JP2000178489A - 水性インク及びインクジェット記録装置 - Google Patents

水性インク及びインクジェット記録装置

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JP2000178489A
JP2000178489A JP37590098A JP37590098A JP2000178489A JP 2000178489 A JP2000178489 A JP 2000178489A JP 37590098 A JP37590098 A JP 37590098A JP 37590098 A JP37590098 A JP 37590098A JP 2000178489 A JP2000178489 A JP 2000178489A
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ink
aqueous
water
aqueous ink
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JP37590098A
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English (en)
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Yasuharu Onishi
康晴 大西
Hiroyuki Endo
浩幸 遠藤
Tsutomu Uezono
勉 上薗
Etsuo Hasegawa
悦雄 長谷川
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出安定性、乾燥性及び浸透性が高く、紙上
における滲み及び裏写りの少ない水性インク及び該水性
インクを用いたインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも、水、着色剤、有機溶剤、界
面活性剤から構成される水性インクにおいて、 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式の記録装置に用いて吐出安定性、乾燥性に優れ、紙上
で滲みや裏写りの少ない水性インク及び該水性インクを
用いたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置(インクジェッ
トプリンタ)は、現像定着などのプロセスがなく、カラ
ー化が容易で、かつ普通紙に印字できることから、近
年、飛躍的に普及している。そのため、インクジェット
記録装置の記録液であるインクの更なる高性能化が望ま
れている。現状においては、装置のノズル吐出部で目詰
まりがなく吐出安定性が優れたインクであること、印字
する紙での乾燥速度が速く、浸透性の優れたインクであ
ること、紙上で滲み、裏写り等がなく良好な印字画像を
得られるインクであることなどが要求されている。
【0003】しかし、これら吐出安定性、乾燥性、浸透
性、滲み、裏写り等の特性には、それぞれ相関関係があ
り、全ての特性で高いレベルを実現するインクを開発す
ることは容易ではない。
【0004】吐出安定性が優れ、目詰まりがないインク
を得る従来の技術として、例えば特開平3−25967
号公報に開示された技術がある。同公報には、ポリプロ
ピレングリコール系化合物をインク内に含有させること
により、吐出安定性を向上させる技術が開示されてい
る。しかし、同公報の従来技術は、紙上における滲みや
裏写りを増大させるため、カラー印刷が困難となる。
【0005】また、紙上の滲みや裏写りを改善する従来
の技術として、例えば特開昭55−66976号公報に
開示された技術がある。同公報には、インクの主成分と
して揮発性溶剤を用いて、インクの紙への浸透性を向上
させることにより、滲みや裏写りを減少させる技術が開
示されている。しかし、同公報の従来技術は、滲みなど
は抑制できるものの、インク溶剤成分と共にインク内の
着色剤も紙に浸透してしまうため、色濃度が大幅に低下
してしまう。
【0006】さらに、乾燥性を高め、かつ滲みを抑制す
る従来の技術として、例えば特開平6−240188号
公報に開示された技術がある。同公報には、アルキルア
ミンオキサイドと水溶性高分子化合物である1,5ペン
タジオールとをインクに含有することにより、乾燥性が
向上し、紙上の滲みを減少させる技術が開示されてい
る。しかし、同公報の従来技術は、乾燥性が速いため、
インクが裏抜けし、画像濃度が低下する。このため、良
好な印字画像が得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のインクジェット記録装置及びインクジェット記録装置
に用いられるインクは、吐出安定性、乾燥性、浸透性、
紙上における滲み及び裏写りの全ての特性で高いレベル
を実現してはいなかった。
【0008】特開平3−25967号公報に開示された
従来技術は、吐出安定性を向上させているが、紙上の滲
みや裏写りを増大させるため、カラー印刷が困難である
という欠点があった。また、特開昭55−66976号
公報に開示された従来技術は、紙上の滲みや裏写りを抑
制しているが、色濃度を大幅に低下させてしまうという
欠点があった。さらに、特開平6−240188号公報
に開示された従来技術は、乾燥性を高め、かつ滲みを抑
制するが、インクが裏抜けし、画像濃度が低下するた
め、良好な印字画像が得られないという欠点があった。
【0009】本発明は、上記従来の課題を解決し、吐出
安定性、乾燥性及び浸透性が高く、紙上における滲み及
び裏写りの少ない水性インク及び該水性インクを用いた
インクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の水性インクは、少なくとも、水、着色剤、有機溶
剤、界面活性剤から構成される水性インクにおいて、化
2に示す界面活性剤を少なくとも1種類以上含有するこ
とを特徴とする。
【0011】
【化2】
【0012】請求項2の本発明の水性インクは、前記着
色剤が、水性染料であることを特徴とする。
【0013】請求項3の本発明の水性インクは、前記有
機溶剤が、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、グリセリン、トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルまたはジエチレングリ
コールモノブチルエーテルの中から選ばれる有機化合物
を少なくとも1種類以上含むことを特徴とする。
【0014】請求項4の本発明の水性インクは、前記化
1に示す化合物を0.01%〜1.0重量%含有するこ
とを特徴とする。
【0015】請求項5の本発明の水性インクは、前記化
1に示す化学式中のm、nが整数であり、m+nの値が
1〜30であることを特徴とする。
【0016】請求項6の本発明の水性インクは、静的表
面張力が、20〜50dyne/cmであることを特徴
とする。
【0017】請求項7の本発明の水性インクは、インク
ジェット記録装置のヘッドのヘッド部材に対して、イン
クの着弾30秒後の接触角が30°以下であることを特
徴とする。
【0018】請求項8の本発明の水性インクは、インク
ジェット記録装置のヘッドのヘッド部材に対して、イン
クの着弾0.1秒後の接触角が10°以下であることを
特徴とする。
【0019】請求項9の本発明の水性インクは、pH値
が、6.5〜10であることを特徴とする。
【0020】請求項10の本発明の水性インクは、粘度
が、1〜5cpsであることを特徴とする。
【0021】上記の目的を達成する他の本発明のインク
ジェット記録装置は、記録媒体である紙上にインク滴を
吐出するノズル吐出部を備えたインクジェット式の記録
ヘッドと、インク容器と、前記インク容器からインクを
前記記録ヘッドに供給するインク供給手段とを備え、前
記インク容器が請求項1乃至請求項10のいずれか1項
に記載の水性インクを収納したことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0023】本発明の一実施形態による水性インクは、
水、着色剤、有機溶剤から構成され、さらに組成物とし
て、一般式(1)(下記化3)で示されるアセチレング
リコール系界面活性剤を少なくとも1種類以上含む。
【0024】
【化3】
【0025】一般式(1)において、m、nは整数であ
る。水性インク組成物である界面活性剤は、中心構造に
アセチレン結合を有する上記一般式(1)で示されるア
セチレングリコール化合物であれば良く、特に種類は限
定されない。この種の化合物として、例えば、下記化4
に示す化合物が挙げられる。
【0026】
【化4】
【0027】ただし、インクへの相溶性を考慮すると、
アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物であ
る、一般式(2)(下記化5)で示される化合物である
ことが好ましい。
【0028】
【化5】
【0029】一般式(2)において、m1、n1は1以
上の整数である。すなわち、一般式(2)に示す化合物
は、分子量が30以上で、中心にアセチレン結合を有
し、エチレンオキサイドを付加する一般式(1)(ただ
し、式中において、m、nは1以上の整数)で示される
アセチレングリコール化合物であれば、その種類は特に
限定されない。この種の化合物として、例えば、下記化
6、化7に示すようなアセチレングリコールが挙げられ
る。
【0030】
【化6】
【0031】
【化7】 ただし、インクへの相溶性を考慮すると、一般式(1)
において、m+nの値が1〜30の整数であるアセチレ
ングリコール化合物が好ましい。
【0032】本実施形態において、一般式(1)で示さ
れるアセチレングリコール化合物の水性インク組成物へ
の添加量は、水性インク組成物に対して0.01重量%
〜1.0重量%であることが好ましい。水性インクに一
般式(1)で示されるアセチレングリコール化合物を
0.01重量%未満添加した場合、インクの浸透性、滲
みを向上させる効果が不十分である。また、1.0重量
%超える量を添加した場合、インク内でアセチレングリ
コール化合物が完全に相溶しないうえに、著しく粘度が
上昇してしまうため好ましくない。
【0033】また、本実施形態における一般式(1)の
アセチレングリコール化合物を含む水性インクは、着色
剤が水性の染料であることが好ましい。インクの着色剤
に水性の染料を用いることにより、インクの性能を向上
させ、滲みが少なく良好な印字画像を得ることができ
る。水性の染料としては、酸性染料、塩基性染料、直接
染料、塩基性染料、食用染料などが挙げられる。例え
ば、ダイレクトブラック19、ダイレクトブラック3
2、ダイレクトブラック38、ダイレクトブラック5
1、ダイレクトブラック62、ダイレクトブラック7
1,ダイレクトブラック105,ダイレクトブラック1
08、ダイレクトブラック112、ダイレクトブラック
154、ダイレクトブラック168、アシッドブラック
24、アシッドブラック31、アシッドブラック52、
アシッドブラック94、フードブラック1、フードブラ
ック2、ダイレクトイエロー86、ダイレクトイエロー
100、アシッドイエロー23、アシッドイエロー4
2、ダイレクトレッド83、ダイレクトレッド227、
アシッドレッド87、アシッドレッド186、アシッド
レッド254、アシッドレッド289、ダイレクトブル
ー76、ダイレクトブルー86,ダイレクトブルー10
8,ダイレクトブルー199、ダイレクトブルー23
6、アシッドブルー9、アシッドブルー78、アシッド
ブルー82、アシッドブルー234などがあるが、特に
これに限定されない。
【0034】また、本実施形態の水性インクは、着色剤
の添加量が1〜10重量%であることが好ましい。10
重量%以上の着色剤を添加したインクでは、着色剤が溶
解しきれないため、インク中で着色剤が析出し、粘度が
著しく上昇するうえに、インク吐出時に目詰まりなどを
生じさせる原因となる。また、1重量%以下の着色剤を
添加したインクでは、染料濃度が少ないために紙上での
画像濃度が低く、良好な印字画像が得られない。
【0035】また、本実施形態の水性インクは、着色剤
を溶解、分散させる液体として、水を使用する。水とし
ては、染料安定性の観点からイオン交換水が好ましい
が、市販の蒸留水でも構わない。
【0036】また、本実施形態の水性インクには、有機
溶剤を使用する。例えば、有機溶剤として、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコールMW200、ポリエチレン
グリコールMW300、ポリエチレングリコールMW6
00、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、メチルカルビトール、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールア
セテート、ジエチルカルビトール、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、グリセリン、トリエタノールアミン、ホルムア
ミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルフォキサイ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイ
ミダゾリジンなどが挙げられるが、特にこれに限定され
ない。これらの有機溶剤は、浸透剤、着色剤溶解助剤と
して使用され、添加量は50%以下が好ましい。50%
以上の有機溶剤を添加したインクでは良好な印字画像が
得られない。
【0037】また、本実施形態の水性インクは、従来公
知の添加剤を混合することができる。例えば、pH調整
剤として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、トリエタノ
ールアミンなどを混合することができる。また、防黴剤
として、安息香酸ナトリウムなどを混合することができ
る。また、キレート剤して、ジエチレントリアミン5酢
酸ナトリウムなどを混合することができる。本実施形態
の水性インクに混合できる添加剤は、上記のものに限定
されない。
【0038】また、本実施形態の水性インクの静的表面
張力は、20〜50dyne/cmであることが好まし
い。本実施形態において、静的表面張力とは、液面が静
止している時の表面張力であり、液表面が形成されて3
0秒後の表面張力を示している。静的表面張力の値は、
ウィルヘルミー式の板吊り法などにより測定できる。静
的表面張力が50dyne/cm以上または20dyn
e/cm以下である場合、浸透性、乾燥性が悪く良好な
印字画像が得られない。
【0039】また、本実施形態の水性インクは、インク
ジェット記録装置のヘッド部材に対して、インクの着弾
30秒後の接触角(静的接触角)が10°以下であるこ
とが好ましい。静的接触角は、液滴法(1/2θ)で測
定することが可能である。また、着弾30秒後の接触角
とは、インクを測定基板に着弾後、30秒経過したとき
のインク−測定基板間の接触角を示している。また、ヘ
ッド部材とはインクジェット記録装置の記録ヘッドを構
成する全部の部材であって、例えばNiプレート、Su
S304プレート等が挙げられるが、特にこれに限定さ
れない。ヘッド部材に対してインクの着弾30秒後の接
触角が10°以上のインクでは、記録ヘッドのインク流
路内での濡れ性が悪いため、インク流路内で気泡などを
巻き込んでしまうことにより、吐出安定性が非常に悪く
なる。
【0040】また、本実施形態の水性インクは、インク
ジェット記録装置のヘッド部材に対して、インクの着弾
0.1秒後の接触角(動的接触角)が30°以下である
ことが好ましい。動的接触角は、液滴法(1/2θ)で
測定することが可能である。また、着弾0.1秒後の接
触角とは、インクを測定基板に着弾後、0.1秒経過し
たときのインク−測定基板間の接触角を示している。ヘ
ッド部材に対してインクの着弾0.1秒後の接触角が3
0°以上のインクでは、記録ヘッドのインク流路内での
濡れ性が悪いため、インク流路内で気泡などを巻き込ん
でしまうことにより、吐出安定性が非常に悪くなる。
【0041】また、本実施形態の水性インクの粘度は、
1〜5cpsの範囲に調整されていることが好ましい。
粘度が5cps以上の水性インクでは、記録ヘッドでの
インク吐出安定性が悪く、良好な印字画像が得られな
い。また、粘度が1cps以下の水性インクにおいて
も、記録ヘッドでのインク吐出安定性が悪く、良好な印
字画像が得られない。
【0042】また、本実施形態の水性インクは、pH値
を6〜10に調整するのが好ましい。水性インクのpH
値を6〜10に調整することによって、長期保存性が向
上し、表面張力や粘度などの物性変化がなくなり、また
紙への浸透性も向上する。これにより、良好な印字画像
を得ることができる。
【0043】また、本実施形態の水性インクは、主な用
途として、インク液滴を吐出させて印字記録を行うイン
クジェット記録装置に使用される。ここで、当該インク
ジェット記録装置は、少なくとも、記録媒体である紙上
にインク滴を吐出するノズル吐出部を備えたインクジェ
ット式の記録ヘッドと、上述した本実施形態の水性イン
クを収納したインク容器と、インク容器から当該水性イ
ンクを記録ヘッドに供給するインク供給手段とを備えて
構成される。しかしながら、本実施形態の水性インク
は、他の種々の用途にも用いることができ、用途はイン
クジェット記録装置に限定されない。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳細に説明す
る。ただし、本発明は、その主旨を越えない限り、以下
の実施例に限定されるものではない。
【0045】下記各実施例の配合比に従って水性インク
を作製した。また、各水性インク配合成分をビーカー内
で混合させた後、オムニポア TYPE JA メンブ
ランフィルタにて濾過することにより水性インクを作製
し、静的表面張力、粘度、pH値を測定した。静的表面
張力は、ウィルヘルミー型表面張力計(自動表面張力計
CBVP−A3 協和界面化学(株)製)を用い、測
定温度を20℃として測定した。粘度は、自動粘度測定
計DVM−E2(トキメック社製)により、測定温度を
20℃として測定した。pH値は、パーソナルpHメー
タPH81(横河電機社製)にて、測定温度を20℃と
して測定した。
【0046】[実施例1] 配合比 インク組成物1 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物1 0.05部
【0047】
【化8】 実施例1のインク組成物は、静的表面張力γ=33.6
dyne/cm、粘度η=3.3cps、pH値=8.
21であった。
【0048】[実施例2] 配合比 インク組成物2 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物1 0.1部 実施例2のインク組成物は、静的表面張力γ=29.8
dyne/cm、粘度η=3.3cps、pH値=8.
06であった。
【0049】[実施例3] 配合比 インク組成物3 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物1 0.2部 実施例3のインク組成物は、静的表面張力γ=27.0
dyne/cm、粘度η=3.5cps、pH値=7.
96であった。
【0050】[実施例4] 配合比 インク組成物4 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物2 0.05部
【0051】
【化9】 ただし、m+n=10。
【0052】実施例4のインク組成物は、静的表面張力
γ=34.2dyne/cm、粘度η=3.6cps、
pH値=7.56であった。
【0053】[実施例5] 配合比 インク組成物5 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物2 0.1部 実施例5のインク組成物は、静的表面張力γ=30.2
dyne/cm、粘度η=3.7cps、pH値=7.
11であった。
【0054】[実施例6] 配合比 インク組成物6 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物2 0.2部 実施例5のインク組成物は、静的表面張力γ=26.1
dyne/cm、粘度η=3.9cps、pH値=7.
03であった。
【0055】[実施例7] 配合比 インク組成物7 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物3 0.05部
【0056】
【化10】 ただし、m+n=30。
【0057】実施例7のインク組成物は、静的表面張力
γ=31.1dyne/cm、粘度η=4.1cps、
pH値=8.22であった。
【0058】[実施例8] 配合比 インク組成物8 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物3 0.1部 実施例8のインク組成物は、静的表面張力γ=29.7
dyne/cm、粘度η=4.3cps、pH値=8.
33であった。
【0059】[実施例9] 配合比 インク組成物9 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 例示化合物3 0.2部 実施例9のインク組成物は、静的表面張力γ=27.6
dyne/cm、粘度η=4.8cps、pH値=8.
24であった。
【0060】次に、比較例を示す。
【0061】[比較例1] 界面活性剤を除いた下記組
成の水性インクを作製し、比較例1とした。各水性イン
ク配合成分をビーカー内で混合させた後、オムニポア
TYPE JA メンブランフィルタにて濾過すること
により水性インクを作製して、上記各実施例で用いた手
法と同様の手法を用いて静的表面張力、粘度、pH値を
測定した。
【0062】配合比 インク組成物10 染料 5部 水 70部 ポリエチレングリコール#200 15部 グリセリン 10部 比較例1のインク組成物は、静的表面張力γ=42.7
dyne/cm、粘度η=3.3cps、pH値=8.
91であった。
【0063】[比較例2] 比較例1におけるインク組
成物に例示化合物4(下記化11)を0.2重量%添加
したインク組成物を比較例2とし、比較例1と同様な方
法で、表面張力、粘度、pH値を測定した。
【0064】
【化11】 比較例2のインク組成物は、静的表面張力γ=32.4
dyne/cm、粘度η=3.4cps、pH値=8.
51であった。
【0065】[比較例3] 比較例1におけるインク組
成物に例示化合物5(下記化12)を0.2重量%添加
したインク組成物を比較例3とし、比較例1と同様な方
法で、表面張力、粘度、pH値を測定した。
【0066】
【化12】 ただし、m+n=4。
【0067】比較例3のインク組成物は、静的表面張力
γ=35.8dyne/cm、粘度η=3.4cps、
pH値=8.67であった。
【0068】[比較例4] 比較例1におけるインク組
成物に例示化合物6(下記化13)を0.2重量%添加
したインク組成物を比較例4とし、比較例1と同様な方
法で、表面張力、粘度、pH値を測定した。
【0069】
【化13】 ただし、m+n=10。
【0070】比較例4のインク組成物は、静的表面張力
γ=36.3dyne/cm,粘度η=3.6cps、
pH値=8.44であった。
【0071】[比較例5] 比較例1におけるインク組
成物に例示化合物7(下記化14)を0.2重量%添加
したインク組成物を比較例5とし、比較例1と同様な方
法で、表面張力、粘度、pH値を測定した。
【0072】
【化14】 ただし、m+n>30。
【0073】比較例5のインク組成物は、静的表面張力
γ=26.4dyne/cm,粘度η=3.8cps、
pH値=8.96であった。
【0074】次に、評価結果を示す。
【0075】[評価基準1] 静的接触角として、SU
S304製プレートに着弾し、30秒後の接触角を測定
した。また、測定基板としてSUSプレート(表面粗さ
▽▽▽▽)のものを使用し、測定温度は20℃とした。
【0076】[評価基準2] 動的接触角として、SU
S304製プレートに着弾し、0.1秒後の接触角を測
定した。また、測定基板としてSUSプレート(表面粗
さ▽▽▽▽)のものを使用し、測定温度は20℃とし
た。
【0077】[評価基準3] 解像度720dpiのピ
エゾ型インクジェットプリンタを用いて印字テストを行
い、画像の鮮明度を確認した。記録紙は、市販の再生紙
を使用した。
【0078】1)滲みテスト 印字画像により判断した。 ○:滲まない。 △:若干滲む。 ×:滲む。
【0079】2)乾燥性テスト 印字サンプルの乾燥時間を調べた。 ○:乾燥時間が10秒以内。 ×:乾燥時間10秒以上。
【0080】3)耐水性テスト 印字サンプルを水に30秒間浸漬し、画像濃度の変化を
調べた。色彩色計(L*,a*,b*)で色濃度を測定
し、下記数1に示す色濃度の変化率ΔEで判断した。
【0081】
【数1】 ○:ΔEが10未満。 ×:ΔEが10以上。
【0082】[評価基準4] 吐出安定性を、A4版紙
を100枚印字して調べた。 ○:すべて良好な印字画像である。 ×:異常な印字画像がある。
【0083】[評価基準5] 水性インク組成物の保存
安定性を次の手法で調べた。すなわち、ポリエチレン製
容器に60℃で1ヶ月保存し、表面張力、粘度、pH値
の変化と、析出物の有無を調べた。 ○:物性の変化が殆どなく、析出物が確認されない。 ×:物性が変化し、析出物が確認される。
【0084】評価結果
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水性イン
ク及び該水性インクを用いたインクジェット記録装置に
よれば、水性インクの吐出安定性、乾燥性及び浸透性が
高く、紙上における滲み及び裏写りが少ないという特性
を得ることができる。
【0087】また、本発明により印字出力された印字画
像において、優れた耐水性を発揮する。
【0088】さらに、本発明の水性インクは、優れた保
存安定性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上薗 勉 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 長谷川 悦雄 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 4J039 BC07 BC09 BC10 BC11 BC13 BC14 BC15 BC35 BC36 BC54 BE03 BE04 BE05 BE06 BE12 BE22 CA03 CA06 EA10 EA15 EA16 EA17 EA19 EA38 EA41 EA44 EA47 GA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、水、着色剤、有機溶剤、界
    面活性剤から構成される水性インクにおいて、 化1に示す界面活性剤を少なくとも1種類以上含有する
    ことを特徴とする水性インク。 【化1】
  2. 【請求項2】 前記着色剤が、水性染料であることを特
    徴とする請求項1に記載の水性インク。
  3. 【請求項3】 前記有機溶剤が、ジエチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、
    グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテ
    ルまたはジエチレングリコールモノブチルエーテルの中
    から選ばれる有機化合物を少なくとも1種類以上含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の水性インク。
  4. 【請求項4】 前記化1に示す化合物を0.01%〜
    1.0重量%含有することを特徴とする請求項1に記載
    の水性インク。
  5. 【請求項5】 前記化1に示す化学式中のm及びnが整
    数であり、m+nの値が1〜30であることを特徴とす
    る請求項1に記載の水性インク。
  6. 【請求項6】 静的表面張力が、20〜50dyne/
    cmであることを特徴とする請求項1に記載の水性イン
    ク。
  7. 【請求項7】 インクジェット記録装置のヘッドのヘッ
    ド部材に対して、インクの着弾30秒後の接触角が30
    °以下であることを特徴とする請求項1に記載の水性イ
    ンク。
  8. 【請求項8】 インクジェット記録装置のヘッドのヘッ
    ド部材に対して、インクの着弾0.1秒後の接触角が1
    0°以下であることを特徴とする請求項1に記載の水性
    インク。
  9. 【請求項9】 pH値が、6.5〜10であることを特
    徴とする請求項1に記載の水性インク。
  10. 【請求項10】 粘度が、1〜5cpsであることを特
    徴とする請求項1に記載の水性インク。
  11. 【請求項11】 記録媒体である紙上にインク滴を吐出
    するノズル吐出部を備えたインクジェット式の記録ヘッ
    ドと、 インク容器と、 前記インク容器からインクを前記記録ヘッドに供給する
    インク供給手段とを備え、 前記インク容器が請求項1乃至請求項10のいずれか1
    項に記載の水性インクを収納したことを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
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