JP3922019B2 - 多相クロック処理回路およびクロック逓倍回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多相クロック処理回路およびクロック逓倍回路に関し、特に、多相クロックをノン・オーバーラップ・パルスに変換することなく、多相クロックから逓倍クロックを直接生成する場合に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のクロック逓倍回路では、多相クロックのずれを利用して、ノン・オーバーラップ・パルスを生成し、このノン・オーバーラップ・パルスの論理和をとることにより、N倍のクロック周波数を得るものがある。
ここで、多相クロックとは、(π/N)ずつ位相のずれた2N個のクロック信号である。
【0003】
このクロック逓倍回路では、多相クロックからノン・オーバーラップ・パルスを生成するために、N個のRSフリップフロップが用いられるとともに、ノン・オーバーラップ・パルスの論理和をとって、逓倍クロックを生成するために、N入力OR回路が用いられていた。
図6は、従来のクロック逓倍回路に用いられるクロック論理合成回路の構成例を示す図、図7は、クロック逓倍回路に用いられる多相クロックの一例を示す図、図8は、従来の逓倍クロックの生成に用いられるノン・オーバーラップ・パルスの一例を示す図である。なお、このクロック論理合成回路は、2N個の多相クロックからN個のノン・オーバーラップ・パルスを生成し、さらに、このN個のノン・オーバーラップ・パルスからN倍の逓倍クロックを生成するためのもので、この例では、N=5の場合を示す。
【0004】
図6〜8において、クロック論理合成回路には、10個の多相クロックCk1〜Ck10から5個のノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5を生成するために5個のRSフリップフロップFF1〜FF5が設けられるとともに、5個のノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5から5倍の逓倍クロックを生成するために5入力の多入力OR回路ORが設けられている。
そして、RSフリップフロップFF1〜FF5には、図7の多相クロックCk1〜Ck10が入力される。
【0005】
すなわち、クロックCk1、Ck2はRSフリップフロップFF1に入力され、クロックCk3、Ck4はRSフリップフロップFF2に入力され、クロックCk5、Ck6はRSフリップフロップFF3に入力され、クロックCk7、Ck8はRSフリップフロップFF4に入力され、クロックCk9、Ck10はRSフリップフロップFF5に入力される。
そして、各RSフリップフロップFF1〜FF5では、各クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジが検出され、各クロックCk1〜Ck10の位相のずれに対応したノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5が出力される。
【0006】
このノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5は多入力OR回路ORの入力端子にそれぞれ出力され、この多入力OR回路ORにて、このノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5の論理和がとられる。
この結果、図8に示すように、多相クロックCk1〜Ck10の5倍の周波数の逓倍クロックOUTが、図6の多入力OR回路ORの出力端子から出力される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のクロック逓倍回路では、多相クロックCk1〜Ck10からノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5を生成するために、5個のRSフリップフロップFF1〜FF5が用いられるとともに、ノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5から逓倍クロックOUTを生成するために、多入力OR回路ORが用いられていた。
ここで、多相クロックCk1〜Ck10からノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5を生成するために、RSフリップフロップFF1〜FF5を用いると、回路規模が大きくなり、チップ面積および消費電力が増加するだけでなく、ノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5間での回路的なミスマッチが増大し、逓倍クロックOUTのジッタの原因となるという問題があった。
また、ノン・オーバーラップ・パルスS1〜S5から逓倍クロックOUTを生成するために、多入力OR回路ORを用いた場合、ジッタおよび消費電力の増加を抑制しつつ、入力端子数の増加に対応することが困難となるという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、多相クロックから逓倍クロックを直接生成することが可能な多相クロック処理回路およびクロック逓倍回路を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1記載の多相クロック処理回路によれば、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をハイレベル電位に導通させる第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をローレベル電位に導通させる第2スイッチング素子とを備え、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子はそれぞれ複数並列接続され、前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子が交互に導通することを特徴とする多相クロック処理回路であって、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子はそれぞれN個ずつ並列接続され、2N個の多相クロックの第(2n−1)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第1スイッチング素子が導通し、2N個の多相クロックの第(2n)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第2スイッチング素子が導通することを特徴とする。
【0013】
また、請求項2記載の多相クロック処理回路によれば、前記所定期間は、多相クロックの位相のずれ量よりも短いことを特徴とする。
これにより、第1スイッチング素子または第2スイッチング素子をそれぞれ複数並列接続した場合においても、各スイッチング素子のいずれか1個のみを導通状態として、残りのスイッチング素子を浮遊状態とすることが可能となり、複数のスイッチング素子が同時に導通状態となることを防止して、複数のスイッチング素子の出力レベルが干渉することを防止することができる。
【0018】
これにより、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子をそれぞれN個ずつ並列接続するだけで、多相クロックのN倍の周波数の逓倍クロックを生成することが可能となり、N倍の周波数の逓倍クロックを生成するために、RSフリップフロップおよび多入力OR回路を用いる必要がなくなることから、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、ジッタを抑制しつつ、クロックの高周波化を容易に実現することができる。
【0019】
また、請求項3記載の多相クロック処理回路によれば、前記第1スイッチング素子は、前記ハイレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタと、前記第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第1インバータとを備え、前記第2スイッチング素子は、前記ローレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタと、前記第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第2インバータとを備えることを特徴とする。
【0020】
これにより、4個のトランジスタを直列接続することで、多相クロックの各相が立ち上がるかまたは立ち下がるごとに、出力端子の出力レベルをハイレベルとローレベルとに交互に切り替えることが可能となるとともに、その出力レベルを浮遊状態とすることができる。
このため、多相クロックから逓倍クロックを直接生成することが可能となり、多相クロックから逓倍クロックを生成するために、多相クロックをノン・オーバーラップ・パルスに変換する必要がなくなる。
【0021】
また、直列接続された4個のトランジスタを単に並列接続することで、多相クロックの入力端子数の増加に対応することができ、低電圧動作を実現しつつ、クロックの高周波化を図ることが可能となるとともに、多相クロックの入力数にかかわらず、入力の対称構造を維持して、クロック品質の劣化を防止することが可能となる。
この結果、多相クロックから逓倍クロックを生成するために、RSフリップフロップおよび多入力OR回路を不要とすることができ、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、ジッタも抑制することができる。
【0022】
また、請求項4記載のクロック逓倍回路によれば、多相クロックを生成する多相クロック生成回路と、前記多相クロックから逓倍クロックを直接生成する多相クロック処理回路とを備え、前記多相クロック処理回路は、出力端子に設けられた電荷蓄積部と、前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をハイレベル電位に導通させる第1スイッチング素子と、前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をローレベル電位に導通させる第2スイッチング素子とを備え、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれ複数並列接続され、前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子が交互に導通することを特徴とするクロック逓倍回路であって、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれN個ずつ並列接続され、2N個の多相クロックの第(2n−1)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第1スイッチング素子が導通し、2N個の多相クロックの第(2n)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第2スイッチング素子が導通することを特徴とする。
これにより、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子をそれぞれN個ずつ並列接続するだけで、多相クロックのN倍の周波数の逓倍クロックを生成することが可能となり、N倍の周波数の逓倍クロックを生成するために、RSフリップフロップおよび多入力OR回路を用いる必要がなくなることから、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、ジッタを抑制しつつ、クロックの高周波化を容易に実現することができる。
【0023】
また、請求項5記載のクロック逓倍回路によれば、前記多相クロック生成回路は、PLL回路またはDLL回路であることを特徴とする。
ここで、PLL回路またはDLL回路を用いることにより、容易に多相クロックを生成することができる。
特に、PLL回路を用いることにより、位相のずれ量が均一な多相クロックを容易に生成することが可能となる。
一方、DLL回路を用いることにより、発振器を用いることなく、N倍の周波数のクロックを生成することができ、発振器に固有の低周波雑音の発生を防止することが可能となる。
【0029】
また、請求項6記載のクロック逓倍回路によれば、前記第1スイッチング素子は、前記ハイレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタと、前記第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第1インバータとを備え、前記第2スイッチング素子は、前記ローレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタと、前記第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第2インバータとを備えることを特徴とする。
【0030】
これにより、4個のトランジスタを直列接続することで、多相クロックから逓倍クロックを直接生成することが可能となり、多相クロックから逓倍クロックを生成するために、多相クロックをノン・オーバーラップ・パルスに変換する必要がなくなる。
このため、多相クロックから逓倍クロックを生成するために、RSフリップフロップおよび多入力OR回路を不要とすることができ、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、ジッタも抑制することができる。
【0031】
また、多相クロックの入力数が増加した場合においても、その入力数に対応してスイッチング素子を並列接続することで、逓倍クロックを生成することが可能となり、トランジスタの直列接続数を増加させる必要がなくなることから、低電圧ICプロセスを容易に適用することができる。
さらに、多相クロックの入力端子に並列接続されるスイッチング素子は同一の構成をとることができ、多相クロックの入力端子数が増大した場合においても、対称構造を維持することが可能となることから、ジッタを増大させることなく、N倍の周波数のクロックを生成することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る多相クロック処理回路およびクロック逓倍回路について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る多相クロック処理回路の構成を示す図である。
なお、以下の説明では、多相クロックとして、図7に示すように、(π/N=π/5)ずつ位相のずれた2N=10個のクロック信号Ck1〜Ck10が入力される場合を例にとって説明する。
【0033】
図1において、この多相クロック処理回路は、2N=2×5=10個のクロック信号Ck1〜Ck10に対応して、N=5個の回路ブロックBL1〜BL5から構成され、各回路ブロックBL1〜BL5には、互いに直列接続された2個のPMOSトランジスタが設けられるとともに、互いに直列接続された2個のNMOSトランジスタが設けられている。
すなわち、回路ブロックBL1において、ハイレベル電位HLと出力端子U1との間には、PMOSトランジスタP1とPMOSトランジスタP1’とが直列接続されるとともに、ローレベル電位LLと出力端子U1との間には、NMOSトランジスタN1とNMOSトランジスタN1’とが直列接続されている。
【0034】
また、回路ブロックBL2において、ハイレベル電位HLと出力端子U2との間には、PMOSトランジスタP2とPMOSトランジスタP2’とが直列接続されるとともに、ローレベル電位LLと出力端子U2との間には、NMOSトランジスタN2とNMOSトランジスタN2’とが直列接続されている。
また、回路ブロックBL3において、ハイレベル電位HLと出力端子U3との間には、PMOSトランジスタP3とPMOSトランジスタP3’とが直列接続されるとともに、ローレベル電位LLと出力端子U3との間には、NMOSトランジスタN3とNMOSトランジスタN3’とが直列接続されている。
【0035】
また、回路ブロックBL4において、ハイレベル電位HLと出力端子U4との間には、PMOSトランジスタP4とPMOSトランジスタP4’とが直列接続されるとともに、ローレベル電位LLと出力端子U4との間には、NMOSトランジスタN4とNMOSトランジスタN4’とが直列接続されている。
また、回路ブロックBL5において、ハイレベル電位HLと出力端子U5との間には、PMOSトランジスタP5とPMOSトランジスタP5’とが直列接続されるとともに、ローレベル電位LLと出力端子U5との間には、NMOSトランジスタN5とNMOSトランジスタN5’とが直列接続されている。
【0036】
ここで、PMOSトランジスタP1のゲートには、クロック信号Ck1の反転信号Ck1Bが入力されるとともに、PMOSトランジスタP1’のゲートには、クロック信号Ck1の反転信号Ck1BがインバータIV1を介して入力される。
また、NMOSトランジスタN1のゲートには、クロック信号Ck2が入力されるとともに、NMOSトランジスタN1’のゲートには、クロック信号Ck2がインバータIV2を介して入力される。
【0037】
また、PMOSトランジスタP2のゲートには、クロック信号Ck3の反転信号Ck3Bが入力されるとともに、PMOSトランジスタP2’のゲートには、クロック信号Ck3の反転信号Ck3BがインバータIV3を介して入力される。
また、NMOSトランジスタN2のゲートには、クロック信号Ck4が入力されるとともに、NMOSトランジスタN2’のゲートには、クロック信号Ck4がインバータIV4を介して入力される。
【0038】
また、PMOSトランジスタP3のゲートには、クロック信号Ck5の反転信号Ck5Bが入力されるとともに、PMOSトランジスタP5’のゲートには、クロック信号Ck5の反転信号Ck5BがインバータIV5を介して入力される。
また、NMOSトランジスタN3のゲートには、クロック信号Ck6が入力されるとともに、NMOSトランジスタN3’のゲートには、クロック信号Ck6がインバータIV6を介して入力される。
【0039】
また、PMOSトランジスタP4のゲートには、クロック信号Ck7の反転信号Ck7Bが入力されるとともに、PMOSトランジスタP4’のゲートには、クロック信号Ck7の反転信号Ck7BがインバータIV7を介して入力される。
また、NMOSトランジスタN4のゲートには、クロック信号Ck8が入力されるとともに、NMOSトランジスタN4’のゲートには、クロック信号Ck8がインバータIV8を介して入力される。
【0040】
また、PMOSトランジスタP5のゲートには、クロック信号Ck9の反転信号Ck9Bが入力されるとともに、PMOSトランジスタP5’のゲートには、クロック信号Ck9の反転信号Ck9BがインバータIV9を介して入力される。
また、NMOSトランジスタN5のゲートには、クロック信号Ck10が入力されるとともに、NMOSトランジスタN5’のゲートには、クロック信号Ck10がインバータIV10を介して入力される。
【0041】
そして、各回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5は共通接続されるとともに、これらの出力端子U1〜U5はインバータIVoを介して出力端子T0に接続されている。なお、出力端子U1〜U5には、寄生容量C1が存在している。
ここで、インバータIV1〜IV10は、入力信号を反転させるとともに、最低限必要とされる入力信号の遅延時間を確保するためのもので、必要な遅延時間を確保するために、インバータIV1〜IV10は駆動能力を意図的に落として設計される。
【0042】
なお、図1の例では、1段分のインバータIV1〜IV10をそれぞれ介して、PMOSトランジスタP1’〜P5’およびNMOSトランジスタN1’〜N5’の各ゲートに入力信号を入力する方法について説明したが、これらの入力信号の遅延量を調整するため、奇数個分のインバータをそれぞれ介して、PMOSトランジスタP1’〜P5’およびNMOSトランジスタN1’〜N5’の各ゲートに入力信号を入力するようにしてもよい。
【0043】
また、図1の例では、PMOSトランジスタP1’〜P5’およびNMOSトランジスタN1’〜N5’の各ゲートにインバータIV1〜IV10をそれぞれ設ける方法について説明したが、PMOSトランジスタP1〜P5およびNMOSトランジスタN1〜N5の各ゲートにインバータIV1〜IV10をそれぞれ設けるようにしてもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係る多相クロック処理回路の動作を示すタイミングチャートである。なお、以下の説明では、各インバータIV1〜IV10の遅延時間はtに設定されているものとする。
【0044】
図2の時刻t1において、クロック信号Ck1が立ち上がると(すなわち、ローレベルからハイレベルに変化すると)、その反転信号Ck1Bは立ち下がる(すなわち、ハイレベルからローレベルに変化する)。
そして、その反転信号Ck1BがPMOSトランジスタP1のゲートに入力されるため、PMOSトランジスタP1はオンする。
一方、PMOSトランジスタP1’のゲートにはインバータIV1が接続され、この反転信号Ck1BがインバータIV1を介してPMOSトランジスタP1’のゲートに入力される。
【0045】
このため、PMOSトランジスタP1’のゲートに入力されるクロック信号Ck1’は、反転信号Ck1Bの立ち下がり時刻t1から遅延時間tだけ遅れて立ち上がり(すなわち、ローレベルからハイレベルに変化し)、時刻t1では、PMOSトランジスタP1’のゲートはローレベルのままとなる。
この結果、時刻t1では、PMOSトランジスタP1がオンするとともに、PMOSトランジスタP1’のオン状態がそのまま維持され、出力端子U1はハイレベル電位に導通する。
【0046】
一方、時刻t1では、クロック信号Ck2のレベルは定常状態にあり、NMOSトランジスタN1、N1’の少なくとも一方はオフするので、出力端子U1はローレベル電位から遮断される。
この結果、回路ブロックBL1の出力端子U1はハイレベルに変化する。
また、時刻t1では、他の回路ブロックBL2〜BL5のクロック信号Ck3〜Ck10は、クロック信号Ck6を除いて定常状態にあり、また、時刻t1では、クロック信号Ck6の反転信号Ck6’のレベルがローレベルであるから、NMOSトランジスタN3’はオフとなっている。
【0047】
このため、時刻t1では、他の回路ブロックBL2〜BL5の出力端子U2〜U5は、ハイレベルおよびローレベルのいずれの電位からも遮断され、浮遊状態となる。
この結果、回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5が共通接続されている場合においても、時刻t1では、回路ブロックBL1の出力端子U1の出力が、他の回路ブロックBL2〜BL5の出力と干渉することを防止することができる。
【0048】
このため、時刻t1では、回路ブロックBL1の出力端子U1からの出力により、回路ブロックBL1〜BL5全体の出力OUTBが規定され、回路ブロックBL1の出力端子U1のレベルがインバータIVoで反転されて、逓倍クロックOUTはハイレベルからローレベルに変化する。
次に、時刻t1から遅延時間tだけ経過した時刻t2になると、インバータIV1によって遅延していたクロック信号Ck1’が立ち上がり、PMOSトランジスタP1’のゲートがハイレベルになるため、PMOSトランジスタP1’がオフする。
【0049】
この結果、出力端子U1はハイレベル電位から遮断され、出力端子U1は浮遊状態(図2では、Zで示す)になる。
ここで、出力端子U1には寄生容量C1が存在し、出力端子U1が浮遊状態になった場合においても、この寄生容量C1の電荷保持作用によって、回路ブロックBL1〜BL5全体の出力OUTBはハイレベルを維持することができ、逓倍クロックOUTはローレベルを維持することができる。
【0050】
次に、時刻t3になると、クロック信号Ck2が立ち上がり(すなわち、ローレベルからハイレベルに変化し)、そのクロック信号Ck2がNMOSトランジスタN1のゲートに入力されるため、NMOSトランジスタN1はオンする。
一方、NMOSトランジスタN1’のゲートにはインバータIV2が接続され、このクロック信号Ck2がインバータIV2を介してNMOSトランジスタN1’のゲートに入力される。
【0051】
このため、NMOSトランジスタN1’のゲートに入力されるクロック信号Ck2B’は、クロック信号Ck2の立ち上がり時刻t3から遅延時間tだけ遅れて立ち下がり(すなわち、ハイレベルからローレベルに変化し)、時刻t3では、NMOSトランジスタN1’のゲートはハイレベルのままとなる。
この結果、時刻t3では、NMOSトランジスタN1がオンするとともに、NMOSトランジスタN1’のオン状態がそのまま維持され、出力端子U1はローレベル電位に導通する。
【0052】
一方、時刻t3では、クロック信号Ck1のレベルは定常状態にあり、PMOSトランジスタP1、P1’の少なくとも一方はオフするので、出力端子U1はハイレベル電位から遮断される。
この結果、回路ブロックBL1の出力端子U1はローレベルに変化する。
また、時刻t3では、他の回路ブロックBL2〜BL5のクロック信号Ck3〜Ck10は、クロック信号Ck7を除いて定常状態にあり、また、時刻t7では、クロック信号Ck7の反転信号Ck7’のレベルがハイレベルであるから、PMOSトランジスタP4’はオフとなっている。
【0053】
このため、時刻t3では、他の回路ブロックBL2〜BL5の出力端子U2〜U5は、ハイレベルおよびローレベルのいずれの電位からも遮断され、浮遊状態となる。
この結果、回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5が共通接続されている場合においても、時刻t3では、回路ブロックBL1の出力端子U1の出力が、他の回路ブロックBL2〜BL5の出力と干渉することを防止することができる。
【0054】
このため、時刻t3では、回路ブロックBL1の出力端子U1からの出力により、回路ブロックBL1〜BL5全体の出力OUTBが規定され、回路ブロックBL1の出力端子U1のレベルがインバータIVoで反転されて、逓倍クロックOUTはローレベルからハイレベルに変化する。
次に、時刻t3から遅延時間tだけ経過した時刻t4になると、インバータIV2によって遅延していたクロック信号Ck2B’が立ち下がり、NMOSトランジスタN1’のゲートがローレベルになるため、NMOSトランジスタN1’がオフする。
【0055】
この結果、出力端子U1はローレベル電位から遮断され、出力端子U1は浮遊状態(図2では、Zで示す)になる。
ここで、出力端子U1には寄生容量C1が存在し、出力端子U1が浮遊状態になった場合においても、この寄生容量C1の電荷保持作用によって、回路ブロックBL1〜BL5全体の出力OUTBはローレベルを維持することができ、逓倍クロックOUTはハイレベルを維持することができる。
【0056】
以下、他のクロック信号Ck3〜Ck10に対しても、回路ブロックBL2〜BL5により、同様の動作が繰り返される。
このため、逓倍クロックOUTは、多相クロックCk1〜Ck10が順次立ち上がるごとに、ハイレベルとローレベルとの間の状態遷移を繰り返し、多相クロックCk1〜Ck10の5倍の周波数の逓倍クロックOUTを生成することができる。
【0057】
このように、各回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5のレベル変化後に、その出力端子U1〜U5を浮遊状態にすることにより、回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5を共通接続した場合においても、各回路ブロックBL1〜BL5間の出力の干渉を防止しつつ、各回路ブロックBL1〜BL5の出力を回路ブロックBL1〜BL5全体の出力とすることができる。
この結果、多相クロックの相数が増えた場合においても、回路ブロックBL1〜BL5を単に並列接続するだけで、逓倍クロックを生成することができ、各回路ブロックBL1〜BL5からの出力を合成するために、多入力OR回路を用いる必要がなくなる。
【0058】
このため、多相クロックの相数が増えた場合においても、トランジスタの直列接続数を増加させる必要がなくなることから、低電圧ICプロセスを用いて、クロックの高周波化を図ることができる。
また、多相クロックの相数が増えた場合においても、回路ブロックBL1〜BL5を単に並列接続するだけでよく、各入力端子の対称構造を維持することが可能となることから、ジッタの増加を抑制しつつ、クロックの高周波化を図ることができる。
【0059】
また、多相クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジのみを用いて、逓倍クロックOUTを直接生成することが可能となることから、多相クロックCk1〜Ck10からノン・オーバーラップ・パルスを生成するためのRSフリップフロップが不要となる。
このため、多相クロックCk1〜Ck10の入力端子数が増加した場合においても、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、多相クロックCk1〜Ck10の各相間での各回路ブロックBL1〜BL5のミスマッチを低減して、ジッタを抑制することができる。
【0060】
さらに、多相クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジのみを用いて、逓倍クロックOUTを生成することにより、多相クロックCk1〜Ck10のデューティ比が50%からずれた場合においても、逓倍クロックOUTのデューティ比を50%に維持することが可能となるとともに、逓倍クロックOUTのデューティ比が0%を下回ったり、100%を上回ったりして、パルスが消失することを防止することができる。
【0061】
なお、回路ブロックBL1〜BL5の出力端子U1〜U5を共通接続した際に、回路ブロックBL1〜BL5間での出力の干渉を防止するために、インバータIV1〜IV10の各遅延量tを多相クロックの位相のずれ量(π/N)より小さく設定することが必要である。
次に、図1の多相クロック処理回路が適用されるクロック逓倍回路について説明する。
【0062】
図3は、本発明の第1実施形態に係るクロック逓倍回路に適用されるDLL回路の構成例を示すブロック図である。
図3において、DLL回路には、位相比較器PD、チャージポンプ回路CP、コンデンサC2および可変遅延回路H1〜H10が設けられている。
ここで、可変遅延回路H1〜H10は直列接続され、各可変遅延回路H1〜H10からは多相クロックCk1〜Ck10が出力されるとともに、可変遅延回路H1〜H10の初段には、図7の基準信号Srefが入力され、可変遅延回路H1〜H10の最終段の出力信号Ck10は位相比較器PDにフィードバックされる。
【0063】
そして、位相比較器PDにフィードバックされた信号Ck10は、位相比較器PDにて基準信号Srefと比較され、信号Ck10と基準信号Srefとの位相のずれに対応して、Up信号またはDown信号がチャージポンプ回路CPに出力される。
チャージポンプ回路CPでは、Up信号が出力されると、コンデンサC2に電荷をチャージし、Down信号が出力されると、コンデンサC2に蓄積されている電荷をデスチャージさせる。そして、コンデンサC2に蓄積されている電荷によって規定される電圧を、制御電圧Vcとして各可変遅延回路H1〜H10に出力する。
【0064】
各可変遅延回路H1〜H10は、制御電圧Vcによって遅延量が変化し、各可変遅延回路H1〜H10から出力される多相クロックCk1〜Ck10は、信号Ck10と基準信号Srefとの位相が一致するように遅延量が制御される。
この結果、図7に示すように、位相が1/10周期ずつずれた10相分の多相クロックCk1〜Ck10を生成することができる。
この図3のDLL回路で生成された多相クロックCk1〜Ck10は、図1の多相クロック処理回路の入力信号として用いることができる。
【0065】
ここで、多相クロックCk1〜Ck10を生成するためにDLL回路を用いることにより、発振器を用いることなく、N倍の周波数のクロックを生成することができ、発振器に固有の低周波雑音の発生を防止することが可能となる。
図4は、本発明の第2実施形態に係るクロック逓倍回路に適用されるPLL回路の構成例を示すブロック図、図5は、図4の電圧制御発振器の構成例を示す図である。
【0066】
図4、5において、PLL回路には、位相比較器11、チャージポンプ回路12および電圧制御発振器13が設けられ、電圧制御発振器13には、差動型可変遅延インバータSH1〜SH5および差動型インバータSH6〜SH10が設けられている。
ここで、差動型可変遅延インバータSH1〜SH5は縦続接続されるとともに、差動型可変遅延インバータSH1〜SH5の最終段は差動型可変遅延インバータSH1〜SH5の初段に接続されることにより、リングオシレータが構成されている。
【0067】
また、各差動型可変遅延インバータSH1〜SH5には、チャージポンプ回路12から出力される制御電圧Vcが入力され、この制御電圧Vcに基づいて遅延量が制御される。
さらに、差動型可変遅延インバータSH1の反転出力端子は、差動型インバータSH6の非反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH1の非反転出力端子は、差動型インバータSH6の反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH2の反転出力端子は、差動型インバータSH7の非反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH2の非反転出力端子は、差動型インバータSH7の反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH3の反転出力端子は、差動型インバータSH8の非反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH3の非反転出力端子は、差動型インバータSH8の反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH4の反転出力端子は、差動型インバータSH9の非反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH4の非反転出力端子は、差動型インバータSH9の反転入力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH5の反転出力端子は、差動型インバータSH10の非反転出力端子に接続され、差動型可変遅延インバータSH5の非反転出力端子は、差動型インバータSH10の反転出力端子に接続されている。
【0068】
そして、差動型インバータSH6〜SH10の非反転出力端子からは、多相クロックCk1〜Ck5が出力されるとともに、差動型インバータSH6〜SH10の反転出力端子からは、多相クロックCk6〜Ck10が出力される。
ここで、電圧制御発振器13から出力される多相クロックCk1〜Ck10のいずれか1つのクロックが位相比較器11に入力される。
また、位相比較器11には、図7の基準信号Srefが入力され、電圧制御発振器13から入力された信号が基準信号Srefと比較される。そして、電圧制御発振器13から入力された信号と基準信号Srefとの位相のずれに対応して、Up信号またはDown信号がチャージポンプ回路12に出力される。
【0069】
チャージポンプ回路12は、Up信号が出力されると、制御電圧Vcを上昇させ、Down信号が出力されると、制御電圧Vcを下降させて、その制御電圧Vcを電圧制御発振器13に出力する。
電圧制御発振器13では、制御電圧Vcによって差動型可変遅延インバータSH1〜SH5の遅延量が変化し、差動型インバータSH6〜SH10から出力される多相クロックCk1〜Ck10は、電圧制御発振器13から出力される信号と基準信号Srefとの位相が一致するように遅延量が制御される。
【0070】
この結果、図7に示すように、位相が1/10周期ずつずれた10相分の多相クロックCk1〜Ck10を生成することができる。
なお、この図7のPLL回路で生成された多相クロックCk1〜Ck10は、図1の多相クロック処理回路の入力信号として用いることができる。
このように、多相クロックCk1〜Ck10を生成するためにPLL回路を用いることにより、位相のずれ量が均一な多相クロックを容易に生成することができる。
【0071】
なお、上述した実施形態では、多相クロックCk1〜Ck10の立ち上がりエッジを用いて、逓倍クロックOUTを生成する方法について説明したが、多相クロックCk1〜Ck10の立ち下がりエッジを用いて、逓倍クロックOUTを生成するようにしてもよい。
また、多相クロックの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方を用いて逓倍クロックを生成するようにしてもよく、これにより、2N相の多相クロックを用いることなく、N相の多相クロックを用いるだけで、N逓倍の逓倍クロックを生成することが可能となる(ただし、Nが奇数のときに限る)。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多相クロックから逓倍クロックを直接生成することが可能となり、RSフリップフロップおよび多入力OR回路を用いる必要がなくなることから、回路規模の増大を抑制して、チップ面積および消費電力の増大を抑えることが可能となるとともに、ジッタを抑制しつつ、クロックの高周波化を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る多相クロック処理回路の構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る多相クロック処理回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係るクロック逓倍回路に適用されるDLL回路の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るクロック逓倍回路に適用されるPLL回路の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4の電圧制御発振器の構成例を示す図である。
【図6】従来のクロック逓倍回路に用いられるクロック論理合成回路の構成例を示す図である。
【図7】クロック逓倍回路に用いられる多相クロックの一例を示す図である。
【図8】従来の逓倍クロックの生成に用いられるノン・オーバーラップ・パルスの一例を示す図である。
【符号の説明】
P1〜P5、P1’〜P5’ PMOSトランジスタ
N1〜N5、N1’〜N5’ NMOSトランジスタ
IV1〜IV10、IVo インバータ
C1 寄生容量
BL1〜BL5 回路ブロック
PD、11 位相比較器
CP、12 チャージポンプ回路
C2 コンデンサ
H1〜H10 遅延回路
13 電圧制御発振器
SH1〜S5 差動型可変遅延インバータ
SH6〜S10 差動型インバータ
Claims (6)
- 出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をハイレベル電位に導通させる第1スイッチング素子と、
前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をローレベル電位に導通させる第2スイッチング素子とを備え、
前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子はそれぞれ複数並列接続され、
前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子が交互に導通することを特徴とする多相クロック処理回路であって、
前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子はそれぞれN個ずつ並列接続され、
2N個の多相クロックの第(2n−1)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第1スイッチング素子が導通し、
2N個の多相クロックの第(2n)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第2スイッチング素子が導通することを特徴とする多相クロック処理回路。 - 前記所定期間は、多相クロックの位相のずれ量よりも短いことを特徴とする請求項1記載の多相クロック処理回路。
- 前記第1スイッチング素子は、
前記ハイレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタと、
前記第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第1インバータとを備え、
前記第2スイッチング素子は、
前記ローレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタと、
前記第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第2インバータとを備えることを特徴とする請求項1または2記載の多相クロック処理回路。 - 多相クロックを生成する多相クロック生成回路と、
前記多相クロックから逓倍クロックを直接生成する多相クロック処理回路とを備え、
前記多相クロック処理回路は、
出力端子に設けられた電荷蓄積部と、
前記多相クロックのいずれか1つの立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をハイレベル電位に導通させる第1スイッチング素子と、
前記多相クロックの他の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して所定期間だけ前記出力端子をローレベル電位に導通させる第2スイッチング素子とを備え、
前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれ複数並列接続され、
前記多相クロックの各相の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子が交互に導通することを特徴とするクロック逓倍回路であって、
前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子がそれぞれN個ずつ並列接続され、
2N個の多相クロックの第(2n−1)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第1スイッチング素子が導通し、
2N個の多相クロックの第(2n)相目の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジに同期して、第n(n=1〜N)番目の第2スイッチング素子が導通することを特徴とするクロック逓倍回路。 - 前記多相クロック生成回路は、PLL回路またはDLL回路であることを特徴とする請求項4記載のクロック逓倍回路。
- 前記第1スイッチング素子は、
前記ハイレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタと、
前記第1および第2のPチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第1インバータとを備え、
前記第2スイッチング素子は、
前記ローレベル電位と出力端子との間に直列に接続された第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタと、
前記第1および第2のNチャネル型電界効果トランジスタのいずれか一方のゲート端子に入力されるいずれか一つの多相クロックの反転信号を前記所定期間だけ遅延させて他方のゲート端子に出力する第2インバータとを備えることを特徴とする請求項4または5記載のクロック逓倍回路。
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