JP2010129763A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】へき開位置がずれるのを抑制すると同時に、微細な断層が活性層にまで延びるのを抑制することの可能な半導体レーザおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】へき開ラインLには、溝45Aと、少なくとも溝45Aの内部に形成された溝45Bとを含む多段溝45が形成されている。溝45A,45Bは、へき開ラインLと平行な帯状の形状となっており、ウェハWの表面のうち、ウェハW上に形成されたリッジ部20A同士の間であって、かつ上部電極32の未形成領域に形成されている。多段溝45を利用して基板10をへき開し、へき開ラインLに沿って前端面S1および後端面S2を形成する。
【選択図】図8

Description

本発明は、へき開により形成された共振器端面を有する半導体レーザおよびその製造方法に関する。
GaN、AlGaN、GaInNなどの窒化物半導体は、AlGaINAsやAlGaInPなどの、すでに実用化されている半導体レーザに用いられている半導体よりも、大きなバンドギャップを持っている。そのため、窒化物半導体レーザは、高密度光ディスク装置や、レーザビームプリンタ、フルカラーディスプレイなどの光源などの広い応用が期待されているレーザである。
ところで、窒化物半導体レーザに使用されるGaNは、赤外から赤色の半導体レーザに使用されるGaAsと比べてへき開性が低い。そのため、製造工程において、へき開ラインずれによる不良が1〜2%程度発生している。また、へき開により形成された断面には、積層方向に微小な段差が存在することが走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)による観察からわかっている。この微小な段差は、クラッド層に使用されるAlGaN層と、Inを含む活性層との材質の固さの違いに起因していると考えられる。このような微細な断層がへき開面の活性層部分に生じると、この断層によって光の射出方向が変化してしまうという問題があった。
この微小な断層の対策として、例えば、特許文献1に記載の技術を応用して、リッジストライプ脇に、深さ2μm程度の溝(幅10μm程度)をへき開ラインに平行に形成することが考えられる。これにより、断層が活性層にまで延びるのを阻害することが可能となる。
特許第3822976号公報
ところで、へき開位置がずれるのを抑制するために、例えば、上記の溝の幅を1μm程度にまで狭めることが考えられる。確かに、上記の溝の幅を狭めることにより、へき開位置のずれを抑制し、歩留りを向上させることが可能である。しかし、上記の溝の幅をあまり狭めてしまうと、へき開位置が上記の溝からずれやすくなり、一旦ずれてしまった場合には、へき開した断面に微細な断層が形成されるのを抑制することができなくなってしまう。だからといって、上記の溝の幅を広くしたのでは、上記の溝の幅の範囲でへき開ずれが存在することになり、歩留りを高くすることができなくなってしまう。
このように、従来の方法では、へき開位置がずれるのを抑制すると同時に、微細な断層が活性層にまで延びるのを抑制することは容易ではなかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、へき開位置がずれるのを抑制すると同時に、微細な断層が活性層にまで延びるのを抑制することの可能な半導体レーザおよびその製造方法を提供することにある。
本発明の半導体レーザは、半導体基板上に、帯状の光導波路を有すると共に、光導波路を当該光導波路の延在方向から挟み込む一対のへき開面を有するレーザ構造部を備えたものである。レーザ構造部は、半導体基板上に、光導波路を有する半導体層を形成したのち、へき開ラインに平行な第1の溝を、半導体基板のうち半導体層側の表面に形成すると共に、少なくとも第1の溝の内部に第2の溝を形成することにより第1の溝および第2の溝を含む多段溝を形成し、多段溝を利用して半導体基板をへき開することにより形成されたものである。
本発明の半導体レーザの製造方法は、以下の2つの工程を含むものである。
(A)半導体基板上に、帯状の光導波路を有する半導体層を形成したのち、へき開ラインに平行な第1の溝を、半導体基板のうち半導体層側の表面に形成すると共に、少なくとも第1の溝の内部に第2の溝を形成することにより第1の溝および第2の溝を含む多段溝を形成する第1の工程
(B)多段溝を利用して半導体基板をへき開することにより、光導波路を当該光導波路の延在方向から挟み込む一対のへき開面を有するレーザ構造部を形成する第2の工程
本発明の半導体レーザおよびその製造方法では、へき開ラインには、第1の溝と、少なくとも第1の溝の内部に設けられた第2の溝とを含む多段溝が形成されている。これにより、第1の溝よりも幅の狭い第2の溝によって、へき開を高い位置精度で行うことができる。また、へき開位置が第2の溝から外れた場合でも、幅の広い第1の溝の内側にへき開位置がくる。また、第1の溝は、へき開の際にへき開面に発生し得る、微細な断層が活性層にまで延びるのを阻害することが可能である。
本発明の半導体レーザおよびその製造方法によれば、へき開ラインには、第1の溝と、少なくとも第1の溝の内部に設けられた第2の溝とを含む多段溝を形成するようにしたので、へき開位置がずれるのを抑制すると同時に、微細な断層が活性層にまで延びるのを抑制することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、単に実施の形態という)について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(第1の溝の内部にだけ第2の溝あり)
2.変形例(第1の溝と第2の溝の位置関係のバリエーション)
[半導体レーザ1の構造]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体レーザ1の概略構成を斜視的に表したものである。なお、図1は、模式的に表したものであり、実際の寸法,形状とは異なっている。
本実施の形態の半導体レーザ1は、後に詳述するように、帯状のリッジ部20A(光導波路)を共振器方向(リッジ部20Aの延在方向)から一対の前端面S1および後端面S2によって挟み込んだ構造となっており、いわゆる端面発光型の半導体レーザである。この半導体レーザ1は、例えば、基板10(半導体基板)上に、下部クラッド層21、活性層22、上部クラッド層23およびコンタクト層24を基板10側からこの順に含む半導体層20(レーザ構造部)を備えたものである。なお、半導体層20には、上記した層以外の層(例えば、バッファ層やガイド層など)がさらに設けられていてもよい。
基板10は、例えばGaNなどのIII−V族窒化物半導体からなる。ここで、「III−V族窒化物半導体」とは、短周期型周期率表における3B族元素群のうちの少なくとも1種と、短周期型周期率表における5B族元素のうちの少なくともNとを含むものを指している。III−V族窒化物半導体としては、例えば、GaとNとを含んだ窒化ガリウム系化合物が挙げられる。窒化ガリウム系化合物には、例えば、GaN、AlGaN、AlGaInNなどが含まれる。III−V族窒化物半導体には、必要に応じてSi、Ge、O、SeなどのIV族またはVI族元素のn型不純物、または、Mg、Zn、CなどのII族またはIV族元素のp型不純物がドープされている。
半導体層20は、例えば、III−V族窒化物半導体を主に含んで構成されている。下部クラッド層21は、例えばAlGaNにより構成されている。活性層22は、例えば、組成比の互いに異なるGaInNによりそれぞれ形成された井戸層およびバリア層を交互に積層してなる多重量子井戸構造となっている。上部クラッド層23は、例えばAlGaNにより構成されている。コンタクト層24は、例えばGaNにより構成されている。
半導体層20の上部、具体的には、上部クラッド層23の上部およびコンタクト層24には、帯状のリッジ部20Aが形成されている。このリッジ部20Aは、半導体層20のうち、リッジ部20Aの両脇の部分と共に、光導波路を構成しており、横方向(共振器方向と直交する方向)の屈折率差を利用して横方向の光閉じ込めを行うと共に、半導体層20へ注入される電流を狭窄するものである。活性層22のうち上述の光導波路の直下の部分が、電流注入領域に対応しており、この電流注入領域が発光領域22Aとなる。
半導体層20には、リッジ部20Aをリッジ部20Aの延在方向から挟み込む一対の前端面S1および後端面S2(一対のへき開面)が形成されている。これら前端面S1および後端面S2は、例えばへき開によって形成されたへき開面であり、これら前端面S1および後端面S2によって共振器が構成されている。前端面S1はレーザ光を射出する面であり、前端面S1の表面には多層反射膜(図示せず)が形成されている。一方、後端面S2はレーザ光を反射する面であり、後端面S2の表面にも多層反射膜(図示せず)が形成されている。後端面S2側の多層反射膜は、当該多層反射膜と後端面S2とにより構成される射出側端面の反射率が例えば10%程度となるように調整された低反射率膜である。一方、後端面S2側の多層反射膜は、当該多層反射膜と後端面S2とにより構成される反射側端面の反射率が例えば95%程度となるように調整された高反射率膜である。
リッジ部20Aの上面(コンタクト層24の表面)には上部電極32が設けられている。この上部電極32は、例えばTi、Pt、Auをこの順に積層して構成されており、コンタクト層24と電気的に接続されている。一方、基板10の裏面には下部電極33が設けられている。この下部電極33は、例えばAuとGeとの合金,NiおよびAuを基板10側から順に積層して構成されており、基板10と電気的に接続されている。また、リッジ部20Aの側面および裾野には、絶縁層31が設けられている。この絶縁層31は、例えば、SiO、SiN、ZrOなどによって構成されている。
また、半導体レーザ1では、前端面S1および後端面S2のそれぞれに、多段切欠き30が設けられている。多段切欠き30は、リッジ部20Aの両脇に設けられており、基板10にまで達する深さを有している。多段切欠き30は、基板10内において、少なくとも1つの段差を有しており、例えば、図1に示したように、基板10にまで達する第1の切欠き30Aと、第1の切欠き30Aの底面に形成された第2の切欠き30Bとによって構成されている。
第1の切欠き30Aおよび第2の切欠き30Bは共に、積層方向から見たときに、共振器方向と直交する方向に延在する多角形状となっている。第1の切欠き30Aのうちリッジ部20A側の端部は、例えば、共振器方向と交差する方向に切り欠かれたテーパー状となっている。基板10内において、第1の切欠き30Aの深さは、例えば、第2の切欠き30Bの深さとほぼ等しくなっている。また、第1の切欠き30Aの底面の幅は、例えば、第2の切欠き30Bの底面の幅の3倍以上となっている。なお、第1の切欠き30Aの底面の幅は、第2の切欠き30Bの底面の幅の10倍程度とすることも可能である。また、多段切欠き30は、例えば、第2の切欠き30Bの底面に、さらに切欠きを有していてもよい。
[半導体レーザ1の製造方法]
このような構成を有する半導体レーザ1は、例えば次のようにして製造することができる。
図2(A),(B)〜図7(A),(B)は、製造過程における素子の断面形状および上面形状をそれぞれ表したものである。なお、各図の(B)におけるA−A矢視方向の断面構成の一例が各図の(A)に示されている。基板10の表面を例えばサーマルクリーニングにより清浄する。次に、清浄された基板10上に、例えばMOCVD法により、下部クラッド層21,活性層22,上部クラッド層23およびコンタクト層24を順次成長させて、半導体層20を形成する。
次に、例えば、蒸着もしくはスパッタリングにより、半導体層20(コンタクト層24)上に絶縁層31を形成したのち、帯状の開口42Aを有するレジスト層42を形成する(図2(A),(B))。レジスト層42の開口42Aは、へき開ラインL(図8参照)に相当する箇所に形成されており、へき開ラインLと平行な帯状の形状となっている。また、開口42Aは、ウェハW(図8参照)の表面のうち、ウェハW上に形成されたリッジ部20A同士の間であって、かつ上部電極32の未形成領域に形成される。
次に、例えばドライエッチングにより、開口42Aを介して、絶縁層31を選択的に除去する。これにより、絶縁層31に帯状の開口31Aが形成される(図3(A),(B))。その後、レジスト層42を除去する。
次に、例えばドライエッチングにより、開口31Aを介して、半導体層20および基板10を選択的に除去する。これにより、半導体層20のうち開口31Aとの対向領域に貫通孔が形成され、さらに基板10の半導体層20側の表面に、矩形状の溝43が形成される(図4(A),(B))。
次に、溝43を含む所定の領域に開口44Aを有するレジスト層44を形成する(図5(A),(B))。この開口44Aは、積層方向から見たときに、例えば、溝43の延在方向と同一の方向に延在する帯状となっており、開口44Aのうち、当該開口44Aの延在方向の端部が、例えば、尖形状となっている。
次に、例えばドライエッチングにより、開口44Aを介して、絶縁層31を選択的に除去する。これにより、絶縁層31のうち開口44Aとの対向領域に、開口44Aと同一形状の開口31Bが形成される(図6(A),(B))。その後、レジスト層44を除去する。
次に、例えばドライエッチングにより、開口31Bを介して、半導体層20および基板10を選択的に除去する。これにより、半導体層20のうち開口31Bとの対向領域に貫通孔が形成される。また、基板10のうち開口31Bとの対向領域に、帯状の溝45A(第1の溝)が形成されると共に、基板10のうち溝43に対応する領域に、帯状の溝45B(第2の溝)が形成される(図7(A),(B))。
ここで、溝45Aは、積層方向から見たときに、共振器方向と直交する方向に延在する多角形状となっている。溝45Aのうち長手方向の端部は、例えば尖形状となっている。なお、溝45Aのうち長手方向の端部が尖形状となっている場合には、溝45Aに、へき開のガイド性を強く持たせることができる。また、基板10内において、溝45Aの深さD1は、例えば、溝45Bの深さD2とほぼ等しくなっている。溝45Aの深さD1は、例えば、1〜2μm程度であり、溝45Bの深さD2は、例えば、2〜2.5μm程度である。また、溝45Aの底面の幅W1は、例えば、溝45Bの底面の幅W2の3倍以上となっている。なお、溝45Aの底面の幅W1は、溝45Bの底面の幅W2の10倍程度とすることも可能である。溝45Aの底面の幅W1は、例えば、10μm程度であり、緩やかなガイド性を有している。
また、溝45Bは、溝45Aの底面に形成されており、基板10の半導体層20側の表面には、浅い溝45Aと、少なくとも浅い溝45Aの内部に形成された深い溝45Bとによって多段溝45が形成されている。溝45A,45B(多段溝45)は、例えば、図8に示したように、へき開ラインLに相当する箇所に形成されており、へき開ラインLと平行な帯状の形状となっている。また、溝45A,45B(多段溝45)は、例えば、図8に示したように、ウェハWの表面のうち、ウェハW上に形成されたリッジ部20A同士の間であって、かつ上部電極32の未形成領域に形成されている。
なお、図8には、溝45Bが溝45Aの短手方向の中央部分に形成されている場合が例示されているが、例えば、図9に示したように、溝45Bが溝45Aの短手方向の中央から外れた部分に形成されていてもよい。このとき、溝45Bが、例えば、図9に示したように、溝45Aの底面のうち、後端面S2側に形成されていてもよいし、図示しないが、溝45Aの底面のうち、前端面S1側に形成されていてもよい。
次に、多段溝45を利用して(具体的には基板10が半導体層20側に反るような力を基板10に加え、多段溝45に応力を集中させることにより)、基板10をへき開し、へき開ラインLに沿って前端面S1および後端面S2を形成する。続いて、前端面S1および後端面S2に多層反射膜を形成する。最後に、バー状の基板10をダイシングする。このようにして、本実施の形態の半導体レーザ1が製造される。
[半導体レーザ1の作用・効果]
次に、本実施の形態の半導体レーザ1の作用および効果について説明する。
本実施の形態の半導体レーザ1では、上部電極32および下部電極33に所定の電流が供給されると、リッジ部20Aにより電流狭窄された電流が活性層22の電流注入領域(発光領域22A)に注入され、これにより電子と正孔の再結合による発光が生じる。この光は、前端面S1および後端面S2に形成された多層反射膜により反射され、所定の波長でレーザ発振を生じ、前端面S1側からビームとして外部に射出される。
ところで、本実施の形態では、へき開ラインLには、浅い溝45Aと、少なくとも浅い溝45Aの内部に形成された深い溝45Bとを含む多段溝45が、基板10の半導体層20側の表面に形成されている。これにより、溝45Aよりも幅の狭い溝45Bによるガイド効果によって、へき開を高い位置精度で行うことができる。また、幅の広い溝45Aは、緩やかなガイド性を持っているので、へき開位置が溝45Bから外れた場合でも、幅の広い溝45Aの内側にへき開位置を確実に持ってくることができる。これにより、へき開に起因する歩留りを向上させることができる。また、溝45Aは、へき開の際にへき開面に発生し得る、微細な断層が活性層22にまで延びるのを阻害することが可能である。これにより、CODレベルおよびESDレベルを高くすることが可能となる。さらに、溝45Bが、溝45Aの底面のうち、後端面S2側に形成されている場合には、前端面S1側の多段切欠き30の方が、後端面S2側の多段切欠き30よりも、切欠き量が大きくなる。これにより、前端面S1近傍の歪みの緩和量をより大きくすることができるので、CODレベルおよびESDレベルをさらに高くすることが可能となる。
このように、本実施の形態では、微細な断層が活性層22にまで延びるのを抑制すると同時に、へき開位置がずれるのを抑制することができるので、CODレベルおよびESDレベルを高くすることができるだけでなく、へき開に起因する歩留りを向上させることができる。
[変形例]
上記実施の形態では、例えばドライエッチングプロセスにおいて、開口31B内に露出している半導体層20を基板10のエッチングを遅らせるマスクとして使いながら、基板10を選択的にエッチングすることにより、溝45A,45Bを一括で形成していたが、他の方法を用いて溝45A,45Bを一括で形成することも可能である。例えば、まず、図10(A),(B)に示したように、絶縁層31上に形成したレジスト層46を多重露光したのち、例えばドライエッチングにより選択的に除去(現像)することにより、レジスト層46に多段開口46Aを形成する。ここで、多段開口46A内には、貫通孔の他に、他の部分よりも薄くなっている箇所が存在する。この薄い部分が、次のエッチングプロセスにおいて、基板10のエッチングを遅らせるマスクとして機能する。次に、例えばドライエッチングにより、多段開口46Aを介して、絶縁層31、半導体層20および基板10を選択的に除去する。このとき、多段開口46A内には、上述したように基板10のエッチングを遅らせるマスクとして機能する薄い部分があるので、この薄い部分の無いところに溝部45Bが形成され、薄い部分のあるところに溝部45Aが形成される。このように、レジスト層46に多段開口46Aを設け、その多段開口46Aを介して、絶縁層31、半導体層20および基板10を選択的に除去することによっても、溝45A,45Bを一括で形成することができる。また、この方法を用いた場合には、上記実施の形態で説明したプロセスよりも工程数を減らすことができるので、上記実施の形態で説明した方法よりも、安価に半導体レーザ1を製造することができる。
また、上記実施の形態では、溝45Bは、溝45Aの底面内に、溝45Aの長手方向の長さよりも短く形成されていたが、例えば、図11(A)に示したように、溝45Aの長手方向の長さと同じ長さで形成されていてもよい。また、上記実施の形態では、溝部45Bは、溝45Aの底面内にだけ形成されていたが、例えば、図11(B)に示したように、溝45Aの底面からはみ出して形成されていてもよい。また、溝部45Aが、例えば、図11(C)に示したように、溝部45Bの端部にだけ形成されていてもよい。
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記の実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形可能である。
例えば、上記実施の形態等では、半導体レーザ1がリッジ部20Aを1つだけ備えている場合について説明していたが、複数備えていてもよい。
また、上記実施の形態等では、窒化ガリウム系の半導体レーザを例にして本発明を説明したが、他の化合物半導体レーザ、例えば、例えば、GaInAsP系などの赤色半導体レーザ、ZnCdMgSSeTeなどのII−VI族の半導体レーザにも適用可能である。また、AlGaAs系、InGaAs系、InP系、GaInAsNP系などの、発振波長が可視域とは限らないような半導体レーザにも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る半導体レーザの斜視図である。 図1の半導体レーザの製造方法の一例について説明するための断面図および上面図である。 図2に続く工程について説明するための断面図および上面図である。 図3に続く工程について説明するための断面図および上面図である。 図4に続く工程について説明するための断面図および上面図である。 図5に続く工程について説明するための断面図および上面図である。 図6に続く工程について説明するための断面図および上面図である。 図7の工程における上面の全体構成の一例を表す上面図である。 図7の工程における上面の全体構成の他の例を表す上面図である。 図1の半導体レーザの製造方法の他の例について説明するための上面図である。 図1の半導体レーザの製造方法のその他の例について説明するための上面図である。
符号の説明
1…半導体レーザ、10…基板、20…半導体層、20A…リッジ部、21…下部クラッド層、22…活性層、22A…発光領域、23…上部ガイド層、24…コンタクト層、30…多段切欠き、30A…第1の切欠き、30B…第2の切欠き、31…絶縁層、32…上部電極、33…下部電極、45…多段溝、45A,45B…溝、S1…前端面、S2…後端面。

Claims (8)

  1. 半導体基板上に、帯状の光導波路を有すると共に、前記光導波路を当該光導波路の延在方向から挟み込む一対のへき開面を有するレーザ構造部を備え、
    前記レーザ構造部は、前記半導体基板上に、前記光導波路を有する半導体層を形成したのち、へき開ラインに平行な第1の溝を、前記半導体基板のうち前記半導体層側の表面に形成すると共に、少なくとも前記第1の溝の内部に第2の溝を形成することにより前記第1の溝および前記第2の溝を含む多段溝を形成し、前記多段溝を利用して前記半導体基板をへき開することにより形成されたものである半導体レーザ。
  2. 前記第1の溝および前記第2の溝のそれぞれの短手方向の幅は以下の関係を満たす請求項1に記載の半導体レーザ。
    W1/W2≧3/1
    W1:前記第1の溝の幅
    W2:前記第2の溝の幅
  3. 前記第1の溝の長手方向の端部は積層方向から見て尖形状となっている請求項1に記載の半導体レーザ。
  4. 前記第2の溝は前記第1の溝の短手方向の中央部分に形成されている請求項1に記載の半導体レーザ。
  5. 前記第2の溝は前記第1の溝の短手方向の中央から外れた部分に形成されている請求項1に記載の半導体レーザ。
  6. 前記半導体基板は、III−V族窒化物半導体からなる請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の半導体レーザ。
  7. 半導体基板上に、帯状の光導波路を有する半導体層を形成したのち、へき開ラインに平行な第1の溝を、前記半導体基板のうち前記半導体層側の表面に形成すると共に、少なくとも前記第1の溝の内部に第2の溝を形成することにより前記第1の溝および前記第2の溝を含む多段溝を形成する第1の工程と、
    前記多段溝を利用して前記半導体基板をへき開することにより、前記光導波路を当該光導波路の延在方向から挟み込む一対のへき開面を有するレーザ構造部を形成する第2の工程と
    を含む半導体レーザの製造方法。
  8. 前記第1の工程において、多重露光および現像によって形成された多段開口を有するレジスト層を配置したのち、前記多段開口を介して前記半導体基板をエッチングすることにより、前記第1の溝および前記第2の溝を一括で形成する請求項7に記載の半導体レーザの製造方法。
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