JP2500307Y2 - シ―トを貼着したフラットフレ―ムの供給排出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はシート貼着したフラットフレームを供給し排
出する装置に関する。

従来の技術 電子部品は電子部品本体を支持材に固定し電子部品本
体の電極と外部電極を電気的に接続して電子部品本体を
含む主要部分を外装被覆して製造される。

ここで、支持部材に電子部品本体を供給する装置の一
例を第４図に示す。図において１は支持部材であるリー
ドフレーム２をガイドして搬送するガイドレール,3はガ
イドレール１の側方に配置されたXYテーブル,4はXYテー
ブル３に吸着支持されたフラットフレーム（フレーム）
で、予め整列状態で多数個の電子部品本体（チップ部
品）５を貼り付けたシート６を貼着している。７はガイ
ドレール１の側方でXYテーブル３の近傍に配置され水平
方向に延びるアーム８を回動させる回動軸,9はアーム８
に取付けられた吸着コレットで、XYテーブル３及びガイ
ドレール１上で下端吸着面が昇降する。

この装置はXYテーブル３上の吸着コレット９下方にチ
ップ部品５を位置決めし、吸着コレット９を降下させて
チップ部品５を吸着した後、アーム８を回動させリード
フレーム２上の予め接着材（図示せず）が供給された部
分にチップ部品５を供給し固定するものである。

この装置はチップ部品５を全て取り出すとフレーム４
をXYテーブル３から排出し、新たなフレーム４をXYテー
ブル３上に供給しなければならない。

そのため、第５図に示す供給排出装置を付設してい
る。

図において、10は多数個のチップ部品５を整列状態で
貼り付けたシート６をさらに貼着したフレーム４を一定
間隔で収納するマガジンで、昇降テーブル11に載置され
ている。12は昇降テーブツ11とXYテーブル３の間に配置
されたフレーム４の供給排出装置で、各デーブル11,3間
で往復動する往復動機構13の可動ブロック13aに軸を昇
降し軸周りに回動させる回動機構14を支持し、回動機構
14の回動軸14aには上部に固定クランパ15aを固定し、こ
の固定クランパ15aと対向して近接離隔自在に可動クラ
ンパ15bを挿通している。可動クランパ15bは図示例では
回動軸14aに対して固定されたシリンダ16によって上下
動する。

この装置は昇降テーブル11にて取り出し予定のフレー
ム４を所定の高さ位置に位置決めし、回動軸14aを回動
させて各クランパ15a,15bの先端をマガジン10方向に向
け、往復動機構３によりクランパ15a,15bの先端部をマ
ガジン10内に挿入しシリンダ16によって可動クランパ15
bを押し上げフレーム４の外周部を挟持する。そして可
動ブロック13aを後退させてフレーム４をマガジン10か
ら引き出し回動軸14aを上昇回転させてフレーム４をXY
テーブル３に向け、可動ブロック13aを前進させてXYテ
ーブル３上にフレーム４を降下させ支持させた後、可動
ブロック13aをクランパ15a,15bがXYテーブル３の動きに
対して支障のない位置まで後退させ供給作業を完了す
る。

そしてチップ部品５の取り出しが完了すると可動ブロ
ック13aをXYテーブル３側に移動させフレーム４を挟持
して引き出しXYテーブル３とマガジン10の中間位置でフ
レーム４を回収し排出作業を完了し、上記供給作業を連
続して実行する。

考案が解決しようとする課題 ところで使用済みフレーム４はシート６を剥して再利
用されるが、フラットフレーム４は金属平板を打抜き加
工したもので変形し易く、貼り付け、引き剥し作業を繰
返すと変形が大きくなり、マガジン10へ着脱が困難とな
ったり、XYテーブル３への装着も不確実になることがあ
った。

またフラットフレーム４へのシート６の貼り付け、引
き剥し作業も煩雑になるという問題もあった。

課題を解決するための手段 本考案は上記課題の解決を目的として提案されたもの
で、シートを貼着したフラットフレームの周縁部を挟持
して移動させる一対のクランパの一方に、先端部に上記
フラットフレームとシートの貼着面間に挿入される引き
剥し爪を有するシート剥離部材を連設したことを特徴と
するシートを貼着したフラットフレームの供給排出装置
を提供する。

作用 本考案によれば、クランパと平行移動するシート剥離
部材の引き剥し爪がフレームとシートの間に入り込みシ
ートの一部に引き剥し部分を形成する。

実施例 以下に本考案の実施例を第５図装置に適用し、第１図
から説明する。図中第５図と同一符号は同一物を示し説
明を省略する。第５図装置と相異するのは一対のクラン
パ15a,15bの内、一方のクランパ，図示例では固定クラ
ンパ15aにシート剥離部材16を連設したことのみであ
る。このシート剥離部材16は断面Ｌ字状で、一端が固定
クランパ15aの下面に固定され、中間部が可動クランパ1
5bに穿設した貫通穴15cに挿通され、可動クランパ15bの
上下動により可動クランパ15bの下方に突出退入する。

またシート剥離部材16の遊端はフラットフレーム４と
シート６の貼着面間に挿入されて剥離するための引き剥
し爪16aを形成している。

この装置の供給動作は第５図装置と同じであるため省
略し、排出動作を第１図乃至第３図から説明する。

第１図はXYテーブル３上に供給されたフレーム４から
ペレット５の取り出しが完了した状態を示し、可動クラ
ンパ15bを上昇させ、シート剥離部材16の引き剥し爪16a
を可動クランパ15bの下方に突出させている。

次に第２図に示すように、クランパ15a,15bを上昇前
進させ、フレーム４を横切ってクランパ15a,15bを降下
させ引き剥し爪16aの先端をフレーム４の側方に位置さ
せる。

そして第３図に示すようにクランパ15a,15bを後退さ
せ、引き剥し爪16aの先端をフレーム４とシート６の間
に挿入し、さらに可動クランパ15bを降下させ、引き剥
し爪16aと可動クランパ15bとでシート６の一部を挟持す
る。

この状態で、クランパ15a,15bとXYテーブル３とを相
対移動させてフレーム４からシート６を剥離する。

そしてクランパ15bと引き剥し爪16aとを緩めてシート
６を除去した後、クランパ15a,15bにてフレーム４の一
部を挟持しフレーム４の排出を行う。

尚、引き剥し爪16aをフレーム４とシート６の間に挿
入するのを容易にするために第３図に示すよういにフレ
ーム４にテーパ状の溝4aを形成しているがこの溝はフレ
ム４の内外両周面に開口するように形成してもよい。

またシート６はフレーム４から一部分を剥すだけでも
よい。

考案の効果 以上のように本考案によれば、平面に保持されたフレ
ームからシートの一部を挟持して引き剥すようにしたか
ら、フレームの変形がなく、フレームを繰返し利用する
ことができる。

そのためフレームのマガジンへの着脱が容易にでき、
XYテーブルへの装着も確実にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す要部断面側面図，第２図
及び第３図は第１図装置の動作を説明する図面で、第２
図は要部断面側面図，第３図は要部拡大断面図である。
第４図は電子部品の製造装置の一部を示す平面図，第５
図は本考案の前提となる装置の要部断面側面図である。 ４……フラットフレーム（フレーム）、６……シート、
15a,15b……クランパ、16……シート剥離部材、16a……
引き剥し爪。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】シートを貼着したフラットフレームの周縁
   部を挟持して移動させる一対のクランパの一方に、先端
   部に上記フラットフレームとシートの貼着面間に挿入さ
   れる引き剥し爪を有するシート剥離部材を連設したこと
   を特徴とするシートを貼着したフラットフレームの供給
   排出装置。