JP3910431B2 - インクジェットプリンター用インクセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は印字したインクの滲みを防止し、耐水性に優れた印刷物を形成するインクジェットプリンター用インクセットに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
最近パソコンその他のコンピュータの出力装置としてインクジェットプリンターが広く使用されるようになってきた。インクジェットプリンターはまた大型のポスター、広告板等を少数印刷するような場合に有効な手段として広く利用されるようになってきた。
【0003】
インクジェットプリンター用インクは、通常水性媒体中に染料が溶解したものが多く、染料として、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、フタロシアニン染料、カルボニウムイオン染料、ニトロ染料、キノリン染料、ナフトキノン染料等が使用されている。染料は水その他の溶剤に可溶であるので非常に薄い着色層を形成することができ、かつ透明感のある色調にすることができるという利点を有する。しかし、紙等の印刷媒体上に染料が付着しているだけなので、水に対する耐性が弱く重ね打ちすると色が滲むという欠点がある。このため紙の表面に平滑なインク受容層を形成させ、インクが滲まずに発色するようにさせた専用紙が市販されている。
【0004】
しかしながら、専用紙の場合インク受容層を紙の表面に処理する工程が加わることによりコスト高になるという欠点がある。またインク受容層を支持する紙製基材が吸湿により変形するという欠点があり、これを抑えるために印刷用紙を厚くすると用紙がかさばるのみならず、用紙コストが上昇するという問題が生ずる。
【0005】
従って本発明の目的は、低コストな普通紙を使用しても耐水性に優れ、同時に重ね打ちにより滲みを生じない耐滲性に優れたインクジェットプリンター用インクセットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、インクジェットプリンター用インクセットの原料である加水分解性シランに含まれる窒素含有有機基が、第一アミン又は第二アミンである場合に耐水性を有し、第三アミン又は第四アンモニウム塩である場合に耐滲性を有すること、及びインクジェットプリンター用インクセットを構成するインクの少なくとも1色を耐水性インクとし、他の少なくとも1色を耐滲性インクとすることにより耐水性と耐滲性が同時に得られることを発見し、本発明に想到した。
【0007】
すなわち本発明のインクジェットプリンター用インクセットは、加水分解性シラン又はその部分加水分解物からゾル−ゲル法により得られたゾル液と水溶性染料化合物及び/又は有機顔料化合物を含むインクジェットプリンター用インクセットであって、前記ゾル液が (a) 下記一般式 (1) :
YR 1 m SiR 2 3−m ・・・ (1)
(ただし Y は窒素含有有機基であり、 R 1 は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、 R 2 は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1である。)により表される窒素含有有機基を有する第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物 100 重量部と、 (b) 下記一般式 (2) :
R 3 n SiR 4 4−n ・・・ (2)
(ただし R 3 は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、 R 4 は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、nは0、1又は2である。)により表される第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物5〜 200 重量部とを加水分解することにより得られた有機ケイ素化合物を含有し、インクジェットプリンター用インクセットを構成するインクの少なくとも1色のインク(以下、耐水性を有するインク又は耐水性インクとも言う)は前記窒素含有有機基 Y が第一アミン又は第二アミンであり、他の少なくとも1色のインク(以下、耐滲性を有するインク又は耐滲性インクとも言う)は前記窒素含有有機基 Y が第三アミン又は第四アンモニウム塩であることを特徴とする。
【0009】
ここでインクジェットプリンター用インクセットが耐水性を有するためには、上記一般式(1)中の窒素含有有機基Yが第一アミン又は第二アミンであるのが好ましく、特に第一の加水分解性シランが以下の加水分解性シランからなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【化3】
【0010】
インクジェットプリンター用インクセットに含まれるゾル液は、上記有機ケイ素化合物とグリシジル基含有化合物又はビニル基含有化合物との反応により得られた化合物を含有していてもよい。
【0011】
またインクジェットプリンター用インクセットが耐滲性を有するためには上記一般式(1)中の窒素含有有機基Yが第三アミン又は第四アンモニウム塩であるのが好ましく、特に第一の加水分解性シランが以下の加水分解性シランであるのが好ましい。
【化4】
【0012】
上記一般式(2)の第二の加水分解性シランがSi(OCH3)4,Si(OC2H5)4,CH3Si(OCH3)3,CH3Si(OC2H5)3及び((CH3)2CH)2Si(OCH3)2からなる群から選ばれた少なくとも1種であるのが好ましい。
【0013】
またインクのpHが7以上であるのが好ましく、上記耐水性有する少なくとも1色のインクと耐滲性を有する少なくとも1色のインクのpHの差が1.0以上であるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0015】
[1] ゾル液の調製
(1) ゾル生成成分
ゾル生成成分としては、(a) 窒素原子を含有する第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部と、(b) 窒素原子を含有しない第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物5〜200重量部とを加水分解して得られる有機ケイ素化合物が好ましい。
【0016】
(A) 第一の加水分解性シラン
第一の加水分解性シランは、目的とする有機ケイ素化合物を水溶性にするために用いる成分であり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができ、またその部分加水分解物を用いることもできる。第一の加水分解性シランとしては、下記一般式(1):
YR1 mSiR2 3-m・・・(1)
(ただしYは窒素含有有機基であり、R1は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、R2は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1であり、好ましくは0である。)により表されるものが好ましい。
【0017】
(a) 窒素含有有機基Y
窒素含有有機基Yとしては、例えば下記一般式(3)〜(7)により表されるものが挙げられる。
【0018】
【化5】
【0019】
▲1▼ 耐水性を有するインクの場合は、上記一般式(3)〜(7)中R5、R6及びR9〜R13はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜8の一価の炭化水素基であり(R12は炭素数1〜8のアルコキシ基でもよく、pが0の場合はR5とR6及びR9〜R11のそれぞれ少なくとも1個、並びにR13は水素原子である。)、R7、R8、R14及びR15は炭素数1〜8の二価の炭化水素基であり(R7とR8、及びR14とR15はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、R16は水素原子であり、Xはハロゲン原子であり、pは0〜3の整数である(ただし上記式(5)のpは1〜3の整数である。)。炭素数1〜8の一価の炭化水素基は下記R1と同じでよい。また炭素数1〜8の二価の炭化水素基としてはアルキレン基等が挙げられる。
【0020】
耐水性インクの窒素含有有機基Yの好ましい具体例としては、下記のものが挙げられる。
H2NCH2-,H(CH3)NCH2-,H2NCH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2-,H2NCH2CH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2CH2-,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2CH2-,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2-,
【0021】
【化6】
【0022】
これらの中では以下のものがより好ましい。
【化7】
【0023】
▲2▼ 耐滲性を有するインクの場合は、上記一般式(3)〜(7)中、R5、R6、R9〜R11、R13及びR16は炭素数1〜8の一価の炭化水素基であり(R5とR6及びR9とR10とR11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、R12は水素原子、炭素数1〜8の一価の炭化水素基又は炭素数1〜8のアルコキシ基であり(R12とR13は同一でも異なっていてもよい。)、R8、R14及びR15は炭素数1〜8の二価の炭化水素基であり(R14とR15は同一でも異なっていてもよい。)、Xはハロゲン原子であり、pは0である。炭素数1〜8の一価の炭化水素基は下記R1と同じでよい。また炭素数1〜8の二価の炭化水素基としてはアルキレン基等が挙げられる。
【0024】
耐滲性インクの窒素含有有機基Yの好ましい具体例としては、下記のものが挙げられる。
(CH3)2NCH2CH2CH2-,(CH3)2NCH2CH2NHCH2CH2CH2-,Cl-・(CH3)3N+ CH2CH2CH2-,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+CH2CH2CH2-,
【0025】
【化8】
【0026】
これらの中では以下のものがより好ましい。
【化9】
【0027】
(b) 一価の炭化水素基R1
R1は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基であり、置換基を有する場合には窒素原子を含有しない。アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等の無置換一価の炭化水素基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子等で置換した、例えばハロゲン化アルキル基等の置換一価の炭化水素基が挙げられるが、置換基は窒素原子を含まないものである。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ヘキシル基等が例示される。
【0028】
(c) アルコキシ基又はアシロキシ基R2
炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、R2の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、アセトキシ基,プロピオニルオキシ基等が例示される。
【0029】
(d) 例示
窒素原子を含有する第一の加水分解性シランの好ましい具体例としては、下記のものを例示することができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
【0030】
▲1▼ 耐水性を有するインクの第一の加水分解性シラン
H2NCH2Si(OCH3)3,H2NCH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2SiCH3(OCH3)2,H2NCH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NCH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H(CH3)NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H(CH3)NCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H(CH3)NCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H(CH3)NCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2
【0031】
【化10】
【0032】
これらの中で下記に示すものが特に好ましい。またこれらの部分加水分解物を用いてもよい。
【化11】
【0033】
▲2▼ 耐滲性を有するインクの第一の加水分解性シラン
(CH3)2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,(CH3)2NCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,Cl-・(CH3)3N+CH2CH2CH2Si(OCH3)3,Cl-・(CH3)3N+CH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+CH2CH2CH2Si(OCH3)3,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+CH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,
【0034】
【化12】
【0035】
これらの中で下記に示すものが特に好ましい。またこれらの部分加水分解物を用いてもよい。
【化13】
【0036】
(B) 第二の加水分解性シラン
第二の加水分解性シランは、下記一般式(2):
R3 nSiR4 4-n・・・(2)
(ただしR3は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、nは0、1又は2である。)により表される。
【0037】
(a) 一価の炭化水素基R3
R3は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基であって、置換基を有する場合には窒素原子を含有しない。R3はR1と同じでよく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ヘキシル基 等が例示される。
【0038】
(b) アルコキシ基又はアシロキシ基R4
R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、アセトキシ基,プロピオニルオキシ基等が例示される。
【0039】
(c) 例示
第二の加水分解性シランの好ましい具体例としては、下記のものを例示することができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
【0040】
【化14】
【0041】
これらのなかで、Si(OCH3)4,Si(OCH2CH3)4,CH3Si(OCH3)3,CH3Si(OCH2CH3)3又は((CH3)2CH)2Si(OCH3)2が特に好ましい。またこれらの部分加水分解物を使用することもできる。
【0042】
(d) 混合比
第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物と第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物との混合比は、前者を100重量部として、後者が5〜200重量部であり、より好ましくは10〜150重量部である。第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物が5重量部未満であるとシリカ成分が不十分であり、また200重量部を超えるとアルカリ領域での安定性が低下する。
【0043】
(2) 溶媒
上記加水分解性シラン又はそれらの部分加水分解物からゾル−ゲル法によりゾル液の主剤となる有機ケイ素化合物を得る場合、溶媒として水を使用するが、必要に応じて親水性有機溶媒を添加するのが好ましい。親水性有機溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、1-プロピルアルコール、2-プロピルアルコール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、グリセロール、ジエチレングリコール等のグリコール類等を挙げることができる。
【0044】
溶媒の量は原料シラン100重量部に対して150〜5,000重量部が好ましい。さらに好ましくは200〜3,000重量部である。溶媒の量が150重量部より少ないと反応が進行しすぎ、系が均一にならない場合がある。また液の保存安定性も低下する場合がある。一方、5,000重量部より多いと経済的に不利な場合が生じる。
【0045】
また、溶媒中の水の量は、水/原料シランのモル比率で5〜80が好ましい。このモル比率が5より少ないと加水分解が完全に進行しにくく、液の安定性が悪化する場合がある。一方、80を超えると経済的に不利な場合が生じる。
【0046】
(4) ゾル−ゲル法
第一又は第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物からゾル−ゲル法により有機ケイ素化合物のゾル液を生成する方法としては、以下のものが挙げられる。
▲1▼ 第一及び第二の加水分解性シラン又はそれらの部分加水分解物を水系溶媒(有機溶媒を含有しても良い)中に滴下する方法、
▲2▼ 第一及び第二の加水分解性シラン又はそれらの部分加水分解物中に水を滴下する方法、
▲3▼ 第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を水系溶媒に滴下し、次いで第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を滴下する方法、及び
▲4▼ 第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を水系溶媒に滴下し、次いで第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を滴下する方法等。ゾル液の安定性の観点から、特に▲1▼の方法が好ましい。
【0047】
[2] ブロック剤
色変化を防止するためには、上記ゾル−ゲル法により得られたゾル液中に存在する第一アミン又は第二アミンを(メタ)アクリル基含有化合物又はグリシジル基含有化合物と反応させてブロックするのが好ましい。好ましい(メタ)アクリル基含有化合物としては、アクリル酸又はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル等のアルキル基の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基又はその無水物含有化合物、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有化合物、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のシラン化合物等を具体例として例示することができ、これらの1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0048】
好ましいグリシジル基含有化合物としては、グリシジルアセテート、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルアリルエーテル等を具体例として例示することができ、これら1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
【0049】
[3] 水溶性染料化合物及び有機顔料化合物
(1) 水溶性染料化合物
本発明に使用する水溶性染料化合物は、一般の水溶性インクの染料成分として使用されるものでよく、特に制限されないが、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等の色を与える公知の色素成分として用いられるものを好適に使用することができる。好ましい具体的例としては、アシッド・イエロー17、アシッド・イエロー23、アシッド・イエロー73、ダイレクト・イエロー86等のイエロー染料、アシッド・レッド1、アシッド・レッド8、アシッド・レッド14、アシッド・レッド37、アシッド・レッド52、アシッド・レッド87、アシッド・レッド92、アシッド・レッド103、アシッド・レッド289、リアクティブレッド4等のマゼンタ染料、アシッド・ブルー9、アシッド・ブルー92、アシッド・ブルー87、リアクティブブルー15、ダイレクト・ブルー86等のシアン染料、アシッド・ブラック2、ダイレクトブラック22、ダイレクトブラック154等のブラック染料等を挙げることができる。
【0050】
なお、このような染料は一般的に水溶性を発現させるためにスルホン酸ナトリウムで修飾され、それらを水に溶解させるとアルカリ性を示すものがほとんどであるが、そのようなものでも好適に使用し得る。
【0051】
(2) 有機顔料化合物
有機顔料化合物は、好ましい具体例としてアニリンブラック、ファーストイエロー、ジスアゾイエロー、パーマネントオレンジ、リゾールレッド、レーキレッドC、パーマネントレッド2B、ブリリアントカーミン6B、カーミン3B、コバルトバイオレット、メチルバイオレットレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、フタロシアニングリーン等を挙げることができる。
【0052】
[4] その他
(1) 添加剤
印刷性を向上させるために、ゾル液の安定性等に悪影響を与えない範囲内で、各種の添加剤を添加することができる。このような添加剤としては、サイジング剤、ポリビニルアルコール等の吸水ポリマー、保湿剤、紫外線吸収剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
【0053】
例えば、ノズル詰まりを抑制し、インク吐出安定性を高めるために保湿剤を添加することができ、具体的には、グリセロール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどを挙げることができ、これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0054】
(2) インク媒体
インク媒体は、水、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等)等の水親和性有機溶媒及びこれらの混合物が好ましい。
【0055】
インク媒体には必要に応じて水溶性有機化合物を配合してもよい。好適な有機化合物としては、多価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセロール等)、多価アルコールアルキルエーテル類(エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等)、多価アルコールアリールエーテル類(エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等)、含窒素複素環化合物類(N-メチル-2- ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2- ピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾジノン、ε-カプロラクム、γ-ブチロラクトン等)、アミド類(ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド等)、アミン類(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等)、含硫黄化合物類(ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等)、及びカーボネート類(プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等)等が挙げられる。これらのうち、特にジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、N-メチル-2-ピロリドン、チオジエタノール等が好ましい。水溶性有機化合物の配合量は、インク媒体を100重量部として、0.1〜20重量部程度とするのが好ましい。
【0056】
[5] インクの調製
第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物と第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物とを加水分解することにより得られた有機ケイ素化合物(II)の添加量は、水溶性染料化合物及び/又は有機顔料化合物(I)の種類により異なるが、(I)成分10重量部に対して2〜60重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。添加量が2重量部より少ないと、耐滲性及び耐水性効果が小さくなり、また60重量部より多いと、もはやそれ以上の耐滲性及び耐水性効果を期待できず、コスト的にも好ましくない。
【0057】
本発明のインクジェットプリンター用インクセットは、上記(I)及び(II)成分の溶剤として上記インク媒体(III)を用いるのが好ましい。インク媒体の使用量は(I)成分10重量部に対し30〜10,000重量部、特に40〜1,000重量部であり、30重量部よりも少ないとインク組成物の保存安定性が低下し、また10,000重量部より多いと画像が乱れ、目的の画像にならない。
【0058】
また本発明のインクジェットプリンター用インクセットのpHは、インク保存安定性の観点から7以上が好ましく、8以上がより好ましい。pHが7未満ではインクの保存安定性が低下するおそれがあるため好ましくない。
【0059】
さらにpH7以上の範囲で、耐水性を有する少なくとも1色のインクと耐滲性を有する少なくとも1色のインクとの間でpHの差が1.0以上あるのが好ましく、耐水性を有するインクが耐滲性を有するインクよりpHが1.0以上高いのが特に好ましい。すなわち、本発明のインクジェットプリンター用インクセットはpHが低くなるとゲル化する傾向があるため、耐水性インクと、耐水性インクよりpHが1.0以上低い耐滲性インクとが紙上で触れ合った場合、耐水性インク成分が境界面でpHが低下することによりゲル化し、耐水性インク成分が耐滲性インク中に拡散することがなくなる。また耐水性インク自体もゲル化により耐滲性を有するようになる。このため、耐滲性インクによる印字部分のみならず、耐水性インク側の印字部分も滲みがなくなり、印字品質をより向上させることが可能になる。
【0060】
上記保湿剤をインク組成物中に配合する場合には、(I)成分10重量部に対し1〜40重量部、特に5〜30重量部配合することが好ましい。ここで配合量が1重量部よりも少ないとインクの吐出安定性が悪くなる場合があり、また40重量部よりも多いと耐水性が弱くなったり、コスト的にも好ましくない場合がある。
【0061】
【実施例】
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0062】
合成例1
120g(6.67mol)の水を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた200mlの反応器に入れ、撹拌しながら44.4g(0.2mol)のH2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3及び15.2g(0.1mol)のSi(OCH3)4の混合物を室温で10分間かけて滴下したところ、25℃から56℃に内温が上昇した。さらにオイルバスにより60〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを取付け、内温を98℃まで上げ、副生したメタノールを除去することにより、耐水性を付与するための有機ケイ素化合物Iの水溶液を137g得た。水溶液中の不揮発分(105℃/3時間)は19.3重量%であったので、これに水を加え不揮発分を15.0重量%に調整した。このもののpHは11.54であった。
【0063】
合成例2
286g(15.9mol)の水を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた500mlの反応器に入れ、撹拌しながら44.4g(0.2mol)のH2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3及び1.76g(0.01mol)の((CH3)2CH)2Si(OCH3)2及び13.7g(0.09mol)のSi(OCH3)4の混合物を室温で10分間かけて滴下したところ、25℃から43℃に内温が上昇した。さらにオイルバスにより60〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を行った。そこに18.7g(0.08mol)のCH2=CHCOOCH2CH2CH2Si(OCH3)3を10分間で滴下した。オイルバスにより80℃に加熱し、そのまま6時間撹拌を行った。次にエステルアダプターを取付け、内温を98℃まで上げ、副生したメタノールを除去することにより、耐水性を付与するための有機ケイ素化合物IIの水溶液を327g得た。水溶液中の不揮発分(105℃/3時間)は15.5重量%であったので、これに水を加え、不揮発分を15.0重量%に調整した。このもののpHは10.23であった。
【0064】
合成例3
856g(47.6mol)の水を撹拌機、温度計及び冷却器を備えた2Lの反応器に入れ、撹拌しながら、200g(0.76mol)の
及び79g(0.38mol)のSi(OCH3)4の混合物を室温で10分間かけて滴下したところ、25℃から40℃に内温が上昇した。さらにオイルバスにより80℃に加熱し、そのまま2時間撹拌を行なった。次にエステルアダプターを取付け、内温を98℃まで上げ、副生したメタノールを除去することにより、耐滲性を付与するための有機ケイ素化合物IIIの水溶液を964g得た。水溶液中の不揮発分(105℃/3時間)は17.9重量%であったので、これに水を加え、不揮発分を15.0重量%に調整した。このもののpHは9.84であった。
【0065】
実施例1
(1) マゼンタインクの調製
合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物III、5.0gのアシッドレッド14(アルドリッチ社製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより耐滲性を有するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは7.9であった。
【0066】
(2) イエローインクの調製
合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物III、5.0gのアシッドイエロー23(東京化成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより、耐滲性を有するイエローインクを調製した。このインクのpHは9.7であった。
【0067】
(3) シアンインクの調製
合成例1により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物I、5.0gのアシッドブルー92(東京化成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより、耐水性を有するシアンインクを調製した。このインクのpHは10.7であった。
【0068】
(4) 評価試験
調製した3色のインクをインクジェットプリンター機BJF-600機(キャノン(株)製)に用いて、普通紙にインクジェット記録を行った。ブラックインクはプリンター付属の顔料系ブラックインクをそのまま使用した。評価は以下の項目について行った。その結果を表1に示す。
【0069】
評価1.ブリーディング評価−1
バック色をブラックにし、字色を各カラー3色で印字した場合の色間の滲み具合を観察した。
○:色間滲みなし
△:やや滲みあり
×:滲みが激しい
【0070】
評価2.ブリーディング評価−2
各カラー3色でべた印字したところに、ブラックで印字した場合の色間の滲み具合を観察した。
○:色間滲みなし
△:やや滲みあり
×:滲みが激しい
【0071】
評価3.ブリーディング評価−3
単字印字し隣接したカラー色間での滲み具合を観察した。
○:色間滲みなし
△:やや滲みあり
×:滲みが激しい
【0072】
評価4.耐水性
インクジェット記録を行った紙を水中に浸漬し、水中から引き上げた時の印字画像の変化を観察した。
○:印字画像変化なし
△:やや水による滲みあり
×:水による滲みが激しい
【0073】
実施例2
(1)マゼンタインクの調製
合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物III、5.0gのアシッドレッド14(アルドリッチ社製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより、耐滲性を有するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは7.9であった。
【0074】
(2) イエローインクの調製
合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物III、5.0gのアシッドイエロー23(東京化成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより、耐滲性を有するイエローインクを調製した。このインクのpHは9.7であった。
【0075】
(3) シアンインクの調製
合成例2により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物II、5.0gのアシッドブルー92(東京化成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混合することにより、耐水性を有するシアンインクを調製した。このインクのpHは9.8であった。
【0076】
(4) 評価試験
調製した3色のインクを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0077】
比較例1
インクジェットプリンター機BJF-600機(キャノン(株)製)付属のマゼンタ、イエロー、シアン及びブラックの4色のインクを用いて普通紙にインクジェット記録を行い、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0078】
比較例2
(1) マゼンタインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例1により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物を用いた以外は、実施例1のマゼンタインク
と同様にして耐水性を有するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは10.1であった。
【0079】
(2) イエローインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例1により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物Iを用いた以外は、実施例1のイエローインク
と同様にして耐水性を有するイエローインクを調製した。このインクのpHは10.9であった。
【0080】
(3) シアンインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例1により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物Iを用いて、実施例1のシアンインクと同様に
して耐水性を有するシアンインクを調製した。このインクのpHは10.7であった。
【0081】
(4) 評価試験
調製した3色のインクを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0082】
比較例3
(1) マゼンタインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例2により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外は、実施例1のマゼンタインクと同様にして耐水性を有するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは7.9であった。
【0083】
(2) イエローインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例2により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外は、実施例1のイエローインクと同様にして耐水性を有するイエローインクを調製した。このインクのpHは9.7であった。
【0084】
(3) シアンインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例2により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外は、実施例1のシアンインクと同様にして耐水性を有するシアンインクを調製した。このインクのpHは9.8であった。
【0085】
(4) 評価試験
調製した3色のインクを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0086】
比較例4
(1) マゼンタインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いて、実施例1のマゼンタインクと同様にして耐滲性を有するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは7.8であった。
【0087】
(2) イエローインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いて、実施例1のイエローインクと同様にして耐滲性を有するイエローインクを調製した。このインクのpHは9.7であった。
【0088】
(3) シアンインクの調製
有機ケイ素化合物として合成例3により製造した33.3g(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いた以外は、実施例1のシアンインクと同様にして耐滲性を有するシアンインクを調製した。このインクのpHは9.4であった。
【0089】
(4) 評価試験
調製した3色のインクを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のインクジェットプリンター用インクセットは、構成するインクの少なくとも1色のインクの原料を第一アミン又は第二アミンを含む加水分解性シランとし、他の少なくとも1色のインクの原料を第三アミン又は第四アンモニウム塩を含む加水分解性シランとするので、普通紙に印字した場合にも優れた耐水性と耐滲性を有する。
Claims (7)
- 加水分解性シラン又はその部分加水分解物からゾル−ゲル法により得られたゾル液と水溶性染料化合物及び/又は有機顔料化合物を含むインクジェットプリンター用インクセットであって、前記ゾル液が (a) 下記一般式 (1) :
YR 1 m SiR 2 3−m ・・・ (1)
(ただし Y は窒素含有有機基であり、 R 1 は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、 R 2 は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1である。)により表される窒素含有有機基を有する第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物 100 重量部と、 (b) 下記一般式 (2) :
R 3 n SiR 4 4−n ・・・ (2)
(ただし R 3 は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)であり、 R 4 は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキシ基であり、nは0、1又は2である。)により表される第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物5〜 200 重量部とを加水分解することにより得られた有機ケイ素化合物を含有し、前記インクジェットプリンター用インクセットを構成するインクの少なくとも1色のインクは前記窒素含有有機基 Y が第一アミン又は第二アミンであり、他の少なくとも1色のインクは前記窒素含有有機基 Y が第三アミン又は第四アンモニウム塩であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクセット。 - 請求項1又は2に記載のインクジェットプリンター用インクセットにおいて、前記ゾル液は、前記有機ケイ素化合物と(メタ)アクリル基含有化合物又はグリシジル基含有化合物との反応により得られた化合物を含有することを特徴とするインクジェットプリンター用インクセット。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェットプリンター用インクセットにおいて、前記第二の加水分解性シランがSi(OCH3)4,Si(OC2H5)4,CH3Si(OCH3)3,CH3Si(OC2H5)3及び((CH3)2CH)2Si(OCH3)2からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクセット。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェットプリンター用インクセッ トにおいて、pHが7以上であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクセット。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のインクジェットプリンター用インクセットにおいて、前記窒素含有有機基 Y が第一アミン又は第二アミンである少なくとも1色のインクと前記窒素含有有機基 Y が第三アミン又は第四アンモニウム塩である少なくとも1色のインクのpHの差が1.0以上であることを特徴とするインクジェットプリンター用インクセット。
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