JP3907831B2 - 農用車両の作業機昇降装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、農用車両に油圧昇降装置を介して作業機を装着し、作業機の姿勢を制御しつつ昇降させるようにした農用車両の作業機昇降装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、トラクタ(農用車両)の作業機昇降装置として、トラクタの後部に設けられ、車体下部において油圧機構により上下回動可能の左右一対の下部リンク、及び車体上部において上下回動自在の上部リンクの各作業機取付点、計3点で作業機の前部を支持し、作業機の昇降を行う,いわゆる3点リンク機構が知られている。そして、上記下部リンクの作業機取付点においては、下部リンクのトラクタ側への取付点を中心に円弧状の運動をする。上部リンクにおいても同様に上部リンクの作業機取付点が、上部リンクのトラクタ側への取付点を中心に円弧状の運動をする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、トラクタに3点リンク機構を介して作業機を装着し、作業機を昇降させた場合、各リンクの作業機取付点は円弧状の運動をするため、昇降中の作業機の姿勢は定められた状態で移動し、その前後姿勢を変えることができずに姿勢に制限がある、という問題点があった。本発明は、左右の下部リンク及び上部リンク自体、左右の下部リンクを上下動させるリフトロッドにそれぞれ油圧シリンダを介装して、下部リンク、上部リンク及びリフトロッドのそれぞれの長さが変えられるようにして、上記の問題点を解決することを目的になされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、農用車両に油圧昇降装置を介して作業機を昇降可能に装着する作業機昇降装置において、油圧昇降装置の油圧駆動軸に、左右一対のリフトアームの基端部を上下回動可能に軸支し、この両リフトアームの先端部にそれぞれ油圧シリンダを装備したリフトロッドの上端部を取付け、該両リフトロッドの下端部に左右の下部リンクの中間部を枢支すると共に、この両下部リンクに、油圧シリンダにより前後方向に伸縮可能の作業機取付けアームを設け、該作業機取付けアームの先端部と油圧シリンダを装備した上部リンクの先端部に作業機を連結し、少なくとも前記作業機取付けアームを設けた両下部リンクの各油圧シリンダを独立に伸縮作動させることにより作業機の姿勢を制御しつつ昇降させるようにしたことを特徴としている。
【0005】
【作用】
上記の構成により本発明の農用車両の作業機昇降装置は、農用車両に3点リンク機構を介して作業機を装着し、作業機を昇降させる場合に、必要に応じて各油圧シリンダを伸縮作動させ、少なくとも前記作業機取付けアームを設けた両下部リンクの各油圧シリンダを独立に伸縮作動させることにより、作業機の左右姿勢を所望の状態に変更できるように制御する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を、添付の図面を参照して具体的に説明する。
図において、符号1は図示しないトラクタ(農用車両)の後部に作業機を昇降可能に装着する油圧昇降装置(3点リンク機構)で、この油圧昇降装置1の油圧駆動軸2に、左右一対のリフトアーム3,3の基端部3a,3aを固設して上下回動可能に軸支している。この両リフトアーム3,3の先端部3b,3bに、それぞれ油圧シリンダ5を装備したリフトロッド4の上端部4aを取付け、該両リフトロッド4,4の下端部4b,4bに、基端部6a,6aをトラクタに軸支した左右の下部リンク6,6の中間部を枢支すると共に、この両下部リンク6,6に形成した前後方向の嵌挿溝6b,6bに、油圧シリンダ7,7により前後方向に摺動(伸縮)可能の作業機取付けアーム6c,6cを嵌挿している。
【0007】
左右の下部リンク6,6の上側でトラクタの上部中央位置に、上部リンク8の基端部8aを上下回動自在に軸支し、この上部リンク8にも油圧シリンダ9を介装している。そして、下部リンク6,6の両先端部(作業機取付点)6d,6dと上部リンク8の先端部8bに作業機を連結し、油圧駆動軸2の回動によりリフトアーム3,3をその基端部3a,3aを中心に上下回動させて作業機を昇降させるようにしている。この作業機昇降時に、上記各油圧シリンダ5,5、7,7、9を伸縮作動させることにより、リフトロッド4,4、下部リンク6,6、上部リンク8の長さを変化させて、作業機の前後姿勢を変更できるようにしている。
【0008】
上記各油圧シリンダ5,5、7,7、9を制御する方法は、「手動」と「自動」があり、「手動」では各油圧シリンダ5,5、7,7、9を操作することで、作業機の前後姿勢を自在に変更したり、油圧昇降装置1による作業機の揚程を変えたりすることが可能である。例えば、トラクタから作業機に動力伝達するジョイントを外し、油圧シリンダ9を収縮させて上部リンク8の長さを短くすると共に油圧シリンダ7,7を伸長させて下部リンク6,6の長さを長くすることにより、作業機が前側に回動した姿勢になり、作業機の作業後の土落し作業や整備作業がし易くなる。また、トラクタに作業機を装着する際に、下部リンク6,6の長さ及び角度がそれぞれ独立して微調整できることから、装着作業能率を向上させることができる。
【0009】
一方、各油圧シリンダ5,5、7,7、9の制御を「自動」により行うモードでは、電気的に制御される。例えば、作業機の姿勢を水平に保ったまま昇降させることができる。また、トラクタから作業機に動力伝達するユニバーサルジョイントになるべく前後の角度がつかないように昇降させることができるなど、下部リンク6,6及び上部リンク8の長さを変えて、作業の内容に合わせて自在な制御をさせることが可能となる。なお、トラクタから作業機への動力伝達は、トラクタのPTO軸から作業機の入力軸へユニバーサルジョイント−伝動伝達軸−ユニバーサルジョイントを介して行われる。また、下部リンク6,6の先端部6d,6dは作業機の下部リンク連結部に、上部リンク8の先端部8bは作業機のトップマストにそれぞれ連結される。
【0010】
次に、上記構成の油圧昇降装置1により作業機の前後姿勢を制御する際の動作原理について説明する。
【0011】
[1)鉛直動作について]
下部リンク6の水平時の長さをLO、下部リンク6の角度をα(−90<α<90)degとすれば、鉛直動作中の必要とする下部リンク6の長さLは、
L=LO/cosα
となる。下部リンク6の支点6aの座標を(O,O)とすると、作業機取付点(ヒッチ点)6dは、(LO,LOtanα)、上部リンク8の支点8aの座標を(Ax,Ay)とすれば、上部リンク8の作業機取付点8bの座標は、(LO,LOtanα+Mast)で表される。ここでMastは作業機のトップマストの高さで、カテゴリにより規定される数値となる。上部リンク8の長さTは、
T=√((LO−Ax)2+(LOtanα+Mast−Ay)2)
となり、下部リンク6の角度αの関数として制御可能となる。
【0012】
[2)ユニバーサルジョイントの切れ角制限]
作業機昇降時の動力伝達軸とPTO軸間の角度θ(ユニバーサルジョイントの切れ角)をできるだけ小さくすればよい。角度θを小さくするような昇降の方法はいくつか考えられるが、ここでは以下の条件を満たすような動きをさせる。
・作業機の動力伝達軸地上高がトラクタのそれより高くなる位置においてこのモードが作動する。即ち、動力伝達軸水平時より作業機が高くなる位置において作動する。これよりも下の位置では、1)のモードをとることとする。
・このモードの作動範囲内において、動力伝達軸の長さ(トラクタのPTO軸と作業機の入力軸の軸間距離)は一定とする。
・作業機の入力軸と動力伝達軸の角度がつかないような動きをさせる。このモードの作動範囲における下部リンク6及び上部リンク8のそれぞれの作業機側のヒッチ点6d,6d、8bの動きは、半径一定の円弧を描く。
【0013】
いま、動力伝達軸水平時における下部リンク6のヒッチ点6dと作業機の入力軸までの鉛直距離をL1 、下部リンク6のヒッチ点6dとトラクタのPTO軸端間での水平距離をL2 、トラクタのPTO軸端の座標を(Bx,By)とすれば、このモード作動中の下部リンク6のヒッチ点6dの座標(X1 ,Y1 )は、
(X1 −Bx)2+(Y1 −By)2=L12+L22
Y1 =X1 tanα
を満足し、下部リンク6の長さLは、
L=√(X12+Y12)
上部リンク8のヒッチ点8bの座標(Xt,Yt)は、
(Xt−Bx)2+(Yt−By)2=L22+(Mast−L1 )2
及び
(Xt−X1 )2+(Yt−X1 )2=Mast2
の両式を満足する座標で与えられ、上部リンク8の長さTは
T=√(Xt−Ax)2+(Yt−Ay)2
で与えられる。即ち、この場合Tもαの関数として表されることになる。
【0014】
その他、下部リンク6、上部リンク8を、油圧シリンダ7,7、9により伸縮してストロークの拡大(縮小)を図ったり、作業機を反転に近いに姿勢にすることで、作業機の土落し作業や整備作業をし易くしたり、さらに、トラクタに3点リンク機構(下部リンク6,6、上部リンク8)を介して作業機を装着する際のヒッチ点6d,6d、8bと作業機のヒッチ点との穴合わせの微調整をすることが可能である。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の農用車両の作業機昇降装置によれば、油圧昇降装置の油圧駆動軸に、左右一対のリフトアームの基端部を上下回動可能に軸支し、この両リフトアームの先端部にそれぞれ油圧シリンダを装備したリフトロッドの上端部を取付け、該両リフトロッドの下端部に左右の下部リンクの中間部を枢支すると共に、この両下部リンクに、油圧シリンダにより前後方向に伸縮可能の作業機取付けアームを設け、該作業機取付けアームの先端部と油圧シリンダを装備した上部リンクの先端部に作業機を連結し、各油圧シリンダを伸縮作動させることにより作業機の姿勢を制御しつつ昇降させるようにしたので、農用車両に3点リンク機構を介して作業機を装着し、作業機を昇降させる場合に、必要に応じて各油圧シリンダを伸縮作動させ、作業機の前後姿勢を所望の状態に変更する制御を行うことができる。そして、作業機の作業後の土落し作業や整備作業がし易くなり、また、農用車両に作業機を装着する際に、下部リンクの長さ及び角度がそれぞれ独立して微調整できて装着作業能率を向上させ、さらに、農用車両から作業機への動力伝達をスムーズに行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による油圧昇降装置の斜視図である。
【符号の説明】
1 油圧昇降装置(3点リンク機構)
2 油圧駆動軸
3 リフトアーム 3a 基端部 3b 先端部
4 リフトロッド 4a 上端部 4b 下端部
5,7,9 油圧シリンダ
6 下部リンク 6a 基端部 6b 嵌挿溝 6c 作業機取付けアーム
6d 先端部
8 上部リンク 8a 基端部 8b 先端部
Claims (1)
- 農用車両に油圧昇降装置を介して作業機を昇降可能に装着する作業機昇降装置において、
油圧昇降装置の油圧駆動軸に、左右一対のリフトアームの基端部を上下回動可能に軸支し、この両リフトアームの先端部にそれぞれ油圧シリンダを装備したリフトロッドの上端部を取付け、該両リフトロッドの下端部に左右の下部リンクの中間部を枢支すると共に、この両下部リンクに、油圧シリンダにより前後方向に伸縮可能の作業機取付けアームを設け、該作業機取付けアームの先端部と油圧シリンダを装備した上部リンクの先端部に作業機を連結し、少なくとも前記作業機取付けアームを設けた両下部リンクの各油圧シリンダを独立に伸縮作動させることにより作業機の姿勢を制御しつつ昇降させるようにしたことを特徴とする農用車両の作業機昇降装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP15482798A JP3907831B2 (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 農用車両の作業機昇降装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15482798A JP3907831B2 (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 農用車両の作業機昇降装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11346504A JPH11346504A (ja) | 1999-12-21 |
JP3907831B2 true JP3907831B2 (ja) | 2007-04-18 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15482798A Expired - Fee Related JP3907831B2 (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 農用車両の作業機昇降装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3907831B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-03 JP JP15482798A patent/JP3907831B2/ja not_active Expired - Fee Related
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