JPH0873431A - 鏡像体的に純粋なピリジルシクロアルキルエチルアミン及びその塩並びにそれらの製法 - Google Patents
鏡像体的に純粋なピリジルシクロアルキルエチルアミン及びその塩並びにそれらの製法Info
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Abstract
キルエチルアミン、及びこれを、ラセミ体の分割を要す
ることなく製造する方法を提供すること。 【解決手段】 (a)2−シアノピリジン(2)を対応
するケトン体(4)とする第1反応ステップ、(b)式
(4)の化合物に鏡像体的に純粋なフェニルエチルアミ
ンを反応させてケチミン(6)とする第2反応ステッ
プ、(c)式(6)の化合物を還元してN−ベンジル化
アミンのジアステレオマー混合物を得る第3反応ステッ
プ、及び、(d)該ジアステジオマーの塩を形成させた
後、触媒の存在下に水素供与体と反応させて脱ベンジル
化し目的の式Ia又はIbのアミンを得る、各ステップ
より成る方法。
Description
b
の、新規の鏡像体的に純粋なピリジルシクロアルキルエ
チルアミンに関する。
合成阻害剤でその性質故に取り分け喘息の治療に有効な
薬物として使用することのできる縮合オキサゾール及び
チアゾール誘導体の合成のための中間体として重要であ
る。このタイプの化合物は、先行技術より既知である
(ヨーロッパ特許出願0535521 )。
また先行技術に知られている。すなわち、一つの可能性
は、次式に示すように、2−ピリジンカルボキシアルデ
ヒドを適当なアミノアルコールと反応させることによっ
て、4位において置換された2−ピリジル−1,3−オ
キサゾリジン誘導体(この化合物はそのイミンと平衡し
ている)を得ることである。
ウムとの更なる反応によって、グリニアール付加して、
対応するジアステレオマー・シクロアルキルピリジルメ
チルアミンを得ることができ、これは、誘導体としたヒ
ドロキシメチル置換基の酸化的脱離の後、所望のキラル
なアミンを与える。Yがイソプロピルを表すときは、こ
れら2つのジアステレオマー・アミンの比率は、87:13
である。
チル−2−ピリジルケトンから開始し、これを、縮合反
応においてバリノールと反応させて対応する置換1,3
−オキサゾリジン誘導体を得る。これもやはり次式のよ
うに、その対応するイミンと平衡している。
るジアステレオマー・アミンをもたらす。R−アミノア
ルコールより始めると、2種のジアステレオマーの比率
SR:RRは、98:2となる(ここに置換基Yはフェニ
ル基である)。続く過ヨウ素酸ナトリウムによる酸化的
脱離が、反応の最終ステップにおいて望みのアミンを与
える〔C.K. Miao, R. Sorcek and P.-J. Jones, Tetrah
edron Lett. 34 (14),2259 〕。
の一方法は、α−(シクロヘキシルメチル)−2−ピリ
ジルメチルアミンのラセミ混合物が、(適当なアミノ酸
と反応させることによって)対応するジアステレオマー
・アミドを介して分離される〔C.K. Miao, R. Sorcek a
nd J. H. Nagel, Org. Prep. Preced. Int. 24(1), 198
7.〕。
れているこれらの方法の全ての欠点は、特に、種々の反
応経路によって得られた鏡像体アミンを、例えばラセミ
体の反復結晶化などのような時間と経費を要する方法に
よって個々の鏡像体に分離しなければならないことであ
る。
れている方法の欠点を克服することである。
め、本発明によれば、第1の反応ステップとし、次式2
のシアノピリジンを、次式3のシクロアルキルハロメタ
ンと反応させる。
て既知である〔J. March, AdvancedOrganic Chemistry,
3rd Edition, John Wiley & Sons, New York 1985, p.
828.及び引用文献〕。そこにおいて使用されているハ
ロゲン化合物は、好ましくは対応するブロモシクロアル
カンである。グリニアール試薬の添加は、例えば石油エ
ーテル画分又はトルエン等のようなアルキル芳香族化合
物その他の炭化水素、又はジエチルエーテル等のような
ジアルキルエーテルを含む、不活性な反応媒質中におい
て行われる。メチルtert−ブチルエーテルを反応媒
質として用いるのが特に好ましい。また、これらの溶媒
の混合物を用いることもできる。
することができ、過度に低温では不十分な反応速度であ
るということと、過度に高温では副生成物や分解物物の
形成があるということと、そして反応媒質の物理的性質
とによってのみ、温度範囲が制限される。反応温度とし
ては40〜70℃が好ましく、温度範囲50〜60℃が特に好ま
しい。グリニアール反応は、好ましくはトリアルキルハ
ロシランの存在下において行われ、そのうちトリメチル
クロロシランが最も好ましい。
酸の助けを借りて加水分解される。該酸としては薄めた
無機酸が好ましく、最も好ましいのは半濃塩酸又は半濃
硫酸である。
を、次のステップにおいて、鏡像体的に純粋な次式5の
フェニルエチルアミンと、共沸混合物による脱水反応条
件下すなわち、水と共沸混合物を形成することのできる
溶媒と共に還流条件下に反応させて、対応する式6のケ
チミンを得る。
ホルム等のようなハロゲン化炭化水素、ベンゼンやトル
エン等のような炭化水素が含まれる、これらのうちトル
エンが特に好ましい。同時に加えられる溶媒は、好まし
くは、例えばジクロロメタン又はクロロホルムのような
ハロゲン化炭化水素、又は芳香族若しくはアルキル芳香
族化合物であり、トルエンが特に好ましい。
おいて周知である。好ましくはスルホン酸誘導体が用い
られ、それらのうちp−トルエンスルホン酸水和物が特
に好ましい。
特に好ましい。
圧下、好ましくは水流ジェット減圧下に蒸発させて濃縮
する。
7bへと還元するためには、それを先ず、還元反応条件
において不活性である極性溶媒に溶解させる。低級アル
カノールが好ましく、それらのうちエタノールが最も好
ましい。
て既知であり、水素化錯体を用いて行うことができる。
ホウ素又はアルミニウムの水素化錯体が好ましい。還元
剤として水素化ホウ素ナトリウム又は水素化アルミニウ
ムリチウムを使用するのが特に好ましい〔N.G. Gaylor
d, Reduction with Comploex Metal Hydrides, Wiley,N
ew York 1965; A. Hajos, Complex Hydrides, Elsevie
r, New York, 1979; V. Bazant, M. Capka, M. Cerny,
V. Chvalovsky, K. Kochloefl, M. Kraus andJ. Male
k, Tetrahedron Lett., 2, 2303.〕。
き、例えば水素化ホウ素ナトリウムを用いるときには、
温度は10℃を超えるべきではない。それを加えた後、反
応溶液を室温、すなわち約25℃まで加熱し、次いで、塩
基性化合物、好ましくはアルカリ金属水酸化物、特にこ
のましくは1N水酸化ナトリウム溶液により、pHを8
より上、好ましくは9より上に調節する。溶媒を溜去し
た後、残渣を非極性溶媒、好ましくはジアルキルエーテ
ル、最も好ましくはメチルtert−ブチルエーテル
で、水に対して抽出する。
ー・アミン混合物を、望みのアミンの濃縮を達成するよ
う、好ましくはフマル酸又はシュウ酸等のような、適当
な酸と反応させる。フマル酸が特に好ましい。
ン7a及び7bを先ず不活性溶媒に溶解させる。好まし
い溶媒は、低級カルボン酸(C1〜6)の低級アルキル
エステル(C1〜6)であり、それらのうち酢酸エチル
が特に好ましい。僅かに加温した溶液に、好ましくは40
〜60℃、最も好ましくは50℃の温度において、アミン7
a又は7bと塩を形成するのに適した二塩基酸(HXX
H)の極性溶媒中の溶液を加える。用いる溶媒は、好ま
しくは低級アルカノール、最も好ましくはエタノールで
ある。
の塩を単離し、極性溶媒、好ましくは低級アルカノー
ル、最も好ましくはエタノールに、50乃至100 ℃、好ま
しくは50〜65℃、最も好ましくは55〜60℃の範囲の温度
にて溶解させ、水素の転位を触媒することのできる触媒
の存在下に水素供与体と反応させる。
おいて知られている〔例えば、G. Brieger and T.J. Ne
strick, Chem. Rev., 74 (1974) 567 〕。好ましい触媒
は、パラジウム活性炭であり、10%パラジウムを含むそ
のような触媒が特に好ましい。
しく使用される。
約50℃の温度まで冷却し、触媒を除去し、水で洗浄す
る。こうして得られた鏡像体アミンを減圧溜去し次いで
水非混和性の抽出溶媒で抽出する。抽出剤としては、好
ましくは、ジアルキルエーテルが用いられ、それらのう
ちメチルtert−ブチルエーテルが特に好ましい。
aの)アミンは、例えばコハク酸塩の形で、水相へ移
る。この水相を、塩基性化合物、好ましくはアンモニア
溶液、最も好ましくは濃アンモニア溶液でアルカリ性と
し、そして水非混和性の溶媒、好ましくはハロゲン化炭
化水素、最も好ましくはジクロロメタンで、抽出する。
抽出液を乾燥させた後、合わせた抽出液を減圧溜去し、
望みのアミンを粗生成物として得、これを極性溶媒、好
ましくはケトン、最も好ましくはアセトンに溶解させた
後、例えばシュウ酸で対応する結晶性シュウ酸塩に変え
る。
ステップによって達成される。本明細書を読むことによ
り当業者に明らかとなる該方法の他の具体化もある。し
かしながら、これらの実施例及びそれに関連した詳細
は、単に説明のためにのみ提示されており、本発明を限
定するものと解してはならない。
−(2−ピリジル)−2−シクロヘキシルアミンを96.1
%の割合で、半シュウ酸塩の形で単離することができ
る。しかしながら、本発明の方法はまた、他の所望の鏡
像体又はジアステレオマーを合成するのにも使用でき
る。
ン 73g(3グラム原子)のマグネシウムと532 g(3.0 モ
ル)のブロモメチルシクロヘキサンとを1540mlのメチ
ルtert−ブチルエーテル中で、44g(0.2モル)の
塩化トリメチルシリルを加えて52〜58℃にて穏やかに18
乃至20時間還流させることにより調製したグリニアール
溶液に、1200mlのメチルtert−ブチルエーテルに
溶解させた208 g(2モル)の2−シアノピリジンを、
0〜20℃の範囲の温度にて加え、混合物を更に1時間反
応させた。得られた粘稠な懸濁液を更なる800 mlのメ
チルtert−ブチルエーテルで希釈した。反応終了
後、混合物を1500mlの水で5℃にて分解し、次いで冷
却しつつ450 mlの半濃塩酸で15〜25℃にて30分間処理
した。1時間後、各相を分離した。有機相を水で洗浄
し、乾燥させそして回転式エバポレーターを用いて約50
0 mbarの圧力下に40℃にて蒸発させた。
粗油状物として粗収率108 〜109 %で得られ、ガスクロ
マトグラフィー(GC)含量80〜89%であり、87〜96%
の理論収率に相当した。
V) 試薬:UV光、254 nm ドラーゲンドルフ試薬
−フェニルエタン−1−イル)アミノ−1−(ピリジン
−2−イル)−2−シクロヘキシルアミン(「S,S−
ジアステレオマー」) 207 gのピリジル−シクロヘキシルメチルケトン(GC
=89.2%、0.91モルに対応)を、136 g(1.12モル)の
S−(−)−1−フェニルエチルアミン、500mgのp
−トルエンスルホン酸水和物及び136 gのMerck シリカ
ゲル(0.063 〜0.2 mm)と共に、2100mlのトルエン
中で4〜5時間、水分離装置を用いて還流させた。
エバポレーターを用いて蒸発させた。残渣を2100mlの
エタノールと合わせ38.6(1.02モル)の固形のNaBH
4 を溶液に40分間かけて加え、その間、温度を約10℃に
維持した。混合物を更に3.5時間反応させ、その間内部
温度は25℃に上昇した。これを60mlの1N水酸化ナト
リウム溶液を用いてpH9に調製し、80mbarの圧力
下に40℃にてエタノールを溜去した。残渣をメチルte
rt−ブチルエーテル(800 ml+400 ml)及び水
(1800ml)で抽出し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥
させ、吸引濾過して溜去した。285 gの粗油状物が、鏡
像体含量SS:RS=90:10で単離された。
80/20/3(V/V/V)
285 g)として3990mlの酢酸エチルに室温にて攪拌し
つつ溶解させ、1800mlのエタノール中の107 gのフマ
ル酸(0.924 モル)の温溶液(50℃)と合わせた。
濾過した。
ボード中で約120 mbarの圧力下に約6時間かけて60
℃にて、重力が一定になるまで乾燥させた。 収率: 201.6 gのS,S−ジアステレオマー・フマル
酸塩(1:1)=ピリジルケトンに基づき52.4%。
シクロヘキシルエチルアミン 40g(0.094 モル)のS,S−ジアステレオマー・フマ
ル酸(1:1)を、800 mlのエタノール中に内部温度
55〜60℃にて溶解させた。80g(0.94モル)のシクロヘ
キセンをこれに素早く加え、そして12.8gのパラジウム
/活性炭(Degussa AGの10% E 10 ND)及び120 mlの
水を加えた。混合物を4〜5時間還流させた。次いで反
応混合物を50℃まで冷却し、吸引濾過して触媒を除去
し、これを20mlの脱イオン水で濯いだ。回転式エバポ
レーターを用いて40℃にて120 mbarの圧力下に、こ
の澄明な溶液を蒸発させて油状の残渣を得た。これをメ
チルtert−ブチルエーテル(2×100 ml)で抽出
し、水(1×80ml)で洗浄した。このアミンは、コハ
ク酸塩の形で水相に含まれる。
性とし、ジクロロメタンで抽出(2×100 ml)した。
有機抽出液を合わせ硫酸ナトリウムで乾燥させ、吸引濾
過し、回転式エバポレーターを用いて40℃にて600 mb
arの圧力下に蒸発させて油状の残渣とした。11.9g
(0.0582モル)の粗生成物が油状物として得られた。こ
れを150 mlのアセトンに溶解させ、35mlのアセトン
中の2.62gのシュウ酸(0.0291モル)の溶液と合わせ
た。1時間の攪拌の後、析出した中性のシュウ酸塩を吸
引濾過し、少量(20ml)の冷アセトンで洗浄し、真空
乾燥器中60℃にて100 mbarの圧力下に5時間乾燥さ
せた。
ル)−2−シクロヘキシルエチルアミン×1/2シュウ
酸塩。用いたフマル酸塩に基づき57.1%の理論収率に対
応する。 融点: 161 〜164 ℃ キラルHPLC: 1−S−(2−ピリジル)−2−シ
クロヘキシルエチルアミンの含量96.1% <薄層クロマトグラフィー> 市販のシリカゲルプレートMerck Si 60 F 254 展開溶媒:ジクロロメタン/メタノール/濃アンモニア
水=90/10/0.5 (V/V/V) Rf値: 約0.5 〜0.6
Claims (8)
- 【請求項1】一般式1a又は1b、 【化1】 〔式中、nは整数2、3、4、5、6又は7を表す。〕
のピリジルシクロアルキルエチルアミン。 - 【請求項2】2−(1−S−アミノ−2−シクロヘキシ
ルエチル)ピリジン及び2−(1−R−アミノ−2−シ
クロヘキシルエチル)ピリジン。 - 【請求項3】鏡像体的に純粋な一般式1a又は1b、 【化2】 〔式中、nは整数2、3、4、5、6又は7を表す。〕
のピリジルシクロアルキルエチルアミンを製造するため
の方法であって、 (a)次式2のシアノピリジンを、不活性な反応媒質中
においてマグネシウムの存在下に次式3のハロメチルシ
クロアルカンと反応させ、反応終了後、該反応混合物を
酸性条件下に加水分解し、得られた次式4 【化3】 のケトンを単離し、 (b)該式4のケトンを、次式5のR−又はS−フェニ
ルエチルアミンと脱水反応させ、得られた次式6のケチ
ミン 【化4】 を単離し、 (c)該式6のケチミンを、不活性の極性溶媒中におい
て還元剤と反応させ、反応終了後、塩基性化合物の水溶
液でpHを8より高くに調整し、前記還元反応により得
られた次式7a及び7b 【化5】 のジアステレオマーを反応混合物から非極性溶媒を用い
て抽出し、ジアステレオマーの混合物の形で単離し、 (d)該式7a及び7bのジアステレオマー混合物を不
活性溶媒中において、該ジアステレオマー混合物と塩を
形成する能力のある、C1〜6の低級アルコールに予め
溶解させた酸と反応させて対応するジアステレオマーの
塩とし、これにより望みの該式7a又は7bのジアステ
レオマーの塩を濃縮して単離し、 (e)該ジアステレオマーの塩を極性溶媒中に溶解又は
懸濁させ、水素の転位を触媒する能力のある触媒の存在
下に50乃至100 ℃の温度において、水素供与体と反応さ
せて脱ベンジル化し、反応後、塩基性物質を用いて、塩
から前記式1a又は1b〔式中、nは整数2、3、4、
5、6又は7を表す。〕の化合物を遊離させて単離する
こと、を特徴とする方法。 - 【請求項4】(a)該式2のシアノピリジンを、トリア
ルキルハロシランを含んでいてよい炭化水素又はジアル
キルエーテル中において、マグネシウムの存在下に該式
3のハロメチルシクロアルカンと40〜70℃の範囲の温度
において反応させ、反応終了後、反応混合物を希無機酸
を用いて加水分解し、得られた該式4のケトンを単離
し、 (b)該式4のケトンを、水との共沸混合物を形成する
ことのできるハロアルカン又は芳香族炭化水素であって
よい溶媒中において還流条件下に、縮合反応を触媒する
スルホン酸誘導体の存在下に又はシリカゲルの存在下
に、該式5のR−又はS−フェニルエチルアミンと脱水
反応させ、得られた該式6のケチミンを単離し、 (c)該式6のケチミンをアルコールに溶解させ、そし
てホウ素又はアルミニウムの水素化錯体と10℃より下の
温度において反応させ、反応終了後、アルカリ金属水酸
化物の水溶液によってpHを8より上に調整し、該反応
により得られた該式7a及び7bのジアステレオマーを
ジアルキルエーテルを用いて反応混合物から抽出し、ジ
アステレオマー混合物の形で単離し、 (d)該式7a及び7bのジアステレオマーの混合物を
低級カルボン酸の低級アルキルエステル中において、40
〜60℃の温度において、該ジアステレオマー混合物と塩
を形成する能力のある、C1〜6の低級アルコールに予
め溶解させた有機酸と反応させて対応するジアステレオ
マーの塩として濃縮し、これにより望みの該式7a又は
7bのジアステレオマーの塩を濃縮して単離し、 (e)該ジアステレオマーの塩をC1〜6の低級アルカ
ノール中に溶解又は懸濁させ、50乃至65℃の温度におい
て溶解させ、水素の転位を触媒する能力のあるプラチナ
活性炭触媒の存在下に水素供与体と反応させて脱ベンジ
ル化し、反応後、窒素含有塩基を用いて、塩から前記式
1a又は1bの化合物を遊離させて単離すること、を特
徴とする方法。 - 【請求項5】(a)該式2のシアノピリジンを、トリメ
チルクロロシランを含んだメチルtert−ブチルエー
テル溶媒中において、マグネシウムの存在下に該式3の
ブロモメチルシクロアルカンと50〜60℃の範囲の温度に
おいて反応させ、反応終了後、反応混合物を半濃塩酸又
は半濃硫酸を用いて加水分解し、得られた該式4のケト
ンを単離し、 (b)該式4のケトンを、トルエンとの共沸混合物蒸留
を用いて、シリカゲルの存在下に該式5のR−又はS−
フェニルエチルアミンと脱水反応させ、得られた該式6
のケチミンを単離し、 (c)該式6のケチミンをエタノールに溶解させ、そし
て水素化ホウ素ナトリウム又は水素化アルミニウムリチ
ウムと10℃より下の温度において反応させ、反応終了
後、水酸化ナトリウム水溶液によってpHを9より上に
調整し、該反応により得られた該式7a及び7bのジア
ステレオマーをメチルtert−ブチルエーテルを用い
て反応混合物から抽出し、ジアステレオマー混合物の形
で単離し、 (d)該式7a及び7bのジアステレオマーの混合物を
低級カルボン酸の低級アルキルエステル中において、40
〜60℃の温度において、予めエタノールに溶解させたフ
マル酸又はシュウ酸と反応させて対応するジアステレオ
マーのフマル酸塩又はシュウ酸塩とし、これにより望み
の該式7a又は7bのジアステレオマーの塩を濃縮して
単離し、 (e)該ジアステレオマーの塩をエタノール中に溶解又
は懸濁させ、55乃至60℃の温度において溶解させ、パラ
ジウム活性炭(10%Pd)の存在下に水素供与体として
のシクロヘキセンと反応させて脱ベンジル化し、反応
後、濃アンモニア溶液でよいアンモニア溶液を用いて、
塩から前記式1a又は1bの化合物を遊離させて単離す
ること、を特徴とする方法。 - 【請求項6】請求項1乃至5の何れかの方法により該式
1a又は1bの鏡像体化合物を製造し、更に、得られた
該式1a又は1bの鏡像体化合物を極性溶媒に溶解さ
せ、無機又は有機酸を用いて対応する塩へ変換しそして
単離すること、を特徴とする、該式1a又は1bの鏡像
体化合物の塩を製造する方法。 - 【請求項7】請求項1乃至5の何れかの方法により該式
1a又は1bの鏡像体化合物を製造し、更に、得られた
該式1a又は1bの鏡像体化合物をケトンに溶解させ、
カルボン酸を用いて対応する塩へ変換しそして単離する
こと、を特徴とする、該式1a又は1bの鏡像体化合物
の塩を製造する方法。 - 【請求項8】請求項1乃至5の何れかの方法により該式
1a又は1bの鏡像体化合物を製造し、更に、得られた
該式1a又は1bの鏡像体化合物をアセトンに溶解さ
せ、シュウ酸用いて対応する塩へ変換しそして単離する
こと、を特徴とする、該式1a又は1bの鏡像体化合物
の塩を製造する方法。
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