JP3910955B2 - インサート中子及びそれを用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法 - Google Patents

インサート中子及びそれを用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、携帯型動力作業機等に使用される小型空冷2サイクルガソリンエンジン等の内燃エンジン用のシリンダを製造する際に使用される、インサート中子及びそれを使用した製造方法に係り、特に、ハイプレッシャーダイカスト法等の金型鋳造法で製造する場合に、アンダーカット部分となる掃気口部等を合理的に形成することができるインサート中子を用いた製造方法に関する。
携帯型動力作業機等に使用されている小型空冷2サイクルガソリンエンジンのシリンダは、例えば、下記特許文献1等にも見られるように、通常、アルミニウム合金製とされ、ピストンが嵌挿されるシリンダボアを有する胴部と、スキッシュドーム形等の燃焼室が設けられた頭部と、が一体に形成されており、その外周部には多数の冷却フィンが形成されている。
そして、前記シリンダボアには、前記ピストンにより開閉される吸気口及び排気口が上下に段違いで向かい合うように形成されるとともに、該吸気口及び排気口と約90°位置をずらして、所定厚みを有する内壁付きの中空掃気通路が設けられ、この掃気通路の下流側端部(上端部)に、前記ピストンにより開閉される左右一対の掃気口が、前記シリンダボアの前記排気口とは反対方向に向けてやや上向きに形成されている。
なお、前記特許文献1に示されているシリンダは、前記排気口を二分割する縦断面を挟んで対称的に左右一対の掃気口が設けられた所謂二流掃気式のシリンダであるが、掃気口をさらに追加して二対設けた、所謂四流掃気式のものも知られている。
また、前記掃気通路の形態としては、前記特許文献1等に示されている如くの、内壁付き中空のもの及び前記内壁が無いもの(シリンダボア側が開口している)ものの他、クランク室から掃気通路を通じて掃気口に導かれる混合気をピストンのスカート部に接触させるべく、前記掃気通路の上部に所定厚みを有する半壁を残して、その下部に高さ方向に沿って切欠開口部(掃気入口)を形成した、半壁付きのものもある。
前記した如くの2サイクル内燃エンジン用シリンダのうち、特に、内壁付き(半壁付きを含む)中空掃気通路を有するものを、精密な寸法形状の鋳造成形品が低コストで得られるハイプレシャーダイカスト法等の金型鋳造法で製造する場合、前記掃気通路の掃気口部分がアンダーカット部となるが、崩壊性を有するシリンダボア部形成用中子は高圧下では使用できないので、通常は、前記アンダーカット部となる掃気口部分が塞がった状態のシリンダ素材を鋳造成形し、その後、前記掃気口部分を機械加工により切除する(特許文献1参照)ようにされている。
しかしながら、前記した如くに、鋳造後に掃気口を機械加工により切除する場合、工具を挿入するスペースが狭小であること等から、加工作業が極めて難しく、加工精度も上げにくいといった問題があった。この場合、2サイクル内燃エンジンにおいては、掃気口の寸法形状及びその加工精度が、エンジン性能に重大な影響を及ぼすので、前記加工作業上の問題は特に重要である。
また、前記掃気口部分に挿入するインサート中子を使用した金型鋳造法により、前記内壁付き中空掃気通路を有するシリンダを製造することも考えられるが、この場合は、インサート部分が鋳造成形品に残るため、熱伝導性が悪くなるとともに、変形、剥離等の不具合が発生しやすくなるといった問題を生じる。
前記した如くの問題を解消すべく本発明の発明者等は、先に、インサート中子を用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法を提案した。すなわち、インサート中子として、得るべきシリンダのボア径と略等しい外径の円筒状部を有し、この円筒状部から径方向外方に向けて、前記掃気口と略等しい断面寸法形状を有する掃気口形成部、吸気口の少なくともシリンダボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する吸気口形成部、及び、排気口の少なくともボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する排気口形成部を突設したものを用意し、該インサート中子をボア中子金型に外挿するようにしてセットして金型鋳造を行い、前記インサート中子を鋳包んだシリンダ素材を得、しかる後、該シリンダ素材におけるシリンダボアのボーリングを行って、前記インサート中子の前記円筒状部を切削除去し、次いで、前記シリンダ素材に残っている前記インサート中子の前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び排気口形成部をプレス等により離脱除去するようにされる(詳しくは、下記特許文献2、3等参照)。
かかる製造方法によれば、前記インサート中子を用いることで、精密な鋳造成形品が低コストで得られるハイプレシャーダイカスト法を使用でき、しかも、鋳造後に、前記インサート中子の前記円筒状部をシリンダボアの荒ボーリングを行うことで切削除去し、さらに、該荒ボーリングで除去できない前記インサート中子の前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び排気口形成部を、プレス等により離脱除去するようにされるので、インサート部分が鋳造成形品(シリンダ)に全く残らないようにでき、その結果、従来のように、鋳造後に掃気口部分等を機械加工により切除する製造方法や前記掃気口部分等に挿入するインサート中子を使用した従来の金型鋳造法による製造方法に比して、シリンダをより精密にかつより低コストで製造できるとともに、鋳造成形品(シリンダ)に残ってしまうインサート中子による熱伝導性の悪化や変形、剥離等の不具合を招くことがないようにできる。
特開昭58−155114号公報(第1〜3頁、図1〜図2) 特開2000−145536号公報(第1〜8頁、図1〜図8) 特願2002−259132号(明細書・図面)
ところが、前記インサート中子を用いた製造方法においても、次のような問題を生じる。すなわち、前記製造方法により得られたシリンダでは、掃気口、吸気口及び排気口のシリンダボア側端縁部(角部)が鋭角になって(尖って)いるので、この端縁部に製造後に面取りを施す必要がある(主としてピストン保護のため)。
この面取り方法としては、手加工によるもの、機械加工によるもの、電解加工、放電加工によるもの等があるが、いずれの面取り方法も、面取り部の寸法形状等の加工自由度が乏しいとともに、加工精度に難があり、また、面取りに要するコストも高い。さらに、面取り部の寸法形状等にばらつきを生じやすく、前記シリンダを量産する場合、均質なものが得られない。
また、前記面取り部の加工精度が低いと、前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口間(開口位置)に相対的な位置ずれを生じ、前記ピストンによる開閉タイミングが不適正となり、所要のエンジン性能が得られなくなる。
本発明は、前記した如くの従来の問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、内燃エンジン用シリンダを、ハイプレシャーダイカスト法等の金型鋳造法を使用して、熱伝導性の悪化や変形、剥離等の不具合を招くことなく、低コストで精密に製造することができ、しかも、掃気口、吸気口、及び排気口のシリンダボア側端縁部に、寸法形状等の自由度の高い面取り部を高い精度で、かつ、ばらつきを生じることなく合理的に形成することができる、インサート中子及びそれを用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係るインサート中子は、ピストンにより開閉される掃気口が形成された内壁付き中空掃気通路を備えた内燃エンジン用シリンダの製造に使用されるもので、得るべき前記シリンダのボア径より外径が若干小径の円筒状部を有し、該円筒状部から径方向外方に向けて、前記掃気口と略等しい断面寸法形状を有する掃気口形成部、吸気口の少なくともシリンダボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する吸気口形成部、及び、排気口の少なくともボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する排気口形成部、が突設されるとともに、前記円筒状部には、その上端部に旋削下加工の際の回り止め係止用切り欠き部を、ボア中子金型のボア下部形成部に係止されるその下端部に、前記ボア中子金型の係合用凸部に係合される位置決め用切り欠き部を各々設け、前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び前記排気口形成部に、それぞれ前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口のボア側端縁部に面取り部を形成するための面取り形成部が設けられていることを特徴としている。
前記インサート中子は、好ましくは、アルミニウム合金を素材として金型鋳造法により一体成形される。
なお、インサート中子の材質は、前記アルミニウム合金に限られることはなく、他の鉄系金属等を使用できる。また、インサート中子の材料として、得るべきシリンダと同じアルミニウム合金を使用する場合は、シリコン等の添加物の配合量をシリンダ成形用より多くして融点を高くすることにより、相互間の融着等を防ぐようにすると好適である。
一方、本発明に係る内燃エンジン用シリンダの製造方法は、前記インサート中子を使用して、金型鋳造法により前記シリンダを製造することを特徴としている。
より具体的な好ましい態様では、前記インサート中子をボア中子金型にセットして金型鋳造を行い、前記インサート中子を鋳包んだシリンダ素材を得、しかる後、該シリンダ素材におけるシリンダボアのボーリングを行って、前記インサート中子の前記円筒状部を切削除去し、次いで、前記シリンダ素材に残っている前記インサート中子の前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部を、プレス等により径方向内方側に離脱除去して、前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口のシリンダボア側端縁部に面取り部が形成されているシリンダを得るようにされる。
この場合、前記金型鋳造前に、前記インサート中子の少なくとも前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部の外表面に離型剤を塗布乃至メッキして離型層を形成しておくことが好ましい。
なお、前記インサート中子に塗布乃至メッキする離型材としては、クロム、ニッケル、カーボン等が挙げられ、それらを電解メッキや蒸着等の手法で塗布乃至メッキして離型層を形成すると好適である。
前記の如くの構成とされた本発明に係るインサート中子を用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法の好ましい態様においては、前記インサート中子を用いることで、精密な寸法形状の鋳造成形品が低コストで得られるハイプレシャーダイカスト法を使用でき、しかも、鋳造後に、前記インサート中子の前記円筒状部は、シリンダボアの荒ボーリングを行うことで切削除去でき、さらに、該荒ボーリングで除去できない前記インサート中子の残部分(前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部)は、プレス等で押し出すこと等により簡単容易に離脱除去できるので、インサート部分が鋳造成形品(シリンダ)に全く残らないようにできる。
その結果、従来のように、鋳造後に掃気口部分を機械加工により切除する製造方法や、前記掃気口部分に挿入するインサート中子を使用した従来の金型鋳造法による製造方法に比して、シリンダをより精密に、かつ、より低コストで製造できるとともに、鋳造成形品(シリンダ)に残ってしまうインサート中子による熱伝導性の悪化や、変形、剥離等の不具合を招くことがないようにできる。
また、前記インサート中子(の円筒状部)に一体に、前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部が設けられるので、それらが別体とされている従来の製造方法の如くに、得られるシリンダにおける掃気口、吸気口、及び排気口間に相対的な位置ずれが生じることはなく、前記掃気口、前記吸気口、及び、前記排気口の位置が一義的に定まり、そのため、寸法精度の高いシリンダを得ることが可能となる。
さらに、前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部は、荒ボーリング後に物理的に離脱除去できる形状であればよく、前記掃気口、前記吸気口、前記排気口の形状、絞り角度、傾斜角度等を任意に設定することができ、それらを放電加工等により開口形成する場合に比して、設計自由度が高くなるとともに、製造コストを低く抑えることができる。
本発明に係る内燃エンジン用シリンダの製造方法は、インサート中子の掃気口形成部、吸気口形成部、及び排気口形成部に、それぞれ掃気口、吸気口、及び排気口のシリンダボア側端縁部に面取り部を形成するための面取り形成部が設けられていることから、金型鋳造により前記インサート中子を鋳包んだシリンダ素材を得た後、前記インサート中子の前記円筒状部をボーリングにより切削除去するとともに、前記シリンダ素材に残っている前記インサート中子の前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び、前記排気口形成部を、例えば、プレス等により径方向内方側に離脱除去することにより、面取り部付の前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口がシリンダボア側端縁部に形成されるので、製造後に別途に前記端縁部に面取り加工を行う必要はない。
ここで、前記インサート中子の前記掃気口形成部、前記吸気口形成部、及び前記排気口形成部には、前記面取り形成部を任意の寸法形状等で設けることができるので、前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口のシリンダボア側端縁部に形成される面取り部は、その寸法形状等を開口全周にわたり自在に変化させることができ、面取り部の寸法形状等の自由度が格段に向上する。
また、前記面取り形成部の寸法形状は予め一定に形成しておけるので、従来の手加工、機械加工、電解加工、放電加工等による面取りに比して、高い精度が得られるとともに、面取り部の寸法形状等にばらつきを生じにくくでき、さらに、面取りに要するコストも低く、前記シリンダを量産する場合、均質なものが得られる。加えて、従来の手加工、機械加工、電解加工、放電加工等による面取りでは難しい曲面面取り(R形状等)も簡単に施すことができる。
さらに、前記面取り部の寸法形状等が一義的に定まるので、前記掃気口、前記吸気口、及び前記排気口間(開口位置)に相対的な位置ずれを生じにくくなり、そのため、前記ピストンによる開閉タイミングを常時適正に保つことが可能となり、その結果、所要のエンジン性能を確実に得ることができる。
以下、本発明に係るインサート中子を用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法の一実施形態を説明する。
本実施形態の製造方法により製造すべき内燃エンジン用シリンダは、図13(掃気通路を分断する縦断面図)、図14(吸気口及び排気口を分断する縦断面図)に示される如くの、携帯型動力作業機等に使用される小型空冷2サイクルガソリンエンジン用シリンダ1であり、該シリンダ1は、アルミニウム合金製とされ、ピストン60が嵌挿される、シリンダボア10を有する胴部2と、半球形等の燃焼室4が設けられた頭部3と、が一体に形成され、その外周部には多数の冷却フィン9が一体形成される。また、前記燃焼室4には、図示はされていないが、点火プラグ装着穴(鋳造後に雌ねじ部が形成される)が設けられる。
前記シリンダボア10には、前記ピストン60により開閉される吸気口11及び排気口12が、上下に段違いで向かい合うように形成されるとともに、該吸気口11及び排気口12と約90°位置をずらして、二対の中空掃気通路14、14、15、15が設けられる。すなわち、前記シリンダ1は、前記排気口12を二分割する縦断面を挟んで、左右対称的に掃気通路が二対設けられている所謂四流掃気式のものであり、前記各掃気通路14、14、15、15の下流側端部(上端部)に、前記ピストン60により開閉される、左右で対をなす掃気口(掃気出口)16、16、17、17が、前記シリンダボア10の前記排気口12とは反対方向(前記吸気口11側)に向けてやや上向きに形成される。
さらに、前記各掃気通路14、14、15、15は、前述した壁付きのものであり、その上流側端部(下端部)に、左右で対をなす掃気入口21、21,22,22が形成され、この掃気入口21、21、22、22と前記掃気口16、16、17、17との間に、前記シリンダボア10と同径の、所定厚みを有する中間壁部18、18が形成され、また、前記各掃気入口21、21、22、22の下側にも下端壁部23、23、24、24が形成される。
そして、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、及び前記排気口12のシリンダボア側端縁部には、後述する如くにして面取り部(全周面取り)16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aが形成される。なお、図15に、前記各面取り部を代表して、前記掃気口16の面取り部16aを拡大して示す。
前記した如くのシリンダ1を得るための本実施形態の製造方法には、図1(立体画像)に示される如くのインサート中子30が使用される。図示例のインサート中子30は、アルミニウム合金を材料として金型鋳造法により一体成形されたもので、得るべき前記シリンダ1のボア径Dより若干(少なくとも、後述する離型層61の厚さ相当分)小さい外径Diの円筒状部32を有し、該円筒状部32から径方向外方に向けて、前記各掃気口16、16、17、17と略等しい断面寸法形状を有する左右二対の掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口21、21、22、22と略等しい断面寸法形状を有する左右二対の掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口11のシリンダボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する吸気口形成部41、及び、排気口12の少なくともボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する排気口形成部42、が突設されるとともに、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び前記排気口形成部42における根元側(前記円筒状部32側)に、それぞれ前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、及び前記排気口12のシリンダボア側端縁部に、それぞれの面取り部16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aを形成するための、末広がり状の面取り形成部36a、36a、37a、37a、38a、38a、39a、39a、41a、42aが設けられている。
ここでは、前記シリンダ1における前記各掃気口16、16、17、17に対する前記吸気口11及び前記排気口12の位置関係と全く同じに、前記各吸気口形成部41及び前記排気口形成部42は、前記各掃気口形成部36、36、37、37とは約90°位置をずらした前記縦断面上に、上下段違いで向かい合うように設けられている。なお、図2に、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記吸気口形成部41、及び、前記排気口形成部42が同一平面上に配在されていると仮定した場合の横断面を示す。
前記吸気口形成部41及び前記排気口形成部42には、図2、図4を参照すればよくわかるように、前記吸気口11及び前記排気口12におけるシリンダボア側端部を除く部分と略等しい断面形状を有する、鋼製等の反復使用可能な吸気路用中子46及び排気路用中子47のそれぞれの先端部に設けられた円錐台状のボス46a、47aが嵌合せしめられる嵌合穴41b、42bが形成されていて、後述する位置決め及び抜け止めの役割を果たすとともに、中子用材料の削減を図っている。
図1に示す如く、前記円筒状部32の上端部には、必要に応じて前記インサート中子30の内外面を旋削下加工する際の回り止めの為に、係止用切り欠き部32aを設け、下端部には、後述する鋳造用金型との位置合わせの為に、位置決め用切り欠き部32bを設けておくと好適である。
なお、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、前記排気口形成部42、前記吸気路用中子46、及び、前記排気路用中子47の根元側部分(前記各面取り形成部36a、36a、37a、37a、38a、38a、39a、39a、41a、42aを含む)は、いずれも前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、及び前記排気口12のシリンダボア側端部に合わせて、前記円筒状部32側に向かって末広がり形状とされている(後述する図11、図12に示されているように、前記各根元側部分を前記シリンダボア10の内方に押し出し可能とせしめるため)。
また、前記インサート中子30の外表面全体には、必要に応じて、クロム、ニッケル等の離型剤が塗布乃至メッキされた離型層61が形成される。
該離型層61は、通常は、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び、前記排気口形成部42の外表面に形成しておけばよいが、後述する前記インサート中子30の前記円筒状部32を切削除去する際に、前記シリンダボア10の表面が一緒にむしり取られたりすること等を防止するためには、前記の如く、前記インサート中子30の外表面全体に形成しておく方がよい。
前記した如くのインサート中子30を用いて前記シリンダ1を製造するにあたっては、まず、図3、図4に示される如くに、前記インサート中子30の前記位置決め用切り欠き部32bをボア中子金型50の係合用凸部50aに合わせてセットするとともに、前記吸気口形成部41及び前記排気口形成部42に、それぞれ前記吸気路用中子46及び前記排気路用中子47を装着(前記ボス46a、47aを前記嵌合穴41b、42bに嵌合)して、相互の位置決め、抜け止めを行う。
前記ボア中子金型50は、ハイプレッシャーダイカスト法で使用される通常の中子金型であり、前記インサート中子30の前記円筒状部32が外挿される円柱状のボア挿入部51、このボア挿入部51の上方に連設された、前記シリンダ1の前記燃焼室4形状に対応した燃焼室形成部52、前記ボア挿入部51の下方に連設された円柱状のボア下部形成部53、及び、このボア下部形成部53の左右に連設された、前記掃気通路14、14、15、15に対応した掃気通路形成部54、54、(55、55)からなっている。
前記ボア挿入部51は、前記インサート中子30の内径と略同じ外径を有し、また、前記ボア下部形成部53は、その外径が前記ボア挿入部51の外径より大きくされて、前記インサート中子30の前記円筒状部32を受け止め、係止するようになっている。さらに、図3に示されている前記各掃気通路形成部54、54、55、55には、それぞれ前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37が係合せしめられる切欠部56、56、(57、57)や、前記中間壁部18、18、19、19の寸法形状に対応した中間壁部形成用空間58、58、(59、59)、前記下端壁部23、23、(24、24)に対応した下端壁部形成用空間63、63、(64、64)が形成されている。
前記のようにして、前記インサート中子30を前記ボア中子金型50にセットし、前記吸気路用中子46や前記排気路用中子47等を前記のようにセットする等した後に、図5、図6に示される如くに、シリンダ用アルミニュウム合金の溶湯を高圧で注入するハイプレッシャーダイカスト法による金型鋳造を行い、その後、前記ボア中子金型50、前記吸気路用中子46、前記排気路用中子47等を抜き取り、図7、図8に示される如くの、前記インサート中子30が鋳包まれたシリンダ素材1’を得る。
かかる状態において、得られた前記シリンダ素材1’のシリンダボア10と前記インサート中子30とは互いに密着状になっているが、予め、前記インサート中子30の外表面に前記した如くに離型層61を形成しておくことで、それらが互いに融着する等の不具合を生じないようにできる。
しかる後、図9、図10に示される如くに、前記シリンダ素材1’のシリンダボア10の荒ボーリングを行って、前記インサート中子30の前記円筒状部32を切削除去する。このときには、前記インサート中子30の切削除去と同時に、前記シリンダボア10における上端部分(前記インサート中子30の上方に位置する素材部分)も切削形成される。
次いで、図11、図12に示される如くに、前記シリンダ素材1’に残っている前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37及び前記各掃気入口形成部38、38、39、39を、プレス等により、径方向内方(前記シリンダボア10内方)に押し出して、前記シリンダ素材1’から離脱除去する。この場合、前記各掃気口形成部36、36、37、37及び前記各掃気入口形成部38、38、39、39は、前記シリンダボア10内方に向けて末広がり状とされているので、前記シリンダボア10側からプレス等で押圧することにより、容易に離脱除去せしめられる。
同様に、前記シリンダ素材1’に残っている前記吸気口形成部41及び前記排気口形成部42も、プレス等により、それぞれ径方向内方(前記シリンダボア10内方)に押し出して、前記シリンダ素材1’から離脱除去する。この場合も、前記吸気口形成部41及び前記排気口形成部42は、径方向内方に向けて末広がり状とされているので、前記シリンダボア10側からプレス等で押圧することにより、容易に離脱除去せしめられる。
前記のようにして、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び前記排気口形成部42を離脱除去すると、図13、図14に示される如くに、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口12のシリンダボア側端縁部に面取り部(全周面取り)16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aが形成されているシリンダ完成品1が得られる。
前記の如くの構成とされた本実施形態のインサート中子30を用いた2サイクル内燃エンジン用シリンダ1の製造方法においては、前記インサート中子30を用いることで、精密な寸法形状の鋳造成形品が低コストで得られるハイプレシャーダイカスト法を使用でき、しかも、鋳造後に、前記インサート中子30の前記円筒状部32を、前記シリンダボア10の荒ボーリングを行うことで切削除去し、さらに、該荒ボーリングで除去できない前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び、排気口形成部42をプレス等により離脱除去するようにされるので、インサート部分が鋳造成形品(シリンダ)に全く残らないようにでき、その結果、従来のように、鋳造後に、掃気口部分を機械加工により切除する製造方法や、前記掃気口部分に挿入するインサート中子を使用した従来の金型鋳造法による製造方法に比して、シリンダをより精密に、かつ、より低コストで製造できるとともに、製品(シリンダ)に残ってしまうインサート中子による熱伝導性の悪化や、変形、剥離等の不具合を招くことがないようにできる。
また、前記インサート中子30(の円筒状部32)に一体に前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び、前記排気口形成部42が設けられるので、それらが別体とされている従来の製造方法の如くに、得られるシリンダ1における前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、及び前記排気口12間に相対的な位置ずれが生じることはなく、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、及び、前記排気口12の相対位置が一義的に定まり、そのため、寸法精度の高いシリンダを得ることが可能となる。
さらに、前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び、前記排気口形成部42は、シリンダ鋳造後に物理的に離脱除去できる形状であればよく、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口12の形状、絞り度、傾斜角度等を任意に設定することができ、それらを放電加工等により形成する場合に比して、設計自由度が高くなるとともに、製造コストを低く抑えることができる。
前記に加えて、本実施形態の内燃エンジン用シリンダの製造方法は、前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び前記排気口形成部42に、それぞれ前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口12のシリンダボア側端縁部に面取り部(全周面取り)16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aを形成するための面取り形成部36a、36a、37a、37a、38a、38a、39a、39a、41a、42aが設けられていることから、金型鋳造により前記インサート中子30を鋳包んだシリンダ素材1’を得た後、前記インサート中子30の前記円筒状部32をボーリングにより切削除去するとともに、前記シリンダ素材1’に残っている前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び前記排気口形成部42を、プレス等により径方向内方側に離脱除去することにより、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口12のシリンダボア側端縁部に、前記ボーリング径で設定できる面取り幅の面取り部(全周面取り)16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aが形成されるので、製造後に別途に前記端縁部に面取り加工を行う必要はない。
ここで、前記インサート中子30の前記各掃気口形成部36、36、37、37、前記各掃気入口形成部38、38、39、39、前記吸気口形成部41、及び前記排気口形成部42には、前記面取り形成部36a、36a、37a、37a、38a、38a、39a、39a、41a、42aを任意の寸法形状等で設けることができるので、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口2のシリンダボア側端縁部に形成される前記各面取り部16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aは、その寸法形状等を開口全周にわたり自在に変化させることができ、面取り部の寸法形状等の自由度が格段に向上する。
また、前記各面取り部16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aの寸法形状は予め一定に形成しておけるので、従来の手加工、機械加工、電解加工、放電加工等による面取りに比して、高い精度が得られるとともに、面取り部の寸法形状等にばらつきを生じにくくでき、さらに、面取りに要するコストも省け、前記シリンダ1を量産する場合、均質なものが得られる。加えて、従来の手加工、機械加工、電解加工、放電加工等による面取りでは難しい曲面面取り(R形状等)も簡単に施すことができる。
さらに、前記各面取り部16a、16a、17a、17a、21a、21a、22a、22a、11a、12aの寸法形状等が一義的に定まるので、前記各掃気口16、16、17、17、前記各掃気入口21、21、22、22、前記吸気口11、前記排気口2間(開口位置)に相対的な位置ずれを生じにくくなり、そのため、前記ピストンによる開閉タイミングを常時適正に保つことが可能となり、その結果、所要のエンジン性能を確実に得ることができる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において、種々の変更ができるものである。
本発明に係るインサート中子の一実施形態の立体画像を示す図。 図1に示されるインサート中子の、掃気口形成部、吸気口形成部、及び、排気口形成部が同一平面上に配在されていると仮定した場合の横断面図。 前記インサート中子をボア中子金型にセットした状態を示す、掃気口形成部を分断する縦断面図。 前記インサート中子をボア中子金型にセットした状態を示す、吸気口形成部及び排気口形成部を分断する縦断面図。 前記インサート中子及びボア中子金型を使用した金型鋳造工程の説明に供される、掃気通路を分断する縦断面図。 前記インサート中子及びボア中子金型を使用した金型鋳造工程の説明に供される、吸気口及び排気口を分断する縦断面図。 図5、図6に示される金型鋳造工程で得られたシリンダ素材を示す、掃気通路を分断する縦断面図。 図5、図6に示される金型鋳造工程で得られたシリンダ素材を示す、吸気口及び排気口を分断する縦断面図。 図7、図8に示される金型鋳造工程で得られたシリンダ素材のシリンダボアの荒ボーリングを行って前記インサート中子の円筒状部を切削除去する荒ボーリング工程の説明に供される、掃気通路を分断する縦断面図。 図7、図8に示される金型鋳造工程で得られたシリンダ素材のシリンダボアの荒ボーリングを行って前記インサート中子の円筒状部を切削除去する荒ボーリング工程の説明に供される、吸気口及び排気口を分断する縦断面図。 図9、図10に示される荒ボーリング工程で除去されなかった前記インサート中子の掃気口形成部及び掃気入口形成部をプレス等で離脱除去する工程の説明に供される、掃気通路を分断する縦断面図。 図9、図10に示される荒ボーリング工程で除去されなかった前記インサート中子の吸気口形成部及び排気口形成部をプレス等で離脱除去する工程の説明に供される、吸気口及び排気口を分断する縦断面図。 本発明に係るインサート中子を用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法により製造される小型空冷2サイクル内燃エンジンのシリンダ完成品を示す、掃気通路を分断する縦断面図。 本発明に係るインサート中子を用いた内燃エンジン用シリンダの製造方法により製造される小型空冷2サイクル内燃エンジンのシリンダ完成品を示す、吸気口及び排気口を分断する縦断面図。 図13、図14に示される掃気口部分を示し、(A)は要部拡大縦断面図、(B)は(A)のB−B矢視拡大図。
符号の説明
1 空冷2サイクルガソリンエンジン(内燃エンジン)のシリンダ
1’ シリンダ素材
10 シリンダボア
11 吸気口
12 排気口
14、15 中空掃気通路
16、17 掃気口
11a、12a、16a、17a 面取り部
18、19 中間壁部(掃気通路内壁)
30 インサート中子
32 円筒状部
36、37 掃気口形成部
41 吸気口形成部
42 排気口形成部
36a、37a、41a、42a 面取り形成部
50 ボア中子金型
60 ピストン
61 離型層
D ボア径
Di インサート中子の円筒状部外径

Claims (6)

  1. ピストン(60)により開閉される掃気口(16、16、17、17)が形成された内壁(18、18、19、19)付き中空掃気通路(14、14、15、15)を備えた内燃エンジン用シリンダ(1)の製造に使用されるインサート中子(30)であって、
    得るべき前記シリンダ(1)のボア径(D)より外径(Di)が若干小径の円筒状部(32)を有し、該円筒状部(32)から径方向外方に向けて、前記掃気口(16、16、17、17)と略等しい断面寸法形状を有する掃気口形成部(36、36、37、37)、吸気口(11)の少なくともシリンダボア(10)側端部と略等しい断面寸法形状を有する吸気口形成部(41)、及び、排気口(12)の少なくともボア側端部と略等しい断面寸法形状を有する排気口形成部(42)、が突設されるとともに、
    前記円筒状部(32)には、その上端部に旋削下加工の際の回り止め係止用切り欠き部(32a)を、ボア中子金型(50)のボア下部形成部(53)に係止されるその下端部に、前記ボア中子金型(50)の係合用凸部(50a)に係合される位置決め用切り欠き部(32b)を各々設け、
    前記掃気口形成部(36、36、37、37)、前記吸気口形成部(41)、及び、前記排気口形成部(42)に、それぞれ前記掃気口(16、16、17、17)、前記吸気口(11)、及び前記排気口(12)のボア側端縁部に面取り部(16a、16a、17a、17a、11a、12a)を形成するための面取り形成部(36a、36a、37a、37a、41a、42a)が設けられていることを特徴とするインサート中子。
  2. アルミニウム合金を素材として金型鋳造法により一体成形されていることを特徴とする請求項1に記載のインサート中子。
  3. 請求項1又は2に記載のインサート中子(30)を使用して、金型鋳造法により前記シリンダ(1)を製造することを特徴とする内燃エンジン用シリンダの製造方法。
  4. 前記インサート中子(30)をボア中子金型(50)にセットして金型鋳造を行い、前記インサート中子(30)を鋳包んだシリンダ素材(1’)を得、しかる後、該シリンダ素材(1’)におけるシリンダボア(10)のボーリングを行って、前記インサート中子(30)の前記円筒状部(32)を切削除去し、次いで、前記シリンダ素材(1’)に残っている前記インサート中子(30)の前記掃気口形成部(36、36、37、37)、前記吸気口形成部(41)、及び、前記排気口形成部(42)を、プレス等により径方向内方側に離脱除去して、前記掃気口(16、16、17、17)、前記吸気口(11)、及び前記排気口(12)のシリンダボア側端縁部に面取り部(16a、16a、17a、17a、11a、12a)が形成されているシリンダ(1)を得ることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記金型鋳造前に、前記インサート中子(30)の少なくとも前記掃気口形成部(36、36、37、37)、前記吸気口形成部(41)、及び、前記排気口形成部(42)の外表面に、離型剤を塗布乃至メッキして離型層(61)を形成しておくことを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃エンジン用シリンダの製造方法。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の製造方法により製造された内燃エンジン用シリンダ。
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