。
また、前記第1の付勢手段2018によって付勢された係止爪2012は、前記第1当接部2012B1が操作部材2008の第1当接部2012E1に当接することで、図15に実線で示すように、前記係止爪2012は収容部20側に突出する係合位置に位置する。
【0020】
このような状態で、前記バッテリー30の係合凹部3013を係合凸部2011に臨ませるとともに、端子部3016を端子部2010に臨ませつつ、前記バッテリー30の当て付け面3002を収容部20の底面202に当て付け、前記第1、第2のバッテリー側面3004、3006、側面3008を第1、第2、第3の収容部側面2004、2006、2008のそれぞれに臨ませて前記バッテリー30を収容部20に収容させる。
すなわち、図15に示すように、前記バッテリー30を収容部20に収容する過程で、バッテリー30の当て付け面3002が前記係合爪2012の傾斜面2012Aに当接しつつ収容部20の底面2002に向かって移動することにより、前記係合爪2012は、実線で示す係合位置から二点鎖線で示す退避位置方向に後退される。
【0021】
さらに、バッテリー30を収容部20の底面2002に向けて移動させることにより、前記係合凹部3014が前記爪部2012Aに臨む位置まで移動すると前記係合位置に復帰して爪部2012Aが係合凹部3014に係合して図6に示すようにバッテリー収容保持状態が形成される。
すなわち、係合爪2012が係合凹部3014に係合し、前記バッテリー30の当て付け面3002が前記収容部20の底面2002に当て付けられることで、バッテリー30の高さ方向の位置が位置決めされる。また、前記第1バッテリー側面3004が前記第1の収容部側面2004に規制され、前記第2のバッテリー側面3004が前記第2の収容部側面2006に規制されることで、バッテリー30の前後方向の位置が位置決めされる。また、係合爪2012が係合凹部3014に係合し、前記バッテリー30の側面3008が前記第3の収容部側面2007に規制されることにより、バッテリー30の幅方向の位置が位置決めされる。そして、これらの位置決めによりバッテリー収容保持状態が形成される。なお、本実施の形態では、係合凸部2011と係合凹部3013が係合することで、第2の収容部側面2006側においてもバッテリーの高さ方向の位置が位置決めされている。
このバッテリー収容保持状態では、前記端子部3016と端子部2010が電気的に接続された状態となり、前記付勢部材2013により前記バッテリー30が底面2002から離間する方向に付勢された状態となる。
【0022】
バッテリーの取外し
前記バッテリー30の収容部30からの取外しは次のようになされる。
まず、図4、図7、図10に示すように、前記操作部材2008を操作して前記ロック解除位置に直線移動させる。
前記操作部材2008を前記ロック解除位置に直線移動させると、前記操作部材2008の腕部2008Cの箇所が前記揺動溝部1012Aに臨む位置に位置するとともに、前記凸部2008Bが前記揺動溝部1012Dに臨む位置に位置する。また、前記操作部材2008の第1当接部2008E1、第2当接部2008E2のそれぞれが係合爪2012の第1当接部2012B1、第2当接部2012B2のそれぞれに当接した状態となる。
【0023】
次いで、図5、図8、図11に示すように、操作部材2008を前記第1の付勢手段2016の付勢力に抗して操作して前記収容部20から離れる方向に揺動させると、前記腕部2008Cは揺動溝部1012A内を移動し、前記凸部2008Bは揺動溝部1012D内を移動する。これにより、図15に二点鎖線で示すように、係合爪2012は前記第1当接部2008E1、第2当接部2008E2、第1当接部2012B1、第2当接部2012B2を介して操作部材2008の揺動に連動して後退し、係合爪2012が前記第1のバッテリー側面3004から退き、前記係合爪2012が係合凹部3014から外れる。これにより、前記バッテリー収容保持状態が解除される。
そして、前記バッテリー30は、前記付勢部材2010によって付勢されているため、前記底面2002から離間する方向に押し上げられることにより取出しやすい位置に変位され、ここでバッテリー30をつかんで係合凸部2011から係合凹部3018を外す方向に動かすことでバッテリー30の取外しがなされる。
前記バッテリー収容保持状態が解除された後、前記操作部材2008から指を離せば、前記操作部材2008は、前記第1の付勢手段2016、第2の付勢手段2018の付勢力により、揺動し直線移動することで前記ロック解除位置からロック位置に復帰される。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態のバッテリー着脱機構によれば、前記バッテリー30を収容部20に収容させると前記係合爪2012が前記バッテリー30の係合凹部3014に係合することでバッテリー収容保持状態が形成され、前記操作部材2008をロック位置からロック解除位置に移動させ、さらに操作部材を前記第1のバッテリー側面3004から離れる方向に揺動させると前記係合爪2012が係合凹部3014から外れるように構成されている。
したがって、バッテリーを収容部に対して装着および取り外す際の操作が極めて容易に行なえる。
また、バッテリー着脱機構が係合爪2012と、操作部材2008と、単一の支軸2014と、第1の付勢手段2016と、第2の付勢手段2018とで構成されているので、構成が簡素でかつスペースを占有しないので収容部の小型化、ひいては機器の小型化を図る上で有利である。
【0025】
また、前記バッテリー収容保持状態において、前記ロック位置に位置している操作部材2008を第1のバッテリー側面3004から離間させる方向に揺動させようとしても、前記操作部材2008の腕部2008Cの箇所が前記第1当接部1012Cに当接するとともに、前記凸部2008Bが第3当接部1012D2に当接することにより、操作部材2008の揺動が阻止される。これにより、前記ロック位置に位置している操作部材2008が不用意に動かされたとしても、前記係合爪2012と収容凹部3014の係合が解除されることがなく、バッテリー収容保持状態が解除されることを確実に防止することができる。
【0026】
なお、前記操作部材2008は、ロック位置からロック解除位置へ支軸2014に沿って直線移動し、次いで前記ロック解除位置で前記支軸2014回りに揺動するように構成されているため、その操作方向が2段階に切り換えられることになる。
したがって、前記操作部材2008の操作方向が2段階に切り換えられる旨を表示することが操作部材2008の操作性を向上する上で好ましい。
図16(A)に示す構成では、前記本体10の凹部1012の外面の箇所のうち、前記操作部材2008をロック解除位置に移動させたときに外方に露出する箇所に操作部材の揺動方向を示す矢印マーク1012Aを設け、操作部材2008の操作性の向上を図っている。
【0027】
なお、図16は、操作部材2008に設けられる滑り止めの変形例も示しており、(A)に示す構成では、前記操作部材2008の板部2008Aの外面箇所に、滑り止め2008F、2008Gを設けている。前記滑り止め2008Fは、支軸2014の外周方向に延在形成され、前記支軸2014の延在方向に間隔をおいて複数設けられている。前記滑り止め2008Gは、前記複数の滑り止め2008Fのロック解除位置側寄りの端部箇所に、前記支軸2014の延在方向に沿って延在形成されている。
【0028】
図16(B)に示す構成では、図16(A)と同じ滑り止め2008F、2008Gを設けるとともに、前記操作部材2008の板部2008Aの外面箇所に前記操作部材2008の直線移動方向および揺動方向を示す矢印マーク2008Hを表示している。
図16(C)に示す構成では、滑り止め2008Fは、支軸2014の外周方向に延在形成され、前記支軸2014の延在方向に間隔をおいて複数設けられ、これら滑り止め2008Iの上面は、前記支軸2014の外周方向に沿って高さが変る傾斜面として形成され、言い替えると前記揺動方向に向かうにつれて高くなる傾斜面として構成されている。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、機器の小型化を図る上で有利であり、バッテリーの着脱操作が容易なバッテリー着脱機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明のバッテリー着脱機構が適用されたビデオカメラの斜視図である。
【図3】(A)はバッテリーを上方から見た斜視図、(B)はバッテリーを下方から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置から揺動された状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態のバッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置から揺動された状態を示す斜視図である。
【図9】バッテリー着脱機構の操作部材がロック位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図10】バッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置に位置した状態を示す斜視図である。
【図11】バッテリー着脱機構の操作部材がロック解除位置から揺動された状態を示す斜視図である。
【図12】(A)は操作部材が配設される本体部分の斜視図、(B)は前記本体部分を収容部の反対側から見た斜視図である。
【図13】(A)は操作部材を腕部側から見た斜視図、(B)は操作部材を腕部と反対側から見た斜視図である。
【図14】操作部材および係合爪の斜視図である。
【図15】係合爪の動作説明図である。
【図16】(A)は操作部材の変形例を示す斜視図、(B)は操作部材の他の変形例を示す斜視図、(C)は操作部材のさらに他の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10……本体、20……収容部、2002……底面、2004……第1の収容部側面、2006……第2の収容部側面、2008……操作部材、2012……係合爪、2014……支軸、2016……第1の付勢手段、2018……第2の付勢手段、30……バッテリー、3002……当て付け面、3004……第1のバッテリー側面、3006……第2のバッテリー側面、3014……係合凹部。

Claims (8)

  1. バッテリーを機器の収容部に着脱可能に収容保持するバッテリー着脱機構であって、
    前記収容部は、前記バッテリーの当て付け面が当て付けられる底面と、前記バッテリーの当て付け面から起立する第1、第2のバッテリー側面に臨む第1、第2の収容部側面を備え、
    前記バッテリー着脱機構は、係合爪と、操作部材と、単一の支軸と、第1の付勢手段と、第2の付勢手段とを備え、
    前記支軸は、前記収容部の外側の箇所で前記第1の収容部側面の延在方向に沿って延在するように設けられ、
    前記係合爪は、前記第1の収容部側面から突出して前記収容部に収容されたバッテリーの係合凹部に係合する係合位置と、前記第1の収容部側面から退き前記係合凹部から離れる退避位置との間を揺動できるように前記支軸に結合され、
    前記操作部材は、前記第1のバッテリー側面に対して離間接近する方向に前記支軸に揺動可能に結合されるとともに、ロック位置とロック解除位置との間を前記支軸に沿って直線移動できるように結合され、
    前記第1の付勢手段は、前記係合爪を前記退避位置から係合位置へ揺動する方向に付勢するように設けられ、
    前記第2の付勢手段は、前記操作部材を前記ロック解除位置からロック位置へ直線移動する方向に付勢するように設けられ、
    前記操作部材をロック位置に位置させた状態で、前記バッテリーの当て付け面を収容部の底面に当て付け、前記第1、第2のバッテリー側面を第1、第2の収容部側面に臨ませて前記バッテリーを収容部に収容させると、前記係合爪が前記係合凹部に係合する係合位置となってバッテリー収容保持状態が形成され、
    前記バッテリー収容保持状態から前記操作部材をロック解除位置に直線移動させ操作部材を前記第1のバッテリー側面から離れる方向に揺動させると、この操作部材の揺動に連動して係合爪が係合凹部から外れた退避位置となり、収容部からのバッテリーの取外しが可能となるように構成されている、
    ことを特徴とするバッテリー着脱機構。
  2. 前記操作部材が前記ロック位置に位置した状態で、前記操作部材に当接して前記第1のバッテリー側面に対して離間接近する方向への該操作部材の揺動を不能とする当接部が機器の壁部に設けられていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  3. 前記操作部材のロック位置からロック解除位置への移動は、機器の壁部に設けられた直線移動用溝部を前記操作部材の部分が通過することでなされ、前記操作部材の前記第1のバッテリー側面に対して離間接近する方向への揺動は、機器の壁部に設けられた揺動用溝部を前記操作部材の部分が通過することでなされることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  4. 前記操作部材には、該操作部材を前記第1のバッテリー側面から離れる方向に揺動させると前記係合爪に当接して該係合爪を係合位置から退避位置に揺動させる当接部が設けられていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  5. 前記操作部材は、前記収容部の第1の収容部側面に臨む機器の外面に配置されていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  6. 前記係合爪が前記係合位置に位置した状態で、前記収容部内に位置する前記係合爪部分に、前記収容部の底面から離れるに従って前記第1の収容部側面に近づく方向に傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  7. 前記収容部の底面に前記バッテリーの当て付け面に当接して該バッテリーを前記底面から離間する方向に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
  8. 前記操作部材の外方に臨む箇所および前記機器の操作部材近傍の外方に臨む箇所の少なくとも一方に、前記操作部材のロック位置からロック解除位置方向への直線移動方向を示す表示および前記操作部材の揺動方向を示す表示の少なくとも一方の表示が設けられていることを特徴とする請求項1記載のバッテリー着脱機構。
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