JP3904437B2 - インクジェット用水性インク組成物およびインクセット - Google Patents

インクジェット用水性インク組成物およびインクセット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、力学的エネルギーおよび/または熱エネルギーによりインクを吐出、飛翔させ、被記録材に対して記録を行うインクジェット記録に好適に用いられる、プリンターヘッドの吐出不良(インクの目詰まり)が改善されたインクジェット用水性インク組成物およびインクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録法は、力学的作用および/または熱的作用を用いてインク小滴を形成し、これを紙などの被記録材(媒体)上に付着させ、ドットを形成して画像を記録する方法である。このインクジェット記録法は、パーソナルコンピュータなどのデジタル信号に応答して、媒体上に画像を記録するノンインパクト記録法の代表的なものである。また、このインクジェット記録法は、電子写真などの記録法で必要とされる現像や定着といったプロセスを含まないことから、装置の小型化が容易であると同時に、高速でかつ低騒音での記録が可能である。さらに、このようなオンデマンド型と呼ばれる記録法は、記録装置が比較的安価でかつカラー化が容易であることから、近年では事務用および家庭用パーソナルコンピューターの出力機器として広く用いられるようになってきた。
【0003】
インクジェット記録法に最も望まれる特性は、電子写真なみの高画質な印刷を高速かつ安定的に行うことである。このような特性を満足するためには、媒体上においてインクの乾燥性を早める必要がある。その方法として、例えば、特公昭61−33870号公報には、アルコールアミンと油性染料を組み合わせたインクを用いる方法が開示されている。しかしながら、この方法では、印字品位に問題があった。
【0004】
そこで、高品位に印刷を行う方法として、例えば、特開平11−129460号公報には、印刷と同時に加熱を行う方法が開示されている。しかしながら、この方法では、熱伝導にムラが生じて、高品位の印字が保てなくなることがあり、また加熱に伴う消費電力の増加、すなわちランニングコストの増加が懸念される。
インクジェット記録において、インクの乾燥性を早めること(速乾性)と高品位印刷は相反する側面を持ち、両者を併せもつインクは実現されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、浸透性に優れ、かつ高速印刷においても高品位の印字が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供することを目的とする。また、本発明のインクジェット用水性インク組成物は、泡立ちにくく、たとえ泡が発生しても泡抜けし易いといった特長をも有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、電導率が250μS/cm以下の水媒体、特定の染料から選択される色材、式(I)で表される化合物および特定量の水溶性有機溶剤を配合することにより、浸透性に優れ、かつ高速印刷においても高品位(高画質)印刷が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供できることを見出し、本発明を完成するに到った。
特に、式(I)の化合物を配合することにより、プリンターヘッドの吐出不良を防止する、すなわちヘッドに対して遅滞なく、安定にインクを供給すると共に、紙媒体への浸透性を改良する、すなわち最適な浸透速度で滲みの少ない効率的な印字が可能になる。
【0007】
かくして、本発明によれば、
(a)電導率が250μS/cm以下の水媒体、
(b)染料から選択される色材、および
(c)式(I):
【0008】
【化2】
Figure 0003904437
【0009】
(式中、nは1〜10の整数、mは1〜10の整数、xは1〜50の整数、yは1〜20の整数である)
で表される化合物(以下、「化合物1」という)のうち、化合物(A)(式中、n=4、m=10、x=1〜5、y=2)と化合物(B)(式中、n=4、m=10、x=7〜50、y=4)との2種の混合物
を含み、さらに水溶性有機溶剤を少なくとも1種含み、その配合量が1〜50重量%であることを特徴とするインクジェット用水性インク組成物(以下、「インク組成物」という)が提供される。
【0010】
また、本発明によれば、色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ別々に含む上記のインク組成物を組み合わせたインクセット、さらにブラック染料を含む上記のインク組成物を組み合わせたインクセットが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる水媒体としては、電導率が250μS/cm以下の水、すなわち不純物の含有量が少ない高純度の水が挙げられる。水に含まれる不純物は、化合物1の作用を阻害して、本来期待される本発明の効果を充分に発揮しにくくするので好ましくない。
【0012】
本発明で用いられる色材としては、基本的に水溶性染料であれば特に問題はなく、具体的には、酸性染料、直接染料、反応性染料などが挙げられる。これらの中でも、耐水性および耐光性に優れるもの、さらに安全性に優れるものを好適に用いることができる。
【0013】
本発明で用いられる色材を、各色系ごとに染料のカラーインデックスナンバー(CI)で示す。
青系(シアン)としては、例えば、
アシッドブルー7,9,29,45,92,249
ダイレクトブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,90,98,163,165,199,202
リアクティブブルー1,2,7,14,15,23,32,38,41,63,80,95
が挙げられ、これらの中でも、アシッドブルー7、アシッドブルー9およびダイレクトブルー199から選択される少なくとも1種のシアン染料が特に好ましい。
【0014】
赤系(マゼンタ)としては、例えば、
アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289
ダイレクトレッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227
ダイレクトオレンジ26,29,62,102
リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,58,60,66,74,79,96,97,141,147,180,181
が挙げられ、これらの中でも、アシッドレッド52、アシッドレッド289、リアクティブレッド58、リアクティブレッド141およびリアクティブレッド180から選択される少なくとも1種のマゼンタ染料が特に好ましい。
【0015】
黄色系(イエロー)としては、例えば、
アシッドイエロー1,7,17,23,42,44,79,142
ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144
リアクティブイエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67
が挙げられ、これらの中でも、アシッドイエロー17、アシッドイエロー23およびダイレクトイエロー86から選択される少なくとも1種のイエロー染料が特に好ましい。
【0016】
黒系(ブラック)としては、例えば、
フードブラック2
ダイレクトブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171
リアクティブブラック3,4,7,11,12,17
が挙げられ、これらの中でも、フードブラック2およびダイレクトブラック154から選択される少なくとも1種のブラック染料が特に好ましい。
【0017】
色材の配合量は特に限定されないが、一般に0.05〜20重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜15重量%の範囲である。色材の配合量が0.05重量%の未満の場合には、必要とされる色調、コントラストが得られ難くなるので好ましくない。また、色材の配合量が20重量%を超える場合には、ノズル内で目詰まりが起こり易くなるので好ましくない。
【0018】
本発明で用いられる化合物1は、一般式(I)で表される。
一般式(I)におけるnは1〜10の整数であり、mは1〜10の整数であり、xは1〜50の整数、好ましくは1〜30の整数であり、yは1〜20の整数、好ましくは1〜10の整数である。
インク組成物が化合物1を含むことにより、プリンターヘッドの吐出不良が防止され、かつ紙媒体への浸透性が改良される。
【0019】
化合物1としては、式(I)で表される化合物1の2種以上の混合物として用いるのが好ましく、次の化合物1の混合物が特に好ましい。
(A)n=4、m=10、x=5以下の整数、y=2
(B)n=4、m=10、x=7以上の整数、y=4
【0020】
上記の化合物1の混合物が好ましい理由は明らかではないが、以下のことが考えられる。
(A)は水に対する溶解性が低いが、インク組成物に添加しても泡立ちにくく、プリンタノズルの部材に対する濡れ性が良好であるため、(A)の配合によりインク組成物を安定的に供給することができる。このような作用により、高速印刷を行った際にもインク組成物の供給がスムースに行われ、インク組成物内に泡が発生しにくく、発生した場合においても比較的泡が抜け易くなる。一方、(B)はインク小滴として吐出され、媒体に着弾した際、特に普通紙に印刷した際に、浸透速度を早める効果を発揮する。
【0021】
さらに、化学式1は、式(II)、(III)および(IV)で表される化合物2、化合物3および化合物4と併用することができる。これらの併用により、さらに吐出特性に優れたインク組成物を得ることができる。
【0022】
【化3】
Figure 0003904437
【0023】
化合物1の配合量は、化合物1が有する臨界ミセル濃度以上が好ましい。通常、0.05〜5重量%程度、好ましくは0.1〜3重量%程度である。
化合物1の配合量が上記の範囲であれば、疎水性表面に対する濡れ性を改良することができる。すなわち、プリンター部材に対する濡れ性が良好となり、インクの供給がスムースになる。さらに、インクの泡立ちを抑制することができる利点がある。
【0024】
本発明のインク組成物は、有機溶剤を少なくとも1種含むのが好ましく、有機溶剤は、水溶性有機溶剤であるのが好ましい。水溶性有機溶剤を含むことにより、印刷性能が向上するとともに、紙への浸透性をコントロールすることができる。水溶性有機溶剤を2種以上の混合物として用いる場合には、水よりも低い蒸気圧を有する水溶性有機溶剤を少なくとも1種類以上含むのが好ましい。これにより、インク組成物の乾燥固化を防止することができる。
【0025】
有機溶剤の具体的な例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
アミド類:ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど
エーテル類:1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなど
ケトン類:アセトンなど
【0026】
グリコール類:ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、チオジグリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオールなど
多価アルコールの低級アルキルエーテル類:エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルなど
【0027】
アルコール類;メタノール、エタノール、プロパノール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリンなど
硫黄含有物:スルホラン、ジメチルスルホキシドなど
多官能物:ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、トリエタノールアミン、モルホリンなど
窒素含有物:2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンなど
【0028】
これらの中でも、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,5−ペンタンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN−メチルピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤が好ましく、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンおよび2−ピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶性有機溶剤が特に好ましい。
【0029】
有機溶剤の配合量は、1〜50重量%の範囲であり、好ましくは1〜40重量%の範囲、より好ましくは10〜40重量%の範囲である。有機溶剤の配合量が1重量%の未満の場合には、添加した有機溶剤の機能を発揮できないので好ましくない。また、有機溶剤の配合量が50重量%を超える場合には、水の配合割合が低くなり、印刷した場合に媒体上で滲みが生じたり、乾燥性が著しく低下する現象が見られるので好ましくない。
【0030】
本発明のインク組成物は、さらに、尿素、エチレン尿素、ヘキサグリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびネオペンチルアルコールから選択される少なくとも1種を含むのが好ましく、中でもトリメチロールプロパンを含むのが特に好ましい。このような化合物を含むことにより、インク組成物の吐出性能を向上させることができる。
【0031】
本発明のインク組成物には、所望の物性値を付与するために、必要に応じて添加剤を配合してもよい。そのような添加剤としては、界面活性剤、防カビ剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、紫外線吸収剤などが挙げられる。
【0032】
防カビ剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビタン酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどが挙げられる
【0033】
本発明のインク組成物は、例えば、水に染料を添加し、室温で撹拌して染料を完全に溶解させた後、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加し、最後に化合物1を添加し、室温で1時間撹拌した後、所望の大きさのフィルターで濾過することにより得られる。
【0034】
本発明のインク組成物の諸物性は、適宜制御することができるが、本発明の好ましい態様によれば、インク組成物の粘度(25℃)は、20mPa・秒以下、好ましくは15mPa・秒以下である。インク組成物の粘度が上記の範囲であれば、インクの吐出安定性を確保することができる。また、インク組成物の表面張力(25℃)は、好ましくは20〜50mN/mである。
【0035】
本発明によれば、上記のインク組成物からなるインクセット、具体的には、色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ含むインク組成物からなるインクセット、さらに色材としてブラック染料を含むインク組成物を含むインクセットが提供される。これらのインクセットは、発色性、カラーバランスに優れている。
【0036】
【実施例】
本発明を実施例および比較例に基づいてさらに具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
【0037】
表1の処方でインク組成物を調製した。すなわち、水に染料を添加し、室温で撹拌して染料を完全に溶解させた後、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加し、最後に化合物1を添加し、室温で1時間撹拌した後、0.45μmのフィルターで濾過してインク組成物を得た。
【0038】
なお、表1の数値はいずれの場合も重量部であり、合計量は100である。
用いた化合物1は、次の2種の混合物である。
(A)n=4、m=10、x=5以下の整数、y=2
(B)n=4、m=10、x=7以上の整数、y=4
【0039】
【表1】
Figure 0003904437
【0040】
(実験1:高速印刷)
調製したインク組成物をそれぞれシャープ株式会社製のインクジェットプリンター(AJ2000)の改造機を用いて、印刷濃度5%として7PPMで連続的に印刷を行い、印字可能枚数を検討した。インクタンクにインク組成物を充填して空になるまでの印刷可能枚数は約200枚である。
この実験では、インクタンクが空になった時点でインク組成物を再充填し、この作業を印刷ができなくなるまで繰り返し、そのときまでに印刷できた枚数を印刷可能枚数とした。印刷可能枚数が200枚を超えた場合を「○」、150〜200枚であった場合を「△」、150枚に満たない場合を「×」として評価した。得られた結果を表2に示す。
【0041】
(実験2:乾燥速度)
調製したインク組成物をそれぞれ用いて2.5cm×10cmのベタを印刷し、印刷直後を起点として15秒後に、印刷に用いたものと同質の紙を印刷面に押し当て、転写された場合を「×」、転写されなかった場合を「○」として評価した。得られた結果を表2に示す。
【0042】
(実験3:滲み性評価)
調製したインク組成物をそれぞれ用いて、PPC用紙(シャープ株式会社製、SF4AM3)に特定のパターンを印刷し、1日間放置した。その後、印字物のライン幅を測定し、滲みがないと仮定した場合のライン幅を100としたときの相対値を求めた。相対値が150に満たない場合を「○」、150〜250であった場合を「△」、250を超える場合を「×」として評価した。得られた結果を表2に示す。
【0043】
(実験4:泡立ち)
調製したインク組成物をそれぞれろうそくびん(50ml)に入れて、20秒間振とうして、5分後の泡高さを測定した。泡高さが10mm以下の場合を「○」、10mmを超える場合を「×」として評価した。得られた結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
Figure 0003904437
【0045】
表2の結果から、次のことがわかる。
▲1▼実施例1〜6と比較例1〜5との比較から、化合物1を含み、かつ導電率が250μS/cm以下の水を用いた本発明のインク組成物は、連続的な高速印刷が可能であることがわかる。
▲2▼実験4の結果から、化合物1(X=5以下)を含むことにより泡立ちが改良されることがわかる。
▲3▼実施例4〜6の結果から、化合物1にその他の界面活性剤を加えても悪影響がないことがわかる。
▲4▼実験3の結果から、化合物1を含むことにより滲み性が改良されることがわかる。
▲5▼実験3の結果から、有機溶剤が50%以上含まれると滲み性が低下することがわかる。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、浸透性に優れかつ高速印刷においても高品位の印字が可能なインクジェット用水性インク組成物を提供することができる。

Claims (11)

  1. (a)電導率が250μS/cm以下の水媒体、
    (b)染料から選択される色材、および
    (c)式(I):
    Figure 0003904437
    (式中、nは1〜10の整数、mは1〜10の整数、xは1〜50の整数、yは1〜20の整数である)
    で表される化合物のうち、化合物(A)(式中、n=4、m=10、x=1〜5、y=2)と化合物(B)(式中、n=4、m=10、x=7〜50、y=4)との2種の混合物
    を含み、さらに水溶性有機溶剤を少なくとも1種含み、その配合量が1〜50重量%であることを特徴とするインクジェット用水性インク組成物。
  2. 水溶性有機溶剤の少なくとも1種が、水よりも低い蒸気圧を有する水溶性有機溶剤である請求項1に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  3. 水溶性有機溶剤が、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、1,5−ペンタンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN−メチルピロリドンから選択される少なくとも1種である請求項1または2に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  4. さらに、尿素、エチレン尿素、ヘキサグリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンおよびネオペンチルアルコールから選択される少なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  5. 式(I)で表される化合物の配合量が、臨界ミセル濃度以上である請求項1〜4のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  6. 色材が、アシッドブルー7、アシッドブルー9およびダイレクトブルー199から選択される少なくとも1種のシアン染料である請求項1〜5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  7. 色材が、アシッドレッド52、アシッドレッド289、リアクティブレッド58、リアクティブレッド141およびリアクティブレッド180から選択される少なくとも1種のマゼンタ染料である請求項1〜5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  8. 色材が、アシッドイエロー17、アシッドイエロー23およびダイレクトイエロー86から選択される少なくとも1種のイエロー染料である請求項1〜5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  9. 色材が、フードブラック2およびダイレクトブラック154から選択される少なくとも1種のブラック染料である請求項1〜5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  10. 色材としてシアン染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ別々に含む請求項1〜8のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物を組み合わせたインクセット。
  11. 色材としてシアン染料、マゼンタ染料、イエロー染料およびブラック染料をそれぞれ別々に含む請求項1〜9のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組成物を組み合わせたインクセット。
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