JP3915002B2 - 鏡像体的に純粋なピリジルシクロアルキルエチルアミン及びその塩並びにそれらの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般式1a及び1b
【化6】
〔式中、nは整数2、3、4、5、6又は7を表す。〕の、新規の鏡像体的に純粋なピリジルシクロアルキルエチルアミンに関する。
【0002】
【従来の技術】
そのようなアミンは、ロイコトリエン生合成阻害剤でその性質故に取り分け喘息の治療に有効な薬物として使用することのできる縮合オキサゾール及びチアゾール誘導体の合成のための中間体として重要である。このタイプの化合物は、先行技術より既知である(ヨーロッパ特許出願0535521 )。
【0003】
そのようなアミンを製造するための方法もまた先行技術に知られている。すなわち、一つの可能性は、次式に示すように、2−ピリジンカルボキシアルデヒドを適当なアミノアルコールと反応させることによって、4位において置換された2−ピリジル−1,3−オキサゾリジン誘導体(この化合物はそのイミンと平衡している)を得ることである。
【0004】
【化7】
【0005】
ハロゲン化シクロヘキシルメチルマグネシウムとの更なる反応によって、グリニアール付加して、対応するジアステレオマー・シクロアルキルピリジルメチルアミンを得ることができ、これは、誘導体としたヒドロキシメチル置換基の酸化的脱離の後、所望のキラルなアミンを与える。Yがイソプロピルを表すときは、これら2つのジアステレオマー・アミンの比率は、87:13である。
【0006】
代わりの一合成方法は、シクロヘキシルメチル−2−ピリジルケトンから開始し、これを、縮合反応においてバリノールと反応させて対応する置換1,3−オキサゾリジン誘導体を得る。これもやはり次式のように、その対応するイミンと平衡している。
【0007】
【化8】
【0008】
該イミン官能基の触媒水素添加は、対応するジアステレオマー・アミンをもたらす。R−アミノアルコールより始めると、2種のジアステレオマーの比率SR:RRは、98:2となる(ここに置換基Yはフェニル基である)。続く過ヨウ素酸ナトリウムによる酸化的脱離が、反応の最終ステップにおいて望みのアミンを与える〔C.K. Miao, R. Sorcek and P.-J. Jones, Tetrahedron Lett. 34 (14), 2259 〕。
【0009】
加えて、先行技術において知られている別の一方法は、α−(シクロヘキシルメチル)−2−ピリジルメチルアミンのラセミ混合物が、(適当なアミノ酸と反応させることによって)対応するジアステレオマー・アミドを介して分離される〔C.K. Miao, R. Sorcek and J. H. Nagel, Org. Prep. Preced. Int. 24(1), 1987.〕。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
先行技術において知られているこれらの方法の全ての欠点は、特に、種々の反応経路によって得られた鏡像体アミンを、例えばラセミ体の反復結晶化などのような時間と経費を要する方法によって個々の鏡像体に分離しなければならないことである。
【0011】
本発明の目的は、従って、先行技術に知られている方法の欠点を克服することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明によれば、第1の反応ステップとし、次式2のシアノピリジンを、次式3のシクロアルキルハロメタンと反応させる。
【化9】
【0013】
この種の反応は、それ自身先行技術において既知である〔J. March, Advanced Organic Chemistry, 3rd Edition, John Wiley & Sons, New York 1985, p. 828.及び引用文献〕。そこにおいて使用されているハロゲン化合物は、好ましくは対応するブロモシクロアルカンである。グリニアール試薬の添加は、例えば石油エーテル画分又はトルエン等のようなアルキル芳香族化合物その他の炭化水素、又はジエチルエーテル等のようなジアルキルエーテルを含む、不活性な反応媒質中において行われる。メチルtert−ブチルエーテルを反応媒質として用いるのが特に好ましい。また、これらの溶媒の混合物を用いることもできる。
【0014】
反応温度は広い範囲内において自由に選択することができ、過度に低温では不十分な反応速度であるということと、過度に高温では副生成物や分解物物の形成があるということと、そして反応媒質の物理的性質とによってのみ、温度範囲が制限される。反応温度としては40〜70℃が好ましく、温度範囲50〜60℃が特に好ましい。グリニアール反応は、好ましくはトリアルキルハロシランの存在下において行われ、そのうちトリメチルクロロシランが最も好ましい。
【0015】
この方法によって製造されるケチミンは、酸の助けを借りて加水分解される。該酸としては薄めた無機酸が好ましく、最も好ましいのは半濃塩酸又は半濃硫酸である。
【0016】
この加水分解反応で得られた式4のケトンを、次のステップにおいて、鏡像体的に純粋な次式5のフェニルエチルアミンと、共沸混合物による脱水反応条件下すなわち、水と共沸混合物を形成することのできる溶媒と共に還流条件下に反応させて、対応する式6のケチミンを得る。
【0017】
【化10】
【0018】
そのような溶媒としては、例えば、クロロホルム等のようなハロゲン化炭化水素、ベンゼンやトルエン等のような炭化水素が含まれる、これらのうちトルエンが特に好ましい。同時に加えられる溶媒は、好ましくは、例えばジクロロメタン又はクロロホルムのようなハロゲン化炭化水素、又は芳香族若しくはアルキル芳香族化合物であり、トルエンが特に好ましい。
【0019】
この反応を触媒する補助剤は、先行技術において周知である。好ましくはスルホン酸誘導体が用いられ、それらのうちp−トルエンスルホン酸水和物が特に好ましい。
【0020】
シリカゲルの存在下に脱水反応を行うのが特に好ましい。
【0021】
脱水反応後、反応混合物を吸引濾過し、減圧下、好ましくは水流ジェット減圧下に蒸発させて濃縮する。
【0022】
得られた該式6のケチミンを次式7a及び7bへと還元するためには、それを先ず、還元反応条件において不活性である極性溶媒に溶解させる。低級アルカノールが好ましく、それらのうちエタノールが最も好ましい。
【0023】
【化11】
【0024】
ケチミンの還元はそれ自体先行技術において既知であり、水素化錯体を用いて行うことができる。ホウ素又はアルミニウムの水素化錯体が好ましい。還元剤として水素化ホウ素ナトリウム又は水素化アルミニウムリチウムを使用するのが特に好ましい〔N.G. Gaylord, Reduction with Comploex Metal Hydrides, Wiley, New York 1965; A. Hajos, Complex Hydrides, Elsevier, New York, 1979; V . Bazant, M. Capka, M. Cerny, V. Chvalovsky, K. Kochloefl, M. Kraus and J. Malek, Tetrahedron Lett., 2, 2303.〕。
【0025】
好ましくは、還元剤の溶液を添加するとき、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用いるときには、温度は10℃を超えるべきではない。それを加えた後、反応溶液を室温、すなわち約25℃まで加熱し、次いで、塩基性化合物、好ましくはアルカリ金属水酸化物、特にこのましくは1N水酸化ナトリウム溶液により、pHを8より上、好ましくは9より上に調節する。溶媒を溜去した後、残渣を非極性溶媒、好ましくはジアルキルエーテル、最も好ましくはメチルtert−ブチルエーテルで、水に対して抽出する。
【0026】
得られた式7a及び7bのジアステレオマー・アミン混合物を、望みのアミンの濃縮を達成するよう、好ましくはフマル酸又はシュウ酸等のような、適当な酸と反応させる。フマル酸が特に好ましい。
【0027】
ジアステレオマー塩を得るためには、アミン7a及び7bを先ず不活性溶媒に溶解させる。好ましい溶媒は、低級カルボン酸(C1〜6)の低級アルキルエステル(C1〜6)であり、それらのうち酢酸エチルが特に好ましい。僅かに加温した溶液に、好ましくは40〜60℃、最も好ましくは50℃の温度において、アミン7a又は7bと塩を形成するのに適した二塩基酸(HXXH)の極性溶媒中の溶液を加える。用いる溶媒は、好ましくは低級アルカノール、最も好ましくはエタノールである。
【0028】
こうして得られた望みのジアステレオマーの塩を単離し、極性溶媒、好ましくは低級アルカノール、最も好ましくはエタノールに、50乃至100 ℃、好ましくは50〜65℃、最も好ましくは55〜60℃の範囲の温度にて溶解させ、水素の転位を触媒することのできる触媒の存在下に水素供与体と反応させる。
【0029】
【化12】
【0030】
触媒及び適当な水素供与体は、先行技術において知られている〔例えば、G. Brieger and T.J. Nestrick, Chem. Rev., 74 (1974) 567 〕。好ましい触媒は、パラジウム活性炭であり、10%パラジウムを含むそのような触媒が特に好ましい。
【0031】
シクロヘキセンが、水素供与体として好ましく使用される。
【0032】
脱ベンジル化が終了した後、反応混合物を約50℃の温度まで冷却し、触媒を除去し、水で洗浄する。こうして得られた鏡像体アミンを減圧溜去し次いで水非混和性の抽出溶媒で抽出する。抽出剤としては、好ましくは、ジアルキルエーテルが用いられ、それらのうちメチルtert−ブチルエーテルが特に好ましい。
【0033】
水で洗浄すると、タイプ1の(本実施例1aの)アミンは、例えばコハク酸塩の形で、水相へ移る。この水相を、塩基性化合物、好ましくはアンモニア溶液、最も好ましくは濃アンモニア溶液でアルカリ性とし、そして水非混和性の溶媒、好ましくはハロゲン化炭化水素、最も好ましくはジクロロメタンで、抽出する。抽出液を乾燥させた後、合わせた抽出液を減圧溜去し、望みのアミンを粗生成物として得、これを極性溶媒、好ましくはケトン、最も好ましくはアセトンに溶解させた後、例えばシュウ酸で対応する結晶性シュウ酸塩に変える。
【0034】
前記の目的は、以下の実施例に記述されたステップによって達成される。本明細書を読むことにより当業者に明らかとなる該方法の他の具体化もある。しかしながら、これらの実施例及びそれに関連した詳細は、単に説明のためにのみ提示されており、本発明を限定するものと解してはならない。
【0035】
記述された方法を用いて、例えば、1−S−(2−ピリジル)−2−シクロヘキシルアミンを96.1%の割合で、半シュウ酸塩の形で単離することができる。しかしながら、本発明の方法はまた、他の所望の鏡像体又はジアステレオマーを合成するのにも使用できる。
【0036】
【実施例】
〔1〕 (2−ピリジル)−シクロヘキシルメチルケトン
73g(3グラム原子)のマグネシウムと532 g(3.0 モル)のブロモメチルシクロヘキサンとを1540mlのメチルtert−ブチルエーテル中で、44g(0.2 モル)の塩化トリメチルシリルを加えて52〜58℃にて穏やかに18乃至20時間還流させることにより調製したグリニアール溶液に、1200mlのメチルtert−ブチルエーテルに溶解させた208 g(2モル)の2−シアノピリジンを、0〜20℃の範囲の温度にて加え、混合物を更に1時間反応させた。得られた粘稠な懸濁液を更なる800 mlのメチルtert−ブチルエーテルで希釈した。反応終了後、混合物を1500mlの水で5℃にて分解し、次いで冷却しつつ450 mlの半濃塩酸で15〜25℃にて30分間処理した。1時間後、各相を分離した。有機相を水で洗浄し、乾燥させそして回転式エバポレーターを用いて約500 mbarの圧力下に40℃にて蒸発させた。
【0037】
ピリジルシクロヘキシルメチルケトンが、粗油状物として粗収率108 〜109 %で得られ、ガスクロマトグラフィー(GC)含量80〜89%であり、87〜96%の理論収率に相当した。
【0038】
<薄層クロマトグラフィー>
市販のシリカゲルプレートMerck Si 60 F 254
展開溶媒:シクロヘキサン/酢酸エチル=80/20(V/V)
試薬:UV光、254 nm
ドラーゲンドルフ試薬
【0039】
〔2〕 1−(S)−1−(1’−(S)−フェニルエタン−1−イル)アミノ−1−(ピリジン−2−イル)−2−シクロヘキシルアミン(「S,S−ジアステレオマー」)
207 gのピリジル−シクロヘキシルメチルケトン(GC=89.2%、0.91モルに対応)を、136 g(1.12モル)のS−(−)−1−フェニルエチルアミン、500 mgのp−トルエンスルホン酸水和物及び136 gのMerck シリカゲル(0.063 〜0.2 mm)と共に、2100mlのトルエン中で4〜5時間、水分離装置を用いて還流させた。
【0040】
次いで、反応混合物を吸引濾過し、回転式エバポレーターを用いて蒸発させた。残渣を2100mlのエタノールと合わせ38.6(1.02モル)の固形のNaBH4 を溶液に40分間かけて加え、その間、温度を約10℃に維持した。混合物を更に3.5 時間反応させ、その間内部温度は25℃に上昇した。これを60mlの1N水酸化ナトリウム溶液を用いてpH9に調製し、80mbarの圧力下に40℃にてエタノールを溜去した。残渣をメチルtert−ブチルエーテル(800 ml+400 ml)及び水(1800ml)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引濾過して溜去した。285 gの粗油状物が、鏡像体含量SS:RS=90:10で単離された。
【0041】
<薄層クロマトグラフィー>
市販のシリカゲルプレートMerck Si 60 F 254
展開溶媒:シクロヘキサン/酢酸エチル/エタノール=80/20/3(V/V/V)
【0042】
ジアステレオマー混合物を、粗油状物(約285 g)として3990mlの酢酸エチルに室温にて攪拌しつつ溶解させ、1800mlのエタノール中の107 gのフマル酸(0.924 モル)の温溶液(50℃)と合わせた。
【0043】
混合物を室温にて更に2時間攪拌し、吸引濾過した。
【0044】
こうして単離された結晶を真空乾燥カップボード中で約120 mbarの圧力下に約6時間かけて60℃にて、重力が一定になるまで乾燥させた。
収率: 201.6 gのS,S−ジアステレオマー・フマル酸塩(1:1)=ピリジルケトンに基づき52.4%。
【0045】
融点: 98−102 ℃
キラルHPLC: S,S−鏡像体99.7%
【0046】
〔3〕 1−S−(2−ピリジル)−2−シクロヘキシルエチルアミン
40g(0.094 モル)のS,S−ジアステレオマー・フマル酸(1:1)を、800 mlのエタノール中に内部温度55〜60℃にて溶解させた。80g(0.94モル)のシクロヘキセンをこれに素早く加え、そして12.8gのパラジウム/活性炭(Degussa AGの10% E 10 ND)及び120 mlの水を加えた。混合物を4〜5時間還流させた。次いで反応混合物を50℃まで冷却し、吸引濾過して触媒を除去し、これを20mlの脱イオン水で濯いだ。回転式エバポレーターを用いて40℃にて120 mbarの圧力下に、この澄明な溶液を蒸発させて油状の残渣を得た。これをメチルtert−ブチルエーテル(2×100 ml)で抽出し、水(1×80ml)で洗浄した。このアミンは、コハク酸塩の形で水相に含まれる。
【0047】
これを15mlの濃アンモニア水でアルカリ性とし、ジクロロメタンで抽出(2×100 ml)した。有機抽出液を合わせ硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引濾過し、回転式エバポレーターを用いて40℃にて600 mbarの圧力下に蒸発させて油状の残渣とした。11.9g(0.0582モル)の粗生成物が油状物として得られた。これを150 mlのアセトンに溶解させ、35mlのアセトン中の2.62gのシュウ酸(0.0291モル)の溶液と合わせた。1時間の攪拌の後、析出した中性のシュウ酸塩を吸引濾過し、少量(20ml)の冷アセトンで洗浄し、真空乾燥器中60℃にて100 mbarの圧力下に5時間乾燥させた。
【0048】
収率: 11.92 gの1−S−(2−ピリジル)−2−シクロヘキシルエチルアミン×1/2シュウ酸塩。用いたフマル酸塩に基づき57.1%の理論収率に対応する。
融点: 161 〜164 ℃
キラルHPLC: 1−S−(2−ピリジル)−2−シクロヘキシルエチルアミンの含量96.1%
<薄層クロマトグラフィー>
市販のシリカゲルプレートMerck Si 60 F 254
展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア水=90/10/0.5 (V/V/V)
Rf値: 約0.5 〜0.6
Claims (7)
- 鏡像体的に純粋な一般式1a又は1b、
(a)次式2のシアノピリジンを、不活性な反応媒質中においてマグネシウムの存在下に次式3のハロメチルシクロアルカンと反応させ、反応終了後、該反応混合物を酸性条件下に加水分解し、得られた次式4
(b)該式4のケトンを、次式5のR−又はS−フェニルエチルアミンと脱水反応させ、得られた次式6のケチミン
(c)該式6のケチミンを、不活性の極性溶媒中において還元剤と反応させ、反応終了後、塩基性化合物の水溶液でpHを8より高くに調整し、前記還元反応により得られた次式7a及び7b
(d)該式7a及び7bのジアステレオマー混合物を不活性溶媒中において、該ジアステレオマー混合物と塩を形成する能力のある、C1〜6の低級アルコールに予め溶解させた酸と反応させて対応するジアステレオマーの塩とし、これにより望みの該式7a又は7bのジアステレオマーの塩を濃縮して単離し、
(e)該ジアステレオマーの塩を極性溶媒中に溶解又は懸濁させ、水素の転位を触媒する能力のある触媒の存在下に50乃至100 ℃の温度において、水素供与体と反応させて脱ベンジル化し、反応後、塩基性物質を用いて、塩から前記式1a又は1b〔式中、nは整数2、3、4、5、6又は7を表す。〕の化合物を遊離させて単離すること、
を特徴とする方法。 - (a)該式2のシアノピリジンを、トリアルキルハロシランを含んでいてよい炭化水素又はジアルキルエーテル中において、マグネシウムの存在下に該式3のハロメチルシクロアルカンと40〜70℃の範囲の温度において反応させ、反応終了後、反応混合物を希無機酸を用いて加水分解し、得られた該式4のケトンを単離し、
(b)該式4のケトンを、水との共沸混合物を形成することのできるハロアルカン又は芳香族炭化水素であってよい溶媒中において還流条件下に、縮合反応を触媒するスルホン酸誘導体の存在下に又はシリカゲルの存在下に、該式5のR−又はS−フェニルエチルアミンと脱水反応させ、得られた該式6のケチミンを単離し、
(c)該式6のケチミンをアルコールに溶解させ、そしてホウ素又はアルミニウムの水素化錯体と10℃より下の温度において反応させ、反応終了後、アルカリ金属水酸化物の水溶液によってpHを8より上に調整し、該反応により得られた該式7a及び7bのジアステレオマーをジアルキルエーテルを用いて反応混合物から抽出し、ジアステレオマー混合物の形で単離し、
(d)該式7a及び7bのジアステレオマーの混合物を低級カルボン酸の低級アルキルエステル中において、40〜60℃の温度において、該ジアステレオマー混合物と塩を形成する能力のある、C1〜6の低級アルコールに予め溶解させた有機酸と反応させて対応するジアステレオマーの塩として濃縮し、これにより望みの該式7a又は7bのジアステレオマーの塩を濃縮して単離し、
(e)該ジアステレオマーの塩をC1〜6の低級アルカノール中に溶解又は懸濁させ、50乃至65℃の温度において溶解させ、水素の転位を触媒する能力のあるプラチナ活性炭触媒の存在下に水素供与体と反応させて脱ベンジル化し、反応後、窒素含有塩基を用いて、塩から前記式1a又は1bの化合物を遊離させて単離すること、
を特徴とする請求項1記載の方法。 - (a)該式2のシアノピリジンを、トリメチルクロロシランを含んだメチルtert−ブチルエーテル溶媒中において、マグネシウムの存在下に該式3のブロモメチルシクロアルカンと50〜60℃の範囲の温度において反応させ、反応終了後、反応混合物を半濃塩酸又は半濃硫酸を用いて加水分解し、得られた該式4のケトンを単離し、
(b)該式4のケトンを、トルエンとの共沸混合物蒸留を用いて、シリカゲルの存在下に該式5のR−又はS−フェニルエチルアミンと脱水反応させ、得られた該式6のケチミンを単離し、
(c)該式6のケチミンをエタノールに溶解させ、そして水素化ホウ素ナトリウム又は水素化アルミニウムリチウムと10℃より下の温度において反応させ、反応終了後、水酸化ナトリウム水溶液によってpHを9より上に調整し、該反応により得られた該式7a及び7bのジアステレオマーをメチルtert−ブチルエーテルを用いて反応混合物から抽出し、ジアステレオマー混合物の形で単離し、
(d)該式7a及び7bのジアステレオマーの混合物を低級カルボン酸の低級アルキルエステル中において、40〜60℃の温度において、予めエタノールに溶解させたフマル酸又はシュウ酸と反応させて対応するジアステレオマーのフマル酸塩又はシュウ酸塩とし、これにより望みの該式7a又は7bのジアステレオマーの塩を濃縮して単離し、
(e)該ジアステレオマーの塩をエタノール中に溶解又は懸濁させ、55乃至60℃の温度において溶解させ、パラジウム活性炭(10%Pd)の存在下に水素供与体としてのシクロヘキセンと反応させて脱ベンジル化し、反応後、濃アンモニア溶液でよいアンモニア溶液を用いて、塩から前記式1a又は1bの化合物を遊離させて単離すること、
を特徴とする請求項2記載の方法。 - 該不活性溶媒は低級カルボン酸(C1〜6)の低級アルキルエステル(C1〜6)である請求項4記載の方法。
- 該不活性溶媒は酢酸エチルである請求項4記載の方法。
- 該二塩基酸はフマル酸又はシュウ酸である請求項4記載の方法。
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