JP3912936B2 - フェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

フェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化後に熱的諸特性及び耐衝撃性等に優れた成形物を与えるフェノール性水酸基を有する樹脂(以下、フェノール系樹脂という)組成物の製造方法に関する。詳しくは、架橋後のオルガノポリシロキサン(以下、シリコーンという)の分子量が製造後一定範囲にあり、経時的に変化しないフェノール系樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェノール系樹脂は、硬化性、成形性等が比較的良好であり、その硬化物は電気特性、機械的特性に優れ、バランスのとれた材料として成形材、積層材、ディスクブレーキパッド等の摩擦材、シェルモールド、注形材、発泡材等に幅広く利用されており、工業的に価値のある材料である。
【0003】
しかし、フェノール系樹脂は、本質的に脆いため成形材や積層材として使用した場合、寒熱繰り返しのような急激な温度変化に対してクラックが入りやすい。又、金属インサートした成形体を製造する場合、成形後金属とフェノール系樹脂との接触面にクラックが発生し、生産の歩留まりが低下することがある。又、ディスクブレーキパッド等の摩擦材やシェルモールド材等の結合材として使用する場合にも、フェノール系樹脂が硬くて脆いため、割れ、かけ等が生じることがある。
【0004】
このようなフェノール系樹脂の欠点を改良するため、フェノール系樹脂にニトリルゴムやアクリル系重合体を混合する方法が提案されている。しかし、ニトリルゴムやアクリル系重合体は、本質的にフェノール系樹脂よりも耐熱性が低いため、上記方法により得られるフェノール系樹脂からなる成形体や積層体を、過酷な温度条件、例えば200℃以上の高温で連続使用すると、機械強度が低下することがある。又、摩擦材として使用する場合、高温時の摩擦係数が低下する等、用途面での制約を受けている。
【0005】
このような問題点を解決する方法として、例えば、特開昭63−251452号公報、及び特開平1−230661号公報には、機械的強度、耐クラック性、耐熱衝撃性、及び耐熱劣化性等を改善するために、樹脂中にシリコーンを微小粒子として分散させたフェノール系樹脂組成物が提案されている。しかし、これらに開示されるフェノール系樹脂組成物中に分散するシリコーンは、粒子径が大きく、且つ、架橋反応が充分に進んでいないため上記物性の改良効果が不充分である。具体的には、フェノール系樹脂中でシリコーンの架橋が不十分であると、未架橋のシリコーンが樹脂表面に分離析出し、液状フェノール系樹脂組成物の場合には粘度、流動性等に悪影響を及ぼし、又、固形フェノール系樹脂組成物の場合には、樹脂の硬化特性である流れ特性、機械強度、耐クラック性、耐熱衝撃性、及び耐熱劣化性等に経時的低下を招き問題である。
【0006】
上記問題を解決するため、特開平4−227949号公報には、シラノール縮合用架橋剤、及び触媒を添加混合した後、水を連続的又は断続的に装入することによりシリコーン架橋反応を進める方法が提案されている。しかし、上記の方法では、シラノール縮合用架橋剤を添加する前のフェノール系樹脂、分子の両末端にシラノールを有するオルガノポリシロキサン、及び乳化剤の混合物中の水分量及びフェノール性水酸基を有する化合物(以下、フェノール性化合物という)量が規定されていない。シラノール縮合用架橋剤は、水及びフェノール性化合物により分解されるため、混合物中の水分量及びフェノール性化合物量が変化すると、シラノール縮合用に費やされる架橋剤量が変化する。その結果、分子の両末端にシラノールを有するオルガノポリシロキサンとシラノール縮合用架橋剤の反応モル比が変化するため、架橋後のシリコーンの分子量が変化し、耐熱性等の特性が不安定になる問題がある。例えば、シラノール縮合用架橋剤を添加する前のフェノール系樹脂、分子の両末端にシラノールを有するオルガノポリシロキサン、及び乳化剤の混合物中に水及びフェノール性化合物が全くない場合、架橋後のシリコーン分子量が高く、粘度が高くなりすぎ、製造後にシリコーンの分子量が増大したり、この樹脂組成物を用いた硬化物の耐熱劣化が速い等の欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点を鑑み、硬化後に熱的諸特性及び耐衝撃性等に優れた硬化物を与えるフェノール系樹脂組成物の安定的製造方法を提供することにある。詳しくは、架橋後のシリコーンの分子量が製造後一定範囲にあり、経時的に変化しないフェノール系樹脂組成物の製造方法の提供である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、加熱、溶融したフェノール系樹脂(A)に対し、先ず、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)及び乳化剤(C)を混合して、これらの(A)、(B)及び(C)を含む混合物中の水、及びフェノール性化合物の含有量を特定の範囲に制御し、次いで、シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、フェノール系樹脂中で該オルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を行うことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を達成した。
【0009】
即ち、本発明は、加熱、溶融したフェノール性水酸基を有する樹脂(A)に対し、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)、乳化剤(C)、シラノール縮合用架橋剤(D)、及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)中で分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を行い、反応終了後水を除去するフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法であって、(A)に対し(B)及び(C)を添加した後、(A)、(B)及び(C)を含む混合物中の水と(A)に含まれているフェノール性水酸基を有する化合物の含有量を数式(1)〔数2〕
【0010】
【数2】
Figure 0003912936
〔Aは水の量(重量%)を示し、且つ、A≦5、Bはフェノール性水酸基を有する化合物の量(重量%)を示し、且つ、B≦20〕を満たすように制御し、次いで(D)及び(E)を添加することを特徴とするフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法である。
【0011】
本発明の特徴は、シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、該オルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を開始する前に、フェノール系樹脂(A)、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)、及び乳化剤(C)を含む混合物中の水分量及びフェノール性化合物量を特定の範囲に制御することにある。かかる構成を採用することにより、フェノール系樹脂組成物中に、架橋後の分子量が経時的に変化せず一定範囲内に保持されたシリコーンを分散させることができる。そのため、本発明により製造されるフェノール系樹脂組成物は、優れた耐熱性及び耐衝撃性を有する成形物を与える効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明の概要は、加熱、溶融したフェノール性水酸基を有する樹脂(A)に対し、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)、乳化剤(C)、シラノール縮合用架橋剤(D)、及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)中で分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を行う、フェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法である。
【0013】
本発明に用いられるフェノール系樹脂(A)は、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ビスフェノールA、パラターシャリーブチルフェノール、パラオクチルフェノール等のフェノール類、α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類からなる群より選ばれた一種あるいは二種以上のフェノール性化合物とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のアルデヒド源等のアルデヒド類とを酸性触媒を用いて反応させて得られるノボラック樹脂、及び、上記フェノール性化合物とアルデヒド類とをアルカリ性触媒を用いて反応させて得られるレゾール樹脂がある。更には、上記フェノール性化合物と二塩化パラキシレン等のパラキシリレンジハライド又はパラキシリレンジメチルエーテル等のパラキシリレンジアルキルエーテルから誘導されるフェノールアラルキル樹脂(例えば、商品名「ミレックスXL−225」三井化学(株)製)、ナフトールアラルキル樹脂等がある。これらのフェノール系樹脂(A)は、本発明のフェノール系樹脂組成物の製造にあたって何ら制限を受けず、一種又は二種以上を併用しても良い。
【0014】
本発明に用いられる分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)は、一般式(1)〔化4〕
【0015】
【化2】
Figure 0003912936
(式中、R、Rは同種又は異種の1価の炭化水素基、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基を含むアルキル基、フェニル基、及びキシリル基を含むアリール基、γ−クロロプロピル基、及び3,3,3−トリフルオロプロピル基を含むハロゲン化1価炭化水素基等を示し、nは平均重合度を示し、その範囲は14〜674である)で表される化合物である。
【0016】
分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサンの分子量(B)は、1000〜50000が好ましい。又、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)は、フェノール系樹脂(A)100重量部に対して、3〜50重量部を添加することが好ましい。
【0017】
本発明に用いる乳化剤(C)は、一般式(2)〔化5〕
【0018】
【化5】
Figure 0003912936
(式中、R1、R2は同種又は異種のC2〜C5の2価の炭化水素基、POAはエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物よりなるポリオキシアルキレン基、xは200〜990の整数、y+z=10〜800、且つ、x+y+z<1000である)で表わされる側鎖にエポキシ基又はポリオキシアルキレン基を有する変性シリコーンオイルが用いられる。
【0019】
この乳化剤として使用する変性シリコーンオイルの分子量,つまり上記一般式(2)中のx、y、zの値に特に制限はないが、zの値(ポリオキシアルキレン基の数)が増し、鎖長が長くなるとフェノール系樹脂(A)に対する分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)の相溶性が増大して樹脂中に含まれるシリコーン分散粒径が微小となる。又、逆にzの値を減らして、鎖長が短くなると相溶性が低下するという性質がある。即ち、x、y、zの値を選択することにより、フェノール系樹脂中に分散するシリコーンの粒子径を0.1〜10μmの範囲に制御することが可能となる。
【0020】
又、本発明に用いられる乳化剤(C)は、一般式(3)〔化6〕
【0021】
【化6】
Figure 0003912936
(式中、RはC4〜C12のアルキル基、nは平均で1〜20の整数、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドがそれぞれ付加していることを示し、x及びyは0〜100の整数、且つ、5≦x+y≦100である)で表されるアルキルフェノール−ホルマリン縮合物のエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物が用いられる。
【0022】
上記一般式(3)中のRはC4〜C12のブチル基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基等のアルキル基が好ましい。RがC3以下であるとフェノール系樹脂中に分散させるシリコーンの分散粒径の制御が困難となる。又、RがC13以上の場合はアルキルフェノールの入手が困難となり経済的ではない。nは平均で1〜20、つまり、平均核体数で3核体から22核体である。この場合も、nが平均で1未満であると、フェノール系樹脂中に分散させるシリコーンの分散粒径の制御が困難となる。nが平均で21以上であるとアルキルフェノール−ホルマリン縮合物の合成が困難となる。
【0023】
又、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの付加物のモル数はエチレンオキシドのモル数をx、プロピレンオキシドのモル数をy(それぞれ平均)とすると、xとyの合計が5〜100でありxが0、又はyが0の場合もあり得る。この乳化剤(C)として使用するアルキルフェノール−ホルマリン縮合物のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドの付加物のxとyを適度に選択することにより、フェノール系樹脂中のシリコーンを0.1〜10μmの範囲に制御することが可能となる。
【0024】
これらの乳化剤(C)の添加量は、特に制限はないが、フェノール系樹脂(A)100重量部に対して0.01〜30重量部とするのが好ましい。0.01重量部未満では、フェノール系樹脂中のシリコーンを0.1〜10μmの範囲内に分散粒子を制御することが困難となる。又、30重量部を超えるとコストが高くなり経済的ではない。
【0025】
本発明に用いられる水は、不純物を含んでいてもかまわないが、できる限り不純物を取り除いた、除濁水、蒸留水、清浄水、イオン交換水、又は水蒸気であることが好ましい。
【0026】
本発明に用いられるフェノール性化合物は、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ビスフェノールA、パラターシャリーブチルフェノール、パラオクチルフェノール等のフェノール類、α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類等の化合物が挙げられるが、フェノール系樹脂(A)のモノマーと同一のフェノール性化合物の方が好ましい。
【0027】
本発明で用いられるシラノール縮合用架橋剤(D)は、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトオキシム基、アルケニルオキシ基、アミノオキシ基及びアミノ基等からなる群から選ばれた官能基を3個以上けい素原子に直結してなる多官能シラン化合物である。
【0028】
多官能シラン化合物として、例えば、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、メチルトリス(ジメチルオキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン等のケトオキシムシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン等のアシルオキシシラン、ビニルトリプロペニルオキシシラン、メチルトリイソブテニルシラン等のアルケニルオキシシラン、メチルトリス(N,N−ジアミルアミノオキシ)シラン等のアミノオキシシラン、ビニルトリス(N−ブチルアミノ)シラン等のアミノシランが挙げられる。これらのシラノール縮合用架橋剤(D)は、フェノール系樹脂(A)100重量部に対して0.05〜5重量部を添加することが好ましい。上記のシラノール縮合用架橋剤(D)は、一種又は二種以上併用しても良い。
【0029】
本発明に用いられるシラノール縮合用触媒(E)としては、従来からシリコーンゴムを生成するために使用されているジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、オレイン酸錫、ナフテン酸錫等の有機錫化合物が挙げられる。これらのシラノール縮合用触媒(E)は、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン100重量部(B)に対して0.1〜5重量部を添加することが好ましい。
【0030】
本発明のフェノール系樹脂組成物の製造方法を具体的に説明する。溶剤の存在下、又は不存在下に、フェノール系樹脂(A)100重量部を60〜200℃に加熱、溶融させた後、攪拌下に、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)3〜50重量部を添加する。次いで、乳化剤(C)0.01〜30重量部を添加し、充分に混合して、これらの(A)、(B)及び(C)を含む混合物中の水、及びフェノール性化合物の含有量を前記数式(1)の範囲に制御する。次いで、シラノール縮合用架橋剤(D)をフェノール樹脂(A)100重量部に対して0.05〜5重量部を添加する。さらに、シラノール縮合用触媒(E)を分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)100重量部に対して0.1〜5重量部を添加し、このまま60〜200℃で保ちシリコーン架橋反応を行う。反応終了後に、フェノール系樹脂組成物中の水分量が0.05重量%以下になるように系内の不要な水を常圧下、又は6.7kPa以下の減圧下で吸引除去し、フェノール系樹脂組成物を得る。
【0031】
この際用いる乳化剤(C)は、シリコーンが目的の粒径となってフェノール系樹脂中に分散するように、前記一般式(2)のx、y、zの値、又は前記一般式(3)のx、yの値を選択する。
【0032】
シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、該オルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を開始する前に、フェノール系樹脂(A)、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)、及び乳化剤(C)を含む混合物中の水及びフェノール性化合物の含有量が架橋後のシリコーンの分子量に影響するため、水及びフェノール性化合物の含有量を数式(1)を満たすように制御しなければならない。尚、水分は、(A)、(B)及び(C)の化合物中に元々含まれいるが、不足している場合は水を添加しなければならない。但し、(A)、(B)及び(C)を含む混合物中の水分量は、5重量%以下が好ましい。水分量が5重量%を超えると、水の蒸発による発泡が起こり、混合物の液面が上昇して好ましくない。
【0033】
又、フェノール系樹脂(A)中の水の量が2重量%以下では発泡による混合物の液面上昇が少ないため、水の量が2重量%以下であるフェノール系樹脂(A)を使用することが好ましい。フェノール系樹脂(A)中の水の量が2重量%を超え5重量%以下のとき、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)を乳化剤(C)より先に添加すれば、水の発泡は抑えられる。よって、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)を乳化剤(C)より先に添加することが好ましい。
【0034】
フェノール性化合物もフェノール系樹脂中に含まれているが、不足するときは添加しなければならない。但し、(A)、(B)及び(C)を含む混合物中のフェノール性化合物の量は、20重量%以下が好ましい。フェノール性化合物の量が20重量%を超えると、フェノール系樹脂組成物を硬化させたとき、架橋密度が低下し、成形物の耐熱性が劣り好ましくない。又、成形物の耐熱性を維持するために、フェノール系樹脂組成物中のフェノール性化合物量が10重量%以下になるように系内の不要なフェノール性化合物を6.7kPa以下に減圧して吸引又は蒸留等により除去することが可能である。
【0035】
又、シリコーン架橋反応をより速く行うために、シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加した後で水を添加しても良い。フェノール系樹脂組成物に水を1〜15時間かけて、連続的又は断続的にフェノール系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜100重量部を添加し、60〜200℃においてフェノール系樹脂中でオルガノポリシロキサンの架橋反応を行う。この時、添加した水は、反応温度で平衡に達する分が水蒸気となり、系外に留出する。シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加した後で添加する水は、シラノール縮合用触媒を活性化し、シリコーン架橋反応を進める以外に、縮合反応で生成、発生する低分子縮合物を系外に同伴し、排除する効果がある。そのため、シリコーンの架橋反応がより一層進み、フェノール系樹脂組成物の製造後に未架橋物が残存しなくなり、シリコーン分子量の上昇を抑えることができる。
【0036】
製造されたフェノール系樹脂組成物中の架橋後のシリコーンの分子量は、フェノール系樹脂組成物から溶剤に対する溶解度の差を用いて分離されたシリコーン分の粘度を測定することで知ることができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、実施例、比較例中の「部」は、「重量部」を表す。又、実施例、比較例及び試験例で使用した水分測定法、フェノール性化合物の定量法、シリコーン粘度、耐熱性試験、及びシャルピー衝撃試験の測定は下記の方法により実施した。
(1)水分測定法(重量%)
試料0.3gを採取し、カールフィッシャー式水分計(京都電子工業(株)製、MKA−510型)を用いて測定する。
(2)フェノール性化合物の定量法(重量%)
試料1.0gをアセトン10mlに溶解し、この溶液をガスクロマトグラフィで測定すことで定量する。
(3)シリコーン粘度(mm2/s)
コーンプレート粘度計(東亜工業(株)製)を用いて、50℃における粘度を測定する。
(4)耐熱性試験(%)
得られた成形体を温度300℃で100時間熱処理を行う。熱処理前後の重量変化を測定する。
(5)シャルピー衝撃試験(kJ/m2
JIS K6911に従い、シャルピー衝撃試験機(東洋精機製作所(株)製)を用いて、1回の打撃で試験片の折れた振り上がり角度を測定し、シャルピー衝撃強さを求める。
【0038】
実施例1
フェノールを3.7重量%含むフェノールノボラック樹脂(三井化学(株)製、ノボラック#2000)100部を170℃の温度で加熱、溶融させた。次に、これを攪拌しながら一般式(1)で表され、R1、R2がメチル基である分子量4000の分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン10部を添加し、1時間攪拌した。次に、一般式(2)で表され、エポキシ基のみを持ち25℃における粘度が8000mm2/sでエポキシ基当量が3000の変性シリコーンオイルを0.5部加え30分間攪拌を行った。この混合物中の水分をカールフィッシャー式水分計で測定したところ、0.02重量%であった。混合物中の水分が0.2重量%になるようにイオン交換水を加えた後、シラノール縮合用架橋剤としてテトラ(n−プロポキシ)シラン1.25部とシラノール縮合用触媒としてジ−n−ブチル錫ジアセテート0.25部の混合物を加えた。そのまま170℃の温度で5時間シリコーンの架橋反応を行った後、系内に残る水分を1.34kPaの圧力において吸引除去し、水分量が0.05重量%以下のフェノール系樹脂組成物を得た。
【0039】
実施例2
フェノールを2.1重量%含むフェノールアラルキル樹脂(三井化学(株)製、商品名:ミレックスXL−225)100部を170℃の温度で加熱、溶融させた。次に、これを攪拌しながら一般式(1)で表され、R1、R2がメチル基である分子量10000の分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン10部を添加し、1時間攪拌した。次に、一般式(2)で表され、POA基のみを持ち25℃における粘度が320mm2/sの変性シリコーンオイルを2部加え30分攪拌を行った。この混合物中の水分をカールフィッシャー式水分計で測定したところ、0.15重量%であった。フェノール3部を加えた後、シラノール縮合用架橋剤として3−アミノプロピルトリメトキシシラン0.2部とシラノール縮合用触媒としてジ−n−ブチル錫ジオクテート0.02部の混合物を加え、30分間攪拌した。次に、この混合物にイオン交換水を、フェノールアラルキル樹脂100部に対し、2.4部/hr加え、発生する縮合物等を系外に留出させながら170℃において2時間シリコーンの架橋反応を行った後、系内に残る水分及びフェノールを1.34kPaの圧力において吸引除去し、水分量が0.05重量%以下及びフェノールが2重量%以下のフェノール系樹脂組成物を得た。
【0040】
実施例3
フェノールを1.5重量%含むフェノールノボラック樹脂(三井化学(株)製、ノボラック#2000)100部を170℃の温度で加熱、溶融させた。次に、これを攪拌しながら一般式(1)で表され、R1、R2がメチル基である分子量7000の分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン30部を添加し、1時間攪拌した。次に、一般式(3)で表され、RがC9ノニル基であり、nが8のノニルフェノール−ホルマリン縮合物にエチレンオキシドを、活性水素1モル当たり平均60モル付加した乳化剤を5部加え30分攪拌を行った。この混合物中の水分をカールフィッシャー式水分計で測定したところ、0.05重量%であった。混合物中の水分が0.4重量%になるように水を添加した後、シラノール縮合用架橋剤としてメチルトリメトキシシラン0.7部とシラノール縮合用触媒としてジ−n−ブチル錫ジラウレート0.03部の混合物を加え、30分間攪拌した。次に、この混合物にイオン交換水を、フェノールノボラック樹脂100部に対し、2.44部/hr加え、発生する縮合物等を系外に留出させながら170℃において3時間シリコーンの架橋反応を行った後、系内に残る水分を1.34kPaの圧力において吸引除去し、水分量が0.05重量%以下のフェノール系樹脂組成物を得た。
【0041】
実施例4
α−ナフトールとパラキシリレンジメチルエーテルより得られたナフトールアラルキル樹脂(軟化点105℃、α−ナフトールを4.6重量%含む)100部を170℃の温度で加熱、溶融させた。次に、これを攪拌しながら一般式(1)で表され、R1、R2がメチル基である分子量20000の分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン20部を添加し、1時間攪拌した。次に、一般式(2)で表され、エポキシ基とPOA基の両方を持ち25℃における粘度が3500mm2/sの変性シリコーンオイルを1部加え30分攪拌を行った。この混合物中の水分をカールフィッシャー式水分計で測定したところ、0.01重量%であった。混合物中の水分が0.3重量%になるようにイオン交換水を加えた後、シラノール縮合用架橋剤としてメチルトリエトキシシラン0.4部とシラノール縮合用触媒としてジ−n−ブチル錫ジアセテート0.02部の混合物を加え、30分間攪拌した。次に、この混合物にイオン交換水を、ナフトールアラルキル樹脂100部に対し、2.0部/hr加え、発生する縮合物等を系外に留出させながら170℃において5時間シリコーンの架橋反応を行った後、系内に残る水分を1.34kPaの圧力において吸引除去し、水分量が0.05重量%以下のフェノール系樹脂組成物を得た。
【0042】
実施例5
フェノールを6.8重量%含むフェノールレゾール樹脂(群栄化学工業(株)製、商品名:PS−4104)100部にアセトン120部を加え60℃の温度で加熱、溶融させた。次に、これを攪拌しながら一般式(1)で表され、R1、R2がメチル基である分子量8000の分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン15部を添加し、1時間攪拌した。次に、一般式(2)で表され、POA基のみを持ち25℃における粘度が320mm2/sの変性シリコーンオイルを2部加え30分攪拌を行った。この混合物中の水分をカールフィッシャー式水分計で測定したところ、0.07重量%であった。混合物中の水分が0.15重量%になるようにイオン交換水を加えた後、シラノール縮合用架橋剤としてメチルトリメトキシシラン0.25部とシラノール縮合用触媒としてジ−n−ブチル錫ジオクテート0.04部の混合物を加え、30分間攪拌した。次に、この混合物にイオン交換水を、フェノールレゾール樹脂100部に対し、2.4部/hr加え、発生する縮合物等を系外に留出させながら60℃において2時間シリコーンの架橋反応を行った後、アセトン及び系内に残る水分を1.34kPaの圧力において吸引除去し、水分量が0.05重量%以下のフェノール系樹脂組成物を得た。
【0043】
比較例1
フェノールを3.7重量%含むフェノールノボラック樹脂、乳化剤及び分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン混合物中の水分を0.02重量%のままで調整しなかった以外は、実施例1と同様にフェノール系樹脂組成物を得た。
【0044】
比較例2
フェノールを2.1重量%含むフェノールアラルキル樹脂、乳化剤及び分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン混合物中にフェノールを添加しなかった以外は、実施例2と同様にフェノール系樹脂組成物を得た。
【0045】
比較例3
フェノールを3.7重量%含むフェノールノボラック樹脂、乳化剤及び分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン混合物中の水分を0.02重量%のままで調整しない、又シラノール縮合用架橋剤及びシラノール縮合用触媒を添加後に、混合物中の水分量が0.2重量%になるようにイオン交換水を加えた以外は、実施例1と同様にフェノール系樹脂組成物を得た。
【0046】
試験例1
実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた各々のフェノール系樹脂組成物を、製造直後、4倍重量のアセトンに溶解し、シリコーンを遠心分離器で不溶分として取り出した。このシリコーンの分子量の目安として、50℃における粘度を測定した。又、室温に60日間放置後の該フェノール系樹脂組成物のシリコーン粘度も上記と同様に測定した。〔表1〕に結果を示す。各実施例で得られたフェノール系樹脂組成物中のシリコーン粘度つまり分子量は、一定範囲内にあり、且つ、経時的に変化しないことが確認された。
【0047】
試験例2
室温で60日間放置した実施例1〜4及び比較例1〜3で得られたフェノール系樹脂組成物100部にそれぞれヘキサメチレンテトラミン12部、ガラス繊維120部、クレー60部、ステアリン酸2部、カーボンブラック3部を添加し、110〜120℃の熱ロールで3分間混練後、粉砕して成形粉とした。実施例5で得られたフェノール系樹脂組成物を室温で60日間放置後、ヘキサメチレンテトラミンを添加しなかった以外は、上記と同様にして成形粉を得た。各成形粉を圧縮成形機により、温度170℃、圧力9.8MPaの条件で10分間圧縮成形した。さらに、220℃、1時間の条件で後硬化を行った。得られた成形体を耐熱性及びシャルピー衝撃の評価試験に供した。
各評価試験の結果、実施例で得られたフェノール系樹脂組成物の耐熱性及び耐衝撃性は、フェノール系樹脂組成物製造後、経時的に低下しないことが確認された。これらの結果を〔表1〕に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003912936
注)シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加後に、混合物中の水分量が0.2重量%になるよう水を添加した。
【0049】
【発明の効果】
本発明により、架橋後の分子量が経時的に変化せず一定範囲内に保持されたシリコーンを分散したフェノール系樹脂組成物が得らる。該フェノール系樹脂組成物は、耐熱性及び耐衝撃性に優れた成形物を与える。そのため、該フェノール系樹脂組成物は、優れた機械的強度、耐クラック性、耐熱衝撃性、応力緩和性、又は耐摩擦性を必要とする各種成形材料又は摩擦材料として使用すことができ、産業上極めて有用である。

Claims (13)

  1. 加熱、溶融したフェノール性水酸基を有する樹脂(A)に対し、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)、乳化剤(C)、シラノール縮合用架橋剤(D)、及びシラノール縮合用触媒(E)を添加して、フェノール性水酸基を有する樹脂(A)中で分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を行い、反応終了後水を除去するフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法であって、(A)に対し(B)及び(C)を添加した後、(A)、(B)及び(C)を含む混合物中の水と(A)に含まれているフェノール性水酸基を有する化合物の含有量を数式(1)〔数1〕
    17A+B≧5 ・・・(1)
    〔Aは水の量(重量%)を示し、且つ、A≦5、Bはフェノール性水酸基を有する化合物の量(重量%)を示し、且つ、B≦20〕を満たすように制御し、次いで(D)及び(E)を添加することを特徴とするフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  2. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)が、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、及びフェノールアラルキル樹脂から選ばれた少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  3. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)に対し、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)を添加した後、乳化剤(C)を添加することを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  4. 分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)が一般式(1)〔化1〕
    Figure 0003912936
    (式中、R、Rは同種又は異種の1価の炭化水素基、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基を含むアルキル基、フェニル基、及びキシリル基を含むアリール基、γ−クロロプロピル基、及び3,3,3−トリフルオロプロピル基を含むハロゲン化1価炭化水素基等を示し、nは平均重合度を示し、その範囲は14〜674である)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  5. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)100重量部に対し、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)3〜50重量部を添加することを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  6. 乳化剤(C)が一般式(2)〔化2〕
    Figure 0003912936
    (式中、R1、R2は同種又は異種のC2〜C5の2価の炭化水素基、POAはエチレンオキシド又はプロピレンオキシドの付加物よりなるポリオキシアルキレン基、xは200〜990の整数、y+z=10〜800、且つ、x+y+z<1000である)で表わされる化合物、又は一般式(3)〔化3〕
    Figure 0003912936
    (式中、RはC4〜C12のアルキル基、nは平均で1〜20の整数、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドがそれぞれ付加していることを示し、x及びyは0〜100の整数、且つ、5≦x+y≦100である)で表される化合物であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  7. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)100重量部に対し、乳化剤(C)0.01〜30重量部を添加することを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  8. シラノール縮合用架橋剤(D)が、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトオキシム基、アルケニルオキシ基、アミノオキシ基及びアミノ基からなる群から選ばれた官能基を3個以上けい素原子に直結してなる多官能シラン化合物であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  9. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)100重量部に対し、シラノール縮合用架橋剤(D)0.05〜5重量部を添加することを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  10. シラノール縮合用触媒(E)が有機錫化合物であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  11. 分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)100重量部に対し、シラノール縮合用触媒(E)0.1〜5重量部を添加することを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  12. フェノール性水酸基を有する樹脂(A)中の水の量が2重量%以下であることを特徴とする請求項1記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
  13. シラノール縮合用架橋剤(D)及びシラノール縮合用触媒(E)を添加した後、水を連続的又は断続的に装入して、分子の両末端にシラノール基を有するオルガノポリシロキサン(B)の架橋反応を行うことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のフェノール性水酸基を有する樹脂組成物の製造方法。
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