JP2003165932A - インクジェット用水性インク組成物およびインクセット - Google Patents

インクジェット用水性インク組成物およびインクセット

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JP2003165932A JP2001364940A JP2001364940A JP2003165932A JP 2003165932 A JP2003165932 A JP 2003165932A JP 2001364940 A JP2001364940 A JP 2001364940A JP 2001364940 A JP2001364940 A JP 2001364940A JP 2003165932 A JP2003165932 A JP 2003165932A
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一郎 藤井
Seita Suzuki
清太 鈴木
Hiroaki Nakaya
浩明 中弥
Hiromi Nakatsu
裕美 中津
Masanori Kinomoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸透性に優れ、かつ高速印刷においても高品
位の印字が可能なインクジェット用水性インク組成物を
提供することを目的とする。 【解決手段】 (a)電導率が250μS/cm以下の
水媒体、(b)染料から選択される色材、および(c)
式(I): 【化1】 (式中、nは1〜10の整数、mは1〜10の整数、x
は1〜50の整数、yは1〜20の整数である)で表さ
れる化合物を含み、さらに水溶性有機溶剤を少なくとも
1種含み、その配合量が1〜50重量%であることを特
徴とするインクジェット用水性インク組成物により、上
記の課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、力学的エネルギー
および/または熱エネルギーによりインクを吐出、飛翔
させ、被記録材に対して記録を行うインクジェット記録
に好適に用いられる、プリンターヘッドの吐出不良(イ
ンクの目詰まり)が改善されたインクジェット用水性イ
ンク組成物およびインクセットに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録法は、力学的作用お
よび/または熱的作用を用いてインク小滴を形成し、こ
れを紙などの被記録材(媒体)上に付着させ、ドットを
形成して画像を記録する方法である。このインクジェッ
ト記録法は、パーソナルコンピュータなどのデジタル信
号に応答して、媒体上に画像を記録するノンインパクト
記録法の代表的なものである。また、このインクジェッ
ト記録法は、電子写真などの記録法で必要とされる現像
や定着といったプロセスを含まないことから、装置の小
型化が容易であると同時に、高速でかつ低騒音での記録
が可能である。さらに、このようなオンデマンド型と呼
ばれる記録法は、記録装置が比較的安価でかつカラー化
が容易であることから、近年では事務用および家庭用パ
ーソナルコンピューターの出力機器として広く用いられ
るようになってきた。
【0003】インクジェット記録法に最も望まれる特性
は、電子写真なみの高画質な印刷を高速かつ安定的に行
うことである。このような特性を満足するためには、媒
体上においてインクの乾燥性を早める必要がある。その
方法として、例えば、特公昭61−33870号公報に
は、アルコールアミンと油性染料を組み合わせたインク
を用いる方法が開示されている。しかしながら、この方
法では、印字品位に問題があった。
【0004】そこで、高品位に印刷を行う方法として、
例えば、特開平11−129460号公報には、印刷と
同時に加熱を行う方法が開示されている。しかしなが
ら、この方法では、熱伝導にムラが生じて、高品位の印
字が保てなくなることがあり、また加熱に伴う消費電力
の増加、すなわちランニングコストの増加が懸念され
る。インクジェット記録において、インクの乾燥性を早
めること(速乾性)と高品位印刷は相反する側面を持
ち、両者を併せもつインクは実現されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、浸透性に優
れ、かつ高速印刷においても高品位の印字が可能なイン
クジェット用水性インク組成物を提供することを目的と
する。また、本発明のインクジェット用水性インク組成
物は、泡立ちにくく、たとえ泡が発生しても泡抜けし易
いといった特長をも有する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を行った結果、電導率が250
μS/cm以下の水媒体、特定の染料から選択される色
材、式(I)で表される化合物および特定量の水溶性有
機溶剤を配合することにより、浸透性に優れ、かつ高速
印刷においても高品位(高画質)印刷が可能なインクジ
ェット用水性インク組成物を提供できることを見出し、
本発明を完成するに到った。特に、式(I)の化合物を
配合することにより、プリンターヘッドの吐出不良を防
止する、すなわちヘッドに対して遅滞なく、安定にイン
クを供給すると共に、紙媒体への浸透性を改良する、す
なわち最適な浸透速度で滲みの少ない効率的な印字が可
能になる。
【0007】かくして、本発明によれば、(a)電導率
が250μS/cm以下の水媒体、(b)染料から選択
される色材、および(c)式(I):
【0008】
【化2】
【0009】(式中、nは1〜10の整数、mは1〜1
0の整数、xは1〜50の整数、yは1〜20の整数で
ある)で表される化合物(以下、「化合物1」という)
を含み、さらに水溶性有機溶剤を少なくとも1種含み、
その配合量が1〜50重量%であることを特徴とするイ
ンクジェット用水性インク組成物(以下、「インク組成
物」という)が提供される。
【0010】また、本発明によれば、色材としてシアン
染料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ別々
に含む上記のインク組成物を組み合わせたインクセッ
ト、さらにブラック染料を含む上記のインク組成物を組
み合わせたインクセットが提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる水媒体として
は、電導率が250μS/cm以下の水、すなわち不純
物の含有量が少ない高純度の水が挙げられる。水に含ま
れる不純物は、化合物1の作用を阻害して、本来期待さ
れる本発明の効果を充分に発揮しにくくするので好まし
くない。
【0012】本発明で用いられる色材としては、基本的
に水溶性染料であれば特に問題はなく、具体的には、酸
性染料、直接染料、反応性染料などが挙げられる。これ
らの中でも、耐水性および耐光性に優れるもの、さらに
安全性に優れるものを好適に用いることができる。
【0013】本発明で用いられる色材を、各色系ごとに
染料のカラーインデックスナンバー(CI)で示す。青
系(シアン)としては、例えば、アシッドブルー7,
9,29,45,92,249 ダイレクトブルー1,2,6,15,22,25,7
1,76,79,86,90,98,163,165,
199,202 リアクティブブルー1,2,7,14,15,23,3
2,38,41,63,80,95が挙げられ、これら
の中でも、アシッドブルー7、アシッドブルー9および
ダイレクトブルー199から選択される少なくとも1種
のシアン染料が特に好ましい。
【0014】赤系(マゼンタ)としては、例えば、アシ
ッドレッド1,8,13,14,18,26,27,3
5,37,42,52,82,87,89,92,9
7,106,111,114,115,134,18
6,249,254,289 ダイレクトレッド1,4,9,13,17,20,2
8,31,39,80,81,83,89,225,2
27 ダイレクトオレンジ26,29,62,102 リアクティブレッド1,14,17,25,26,3
2,37,44,46,55,58,60,66,7
4,79,96,97,141,147,180,18
1が挙げられ、これらの中でも、アシッドレッド52、
アシッドレッド289、リアクティブレッド58、リア
クティブレッド141およびリアクティブレッド180
から選択される少なくとも1種のマゼンタ染料が特に好
ましい。
【0015】黄色系(イエロー)としては、例えば、ア
シッドイエロー1,7,17,23,42,44,7
9,142 ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,4
4,50,86,120,132,142,144 リアクティブイエロー1,5,11,13,14,2
0,21,22,25,40,47,51,55,6
5,67が挙げられ、これらの中でも、アシッドイエロ
ー17、アシッドイエロー23およびダイレクトイエロ
ー86から選択される少なくとも1種のイエロー染料が
特に好ましい。
【0016】黒系(ブラック)としては、例えば、フー
ドブラック2 ダイレクトブラック19,22,32,38,51,5
6,71,74,75,77,154,168,171 リアクティブブラック3,4,7,11,12,17が
挙げられ、これらの中でも、フードブラック2およびダ
イレクトブラック154から選択される少なくとも1種
のブラック染料が特に好ましい。
【0017】色材の配合量は特に限定されないが、一般
に0.05〜20重量%の範囲であり、好ましくは0.
1〜15重量%の範囲である。色材の配合量が0.05
重量%の未満の場合には、必要とされる色調、コントラ
ストが得られ難くなるので好ましくない。また、色材の
配合量が20重量%を超える場合には、ノズル内で目詰
まりが起こり易くなるので好ましくない。
【0018】本発明で用いられる化合物1は、一般式
(I)で表される。一般式(I)におけるnは1〜10
の整数であり、mは1〜10の整数であり、xは1〜5
0の整数、好ましくは1〜30の整数であり、yは1〜
20の整数、好ましくは1〜10の整数である。インク
組成物が化合物1を含むことにより、プリンターヘッド
の吐出不良が防止され、かつ紙媒体への浸透性が改良さ
れる。
【0019】化合物1としては、式(I)で表される化
合物1の2種以上の混合物として用いるのが好ましく、
次の化合物1の混合物が特に好ましい。 (A)n=4、m=10、x=5以下の整数、y=2 (B)n=4、m=10、x=7以上の整数、y=4
【0020】上記の化合物1の混合物が好ましい理由は
明らかではないが、以下のことが考えられる。 (A)は水に対する溶解性が低いが、インク組成物に添
加しても泡立ちにくく、プリンタノズルの部材に対する
濡れ性が良好であるため、(A)の配合によりインク組
成物を安定的に供給することができる。このような作用
により、高速印刷を行った際にもインク組成物の供給が
スムースに行われ、インク組成物内に泡が発生しにく
く、発生した場合においても比較的泡が抜け易くなる。
一方、(B)はインク小滴として吐出され、媒体に着弾
した際、特に普通紙に印刷した際に、浸透速度を早める
効果を発揮する。
【0021】さらに、化学式1は、式(II)、(III)
および(IV)で表される化合物2、化合物3および化合
物4と併用することができる。これらの併用により、さ
らに吐出特性に優れたインク組成物を得ることができ
る。
【0022】
【化3】
【0023】化合物1の配合量は、化合物1が有する臨
界ミセル濃度以上が好ましい。通常、0.05〜5重量
%程度、好ましくは0.1〜3重量%程度である。化合
物1の配合量が上記の範囲であれば、疎水性表面に対す
る濡れ性を改良することができる。すなわち、プリンタ
ー部材に対する濡れ性が良好となり、インクの供給がス
ムースになる。さらに、インクの泡立ちを抑制すること
ができる利点がある。
【0024】本発明のインク組成物は、有機溶剤を少な
くとも1種含むのが好ましく、有機溶剤は、水溶性有機
溶剤であるのが好ましい。水溶性有機溶剤を含むことに
より、印刷性能が向上するとともに、紙への浸透性をコ
ントロールすることができる。水溶性有機溶剤を2種以
上の混合物として用いる場合には、水よりも低い蒸気圧
を有する水溶性有機溶剤を少なくとも1種類以上含むの
が好ましい。これにより、インク組成物の乾燥固化を防
止することができる。
【0025】有機溶剤の具体的な例を以下に示すが、こ
れらに限定されるものではない。 アミド類:ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドなど エーテル類:1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン
など ケトン類:アセトンなど
【0026】グリコール類:ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、チオ
ジグリコール、プロピレングリコール、トリエチレング
リコール、ジエチレングリコール、1,2,6−ヘキサ
ントリオールなど 多価アルコールの低級アルキルエーテル類:エチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエー
テル、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチル
エーテル)、トリエチレングリコールモノブチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラ
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテルなど
【0027】アルコール類;メタノール、エタノール、
プロパノール、1,5−ペンタンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセリン
など 硫黄含有物:スルホラン、ジメチルスルホキシドなど 多官能物:ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノ
エタノール、トリエタノールアミン、モルホリンなど 窒素含有物:2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、
ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトンなど
【0028】これらの中でも、ポリエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、トリ
エチレングリコールモノブチルエーテル、1,5−ペン
タンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN−
メチルピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶
性有機溶剤が好ましく、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンおよ
び2−ピロリドンから選択される少なくとも1種の水溶
性有機溶剤が特に好ましい。
【0029】有機溶剤の配合量は、1〜50重量%の範
囲であり、好ましくは1〜40重量%の範囲、より好ま
しくは10〜40重量%の範囲である。有機溶剤の配合
量が1重量%の未満の場合には、添加した有機溶剤の機
能を発揮できないので好ましくない。また、有機溶剤の
配合量が50重量%を超える場合には、水の配合割合が
低くなり、印刷した場合に媒体上で滲みが生じたり、乾
燥性が著しく低下する現象が見られるので好ましくな
い。
【0030】本発明のインク組成物は、さらに、尿素、
エチレン尿素、ヘキサグリセロール、トリメチロールプ
ロパン、トリメチロールエタンおよびネオペンチルアル
コールから選択される少なくとも1種を含むのが好まし
く、中でもトリメチロールプロパンを含むのが特に好ま
しい。このような化合物を含むことにより、インク組成
物の吐出性能を向上させることができる。
【0031】本発明のインク組成物には、所望の物性値
を付与するために、必要に応じて添加剤を配合してもよ
い。そのような添加剤としては、界面活性剤、防カビ
剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、紫外線吸収剤
などが挙げられる。
【0032】防カビ剤としては、例えば、デヒドロ酢酸
ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビタン酸ナトリ
ウムなどが挙げられる。pH調整剤としては、トリエタ
ノールアミン、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝
酸ナトリウム、硝酸カリウムなどが挙げられる
【0033】本発明のインク組成物は、例えば、水に染
料を添加し、室温で撹拌して染料を完全に溶解させた
後、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加し、最後に化
合物1を添加し、室温で1時間撹拌した後、所望の大き
さのフィルターで濾過することにより得られる。
【0034】本発明のインク組成物の諸物性は、適宜制
御することができるが、本発明の好ましい態様によれ
ば、インク組成物の粘度(25℃)は、20mPa・秒
以下、好ましくは15mPa・秒以下である。インク組
成物の粘度が上記の範囲であれば、インクの吐出安定性
を確保することができる。また、インク組成物の表面張
力(25℃)は、好ましくは20〜50mN/mであ
る。
【0035】本発明によれば、上記のインク組成物から
なるインクセット、具体的には、色材としてシアン染
料、マゼンタ染料およびイエロー染料をそれぞれ含むイ
ンク組成物からなるインクセット、さらに色材としてブ
ラック染料を含むインク組成物を含むインクセットが提
供される。これらのインクセットは、発色性、カラーバ
ランスに優れている。
【0036】
【実施例】本発明を実施例および比較例に基づいてさら
に具体的に説明するが、これらの実施例により本発明が
限定されるものではない。
【0037】表1の処方でインク組成物を調製した。す
なわち、水に染料を添加し、室温で撹拌して染料を完全
に溶解させた後、有機溶剤、その他の添加剤を順次添加
し、最後に化合物1を添加し、室温で1時間撹拌した
後、0.45μmのフィルターで濾過してインク組成物
を得た。
【0038】なお、表1の数値はいずれの場合も重量部
であり、合計量は100である。用いた化合物1は、次
の2種の混合物である。 (A)n=4、m=10、x=5以下の整数、y=2 (B)n=4、m=10、x=7以上の整数、y=4
【0039】
【表1】
【0040】(実験1:高速印刷)調製したインク組成
物をそれぞれシャープ株式会社製のインクジェットプリ
ンター(AJ2000)の改造機を用いて、印刷濃度5
%として7PPMで連続的に印刷を行い、印字可能枚数
を検討した。インクタンクにインク組成物を充填して空
になるまでの印刷可能枚数は約200枚である。この実
験では、インクタンクが空になった時点でインク組成物
を再充填し、この作業を印刷ができなくなるまで繰り返
し、そのときまでに印刷できた枚数を印刷可能枚数とし
た。印刷可能枚数が200枚を超えた場合を「○」、1
50〜200枚であった場合を「△」、150枚に満た
ない場合を「×」として評価した。得られた結果を表2
に示す。
【0041】(実験2:乾燥速度)調製したインク組成
物をそれぞれ用いて2.5cm×10cmのベタを印刷
し、印刷直後を起点として15秒後に、印刷に用いたも
のと同質の紙を印刷面に押し当て、転写された場合を
「×」、転写されなかった場合を「○」として評価し
た。得られた結果を表2に示す。
【0042】(実験3:滲み性評価)調製したインク組
成物をそれぞれ用いて、PPC用紙(シャープ株式会社
製、SF4AM3)に特定のパターンを印刷し、1日間
放置した。その後、印字物のライン幅を測定し、滲みが
ないと仮定した場合のライン幅を100としたときの相
対値を求めた。相対値が150に満たない場合を
「○」、150〜250であった場合を「△」、250
を超える場合を「×」として評価した。得られた結果を
表2に示す。
【0043】(実験4:泡立ち)調製したインク組成物
をそれぞれろうそくびん(50ml)に入れて、20秒
間振とうして、5分後の泡高さを測定した。泡高さが1
0mm以下の場合を「○」、10mmを超える場合を
「×」として評価した。得られた結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2の結果から、次のことがわかる。 実施例1〜6と比較例1〜5との比較から、化合物1
を含み、かつ導電率が250μS/cm以下の水を用い
た本発明のインク組成物は、連続的な高速印刷が可能で
あることがわかる。 実験4の結果から、化合物1(X=5以下)を含むこ
とにより泡立ちが改良されることがわかる。 実施例4〜6の結果から、化合物1にその他の界面活
性剤を加えても悪影響がないことがわかる。 実験3の結果から、化合物1を含むことにより滲み性
が改良されることがわかる。 実験3の結果から、有機溶剤が50%以上含まれると
滲み性が低下することがわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、浸透性に優れかつ高速
印刷においても高品位の印字が可能なインクジェット用
水性インク組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 清太 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中弥 浩明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 中津 裕美 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 木ノ元 正紀 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA05 FC02 2H086 BA53 BA56 BA59 BA60 4J039 AE07 BC07 BC12 BC13 BC16 BC37 BC50 BE02 BE12 CA03 CA06 EA10 EA41 EA46 GA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)電導率が250μS/cm以下の
    水媒体、(b)染料から選択される色材、および(c)
    式(I): 【化1】 (式中、nは1〜10の整数、mは1〜10の整数、x
    は1〜50の整数、yは1〜20の整数である)で表さ
    れる化合物を含み、さらに水溶性有機溶剤を少なくとも
    1種含み、その配合量が1〜50重量%であることを特
    徴とするインクジェット用水性インク組成物。
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶剤の少なくとも1種が、水
    よりも低い蒸気圧を有する水溶性有機溶剤である請求項
    1に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  3. 【請求項3】 水溶性有機溶剤が、ポリエチレングリコ
    ール、ジエチレングリコール、エチルカルビトール、ト
    リエチレングリコールモノブチルエーテル、1,5−ペ
    ンタンジオール、グリセリン、2−ピロリドンおよびN
    −メチルピロリドンから選択される少なくとも1種であ
    る請求項1または2に記載のインクジェット用水性イン
    ク組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、尿素、エチレン尿素、ヘキサグ
    リセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロール
    エタンおよびネオペンチルアルコールから選択される少
    なくとも1種を含む請求項1〜3のいずれか1つに記載
    のインクジェット用水性インク組成物。
  5. 【請求項5】 式(I)で表される化合物の配合量が、
    臨界ミセル濃度以上である請求項1〜4のいずれか1つ
    に記載のインクジェット用水性インク組成物。
  6. 【請求項6】 色材が、アシッドブルー7、アシッドブ
    ルー9およびダイレクトブルー199から選択される少
    なくとも1種のシアン染料である請求項1〜5のいずれ
    か1つに記載のインクジェット用水性インク組成物。
  7. 【請求項7】 色材が、アシッドレッド52、アシッド
    レッド289、リアクティブレッド58、リアクティブ
    レッド141およびリアクティブレッド180から選択
    される少なくとも1種のマゼンタ染料である請求項1〜
    5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク
    組成物。
  8. 【請求項8】 色材が、アシッドイエロー17、アシッ
    ドイエロー23およびダイレクトイエロー86から選択
    される少なくとも1種のイエロー染料である請求項1〜
    5のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク
    組成物。
  9. 【請求項9】 色材が、フードブラック2およびダイレ
    クトブラック154から選択される少なくとも1種のブ
    ラック染料である請求項1〜5のいずれか1つに記載の
    インクジェット用水性インク組成物。
  10. 【請求項10】 色材としてシアン染料、マゼンタ染料
    およびイエロー染料をそれぞれ別々に含む請求項1〜8
    のいずれか1つに記載のインクジェット用水性インク組
    成物を組み合わせたインクセット。
  11. 【請求項11】 色材としてシアン染料、マゼンタ染
    料、イエロー染料およびブラック染料をそれぞれ別々に
    含む請求項1〜9のいずれか1つに記載のインクジェッ
    ト用水性インク組成物を組み合わせたインクセット。
JP2001364940A 2001-11-29 2001-11-29 インクジェット用水性インク組成物およびインクセット Expired - Fee Related JP3904437B2 (ja)

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