JP2009135148A - 半導体発光装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体発光装置を構成する半導体層を形成してから、狭い範囲に窓部を形成することを可能にする。
【解決手段】半導体発光装置が形成されるもので第1クラッド層13と第2クラッド層17,19との間に活性層15を有する半導体層21を形成するときに第2クラッド層17,19の中間層としてエッチングストッパ層18を形成しておき、半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、エッチングストッパ層18に達する第1溝22を形成し、該第1溝22底部に形成した拡散物質を含む膜(図示せず)中の拡散物質を第1溝22底部から拡散させて、第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成した後、拡散物質を含む膜を除去してから第1溝22底部の拡散領域25に第2溝26を形成して、第2溝26側面に活性層15の端面を露出させることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】半導体発光装置が形成されるもので第1クラッド層13と第2クラッド層17,19との間に活性層15を有する半導体層21を形成するときに第2クラッド層17,19の中間層としてエッチングストッパ層18を形成しておき、半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、エッチングストッパ層18に達する第1溝22を形成し、該第1溝22底部に形成した拡散物質を含む膜(図示せず)中の拡散物質を第1溝22底部から拡散させて、第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成した後、拡散物質を含む膜を除去してから第1溝22底部の拡散領域25に第2溝26を形成して、第2溝26側面に活性層15の端面を露出させることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、半導体発光装置の製造方法に関するものである。
従来の半導体レーザ素子の作製方法は、一例として、GaAs基板111上に、GaAsバッファ層112、Al0.4Ga0.6Asからなるnクラッド層113、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)114、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)115、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)116、Al0.4Ga0.6Asからなるpクラッド層117、GaAsキャップ層118を順に成膜する。
その後、GaAsキャップ層118上に、窓部を形成する領域上に開口部122を有するマスク121を形成した後、例えば不純物拡散もしくはイオン注入によって、活性層115のへき開される部分に窓部119を形成する。
その後、GaAsキャップ層118上に、窓部を形成する領域上に開口部122を有するマスク121を形成した後、例えば不純物拡散もしくはイオン注入によって、活性層115のへき開される部分に窓部119を形成する。
しかし、上記窓部119を形成するための不純物拡散では、拡散距離が長くなるので横方向拡散が起こるため、不純物の非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題があった。また、イオン注入では、深い位置までイオン注入を行うために高エネルギーでイオン注入を行うため、イオン注入領域に結晶欠陥が発生するという問題が生じる。
また、上記説明したような最表層からの不純物拡散の場合、活性層115までの距離が長いため拡散時間が長く、制御性が悪い。またレーザダイオードLDの窓部119の大部分に不純物拡散するので、欠陥が広範囲に導入され信頼性が悪化する。
また、窓部(窓構造部)を形成するときに、イオン注入の深さを浅くするために、上部クラッド層を形成する途中で、窓部を形成するためのイオン注入を行い、その後残りの上部クラッド層を形成するという従来技術の製造方法が開示されている。
この従来技術の製造方法は、例えば、n−GaAs基板上に、下部クラッド層、P自然超格子下部光導波層、量子井戸活性層、P自然超格子上部光導波層、第1上部クラッド層を順に積層して形成する。
その後、p−GaAsキャップ層を積層し、さらにp−GaAsキャップ層の表面をSiO2膜で被覆する。そしてSiO2膜の表面をフォトレジスト膜で被覆した後、所定の光共振器長の間隔で40μm程度の幅のストライプ状にフォトレジスト膜を除去し、Nイオンを注入する。
次いで、残りのフォトレジスト膜をすべて除去し、850℃、30分程度のアニールを施すことにより、無秩序化された領域を形成する。
アニール後、SiO2膜およびp−GaAsキャップ層を除去し、上記第1上部クラッド層上に、第2上部クラッド層、p−GaAsのコンタクト層が順次積層する。
またn−GaAs基板の表面にはn側電極を設け、コンタクト層の表面にはp側電極を設ける。
そしてn−GaAs基板のへき開を40μm程度の幅のストライプの中心線に沿って行い、へき開面に無秩序化された領域、すなわち窓構造部(窓部)を表出させる。
このへき開して得られる端面の一方には高反射率膜を、また他方には低反射率膜を設けるという製造方法である(例えば、特許文献1参照。)。
その後、p−GaAsキャップ層を積層し、さらにp−GaAsキャップ層の表面をSiO2膜で被覆する。そしてSiO2膜の表面をフォトレジスト膜で被覆した後、所定の光共振器長の間隔で40μm程度の幅のストライプ状にフォトレジスト膜を除去し、Nイオンを注入する。
次いで、残りのフォトレジスト膜をすべて除去し、850℃、30分程度のアニールを施すことにより、無秩序化された領域を形成する。
アニール後、SiO2膜およびp−GaAsキャップ層を除去し、上記第1上部クラッド層上に、第2上部クラッド層、p−GaAsのコンタクト層が順次積層する。
またn−GaAs基板の表面にはn側電極を設け、コンタクト層の表面にはp側電極を設ける。
そしてn−GaAs基板のへき開を40μm程度の幅のストライプの中心線に沿って行い、へき開面に無秩序化された領域、すなわち窓構造部(窓部)を表出させる。
このへき開して得られる端面の一方には高反射率膜を、また他方には低反射率膜を設けるという製造方法である(例えば、特許文献1参照。)。
上記っ従来技術の製造方法では、上部クラッド層を形成する途中、すなわち、第1上部クラッド層を形成した後に、窓構造部を形成するためのイオン注入、アニール処理等を行い、イオン注入のマスクとして用いたフォトレジスト膜およびSiO2膜の除去を行った後に、残りの上部クラッド層、すなわち、第2上部クラッド層およびコンタクト層を形成しているため、n−GaAs基板上に下部クラッド層、P自然超格子下部光導波層、量子井戸活性層、P自然超格子上部光導波層、上部クラッド層、コンタクト層を連続成膜により形成することができない。このため、上部クラッド層を形成するとき、特にフォトレジスト膜およびSiO2膜を除去するときに、第1上部クラッド層が汚染され、素子の発光特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、連続成膜ができないため、成膜のスループットが低下する。
また、連続成膜ができないため、成膜のスループットが低下する。
解決しようとする問題点は、半導体発光装置を構成する半導体層を形成してから窓部を形成するための拡散領域を形成したのでは、活性層までの距離が長いため、拡散領域が広がり過ぎて、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなる点である。
本発明は、半導体発光装置を構成する半導体層を形成してから、狭い範囲に窓部を形成することを可能にする。
本発明の半導体発光装置の製造方法(第1製造方法)は、基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する工程を備えた半導体発光装置の製造方法であって、前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、前記半導体層を形成した後、前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、前記第1溝の底部に拡散物質を含む膜を形成する工程と、前記拡散物質を含む膜中の拡散物質を前記第1溝の底部から拡散させて前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達する拡散領域を形成する工程と、前記拡散物質を含む膜を除去する工程と、前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程とを有することを特徴とする。
本発明の半導体発光装置の第1製造方法では、基板上に半導体発光装置を構成する半導体層を形成するとき、第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、その半導体層に、上記エッチングストッパ層上まで第1溝を形成することから、第1溝は、活性層まで到達せず、活性層上に第2クラッド層の下層を残した状態で形成される。そして、第1溝の底部に拡散物質を含む膜を形成し、この拡散物質を含む膜中の拡散物質を第2クラッド層の下層から第1クラッド層に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域を形成していることから、拡散物質を含む膜からの拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域が広がりすぎることが抑制される。
本発明の半導体発光装置の製造方法(第2製造方法)は、基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する半導体発光装置の製造方法であって、前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、前記半導体層を形成した後、前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、前記第1溝の底部を露出させたイオン注入マスクを形成する工程と、イオン注入によって前記第1溝の底部の前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達するように拡散物質を注入して拡散領域を形成する工程と、前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程とを有することを特徴とする。
本発明の半導体発光装置の第2製造方法では、基板上に半導体発光装置を構成する半導体層を形成するとき、第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、その半導体層に、上記エッチングストッパ層上まで第1溝を形成することから、第1溝は、活性層まで到達せず、活性層上に第2クラッド層の下層を残した状態で形成される。そして、イオン注入によって第1溝の底部から第2クラッド層の下層から第1クラッド層に達するように拡散物質を注入して、窓部となる拡散領域を形成していることから、イオン注入による拡散物質の半導体層中の飛程が短くなるので、拡散領域が広がりすぎることが抑制される。また、イオン注入の深さを浅くできるので、低いイオン注入エネルギーで拡散領域の形成が可能になる。そのため、イオン注入によるダメージが抑制される。
本発明の半導体発光装置の製造方法(第3製造方法)は、基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する半導体発光装置の製造方法であって、前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、前記半導体層を形成した後、前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、前記第1溝の底部を露出させた拡散マスクを形成する工程と、気相拡散によって前記第1溝の底部の前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達するように拡散物質を拡散させて拡散領域を形成する工程と、前記拡散マスク層を除去する工程と、前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程とを有することを特徴とする。
本発明の半導体発光装置の第3製造方法では、基板上に半導体発光装置を構成する半導体層を形成するとき、第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、その半導体層に、上記エッチングストッパ層上まで第1溝を形成することから、第1溝は、活性層まで到達せず、活性層上に第2クラッド層の下層を残した状態で形成される。そして、第1溝の底部から、拡散物質を第2クラッド層の下層から第1クラッド層に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域を形成していることから、拡散物質を含む膜からの拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域が広がり過ぎることが抑制される。
本発明の半導体発光装置の第1製造方法は、拡散領域が広がり過ぎることが抑制されるため、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
本発明の半導体発光装置の第2製造方法は、拡散領域が広がり過ぎることが抑制されるため、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、半導体層中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
また、半導体層中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
本発明の半導体発光装置の第3製造方法は、拡散領域が広がり過ぎることが抑制されるため、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
本発明の半導体発光装置の製造方法(第1製造方法)に係る一実施の形態(第1実施例)を、図1〜図6の製造工程断面図によって説明する。第1製造方法の第1実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaAs系半導体レーザ発振装置を説明する。
図1(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
上記基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaAsからなるバッファ層12、Al0.4Ga0.6Asからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19はAl0.4Ga0.6Asとし、エッチングストップ層18はAl0.3Ga0.7Asとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaAsからなるバッファ層12を300nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第1クラッド層13を4050nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14を7nm、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15を8nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16を7nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の下層17を210nm、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18を50nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、GaAsからなるキャップ層20を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、図1(2)に示すように、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えばフッ酸系緩衝溶液によるウエットエッチングを用いる。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図1(2)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図1(2)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図2(3)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜43を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部44を形成する。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次いで、上記第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成する。この拡散物質を含む膜23は、例えば酸化亜鉛膜で形成される。その形成方法は、例えばスパッタ法、蒸着法による。この成膜では、第1溝22の側壁に成膜されないように、指向性の強い成膜方法が好ましい。上記酸化亜鉛膜は、例えば200nmの厚さに形成される。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次いで、上記第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成する。この拡散物質を含む膜23は、例えば酸化亜鉛膜で形成される。その形成方法は、例えばスパッタ法、蒸着法による。この成膜では、第1溝22の側壁に成膜されないように、指向性の強い成膜方法が好ましい。上記酸化亜鉛膜は、例えば200nmの厚さに形成される。
その後、リフトオフ法により、上記レジスト膜43とともにレジスト膜43上に形成されている拡散物質を含む膜23を除去する。
この結果、図2(4)に示すように、第1溝22の底部に酸化亜鉛膜からなる拡散物質を含む膜23が形成される。
この結果、図2(4)に示すように、第1溝22の底部に酸化亜鉛膜からなる拡散物質を含む膜23が形成される。
次に、図3(5)に示すように、上記第1溝22内で上記拡散物質を含む膜23を被覆するように上記半導体層21上に拡散マスク層24を形成する。この拡散マスク層24は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜などの絶縁膜で形成され、例えば化学気相成長(CVD)法等により成膜することができる。
なお、拡散マスク層24は形成することが好ましいが、後の拡散工程で拡散物質の気相への拡散が問題ない場合には、拡散マスク層24の形成を省略してもよい。
なお、拡散マスク層24は形成することが好ましいが、後の拡散工程で拡散物質の気相への拡散が問題ない場合には、拡散マスク層24の形成を省略してもよい。
次に、図3(6)に示すように、上記拡散マスク層24をマスクにして、上記拡散物質を含む膜23中の拡散物質である亜鉛(Zn)を上記第1溝22の底部から拡散させて、上記エッチングストッパ層18に拡散させ、上記第2クラッド層の下層17から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記拡散工程は、例えば不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で30分の熱処理(アニール)により行う。この拡散工程では、亜鉛(Zn)が活性層15より下層まで拡散すればよい。なお、この拡散では、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される。
上記拡散工程は、例えば不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で30分の熱処理(アニール)により行う。この拡散工程では、亜鉛(Zn)が活性層15より下層まで拡散すればよい。なお、この拡散では、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される。
上記拡散工程では、上記エッチングストップ層18の膜厚が50nmであり、上記第2クラッド層の下層17の膜厚が210nmであることから、この2層の膜厚が260nmと薄くなっているので、従来の半導体層21の最上層から拡散させる方法より、拡散源の上記拡散物質を含む膜23から活性層15までの距離が大幅に短縮されている。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。
上記拡散工程が終了した後、上記拡散マスク層24と上記拡散物質を含む膜23を除去する。
この結果、図4(7)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
この結果、図4(7)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図4(8)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図4(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図4(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図5(9)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次に図5(10)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記絶縁膜27上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
次に、図6(11)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図6(12)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第1製造方法の第1実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝21を形成することから、第1溝21は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成し、この拡散物質を含む膜23中の拡散物質を第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域25を形成していることから、拡散物質を含む膜23からの拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域25が広がりすぎることが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。これによって、半導体発光装置の信頼性の向上が図れる。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。これによって、半導体発光装置の信頼性の向上が図れる。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
次に、本発明の半導体発光装置の製造方法(第1製造方法)に係る一実施の形態(第2実施例)を、前記図1〜図6の製造工程断面図によって説明する。第1製造方法の第2実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaInP系半導体レーザ発振装置を説明する。
図1(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaInPからなるバッファ層12、Al0.55Ga0.45InPからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14、GaInPからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.6Ga0.4InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、GaInPからなるエッチングストップ層18、Al0.55Ga0.45InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaInPとGaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムインジウムリンからアルミニウムを除いた組成のガリウムインジウムリンで形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17はAl0.6Ga0.4InP、エッチングストップ層18はGaInP、第2クラッド層の上層19はAl0.55Ga0.45InPとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaInPからなるバッファ層12を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第1クラッド層13を2100nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14を6nm、GaInPからなるウエル層(活性層)15を4nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16を6nm、Al0.6Ga0.4InPからなる第2クラッド層の下層17を1300nm、GaInPからなるエッチングストップ層18を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、キャップ層20の下層のGaInP層を50nm、キャップ層20の上層のGaAs層を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、図1(2)に示すように、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。さらに、上記第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えば硫酸によるウエットエッチングを用いる。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図1(2)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図1(2)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図2(3)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜43を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部44を形成する。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次いで、上記第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成する。この拡散物質を含む膜23は、例えば酸化亜鉛膜で形成される。その形成方法は、例えばスパッタ法、蒸着法による。この成膜では、第1溝22の側壁に成膜されないように、指向性の強い成膜方法が好ましい。上記酸化亜鉛膜は、例えば200nmの厚さに形成される。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次いで、上記第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成する。この拡散物質を含む膜23は、例えば酸化亜鉛膜で形成される。その形成方法は、例えばスパッタ法、蒸着法による。この成膜では、第1溝22の側壁に成膜されないように、指向性の強い成膜方法が好ましい。上記酸化亜鉛膜は、例えば200nmの厚さに形成される。
その後、リフトオフ法により、上記レジスト膜43とともにレジスト膜43上に形成されている拡散物質を含む膜23を除去する。
この結果、図2(4)に示すように、第1溝22の底部に酸化亜鉛膜からなる拡散物質を含む膜23が形成される。
この結果、図2(4)に示すように、第1溝22の底部に酸化亜鉛膜からなる拡散物質を含む膜23が形成される。
次に、図3(5)に示すように、上記第1溝22内で上記拡散物質を含む膜23を被覆するように上記半導体層21上に拡散マスク層24を形成する。この拡散マスク層24は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜などの絶縁膜で形成され、例えば化学気相成長(CVD)法等により成膜することができる。
次に、図3(6)に示すように、上記拡散マスク層24をマスクにして、上記拡散物質を含む膜23中の拡散物質である亜鉛(Zn)を上記第1溝22の底部から拡散させて、上記エッチングストッパ層18に拡散させ、上記第2クラッド層の下層17から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記拡散工程は、例えば不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で30分の熱処理(アニール)により行う。この拡散工程では、亜鉛(Zn)が活性層15より下層まで拡散すればよい。なお、この拡散では、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される。
上記拡散工程は、例えば不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で30分の熱処理(アニール)により行う。この拡散工程では、亜鉛(Zn)が活性層15より下層まで拡散すればよい。なお、この拡散では、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される。
上記拡散工程では、上記第2クラッド層の上層19の膜厚の1350nm分だけ、従来の半導体層21の最上層から拡散させる方法より、拡散源の上記拡散物質を含む膜23から活性層15までの距離が短縮される。
そのため、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。
そのため、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。
上記拡散工程が終了した後、上記拡散マスク層24と上記拡散物質を含む膜23を除去する。
この結果、図4(7)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
この結果、図4(7)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図4(8)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図4(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図4(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図5(9)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次に図5(10)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記絶縁膜27上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図5(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図5(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、図6(11)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図6(12)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第1製造方法の第2実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝21を形成することから、第1溝21は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、第1溝22の底部に拡散物質を含む膜23を形成し、この拡散物質を含む膜23中の拡散物質を第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域25を形成していることから、拡散物質を含む膜23からの拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域25が広がりすぎることが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。これによって、半導体発光装置の信頼性の向上が図れる。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。これによって、半導体発光装置の信頼性の向上が図れる。
また、拡散距離が短くなるので、固相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
次に、本発明の半導体発光装置の製造方法(第2製造方法)に係る一実施の形態(第1実施例)を、図7〜図11の製造工程断面図によって説明する。第2製造方法の第1実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaAs系半導体レーザ発振装置を説明する。
図7(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
上記基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaAsからなるバッファ層12、Al0.4Ga0.6Asからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19はAl0.4Ga0.6Asとし、エッチングストップ層18はAl0.3Ga0.7Asとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaAsからなるバッファ層12を300nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第1クラッド層13を4050nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14を7nm、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15を8nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16を7nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の下層17を210nm、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18を50nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、GaAsからなるキャップ層20を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えばフッ酸系緩衝溶液によるウエットエッチングを用いる。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図7(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図7(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図7(2)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記半導体層21上にレジスト膜43を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝22上に開口部44を形成する。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次に、図8(3)に示すように、上記レジスト膜43をイオン注入マスクにして、上記第1溝22の底部から亜鉛(Zn)をイオン注入して、上記第2クラッド層の下層17(エッチングストップ層18も含まれていてもよい)から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記イオン注入工程では、上記エッチングストップ層18の膜厚が50nmであり、上記第2クラッド層の下層17の膜厚が210nmであることから、この2層の膜厚が260nmと薄くなっているので、従来の半導体層21の最上層からイオン注入させる方法より、活性層15までの半導体層21中のイオンの飛程が大幅に短縮されている。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。また、イオン注入による注入領域のダメージ、例えば結晶性のダメージが抑制される。
上記イオン注入工程は、例えば、加速エネルギーを100keV、ドーズ量を1×10E14cm-2として、亜鉛を注入する。その後、不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で60分の熱処理(アニール)を行う。このイオン注入工程では、亜鉛(Zn)が活性層15およびその近傍にイオン注入されればよい。なお、上記熱処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。また、イオン注入による注入領域のダメージ、例えば結晶性のダメージが抑制される。
上記イオン注入工程は、例えば、加速エネルギーを100keV、ドーズ量を1×10E14cm-2として、亜鉛を注入する。その後、不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で60分の熱処理(アニール)を行う。このイオン注入工程では、亜鉛(Zn)が活性層15およびその近傍にイオン注入されればよい。なお、上記熱処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
上記イオン注入工程が終了した後、上記レジスト膜43を除去する。
このようにして、図8(4)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
このようにして、図8(4)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図9(5)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記半導体層21上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、図9(6)に示すように、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記第1溝22底部の上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図9(6)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図9(6)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図10(7)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次に図10(8)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図10(8)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図10(8)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、図11(9)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図11(10)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第2製造方法の第1実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17、第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝22を形成することから、第1溝22は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、イオン注入によって第1溝22の底部から第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散物質を注入して、窓部となる拡散領域25を形成していることから、イオン注入による拡散物質の半導体層21中の飛程が短くなるので、拡散領域25が広がりすぎることが抑制される。
また、イオン注入の深さを浅くできるので、低いイオン注入エネルギーで拡散領域25の形成が可能になる。そのため、イオン注入によるダメージが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、半導体層21中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
また、イオン注入の深さを浅くできるので、低いイオン注入エネルギーで拡散領域25の形成が可能になる。そのため、イオン注入によるダメージが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、半導体層21中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
次に、本発明の半導体発光装置の製造方法(第2製造方法)に係る一実施の形態(第2実施例)を、前記図7〜図11の製造工程断面図によって説明する。第2製造方法の第1実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaInP系半導体レーザ発振装置を説明する。
図7(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
上記基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、キャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaInPからなるバッファ層12、Al0.55Ga0.45InPからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14、GaInPからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.6Ga0.4InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、GaInPからなるエッチングストップ層18、Al0.55Ga0.45InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaInPとGaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムインジウムリンからアルミニウムを除いた組成のガリウムインジウムリンで形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17はAl0.6Ga0.4InP、エッチングストップ層18はGaInP、第2クラッド層の上層19はAl0.55Ga0.45InPとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaInPからなるバッファ層12を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第1クラッド層13を2100nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14を6nm、GaInPからなるウエル層(活性層)15を4nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16を6nm、Al0.6Ga0.4InPからなる第2クラッド層の下層17を1300nm、GaInPからなるエッチングストップ層18を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、キャップ層20の下層のGaInP層を50nm、キャップ層20の上層のGaAs層を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えば硫酸によるウエットエッチングを用いる。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図7(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図7(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図7(2)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記半導体層21上にレジスト膜43を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝22上に開口部44を形成する。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
上記開口部44は上記第1溝22と一致させるのが最も好ましいが、第1溝22内に開口部44の底部が位置するようになっていればよい。
次に、図8(3)に示すように、上記レジスト膜43をイオン注入マスクにして、上記第1溝22の底部から亜鉛(Zn)をイオン注入して、上記第2クラッド層の下層17(エッチングストップ層18も含まれていてもよい)から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記イオン注入工程では、上記第2クラッド層の上層19の膜厚の1350nm分だけ、従来の半導体層21の最上層からイオン注入させる方法より、活性層15までの半導体層21中のイオンの飛程が短縮される。
そのため、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。また、イオン注入による注入領域のダメージ、例えば結晶性のダメージが抑制される。
上記イオン注入工程は、例えば、加速エネルギーを100keV、ドーズ量を1×10E14cm-2として、亜鉛を注入する。その後、不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で60分の熱処理(アニール)を行う。このイオン注入工程では、亜鉛(Zn)が活性層15およびその近傍にイオン注入されればよい。なお、上記熱処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
そのため、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。また、イオン注入による注入領域のダメージ、例えば結晶性のダメージが抑制される。
上記イオン注入工程は、例えば、加速エネルギーを100keV、ドーズ量を1×10E14cm-2として、亜鉛を注入する。その後、不活性な雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気もしくは不活性ガス雰囲気中で、550℃で60分の熱処理(アニール)を行う。このイオン注入工程では、亜鉛(Zn)が活性層15およびその近傍にイオン注入されればよい。なお、上記熱処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
上記イオン注入工程が終了した後、上記レジスト膜43を除去する。
このようにして、図8(4)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
このようにして、図8(4)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図9(5)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記半導体層21上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、図9(6)に示すように、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記第1溝22底部の上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図9(6)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図9(6)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図10(7)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次に図10(8)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図10(8)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図10(8)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、図11(9)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図11(10)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第2製造方法の第2実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17、第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝22を形成することから、第1溝22は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、イオン注入によって第1溝22の底部から第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散物質を注入して、窓部となる拡散領域25を形成していることから、イオン注入による拡散物質の半導体層21中の飛程が短くなるので、拡散領域25が広がりすぎることが抑制される。
また、イオン注入の深さを浅くできるので、低いイオン注入エネルギーで拡散領域25の形成が可能になる。そのため、イオン注入によるダメージが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、半導体層21中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
また、イオン注入の深さを浅くできるので、低いイオン注入エネルギーで拡散領域25の形成が可能になる。そのため、イオン注入によるダメージが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、半導体層21中のイオンの飛程が短くなるので、イオン注入による欠陥の発生が抑制でき、信頼性に優れるという利点がある。
次に、本発明の半導体発光装置の製造方法(第3製造方法)に係る一実施の形態(第1実施例)を、図12〜図17の製造工程断面図によって説明する。第2製造方法の第1実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaAs系半導体レーザ発振装置を説明する。
図12(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
上記基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaAsからなるバッファ層12、Al0.4Ga0.6Asからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18、Al0.4Ga0.6Asからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19はAl0.4Ga0.6Asとし、エッチングストップ層18はAl0.3Ga0.7Asとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19をアルミニウムガリウムヒ素という同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaAsからなるバッファ層12を300nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第1クラッド層13を4050nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)14を7nm、Al0.1Ga0.9Asからなるウエル層(活性層)15を8nm、Al0.3Ga0.7Asからなるバリア層(ガイド層)16を7nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の下層17を210nm、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18を50nm、Al0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、GaAsからなるキャップ層20を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えばフッ酸系緩衝溶液によるウエットエッチングを用いる。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図12(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
フッ酸系緩衝溶液は、GaAsからなるキャップ層20およびAl0.4Ga0.6Asからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、Al0.3Ga0.7Asからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図12(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図12(2)に示すように、上記第1溝22内面を被覆するように上記半導体層21上に拡散マスク層31を形成する。この拡散マスク層31は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜などの絶縁膜で形成され、例えば化学気相成長(CVD)法等により成膜することができる。
次に、図13(3)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記拡散マスク層31上にレジスト膜49を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部50を形成する。
上記開口部50は上記第1溝22の側壁に上記拡散マスク層31が残るように形成されるが、第1溝22内に開口部50の底部が位置するようになっていればよい。
上記開口部50は上記第1溝22の側壁に上記拡散マスク層31が残るように形成されるが、第1溝22内に開口部50の底部が位置するようになっていればよい。
次に、図13(4)に示すように、上記レジスト膜49をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記拡散マスク層31に気相拡散用の開口部32を形成する。上記エッチングでは、下地へのダメージを抑制するために、例えばウエットエッチングを用いた。
その後、上記レジスト膜49を除去する。なお、図13(4)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
その後、上記レジスト膜49を除去する。なお、図13(4)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図14(5)に示すように、亜鉛拡散炉を用い、上記拡散マスク層31を用いて、上記第1溝22の底部から亜鉛(Zn)を気相拡散して、上記第2クラッド層の下層17(エッチングストップ層18も含まれていてもよい)から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記亜鉛の拡散工程は、例えば、拡散源にジエチル亜鉛を用い、600℃のジエチル亜鉛雰囲気中で30分の気相拡散で行う。
上記亜鉛の拡散工程は、例えば、拡散源にジエチル亜鉛を用い、600℃のジエチル亜鉛雰囲気中で30分の気相拡散で行う。
上記拡散工程では、上記エッチングストップ層18の膜厚が50nmであり、上記第2クラッド層の下層17の膜厚が210nmであることから、この2層の膜厚が260nmと薄くなっているので、従来の半導体層21の最上層から拡散させる方法より、活性層15までの半導体層21中の拡散距離が大幅に短縮されている。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。なお、上記拡散処理によって、第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。なお、上記拡散処理によって、第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
上記拡散工程が終了した後、上記拡散マスク層31を除去する。上記拡散マスク層31の除去は例えばウエットエッチングによる。
このようにして、図14(6)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
このようにして、図14(6)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図15(7)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、図15(8)に示すように、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図15(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図15(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図16(9)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次いで、アニール処理を行う。ここでは、一例として、550℃で40分の熱アニールを施す。
次いで、アニール処理を行う。ここでは、一例として、550℃で40分の熱アニールを施す。
次に図16(10)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図16(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図16(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、図17(11)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図17(12)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第3製造方法の第1実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝22を形成することから、第1溝22は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、第1溝22の底部から、気相拡散によって、拡散物質を第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域25を形成していることから、拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域25が広がり過ぎることが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
次に、本発明の半導体発光装置の製造方法(第3製造方法)に係る一実施の形態(第2実施例)を、前記図12〜図17の製造工程断面図によって説明する。第2製造方法の第1実施例では、半導体発光装置の一例としてAlGaInP系半導体レーザ発振装置を説明する。
図12(1)に示すように、基板11上に、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13と第2伝導型(p型)の第2クラッド層17との間に活性層15を有する半導体層21を形成する。
上記基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、バッファ層12、第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、バリア層(ガイド層)14、ウエル層(活性層)15、バリア層(ガイド層)16、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の下層17)、エッチングストップ層18、第2伝導型(p型)の第2クラッド層(第2クラッド層の上層19)、キャップ層20を順に成膜する。
具体的には、基板11に、例えばガリウムヒ素(GaAs)基板を用い、この基板11上に、一例として、GaInPからなるバッファ層12、Al0.55Ga0.45InPからなる第1伝導型(n型)の第1クラッド層13、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14、GaInPからなるウエル層(活性層)15、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16、Al0.6Ga0.4InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の下層17、GaInPからなるエッチングストップ層18、Al0.55Ga0.45InPからなる第2伝導型(p型)の第2クラッド層の上層19、GaInPとGaAsからなるキャップ層20を順に成膜する。
上記エッチングストップ層18は、上記第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)のアルミニウムガリウムインジウムリンからアルミニウムを除いた組成のガリウムインジウムリンで形成する。一例として、上記説明したように、第2クラッド層の下層17はAl0.6Ga0.4InP、エッチングストップ層18はGaInP、第2クラッド層の上層19はAl0.55Ga0.45InPとした。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
このように、第2クラッド層の下層17、エッチングストップ層18、第2クラッド層の上層19を同系材料で形成することで、上記第2クラッド層の下層17、上記エッチングストップ層18および上記第2クラッド層の上層19を第2クラッド層22とすることができる。また、組成比を変えてあるエッチングストップ層18に対して第2クラッド層の上層19を選択的にエッチングすることが可能になる。
また、ここでは、第1クラッド層13と第2クラッド層の下層17との間にウエル層(活性層)15を有する半導体層21が形成される。この実施例では、バッファ層12からキャップ層20までを半導体層21と称する。
上記各層の膜厚は、一例として、GaInPからなるバッファ層12を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第1クラッド層13を2100nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)14を6nm、GaInPからなるウエル層(活性層)15を4nm、Al0.3Ga0.7InPからなるバリア層(ガイド層)16を6nm、Al0.6Ga0.4InPからなる第2クラッド層の下層17を1300nm、GaInPからなるエッチングストップ層18を30nm、Al0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19を1350nm、キャップ層20の下層のGaInP層を50nm、キャップ層20の上層のGaAs層を100nmの厚さとする。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
上記成膜は、例えばエピタキシャル成長装置を用い、同一チャンバ内で原料ガスを変えることで連続成膜により形成することができる。すなわち、in−situで大気開放することなく、同一チャンバ内で連続成膜が可能となる。
次に、上記半導体層21を形成した後、上記半導体層21で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、上記エッチングストッパ層18に達する第1溝22をストライプ状に形成する。
上記第1溝22の形成方法は、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜41を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部42を形成する。この開口部42は、上記基板11上に上記半導体層21で形成される複数の半導体発光装置を区分するように形成され、例えばスクライブ状に形成される。
次に、上記レジスト膜41をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記キャップ層20および上記第2クラッド層の上層19に第1溝22を形成する。このエッチングでは、例えば硫酸によるウエットエッチングを用いる。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図12(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
硫酸は、GaInP層とGaAs層とからなるキャップ層20およびAl0.55Ga0.45InPからなる第2クラッド層の上層19をエッチングするが、GaInPからなるエッチングストップ層18をエッチングしない。このため、このウエットエッチングはエッチングストップ層18上で停止される。
このようにして、半導体発光装置の端面部分の一部を形成する。
その後、上記レジスト膜41を除去する。なお、図12(1)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図12(2)に示すように、上記第1溝22内面を被覆するように上記半導体層21上に拡散マスク層31を形成する。この拡散マスク層31は、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜などの絶縁膜で形成され、例えば化学気相成長(CVD)法等により成膜することができる。
次に、図13(3)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記拡散マスク層31上にレジスト膜49を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第1溝を形成する領域上に開口部50を形成する。
上記開口部50は上記第1溝22の側壁に上記拡散マスク層31が残るように形成されるが、第1溝22内に開口部50の底部が位置するようになっていればよい。
上記開口部50は上記第1溝22の側壁に上記拡散マスク層31が残るように形成されるが、第1溝22内に開口部50の底部が位置するようになっていればよい。
次に、図13(4)に示すように、上記レジスト膜49をエッチングマスクに用いて、エッチングにより上記拡散マスク層31に気相拡散用の開口部32を形成する。上記エッチングでは、下地へのダメージを抑制するために、例えばウエットエッチングを用いた。
その後、上記レジスト膜49を除去する。なお、図13(4)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
その後、上記レジスト膜49を除去する。なお、図13(4)はレジスト膜41を除去する前の状態を示した。
次に、図14(5)に示すように、亜鉛拡散炉を用い、上記拡散マスク層31を用いて、上記第1溝22の底部から亜鉛(Zn)を気相拡散して、上記第2クラッド層の下層17(エッチングストップ層18も含まれていてもよい)から前記第1クラッド層13に達する拡散領域25を形成する。
上記亜鉛の拡散工程は、例えば、拡散源にジエチル亜鉛を用い、600℃のジエチル亜鉛雰囲気中で30分の気相拡散で行う。
上記亜鉛の拡散工程は、例えば、拡散源にジエチル亜鉛を用い、600℃のジエチル亜鉛雰囲気中で30分の気相拡散で行う。
上記拡散工程では、上記エッチングストップ層18の膜厚が50nmであり、上記第2クラッド層の下層17の膜厚が210nmであることから、この2層の膜厚が260nmと薄くなっているので、従来の半導体層21の最上層から拡散させる方法より、活性層15までの半導体層21中の拡散距離が大幅に短縮されている。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。なお、上記拡散処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
そのため、拡散距離が大幅に短くなるので、拡散領域25が横方向に広がり過ぎることが抑制される。なお、上記拡散処理によって、上層の第2クラッド層の上層19の一部にも拡散される場合もある。
上記拡散工程が終了した後、上記拡散マスク層31を除去する。上記拡散マスク層31の除去は例えばウエットエッチングによる。
このようにして、図14(6)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
このようにして、図14(6)に示すように、第1溝22の底部から、上記活性層15より下層まで、亜鉛(Zn)を拡散させた拡散領域25が形成される。
次に、図15(7)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記半導体層21上にレジスト膜45を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、第2溝を形成する領域上に開口部46を形成する。この開口部46は、上記第1溝22内に形成され、上記第1溝22と同様にスクライブ状に形成される。
次に、図15(8)に示すように、上記レジスト膜45をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記拡散領域25に第2溝26を形成して、この第2溝26の側面に上記活性層15の端面を露出させる。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図15(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
例えば、上記エッチングストッパ層18、第2クラッド層の下層17から上記バリア層16、活性層15、バリア層14を貫通して第1クラッド層13に達するように第2溝26を形成する。
このようにして、半導体発光装置の端面部分を形成する。
その後、上記レジスト膜45を除去する。なお、図15(8)はレジスト膜45を除去する前の状態を示した。
次に、図16(9)に示すように、上記第1溝22の内部、上記第2溝26の内面を被覆するように、上記半導体層21上に絶縁膜27を形成する。この絶縁膜27は、例えば窒化シリコン膜、酸化シリコン膜等の半導体装置の絶縁膜として用いられている材料で形成される。
次いで、アニール処理を行う。ここでは、一例として、550℃で40分の熱アニールを施す。
次いで、アニール処理を行う。ここでは、一例として、550℃で40分の熱アニールを施す。
次に図16(10)に示すように、通常のレジスト塗布およびリソグラフィー技術を用いて、上記キャップ層20上にレジスト膜47を形成し、フォトリソグラフィ技術によって、電極を形成する領域上に開口部48を形成する。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図16(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、上記レジスト膜47をエッチングマスクに用いて、エッチングにより、上記絶縁膜27に電極形成の開口部28を形成する。
その後、上記レジスト膜47を除去する。なお、図16(10)はレジスト膜47を除去する前の状態を示した。
次に、図17(11)に示すように、通常の電極形成技術によって、上記絶縁膜27の電極形成の開口部28に電極29を形成する。この電極29は、隣接する電極29と短絡することがなければ、電極形成の開口部28よりはみ出すように形成されていても差し支えない。
次に、図17(12)に示すように、上記基板11の裏面を研磨し、上記基板11を所望の厚さに形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
次いで、通常の電極形成技術によって、研磨して薄くした上記基板11の裏面に裏面電極30を形成する。
図示はしないが、その後、上記加工を行った上記半導体層21を有する基板11を、上記第1溝22、第2溝26にそってバー状に加工し、半導体発光装置の裏面側の端面に所望の反射率となるような絶縁膜を成膜する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
次いで、上記バー状に加工された半導体層21を有する基板11を、半導体発光装置のチップに加工する。
上記チップは、例えば半田にてヒートシンクに接着する。
その後、チップに配線を形成し、チップを封止する。
上記第3製造方法の第2実施例では、基板11上に半導体発光装置を構成する半導体層21を形成するとき、第2クラッド層(第2クラッド層の下層17と第2クラッド層の上層19)の中間層としてエッチングストッパ層18を形成し、その半導体層21に、上記エッチングストッパ層18上まで第1溝22を形成することから、第1溝22は、活性層15まで到達せず、活性層15上に第2クラッド層の下層17を残した状態で形成される。そして、第1溝22の底部から、気相拡散によって、拡散物質を第2クラッド層の下層17から第1クラッド層13に達するように拡散させて、窓部となる拡散領域25を形成していることから、拡散物質の拡散距離が短くなるので、拡散領域25が広がり過ぎることが抑制される。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
よって、狭い範囲に拡散領域25を形成することができるので、非注入領域を作る電極部分の設計マージンが狭くなるという問題が解決され、電極部分に不要な不純物拡散を起こさず、電極の設計マージンを広く取ることができるという利点がある。
また、拡散距離が短くなるので、気相拡散による拡散時間が短縮され、制御性に優れるという利点がある。
上記各第1実施例において、エッチングストッパ層18をアルミニウムガリウムヒ素系の第2クラッド層の上層19よりもアルミニウムの組成比が少ない場合には、上記説明したように、フッ酸系緩衝溶液を用いることができる。一方、上記エッチングストッパ層18をアルミニウムガリウムヒ素系の第2クラッド層の上層19よりもアルミニウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成することもできる。この場合の第1溝22を形成するウエットエッチングには、アンモニア過水水溶液やクエン酸系エッチャントを用いることができる。
11…基板、13…第1クラッド層、15…活性層、17…第2クラッド層の下層、18…エッチングストッパ層、19…第2クラッド層の上層、21…半導体層、22…第1溝、23…拡散物質を含む膜、25…拡散領域、26…第2溝
Claims (18)
- 基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する工程を備えた半導体発光装置の製造方法であって、
前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、
前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、
前記半導体層を形成した後、
前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、
前記第1溝の底部に拡散物質を含む膜を形成する工程と、
前記拡散物質を含む膜中の拡散物質を前記第1溝の底部から拡散させて前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達する拡散領域を形成する工程と、
前記拡散物質を含む膜を除去する工程と、
前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程と
を有することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。 - 前記拡散物質を含む膜中の拡散物質を拡散させる前に、
前記第1溝内で前記拡散物質を含む膜を被覆するように前記半導体層上に拡散マスク層を形成し、
前記前記拡散物質を含む膜を除去する工程で、前記拡散マスク層を除去する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記拡散物質を含む膜は酸化亜鉛膜である
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記拡散物質の拡散は熱処理により行う
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムヒ素で形成し、
前記エッチングストッパ層は前記第2クラッド層のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムインジウムリンで形成し、
前記エッチングストッパ層はアルミニウムインジウムリンで形成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記半導体層の最上層にキャップ層を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の半導体発光装置の製造方法。 - 基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する半導体発光装置の製造方法であって、
前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、
前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、
前記半導体層を形成した後、
前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、
前記第1溝の底部を露出させたイオン注入マスクを形成する工程と、
イオン注入によって前記第1溝の底部の前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達するように拡散物質を注入して拡散領域を形成する工程と、
前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程と
を有することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。 - 前記拡散物質は亜鉛イオンもしくはシリコンイオンである
ことを特徴とする請求項8記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記イオン注入後にアニール処理を行う
ことを特徴とする請求項8記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムヒ素で形成し、
前記エッチングストッパ層は前記第2クラッド層のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する
ことを特徴とする請求項8記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムインジウムリンで形成し、
前記エッチングストッパ層はアルミニウムインジウムリンで形成する
ことを特徴とする請求項8記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記半導体層の最上層にキャップ層を形成する
ことを特徴とする請求項8記載の半導体発光装置の製造方法。 - 基板上に第1伝導型の第1クラッド層と前記第1伝導型とは逆の第2伝導型の第2クラッド層との間に活性層を有する半導体層を形成する半導体発光装置の製造方法であって、
前記半導体層を形成するとき前記基板側に前記第1クラッド層を形成し、
前記第2クラッド層を形成するときに前記第2クラッド層の中間層としてエッチングストッパ層を形成し、
前記半導体層を形成した後、
前記半導体層で形成される半導体発光装置の発光端面が形成される領域上に、前記エッチングストッパ層に達する第1溝を形成する工程と、
前記第1溝の底部を露出させた拡散マスクを形成する工程と、
気相拡散によって前記第1溝の底部の前記第2クラッド層から前記第1クラッド層に達するように拡散物質を拡散させて拡散領域を形成する工程と、
前記拡散マスク層を除去する工程と、
前記第1溝の底部の前記拡散領域に第2溝を形成して、該第2溝の側面に前記活性層の端面を露出させる工程と
を有することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。 - 前記拡散物質は亜鉛である
ことを特徴とする請求項14記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムヒ素で形成し、
前記エッチングストッパ層は前記第2クラッド層のアルミニウムガリウムヒ素よりもアルミニウムの組成比が少なくガリウムの組成比が多いアルミニウムガリウムヒ素で形成する
ことを特徴とする請求項14記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記第2クラッド層はアルミニウムガリウムインジウムリンで形成し、
前記エッチングストッパ層はアルミニウムインジウムリンで形成する
ことを特徴とする請求項14記載の半導体発光装置の製造方法。 - 前記半導体層の最上層にキャップ層を形成する
ことを特徴とする請求項14記載の半導体発光装置の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007307864A JP2009135148A (ja) | 2007-11-28 | 2007-11-28 | 半導体発光装置の製造方法 |
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JP2007307864A JP2009135148A (ja) | 2007-11-28 | 2007-11-28 | 半導体発光装置の製造方法 |
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JP2007307864A Pending JP2009135148A (ja) | 2007-11-28 | 2007-11-28 | 半導体発光装置の製造方法 |
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JP (1) | JP2009135148A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013191622A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体発光素子及びその製造方法 |
US9300111B2 (en) | 2013-02-01 | 2016-03-29 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Semiconductor light emitting device |
-
2007
- 2007-11-28 JP JP2007307864A patent/JP2009135148A/ja active Pending
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