JP3912923B2 - エキスパンションシートからのチップ片の剥離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,各種のチップ型電子部品の複数個をエキスパンションシート上に貼着した状態で製造する等の場合において,そのエキスパンションシート上における電子部品等のチップ片をエキスパンションシートから剥離するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に,チップ電子部品の製造に際しては,図1に示すように,中央に電子部品1の多数個を同時に製造できる領域を有しその周囲に余白部2A,2Bを一体的に設けて成る素材基板2を用意し,この素材基板1を,図2及び図3に示すように,リング状枠体3の内側に張設した合成樹脂製エキスパンションシート4の上面に貼着して,この状態で,前記素材基板2を,図4に示すように,その周囲等の余白部2A,2Bと一緒に,行方向X及び列方向Yに適宜ピッチ間隔でダイシングカッターにて切断することにより,前記各余白部2A,2Bよりも内側における多数個の電子部品1,及び,前記各余白部2A,2Bにおける不要チップ片5,6に分断し,次いで,図5に示すように,前記エキスパンションシート4の上面に電子部品1のみを残して,前記余白部2A,2Bにおける複数個の不要チップ片5,6をエキスパンションシート4から剥離し,最後に,残った良品の電子部品1をエキスパンションシート4から剥離すると言う方法が採用されている。
【0003】
そして,前記不要チップ片5,6の剥離に際して,従来は,この不要チップ片5,6を,作業者がピンセット等にて一つずつ摘んでエキスパンションシートから剥離するか,或いは,エキスパンションシートの下面側から針で突き上げることによってエキスパンションシートから剥離するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし,前者の方法は,手作業による一個ずつの剥離であるから,きわめて非能率的である。
【0005】
これに対して後者のように下面側から針で突き上げる方法は,剥離の自動化を図ることができると共に,前記針の複数個を前記行方向又は列方向に同じピッチ間隔で並べて配設することで,不要チップ片の複数個を同時に剥離することができるものの,針が激しく損傷されるから,この針の交換等のメンテナンスに多大の手数を必要とするばかりか,前記行方向及び列方向のうちいずれか一方又は両方に沿ってのピッチ間隔が多少でも変わると,これに応じて前記針のピッチ間隔を変更しなければならなず,これに多大の手数が必要であると言う問題があった。
【0006】
また,図5に示す状態から電子部品を剥離する場合も,前記したように下方から針で突き上げる方法を採用しているので,同様の問題があった。
【0007】
本発明は,この問題を解消した剥離装置を提供することを技術的課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明は,
「上面に多数個のチップ片を行方向及び列方向に並べて貼着して成るエキスパンションシートを載せて水平に回転する回転テーブルと,その上方に配設したヘッド部材と,前記回転テーブル及びヘッド部材を前記回転テーブルの上面を含む平面上において前記行方向と列方向との二つの方向に相対的に往復動するための手段とを備え,前記ヘッド部材に,楔型のスクレーパ体を,前記回転テーブルの上面に向かって斜め下向きの傾斜角度で前後動するように設けて成り,前記楔型のスクレーパ体として,その幅寸法の異なる複数個のスクレーパ体を使用して,この各スクレーパ体を,その各々を独立して別々に前後動するように構成する。」
と言う構成にした。
【0009】
【発明の作用・効果】
この構成において,回転テーブルの回転と,この回転テーブル及びヘッド部材の行方向及び列方向への相対的な移動とにより,前記回転テーブルに載せたエキスパンションシート上面における各チップ片の行方向及び列方向のうち行方向の一端部が,ヘッド部材におけるスクレーパ体の真下に位置するようにし,次いで,前記スクレーパ体を,エキスパンションシートに向かって前進動して,その先端をエキスパンションシートに対して押圧・接触し,この状態で,前記回転テーブルとヘッド部材とを前記行方向に相対的に移動することにより,前記エキスパンションシートの上面において行方向に並ぶ複数個のチップ片を,前記スクレーパ体にてエキスパンションシートから順次剥離することができ,これを,任意又は全ての行方向について繰り返して行うのである。
【0010】
また,この行方向についての剥離が終わると,前記回転テーブルを90度回転したのち,前記と同様にして,列方向についての剥離を行うことができるのである。
【0011】
つまり,エキスパンションシートの上面に行方向及び列方向に並ぶチップ片を,スクレーパ体にて行方向又は列方向に沿って順次剥離するものであることにより,その剥離を自動化することができるものでありながら,前記従来の針の突き上げによるものに比べて,スクレーパ体の損傷が少なくて,その交換等のメンテナンスの手数を大幅に低減できると共に,前記した剥離を行う方向に沿ってのピッチ間隔が変わった場合でも,そのままで剥離を行うことができる。
【0012】
この場合において,本発明は,前記したように,楔型のスクレーパ体として,その幅寸法の異なる複数個のスクレーパ体を使用して,この各スクレーパ体を,その各々を独立して別々に前後動すると言う構成にすることにより,前記スクレーパ体にて剥離を行う方向と直角の方向に沿ったピッチ間隔が大きく変わった場合に,前記幅寸法の異なる各スクレーパ体のうち任意の一つにスクレーパ体を選択することで至極簡単に対応することができるのである。
【0013】
また,請求項2に記載したように,前記スクレーパ体を,下面に開口部を設けた吸引ダクト内に配設することにより,前記エキスパンションシートの上面におけるチップ片を,エキスパンションシートから剥離すると同時に速やかにエキスパンションシートの上から除去することができるから,更なる作業性の向上を図ることができるのである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の実施の形態を,図6〜図8の図面について説明する。
【0015】
この図において,符号11は,水平方向に回転する回転テーブルを示し,この回転テーブル11は,往復動機構12にて,列方向Yに沿って往復動するように構成され,且つ,この回転テーブル11の上面には,ゴム等の弾性板13が張設されている。
【0016】
また,符号14は,前記回転テーブル11の上方に配設したヘッド部材を示し,このヘッド部材14は,往復動機構15にて,行方向Xに沿って往復動するように構成されている。
【0017】
前記ヘッド部材14には,幅寸法W1の楔型に形成した第1スクレーパ体16が,シリンダ17にて,前記回転テーブル11の上面に向かって斜め下向きの傾斜角度θで前後動するように設けられていると共に,この第1スクレーパ体16に並べて,幅寸法W2を大きくした第2スクレーパ体18及び幅寸法W3を更に大きくした第3スクレーパ体19が,前記第1スクレーパ体16と同様に各々別々のシリンダ等にて,前記回転テーブル11の上面に向かって斜め下向きの傾斜角度θで前後動するように設けられている。
【0018】
更に,前記ヘッド部材14には,図示しない真空発生源に連通する下面開放型の吸引ダクト20が,この吸引ダクト20内に前記各スクレーパ16,18,19が位置するように設けられている。
【0019】
この構成において,前記回転テーブル11における弾性板13の上面に,前記図4に示すように,上面に貼着した素材基板2を行方向X及び列方向Yに適宜ピッチ間隔でダイシングカッターにて切断したエキスパンションシート4を載置し,次いで,回転テーブル11の回転と,この回転テーブル11の列方向Xへの往復動と,ヘッド部材14の行方向Yへの往復動とにより,前記エキスパンションシート4の上面における各電子部品1及び各不要チップ片5,6のうち一つ行方向Xに並ぶ各不要チップ片5の列の一端部が,前記ヘッド部材14における第1スクレーパ体16の真下に位置する。
【0020】
そして,この状態で,前記第1スクレーパ体16のそのシリンダ17にてエキスパンションシート4に向かって前進動することにより,図8に示すように,その先端をエキスパンションシート4に対して押圧・接触したのち,前記ヘッド部材14を,行方向Xに沿って移動するのであり,これにより,前記エキスパンションシート4の上面において一つの行方向Xに並ぶ複数個の各不要チップ片5は,前記第1スクレーパ体16にてエキスパンションシート4から順次剥離され,剥離されたものから順次吸引ダクト20に吸い取られるのであり,これが完了すると,前記第1スクレーパ体16を後退動したのち,回転テーブル11の列方向Yへの移動により別の行方向Xに並ぶ各不要チップ片5の列の一端部を,前記ヘッド部材14における第1スクレーパ体16の真下に位置して前記の動作を繰り返すことにより,別の行方向Xに並ぶ複数個の各不要チップ片5は,前記第1スクレーパ体16にてエキスパンションシート4から順次剥離され,剥離されたものから順次吸引ダクト20に吸い取られるのである。
【0021】
このようにして,行方向Xに並ぶ各不要チップ片5の剥離を完了すると,前記回転テーブル11を90度回転したのち,前記と同様のことを行うことにより,列方向Yに並ぶ各不要チップ片6の全てを剥離することができるのである。
【0022】
前記行方向Xについての剥離に際しては,行方向Xに沿ってのチップ間隔が変わっても,そのままで剥離を行うができるが,列方向Yに沿ってのチップ間隔が変わった場合には,前記各複数個のスクレーパ体16,18,19のうちその幅寸法がピッチ間隔に会ったスクレーパ体を選択して,このスクレーパ体にて前記した剥離を行うようにすれば良いのである。
【0023】
なお,前記した説明は,素材基板2における各余白部2A,2Bにできる不要チップ片5,6を剥離する場合であったが,本発明は,前記各不要チップ片5,6を除いた後の各電子部品1をエキスパンションシート4から剥離する場合にも適用できることは勿論である。
【0024】
また,前記実施の形態は,回転テーブル11を列方向Yに沿って往復動する一方,ヘッド部材14を行方向Xに沿って往復動するように構成した場合を示したが,本発明は,これに限らず,回転テーブル11を行方向Xに沿って往復動する一方,ヘッド部材14を列方向Yに沿って往復動するように構成したり,又は,回転テーブル11を行方向X及び列方向Yの両方に沿って往復動するように構成したり,或いは,ヘッド部材14を行方向X及び列方向Yの両方に沿って往復動するように構成しても良いのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品の製造に際して使用する素材基板を示す斜視図である。
【図2】前記素材基板をエキスパンションシートに貼着した状態を示す斜視図である。
【図3】図2にIII −III 視断面図である。
【図4】前記素材基板を行方向及び列方向に沿って切断した状態を示す斜視図である。
【図5】切断した素材基板のうち不要チップ片を剥離・除去した状態した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態における要部を示す断面図である。
【図8】作用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電子部品
2 素材基板
2A,2B 余白部
3 枠体
4 エキスパンションシート
5,6 不要チップ片
11 回転テーブル
12 往復動機構
13 弾性板
14 ヘッド部材
15 往復動機構
16,18,19 スクレーパ体
17 シリンダ
Claims (2)
- 上面に多数個のチップ片を行方向及び列方向に並べて貼着して成るエキスパンションシートを載せて水平に回転する回転テーブルと,その上方に配設したヘッド部材と,前記回転テーブル及びヘッド部材を前記回転テーブルの上面を含む平面上において前記行方向と列方向との二つの方向に相対的に往復動するための手段とを備え,前記ヘッド部材に,楔型のスクレーパ体を,前記回転テーブルの上面に向かって斜め下向きの傾斜角度で前後動するように設けて成り,前記楔型のスクレーパ体として,その幅寸法の異なる複数個のスクレーパ体を使用して,この各スクレーパ体を,その各々を独立して別々に前後動するように構成したことを特徴とするエキスパンションシートからのチップ片の剥離装置。
- 前記請求項1の記載において,前記各スクレーパ体を,下面に開口部を設けた吸引ダクト内に配設したことを特徴とするエキスパンションシートからのチップ片の剥離装置。
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JP3127499A JP3912923B2 (ja) | 1999-02-09 | 1999-02-09 | エキスパンションシートからのチップ片の剥離装置 |
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