JP3254812B2 - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ及びその製造方法Info
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- JP3254812B2 JP3254812B2 JP12872493A JP12872493A JP3254812B2 JP 3254812 B2 JP3254812 B2 JP 3254812B2 JP 12872493 A JP12872493 A JP 12872493A JP 12872493 A JP12872493 A JP 12872493A JP 3254812 B2 JP3254812 B2 JP 3254812B2
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- laser
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01S—DEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
- H01S5/00—Semiconductor lasers
- H01S5/10—Construction or shape of the optical resonator, e.g. extended or external cavity, coupled cavities, bent-guide, varying width, thickness or composition of the active region
- H01S5/16—Window-type lasers, i.e. with a region of non-absorbing material between the active region and the reflecting surface
- H01S5/164—Window-type lasers, i.e. with a region of non-absorbing material between the active region and the reflecting surface with window regions comprising semiconductor material with a wider bandgap than the active layer
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- Semiconductor Lasers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信などにおいて用
いられるファイバ増幅器へ適用可能な高信頼高出力励起
光源並びに第二高調波発生用光源としての利用が可能な
半導体レーザ及びその製造方法に関する。
いられるファイバ増幅器へ適用可能な高信頼高出力励起
光源並びに第二高調波発生用光源としての利用が可能な
半導体レーザ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Er3+イオンがドープされたファイバ増
幅器は、石英系シングルモードファイバ(SMF)の光
伝搬損失が最小となる1.55μm帯での動作が可能である
ため、光通信のキーデバイスとして注目を集めている。
レーザ発振或いは増幅に用いるEr3+イオン励起用の光
源波長としては1.48μm、0.98μm、0.82μm帯が検討
されている。
幅器は、石英系シングルモードファイバ(SMF)の光
伝搬損失が最小となる1.55μm帯での動作が可能である
ため、光通信のキーデバイスとして注目を集めている。
レーザ発振或いは増幅に用いるEr3+イオン励起用の光
源波長としては1.48μm、0.98μm、0.82μm帯が検討
されている。
【0003】特に、0.98μm帯では、増幅効率が高く、
ノイズ特性が良いことが確認されており、励起波長帯と
して有望である。この波長帯での励起レーザとしてはT
i:サファイアレーザが用いられてきた。一方、最近のI
nGaAs層を活性層とする歪量子井戸レーザがこの波長
帯で発振することから、小型のレーザとして盛んに研究
されている。低閾値、高効率特性を有する0.98μmレー
ザが報告されているが、高出力時に、結晶内の転位等に
起因する特性劣化が観測され、十分な寿命を持つ半導体
の励起用レーザは得られていない問題があった。
ノイズ特性が良いことが確認されており、励起波長帯と
して有望である。この波長帯での励起レーザとしてはT
i:サファイアレーザが用いられてきた。一方、最近のI
nGaAs層を活性層とする歪量子井戸レーザがこの波長
帯で発振することから、小型のレーザとして盛んに研究
されている。低閾値、高効率特性を有する0.98μmレー
ザが報告されているが、高出力時に、結晶内の転位等に
起因する特性劣化が観測され、十分な寿命を持つ半導体
の励起用レーザは得られていない問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】半導体レーザの劣化姿
態について、これまで幾つかの検討が行われてきてい
る。結晶欠陥の増殖と移動、共振器の光学的損傷破壊
(COD:Catastropic Optical Damage)や表面状態の
変化、及びその他のオーミック電極や点欠陥に起因する
ものに大別される。GaAsを基板とする0.8μm帯短波
長GaAs/AlGaAsレーザにとって、劣化の早い順に、
光学損傷、転位層によるダークライン劣化、反射面劣化
であることが知られている。
態について、これまで幾つかの検討が行われてきてい
る。結晶欠陥の増殖と移動、共振器の光学的損傷破壊
(COD:Catastropic Optical Damage)や表面状態の
変化、及びその他のオーミック電極や点欠陥に起因する
ものに大別される。GaAsを基板とする0.8μm帯短波
長GaAs/AlGaAsレーザにとって、劣化の早い順に、
光学損傷、転位層によるダークライン劣化、反射面劣化
であることが知られている。
【0005】CODは、レーザの動作電流を増してゆく
と、突然光出力が低下し、非可逆的な破壊が生じる現象
として知られている。これは、半導体レーザの共振器端
面付近がレーザ光に対し若干吸収領域となっていること
による。半導体結晶表面に存在する表面凖位を介した非
発光再結合が起こり、共振器端部では内部キャリア密度
に比べ低下する。そのため、共振器内部の最大利得が得
られる発振波長に対し端面付近ではキャリア密度低下に
より利得が得られず吸収領域となる。光吸収により端面
付近で温度上昇が起こりバンドギャップEgは減少す
る。さらに吸収が増え温度が上昇するフィードバックが
かかり端面溶融に到り素子が破壊される。
と、突然光出力が低下し、非可逆的な破壊が生じる現象
として知られている。これは、半導体レーザの共振器端
面付近がレーザ光に対し若干吸収領域となっていること
による。半導体結晶表面に存在する表面凖位を介した非
発光再結合が起こり、共振器端部では内部キャリア密度
に比べ低下する。そのため、共振器内部の最大利得が得
られる発振波長に対し端面付近ではキャリア密度低下に
より利得が得られず吸収領域となる。光吸収により端面
付近で温度上昇が起こりバンドギャップEgは減少す
る。さらに吸収が増え温度が上昇するフィードバックが
かかり端面溶融に到り素子が破壊される。
【0006】従って、CODの臨界光出力を高くするた
めには、反射面近傍の活性領域がレーザ光の吸収領域に
ならないようにすれば、正帰還がかからなくなり、問題
は解決する。また、臨界光出力は、結晶材料の熱伝導率
が高いほど高くなり、最終的には発熱による熱飽和によ
って決定される。具体的には、反射面近傍の活性層を中
央部の活性層よりもバンドギャップの大きい結晶材料で
構成する(ウィンドウ構造)、または表面再結合の少な
い結晶材料でレーザダイオードを構成することが考えら
れる。
めには、反射面近傍の活性領域がレーザ光の吸収領域に
ならないようにすれば、正帰還がかからなくなり、問題
は解決する。また、臨界光出力は、結晶材料の熱伝導率
が高いほど高くなり、最終的には発熱による熱飽和によ
って決定される。具体的には、反射面近傍の活性層を中
央部の活性層よりもバンドギャップの大きい結晶材料で
構成する(ウィンドウ構造)、または表面再結合の少な
い結晶材料でレーザダイオードを構成することが考えら
れる。
【0007】これまで、ウィンドウ構造としては、不純
物拡散、並びに再成長による非吸収ミラー(NAM:No
n Absobing Mirror )が提案されている。前者は、Zn,
Si等の熱拡散を利用し、活性層付近で結晶のディスオ
ーダ化をはかり端面付近の実行屈折率を下げ、発振波長
に対し透明になることを利用する。後者は、元のAlGa
As/GaAsレーザエピタキシャル膜において共振器端部
で活性層に達するまでエッチングし、再度、AlxGa1-x
Asを埋め込み成長させた構造としている。ここで、Al
組成比zを活性層バンドギャップEgを考慮して適切に
大きく選ぶことにより共振器端部の層は発振波長に対し
て透明になり、ウィンドウ構造が構成される。
物拡散、並びに再成長による非吸収ミラー(NAM:No
n Absobing Mirror )が提案されている。前者は、Zn,
Si等の熱拡散を利用し、活性層付近で結晶のディスオ
ーダ化をはかり端面付近の実行屈折率を下げ、発振波長
に対し透明になることを利用する。後者は、元のAlGa
As/GaAsレーザエピタキシャル膜において共振器端部
で活性層に達するまでエッチングし、再度、AlxGa1-x
Asを埋め込み成長させた構造としている。ここで、Al
組成比zを活性層バンドギャップEgを考慮して適切に
大きく選ぶことにより共振器端部の層は発振波長に対し
て透明になり、ウィンドウ構造が構成される。
【0008】しかし、これまでのGaAs/AlGaAs短波
系レーザのウィンドウ構造形成法では、不純物を拡散さ
せるための高温処理過程や、高品質のAlGaAs膜を得
るため700℃以上の高温でのAlGaAs埋め込みウィ
ンドウ再成長が必要である。高濃度p型キャップ層等の
p型ドーパントの拡散並びに量子井戸層を含むレーザエ
ピタキシャル特性の劣化が懸念されていた。また、化学
的には活性なAlGaAs埋め込み再成長界面の表面再結
合が大きい問題があった。
系レーザのウィンドウ構造形成法では、不純物を拡散さ
せるための高温処理過程や、高品質のAlGaAs膜を得
るため700℃以上の高温でのAlGaAs埋め込みウィ
ンドウ再成長が必要である。高濃度p型キャップ層等の
p型ドーパントの拡散並びに量子井戸層を含むレーザエ
ピタキシャル特性の劣化が懸念されていた。また、化学
的には活性なAlGaAs埋め込み再成長界面の表面再結
合が大きい問題があった。
【0009】本発明は、上記従来技術に鑑みて成された
ものであり、低温プロセスで表面再結合が小さく、化学
的に安定な埋め込みウィンドウ構造を提供し、高信頼性
で高出力の0.98μm帯半導体レーザ及びその製造方法を
提供することを目的とする。
ものであり、低温プロセスで表面再結合が小さく、化学
的に安定な埋め込みウィンドウ構造を提供し、高信頼性
で高出力の0.98μm帯半導体レーザ及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の半導体レーザの構成は単一或いは多重のInyGa
1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAlxG
a1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタク
ト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半導
体レーザにおいて、共振器両端部に、共振器方向にある
一定の長さで、活性層を横切ってInGaP層を埋め込む
ことを特徴とする。また、上記目的を達成する本発明の
半導体レーザの製造方法の構成は単一或いは多重のIny
Ga1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAl
xGa1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタ
クト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半
導体レーザを製造する方法において、共振器両端部に、
共振器方向にある一定の長さで、活性層を横切ってIn
GaP層を埋め込み成長させる際、活性層よりも深くエ
ッチングされたウィンドウ近傍部以外を除去したストラ
イプ状の絶縁膜を用いることを特徴とする。
発明の半導体レーザの構成は単一或いは多重のInyGa
1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAlxG
a1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタク
ト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半導
体レーザにおいて、共振器両端部に、共振器方向にある
一定の長さで、活性層を横切ってInGaP層を埋め込む
ことを特徴とする。また、上記目的を達成する本発明の
半導体レーザの製造方法の構成は単一或いは多重のIny
Ga1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAl
xGa1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタ
クト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半
導体レーザを製造する方法において、共振器両端部に、
共振器方向にある一定の長さで、活性層を横切ってIn
GaP層を埋め込み成長させる際、活性層よりも深くエ
ッチングされたウィンドウ近傍部以外を除去したストラ
イプ状の絶縁膜を用いることを特徴とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成する本
発明の半導体レーザの構成は単一或いは多重のInyGa
1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAlxG
a1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタク
ト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半導
体レーザを製造する方法において、共振器両端部に、共
振器方向にある一定の長さで、活性層を横切ってInGa
P層を埋め込み成長させる際、活性層よりも深くエッチ
ングされたウィンドウ近傍部以外を除去したストライプ
状の絶縁膜を用いることを特徴とする。
発明の半導体レーザの構成は単一或いは多重のInyGa
1-yAs量子井戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAlxG
a1-xAsからなるクラッド層、ガイド層並びにコンタク
ト層等で構成されたエピタキシャル成長膜を用いた半導
体レーザを製造する方法において、共振器両端部に、共
振器方向にある一定の長さで、活性層を横切ってInGa
P層を埋め込み成長させる際、活性層よりも深くエッチ
ングされたウィンドウ近傍部以外を除去したストライプ
状の絶縁膜を用いることを特徴とする。
【0012】この構造を実現するためには、先ず、エピ
タキシャル結晶成長装置(MOVPE法:有機金属気相
成長法或いはMBE法:分子エピタキシー法)により、
エピタキシャル層2〜10まで成長する。典型的な値と
しては、n−AlxGa1-xAsクラッド層3、p−AlxGa
1-xAsクラッド層9のAl組成比xは0.3〜0.6、AlzGa
1-zAsガイド層4,8のAl組成比zは0.2〜0.5とし、
n−AlxGa1-xAsクラッド層3にはnドーパントとし
てSe,Si等を、p−AlxGa1-xAsクラッド層9には、
Zn,Mg,Be等を用いそれぞれ5×1017cm-3程度ドープ
する。
タキシャル結晶成長装置(MOVPE法:有機金属気相
成長法或いはMBE法:分子エピタキシー法)により、
エピタキシャル層2〜10まで成長する。典型的な値と
しては、n−AlxGa1-xAsクラッド層3、p−AlxGa
1-xAsクラッド層9のAl組成比xは0.3〜0.6、AlzGa
1-zAsガイド層4,8のAl組成比zは0.2〜0.5とし、
n−AlxGa1-xAsクラッド層3にはnドーパントとし
てSe,Si等を、p−AlxGa1-xAsクラッド層9には、
Zn,Mg,Be等を用いそれぞれ5×1017cm-3程度ドープ
する。
【0013】AlzGa1-zAsガイド層4,8には、それ
ぞれn或いはpをドープするか、アンドープで用いる。
InyGa1-yAs井戸層6のIn組成比y及び厚さは、典型
例として、0.2,10nmとする。p+−GaAsコンタクト層
10は、オーミック電極のため5×1019cm-3以上のZn
等のpドーパントの高濃度ドープを行う。
ぞれn或いはpをドープするか、アンドープで用いる。
InyGa1-yAs井戸層6のIn組成比y及び厚さは、典型
例として、0.2,10nmとする。p+−GaAsコンタクト層
10は、オーミック電極のため5×1019cm-3以上のZn
等のpドーパントの高濃度ドープを行う。
【0014】次に、InGaP埋め込みウィンドウ層11
を形成するため、共振器ピッチ長毎に10〜80μmストラ
イプ幅で活性層を横切る深さまでエッチングを行い、そ
の後、600〜650℃で、GaAsに格子整合したInGaPの
選択埋め込み成長をMOVPE法で行う。即ち、図3
(a)に示すように、先ず、レーザエピタキシャル基板
にSiO2或いはSiN等の絶縁膜12をデポする。
を形成するため、共振器ピッチ長毎に10〜80μmストラ
イプ幅で活性層を横切る深さまでエッチングを行い、そ
の後、600〜650℃で、GaAsに格子整合したInGaPの
選択埋め込み成長をMOVPE法で行う。即ち、図3
(a)に示すように、先ず、レーザエピタキシャル基板
にSiO2或いはSiN等の絶縁膜12をデポする。
【0015】次に、図3(b)に示すように、ストライ
プ状の埋め込みウィンドウ用パタン形成を行い、ドライ
エッチング法で絶縁膜12の窓開けエッチングを行う。
そのピッチは、レーザ共振器長に合わせて設定する。そ
の後、図3(c)に示すように、H2SO4系或いはNH
4OH系のエッチング液で活性層6よりも深く、概略2
〜3μmの深さまでエッチングする。エッチングは、基
板面方向を適切に選ぶことにより逆メサ形状にする。こ
の際、リアクティブイオンエッチング等によるドライエ
ッチングも用いることができる。
プ状の埋め込みウィンドウ用パタン形成を行い、ドライ
エッチング法で絶縁膜12の窓開けエッチングを行う。
そのピッチは、レーザ共振器長に合わせて設定する。そ
の後、図3(c)に示すように、H2SO4系或いはNH
4OH系のエッチング液で活性層6よりも深く、概略2
〜3μmの深さまでエッチングする。エッチングは、基
板面方向を適切に選ぶことにより逆メサ形状にする。こ
の際、リアクティブイオンエッチング等によるドライエ
ッチングも用いることができる。
【0016】引続き、図3(d)に示すように、選択マ
スクとなる絶縁膜12上のポリ成長を避けるため、ホト
プロセスによりウィンドウ近傍を除き、絶縁膜12を除
去し、5〜50μm程度のストライプ幅の選択マスクとし
て複数部残す。この幅は、成長種In,Gaの絶縁膜12
上でのマクグレーション距離より短いため、絶縁膜12
上でのポリ成長はほぼ抑えられる。更に、図3(e)に
示すように、MOVPEを用いてInGaPの低温埋め込
み成長(600〜650℃)を行う。
スクとなる絶縁膜12上のポリ成長を避けるため、ホト
プロセスによりウィンドウ近傍を除き、絶縁膜12を除
去し、5〜50μm程度のストライプ幅の選択マスクとし
て複数部残す。この幅は、成長種In,Gaの絶縁膜12
上でのマクグレーション距離より短いため、絶縁膜12
上でのポリ成長はほぼ抑えられる。更に、図3(e)に
示すように、MOVPEを用いてInGaPの低温埋め込
み成長(600〜650℃)を行う。
【0017】その後、図3(f)に示すように、フォト
プロセスを用いてパターニングを行い、埋め込みウィン
ドウ部以外のレーザエピタキシャル上に成長したInGa
PをHCl等のエッチング液で選択的(GaAsに対し)
にエッチングを行い、最後に絶縁膜12の除去を行い、
InGaP埋め込みウィンドウ付きレーザエピタキシャル
成長膜が完成する。
プロセスを用いてパターニングを行い、埋め込みウィン
ドウ部以外のレーザエピタキシャル上に成長したInGa
PをHCl等のエッチング液で選択的(GaAsに対し)
にエッチングを行い、最後に絶縁膜12の除去を行い、
InGaP埋め込みウィンドウ付きレーザエピタキシャル
成長膜が完成する。
【0018】埋め込み成長の後、図4に示すように、コ
ンタクト層10並びにクラッド層9に幅1.5〜3μm程
度のリッジを形成するため、フォトリソグラフィーでパ
ターニングし、これをマスクとしてウェット或いはドラ
イエッチングでコンタクト層10並びにクラッド層9を
エッチングする。深さは、横モードを考慮して決定し、
ガイド層8までエッチングする場合もある。
ンタクト層10並びにクラッド層9に幅1.5〜3μm程
度のリッジを形成するため、フォトリソグラフィーでパ
ターニングし、これをマスクとしてウェット或いはドラ
イエッチングでコンタクト層10並びにクラッド層9を
エッチングする。深さは、横モードを考慮して決定し、
ガイド層8までエッチングする場合もある。
【0019】リッジ形成後、マスクを剥離し、スパッタ
リング等で絶縁膜11(SiO2等)を表面全体に形成
し、リッジ上部のSiO2をエッチオフした後、Cr/Au
或いはTi/Pt/Au等のp電極13、AuGeNi等のn
電極14を形成する。その後、オーミックシンターし、
図1のレーザ構造が完成する。
リング等で絶縁膜11(SiO2等)を表面全体に形成
し、リッジ上部のSiO2をエッチオフした後、Cr/Au
或いはTi/Pt/Au等のp電極13、AuGeNi等のn
電極14を形成する。その後、オーミックシンターし、
図1のレーザ構造が完成する。
【0020】上記実施例に係る半導体レーザについて、
電流−光出力特性について測定したところ、図5に示す
結果が得られた。図5において、は、本実施例のIn
GaP埋め込みウィンドウ構造を持つ半導体レーザの結
果であり、はそのようなウィンドウ構造を持たない従
来の半導体レーザの結果である。図5から明らかなよう
に、従来の半導体レーザは高出力時に突発的な光出力の
低下が見られるのに対し、本実施例の半導体レーザは、
高出力時の光出力の突発的な低下が見られず、可逆的な
熱飽和特性が観測されることが判る。従って、本実施例
の半導体レーザは、従来よりも、高電流での長期通電試
験でも、CODによる故障劣化は解決されることにな
る。
電流−光出力特性について測定したところ、図5に示す
結果が得られた。図5において、は、本実施例のIn
GaP埋め込みウィンドウ構造を持つ半導体レーザの結
果であり、はそのようなウィンドウ構造を持たない従
来の半導体レーザの結果である。図5から明らかなよう
に、従来の半導体レーザは高出力時に突発的な光出力の
低下が見られるのに対し、本実施例の半導体レーザは、
高出力時の光出力の突発的な低下が見られず、可逆的な
熱飽和特性が観測されることが判る。従って、本実施例
の半導体レーザは、従来よりも、高電流での長期通電試
験でも、CODによる故障劣化は解決されることにな
る。
【0021】尚、上記実施例では、活性層6として単一
量子井戸を用いたが、本発明はこれに限るものではな
く、InyGa1-yAsを井戸層、AlGaAsをバリアとする
多重量子井戸構造を活性層6としたレーザエピタキシャ
ル構造にも適用できるものである。また、0.98±0.05μ
mの発振可能なIn組成比並びに厚さは、0.15<y<0.
3、3〜20nmの範囲で選択出来る。
量子井戸を用いたが、本発明はこれに限るものではな
く、InyGa1-yAsを井戸層、AlGaAsをバリアとする
多重量子井戸構造を活性層6としたレーザエピタキシャ
ル構造にも適用できるものである。また、0.98±0.05μ
mの発振可能なIn組成比並びに厚さは、0.15<y<0.
3、3〜20nmの範囲で選択出来る。
【0022】図2に本発明2他の実施例を示す。本実施
例は、コンタクト層10に転位発生及び伝搬を抑えるた
めにInを1×1019〜3×1020の濃度でコドープしたも
のであり、その他の構成は図1に示す実施例と同様であ
る。尚、その他、クラッド層にも臨界膜厚の範囲内で、
Inを1×1019〜3×1020の濃度でコドープしても良
い。
例は、コンタクト層10に転位発生及び伝搬を抑えるた
めにInを1×1019〜3×1020の濃度でコドープしたも
のであり、その他の構成は図1に示す実施例と同様であ
る。尚、その他、クラッド層にも臨界膜厚の範囲内で、
Inを1×1019〜3×1020の濃度でコドープしても良
い。
【0023】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、半導体レーザの活性層よりバンドギャップが
大きく化学的にも安定なInGaP層を通して共振器外部
へレーザ光が出射されるので、高電流注入時、長期的に
電流を注入際に起こるCODによる素子劣化は生ぜず、
AlGaAsウィンドウに比較してより高信頼高出力半導
体レーザが得られる。また、低温成長が可能でGaAsと
の選択エッチングが可能なInGaPを埋め込み層として
用いることにより、従来の高温処理に伴う素子特性の劣
化や歩留りの低下を回避することが可能となる。
たように、半導体レーザの活性層よりバンドギャップが
大きく化学的にも安定なInGaP層を通して共振器外部
へレーザ光が出射されるので、高電流注入時、長期的に
電流を注入際に起こるCODによる素子劣化は生ぜず、
AlGaAsウィンドウに比較してより高信頼高出力半導
体レーザが得られる。また、低温成長が可能でGaAsと
の選択エッチングが可能なInGaPを埋め込み層として
用いることにより、従来の高温処理に伴う素子特性の劣
化や歩留りの低下を回避することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例に係る半導体レーザの断面図
である。
である。
【図2】本発明の他の実施例に係る半導体レーザの断面
図である。
図である。
【図3】埋め込みウィンドウ成長プロセスを示す工程図
である。
である。
【図4】リッジレーザ断面図である。
【図5】光出力特性図である。
1 n+−GaAs基板 2 n+−GaAsバッファ層 3 n−AlxGa1-xAsクラッド層 4,8 AlzGa1-zAsガイド層 5,7 SCH層(AlGaAs:Al組成比は0からガイ
ド組成比zまでの間の値) 6 InyGa1-yAs量子井戸活性層 9 p−AlxGa1-xAsクラッド層 10 p+−GaAsコンタクト層 11 InGaP埋め込みウィンドウ層
ド組成比zまでの間の値) 6 InyGa1-yAs量子井戸活性層 9 p−AlxGa1-xAsクラッド層 10 p+−GaAsコンタクト層 11 InGaP埋め込みウィンドウ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−63982(JP,A) 特開 昭59−155977(JP,A) 特開 平4−162584(JP,A) 1991年(平成3年)春季第38回応用物 理学関係連合講演会予稿集,日本,第3 分冊 29a−D−5,p.964 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50
Claims (1)
- 【請求項1】 単一或いは多重のInyGa1-yAs量子井
戸層(0<y<0.5)からなる活性層とAlxGa1-xAsから
なるクラッド層、ガイド層並びにコンタクト層等で構成
されたエピタキシャル成長膜を用いた半導体レーザを製
造する方法において、共振器両端部に、共振器方向にあ
る一定の長さで、活性層を横切ってInGaP層を埋め込
み成長させる際、活性層よりも深くエッチングされたウ
ィンドウ近傍部以外を除去したストライプ状の絶縁膜を
用いることを特徴とする半導体レーザの製造方法。
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---|---|---|---|
JP12872493A JP3254812B2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 半導体レーザ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP12872493A JP3254812B2 (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 半導体レーザ及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06338657A JPH06338657A (ja) | 1994-12-06 |
JP3254812B2 true JP3254812B2 (ja) | 2002-02-12 |
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ID=14991880
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-
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- 1993-05-31 JP JP12872493A patent/JP3254812B2/ja not_active Expired - Fee Related
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1991年(平成3年)春季第38回応用物理学関係連合講演会予稿集,日本,第3分冊 29a−D−5,p.964 |
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JPH06338657A (ja) | 1994-12-06 |
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