JP3906455B2 - 多層フィルム及びその製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は多層フィルム、特に酸化,吸湿等により経時的に変質を起こし易い医薬品の収納に適用されるその製品、例えば薬液を収納する医療用容器、その他該容器の収納に適用される外装袋の形成に適用して有用な多層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、酸化分解や加水分解により安定性の保持が難しい医薬品は、ガラス製容器に充填収納されることが多いが、ガラス製容器は重く嵩張り且つ破損し易い上、ガラス成分溶出による汚染、その他、アンプルでは使用時にカット異物が発生するなどの問題点があり、最近では、輸送時や使用時の便益性を考慮し、ポリエチレンやポリプロピレンに代表されるプラスチック容器に変更されてきている。
【0003】
ところが、上記プラスチック容器はガラスに比較すると水蒸気、酸素及び炭酸ガスなどのガスの透過量が大きく、酸化分解や加水分解により安定性の保持が難しい医薬品への適用には品質性能面で問題があった。
【0004】
最近、上記品質性能面の問題を解決する対策の1つとして、プラスチック容器にガスバリアーフィルムを用いて外包装を施し、更に必要あらば容器と外包装との間に脱酸素剤,乾燥剤などを収容するという提案がなされている。
【0005】
医療用のガスバリアーフィルムとして、従来一般に、シリカ蒸着ポリエチレンテレフタレート使用フィルム、アルミナ蒸着フィルム、アルミラミネートフィルム、ポリビニルアルコール使用フィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体使用フィルム、ポリビニリデンクロライド使用フィルムなどが提案されているが、これらガスバリアーフィルムは概して堅いため輸送時の振動等でピンホールが発生し易く、内容物の保持安定性が十分でなかった。またガスバリアーフィルムは堅く嵩張ることから、使用後廃棄するときのゴミ問題も指摘されている。
【0006】
一方、上記ガスバリアーフィルムから直接医療用容器を構成することが考えられるが、次の問題点(1)及び(2)のために実用化は難しい。
(1)無菌製剤を収納するときに必要な高圧蒸気滅菌処理を施すと、層間剥離を起こし容器としての性能を保持できなくなる。
(2)フィルムそのものが堅いため強度、特に耐衝撃性と柔軟性に問題を生ずる。 ただ、上記ガスバリアーフィルムの内でアルミラミネートフィルムは上記問題点(1)及び(2)をクリアーできるが、該フィルムは不透明であり内容物が外より見えないと言う問題点のほかに、使用している接着剤成分がプラスチックフィルムを透過して内容物側に移行し、内容物を汚染するという問題点があり、先のガスバリアーフィルムと同様に実用化は難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記従来の問題点を悉く除去し、ガスバリアー性はもとより、透明性、柔軟性、耐衝撃性、低温強度、耐熱性及び防汚染性など医療用として望まれる全ての品質性能を備えた多層フィルム及びその製品、例えば医療用容器,医療用容器収納用外装袋を提供することを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、最内層としての第一層と、該第一層の外側に、接着層としての第二層を介し、積層されたエチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第三層を少なくとも備え、接着層としての第二層は変性ポリオレフィンから構成され、最内層としての第一層は、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂と、スチレン系樹脂とを含む混合樹脂から構成されていることを特徴とする多層フィルム及びその製品に係る。
【0009】
本発明に於いて、第一層を構成する混合樹脂は、ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂を50〜99重量%、またスチレン系樹脂を1〜50重量%、含んでいることが好ましい。
【0010】
また第一層を構成する混合樹脂は、上記2成分に加え第3成分として、ポリブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種を、49重量%を超えない範囲で含んでいてもよい。
【0011】
また第三層の外面側に、変性ポリオレフィン又はナイロンからなる接着層としての第四層を介し、ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂を主要成分として含む、保護層としての第五層を形成することが出来る。
【0012】
保護層としての第五層は、付加的成分として、スチレン系樹脂、ポリブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種の樹脂を含んでいてもよい。
【0013】
最外層(3層構成の場合は第三層、5層構成の場合は第五層)には内容物を紫外線から保護するために紫外線吸収剤の塗布層を形成することが出来る。紫外線吸収剤としては、例えばシーソープ201(商標 吉富製薬株式会社製)、TinuvinP(商標 日本チバガイキー株式会社製)等を使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づき説明する。図1は本発明多層フィルムから構成されたその製品、例えば医療用容器Aを、また図5は該容器Aの収納に適用される外装袋Bを示している。また図2〜4は本発明多層フィルムA1の各種の実施態様を示している。
【0015】
図2は、本発明の最も基本的な層構成を有する3層構成の多層フィルムを示し、該多層フィルムA1は最内層としての第一層1、接着層としての第二層2及びエチレン・ビニルアルコール共重合体(以下EVOHという)から構成された第三層3を備えている。第一層1はその製品、例えば医療用容器Aの最内層を構成し、収納物品と直接接する層であり、第三層3は医療用容器Aの最外層を構成する。
【0016】
第三層3を構成するEVOHはガスバリア性に優れ、その製品、例えば医療用容器、外装袋等にガスバリア性を付与する働きをしている。
【0017】
第三層3の肉厚は、特に制限はないが、EVOHは材質的に堅く厚肉にすると多層フィルム及びその製品の剛性が不必要に高まる恐れがあるので、ガスバリア性を損なわない範囲で出来るだけ薄肉厚であることが好ましく、通常は、10〜40μm、好ましくは20〜30μm程度の範囲内から適宜選択決定される。
【0018】
最内層としての第一層1は、ポリプロピレン系樹脂とスチレン系樹脂との2成分を主成分とする第1混合樹脂、ポリエチレン系樹脂とスチレン系樹脂との2成分を主成分とする第2混合樹脂、又は、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とスチレン系樹脂との3成分を主成分とする第3混合樹脂から構成される。
【0019】
第一層1の構成樹脂中、ポリプロピレン系樹脂(第1,3混合樹脂)又はポリエチレン系樹脂(第2,3混合樹脂)は柔軟性及び耐衝撃性に優れ、一方スチレン系樹脂(第1〜3混合樹脂)は耐熱性と低温時の弾性に優れ、よってこれらの混合樹脂から構成された第一層1は、柔軟性、耐衝撃性,耐熱性及び低温強度に優れたものとなる。
【0020】
第1〜3の混合樹脂に於いて、ポリプロピレン系樹脂及び/又はポリエチレン系樹脂の含有量は広い範囲から選択できるが、柔軟性及び耐衝撃性を考慮し、これら樹脂を少なくとも50重量%を含んでいることが必要であり、通常は50〜99重量%、好ましくは70〜95重量%程度の範囲内から適宜選択決定される。
【0021】
一方スチレン系樹脂は耐熱性及び低温強度を確保するために少なくとも1重量%を含んでいることが必要であり、通常は1〜50重量%、好ましくは5〜20の範囲内から適宜選択決定される。
【0022】
第1〜3混合樹脂には、他の成分として、ポリブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも1種の樹脂を混合樹脂全重量に対し49重量%を超えまい範囲で添加することが出来る。このような他の成分の添加により、第一層1の耐ブロッキング性とイージーピールシール性を改善することが出来る。
【0023】
第一層1は、柔軟性、耐衝撃性及び低温強度に優れ、材質的に堅く従って衝撃を受けるとピンホール等を発生しやすい第三層3(EVOH)を内側から保護する働きをしている。また柔軟性により第三層3の堅さを和らぐ働きをしている。
【0024】
第一層1の肉厚は、第三層3を衝撃等から保護し且つ第三層3の堅さを和らぐために、第三層3の肉厚と略々等しいか或いはこれより若干大きいことが好ましく、通常は20〜60μm、好ましくは30〜50μmの範囲から、第三層3の肉厚を考慮し、適宜選択決定される。
【0025】
接着層としての第二層2は変性ポリオレフィンから構成される。変性ポリオレフィンは、その分子中にEVOHに見られる水酸基(−OH)のような極性を有する官能基を有することから、第三層3のEVOHとの接着性が良好となり、また最内層としての第一層1とは共通した成分であるポリオレフィン系樹脂が存在することから第一層1との接着性も良好となり、接着適性の良くないEVOH層(第三層)を含んでいるに拘わらず、充分な層間接着力を確保できる。
【0026】
第二層2の肉厚は、接着層として機能できる限り特に制限はなく、通常は第三層3と同程度の肉厚に形成される。
【0027】
第一層1〜第三層3を構成する樹脂成分は、防汚染性を得るために、可塑剤(例えばDOP)、アンチブロック剤(例えば、抗酸化剤)、ナイロン(アジピン酸、カプロラクタム)等の様な汚染原因となる恐れのある添加物を一切含んでいない。尚、ナイロンはEVOHの品質改良剤として使用されることがあるが、本発明では、EVOHはナイロンを含むことなしに使用される。
【0028】
図3に示すように、第3層の外側に接着層としての第四層4を介し保護層としての第五層5を形成することが出来る。
【0029】
この場合、第五層5は、主成分として、ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂を、例えば少なくとも50重量%、含んでいることが必要である。ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂は、先に述べたように、透明性、柔軟性及び耐衝撃性に優れ、第三層3のEVOHを外部からの衝撃等から保護する働きをする。
【0030】
第五層5を構成するポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂には、耐熱性及び低温強度を改善するためにスチレン系樹脂を、例えば20〜30重量%の範囲で添加混合することが出来る。また、耐ブロッキング性を改善するために、ポリブテン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種の樹脂を、ポリブテンの場合には40重量%を超えない範囲で、またα−オレフィン共重合体の場合には5重量%を超えない範囲で、添加混合することが出来る。
【0031】
接着層としての第四層4は、変性ポリオレフィン又はナイロン系樹脂から構成される。変性ポリオレフィンは、先に述べたように、第三層3及び第五層5に対し接着適性があり、充分な層間接着力が得られる。またナイロン系樹脂も第三層3及び第五層5に対し接着適性があり、この場合も充分な層間接着力が得られる。
【0032】
因みに、ナイロン系樹脂はその成分であるアジピン酸、カプロラクラム等が汚染物質となる恐れがあるが、第三層3を構成しているEVOHが汚染物質の最内層側への移行を防止するので、第四層4としてナイロン系樹脂を使用しても全く問題はない。
【0033】
第四層4をナイロン系樹脂から構成するときは、該樹脂は柔軟性及び耐衝撃性に優れ、保護層としても兼用できる。
【0034】
第四層の肉厚は第二層に、また第五層の肉厚は第一層に準じそれぞれ決定すればよい。
【0035】
図2に示された3層構成の多層フィルム及び図3に示された5層構成の多層フィルムは、共押し出し成型法を適用して製造することが出来る。5層構成の多層フィルムを共押し出し成型法を適用して製造する場合、ポリブテン等の添加剤の添加量を大小調整して、第一層の融点を第五層より低くすることにより、成膜性を向上できる。
【0036】
図4は、図2に示された3層構成の多層フィルムに於いて、第3層の外側に、保護層としての外層6をドライラミネーション法や熱ラミネーション法を適用して積層した場合を示している。この場合、外層6は、例えば上記第五層と同じ樹脂から同程度の肉厚に形成すればよい。
【0037】
本発明に於いて、スチレン系樹脂としてはホモポリマー及びコポリマーなど特に制限はないが、下記のようなエラストマーが好ましい。
【0038】
スチレン系エラストマー:ポリスチレン−ビニルポリイソプレン、ポリスチレン−水素添加ビニルポリイソプレン、ポリスチレン−ビニルポリイソプレン−ポリスチレン、ポリスチレン−水素添加ビニルポリイソプレン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブテン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリスチレン、ポリスチレン−プロピレンブテン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリスチレン、水素添加ポリスチレン−ブタジエン、水素添加ポリスチレン−ブタジエン−水素添加ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリエチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリプロピレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリエチレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリプロピレン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリエチレン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリプロピレン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリエチレン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリプロピレン
また、本明細書でいう変性ポリオレフィンとは、例えばポリオレフィンとα、β−不飽和カルボン酸あるいはその酸無水物と反応させて得られるものをいい、その具体例としては、例えば無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル・無水マレイン酸共重合体等を例示できる。
【0039】
また、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂としては、ホモポリマー(非晶性及び低結晶性を含む)及びコポリマー(例えばランダム重合体、ブロック重合体)のいずれであってもよい。
【0040】
本発明多層フィルム及びその製品、例えば医療用容器,外装等袋は、第三層3を構成しているEVOH特有の優れたガスバリアー性を備えている。
【0041】
更に最内層である第一層1は、柔軟性、耐衝撃性及び低温強度にすぐれ衝撃を緩和する働きをするので、EVOHからなる第三層3は衝撃を受けてもピンホールや亀裂が生ずることが無くなり長期間安定してガスバリアー性を持続保持できる。このような性能は、保護層としての第五層5(図3参照)又は外層6(図4参照)を設けることにより一層向上できる。
【0042】
更に、第一層1は、含有するスチレン系樹脂により低温強度及び耐熱性が改善されていると共に第二層2を構成する変性ポリオレフィンの接着層としての働きで層間の接着力が大きく、特に、第三層3を内外から保護する5層構成(図3参照)のものは、高圧蒸気滅菌処理時に層間剥離が生ずるという危険性が全く無くなる。因みに、EVOH層(第三層)が最外層となる3層構成のものでは、外層側からの水蒸気に対する保護がないので、高圧蒸気滅菌に代えH2O2、オゾン滅菌等を適用することが好ましい。
【0043】
更に、第一〜第三層は汚染物質となるような成分を全く含んでいないと共に第三層3はその優れたバリアー性により外部から内部への汚染物質の移行を防止する働きをするので、内容物が汚染物質により汚染されるというようなことが無くなり防汚染性が得られる。
【0044】
更に、各層を構成している各種樹脂成分はいずれも透明であり、その製品、例えば医療用容器,外装袋として必要な透明性を確保できる。
【0045】
以下に、本発明の実施例を挙げ、対照例と比較試験した結果を示すと次の通りである。
(実施例1)
5種5層空冷インフレーションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:20とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第五層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は8〜14m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマ(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例2)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6.0)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:20とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂構成は、ナイロン(商品名:ノバミッド、三菱化成(株)製、密度1.157g/cm3)とした。第五層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=6)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜250℃、金型温度は180℃〜265℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例3)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第五層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜12m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=10)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例4)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:5:5とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.900g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.900g/cm3、MI=4.0)とした。第五層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径520mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例5)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)とを重量比で85:5:10とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ナイロン(商品名:ノバミミッド、三菱化成(株)、密度1.152)とした。第五層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=3)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜250℃、金型温度は170℃〜265℃、フィルム引き取り速度は11〜13m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例6)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ40μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)並びにエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)とを重量比で85:5:10とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=3.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=3.0)とした。第五層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=2)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は160℃〜240℃、フィルム引き取り速度は8〜11m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=8)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例7)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:20とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は8〜14m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例8)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=3.0)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜210℃、金型温度は180℃〜220℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例9)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で70:10:20とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜12m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例10)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)と及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:5:5とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.900g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例11)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。第一層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)とを重量比で85:10:5とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜250℃、金型温度は170℃〜265℃、フィルム引き取り速度は11〜13m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例12)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)更にスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で75:10:15とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。中間層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。外隣接層(厚さ30μm) の樹脂構成は、ナイロン(商品名:ノバミミッド、三菱化成(株)、密度1.152)とした。最外層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=8)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)を重量比で80:20とした。押し出し機の温度設定は160℃〜250℃、金型温度は180℃〜260℃、フィルム引き取り速度は12〜14m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例13)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6.0)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で75:5:20とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。中間層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)、エチレン共重合モル比率44%)とした。外隣接層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。最外層(厚さ40μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とプロピレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.870g/cm3、MI=4.0)を重量比で95:5とした。押し出し機の温度設定は170℃〜240℃、金型温度は180℃〜250℃、フィルム引き取り速度は8〜12m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例14)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:5:5とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。中間層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。外隣接層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。最外層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は170℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=10)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例15)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で55:35:10とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。中間層(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。外隣接層(厚さ30μm) の樹脂構成は、ナイロン(商品名:ノバミッド、三菱化成(株)製、密度1.157g/cm3)とした。最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)及びポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)を重量比で90:10とした。押し出し機の温度設定は150℃〜240℃、金型温度は160℃〜250℃、フィルム引き取り速度は10〜13m/分、折り径520mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:20でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例16)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)更にスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で75:10:15とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は11〜14m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例17)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)そしてスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で70:10:10:10とした。中間層(内隣接層:厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜210℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、
本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(実施例18)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次の本発明多層フィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)とポリブテン系ポリマー(商品名:ビューロン、三井石油化学工業(株)製、密度:0.890g/cm3、MI=0.2)及びスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:10:5:5とした。中間層(内隣接層:厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)とした。最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜12m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10でブレンドし、インジェクション成型したポート部を熱熔着し、本発明の医療用容器を製造した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(対照例1)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次のフィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)0:20とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第五層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は10〜13m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)をインジェクション成型したポート部を熱熔着した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(対照例2)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次のフィルムを成膜した。第一層(厚さ40μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=3.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。第四層(厚さ30μm) の樹脂は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=3.0)とした。第五層(厚さ30μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は160℃〜240℃、フィルム引き取り速度は8〜11m/分、折り径300mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向200mm、縦方向250mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=8)インジェクション成形したポート部を熱熔着した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を500ml充填し、118℃・40分の高圧蒸気滅菌後24時間室温に放置して、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(対照例3)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のフィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とした。第二層(内隣接層:厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は8〜14m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6)にてインジェクション成型したポート部を熱熔着した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
(対照例4)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のフィルムを成膜した。第一層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=3.0)とした。第二層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。第三層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜210℃、金型温度は180℃〜220℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径320mmで成型した。このインフレーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向110mm、縦方向130mmの袋(バッグ)を作製した。そして、開口部分にポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.945g/cm3、MI=6)を用い、インジェクション成型したポート部を熱熔着した。このポート部より10w/v/%アミノ酸液(アミパレン)を100ml充填し、以下の実験に供し、製造したバッグの適格性を判定した。
1)滅菌後の層間剥離試験(滅菌数:50)
【0046】
【表1】
【0047】
尚、層間剥離試験は、5層構成の実施例1〜6についてのみ行った。
2)単品落下(n=10)並びに単品落下虐待後の安定性試験結果(n=5)
試験に供する検体をタバイエスペック(株)製低温恒温槽BNC−120(8℃に設定)内で24時間保存し、品温が10℃以下になっていることを確認後、落下試験に供した。落下試験条件は床面より60cm高から落下させた。なお、実施例1〜6と対照例1と2は滅菌終了24時間経過したものにて実験を行った。
【0048】
単品落下試験の評価は、(1)ピンホールにつながるバッグの傷の有無、(2)バッグ並びにシール部の異常有無、(3)内溶液の漏出の有無、以上3点を目視にて検査確認した。
【0049】
単品落下試験を行った検体を、タバイエスペック(株)製恒温恒湿槽(40℃、75%RHに設定)PR−4FT内で保存し、3箇月後に内容医薬品(アミノ酸)の安定性を調べた。含量はアミノ酸の個別含量を調べ、1種類でも含量が規格値以下を認めたものは不合格とした。
【0050】
【表2】
【0051】
*:滅菌後、層間剥離を認めないものを使用。∴
#:滅菌後、全ての検体に層間剥離を認めた。
【0052】
【表3】
【0053】
*:滅菌後、層間剥離を認めないものを使用。∴
#:滅菌後、全ての検体に層間剥離を認めた。
【0054】
外観上問題がないように見えても対照例では微少のピンホール等が発生したため、アミノ酸の含量低下を1袋を除く全ての検体に認めた。
【0055】
次に、本発明フィルムから構成された外袋の実施例19〜26及び対照例5を上げる。
(実施例19)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。シーラント最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は170℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径300mmで成膜しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例20)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=6.0)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。シーラント最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜240℃、金型温度は180℃〜250℃、フィルム引き取り速度は8〜12m/分、折り径300mmで成型し、その後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例21)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。内隣接層(厚さ10μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。シーラント最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は170℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径300mmで成膜しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例22)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:20とした。内隣接層(厚さ10μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=4.0)とした。シーラント最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5とした。押し出し機の温度設定は170℃〜240℃、金型温度は180℃〜250℃、フィルム引き取り速度は8〜12m/分、折り径300mmで成型し、その後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例23)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)更にスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で75:15:10とした。内隣接層(厚さ10μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。その外側の層(厚さ10μm)は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で95:5とした。シーラント最外層(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は170℃〜230℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径300mmで成膜しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例24)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリプロピレン(商品名:ハイポール、グランドポリマー(株)製、密度0.910g/cm3、MI=4)とエチレンαオレフィン共重合体(商品名:タフマー、三井石油化学工業(株)製、密度:0.880g/cm3、MI=4.0)更にスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で85:5:10とした。内隣接層(厚さ10μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.890g/cm3、MI=5.7)とした。その外側の層(厚さ10μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)の重量比で95:5とした。最外層(厚さ20μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:エバール、(株)クラレ製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は170℃〜220℃、金型温度は180℃〜230℃、フィルム引き取り速度は11〜14m/分、折り径320mmで成型しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)用いてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例25)
5種5層水冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。内隣接層(厚さ10μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)とした。その外側の層(厚さ20μm)には、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で92:8のものを用いた。シーラント最外層(厚さ10μm)の樹脂構成はナイロン(商品名:ノバミッド、三菱化成(株)製、密度1.157g/cm3)とした。押し出し機の温度設定は160℃〜240℃、金型温度は170℃〜250℃、フィルム引き取り速度は9〜13m/分、折り径300mmで成膜しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(実施例26)
5種5層空冷インフレションフィルム成型機にて次のフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)とスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で90:10とした。中間層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=2)と環状ポリオレフィン(商品名:アペル、三井石油化学工業(株)製、密度1.02g/cm3、MI=30)更にスチレン系ポリマー(エラストマー)(商品名:ハイブラー、(株)クラレ製、密度:0.940g/cm3、MI=0.7)を重量比で80:5:15とした。次の最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は160℃〜240℃、金型温度は180℃〜250℃、フィルム引き取り速度は10〜12m/分、折り径320mmで成型しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの本発明の外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ上部をヒートシールし、以下の実験に供し、製造した外袋の適格性を判定した。
(対照例5)
3種3層空冷インフレションフィルム成型機にて次のシーラントフィルムを成膜した。最内層(厚さ50μm)の樹脂構成は、ポリエチレン(商品名:ウルトゼックス、三井石油化学工業(株)製、密度0.940g/cm3、MI=4)。内隣接層(厚さ30μm)の樹脂構成は、変性ポリオレフィン(商品名:アドマー、三井石油化学工業(株)製、密度0.930g/cm3、MI=4)。シーラント最外層(厚さ30μm)の樹脂構成は、EVOH(商品名:ソアノール、日本合成化学工業(株)製、エチレン共重合モル比率44%)とした。押し出し機の温度設定は150℃〜220℃、金型温度は170℃〜230℃、フィルム引き取り速度は10〜13m/分、折り径300mmで成膜しその後両端をカットした。このシーラントフィルムに接着剤をウレタン系接着剤(商品名:タケラック・タケネート、武田薬品工業(株)製)にてポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm、東洋紡(株)製)をドライラミネーションした。このラミネーションフィルムを用いて、シール幅10mmとなるように、外寸で横方向220mm、縦方向300mmの外袋(三方シール)を作製した。そして、予め10w/v/%アミノ酸溶液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)液量500mLを充填した横方向150mm、縦方向200mmポリエチレン製バッグをこの外袋に入れ、上部をヒートシールし、以下の実験に供した。
【0056】
なお、実施例19〜26、対照例5ともに10w/v/%アミノ酸液(商品名アミパレン、(株)大塚製薬工場製)バッグの外側に表示量として100mLの酸素を吸収する脱酸素剤(エージレス、三菱ガス化学株式会社)を入れた後に外袋のシールを行った。
【0057】
試験結果
1)ダンボール収納品落下虐待後の安定性試験結果(n=5)
試験に供する検体をタバイエスペック(株)製低温恒温槽BNC−120(8℃に設定)内で24時間保存し、品温が10℃以下になっていることを確認後、落下試験に供した。落下試験条件はコンクリート床面より60cm高からJIS−Z0202落下条件に準じた。
【0058】
落下試験を行った後検体各々をダンボール箱より取り出し、タバイエスペック(株)製恒温恒湿槽(40℃、75%RHに設定)PR−4FT内で保存し、3箇月後に内容医薬品(アミノ酸)の安定性を調べた。含量はアミノ酸の個別含量を調べ、1種類でも含量が規格値以下を認めたものは不合格とした。
【0059】
【表4】
【0060】
以上の結果から本発明の外袋は特に耐衝撃性及び低温強度に優れていることが判る。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、ガスバリア性はもとより、透明性、耐衝撃性、低温強度、耐熱性及び防汚染性など、医療用として望まれる全ての品質性能を備えた多層フィルム及びその製品、例えば医療用容器,外装袋等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明多層フィルムより構成された医療用容器の平面図である。
【図2】本発明多層フィルムの一実施形態を示す部分縦断面図である。
【図3】同、他の実施形態を示す部分縦断面図である。
【図4】同、更に他の実施形態を示す縦断面図である。
【図5】本発明多層フィルムから構成された外装袋の一例を示す一部切り欠き平面図である。
【符号の説明】
1 第一層
2 第二層
3 第三層
4 第四層
5 第五層
6 外層
Claims (6)
- 最内層としての第一層と、該第一層の外側に、接着層としての第二層を介し、積層されたエチレン・ビニルアルコール共重合体からなる第三層を少なくとも備え、接着層としての第二層は変性ポリオレフィンから構成され、最内層としての第一層は、ポリプロピレン系樹脂とスチレン系樹脂とを含む混合樹脂(但し、ポリエチレン系樹脂は含まない)から構成されていることを特徴とする多層フィルム。
- 第一層を構成する混合樹脂が、ポリプロピレン系樹脂を50〜99重量%、またスチレン系樹脂を1〜50重量%、含んでいることを特徴とする請求項1記載の多層フィルム。
- 第一層を構成する混合樹脂が、上記2成分に加え第3成分として、ポリブデン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種を、49重量%を超えない範囲で含んでいることを特徴とする請求項1又は2記載の多層フィルム。
- 第三層の外面側に、変性ポリオレフィン又はナイロンからなる接着層としての第四層を介し、ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂を主要成分として含む、保護層としての第五層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層フィルム。
- 保護層としての第五層が、付加的成分として、スチレン系樹脂、ポリブデン、エチレン・α−オレフィン共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体の群から選ばれた少なくとも一種の樹脂を含んでいることを特徴とする請求項4記載の多層フィルム。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の多層フィルムから構成された医療用容器、外装袋、その他その製品。
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