JP3911140B2 - 半導体レーザの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体レーザ製造方法に関し、より詳しくは、光出射端面に、レーザ光吸収の少ない窓領域を有する半導体レーザを精度良く作製できる半導体レーザ製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ディスクドライブなどに用いられるような高出力の半導体レーザでは、光出射端面が強い光密度のために劣化し、COD(Catastrophic Optical Damage)と呼ばれる損傷を引き起こす場合がある。この対策として、光出射端面に、活性層内部に比してレーザ光吸収の少ない窓領域を設けることが提案されている。
【0003】
光出射端面に窓領域を有する高出力の従来の半導体レーザとしては、図23に示すようなものが知られている(特表平9−506478号公報)。この半導体レーザは、n型GaAs基板1上にn導電型バッファ層11、n導電型第1クラッド層2′、第1分離制限層2″、活性層3、第2分離制限層4″、p導電型第2クラッド層4′およびエッチングストップ層(厚さ0.01μm)5を備えている。このエッチングストップ層5上に、II−II線方向にストライプ状に延びるメサ12を構成するように、p導電型第2クラッド層4、p導電型中間層9およびp導電型第1コンタクト層10が設けられている。メサ12の両側に相当する領域はn型電流ブロック層13で埋め込まれている。メサ12およびn型電流ブロック層13上に第2コンタクト層6、電極7が設けられている。一方、n型GaAs基板1の裏面には電極8が形成されている。
【0004】
図24(図23のII−II線断面に相当する)に示すように、活性層3は、量子井戸層3′とバリア層3″との積層からなっている。活性層3のうち光出射端面50,51近傍の部分が、活性層内部3Aに比してレーザ光吸収の少ない窓領域3Bになっている。
【0005】
この半導体レーザは次のようにして作製されている。図25に示すように、まずOMVPE法(有機金属気相成長法)によってn型GaAs基板1上にn導電型バッファ層11からコンタクト層10までを成長する。次に、酸化シリコンからなるマスク層30を、光出射端面50,51に沿って開口部31,32を有するように形成する。この状態のウエハを砒化亜鉛とともに密封カプセルに挿入して600℃で加熱して、コンタクト層10の表面側からZn原子59を、活性層3を越えるように拡散する。これにより、活性層3のうち光出射端面50,51近傍部分を混晶化して、活性層内部3Aに比してエネルギバンドギャップが大きく、したがってレーザ光吸収の少ない窓領域3Bとする。マスク30を取り除いた後、図26に示すように、光出射端面50,51に垂直に延びるストライプ状のマスク40を形成する。次いで、半導体層10、9、4のうちマスク40の両側に相当する部分をエッチングストップ層5に達するまでエッチングして、マスク40の直下にメサ12を形成する。この後、図23に示したように、OMVPE法によってブロック層13をメサ12の両側に配置し、表面側を平坦化するとともにマスク40を除去した後、再びOMVPE法によって第2コンタクト層6を形成する。そして、コンタクト層6の表面、基板1の裏面にそれぞれ電極7,8を形成する(作製完了)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記製造方法では、不純物拡散により活性層3を混晶化して窓領域3Bを形成する工程で、エッチングストップ層5も混晶化される。このため、メサ12を形成するエッチング工程でエッチングストップ層5と第2クラッド層(下部)4′がエッチングされて、メサ12の加工精度が低下するという問題がある。さらにエッチングが極端に進行すると、電流ブロック層13とn型クラッド層11が電気的に短絡してしまうという問題がある。これらの製造プロセス上の問題を回避するためにアニール温度や時間を低減すると、こんどは逆に、窓領域3Bが十分に混晶化されず、光吸収を抑制する効果が得られにくくなるという問題が生ずる。
【0007】
そこで、この発明の課題は、光出射端面に窓領域を有する半導体レーザを精度良く容易に製造できる半導体レーザ製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の半導体レーザ製造方法は、光出射端面を通してレーザ光を出射する半導体レーザを作製する半導体レーザ製造方法であって、基板上に少なくとも、下クラッド層、レーザ光を発生する活性層、第1上クラッド層、エッチングストップ層、第2上クラッド層をこの順に積層する工程と、上記エッチングストップ層が上記第2上クラッド層のためのエッチングを停止させる機能を維持する条件下で不純物を、上記光出射端面を形成すべき領域に沿って上記第2上クラッド層に拡散させる第1アニール工程と、上記第2上クラッド層を上記光出射端面に対して垂直に延びるリッジ状に残すように、上記エッチングストップ層に達するまでエッチングするエッチング工程と、上記リッジ状の第2上クラッド層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に拡散された上記不純物を、上記エッチングストップ層を通して上記活性層まで再拡散して、上記活性層のうち形成すべき光出射端面に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分を混晶化する第2アニール工程を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の半導体レーザ製造方法では、図21(a)に例示するように、基板上に少なくとも、下クラッド層71、レーザ光を発生する活性層72、第1上クラッド層73、エッチングストップ層74、第2上クラッド層76がこの順に積層される。第1アニール工程は、上記エッチングストップ層が上記第2上クラッド層のためのエッチングを停止させる機能を維持する条件下、例えば低温または短時間という条件下で行われる。図21(b)に例示するように、不純物89が例えば固体拡散源81から第2上クラッド層76まで拡散されるが、エッチングストップ層74までは実質的に拡散されない。したがって、上記第2上クラッド層76をリッジ状に加工するエッチング工程では、図21(c)に例示するように上記エッチングストップ層74がそのエッチングを有効に停止させることができる。この結果、リッジの加工精度が上昇するとともに、層間の電気的短絡が防止される。また、第2アニール工程では、図22(d1)(d2)に例示するように、活性層のうち形成すべき光出射端面に沿い、かつ上記リッジ76の直下に相当する部分72Bが十分に混晶化される。この混晶化された部分72Bは、半導体レーザ完成後に光出射端面においてレーザ光吸収の少ない窓領域として働き、CODを抑制することができる。以上により、本発明の半導体レーザ製造方法によれば、光出射端面に窓領域を有する半導体レーザを精度良く容易に製造できる。
【0010】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿った部分の上記第1アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが15nm以下であり、上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分の上記第2アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが18nm以上であることを特徴とする。
【0011】
上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿った部分の上記第1アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが15nm以下であれば、上記第1アニール工程による上記エッチングストップ層の混晶化が少ない。したがって、上記第1アニール工程後に、上記エッチングストップ層が上記第2上クラッド層のためのエッチングを停止させる機能を維持することができる。また、上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分の上記第2アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが18nm以上であれば、上記第2アニール工程によってその部分が十分に混晶化されたことになる。この混晶化された部分は、半導体レーザ完成後に光出射端面においてレーザ光吸収の少ない窓領域として働き、CODを抑制することができる。
【0012】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記エッチング工程後で上記第2アニール工程前に、上記第2上クラッド層を覆うように、上記第2上クラッド層から外部への上記不純物の蒸発を防止する不純物蒸発防止層を設ける工程を有することを特徴とする。
【0013】
図22(d1)に例示するように上記第2上クラッド層上に何も設けられていない状態では、上記第2アニール工程で上記第2上クラッド層76から外部へ上記不純物89の一部が蒸発する。これに対して図22(d2)に例示するように、この一実施形態の半導体レーザ製造方法では、上記第2アニール工程は、上記第2上クラッド層を覆うように、上記第2上クラッド層76から外部への上記不純物89の蒸発を防止する不純物蒸発防止層85を設けた状態で行われる。これにより、上記第2上クラッド層76から外部への上記不純物89の蒸発を防止できる。したがって、上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分72Bの上記第2アニール工程による混晶化をさらに促進することができる。
【0014】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記不純物蒸発防止層は酸化シリコン、窒化シリコンまたはアルミナからなることを特徴とする。
【0015】
酸化シリコン、窒化シリコンまたはアルミナは緻密であるから、上記不純物の蒸発を防止するのに適している。しかも、酸化シリコン、窒化シリコンまたはアルミナは、下地の半導体層を侵さないエッチャントで選択的に除去することができる。したがって、半導体レーザを精度良く容易に製造できる。
【0016】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記不純物蒸発防止層は化合物半導体層からなることを特徴とする。
【0017】
一般に半導体レーザでは、上記エッチングストップ層上に電流阻止層などの化合物半導体層が形成される。この一実施形態の半導体レーザ製造方法では、上記不純物蒸発防止層としてそのような化合物半導体層を利用している。したがって、製造工程を簡略化することができる。
【0018】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記不純物蒸発防止層をなす化合物半導体層は、上記第2上クラッド層の導電型と異なる導電型を持つことを特徴とする。
【0019】
この一実施形態の半導体レーザ製造方法では、上記不純物蒸発防止層をなす化合物半導体層は、上記第2上クラッド層の導電型と異なる導電型を持つ。したがって、その化合物半導体層を利用して、上記リッジの両側に相当する領域や上記光出射端面に沿った部分に、無効電流を抑制するための電流阻止層を形成できる。
【0020】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記不純物蒸発防止層を、上記第2アニール工程で上記不純物を再拡散する温度に満たない温度で形成することを特徴とする。
【0021】
この一実施形態の半導体レーザ製造方法によれば、上記不純物蒸発防止層が完全に形成されるまでの間に、上記不純物蒸発防止層を形成するための温度によって上記不純物が蒸発するのが防止される。
【0022】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分に拡散される上記不純物はZnであることを特徴とする。
【0023】
Znは拡散しやすく、拡散によって活性層の混晶化を容易に引き起こすしたがって、製造が極めて容易となる。
【0024】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第1上クラッド層および第2上クラッド層は積層時に不純物としてBeまたはCを含むことを特徴とする。
【0025】
BeまたはCはZnに比べて拡散定数が小さいので、上記Znを活性層まで拡散させる工程で、上記第1上クラッド層および第2上クラッド層が含む不純物(BeまたはC)が活性層へ拡散する現象を回避しながら、Znを活性層へ容易に拡散させることができる。したがって、製造が極めて容易となる。
【0026】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記活性層を量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成し、上記量子井戸層は(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなり、上記バリア層は上記量子井戸層よりもAl含有率(x)の大きい(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなることを特徴とする。
【0027】
なお、この明細書では、化合物半導体の組成を表すためにx,y,zを用いているが、これらのx,y,zは各化合物半導体間でそれぞれ異なる値をとり得るものである。
【0028】
上記量子井戸層およびバリア層をなす(AlGa1−xIn1−yPは、拡散されるZn濃度が1018cm−3台というような比較的低い量で容易に混晶化する。したがって、製造が極めて容易となる。
【0029】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記エッチングストップ層はGaIn1−yP(ただし、0≦y≦1である。)からなり、上記第1および第2上クラッド層は(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなることを特徴とする。
【0030】
上記エッチングストップ層をなすGaIn1−yP(ただし、0≦y≦1である。)は、上記第1および第2上クラッド層をなす(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)をウェットエッチングで除去する際に、選択的に残すことができる。したがって、上記エッチングストップ層上に第2上クラッド層をリッジ状に形成する工程が容易になる。
【0031】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第2上クラッド層を硫酸、塩酸またはリン酸でエッチングすることを特徴とする。
【0032】
硫酸、塩酸またはリン酸は、上記第2上クラッド層をエッチングするが、上記エッチングストップ層を実質的にエッチングしないエッチング液である。したがって、上記第2上クラッド層をリッジ状に残すように、エッチングストップ層に達するまでエッチングするエッチング工程で、リッジを精度良く形成することができる。
【0033】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第1アニール工程を450℃乃至570℃で10分以上または550℃乃至650℃で10分以下の条件で行い、上記第2アニール工程を570℃乃至750℃で10分以上または650℃乃至850℃で10分以下の条件で行うことを特徴とする。
【0034】
上記第1アニール工程の条件であれば、上記エッチングストップ層がGaIn1−yP(ただし、0≦y≦1である。)からなる場合、上記エッチングストップ層は混晶化されない。また、上記第2アニール工程の条件であれば、上記活性層が良好に活性化される。ただし、第2アニール工程の条件以上の温度条件では、第2上クラッド層中の不純物(特にp型のもの)が活性層まで拡散してしまい、レーザ発振閾値などの特性が劣化するおそれがある。
【0035】
なお、本発明は、第1アニール工程の450℃乃至570℃で10分以上という条件は通常のアニール炉を用い、550℃乃至650℃で10分以下という条件はRTA法(Rapid Thermal Anneal)を用いて行うことができる。
【0036】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記活性層を量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成し、上記量子井戸層はInGa1−zAs(ただし、0≦z≦1である。)またはAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)からなり、上記バリア層は上記量子井戸層よりもAl含有率(x)の大きいAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)からなることを特徴とする。
【0037】
上記量子井戸層をなすInGa1−zAs(ただし、0≦z≦1である。)またはAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)、上記バリア層をなすAlGa −xAs(ただし、0≦x≦1である。)は、Zn拡散によって容易に混晶化する。したがって、製造が極めて容易となる。
【0038】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記エッチングストップ層はAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦0.3である。)からなり、上記第1および第2上クラッド層はAlGa1−yAs(ただし、x<y≦1である。)からなることを特徴とする。
【0039】
上記エッチングストップ層をなすAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦0.3である。)は、上記第1および第2上クラッド層をなすAlGa1−yAs(ただし、x<y≦1である。)をウェットエッチングで除去する際に、選択的に残すことができる。したがって、上記エッチングストップ層上に第2上クラッド層をリッジ状に形成する工程が容易になる。
【0040】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第2上クラッド層をフッ酸またはバッファードフッ酸でエッチングすることを特徴とする。
【0041】
フッ酸またはバッファードフッ酸は、上記第2上クラッド層をエッチングするが、上記エッチングストップ層を実質的にエッチングしないエッチング液である。したがって、上記第2上クラッド層のうち上記リッジの両側に相当する部分を上記エッチングストップ層に達するまでエッチングするエッチング工程で、リッジを精度良く形成することができる。
【0042】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第2アニール工程を、分子線エピタキシによる半導体層形成時に基板温度を上げることにより行うことを特徴とする。
【0043】
分子線エピタキシは、水素を用いない高真空中での半導体形成手法である。したがって、上記第2アニール工程を、分子線エピタキシによる半導体層形成時に基板温度を上げることにより行えば、水素の混入による不純物不活性化を抑制することができる。
【0044】
一実施形態の半導体レーザ製造方法は、上記第2アニール工程を窒素中で行うことを特徴とする。
【0045】
この一実施形態の半導体レーザ製造方法によれば、水素の混入による不純物不活性化を抑制することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0047】
以下、(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)をAlGaInPと、GaIn1−yP(ただし、0≦y≦1である。)をGaInPと、AlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)をAlGaAsとそれぞれ略記することがある。
【0048】
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の製造方法によって作製される端面窓型半導体レーザの素子構造を示している。また、図2は図1のA−A′線に沿った断面、図3は図1のB−B′線に沿った断面をそれぞれ示している。
【0049】
図1に示すように、n型GaAs基板100上に、n型AlGaInP下クラッド層101、レーザ光を発生する活性層102、p型AlGaInP第1上クラッド層103、p型GaInPエッチングストップ層104がこの順に積層されている。活性層102はアンドープ量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成されている。光出射端面150,151に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ105は、p型AlGaInP第2上クラッド層106とp型GaAsキャップ層107で構成されている。リッジ105の両側に相当する領域には、n型AlInP電流阻止層108が形成されている。図2から分かるように、この電流阻止層108は、光出射端面150,151近傍領域ではリッジ105上にも延在して(延在した部分を108Bで示す。)、活性層102の光出射端面150,151近傍部分102Bを覆っている。これにより、活性層102の光出射端面150,151近傍部分102Bへの無効電流の注入を防いでいる。また、図2,図3から分かるようにA−A′方向に関して光出射端面150,151近傍領域以外の内部領域では、p型GaAsキャップ層107とp型GaAsコンタクト層110とが接触して電気的に接続されている。
【0050】
この半導体レーザでは、光出射端面150,151に沿った領域で、活性層102のうちリッジ105の直下に相当する部分102Bのエネルギバンドギャップが、活性層102のうちリッジ105の両側に相当する部分のエネルギバンドギャップよりも大きくなっている。これにより、その部分102Bはレーザ光吸収の少ない窓領域となっている。
【0051】
この半導体レーザは次のようにして作製される。
【0052】
まず図4(a)に示すように、n型GaAs基板100上に、MBE法(分子線エピタキシ法)で、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P下クラッド層101(キャリア濃度1×1018cm−3)、3つのアンドープGaInP層(厚さ6nm)を4つのアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5P層(厚さ8nm)で挟んだ構造を持つ活性層102、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第1上クラッド層103(キャリア濃度1.5×1018cm−3)、p型Ga0.6In0.4Pエッチングストップ層104(厚さ6nm、キャリア濃度1.5×1018cm−3)、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第2上クラッド層106(厚さ0.2μm、キャリア濃度2×1018cm−3)、p型GaAsキャップ層107(キャリア濃度3×1018cm−3)をこの順に形成する。ここで、n型ドーパントはSi、p型ドーパントはBeである。
【0053】
次に図4(b)に示すように、キャップ層107上に、光出射端面150,151を形成すべき領域に沿ってストライプ状に厚さ50nmの不純物拡散源としてのZnO(酸化亜鉛)層131を形成する。さらに、基板100上の全域に、厚さ200nmのSiO(酸化シリコン)層132を形成する。
【0054】
次に、510℃、2時間のアニール(第1アニール)を行って、光出射端面150,151を形成すべき領域に沿って、ZnO(酸化亜鉛)層131からキャップ層107、第2上クラッド層106にZnを拡散させる。このアニール条件ではp型ドーパントとして用いているBeは、光出射端面150,151近傍領域以外の領域には殆ど拡散しない。
【0055】
ここで重要なのは、この第1アニール工程ではエッチングストップ層104、活性層102とも混晶化には至らないということである。例えば図6は、第1アニール工程における温度を様々に変化させたときの、活性層のフォトルミネッセンス波長のシフト量(図6中に●で示す)を示している。第1アニール終了時点での活性層のフォトルミネッセンス波長は、第1アニール前のフォトルミネッセンス波長に比べ、短波長側へ2nmのシフトしか示していないことが確認された。また、エッチングストップ層104が次に述べるエッチング工程でエッチングを停止させる機能は、この第1アニール工程による活性層102の波長シフト量が15nm以下であれば正常に維持されたが、この第1アニール工程による活性層102の波長シフト量が15nmを超えると失われた。
【0056】
上記SiO層132、ZnO層131をバッファードフッ酸で除去した後、図4(c)に示すように、キャップ層107を硫酸・過酸化水素水・水の混合溶液で、p型上クラッド層103の硫酸でそれぞれ選択的にエッチングして、キャップ層107とp型上クラッド層103との一部からなり、底面の幅が4μmで光出射端面150,151に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ105を形成する。このエッチング工程では、p型エッチングストップ層104は硫酸によっては実質的にエッチングされないため、その下に存在するp型第1上クラッド層103がエッチングされることはない。
【0057】
図5(d)に示すように、基板100上の全域に、n型Al0.5In0.5P電流阻止層108をMBE法で形成する。
【0058】
この後、リッジ105中に拡散されたZnが次に述べる第2アニール工程で外部に放出されるのを防止するために、電流阻止層108上に、不純物蒸発防止層としての厚さ500nmのSiO(酸化シリコン)層130を形成する。
【0059】
引き続き、窒素中で、680℃、1時間のアニール(第2アニール)を行う。これにより、リッジ105のうち光出射端面150,151を形成すべき領域に拡散されたZn原子を、エッチングストップ層104を通して活性層102まで再拡散して、エッチングストップ層104、活性層102のうち形成すべき光出射端面150,151に沿い、かつリッジ105の直下に相当する部分104B,102Bを混晶化する。図6中に示すように、活性層102の混晶化された部分102Bのフォトルミネッセンス波長は、混晶化されない内部102Aに対して短波長側へ70nmシフトすることが確認された。この混晶化された部分102Bは、半導体レーザ完成後に光出射端面においてレーザ光吸収の少ない窓領域として働き、CODを抑制することができる。このアニール条件ではp型ドーパントとして用いているBeは、光出射端面150,151近傍領域以外の領域には殆ど拡散しない。
【0060】
図5(e)に示すように、SiO層130をバッファードフッ酸で除去する。そして、n型Al0.5In0.5P電流阻止層108のうちリッジ105上で、かつ光出射端面150,151近傍領域以外の領域に存する部分を除去する。つまり、基板100上に形成したn型Al0.5In0.5P電流阻止層108のうち光出射端面150,151近傍領域に存する部分108Bと、リッジ105の両側に相当する領域に存する部分(108で示す)とをそのまま残す。
【0061】
その後、図1に示すように、基板100上の全域にp型GaAsコンタクト層110(厚さ4μm)を形成し、さらに基板100の裏表にそれぞれ電極115、116を形成する(ウエハ作製完了)。この後、光出射端面150,151を形成すべき領域に沿って、つまり活性層102の混晶化された部分102Bが共振器端面になるようにウエハの劈開を行う。そして、一方の端面150には光出射端面として反射率8%、反対側の端面151には反射率91%となるようコーティングを行う(レーザチップ作製完了)。なお、共振器長は800μm、活性層102の混晶化された部分102Bの長さは光出射端面150、反対側の端面151とも25μmとした。
【0062】
各レーザチップをステムにマウントし、電流を印加して特性を調べた。波長654nmで最大光出力265mWが得られ、CODが生じないことを確認できた。また、エッチングストップ層がエッチング時に破壊された場合に生じるリーク電流は観測されなかった。
【0063】
この作用効果を裏付けるため、リッジ105が存在する領域における深さ方向のZn濃度プロファイルをSIMS(2次イオン質量分析法)で測定した。ただしリッジ105の幅は、SIMS分析の都合上500μm幅とした。図9は、510℃、2時間の第1アニール後、および第2アニール後のZn濃度プロファイルを示している。この図9から、第1アニール終了時にはZnがエッチングストップ層104に達していないこと、第2アニール終了後にはZnが活性層102を越えて拡散していることが分かる。
【0064】
図6〜図7は、本実施形態におけるアニール条件等における活性層のフォトルミネッセンス波長シフトの結果を示している。ここで、エッチングストップ層のフォトルミネッセンスよりも活性層のフォトルミネッセンスの方が測定しやすいこと、活性層とエッチングストップ層は第1上クラッド層厚である0.2μmしか離れておらず同程度に混晶化されることより、エッチングストップ層の機能を活性層のフォトルミネッセンスで評価する。活性層のフォトルミネッセンス波長シフト15nmのところに線が引いてあるが、波長シフトが15nm以下であればエッチングストップ層104はエッチングを停止させる機能を有し、波長シフトが15nmを超えればエッチングストップ層104はエッチングを停止させる機能を有しない。図6に示すように、不純物蒸発防止層としてのSiO層130を設けた場合、第2アニール後には第1アニール後に対し波長シフトが大幅に増大している。例えば、第1アニール温度が450℃以上であれば、第2アニール後に波長シフトが18nm以上になることが分かる。
【0065】
一方、図7に示すように、不純物蒸発防止層としてのSiO層130を設けない場合、第2アニール後であっても、第1アニール後に対し波長シフトが若干増大するだけである。例えば、第1アニール温度を520℃とすれば、エッチングストップ層の機能を保ちながら活性層の波長シフト量として18nmが得られることがわかる。このことより、第1アニール条件を520℃、2時間とし、不純物蒸発防止層としてのSiO層130を省略した比較例の素子を作製した。この場合、活性層のフォトルミネッセンス波長は第2アニール後に18nmとなり、最大光出力174mWでCODが生じた。しかし、窓層を設けない場合(最大光出力120mW)に比べて最大光出力が向上していることを確認した。図10は、活性層の波長シフト量と最大光出力との関係を示している。本実施例の半導体レーザは次世代DVD−R、DVD−RWの書き込み速度向上を主目的としているが、1世代ごとに書き込み速度を2倍にする必要があり、対応する半導体レーザの光出力は従来の素子に対して1.41倍に向上させる必要がある。この図10から、波長シフト量が18nm以上であれば、この要求が満たされることが分かる。
【0066】
本実施形態では、不純物蒸発防止層としてSiO層130を採用したが、これに限られるものではない。不純物蒸発防止層としては、窒化シリコンやアルミナも採用することができる。これらの材料は、SiOと同様にZnの外部への蒸発を防止する緻密なマスク材料として好適に用いることができる。実際に不純物蒸発防止層として窒化シリコン、アルミナを採用して半導体レーザを作製したところ、第2アニール後の波長シフト量は窒化シリコンの場合75nm、アルミナの場合73nmであった。また、窒化シリコン、アルミナは、SiOと同様に、フッ酸などで下地の化合物半導体層をエッチングせずに除去することができる。
【0067】
また本実施形態では、p型ドーパントをBeとしたが、その他の拡散係数の少ないドーパント、特にCを用いることにより、活性層へのp型ドーパントの拡散を抑制して良好な素子特性(レーザ発振閾値など)を得ることができる。
【0068】
また本実施形態では、第2上クラッド層のエッチャントとして硫酸を用いたが、リン酸、塩酸であっても第2上クラッド層をエッチングしてエッチングストップ層を殆どエッチングしない(エッチングレート比が10倍以上)ので、好適に用いることができる。
【0069】
また本実施形態では、アニール工程のために通常のアニール炉を用いたが、RTA炉を用いることもできる。RTAとは昇温速度が10℃/秒〜100℃/秒ときわめて急速なアニールのことであり、その場合、温度保持時間として20秒〜10分間程度が適当である。保持時間が少ないために、温度を通常のアニールよりも上げる必要がある。
【0070】
図8は、第1アニールの時間を10分間に変えた場合、20秒に変えた場合の活性層のフォトルミネッセンス波長シフトの結果を示している。第1アニールの時間を10分間に変えた場合、第1アニール温度が570℃以下で波長シフトが15nm以下になることが分かる。温度保持時間20秒の場合、第1アニールとしては550℃〜650℃が適当であり、第2アニールとしては650℃〜850℃が適当である。RTAは作業時間が短い利点を有し、温度均一性に注意すれば好適に用いることができる。
【0071】
(第2実施形態)
図11は第2実施形態の製造方法によって作製される端面窓型半導体レーザの素子構造を示している。また、図12は図11のA−A′線に沿った断面、図13は図11のB−B′線に沿った断面をそれぞれ示している。
【0072】
図11に示すように、n型GaAs基板200上に、下クラッド層201、レーザ光を発生する活性層202、第1上クラッド層203、エッチングストップ層204がこの順に積層されている。活性層202はアンドープ量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成されている。光出射端面250,251に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ205は、第2上クラッド層206とp型GaAsキャップ層207で構成されている。リッジ205の両側に相当する領域には、n型AlInP電流阻止層208およびn型GaAs電流阻止層209が形成されている。図12から分かるように、これらの電流阻止層208,209は、光出射端面250,251近傍領域ではリッジ205上にも延在して(延在した部分を208B,209Bで示す。)、活性層202の光出射端面250,251近傍部分202Bを覆っている。これにより、活性層202の光出射端面250,251近傍部分202Bへの無効電流の注入を防いでいる。また、図12,図13から分かるようにA−A′方向に関して光出射端面250,251近傍領域以外の内部領域では、p型GaAsキャップ層207とp型GaAsコンタクト層210とが接触して電気的に接続されている。
【0073】
この半導体レーザでは、光出射端面250,251に沿った領域で、活性層202のうちリッジ205の直下に相当する部分202Bのエネルギバンドギャップが、活性層202のうちリッジ205の両側に相当する部分のエネルギバンドギャップよりも大きくなっている。これにより、この部分202Bはレーザ光吸収の少ない窓領域となっている。この部分202Bは、後述するようにリッジ205の第2上クラッド層206に含まれていた不純物が拡散することによって形成される。したがって、活性層202内では、リッジ205から離れるに従いバンドギャップがなだらかに小さくなっている。レーザ光の光密度分布もリッジ205から離れるに従いなだらかに減少していくが、それに対する光吸収が抑制されるため好都合である。
【0074】
この半導体レーザは次のようにして作製される。
【0075】
まず図14(a)に示すように、n型GaAs基板200上に、MOCVD法(有機金属気相成長法)で、n型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P下クラッド層201(キャリア濃度1×1018cm−3)、3つのアンドープGaInP層(厚さ6nm)を4つのアンドープ(Al0.5Ga0.50.5In0.5P層(厚さ8nm)で挟んだ構造を持つ活性層202、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第1上クラッド層203(キャリア濃度0.7×1018cm−3)、p型Ga0.6In .4Pエッチングストップ層204(キャリア濃度1.5×1018cm−3)、p型(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第2上クラッド層206(キャリア濃度2×1018cm−3)、p型GaAsキャップ層207(キャリア濃度3×1018cm−3)をこの順に形成する。ここで、n型ドーパントはSi、p型ドーパントは第1上クラッド層についてはC,それ以外のp型層についてはZnである。
【0076】
次に図14(b)に示すように、キャップ層207上に、光出射端面250,251を形成すべき領域に沿ってストライプ状に厚さ50nmの不純物拡散源としてのZnO(酸化亜鉛)層231を形成する。さらに、基板200上の全域に、厚さ200nmのSiO(酸化シリコン)層232を形成する。
【0077】
次に、510℃、2時間のアニール(第1アニール)を行って、光出射端面250,251を形成すべき領域に沿って、ZnO(酸化亜鉛)層231からキャップ層207、第2上クラッド層206にZnを拡散させる。ここで重要なのは、この第1アニール工程ではGaInPエッチングストップ層204、活性層202とも混晶化には至らないということである。
【0078】
上記SiO層232、ZnO層231をバッファードフッ酸で除去した後、図14(c)に示すように、キャップ層207を硫酸・過酸化水素水・水の混合溶液で、p型上クラッド層203の硫酸でそれぞれ選択的にエッチングして、キャップ層207とp型上クラッド層203との一部からなり、底面の幅が3μmで光出射端面250,251に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ205を形成する。このエッチング工程では、p型エッチングストップ層204は硫酸によっては実質的にエッチングされないため、その下に存在するp型第1上クラッド層203がエッチングされることはない。
【0079】
図15(d)に示すように、基板200上の全域に、n型Al0.5In0.5P電流阻止層208(0.6μm)、n型GaAs電流阻止層209(2.0μm)をこの順にMBE法で形成する。
【0080】
ここで、n型Al0.5In0.5P電流阻止層208は、基板温度490℃で成長し、不純物の外部への拡散を阻止する不純物蒸発防止層としても機能する。また、n型GaAs電流阻止層209を成長させる段階では、成長開始時において基板温度490℃とし、n型GaAsが0.2μm程度成長した後は基板温度を630℃まで上昇させる。このように基板温度を630℃とすることにより、リッジ205のうち光出射端面250,251を形成すべき領域に拡散されたZn原子を、エッチングストップ層204を通して活性層202まで再拡散して、エッチングストップ層204、活性層202のうち形成すべき光出射端面250,251に沿い、かつリッジ205の直下に相当する部分204B,202Bを混晶化する。実際に、活性層202の混晶化された部分202Bのフォトルミネッセンス波長は、混晶化されない内部202Aに対して短波長側へ45nmシフトすることが確認された。この混晶化された部分202Bは、半導体レーザ完成後に光出射端面においてレーザ光吸収の少ない窓領域として働き、CODを抑制することができる。
【0081】
図15(e)に示すように、n型GaAs電流阻止層209、n型Al0.5In0.5P電流阻止層のうちリッジ205上で、かつ光出射端面250,251近傍領域以外の領域に存する部分を除去する。つまり、基板200上に形成したn型GaAs電流阻止層209、n型Al0.5In0.5P電流阻止層のうち光出射端面250,251近傍領域に存する部分209B,208Bと、リッジ205の両側に相当する領域に存する部分(209,208で示す)とをそのまま残す。
【0082】
その後、図11に示すように、基板200上の全域にp型GaAsコンタクト層210(厚さ4μm)を形成し、さらに基板200の裏表にそれぞれ電極215、216を形成する(ウエハ作製完了)。この後、光出射端面250,251を形成すべき領域に沿って、つまり活性層202の混晶化された部分202Bが共振器端面になるようにウエハの劈開を行う。そして、一方の端面250には光出射端面として反射率8%、反対側の端面251には反射率91%となるようコーティングを行う(レーザチップ作製完了)。なお、活性層202の混晶化された部分202Bの長さは光出射端面250、反対側の端面251とも20μmとした。
【0083】
各レーザチップをステムにマウントし、電流を印加して特性を調べた。波長656nmで最大光出力225mWが得られ、CODが生じないことを確認できた。また、エッチングストップ層がエッチング時に破壊された場合に生じるリーク電流は観測されなかった。
【0084】
なお、本実施形態においては、まず比較的低温でn型Al0.5In0.5P電流阻止層208を形成し、第2アニールのための基板温度でn型GaAs電流阻止層209を形成したが、n型Al0.5In0.5P電流阻止層208を形成する段階でその途中から第2アニールのための基板温度としてもよい。このように電流阻止層形成時の基板温度を利用して第2アニールを行うことにより、第1実施形態に比して製造工程を簡略化することができる。電流阻止層の形成手法としては、MBE法以外にMOCVD法(有機金属気相成長法)を用いてもよい。
【0085】
(第3実施形態)
図16は第3実施形態の製造方法によって作製される端面窓型半導体レーザの素子構造を示している。また、図17は図16のA−A′線に沿った断面、図18は図16のB−B′線に沿った断面をそれぞれ示している。
【0086】
図16に示すように、n型GaAs基板300上に、n型AlGaAs下クラッド層301、レーザ光を発生する活性層302、p型AlGaAs第1上クラッド層303、p型GaAsエッチングストップ層304(厚さ3nm)がこの順に積層されている。活性層302はアンドープ量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成されている。光出射端面350,351に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ305は、p型AlGaAs第2上クラッド層306とp型GaAsキャップ層307で構成されている。リッジ305の両側に相当する領域には、n型AlGaAs電流阻止層308が形成されている。図17から分かるように、この電流阻止層308は、p型GaAs層309とともに、光出射端面350,351近傍領域ではリッジ305上にも存在して(これらの部分を308B,308Bで示す。)、活性層302の光出射端面350,351近傍部分302Bを覆っている。これにより、活性層302の光出射端面350,351近傍部分302Bへの無効電流の注入を防いでいる。また、図17,図18から分かるようにA−A′方向に関して光出射端面350,351近傍領域以外の内部領域では、p型GaAsキャップ層307とp型GaAsコンタクト層310とが接触して電気的に接続されている。
【0087】
この半導体レーザでは、光出射端面350,351に沿った領域で、活性層302のうちリッジ305の直下に相当する部分302Bのエネルギバンドギャップが、活性層302のうちリッジ305の両側に相当する部分のエネルギバンドギャップよりも大きくなっている。これにより、この部分302Bはレーザ光吸収の少ない窓領域となっている。
【0088】
この半導体レーザは次のようにして作製される。
【0089】
まず図19(a)に示すように、n型GaAs基板300上に、MBE法で、n型Al0.5Ga0.5As下クラッド層301(キャリア濃度1×1018cm−3)、2つのアンドープGaAs層(厚さ10nm)を3つのアンドープAl0.3Ga0.7As層(厚さ8nm)で挟んだ構造を持つ活性層302、p型Al0.5Ga0.5As第1上クラッド層303(キャリア濃度1.0×1018cm−3)、p型GaAsエッチングストップ層304(キャリア濃度2.0×1018cm−3)、p型Al0.5Ga0.5As第2上クラッド層306(キャリア濃度2.5×1018cm−3)、p型GaAsキャップ層307(キャリア濃度3×1018cm−3)をこの順に形成する。ここで、n型ドーパントはSi、p型ドーパントはBeである。
【0090】
次に図19(b)に示すように、キャップ層307上に、光出射端面350,351を形成すべき領域に沿ってストライプ状に厚さ50nmの不純物拡散源としてのZnO(酸化亜鉛)層331を形成する。さらに、基板300上の全域に、厚さ200nmのSiO(酸化シリコン)層332を形成する。
【0091】
次に、680℃、2時間のアニール(第1アニール)を行って、光出射端面350,351を形成すべき領域に沿って、ZnO(酸化亜鉛)層331からキャップ層307、第2上クラッド層306にZnを拡散させる。このアニール条件ではp型ドーパントとして用いているBeは、光出射端面350,351近傍領域以外の領域には殆ど拡散しない。
【0092】
上記SiO層332、ZnO層331をバッファードフッ酸で除去した後、図19(c)に示すように、キャップ層307を硫酸・過酸化水素水・水の混合溶液で、p型上クラッド層303を硫酸でそれぞれ選択的にエッチングして、キャップ層307とp型上クラッド層303との一部からなり、底面の幅が4μmで光出射端面350,351に対して垂直にストライプ状に延びるリッジ305を形成する。このエッチング工程では、p型エッチングストップ層304は硫酸によっては実質的にエッチングされないため、その下に存在するp型第1上クラッド層303がエッチングされることはない。
【0093】
図20(d)に示すように、基板300上の全域に、リッジ305の両側に相当する領域に、n型Al0.7Ga0.3As電流阻止層308およびp型GaAs層309をMOCVD法で形成する。この層はリッジ305の上部も覆っている。
【0094】
この後、リッジ305中に拡散されたZnが次に述べる第2アニール工程で外部に放出されるのを防止するために、p型GaAs層309上に、不純物蒸発防止層としての厚さ500nmのSiO(酸化シリコン)層330を形成する。
【0095】
引き続き、窒素中で、950℃、1分間のRTA(第2アニール)を行う。これにより、リッジ305のうち光出射端面350,351を形成すべき領域に拡散されたZn原子を、エッチングストップ層304を通して活性層302まで再拡散して、エッチングストップ層304、活性層302のうち形成すべき光出射端面350,351に沿い、かつリッジ305の直下に相当する部分304B,302Bを混晶化する。この混晶化された部分302Bは、半導体レーザ完成後に光出射端面においてレーザ光吸収の少ない窓領域として働き、CODを抑制することができる。このアニール条件ではp型ドーパントとして用いているBeは、光出射端面350,351近傍領域以外の領域には殆ど拡散しない。したがって、Beが活性層302に到達してレーザ発振閾値を上昇させるといったことがない。
【0096】
図20(e)に示すように、SiO層330をバッファードフッ酸で除去する。そして、n型Al0.7Ga0.3As電流阻止層308およびp型GaAs層309のうちリッジ305上で、かつ光出射端面350,351近傍領域以外の領域に存する部分を除去する。つまり、基板200上に形成したn型Al0.7Ga0.3As電流阻止層308、p型GaAs層309のうち光出射端面350,351近傍領域に存する部分309B,308Bと、リッジ305の両側に相当する領域に存する部分(309,308で示す)とをそのまま残す。
【0097】
その後、図16に示すように、基板300上の全域にp型GaAsコンタクト層310(厚さ4μm)を形成し、さらに基板300の裏表にそれぞれ電極315、316を形成する(ウエハ作製完了)。この後、光出射端面350,351を形成すべき領域に沿って、つまり活性層302の混晶化された部分302Bが共振器端面になるようにウエハの劈開を行う。そして、一方の端面350には光出射端面として反射率12%、反対側の端面351には反射率95%となるようコーティングを行う(レーザチップ作製完了)。なお、共振器長は800μmとし、活性層302の混晶化された部分302Bの長さは光出射端面350、反対側の端面351とも25μmとした。
【0098】
各レーザチップをステムにマウントし、電流を印加して特性を調べた。波長786nmで最大光出力325mWが得られ、CODが生じないことを確認できた。また、エッチングストップ層がエッチング時に破壊された場合に生じるリーク電流は観測されなかった。
【0099】
なお、本実施形態においては、p型ドーパントをBeとしたが、その他の拡散係数の少ないドーパント、特にCを用いることにより、活性層へのp型ドーパントの拡散を抑制して良好な素子特性(レーザ発振閾値など)を得ることができる。
【0100】
また本実施形態では、p型エッチングストップ層304はGaAsからなるものとしたが、エッチャントとしてフッ酸またはバッファードフッ酸を用いる場合は、混晶比xが0.3以下のAlGa1−xAsとしても侵されることはない。エッチングストップ層の材料としてAlGa1−xAs(x≦0.3)を採用した場合、xが増加するにつれてエッチングストップ層のバンドギャップが増加するため、活性層で発した光を再吸収する率が低減される。
【0101】
また本実施形態では、第1アニールは通常のアニール炉を用い、第2アニールはRTAとしたが、この組み合わせは任意である。
【0102】
また本実施形態では、活性層302はAlGaAs系としたが、これに限られるものではない。Inを加えたInGaAs量子井戸層をGaAsまたはAlGaAsバリア層で囲んだものとすることにより、発振波長を例えば980nmとしてもよい。
【0103】
上述の各実施形態で述べた材料系以外の他の材料系を用いる場合であっても、本発明は、エッチングストップ層を有する窓型半導体レーザ全般に適用できる。CODを起こしにくいとされているAlを含まない系、たとえばGaInAsP系クラッドとInGaAs系活性層を組み合わせることも可能である。
【0104】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の半導体レーザ製造方法によれば、光出射端面に窓領域を有する半導体レーザを精度良く容易に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の製造方法によって作製される半導体レーザの斜視図である。
【図2】 図1に示す半導体レーザのリッジに沿った断面図である。
【図3】 図1に示す半導体レーザのリッジに垂直な方向の断面図である。
【図4】 上記半導体レーザの製造工程を説明する図である。
【図5】 上記半導体レーザの製造工程を説明する図である。
【図6】 第1アニールの条件を変えた場合の、活性層フォトルミネッセンス波長シフトの結果を示す図である。
【図7】 第1アニールの条件を変えた場合の、活性層フォトルミネッセンス波長シフトの結果を示す図である。
【図8】 第1アニールの条件を変えた場合の、活性層フォトルミネッセンス波長シフトの結果を示す図である。
【図9】 第1実施形態におけるリッジ部分の深さ方向のZn濃度分布を示す図である。
【図10】 上記半導体レーザの、活性層の波長シフト量と最大光出力との関係を示す説明図である。
【図11】 本発明の第2実施形態の製造方法によって作製される半導体レーザの斜視図である。
【図12】 上記半導体レーザのリッジに沿った断面図である。
【図13】 上記半導体レーザのリッジに垂直な方向の断面図である。
【図14】 上記半導体レーザの製造工程を示す図である。
【図15】 上記半導体レーザの製造工程を示す図である。
【図16】 本発明の第3実施形態の製造方法によって作製される半導体レーザの斜視図である。
【図17】 上記半導体レーザのリッジに沿った断面図である。
【図18】 上記半導体レーザのリッジに垂直な方向の断面図である。
【図19】 上記半導体レーザの製造工程を示す図である。
【図20】 上記半導体レーザの製造工程を示す図である。
【図21】 本発明半導体レーザ製造方法における不純物拡散の様子を模式的に示す図である。
【図22】 本発明半導体レーザ製造方法における不純物拡散の様子を模式的に示す図である。
【図23】 従来例の半導体レーザの斜視図である。
【図24】 図23に示す半導体レーザのリッジに沿った断面図である。
【図25】 従来例の半導体レーザの製造工程を説明する図である。
【図26】 従来例の半導体レーザの製造工程を説明する図である。
【符号の説明】
100,200,300 基板
102,202,302 活性層
104,204,304 エッチングストップ層
105,205,305 リッジ
106,206,306 第2上クラッド層

Claims (16)

  1. 光出射端面を通してレーザ光を出射する半導体レーザを作製する半導体レーザ製造方法であって、
    基板上に少なくとも、下クラッド層、レーザ光を発生する活性層、第1上クラッド層、エッチングストップ層、第2上クラッド層をこの順に積層する工程と、
    上記エッチングストップ層が上記第2上クラッド層のためのエッチングを停止させる機能を維持する条件下で不純物を、上記光出射端面を形成すべき領域に沿って上記第2上クラッド層に拡散させる第1アニール工程と、
    上記第2上クラッド層を上記光出射端面に対して垂直に延びるリッジ状に残すように、上記エッチングストップ層に達するまでエッチングするエッチング工程と、
    上記リッジ状の第2上クラッド層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に拡散された上記不純物を、上記エッチングストップ層を通して上記活性層まで再拡散して、上記活性層のうち形成すべき光出射端面に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分を混晶化する第2アニール工程を有することを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  2. 請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿った部分の上記第1アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが15nm以下であり、上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分の上記第2アニール工程によるフォトルミネッセンス波長の短波長側へのシフトが18nm以上であることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  3. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記エッチング工程後で上記第2アニール工程前に、上記第2上クラッド層を覆うように、上記第2上クラッド層から外部への上記不純物の蒸発を防止する不純物蒸発防止層を設ける工程を有することを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  4. 請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記不純物蒸発防止層は酸化シリコン、窒化シリコンまたはアルミナからなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  5. 請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記不純物蒸発防止層は化合物半導体層からなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  6. 請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記不純物蒸発防止層をなす化合物半導体層は、上記第2上クラッド層の導電型と異なる導電型を持つことを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  7. 請求項3乃至6のいずれか一つに記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記不純物蒸発防止層を、上記第2アニール工程で上記不純物を再拡散する温度に満たない温度で形成することを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  8. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において
    上記活性層のうち上記光出射端面を形成すべき領域に沿い、かつ上記リッジの直下に相当する部分に拡散される上記不純物はZnであることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  9. 請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記第1上クラッド層および第2上クラッド層は積層時に不純物としてBeまたはCを含むことを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  10. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記活性層を量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成し、
    上記量子井戸層は(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなり、
    上記バリア層は上記量子井戸層よりもAl含有率(x)の大きい(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  11. 請求項10に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記エッチングストップ層はGaIn1−yP(ただし、0≦y≦1である。)からなり、
    上記第1および第2上クラッド層は(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0≦x≦1、0≦y≦1である。)からなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  12. 請求項10に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記第1アニール工程を450℃乃至570℃で10分以上または550℃乃至650℃で10分以下の条件で行い、
    上記第2アニール工程を570℃乃至750℃で10分以上または650℃乃至850℃で10分以下の条件で行うことを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  13. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記活性層を量子井戸層とバリア層とを交互に積層して形成し、
    上記量子井戸層はInGa1−zAs(ただし、0≦z≦1である。)またはAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)からなり、
    上記バリア層は上記量子井戸層よりもAl含有率(x)の大きいAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦1である。)からなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  14. 請求項13に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記エッチングストップ層はAlGa1−xAs(ただし、0≦x≦0.3である。)からなり、
    上記第1および第2上クラッド層はAlGa1−yAs(ただし、x<y≦1である。)からなることを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  15. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記第2アニール工程を、分子線エピタキシによる半導体層形成時に基板温度を上げることにより行うことを特徴とする半導体レーザ製造方法。
  16. 請求項または請求項に記載の半導体レーザ製造方法において、
    上記第2アニール工程を窒素中で行うことを特徴とする半導体レーザ製造方法。
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