JP3915899B2 - コーティング剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるアクリル・シリコーン系コーティング剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、潤滑性に優れる材料として、分子の片末端に二重結合を含有するシリコーンマクロマーとアクリルモノマーとを溶液重合したアクリル・シリコーン系コーティング剤は、良く知られている。また、皮膜の強度、耐熱性を向上させる目的で、アクリルモノマーの一部にヒドロキシエチルメタクリレート等を使用し、分子中に水酸基を導入し、これをイソシアネートにより架橋することも広く実施されている。しかし近年、環境問題への配慮から、イソシアネート架橋に替る、安全な架橋システムが強く求められている。
【0003】
一方、加水分解シリル基と二重結合を併せ持つ化合物をアクリルモノマーと共重合し、これをシラン架橋することは公知である。但し、シリコーンマクロマーを共重合した系でシラン架橋を行っても、耐熱性は向上するものの、皮膜が強靭でなく、また、無機基材への密着性は良好なものの、有機基材との密着が不充分であり、前記イソシアネート架橋品の皮膜と同等なものが、これまで得られていなかった。
【0004】
以上のことから、アクリル・シリコーン系コーティング剤でイソシアネート架橋品と同等の潤滑性、耐熱性、密着性、強靭性を有する材料の開発が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、潤滑性、耐熱性、耐候性、顔料分散性、密着性、強靭性に優れる塗膜を形成することができるアクリル・シリコーン系コーティング剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、下記成分(1)〜(4)及び必要により成分(5)
(1)分子の片末端に二重結合を含有するシリコーンマクロマー、
(2)カルボキシル基又は酸無水物基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、
(3)加水分解性シリル基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和シランモノマー、
(4)アミド,イミド,カーバメート又はウレア基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、
(5)他の共重合可能な不飽和モノマー
を共重合することにより得られる共重合体を用いることが有効であることを知見した。特に、カルボキシル基を含有するモノマーを共重合することにより、基材への密着性が改善され、また分子中にアミド、イミド、カーバメート又はウレア基と二重結合とを含有するモノマーを共重合することにより、シラン架橋後皮膜が強靭になり、イソシアネート架橋品なみの皮膜が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
従って、本発明は、
(A)上記成分(1)〜(4)及び必要に応じて成分(5)を共重合することにより得られた共重合体と、
(B)架橋触媒と
を含有することを特徴とするコーティング剤を提供する。
【0008】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のコーティング剤の主成分は、上述したように、
(1)分子の片末端に二重結合を含有するシリコーンマクロマー、
(2)カルボキシル基又は酸無水物基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、
(3)加水分解性シリル基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和シランモノマー、
(4)アミド、イミド、カーバメート又はウレア基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、及び必要により
(5)他の共重合可能な不飽和モノマー
を共重合することにより得られた共重合体(樹脂)である。
【0009】
ここで、成分(1)の分子片末端に脂肪族二重結合を含有するシリコーンマクロマーとしては、下記構造式で表されるものを使用することが好ましい。
【0010】
【化1】
Figure 0003915899
【0011】
ここで、R1は、メチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基などの炭素数1〜8の一価炭化水素基であるが、特にメチル基であることが好ましく、R2はR1と同様の炭素数1〜8の一価炭化水素基であるが、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。Xは、脂肪族不飽和二重結合を含有する有機基であり、例えばアクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、スチリル基等が挙げられる。nは、3〜300であり、さらに好適なのは、20〜200である。nが小さすきると潤滑性が不充分であり、大きすぎると皮膜強度が低下する。
【0012】
なお、このような成分(1)としては、官能基としてメタクリル基(メタクリロイルプロピル基)を有するものが市販されており、容易に入手可能である。
【0013】
次に、本発明に使用される成分(2)のカルボキシル基又は酸無水物基と脂肪族二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマーとしては、メタクリル酸、アクリル酸、(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、マレイン酸アルキルエステル、フマル酸アルキルエステル、無水マレイン酸、無水フマル酸等が例示される。この中でポリマーのガラス転移点が最も高いメタクリル酸が耐熱性の面で特に好適に使用される。
【0014】
成分(3)の加水分解性シリル基と脂肪族二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和シランモノマーとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルトリエトキシシラン、スチリルメチルジメトキシシラン、スチリルメチルジエトキシシラン等が好適に使用出来る。
【0015】
また、成分(4)のアミド、イミド、カーバメート又はウレア基と脂肪族二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマーとしては、メチル(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミド、プロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタルイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハクイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、イソシアネートエチルメタクリレートと低級アルコール又はフェノールの反応物、イソシアネートエチルメタクリレートと脂肪族アミン又は芳香族アミンの反応物などが例示され、特にイミド基と脂肪族二重結合とを分子中に併せ持つモノマーが好ましい。
【0016】
任意成分として共重合される成分(5)のラジカル重合性モノマーは、(A)の成分(1)〜(4)と共重合するものであれば、いかなるものでもよい。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、スチレン等が例示される。
【0017】
この場合、成分(1)として使用されるシリコーンマクロマーは皮膜に潤滑性を付与する成分であり、樹脂(共重合体)固形分100重量部中、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは10〜30重量部使用される。使用量が5重量部より少ないと、皮膜の潤滑性が充分でなく、50重量部より多いと皮膜強度が低くなる場合がある。
【0018】
成分(2)として使用されるカルボキシル基又は酸無水物基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマーは、樹脂に密着性を付与する目的で使用されるもので、顔料分散性の向上効果もあり、樹脂固形分100重量部中、好ましくは2〜30重量部、より好ましくは5〜15重量部使用される。使用量が2重量部より少ないと、樹脂への密着性が不良になり、30重量部より多いと、重合時シリコーンマクロマーとの相分離が起こる場合が生じる。なお、メタクリル酸は、特に、ホモポリマーのTgが高く、耐熱性の向上にも寄与する。
【0019】
成分(3)として使用される不飽和シランモノマーは、皮膜の自己架橋目的で使用されるものであり、樹脂固形分100重量部中、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは、2〜10重量部使用される。使用量が1重量部より少ないと、架橋性が不充分であり、20重量部より多いと、シランは高価なので、コスト面で不利が生じる場合がある。
【0020】
成分(4)として使用されるアミド、イミド、カーバメート又はウレア基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマーは、皮膜に可とう性、強靭性を付与する目的で使用される。この場合、イソシアネート架橋物は架橋後にカーバメート基が生成し、これが自己補強性に寄与するが、本発明はイソシアネートを使用しないので、本モノマーが使用される。使用量は、樹脂固形分100重量部中、好ましくは10〜50重量部、より好ましくは15〜40重量部使用される。使用量が5重量部より少ないと、皮膜が脆く、クラックが入り易くなり、50重量部より多いと、皮膜の硬度が低下し、皮膜の滑り性が劣る場合がある。
【0021】
任意成分である成分(5)は、樹脂固形分100重量部中、好ましくは0〜60重量部、より好ましくは20〜50重量部使用される。
【0022】
上記成分(1)〜(5)の共重合は、溶液重合法にて公知の方法で行うことができる。重合触媒は、パーオキサイド系やアゾ系のものが使用される。溶液重合の際に使用される溶剤としては、公知のものが好適に使用されるが、配合されるシランの安定性の問題があるので、溶剤の全部或いは一部に低級アルコールを使用することが好ましい。アルコールと共に使用される溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族系溶剤が例示される。
【0023】
本発明のコーティング剤は、上記共重合体(A)とその架橋触媒(B)とを含有する。この場合、シラン架橋の触媒としては、公知のものが好適に使用されるが、特に一般式(I)で表される有機金属化合物、同一のスズ原子に結合した炭素数1〜10のアルキル基を1〜2個有する4価スズの有機化合物或いはこれらの化合物の部分加水分解物が好適に使用される。
M(OR3p(R4COCHCOR5q …(I)
〔式中、Mはジルコニウム、チタン又はアルミニウムを示し、R3及びR4は、同一でも異なっていてもよく、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基などの炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示し、R5は、R3及びR4と同様の炭素数1〜6の1価の炭化水素基のほか、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などの炭素数1〜16のアルコキシル基を示し、p及びqは0〜4の整数で、(p+q)=(Mの原子価)である。〕
【0024】
有機金属化合物(I)の具体例としては、(イ)テトラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどの有機ジルコニウム化合物;
【0025】
(ロ)テトラ−i−プロポキシチタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどの有機チタン化合物;
【0026】
(ハ)トリ−i−プロポキシアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;
などを挙げることができる。
【0027】
これらの有機金属化合物(I)及びその部分加水分解物のうち、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、或いはこれらの化合物の部分加水分解物が好ましい。
【0028】
また、有機スズ化合物の具体例としては、(C492Sn(OCOC11232、(C492Sn(OCOCH=CHCOOCH32、(C492Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C8172Sn(OCOC8172、(C8172Sn(OCOC11232、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOCH32、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC492、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC8172、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC16332、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC17352、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC18372、(C8172Sn(OCOCH=CHCOOC20412
【化2】
Figure 0003915899
、(C49)Sn(OCOC11233、(C49)Sn(OCONa)3などのカルボン酸型有機スズ化合物;
【0029】
(C492Sn(SCH2COOC8172、(C492Sn(SCH2CH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2CH2COOC8172、(C8172Sn(SCH2COOC12252、(C8172Sn(SCH2CH2COOC12252、(C49)Sn(SCOCH=CHCOOC8173、(C817)Sn(SCOCH=CHCOOC8173
【化3】
Figure 0003915899
などのメルカプチド型有機スズ化合物;
【0030】
(C492Sn=S、(C8172Sn=S、
【化4】
Figure 0003915899
などのスルフィド型有機スズ化合物;
【0031】
(C49)SnCl3、(C492SnCl2、(C8172SnCl2
【化5】
Figure 0003915899
などのクロライド型有機スズ化合物;
【0032】
(C492SnO、(C8172SnOなどの有機スズオキサイドや、これらの有機スズオキサイドとエチルシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物;
などを挙げることができる。
【0033】
本コーティング剤は、上述したように(A)成分が通常の溶液重合で製造されるが、溶液重合後に架橋触媒を添加して、1液のコーティング剤とすることも可能である。しかし、ポットライフの問題があるので、基材に塗布する前に触媒を樹脂固形分100重量部当たり、好ましくは0.1〜1重量部添加するのが良い。
【0034】
本コーティング剤はイソシアネート架橋品と同等の潤滑性、耐熱性、密着性、強靭性を有し、また顔料分散性にも優れるので、塗料用としては、耐候性塗料、防汚塗料、積雪防止塗料、張り紙防止塗料などの特殊ビヒクル、離型分野としては、離型紙、粘着テープ、スタンピングホイル等の離型用、潤滑分野としては、感熱転写フィルムや磁気テープなどのバックコート剤、磁気カード、ICカード、磁気切符や感熱記録紙などの表面保護コート剤として好適に使用される。
【0035】
【実施例】
以下、合成例、比較合成例及び実施例、比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0036】
[合成例1]
フラスコに下記式(i)で示されるシリコーンマクロマーを25g、メタクリル酸を5g、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5g、下記式(ii)のN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドを25g、メチルメタクリレートを40g、溶剤としてイソプロピルアルコールを150g、メチルエチルケトンを83gはかりとり、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを1g使用して、75℃で5時間重合して、コーティング液Aを合成した。
【0037】
【化6】
Figure 0003915899
【0038】
[合成例2]
合成例1のN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドに替り、ジメチルアクリルアミド25gを使用して、合成例1と同様にしてコーティング液Bを合成した。
【0039】
[合成例3]
合成例1のN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドに替り、イソシアナトエチルメタクリレートとエタノールの当モル反応物25gを使用して、合成例1と同様にしてコーティング液Cを合成した。
【0040】
[合成例4]
合成例1のN−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドに替り、イソシアナトエチルメタクリレートとブチルアミンの当モル反応物25gを使用して、合成例1と同様にしてコーティング液Dを合成した。
【0041】
[比較合成例1]
フラスコに式(i)のシリコーンマクロマーを25g、ヒドロキシエチルメタクリレートを15g、メチルメタクリレートを60g、溶剤としてメチルエチルケトンを233gはかりとり、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを1g使用して、75℃で5時間重合して、コーティング液Eを合成した。
【0042】
[比較合成例2]
フラスコに式(i)のシリコーンマクロマーを25g、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5g、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミドを25g、メチルメタクリレートを45g、溶剤としてイソプロピルアルコールを150g、メチルエチルケトンを83gはかりとり、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを1g使用して、75℃で5時間重合して、コーティング液Fを合成した。
【0043】
[比較合成例3]
フラスコに式(i)のシリコーンマクロマーを25g、メタクリル酸を5g、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを5g、メチルメタクリレートを60g、溶剤としてイソプロピルアルコールを150g、メチルエチルケトンを83gはかりとり、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを1g使用して、75℃で5時間重合して、コーティング液Gを合成した。
【0044】
[実施例]
得られたコーティング液A,B,C,D,F,Gをメチルエチルケトンで5%に希釈し、樹脂固形分100重量部に対し、0.5重量部のジブチルチンジラウレートを加え、それぞれ塗工液A,B,C,D,F,Gを調製した。
また、コーティング液Eをメチルエチルケトンで5%に希釈し、樹脂固形分100重量部に対し、トリレンジイソシアネートアダクト体を固形分で15重量部添加し、塗工液Eを調製した。
得られた塗工液を、厚さ6μのポリエステルフィルムの片面に、乾燥後に0.3μ厚になるように塗布した。なお、塗工液Eは40℃で48時間熟成後、その他は室温で24時間熟成後に塗膜の評価を行った。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0003915899
密着性:碁盤試験法で評価、セロハンテープ(登録商標)で25回はがした後の脱落あるものを×とした。
強靭性:厚み0.5cmのガラスのエッジ部で塗膜を擦り、参考例1と塗膜の脱落度合いが同等のものを〇、脱落が多いものを×とした。
滑性:表面性測定装置(新東科学株式会社製)を用いて、接触子(直径10mmのステンレス製球)により荷重100g、移動速度250mm/minの条件で測定した。
【0046】
【発明の効果】
本発明のコーティング剤は、架橋皮膜の基材への密着性、強靭性が、イソシアネート架橋品と同等であり、また潤滑性に優れるものである。

Claims (3)

  1. (A)下記成分(1)〜(4)及び必要に応じて成分(5)を共重合することにより得られた共重合体と、
    (B)架橋触媒と
    を含有することを特徴とするコーティング剤。
    (1)分子の片末端に二重結合を含有するシリコーンマクロマー、
    (2)カルボキシル基又は酸無水物基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、
    (3)加水分解性シリル基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和シランモノマー、
    (4)アミド、イミド、カーバメート又はウレア基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマー、
    (5)他の共重合可能な不飽和モノマー
  2. 成分(4)がイミド基と二重結合とを分子中に併せ持つ不飽和モノマーである請求項1記載のコーティング剤。
  3. 成分(1)を5〜50重量部、成分(2)を2〜30重量部、成分(3)を1〜20重量部、成分(4)を10〜50重量部、成分(5)を0〜60重量部の割合(但し、合計量100重量部)で共重合させて(A)成分を得ると共に、(A)成分100重量部に対し(B)成分を0.1〜1重量部配合した請求項1又は2記載のコーティング剤。
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