JP3926144B2 - インクジェット用水性インク組成物およびインクセット - Google Patents

インクジェット用水性インク組成物およびインクセット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、力学的エネルギーおよび/または熱エネルギーによりインクを吐出、飛翔させ、被記録材に対して記録を行うインクジェット記録に好適に用いられる、耐水性を向上させ、かつ滲みを改善したインクジェット用水性インク組成物およびインクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録法は、力学的作用および/または熱的作用を用いてインク小滴を形成し、これを紙などの被記録材(媒体)上に付着させ、ドットを形成して画像を記録する方法である。このインクジェット記録法は、パーソナルコンピュータなどのデジタル信号に応答して、媒体上に画像を記録するノンインパクト記録法の代表的なものである。また、このインクジェット記録法は、電子写真などの記録法で必要とされる現像や定着といったプロセスを含まないことから、装置の小型化が容易であると同時に、高速でかつ低騒音での記録が可能である。さらに、このようなオンデマンド型と呼ばれる記録法は、記録装置が比較的安価でかつカラー化が容易であることから、近年では事務用および家庭用パーソナルコンピューターの出力機器として広く用いられるようになってきた。
【0003】
インクジェット記録法に最も望まれる特性は、電子写真なみの高画質な印刷を高速かつ安定的に行うことである。また、一方では、現状のインクについて、耐水性や耐光性の向上が望まれている。
そこで、インクの耐水性を向上させる方法として、色材からのアプローチがなされている。例えば、特開平3−153385号公報には、発色団に結合した反応性部分を有する反応性染料を用いて、染料と媒体とを反応・固着させる方法が開示されている。しかしながら、この方法は、アルカリ液での処理工程や加熱工程といった非常に煩雑な工程を必要とする。また、前記公報に開示されている反応性染料は比較的不安定であり、かつ反応で生成する塩酸がプリンターヘッドや形成された画像、すなわち媒体に対してダメージを与えるという欠点を有する。
【0004】
また、特許第3178919号には、ボロンポリマー、染料および特定の浸透剤を組み合わせたインクにより、耐水性を向上させる方法が開示されている。この方法では、滲みについては改善されるが、ボロンポリマーのイオン性が維持されることから、印刷物の耐水性が低下するという実用上問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、滲みにくく、耐水性に優れ、かつ高速印刷においても高品位の印字が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、特定の染料から選択される色材および特定の水分散ポリエステル樹脂を配合することにより、滲みにくく、耐水性に優れ、かつ高速印刷においても高品位(高画質)印刷が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0007】
かくして、本発明によれば、(a)水溶性染料から選択される色材を室温で溶解した水に、(b)重量平均分子量が30000以下であり、水酸基価が13以下、酸価が20以下、粒子径が200nm以下である水分散ポリエステル樹脂を室温で分散させてなることを特徴とするインクジェット用水性インク組成物(以下、「インク組成物」という)が提供される。
【0008】
また、本発明によれば、色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ別々に含む上記のインク組成物を組み合わせたインクセット、さらにブラック染料を含む上記のインク組成物を組み合わせたインクセットが提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記の条件を最低限満たすインク組成物であれば、媒体上で滲みが少なく、かつ耐水性に優れた印刷を行うことができる。これは水分散ポリエステル樹脂がバインダーの役割を果たすことによって得られるものと考えられる。
【0010】
本発明で用いられる色材としては、基本的に水溶性染料であれば特に問題はない。具体的には、酸性染料、直接染料、反応性染料などが挙げられる。これらの中でも、耐水性および耐光性に優れるもの、さらに安全性に優れるものを好適に用いることができる。
【0011】
本発明で用いられる色材を、各色系ごとに染料のカラーインデックスナンバー(CI)で示す。
青系(シアン)としては、例えば、
アシッドブルー7,9,29,45,92,249
ダイレクトブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,90,98,163,165,199,202
リアクティブブルー1,2,7,14,15,23,32,38,41,63,80,95
が挙げられ、これらの中でも、アシッドブルー7、アシッドブルー9およびダイレクトブルー199から選択される少なくとも1種のシアン染料が特に好ましい。
【0012】
赤系(マゼンタ)としては、例えば、
アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289
ダイレクトレッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227
ダイレクトオレンジ26,29,62,102
リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,58,60,66,74,79,96,97,141,147,180,181
が挙げられ、これらの中でも、アシッドレッド52、アシッドレッド289、リアクティブレッド58、リアクティブレッド141およびリアクティブレッド180から選択される少なくとも1種のマゼンタ染料が特に好ましい。
【0013】
黄色系(イエロー)としては、例えば、
アシッドイエロー1,7,17,23,42,44,79,142
ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144
リアクティブイエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67
が挙げられ、これらの中でも、アシッドイエロー17、アシッドイエロー23およびダイレクトイエロー86から選択される少なくとも1種のイエロー染料が特に好ましい。
【0014】
黒系(ブラック)としては、例えば、
フードブラック2
ダイレクトブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171
リアクティブブラック3,4,7,11,12,17
が挙げられ、これらの中でも、フードブラック2およびダイレクトブラック154から選択される少なくとも1種のブラック染料が特に好ましい。
【0015】
色材の配合量は特に限定されないが、一般に各々の染料が有する、常温で安定に溶解する範囲内で用いられる。その配合量は、0.1〜10重量%の範囲が好ましい。色材の配合量が0.1重量%の未満の場合には、必要とされる色調、コントラストが得られ難くなるので好ましくない。また、色材の配合量が10重量%を超える場合には、ノズル内で目詰まりが起こり易くなるので好ましくない。
【0016】
本発明で用いられる水分散ポリエステル樹脂は、重量平均分子量が30000以下であり、水酸基価が13以下、酸価が20以下、粒子径が200nm以下(好ましくは50nm以下)である。この水分散ポリエステル樹脂を含むことにより、インク組成物は印刷後の耐水性を向上させることができる。
重量平均分子量が30000以下であれば、低粘度で、かつ分散粒子径を制御しやすいので好ましい。また、樹脂の構成成分上、水酸基価は13以下、酸価は20以下であるのが好ましい。
【0017】
水分散ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)が70℃を超えると、破断伸度(破断伸び)が小さくなる傾向にあり、耐擦過性が劣化するので、Tgは70℃以下が好ましい。また、光沢紙のような塗工層のあるインクジェット専用紙などの媒体に印刷する場合には、低Tgの水分散ポリエステル樹脂の方が媒体に接着しやすい傾向にあるので、Tgは70℃以下が好ましい。
このような水分散ポリエステルとしては、上記の条件を満たす市販のものを用いることができ、例えば、東洋紡績株式会社製バイロナールシリーズが挙げられる。
【0018】
本発明のインク組成物は、有機溶剤を少なくとも1種含むのが好ましく、有機溶剤は、インク組成物の使用環境温度において、水よりも低い蒸気圧を有する水溶性有機溶剤であるのが好ましい。水溶性有機溶剤を含むことにより、インクの乾燥性をコントロールして、ノズルの目詰まりを解消することができる。
ここで、「インク組成物の使用環境温度」とは、インク組成物を用いるインクジェット記録装置の動作または保管環境温度を意味する。
【0019】
有機溶剤の具体的な例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
アミド類:ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど
グリコール類:ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、チオジグリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオールなど
【0020】
多価アルコールの低級アルキルエーテル類:エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(TEGBE)、プロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルなど
【0021】
アルコール類:1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリンなど
硫黄含有物:スルホラン、ジメチルスルホキシドなど
多官能物:ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、モルホリンなど
窒素含有物:2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンなど
【0022】
これらの中でも、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、TEGBE、1,5−ペンタンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN−メチルピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤が好ましく、ジエチレングリコール、TEGBE、グリセリンおよび2−ピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤が特に好ましい。これらの水溶性有機溶剤を配合することにより、吐出性能を向上させることができる
【0023】
有機溶剤の配合量は、1〜50重量%の範囲であり、好ましくは1〜40重量%の範囲、より好ましくは10〜40重量%の範囲である。有機溶剤の配合量が1重量%の未満の場合には、インクの保湿性が不十分で、ノズルで固形分が乾燥固化するので好ましくない。また、有機溶剤の配合量が50重量%を超える場合には、水の配合割合が低くなり、印刷した場合に媒体上で滲みが生じたり、乾燥性が著しく低下する現象が見られるので好ましくない。
【0024】
本発明のインク組成物は、さらにノニオン系界面活性剤を含み、その配合量が臨界ミセル濃度以上であるのが好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、化学式1〜4で表される化合物が挙げられる。
【0025】
【化1】
Figure 0003926144
【0026】
化学式1〜4における係数m、n、xおよびyは、以下に示すとおりである。
n:0〜50の整数、好ましくは3〜30の整数
m:0〜50の整数、好ましくは3〜30の整数
x:1〜50の整数、好ましくは3〜15の整数
y:1〜15の整数、好ましくは2〜10の整数
【0027】
ノニオン系界面活性剤の配合量は、ノニオン系界面活性剤が有する臨界ミセル濃度以上が好ましい。通常、0.05〜4重量%程度、好ましくは0.5〜2重量%程度である。
ノニオン系界面活性剤の配合量が上記の範囲であれば、界面活性剤の機能を発現させることができ、また疎水性表面に対する濡れ性を改良することができる。すなわち、プリンター部材に対する濡れ性が良好となり、インクの供給がスムースになる。
【0028】
本発明のインク組成物には、所望の物性値を付与するために、必要に応じて添加剤を配合してもよい。そのような添加剤としては、防カビ剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0029】
防カビ剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビタン酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどが挙げられる
【0030】
本発明のインク組成物は、例えば、水に染料を添加し、室温で撹拌して染料を完全に溶解させた後、水分散ポリエステル樹脂、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加し、最後に界面活性剤を添加し、室温で1時間撹拌した後、所望の大きさのフィルターで濾過することにより得られる。
【0031】
本発明のインク組成物は、上記のように構成成分を水に溶解または分散させることにより調製することができるが、用いられる水としては、不純物の含有量が少ない高純度の水が好ましい。
水に含まれる不純物は、界面活性剤(例えば、化学式1〜4)の作用を阻害して、本来期待される本発明の効果を充分に発揮しにくくするので好ましくない。水の純度の指標として電導率を用いることができ、その指標は電導率250μS/cm以下である。
【0032】
本発明のインク組成物の諸物性は、適宜制御することができるが、本発明の好ましい態様によれば、インク組成物の粘度(25℃)は、20mPa・秒以下、好ましくは15mPa・秒以下である。インク組成物の粘度が上記の範囲であれば、インクの吐出安定性を確保することができる。また、インク組成物の表面張力(25℃)は、好ましくは20〜60mN/mである。
【0033】
本発明のインク組成物は、インクジェット記録方式の画像形成に用いられ、そのインク吐出方式は特に限定されないが、中でも図1に示される1の壁を屈曲させて機械的な圧力差を生じさせることによってインク小滴を媒体に吐出(飛翔)させて、記録画像を形成する記録方式に好適に用いられる。この方式では、サーマルインクジェット方式に比べてインクに熱が伝わり難い、すなわちインクが熱の影響を受け難いので、ポリエステルの特性を損なうことなしに画像を形成することができる。
【0034】
本発明によれば、上記のインク組成物からなるインクセット、具体的には、色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ含むインク組成物からなるインクセット、さらに色材としてブラック染料を含むインク組成物を含むインクセットが提供される。これらのインクセットは、発色性、カラーバランスに優れている。
【0035】
【実施例】
本発明を実施例および比較例に基づいてさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
【0036】
表1の処方でインク組成物を調製した。すなわち、水に染料を添加し、室温で撹拌して染料を完全に溶解させた後、水分散ポリエステル樹脂(化合物)、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加し、最後に界面活性剤を添加し、室温で1時間撹拌した後、2.0μmのフィルターで濾過してインク組成物を得た。
なお、表1の数値はいずれの場合も重量部であり、合計量は100である。
また、TEGBEはトリエチレングリコールモノブチルエーテル、IPAはイソプロパノール、PES1〜4は水分散ポリエステル樹脂1〜4を示す。
【0037】
実施例で用いたPES1〜4および比較例で用いた他の樹脂の物性を表2に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0003926144
【0039】
【表2】
Figure 0003926144
【0040】
(実験1:高速印刷)
調製したインク組成物をそれぞれシャープ株式会社製のインクジェットプリンター(AJ2000)の改造機を用いて、印刷濃度5%として7PPMで連続的に印刷を行い、印字可能枚数を検討した。インクタンクにインク組成物を充填して空になるまでの印刷可能枚数は約200枚である。
この実験では、インクタンクが空になった時点でインク組成物を再充填し、この作業を印刷ができなくなるまで繰り返し、そのときまでに印刷できた枚数を印刷可能枚数とした。印刷可能枚数が200枚を超えた場合を「○」、150〜200枚であった場合を「△」、150枚に満たない場合を「×」として評価した。得られた結果を表3に示す。
【0041】
(実験2:滲み性評価)
調製したインク組成物をそれぞれ用いて、PPC用紙(シャープ株式会社製、SF4AM3)に特定のパターンを印刷し、1日間放置した。その後、印字物のライン幅を測定し、滲みがないと仮定した場合のライン幅を100としたときの相対値を求めた。相対値が150に満たない場合を「○」、150〜250であった場合を「△」、250を超える場合を「×」として評価した。得られた結果を表3に示す。
【0042】
(実験3:乾燥速度)
調製したインク組成物をそれぞれ用いて印刷し、印刷直後を起点として15秒後に、印刷に用いたものと同質の紙を印刷面に押し当て、転写された場合を「×」、転写されなかった場合を「○」として評価した。得られた結果を表3に示す。
【0043】
(実験4:耐水性試験)
調製したインク組成物をそれぞれ用いて印刷し、印刷直後を起点として、室温で24時間放置した。そのサンプルを流水に10秒間曝し、それを室温で一昼夜乾燥させた。乾燥させたサンプルにおける印刷部から流れ出たインクの状態を下記の5段階で評価し、3以上のものを「○」、2以下のものを「×」として評価した。得られた結果を表3に示す。
評価 1:印刷部の色が流れ出し、もとの色が変化しているもの
2:印刷部が明らかに流れ出しているもの
3:印刷部がわずかに流れ出しているもの
4:印刷部がよく見ないと流れ出していることがわからないもの
5:印刷部が流れ出していないもの
【0044】
【表3】
Figure 0003926144
【0045】
表3の結果から、次のことがわかる。
▲1▼実施例1〜4と比較例1〜4との比較から、特定の水分散ポリエステル樹脂を含む本発明のインク組成物は、安定した印刷が可能であり、それにより形成される画像(印字)は耐水性、滲み性に優れることがわかる。
▲2▼実験2の結果から、有機溶剤が50%以上含まれると滲み性が低下することがわかる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、滲みにくく、耐水性に優れ、かつ高速印刷においても高品位の印字が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク組成物が用いられる記録方式の一例を示す概略図(インクジェットヘッド部分)である。
【符号の説明】
1 壁

Claims (11)

  1. (a)水溶性染料から選択される色材を室温で溶解した水に、(b)重量平均分子量が30000以下であり、水酸基価が13以下、酸価が20以下、粒子径が200nm以下である水分散ポリエステル樹脂を室温で分散させてなることを特徴とするインクジェット用水性インク組成物。
  2. さらに、インクジェット用水性インク組成物の使用環境温度において、水よりも低い蒸気圧を有する水溶性有機溶剤を含み、その配合量が1〜50重量%である請求項1に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  3. 水溶性有機溶剤が、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,5−ペンタンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN−メチルピロリドンから選択される少なくとも1種である請求項2に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  4. さらに、ノニオン系界面活性剤を含み、その配合量が臨界ミセル濃度以上である請求項1〜3のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  5. 色材が、アシッドブルー7、アシッドブルー9およびダイレクトブルー199から選択される少なくとも1種のシアン染料である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  6. 色材が、アシッドレッド52、アシッドレッド289、リアクティブレッド58、リアクティブレッド141およびリアクティブレッド180から選択される少なくとも1種のマゼンタ染料である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  7. 色材が、アシッドイエロー17、アシッドイエロー23およびダイレクトイエロー86から選択される少なくとも1種のイエロー染料である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  8. 色材が、フードブラック2およびダイレクトブラック154から選択される少なくとも1種のブラック染料である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  9. 屈曲させて機械的な圧力差を生じさせることによってインク小滴を媒体に吐出させて、記録画像を形成する記録方式に用いられる請求項1〜8のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  10. 色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ別々に含む請求項1〜7および9のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物を組み合わせたインクセット。
  11. 色材としてシアン染料、マゼンタ染料、イエロー染料およびブラック染料をそれぞれ別々に含む請求項1〜9のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物を組み合わせたインクセット。
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