JP2004317564A - 光コネクタ用工具 - Google Patents

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Hiroshi Furukawa
洋 古川
Yoshikazu Nomura
義和 野村
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Abstract

【課題】構成を簡略化して低コストで製造でき、且つ、操作性も良好な光コネクタ用工具を提供する。
【解決手段】光コネクタ用工具10は大別して工具本体11及びこの工具本体11から延びる保持体12からなる。工具本体11は幹部15を備えている。工具本体11には、この幹部15に対面して延び、易変形部17を介して接続される可動アーム部18と、可動アーム部18と幹部15とを接続する操作端19とを備えている。可動アーム部18の先端には係合爪21が形成されている。保持体12の先端には光コネクタを保持する保持片22と、光ファイバを収容し、幹部15の溝16に連なる溝12aとが一体に形成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多連光コネクタアダプタ等に対して光コネクタを着脱する際に用いられる光コネクタ用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、JIS C 5983等に制定される、いわゆるMU形光コネクタ(Miniature−Unit Coupling optical fiber connector)の光コネクタアダプタのように、複数の光コネクタ(光コネクタプラグ)が狭い領域に高密度に接続される場合に、目的の光コネクタを容易に着脱するための工具が提供されている。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−329970号公報
【0004】
上述した工具は、例えば図15(a)、(b)に示すように、幹部101、連係バー部106、及び光コネクタ把持部108から構成された工具100である。グリップ部101は、略台形状となるグリップ102の底辺に、略長方形状となるグリップカバー103が接合されている。グリップカバー103内部には、引き金104が前後方向に可動となるよう配置され、該引き金104の前方部には引き金バー105が連結され、連係バー部106は、この引き金バー105と、これを覆うように配置される延長フレーム107とにより構成されている。
【0005】
図16(a)、(b)、(c)に示すように、引き金バー105の前方突端には光コネクタ把持部108のリンクバー109後方の一端が回転自在に連結され、該リンクバー109前方の他端には、可動爪110が回転自在に連結されている。これらの機構は、爪ハウジング111により覆われた形態を成し、爪ハウジング111には、固定爪112が前方に突設されている。このような構成の工具100は、引き金104を動かして可動爪110を操作することで、固定爪112と可動爪110で光コネクタの係合穴を両側から挟んで光コネクタアダプタから引き抜いたり、逆に装着することができる。
【0006】
上述した特許文献1に示す光コネクタ用工具以外にも、例えば、細長形状の部材の一端側に光コネクタの係合穴に係合する係合爪を設け、他端側には光コネクタの係合穴には係合せずに光コネクタを挟持する保持部を設けた光コネクタ用工具も知られている。こういった光コネクタ用工具では、光コネクタを光コネクタアダプタから抜き取る際には、係合爪が形成された一端側を使用して作業を行い、また、光コネクタを光コネクタアダプタに装着する際には、保持部が形成された他端側を使用して作業を行なう。
【0007】
これらの光コネクタ用工具以外にも、光コネクタの係合穴に係合する固定された係合爪を持つ抜き取り専用の光コネクタ用工具や、光コネクタの係合穴には係合せずに光コネクタを保持する装着専用の光コネクタ用工具なども知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前述の特許文献1に示した光コネクタ用工具は、固定爪と可動爪によって両側から光コネクタを挟む構造であるので、複数の光コネクタアダプタを並列して多数設ける場合、光コネクタ用工具の固定爪および可動爪が挿入可能で、且つ可動爪が動作可能な程度まで、互いに隣接する光コネクタアダプタ間に隙間を保たなくてはならず、光コネクタの高密度接続を実現する際の障害になる懸念があった。
【0009】
また、前述の特許文献1に示した光コネクタ用工具は、先端部分の可動爪30を引っ張って動かす構造であり、必要な強度を得るために金属など重い素材で形成しなければならず、工具全体が重くなって操作性が良くなかった。また、ネジやバネなどを使用した工具の構成は複雑であり、コスト面でも不満があった。
【0010】
一方、一端側を光コネクタの装着用にするとともに他端側を光コネクタの抜き取り用にした光コネクタ用工具は、多数の光コネクタを光コネクタアダプタに着脱する作業において、着脱の都度、光コネクタの一端側と他端側を引っくり返さなければならず、使い勝手が悪く、効率的な着脱作業には不向きであった。また、抜き取り専用の光コネクタ用工具や装着専用の光コネクタ用工具の場合も、光コネクタの抜き取りと装着を繰り返す作業では、抜き取り用工具と装着用工具を何度も持ち替えなければならず、効率的な着脱作業には不向きであった。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、構成を簡略化して低コストで製造でき、且つ、操作性も良好な光コネクタ用工具を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明によれば、光コネクタアダプタ等のコネクタハウジングに対する光コネクタの接続作業および抜き去り作業に用いられる光コネクタ用工具であって、細長形状の幹部および該幹部に対して易変形部を介して連結され前記幹部に沿わせるように設けられた可動アームが合成樹脂によって一体に形成された全体に細長の工具本体と、前記幹部の先端部の延長上に設けられ、前記光コネクタを着脱可能に保持する保持片および前記保持片に保持した光コネクタの前記幹部の基端部側への移動を規制するストッパを有する保持体とを有し、前記工具本体の前記可動アームの先端には前記光コネクタの側部の係合部に係脱する爪が突設されており、前記可動アームは基端側の操作端の操作によって変位して、前記爪を前記保持体に保持された光コネクタの係合部に対して係合または離脱できるようになっていることを特徴とする光コネクタ用工具が提供される。
【0013】
このような光コネクタ用工具によれば、光コネクタの両側に形成された係合穴のうちの一方だけを係合爪と係合させる構造であるから、光コネクタを両側から挟んで保持する従来の着脱両用の光コネクタ用工具のように、コネクタハウジングの両側に大きなスペースを設ける必要がない。
【0014】
このため、コネクタハウジングを上下方向に多数配列させて設置する場合において、コネクタハウジング間の隙間を非常に狭く設定して光コネクタの高密度接続を行うことが可能になる。コネクタハウジングを僅かな隙間で複数並列して設置できれば、こういったコネクタハウジングを収容する装置の小型軽量化に大いに役立つ。
【0015】
前記保持体は前記光コネクタのうち、光コネクタ本体の後端部に接続されたブーツ部を保持するようになっており、前記ストッパを兼ねる構造であっても良い。
【0016】
このような構造によれば、光コネクタのブーツを保持片で挟持することで光コネクタ用工具の先端に光コネクタを保持するので、光コネクタの位置決め、及びその引き抜きが安定して行えるという利点が得られる。すなわち、光コネクタはその位置が光コネクタ用工具に対して相対的に確定した状態を容易に現出させ、その後に係合爪により把持することで引き抜き作業を行う。つまり、光コネクタは、正しく位置決めされた後、常に正しい引き抜き方向でもって引き抜かれることになり、当該作業時に無理な力が光コネクタにかかるのを防止する。
【0017】
前記工具本体と保持体とは一体に形成されていてもよい。このような光コネクタ用工具によれば、例えば樹脂などの安価で軽量な材料を用いて一体形成することが可能であり、係合爪の付勢に関しても材料の弾性を利用することで、金属などの重くて剛性の高い材料を構造体に用いて、ネジ、バネなどを使用した従来の着脱両用の光コネクタ用工具と比較して非常に簡易な構造にすることができる。
【0018】
このため、極めてローコストに製造することができ、また大幅に軽量化されるので、作業者にとって極めて扱いやすく、効率的に光コネクタの着脱作業を進めることができる。また一体成型による簡易な構造は、ネジ、バネなどを多用した従来の光コネクタ用工具に比べて故障などの不具合が生じることが少なく、メンテナンス性も大幅に向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず最初に、本発明の光コネクタ用工具が適用される、MU形光コネクタと称される公知の光コネクタについて図1を参照して簡単に説明する。なお、本発明に係るコネクタ用工具の適用対象の光コネクタ(光コネクタプラグ)としては、MU形光コネクタに限定されず各種採用可能であるが、ここでは、光コネクタ2という場合にはMU形光コネクタの光コネクタプラグのことを、コネクタハウジング3という場合には光コネクタアダプタのことを、それぞれ指示するものとする。また光コネクタ2というときには、そのブーツ4となる部位をも含むものとする。
【0020】
光コネクタ2は、略直方体のコネクタ本体2aと、このコネクタ本体2aの後端に接続されるブーツ(ブーツ部)4とを備える。コネクタ本体2aの内部には光ファイバ6の一端が保持され、コネクタ本体2aの後端から延びている。この光ファイバ6は、コネクタ本体2aの後端から一定長さまでブーツ4で覆われる。ブーツ4は光ファイバ6が光コネクタ2との接続部分で強く屈曲することを防止する。コネクタ本体2aの両側には、後述する光コネクタ用工具の係合爪と係合可能な係合穴2bが形成されている。
【0021】
このような光コネクタ2が接続されるコネクタハウジングユニット8は、多数のコネクタハウジング3が形成されている。各コネクタハウジング3には、光コネクタ2のコネクタ本体2aが収納される収納穴3aが形成されている。光コネクタ2は、コネクタハウジング3に差し込まれると、コネクタハウジング3内に設けられたロックピン(図示略)によってコネクタ本体2aはコネクタハウジング3内に係止される。一方、後述する光コネクタ用工具の係合爪をコネクタ本体2aの係合穴2bに係合させて、コネクタ本体2aを後方に引くことで、コネクタハウジング3の収納穴3aから光コネクタ2を抜き取ることができる。
【0022】
図2は、本発明の光コネクタ用工具の外観を示す斜視図であり、図3〜5はその平面図である。なお、図3(a)は光コネクタ用工具の正面図、図3(b)は光コネクタ用工具の底面図、図4(a)は光コネクタ用工具の上面図、図4(b)は光コネクタ用工具の背面図、図5(a)は光コネクタ用工具の左側面図、図3(b)は光コネクタ用工具の右側面図をそれぞれ示す。光コネクタ用工具10は大別して工具本体11及びこの工具本体11から延びる保持体12からなる。光コネクタ用工具10は全体が一体形成されればよく、例えば、弾性を備えた樹脂を射出成型することで形成される。工具本体11は、図示のように、先端部15aと基端部15bとの間で延び、作業者が把持する幹部15を備えている。幹部15の底面側の一部には、図1に示す光ファイバ6を収容する溝16が形成されている。
【0023】
また、工具本体11には、この幹部15に対面して延び、易変形部17を介して接続される可動アーム部18と、可動アーム部18の基端側と幹部15とを接続する操作端19とを備えている。易変形部17は、幹部15と可動アーム部18とをブリッジするように、幹部15および可動アーム部18に一体に形成されている。この易変形部17は、幹部15に対して可動アーム部18が角度を変えられるように肉薄に形成されている。
【0024】
操作端19は、可動アーム部18および幹部15に対して肉薄状に形成されており、この操作端19を押圧することで可動アーム部18は易変形部17を中心にして時計回り方向(図2中の矢印A方向)に角度を変える。操作端19と可動アーム部18との接続部には、規制突起20が一体に形成されている。この規制突起20は、操作端19の押圧量を規制する。即ち、操作端19が過度に押圧されて操作端19が破損するのを防ぎ、可動アーム部18が必要以上に角度を変えないようにする。更に、可動アーム部18の先端には係合爪21が形成されている。係合爪21は操作端19の作用によって反時計回り方向(図2中の矢印B方向)に付勢されている。
【0025】
幹部15の先端部15aからは保持体12が延びている。この保持体12の先端には図1に示す光コネクタ2を保持する保持片22と、光ファイバ6を収容し、幹部15の溝16に連なる溝12aとが一体に形成されている。保持片22の一端面は、光コネクタ2が保持片22に差し込まれた際に、光コネクタ2が幹部15の基端部15b側へ移動することを規制するストッパ23を成している。
【0026】
図6は、光コネクタ用工具の先端部分の拡大斜視図である。保持片22は下側が開放された断面円形を成し、光コネクタ2のブーツ4を挟持する。これにより、光コネクタ用工具10の先端部分に光コネクタ2を保持することができる。光コネクタ用工具10の先端部分に光コネクタ2を保持した状態、すなわち、保持片22に光コネクタ2のブーツ4を挟持させると、操作端19によって反時計回り方向(図6中の矢印B方向)に付勢されている係合爪21は、コネクタ本体2aの係合穴2bと係合する。この時、光コネクタ2の後端から後方に延びる光ファイバ6は溝12a,16(図2参照)に収納されて後方に導かれる。また、コネクタ本体2aは保持片22の一端面を成すストッパ23に接し、光コネクタ2が保持片22に差し込まれた際に、光コネクタ2が幹部15の基端部15b側へ移動することが規制される。
【0027】
以下ではこのような構成となる本発明に係る光コネクタ用工具10の作用効果について図1、図2および図6を参照しつつ説明する。まず、多数の光コネクタ2が接続されたコネクタハウジングユニット8から、特定の光コネクタ2を引き抜く作業を想定する。まず、引き抜き対象の光コネクタ10から延びる光ファイバ(主として光コード)6を特定して、その光ファイバ6に光コネクタ用工具10を接近させる。そして、該当の光ファイバ6を保持片22に収めるようにする。すなわち、保持片22の下部の開口部から保持片22に入れるのである。
【0028】
そして、光ファイバ6を保持片22から溝12a,16に沿わせるようにしつつ、光コネクタ用工具10を目的の光コネクタ10に近づける。これにより、作業者は光コネクタ用工具10を容易に引き抜き対象の光コネクタ10まで到達させることができる。目的の光コネクタ10から延びる光ファイバ6を保持片22に沿わせるので、周囲に密集して存在する他の光ファイバ6を、紛れ込ますようなこともない。
【0029】
光コネクタ用工具10が目的の光コネクタ2を収納しているコネクタハウジング3の近傍に到達したら、光コネクタ用工具10の保持片22内に目的の光コネクタ2のブーツ4を差し込む。保持片22は断面略円形であり、ブーツ4はぴったりと保持片22に差し込まれる。
【0030】
一方、保持片22にブーツ4を差し込むと同時に、光コネクタ用工具10の係合爪21は、コネクタ本体2a両側に形成された係合穴のうちの一方の係合穴2bと係合する。係合爪21は操作端19の作用によって反時計回り方向(図2中の矢印B方向)に付勢されているので、光コネクタ用工具10の保持片22にブーツ4を差し込むだけで、同時に係合爪21がコネクタ本体2aの係合穴2bに嵌まり込む。また、ストッパ23の作用によって、光コネクタ2が保持片22に差し込まれた際に、係合爪21と係合穴2bとが係合する位置よりも更に奥側(幹部15の基端部15b側)に光コネクタ2が移動することが規制される。
【0031】
この状態から光コネクタ用工具10を全体的に後方へ引っ張れば、係合爪21がコネクタ本体2aの係合穴2bに係合しているので、コネクタハウジング3に差し込まれている目的の光コネクタ2を容易に引き抜くことができる。係合爪21はコネクタ本体2a両側に形成された係合穴のうちの一方の係合穴2bにしか係合しないが、コネクタ本体2aに固着したブーツ4が保持片22によってしっかりと挟持されているので、光コネクタ2の抜き取り時に光コネクタ2が光コネクタ用工具10に対してぐらついて不安定になったり、光コネクタ用工具10から落下してしまうことはない。
【0032】
次に、特定の光コネクタ2をコネクタハウジング3に差し込む作業を想定する。まず、コネクタハウジング3に差し込む光コネクタ2から延びる光ファイバ(主として光コード)6を光コネクタ用工具10の保持片22に収め、そのまま光コネクタ用工具10の溝12a,16に光ファイバ6を沿わせるようにする。そして、コネクタ本体2aを摘んでブーツ4を保持片22にしっかりと差し込む。
【0033】
光コネクタ用工具10の係合爪21は、操作端19の作用によって反時計回り方向(図2中の矢印B方向)に付勢されているので、ブーツ4を保持片22に差し込むと、係合爪21はコネクタ本体2aの係合穴2bに嵌まり込む。こうして、光コネクタ2は光コネクタ用工具10の先端にしっかりと保持された状態になる。
【0034】
先端に光コネクタ2が保持された光コネクタ用工具10を、目的のコネクタハウジング3に向けて接近させ、そのままコネクタハウジング3の収納穴3aにコネクタ本体2aを挿入する。光コネクタ2はコネクタハウジング3側にロックされ、固定される。続いて、図7に示すように、作業者は指で光コネクタ用工具10の操作端19を押圧する(図7中の矢印P方向)。すると、光コネクタ用工具10の可動アーム部18は易変形部17を中心にして時計回り方向(図7中の矢印A方向)に角度を変える。これにより、係合爪21はコネクタ本体2aの係合穴2bから抜け出し、係合爪21と係合穴2bは係合が解除される。
【0035】
そして、作業者は操作端19を押圧したまま静かに光コネクタ用工具10を全体的に後方へ引っ張れば、光コネクタ2はコネクタハウジング3にロックされており、かつ係合爪21と係合穴2bは係合が解除されているので、保持片22からブーツ4が抜け出して光コネクタ用工具10は光コネクタ2から離れる。こうして、光コネクタ用工具10を用いて光コネクタ2を目的のコネクタハウジング3に接続することができる。
【0036】
以上、詳細に説明した本発明の光コネクタ用工具10に関する構成および作用の記述から、次のような効果を指摘することができる。まず、本発明の光コネクタ用工具10は、保持片22によって光コネクタ2のブーツ4を挟持し、光コネクタ2の両側に形成された係合穴2bのうちの一方だけを係合爪21と係合させる構造であるから、光コネクタ2を両側から挟んで保持する従来の着脱両用の光コネクタ用工具のように、コネクタハウジング3の両側に大きなスペースを設ける必要がない。
【0037】
このため、上下方向に多数配列された多数のコネクタハウジング3からなるコネクタハウジングユニット8を複数並列させて設置する場合において、コネクタハウジングユニット8間の隙間を非常に狭く設定して光コネクタ2の高密度接続を行うことが可能になる。コネクタハウジングユニット8を僅かな隙間で複数並列して設置できれば、こういったコネクタハウジングユニット8を収容する装置の小型軽量化に大いに役立つ。
【0038】
また、本発明の光コネクタ用工具10は、樹脂などの安価で軽量な材料を用いて一体形成することが可能であり、係合爪21の付勢に関しても材料の弾性を利用しているので、金属などの重くて剛性の高い材料を構造体に用いて、ネジ、バネなどを使用した従来の着脱両用の光コネクタ用工具と比較して非常に簡易な構造にすることができる。
【0039】
このため、極めてローコストに製造することができ、また大幅に軽量化されるので、作業者にとって極めて扱いやすく、効率的に光コネクタ2の着脱作業を進めることができる。また一体成型による簡易な構造は、ネジ、バネなどを多用した従来の光コネクタ用工具に比べて故障などの不具合が生じることが少なく、メンテナンス性にも優れている。
【0040】
一方、本発明の光コネクタ用工具10は、簡易な構成ながら光コネクタの装着、抜き取りの両用であるから、一端側を装着用に、他端側を抜き取り用にした光コネクタ用工具や、抜き取り専用の光コネクタ用工具と装着専用の光コネクタ用工具とを併用する場合と比べて、極めて効率的に光コネクタ2の着脱作業を行うことができる。
【0041】
更に、引き抜き対象となる光コネクタ10を、迅速に、かつ間違いなく正確に、引き抜くことができる。これは、光コネクタ用工具10における保持に引き抜き対象となる光コネクタ2から引き出されている光ファイバ6を収めるという作業を行うことによるものである。すなわちこの作業によって、光コネクタ用工具10の周囲に多数密集して存在する光ファイバと引き抜き対象となる光コネクタ2から引き出されている光ファイバ6とは、厳然と区別され、他の光コネクタを誤って引き抜くということがないからである。
【0042】
また、本発明の光コネクタ用工具10は、引き抜き対象となる光コネクタ2に係る光ファイバ6及びそれ以外の他の光コネクタに係る光ファイバに対して、不要な変形や損傷を与えるようなことがない。ここで、他の光コネクタに係る光ファイバに対して不要な変形を与えることがないということは、保持片22および溝12a,16に起因する作用効果である。
【0043】
また、本発明の光コネクタ用工具10は、光コネクタ2のブーツ4を保持片22で挟持することで光コネクタ用工具10の先端に光コネクタ2を保持するので、光コネクタ2の位置決め、及びその引き抜きが安定して行えるという利点が得られる。すなわち、光コネクタ2はその位置が光コネクタ用工具10に対して相対的に確定した状態を容易に現出させ、その後に係合爪21により把持することで引き抜き作業を行う。つまり、光コネクタ2は、正しく位置決めされた後、常に正しい引き抜き方向でもって引き抜かれることになり、当該作業時に無理な力が光コネクタ2にかかるのを防止する。
【0044】
本発明の光コネクタ用工具は、前記実施形態における工具本体と保持体が別体で形成され、互いに固着される構造であってもよい。図8は本発明の第2実施形態における光コネクタ用工具を示す斜視図であり、図9〜13はその平面図である。なお、図9(a)は光コネクタ用工具の上面図、図9(b)は光コネクタ用工具の正面図、図9(c)は光コネクタ用工具の底面図、図10(a)は工具本体の上面図、図10(b)は工具本体の正面図、図10(c)は工具本体の底面図、図11(a)は工具本体の左側面図、図11(b)は工具本体の右側面図、図12(a)は保持体の上面図、図12(b)は保持体の正面図、図12(c)は保持体の底面図、図13(a)は保持体の左側面図、図13(b)は保持体の右側面図をそれぞれ示す。
【0045】
第2実施形態における光コネクタ用工具30は大別して工具本体31及びこの工具本体31と別体で形成された保持体32からなる。これら工具本体31および保持体32、例えば、弾性を備えた樹脂でそれぞれ射出成型されればよい。工具本体31は、図示のように、作業者が把持する幹部35と、この幹部35の一部に形成された第1結合部36とを備えている。第1結合部36には、複数の結合穴36aが形成されている。
【0046】
また、工具本体31には、この第1結合部36に対面して延び、易変形部37を介して接続される可動アーム部38と、可動アーム部38と幹部35とを接続する操作端39とを備えている。易変形部37は、幹部35に対して可動アーム部38が角度を変えられるように肉薄に形成されている。
【0047】
操作端39は、可動アーム部38および幹部35に対して肉薄状に形成されており、この操作端39を押圧することで可動アーム部38は易変形部37を中心にして時計回り方向(図8中の矢印A方向)に角度を変える。更に、可動アーム部38の先端には係合爪41が形成されている。係合爪41は操作端39の作用によって反時計回り方向(図8中の矢印B方向)に付勢されている。
【0048】
工具本体31と別体に形成された保持体32には第2結合部48が形成されている。この第2結合部48には工具本体31の結合穴36aに嵌合する結合突起48aが形成されている。このような構成により、工具本体31の第1結合部36に保持体32の第2結合部48が入り込んで、結合穴36aと結合突起48aとが嵌合して、工具本体31と保持体32とが固着される。保持体32の先端には、図1に示す光コネクタ2を保持する保持片42と、光ファイバ6を収容する溝32aとが一体に形成されている。
【0049】
図14は、光コネクタ用工具30の先端部分の拡大斜視図である。保持片42は奥側で下面が開放された断面円形のブーツ保持部42aを成し、図1に示す光コネクタ2のブーツ4を挟持する。また、保持片42の先端側には、図1に示す光コネクタ2のコネクタ本体2aの収納部42bを成し、コネクタ本体2aの後端側を保持する。こうしたブーツ保持部42aおよび収納部42bによって、光コネクタ用工具30の先端部分には光コネクタ2が安定して保持される。光コネクタ用工具30の先端部分に光コネクタ2を保持させると、操作端39によって反時計回り方向(図14中の矢印B方向)に付勢されている係合爪41は、コネクタ本体2aの係合穴2bと係合する。
【0050】
このような第2実施形態の光コネクタ用工具30も、前述した第1実施形態の光コネクタ用工具10と全く同様の作用効果を発揮することができる。
【0051】
なお、上記各実施形態においては、MU形光コネクタに適用される光コネクタ用工具としての説明を行ったが、本発明はMU形光コネクタ向けに限定されるものではない。すなわち本発明の光コネクタ用工具を、例えば、SC形光コネクタにも全く同様に適用することができ、上述した各実施形態と同様の作用効果を発揮する。また、上記各実施形態においては、光コネクタ用工具は光コネクタのブーツ部やコネクタ本体を保持しているが、本発明の光コネクタ用工具が光コネクタを保持する保持位置や、係合爪と係合する係合位置はこれらに限定されるものではなく、光コネクタの形態に合わせて保持位置や係合位置は適宜定められれば良い。
【0052】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の光コネクタ用工具によれば、保持片によって光コネクタのブーツを挟持し、光コネクタの両側に形成された係合穴のうちの一方だけを係合爪と係合させる構造であるから、光コネクタを両側から挟んで保持する従来の着脱両用の光コネクタ用工具のように、コネクタハウジングの両側に大きなスペースを設ける必要がない。従って、上下方向に多数配列された多数のコネクタハウジングからなるコネクタハウジングユニットを複数並列させて設置する場合において、コネクタハウジングユニット間の隙間を非常に狭く設定して光コネクタの高密度接続を行うことが可能になる。コネクタハウジングユニットを僅かな隙間で複数並列して設置できれば、こういったコネクタハウジングユニットを収容する装置の小型軽量化に大いに役立つ。
【0053】
本発明の光コネクタ用工具は、樹脂などの安価で軽量な材料を用いて一体形成することが可能であり、係合爪の付勢に関しても材料の弾性を利用しているので、金属などの重くて剛性の高い材料を構造体に用いて、ネジ、バネなどを使用した従来の着脱両用の光コネクタ用工具と比較して非常に簡易な構造にすることができる。このため、極めてローコストに製造することができ、また大幅に軽量化されるので、作業者にとって極めて扱いやすく、効率的に光コネクタの着脱作業を進めることができる。また一体成型による簡易な構造は、ネジ、バネなどを多用した従来の光コネクタ用工具に比べて故障などの不具合が生じることが少なく、メンテナンス性にも優れている。
【0054】
本発明の光コネクタ用工具は、簡易な構成ながら光コネクタの装着、抜き取りの両用であるから、一端側を装着用に、他端側を抜き取り用にした光コネクタ用工具や、抜き取り専用の光コネクタ用工具と装着専用の光コネクタ用工具とを併用する場合と比べて、極めて効率的に光コネクタの着脱作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の光コネクタ用工具に適用される光コネクタおよび光コネクタアダプタを示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の光コネクタ用工具を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図6】図6は、本発明の光コネクタ用工具の先端部分を示す拡大斜視図である。
【図7】図7は、本発明の光コネクタ用工具の動作を示す平面図である。
【図8】図8は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す分解斜視図である。
【図9】図9は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図10】図10は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図11】図11は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図12】図12は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図13】図13は、第2実施形態における光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図14】図14は、第2実施形態における光コネクタ用工具の先端部分を示す拡大斜視図である。
【図15】図15は、従来の光コネクタ用工具を示す平面図である。
【図16】図16は、従来の光コネクタ用工具を示す平面図である。
【符号の説明】
2 光コネクタ
2a 光コネクタ本体
2b 係合穴
3 コネクタハウジング
4 ブーツ(ブーツ部)
10 光コネクタ用工具
11 工具本体
12 保持体
12a 溝
15 幹部
15a 先端部
15b 基端部
17 易変形部
19 操作端
21 係合爪(爪)
22 保持片

Claims (3)

  1. 光コネクタアダプタ等のコネクタハウジングに対する光コネクタの接続作業および抜き去り作業に用いられる光コネクタ用工具であって、
    細長形状の幹部および該幹部に対して易変形部を介して連結され前記幹部に沿わせるように設けられた可動アームが合成樹脂によって一体に形成された全体に細長の工具本体と、
    前記幹部の先端部の延長上に設けられ、前記光コネクタを着脱可能に保持する保持片および前記保持片に保持した光コネクタの前記幹部の基端部側への移動を規制するストッパを有する保持体とを有し、
    前記工具本体の前記可動アームの先端には前記光コネクタの側部の係合部に係脱する爪が突設されており、前記可動アームは基端側の操作端の操作によって変位して、前記爪を前記保持体に保持された光コネクタの係合部に対して係合または離脱できるようになっていることを特徴とする光コネクタ用工具。
  2. 前記保持体は前記光コネクタのうち、光コネクタ本体の後端部に接続されたブーツ部を保持することを特徴とする請求項1に記載の光コネクタ用工具。
  3. 前記工具本体と保持体とは一体に形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の光コネクタ用工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011048174A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 着脱工具
CN105171677A (zh) * 2015-10-14 2015-12-23 国家电网公司 光纤活动接头连接拆装器
JP2018029035A (ja) * 2016-08-19 2018-02-22 三菱電機株式会社 Lanコネクタ着脱冶具

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