JP2003026976A - インクジェットプリンター用インク - Google Patents
インクジェットプリンター用インクInfo
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Abstract
を生じないインクジェットプリンター用インクを提供す
る。 【解決手段】 本発明のインクジェットプリンター用イ
ンクは、加水分解性シラン又はその部分加水分解物から
ゾル-ゲル法により得られたゾル液と水溶性染料化合物
及び/又は有機顔料化合物を含み、構成するインクの少
なくとも1色が耐水性を有し、他の少なくとも1色が耐
滲性を有することを特徴とする。
Description
みを防止し、耐水性に優れた印刷物を形成するインクジ
ェットプリンター用インクに関する。
ソコンその他のコンピュータの出力装置としてインクジ
ェットプリンターが広く使用されるようになってきた。
インクジェットプリンターはまた大型のポスター、広告
板等を少数印刷するような場合に有効な手段として広く
利用されるようになってきた。
常水性媒体中に染料が溶解したものが多く、染料とし
て、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、フ
タロシアニン染料、カルボニウムイオン染料、ニトロ染
料、キノリン染料、ナフトキノン染料等が使用されてい
る。染料は水その他の溶剤に可溶であるので非常に薄い
着色層を形成することができ、かつ透明感のある色調に
することができるという利点を有する。しかし、紙等の
印刷媒体上に染料が付着しているだけなので、水に対す
る耐性が弱く重ね打ちすると色が滲むという欠点があ
る。このため紙の表面に平滑なインク受容層を形成さ
せ、インクが滲まずに発色するようにさせた専用紙が市
販されている。
を紙の表面に処理する工程が加わることによりコスト高
になるという欠点がある。またインク受容層を支持する
紙製基材が吸湿により変形するという欠点があり、これ
を抑えるために印刷用紙を厚くすると用紙がかさばるの
みならず、用紙コストが上昇するという問題が生ずる。
を使用しても耐水性に優れ、同時に重ね打ちにより滲み
を生じない耐滲性に優れたインクジェットプリンター用
インクを提供することである。
の結果、本発明者は、インクジェットプリンター用イン
クの原料である加水分解性シランに含まれる窒素含有有
機基が、第一アミン又は第二アミンである場合に耐水性
を有し、第三アミン又は第四アンモニウム塩である場合
に耐滲性を有すること、及びインクジェットプリンター
用インクを構成するインクの少なくとも1色を耐水性イ
ンクとし、他の少なくとも1色を耐滲性インクとするこ
とにより耐水性と耐滲性が同時に得られることを発見
し、本発明に想到した。
ー用インクは、加水分解性シラン又はその部分加水分解
物からゾル−ゲル法により得られたゾル液と水溶性染料
化合物及び/又は有機顔料化合物を含むインクジェット
プリンター用インクであって、インクジェットプリンタ
ー用インクを構成するインクの少なくとも1色のインク
が耐水性を有し、他の少なくとも1色のインクが耐滲性
を有することを特徴とする。
クに含まれるゾルは(a) 下記一般式(1): YR1 mSiR2 3-m・・・(1) (ただしYは窒素含有有機基であり、R1は炭素数1〜8の
置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場
合窒素原子を含有しない)であり、R2は炭素数1〜4の
アルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1で
ある。)により表される窒素含有有機基を有する第一の
加水分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部
と、(b) 下記一般式(2): R3 nSiR4 4-n・・・(2) (ただしR3は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭
化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)
であり、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキ
シ基であり、nは0、1又は2である。)により表され
る第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物5〜2
00重量部とを加水分解することにより得られた有機ケイ
素化合物を含有するのが好ましい。
が耐水性を有するためには、上記一般式(1)中の窒素含
有有機基Yが第一アミン又は第二アミンであるのが好ま
しく、特に第一の加水分解性シランが以下の加水分解性
シランからなる群から選ばれた少なくとも1種であるの
が好ましい。
れるゾル液は、上記有機ケイ素化合物とグリシジル基含
有化合物又はビニル基含有化合物との反応により得られ
た化合物を含有していてもよい。
耐滲性を有するためには上記一般式(1)中の窒素含有有
機基Yが第三アミン又は第四アンモニウム塩であるのが
好ましく、特に第一の加水分解性シランが以下の加水分
解性シランであるのが好ましい。
がSi(OCH3)4,Si(OC2H5)4,CH3Si(OCH3)3,CH3Si(OC2H5)3
及び((CH3)2CH)2Si(OCH3)2からなる群から選ばれた少な
くとも1種であるのが好ましい。
く、上記耐水性有する少なくとも1色のインクと耐滲性
を有する少なくとも1色のインクのpHの差が1.0以上で
あるのが好ましい。
加水分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部
と、(b) 窒素原子を含有しない第二の加水分解性シラン
又はその部分加水分解物5〜200重量部とを加水分解し
て得られる有機ケイ素化合物が好ましい。
物を水溶性にするために用いる成分であり、1種又は2
種以上を適宜選択して使用することができ、またその部
分加水分解物を用いることもできる。第一の加水分解性
シランとしては、下記一般式(1): YR1 mSiR2 3-m・・・(1) (ただしYは窒素含有有機基であり、R1は炭素数1〜8の
置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場
合窒素原子を含有しない)であり、R2は炭素数1〜4の
アルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1で
あり、好ましくは0である。)により表されるものが好
ましい。
により表されるものが挙げられる。
一般式(3)〜(7)中R5、R6及びR9〜R13はそれぞれ水素原
子又は炭素数1〜8の一価の炭化水素基であり(R12は
炭素数1〜8のアルコキシ基でもよく、pが0の場合はR
5とR6及びR9〜R11のそれぞれ少なくとも1個、並びにR
13は水素原子である。)、R7、R8、R14及びR15は炭素数
1〜8の二価の炭化水素基であり(R7とR8、及びR14とR
15はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、R16は
水素原子であり、Xはハロゲン原子であり、pは0〜3の
整数である(ただし上記式(5)のpは1〜3の整数であ
る。)。炭素数1〜8の一価の炭化水素基は下記R1と同
じでよい。また炭素数1〜8の二価の炭化水素基として
はアルキレン基等が挙げられる。
い具体例としては、下記のものが挙げられる。 H2NCH2-,H(CH3)NCH2-,H2NCH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2-,
H2NCH2CH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2CH2-,H2NCH2CH2NHCH2CH
2CH2-,H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2CH2-,H2NCH2CH2NHCH2CH
2NHCH2CH2CH2-,H(CH3)NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2-,
い。
一般式(3)〜(7)中、R5、R6、R9〜R11、R13及びR16は炭
素数1〜8の一価の炭化水素基であり(R5とR6及びR9と
R10とR11はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)、
R12は水素原子、炭素数1〜8の一価の炭化水素基又は
炭素数1〜8のアルコキシ基であり(R12とR13は同一で
も異なっていてもよい。)、R8、R14及びR15は炭素数1
〜8の二価の炭化水素基であり(R14とR15は同一でも異
なっていてもよい。)、Xはハロゲン原子であり、pは0
である。炭素数1〜8の一価の炭化水素基は下記R1と同
じでよい。また炭素数1〜8の二価の炭化水素基として
はアルキレン基等が挙げられる。
い具体例としては、下記のものが挙げられる。 (CH3)2NCH2CH2CH2-,(CH3)2NCH2CH2NHCH2CH2CH2-,Cl-
・(CH3)3N+ CH2CH2CH2-,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+CH2
CH2CH2-,
い。
であり、置換基を有する場合には窒素原子を含有しな
い。アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキ
ル基等の無置換一価の炭化水素基や、これらの基の水素
原子の一部又は全部をハロゲン原子等で置換した、例え
ばハロゲン化アルキル基等の置換一価の炭化水素基が挙
げられるが、置換基は窒素原子を含まないものである。
具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、te
rt-ブチル基、フェニル基、ヘキシル基等が例示され
る。
R2の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ
基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、アセトキシ
基,プロピオニルオキシ基等が例示される。
具体例としては、下記のものを例示することができる。
これらは1種を単独で、又は2種以上を併用して用いる
ことができる。
解性シラン H2NCH2Si(OCH3)3,H2NCH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2SiCH3(O
CH3)2,H2NCH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2Si(OCH3)3,
H2NCH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NC
H2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH
2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2N
CH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H(CH3)NCH2CH2CH2Si(OCH3)
3,H(CH3)NCH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,H(CH3)NCH2CH2CH2S
iCH3(OCH 3)2,H(CH3)NCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NC
H2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si
(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH3)2,H2NC
H2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2
NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2
Si(OCH2CH3)3,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OC
H3)2,H2NCH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH3)2
い。またこれらの部分加水分解物を用いてもよい。
解性シラン (CH3)2NCH2CH2CH2Si(OCH3)3,(CH3)2NCH2CH2CH2Si(OCH2
CH3)3,Cl-・(CH3)3N+CH2CH2CH2Si(OCH3)3,Cl-・(CH3)
3N+CH2CH2CH2Si(OCH2CH3)3,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+
CH2CH2CH2Si(OCH3)3,Cl-・(CH3)2(C6H5-CH2-)N+CH2CH2
CH2Si(OCH2CH3) 3,
い。またこれらの部分加水分解物を用いてもよい。
化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)
であり、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキ
シ基であり、nは0、1又は2である。)により表され
る。
であって、置換基を有する場合には窒素原子を含有しな
い。R3はR1と同じでよく、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチ
ル基、イソブチル基、tert-ブチル基、フェニル基、ヘ
キシル基 等が例示される。
り、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec-ブトキシ基、
イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、アセトキシ基,プ
ロピオニルオキシ基等が例示される。
記のものを例示することができる。これらは1種を単独
で、又は2種以上を併用して用いることができる。
4,CH3Si(OCH3)3,CH3Si(OCH2CH3)3又は((CH3)2CH)2Si
(OCH3)2が特に好ましい。またこれらの部分加水分解物
を使用することもできる。
の加水分解性シラン又はその部分加水分解物との混合比
は、前者を100重量部として、後者が5〜200重量部であ
り、より好ましくは10〜150重量部である。第二の加水
分解性シラン又はその部分加水分解物が5重量部未満で
あるとシリカ成分が不十分であり、また200重量部を超
えるとアルカリ領域での安定性が低下する。
ゾル−ゲル法によりゾル液の主剤となる有機ケイ素化合
物を得る場合、溶媒として水を使用するが、必要に応じ
て親水性有機溶媒を添加するのが好ましい。親水性有機
溶媒としては、メチルアルコール、エチルアルコール、
1-プロピルアルコール、2-プロピルアルコール等のアル
コール類、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸エチル
等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、グリセロール、ジエチレングリコール等のグリ
コール類等を挙げることができる。
50〜5,000重量部が好ましい。さらに好ましくは200〜3,
000重量部である。溶媒の量が150重量部より少ないと反
応が進行しすぎ、系が均一にならない場合がある。また
液の保存安定性も低下する場合がある。一方、5,000重
量部より多いと経済的に不利な場合が生じる。
のモル比率で5〜80が好ましい。このモル比率が5より
少ないと加水分解が完全に進行しにくく、液の安定性が
悪化する場合がある。一方、80を超えると経済的に不利
な場合が生じる。
物からゾル−ゲル法により有機ケイ素化合物のゾル液を
生成する方法としては、以下のものが挙げられる。 第一及び第二の加水分解性シラン又はそれらの部分
加水分解物を水系溶媒(有機溶媒を含有しても良い)中
に滴下する方法、 第一及び第二の加水分解性シラン又はそれらの部分
加水分解物中に水を滴下する方法、 第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を
水系溶媒に滴下し、次いで第一の加水分解性シラン又は
その部分加水分解物を滴下する方法、及び 第一の加水分解性シラン又はその部分加水分解物を
水系溶媒に滴下し、次いで第二の加水分解性シラン又は
その部分加水分解物を滴下する方法等。ゾル液の安定性
の観点から、特にの方法が好ましい。
られたゾル液中に存在する第一アミン又は第二アミンを
(メタ)アクリル基含有化合物又はグリシジル基含有化
合物と反応させてブロックするのが好ましい。好ましい
(メタ)アクリル基含有化合物としては、アクリル酸又
はメタクリル酸のメチル、エチル、プロピル等のアルキ
ル基の炭素数1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基又
はその無水物含有化合物、2-ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート等のヒドロキシル基含有化合物、3-(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリエトキシシラン、3-(メタ)アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等のシラン
化合物等を具体例として例示することができ、これらの
1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができ
る。
は、グリシジルアセテート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、グリシジルアリルエーテル等を具体例として例
示することができ、これら1種を単独で又は2種以上を併
用して用いることができる。
ンクの染料成分として使用されるものでよく、特に制限
されないが、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー等
の色を与える公知の色素成分として用いられるものを好
適に使用することができる。好ましい具体的例として
は、アシッド・イエロー17、アシッド・イエロー23、ア
シッド・イエロー73、ダイレクト・イエロー86等のイエ
ロー染料、アシッド・レッド1、アシッド・レッド8、
アシッド・レッド14、アシッド・レッド37、アシッド・
レッド52、アシッド・レッド87、アシッド・レッド92、
アシッド・レッド103、アシッド・レッド289、リアクテ
ィブレッド4等のマゼンタ染料、アシッド・ブルー9、
アシッド・ブルー92、アシッド・ブルー87、リアクティ
ブブルー15、ダイレクト・ブルー86等のシアン染料、ア
シッド・ブラック2、ダイレクトブラック22、ダイレク
トブラック154等のブラック染料等を挙げることができ
る。
発現させるためにスルホン酸ナトリウムで修飾され、そ
れらを水に溶解させるとアルカリ性を示すものがほとん
どであるが、そのようなものでも好適に使用し得る。
ック、ファーストイエロー、ジスアゾイエロー、パーマ
ネントオレンジ、リゾールレッド、レーキレッドC、パ
ーマネントレッド2B、ブリリアントカーミン6B、カーミ
ン3B、コバルトバイオレット、メチルバイオレットレー
キ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、
フタロシアニングリーン等を挙げることができる。
を与えない範囲内で、各種の添加剤を添加することがで
きる。このような添加剤としては、サイジング剤、ポリ
ビニルアルコール等の吸水ポリマー、保湿剤、紫外線吸
収剤、消泡剤、界面活性剤等が挙げられる。
出安定性を高めるために保湿剤を添加することができ、
具体的には、グリセロール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコールなどを挙げることができ、これらは1
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ
る。
ル、イソプロパノール、ブタノール等)等の水親和性有
機溶媒及びこれらの混合物が好ましい。
合物を配合してもよい。好適な有機化合物としては、多
価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、グリセロール等)、
多価アルコールアルキルエーテル類(エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテル等)、多価アルコールアリール
エーテル類(エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等)、含
窒素複素環化合物類(N-メチル-2- ピロリドン、N-ヒド
ロキシエチル-2- ピロリドン、1,3-ジメチルイミダゾジ
ノン、ε-カプロラクム、γ-ブチロラクトン等)、アミ
ド類(ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメ
チルホルムアミド等)、アミン類(モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン
等)、含硫黄化合物類(ジメチルスルホキシド、スルホ
ラン、チオジエタノール等)、及びカーボネート類(プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等)等が
挙げられる。これらのうち、特にジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセロール、N-メチル-2-ピロリドン、チオジエ
タノール等が好ましい。水溶性有機化合物の配合量は、
インク媒体を100重量部として、0.1〜20重量部程度とす
るのが好ましい。
の加水分解性シラン又はその部分加水分解物とを加水分
解することにより得られた有機ケイ素化合物(II)の添加
量は、水溶性染料化合物及び/又は有機顔料化合物(I)
の種類により異なるが、(I)成分10重量部に対して2〜6
0重量部が好ましく、10〜40重量部がより好ましい。添
加量が2重量部より少ないと、耐滲性及び耐水性効果が
小さくなり、また60重量部より多いと、もはやそれ以上
の耐滲性及び耐水性効果を期待できず、コスト的にも好
ましくない。
クは、上記(I)及び(II)成分の溶剤として上記インク媒
体(III)を用いるのが好ましい。インク媒体の使用量は
(I)成分10重量部に対し30〜10,000重量部、特に40〜1,0
00重量部であり、30重量部よりも少ないとインク組成物
の保存安定性が低下し、また10,000重量部より多いと画
像が乱れ、目的の画像にならない。
インクのpHは、インク保存安定性の観点から7以上が好
ましく、8以上がより好ましい。pHが7未満ではインク
の保存安定性が低下するおそれがあるため好ましくな
い。
少なくとも1色のインクと耐滲性を有する少なくとも1
色のインクとの間でpHの差が1.0以上あるのが好まし
く、耐水性を有するインクが耐滲性を有するインクより
pHが1.0以上高いのが特に好ましい。すなわち、本発明
のインクジェットプリンター用インクはpHが低くなると
ゲル化する傾向があるため、耐水性インクと、耐水性イ
ンクよりpHが1.0以上低い耐滲性インクとが紙上で触れ
合った場合、耐水性インク成分が境界面でpHが低下する
ことによりゲル化し、耐水性インク成分が耐滲性インク
中に拡散することがなくなる。また耐水性インク自体も
ゲル化により耐滲性を有するようになる。このため、耐
滲性インクによる印字部分のみならず、耐水性インク側
の印字部分も滲みがなくなり、印字品質をより向上させ
ることが可能になる。
合には、(I)成分10重量部に対し1〜40重量部、特に5
〜30重量部配合することが好ましい。ここで配合量が1
重量部よりも少ないとインクの吐出安定性が悪くなる場
合があり、また40重量部よりも多いと耐水性が弱くなっ
たり、コスト的にも好ましくない場合がある。
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
えた200mlの反応器に入れ、撹拌しながら44.4g(0.2mo
l)のH2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3及び15.2g(0.1m
ol)のSi(OCH3)4の混合物を室温で10分間かけて滴下し
たところ、25℃から56℃に内温が上昇した。さらにオイ
ルバスにより60〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を
行った。次にエステルアダプターを取付け、内温を98℃
まで上げ、副生したメタノールを除去することにより、
耐水性を付与するための有機ケイ素化合物Iの水溶液を1
37g得た。水溶液中の不揮発分(105℃/3時間)は19.
3重量%であったので、これに水を加え不揮発分を15.0
重量%に調整した。このもののpHは11.54であった。
えた500mlの反応器に入れ、撹拌しながら44.4g(0.2mo
l)のH2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3及び1.76g(0.01
mol)の((CH3)2CH)2Si(OCH3)2及び13.7g(0.09mol)の
Si(OCH3)4の混合物を室温で10分間かけて滴下したとこ
ろ、25℃から43℃に内温が上昇した。さらにオイルバス
により60〜70℃に加熱し、そのまま1時間撹拌を行っ
た。そこに18.7g(0.08mol)のCH2=CHCOOCH2CH2CH2Si(O
CH3)3を10分間で滴下した。オイルバスにより80℃に加
熱し、そのまま6時間撹拌を行った。次にエステルアダ
プターを取付け、内温を98℃まで上げ、副生したメタノ
ールを除去することにより、耐水性を付与するための有
機ケイ素化合物IIの水溶液を327g得た。水溶液中の不
揮発分(105℃/3時間)は15.5重量%であったので、
これに水を加え、不揮発分を15.0重量%に調整した。こ
のもののpHは10.23であった。
えた2Lの反応器に入れ、撹拌しながら、200g(0.76mo
l)の 及び79g(0.38mol)のSi(OCH3)4の混合物を室温で10分
間かけて滴下したところ、25℃から40℃に内温が上昇し
た。さらにオイルバスにより80℃に加熱し、そのまま2
時間撹拌を行なった。次にエステルアダプターを取付
け、内温を98℃まで上げ、副生したメタノールを除去す
ることにより、耐滲性を付与するための有機ケイ素化合
物IIIの水溶液を964g得た。水溶液中の不揮発分(105
℃/3時間)は17.9重量%であったので、これに水を加
え、不揮発分を15.0重量%に調整した。このもののpHは
9.84であった。
ケイ素化合物III、5.0gのアシッドレッド14(アルドリ
ッチ社製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混
合することにより耐滲性を有するマゼンタインクを調製
した。このインクのpHは7.9であった。
ケイ素化合物III、5.0gのアシッドイエロー23(東京化
成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に
混合することにより、耐滲性を有するイエローインクを
調製した。このインクのpHは9.7であった。
ケイ素化合物I、5.0gのアシッドブルー92(東京化成
(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混
合することにより、耐水性を有するシアンインクを調製
した。このインクのpHは10.7であった。
F-600機(キャノン(株)製)に用いて、普通紙にイン
クジェット記録を行った。ブラックインクはプリンター
付属の顔料系ブラックインクをそのまま使用した。評価
は以下の項目について行った。その結果を表1に示す。
た場合の色間の滲み具合を観察した。 ○:色間滲みなし △:やや滲みあり ×:滲みが激しい
した場合の色間の滲み具合を観察した。 ○:色間滲みなし △:やや滲みあり ×:滲みが激しい
た。 ○:色間滲みなし △:やや滲みあり ×:滲みが激しい
ら引き上げた時の印字画像の変化を観察した。 ○:印字画像変化なし △:やや水による滲みあり ×:水による滲みが激しい
ケイ素化合物III、5.0gのアシッドレッド14(アルドリ
ッチ社製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混
合することにより、耐滲性を有するマゼンタインクを調
製した。このインクのpHは7.9であった。
ケイ素化合物III、5.0gのアシッドイエロー23(東京化
成(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に
混合することにより、耐滲性を有するイエローインクを
調製した。このインクのpHは9.7であった。
ケイ素化合物II、5.0gのアシッドブルー92(東京化成
(株)製)及び10.0gのグリセロールを51.7gの水に混
合することにより、耐水性を有するシアンインクを調製
した。このインクのpHは9.8であった。
果を表1に示す。
(株)製)付属のマゼンタ、イエロー、シアン及びブラ
ックの4色のインクを用いて普通紙にインクジェット記
録を行い、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
す。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物を用いた以外は、
実施例1のマゼンタインクと同様にして耐水性を有する
マゼンタインクを調製した。このインクのpHは10.1であ
った。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物Iを用いた以外は、
実施例1のイエローインクと同様にして耐水性を有する
イエローインクを調製した。このインクのpHは10.9であ
った。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物Iを用いて、実施例
1のシアンインクと同様にして耐水性を有するシアンイ
ンクを調製した。このインクのpHは10.7であった。
果を表1に示す。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外
は、実施例1のマゼンタインクと同様にして耐水性を有
するマゼンタインクを調製した。このインクのpHは7.9
であった。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外
は、実施例1のイエローインクと同様にして耐水性を有
するイエローインクを調製した。このインクのpHは9.7
であった。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIを用いた以外
は、実施例1のシアンインクと同様にして耐水性を有す
るシアンインクを調製した。このインクのpHは9.8であ
った。
果を表1に示す。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いて、実施
例1のマゼンタインクと同様にして耐滲性を有するマゼ
ンタインクを調製した。このインクのpHは7.8であっ
た。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いて、実施
例1のイエローインクと同様にして耐滲性を有するイエ
ローインクを調製した。このインクのpHは9.7であっ
た。
(固形分5.0g)の有機ケイ素化合物IIIを用いた以外
は、実施例1のシアンインクと同様にして耐滲性を有す
るシアンインクを調製した。このインクのpHは9.4であ
った。
果を表1に示す。
ットプリンター用インクは、構成するインクの少なくと
も1色のインクの原料を第一アミン又は第二アミンを含
む加水分解性シランとし、他の少なくとも1色のインク
の原料を第三アミン又は第四アンモニウム塩を含む加水
分解性シランとするので、普通紙に印字した場合にも優
れた耐水性と耐滲性を有する。
Claims (10)
- 【請求項1】 加水分解性シラン又はその部分加水分解
物からゾル−ゲル法により得られたゾル液と水溶性染料
化合物及び/又は有機顔料化合物を含むインクジェット
プリンター用インクであって、前記インクジェットプリ
ンター用インクを構成するインクの少なくとも1色のイ
ンクが耐水性を有し、他の少なくとも1色のインクが耐
滲性を有することを特徴とするインクジェットプリンタ
ー用インク。 - 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットプリン
ター用インクにおいて、前記ゾル液が(a) 下記一般式
(1): YR1 mSiR2 3-m・・・(1) (ただしYは窒素含有有機基であり、R1は炭素数1〜8の
置換又は無置換の一価の炭化水素基(置換基を有する場
合窒素原子を含有しない)であり、R2は炭素数1〜4の
アルコキシ基又はアシロキシ基であり、mは0又は1で
ある。)により表される窒素含有有機基を有する第一の
加水分解性シラン又はその部分加水分解物100重量部
と、(b) 下記一般式(2): R3 nSiR4 4-n・・・(2) (ただしR3は炭素数1〜8の置換又は無置換の一価の炭
化水素基(置換基を有する場合窒素原子を含有しない)
であり、R4は炭素数1〜4のアルコキシ基又はアシロキ
シ基であり、nは0、1又は2である。)により表され
る第二の加水分解性シラン又はその部分加水分解物5〜
200重量部とを加水分解することにより得られた有機ケ
イ素化合物を含有することを特徴とするインクジェット
プリンター用インク。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のインクジェット
プリンター用インクにおいて、前記耐水性を有するイン
クは、前記一般式(1)中の窒素含有有機基Yが第一アミン
又は第二アミンであることを特徴とするインクジェット
プリンター用インク。 - 【請求項4】 請求項3に記載のインクジェットプリン
ター用インクにおいて、前記第一の加水分解性シランが 【化1】 からなる群から選ばれた少なくとも1種であることを特
徴とするインクジェットプリンター用インク。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載のインクジェット
プリンター用インクにおいて、前記ゾル液は、前記有機
ケイ素化合物と(メタ)アクリル基含有化合物又はグリ
シジル基含有化合物との反応により得られた化合物を含
有することを特徴とするインクジェットプリンター用イ
ンク。 - 【請求項6】 請求項1又は2に記載のインクジェット
プリンター用インクにおいて、前記耐滲性を有するイン
クは、前記一般式(1)中の窒素含有有機基Yが第三アミン
又は第四アンモニウム塩であることを特徴とするインク
ジェットプリンター用インク。 - 【請求項7】 請求項6に記載のインクジェットプリン
ター用インクにおいて、前記第一の加水分解性シランが 【化2】 であることを特徴とするインクジェットプリンター用イ
ンク。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のインク
ジェットプリンター用インクにおいて、前記第二の加水
分解性シランがSi(OCH3)4,Si(OC2H5)4,CH3Si(OCH 3)3,CH
3Si(OC2H5)3及び((CH3)2CH)2Si(OCH3)2からなる群から
選ばれた少なくとも1種であることを特徴とするインク
ジェットプリンター用インク。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のインク
ジェットプリンター用インクにおいて、pHが7以上であ
ることを特徴とするインクジェットプリンター用イン
ク。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載のインク
ジェットプリンター用インクにおいて、前記耐水性を有
する少なくとも1色のインクと前記耐滲性を有する少な
くとも1色のインクのpHの差が1.0以上であることを特
徴とするインクジェットプリンター用インク。
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JP2001374712A JP3910431B2 (ja) | 2001-05-10 | 2001-12-07 | インクジェットプリンター用インクセット |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2001374712A Expired - Fee Related JP3910431B2 (ja) | 2001-05-10 | 2001-12-07 | インクジェットプリンター用インクセット |
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JP (1) | JP3910431B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003342506A (ja) * | 2002-05-29 | 2003-12-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | インクジェット記録用インク、並びに該インクを備えたインクカートリッジ及び記録装置 |
US7378458B2 (en) | 2003-04-04 | 2008-05-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method for preparing ink, ink cartridge and ink-jet recording apparatus |
-
2001
- 2001-12-07 JP JP2001374712A patent/JP3910431B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
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JP2003342506A (ja) * | 2002-05-29 | 2003-12-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | インクジェット記録用インク、並びに該インクを備えたインクカートリッジ及び記録装置 |
US7250077B2 (en) | 2002-05-29 | 2007-07-31 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Ink composition for inkjet recording, ink cartridge and recording apparatus |
US7378458B2 (en) | 2003-04-04 | 2008-05-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method for preparing ink, ink cartridge and ink-jet recording apparatus |
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