JP3906036B2 - 無線通信システム、ウェイト・ベクトル制御装置及びウェイト・ベクトル生成方法、並びに端末装置 - Google Patents

無線通信システム、ウェイト・ベクトル制御装置及びウェイト・ベクトル生成方法、並びに端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空間分割多重による複数端末との同時通信が可能な無線通信システム、この無線通信システム用のウェイト・ベクトル制御装置及びウェイト・ベクトル生成方法、並びに端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信システムにおいて、加入者容量を増加する手段として、空間分割多重(SDMA)がある。図20に示すように、基地局1001に備わったアダプティブアレイ1002により各端末方向に指向性利得をもつビームを形成することで、複数の端末1003の同時通信を可能にする。
【0003】
図21に多重化数が3の場合のアダプティブアレイ1002の構成例を示す。ビーム形成回路1021,1022,1023において、重み付け器1211〜1214,1221〜1224,1231〜1234に適切なウェイトベクトルを設定し、これと合成器1210,1220,1230で各アンテナ素子1011〜1014の出力を重み付け合成することによって、対象とする端末方向に最大指向性をもつビームを形成することができる。多重化数が4以上の場合も同様であり、対象とする端末方向に最大指向性を向けるようなビームが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のシステムにおいては、制御スロットで端末がチャネル確立要求をする時点では、基地局にとって当該端末の方向は未知である。そこで、図22に示すように、制御スロットでは、基地局がカバーするカバーエリアを方向によって等分割したビームが形成される。このようにすることで、端末の位置によらず、チャネル確立要求信号を受信することができる。しかし、図22において、同一ビーム1302内にいる端末1311、1312はチャネル確立要求が衝突するためチャネル確立に失敗する。このように、チャネル確立要求をする端末があるエリアに集中した場合にはチャネル確立要求が失敗する確率が上昇するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、チャネル確立要求をする端末の方向を予め推定しておき、制御スロットでは、チャネル確立要求をする端末が多いと推定される方向にビーム幅が狭いビームを形成することで、同一ビーム内に複数の端末が入るのを回避し、チャネル確立が失敗する確率を低減するようにした無線通信システム、ウェイト・ベクトル制御装置及びウェイト・ベクトル生成方法、並びに端末装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、空間分割多重による複数端末との同時通信が可能な無線通信システムであって、複数のアンテナ素子と、前記複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を出力する、複数のビーム形成手段と、複数の前記ビーム形成手段のそれぞれに対し前記重み付け合成を制御するウェイト・ベクトルを設定する制御手段とを備え、前記制御手段は、情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集する収集手段と、この手段により1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成する生成手段とを含むことを特徴とする。本発明によれば、無線通信システムと通信中の端末を通してチャネル確立要求を行う旨を無線通信システムに予め通知することで、無線通信システムはチャネル確立要求をする端末の方向を予め推定して、端末の分布に応じてビームを形成することで、制御スロットで、同一ビーム内に複数の端末が入るのを回避し、チャネル確立が失敗する割合を低減することがきる。
【0007】
好ましくは、前記生成手段は、前記制御スロットで使用する複数のビームのビーム幅について、前記第2の端末の分布が多い方向ほど形成されるビームのビーム幅が狭くなり、前記第2の端末の分布が少ない方向ほど形成されるビームのビーム幅が広くなるように、前記制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成するようにしてもよい。制御チャネル確立要求をする端末が多いと推定される方向にビーム幅が狭いビームを形成することで、制御スロットで、同一ビーム内に複数の端末が入るのを回避し、チャネル確立が失敗する割合を低減することがきる。
【0008】
好ましくは、前記推定手段は、制御スロットで到来した信号の方向を、前記複数のアンテナ素子による受信信号に基づいて推定する手段と、この手段により推定された方向のうち、チャネル確立が成功した端末からの信号を出力する前記ビーム形成手段に設定した前記ウェイト・ベクトルが形成するビーム内にある方向を当該チャネル確立が成功した端末の方向として推定する手段とを含むようにしてもよい。信号の到来方向推定結果のうち、チャネル確立が成功した端末からの信号を出力するビーム形成回路に設定したウェイトが形成するビーム内にある方向を当該チャネル確立が成功した端末の方向とすることで、制御スロットで、チャネル確立要求をしてかつ成功した端末の方向を推定することができる。
【0009】
好ましくは、前記第2の端末は、前記近隣の端末から前記チャネル確立要求予告信号を受信した場合に、該受信信号の強度が所定値以上のときにのみ、自端末に割り当てられている情報スロットを利用して前記無線通信システムに前記通知のための信号を送信するようにしてもよい。受信電力が所定値未満のチャネル確立要求予告信号を無視することで、距離が離れた端末からのチャネル確立要求予告信号に対応するチャネル確立要求検出信号を無線通信システムに送信するのを防ぐことができる。この結果、確立要求が検出された方向の分布が正確になる。
【0010】
好ましくは、前記第2の端末は、前記近隣の端末から前記チャネル確立要求予告信号を受信した場合に、該識別子予告信号をも受信したときは、自端末に割り当てられている情報スロットを利用して前記無線通信システムに前記通知のための信号を送信するとともに、該識別子の通知のための信号を併せて送信し、前記収集手段は、受信された前記識別子を参照し、同一の識別子を伴う前記第1の端末の存在の通知は、重複して受信しても1回のみ前記分布に反映させるようにしてもよい。チャネル確立要求をしている端末の識別子が同一フレーム内で既に受信されたことがある場合には、このときの受信機からの信号を分布記憶装置に入力しないようにすることで、同一フレーム内で、同一端末からのチャネル確立要求予告信号の重複を防ぐことができる。この結果、確立要求が検出された方向の分布が正確になる。
【0011】
また、本発明は、複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を出力する複数のビーム形成手段を備えたアダプティブアレイのためのウェイト・ベクトル制御装置であって、複数の前記ビーム形成手段のそれぞれに対し前記重み付け合成を制御するウェイト・ベクトルを設定する設定手段と、情報スロットにおいて前記ビーム形成手段のそれぞれに対して設定すべき前記ウェイト・ベクトルを生成する第1の生成手段と、制御スロットにおいて前記ビーム形成手段のそれぞれに対して設定すべき前記ウェイト・ベクトルを生成する第2の生成手段とを備え、前記第2の生成手段は、情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集し、1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、空間分割多重による複数端末との同時通信が可能な無線通信システムと通信可能な端末装置であって、前記無線通信システムとの間で通信を行うための第1の送受信手段と、近隣の端末との間で通信を行うための第2の送受信手段と、制御スロットでチャネル確立要求を行うときにチャネル確立要求予告信号を発生し、この発生したチャネル確立要求予告信号をチャネル確立要求を行うフレームの1つ前のフレームで、前記第2の送受信手段を介して近隣の端末に通知するチャネル確立予告手段と、前記第2の送受信手段を介してチャネル確立要求予告信号が検出された場合に、自端末に割り当てられている情報スロットで、前記第1の送受信手段を介してチャネル確立要求検出信号を前記無線通信システムに送信するチャネル確立要求検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
なお、装置に係る本発明は方法に係る発明としても成立し、方法に係る本発明は装置に係る発明としても成立する(また、無線通信システムに係る本発明は、ウェイト制御装置に係る発明としても、ウェイト制御方法に係る発明としても、端末装置に係る発明としても、端末装置における方法(例えば通信方法)に係る発明としても成立する)。
また、装置または方法に係る本発明は、コンピュータに当該発明に相当する手順を実行させるための(あるいはコンピュータを当該発明に相当する手段として機能させるための、あるいはコンピュータに当該発明に相当する機能を実現させるための)プログラムとしても成立し、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体としても成立する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態を説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態を適用した基地局(無線通信システム)1を含む通信システムの例を示す。
【0016】
図2に、本実施形態に係る端末3の構成例を示す。図2に示されるように、端末3は、第1の送受信器31、第1のアンテナ32、第2の送受信器33、第2のアンテナ34、チャネル確立要求予告装置35、チャネル確立要求検出装置36を備えている。
【0017】
端末3において、基地局1との通信は、第1の送受信器31により行われる。第1の送受信器31には第1のアンテナ32が接続されており、このアンテナ32を介して信号が送受信される。一方、端末3間の通信は、第2の送受信器33により行われる。第2の送受信器33には第2のアンテナ34が接続されており、このアンテナ34を介して信号が送受信される。
【0018】
端末3が制御スロットでチャネル確立要求を行うときには、チャネル確立要求予告装置35によりチャネル確立要求予告信号が発生される。このチャネル確立要求予告信号は、チャネル確立要求を行うフレームの1つ前のフレームで、第2の送受信器33を介して、近隣の端末に通知される。
【0019】
一方、既に情報スロットを割り当てられている端末3が、第2の送受信器33を介してチャネル確立要求検出装置36により近隣の他端末3からのチャネル確立要求予告信号を検出したときは、割り当てられている情報スロットで、チャネル確立要求検出信号を基地局1に送信する。
【0020】
端末3間の送受信を行うための第2の送受信器33の具体的な構成には、例えば、ローカル無線ネットワークの一種であるブルートゥース(Bluetooth;例えば、http://www.bluetooth.comにて取得可能に開示されている文書に説明が詳しい)の送受信器を用いることがきる。もちろん、これ以外の送受信器を用いることもできる。また、例えば、TDMA/TDDシステムの送受信器ならば、基地局との通信に加えて、端末間の通信も可能である。この場合、送受信器は1つあればよい。
【0021】
基地局1は、アダプティブアレイ2を備え、アダプティブアレイ2により端末間干渉を回避することによって同一チャネルでの複数の端末3との同時通信が可能である。
【0022】
なお、本実施形態では具体例として4つのアンテナ素子からなるアダプティブアレイを用いて3つの端末の空間分割多重(SDMA)を行う場合を例にとって説明する。
【0023】
図3に、本実施形態に係る基地局1の備えるアダプティブアレイ2の構成例を示す。
【0024】
図3に示されるように、本アダプティブアレイは、m(mは複数:図3ではm=4の場合を示している)系統のアンテナ素子211〜214と、m系統の増幅器(低雑音増幅)221〜224と、m系統の周波数変換器231〜234、m系統の分配器241〜244と、n(nは複数:図3ではn=3の場合を示している)系統のビーム形成回路251〜253と、n系統の受信器261〜263とウェイト制御装置27とを備えている。
【0025】
また、ビーム形成回路251は、m個の重み付け器25111〜25114と、合成器2512とを含む。同様に、ビーム形成回路252は、m個の重み付け器25211〜25214と、合成器2522とを含む。同様に、ビーム形成回路253は、m個の重み付け器25311〜25314と、合成器2532とを含む。
【0026】
さらに、ウェイト制御装置27は、制御スロット用初期ウェイト記憶装置271と、ウェイト設定装置272と、方向推定装置273と、対応記憶装置274と、情報スロット用ウェイト演算装置275と、制御スロット用ウェイト演算装置276とを含む。
【0027】
さて、図3のアダプティブアレイにおいて、各アンテナ素子211〜214において受信した受信信号は、それぞれ、対応する増幅器221〜224に入力される。増幅器221〜224はそれぞれ受信信号を増幅する。
【0028】
増幅器221〜224で増幅された受信信号は、それぞれ、対応する周波数変換器231〜234に入力される。周波数変換器231〜234はそれぞれ受信信号の周波数帯を電波周波数(RF)から中間周波数(IF)もしくはベースバンド(BB)へ変換する。
【0029】
周波数変換器231〜234で周波数変換された受信信号は、それぞれ、対応する分配器241〜244に入力される。分配器241〜244は、いずれも、受信信号を分配してビーム形成回路251〜253とウェイト制御装置27に出力する。
【0030】
このようにして、ビーム形成回路251には、分配器241〜244から、各アンテナ素子211〜214による受信信号が入力される。ビーム形成回路252,253およびウェイト制御装置27についても、同様である。
【0031】
ビーム形成回路251に入力された受信信号は、それぞれ対応する重み付け器25111〜25114で重み付けがなされた後に、合成器2512で合成され、受信器261に伝達される。ビーム形成回路252,253についても、同様である。
【0032】
重み付け器25111〜25114、重み付け器25211〜25214、および、重み付け器25311〜25314のウェイトは、ウェイト制御装置27によって適宜設定される。
【0033】
なお、上記は受信信号がアナログ信号の場合であるが、A/D変換器等の利用によりディジタル信号領域で重み付けを行うことも可能である。
【0034】
次に、ウェイト制御装置27について詳しく説明する。
【0035】
ここで、本実施形態では、TDMA/SDMAシステムを考える。ただし、他のシステムでも適用可能である。
【0036】
ウェイト制御装置27の制御スロット用初期ウェイト記憶装置271は、図4に示すように、基地局1のカバーエリアを、基地局からみた方向によってn個に等分割してできる各エリア(図4の例では、エリアA1、エリアA2、エリアA3)にそれぞれ最大指向性が向くn個のビーム(図4の例では、ビームB1、ビームB2、ビームB3)を形成するためのウェイト(図4の例において、それぞれウェイトW1、ウェイトW2、ウェイトW3とする)を記憶している。なお、図3の構成例の場合、ウェイトは4次元ベクトルとなる。
【0037】
ウェイト制御装置27の動作開始後初めての制御スロットでは、制御スロット用初期ウェイト記憶装置271に記憶されたウェイトW1、ウェイトW2およびウェイトW3を、ウェイト設定装置272により、ビーム形成回路251の重み付け器25111〜25114、ビーム形成回路252の重み付け器25211〜25214およびビーム形成回路253の重み付け器25311〜25314に各々設定する。これによって、ビーム形成回路251からの受信器261にはエリアA1内の端末3からの受信出力を与え、ビーム形成回路252からの受信器262にはエリアA2内の端末3からの受信出力を与え、ビーム形成回路253からの受信器263にはエリアA3内の端末3からの受信出力を与えるようにすることができる。
【0038】
方向推定装置273は、制御スロットでチャネル確立要求をしてかつ成功した端末3の方向を、各アンテナ素子211〜214による受信信号と、当該端末3からのチャネル確立要求を受信した受信器に対応するビーム形成回路に設定したウェイトの情報に基づいて推定する。
【0039】
当該端末3の方向が推定されたならば、当該端末3を識別するための識別子情報と、方向推定装置273により推定された当該端末3の方向情報との対応関係は、端末・方向対応情報として対応記憶装置274に記憶される。
【0040】
情報スロット用ウェイト演算装置275は、この対応記憶装置274に記憶された端末・方向対応情報の内容に基づき、当該端末3の方向に最大指向性が向くビームを形成するためのウェイトを算出する。
【0041】
情報スロット用ウェイト演算装置275により算出されたウェイトは、当該端末3に割り当てられた情報スロットで、ウェイト設定装置272によりビーム形成回路251〜253のうちいずれかの重み付け器に設定される。
【0042】
制御スロット用ウェイト演算装置276は、情報スロットでチャネル確立要求検出信号を送信してきた端末3の方向を、対応記憶装置274に記憶された端末・方向対応情報を参照して記憶し、1フレーム終了後に、チャネル確立要求検出信号を送信してきた端末3の分布に基づき、制御スロット用初期ウェイト記憶装置271に記憶されたウェイトW1、W2、W3により形成されるビームB1、B2、B3のビーム幅を変更したn個のウェイトZ1、Z2、Z3を算出する。
【0043】
制御スロット用ウェイト演算装置276により算出されたウェイトZ1、Z2、およびZ3は、次のフレームの制御スロットで、ウェイト設定装置272により、ビーム形成回路251の重み付け器25111〜25114、ビーム形成回路252の重み付け器25211〜25214、およびビーム形成回路253の重み付け器25311〜25314に各々設定される。
【0044】
次に、方向推定装置273の構成について更に詳しく説明する。
【0045】
図5に、方向推定装置273の内部構成例を示す。
【0046】
信号到来方向推定装置2731は、制御スロットで到来した信号の方向を、各アンテナ素子211〜214による受信信号に基づいて推定する(なお、個々の端末の識別をするわけではない)。到来方向推定の具体的な処理には、例えば、MUSICアルゴリズム(Multiple Signal Classification)(R. O. Schmit、“Multiple Emitter Location and Signal Parameter Estimation”、 IEEE Trans. Antennas and Propagation, vol.AP-34, no.3, pp.276-280, March, 1986.)を用いることができる。もちろん、これ以外の方法を用いてもかまわない。
【0047】
図4における制御スロットSC1で、端末T1、端末T2、端末T3がチャネル確立要求をしたときの、信号到来方向推定装置2731の方向推定結果を図6に示す。
【0048】
ところで、図4において、ビームB1,B2,B3に対応する受信出力はそれぞれ受信器261,262,263に与えられる。ビームB1内にはチャネル確立要求をする端末がいないので受信器261からは何も出力されない。また、同一ビームB2内にいる2つの端末T1,T2はチャネル確立要求が衝突するためチャネル確立に失敗する。したがって、受信機262からも端末の識別子情報は出力されない。一方、ビームB3内には端末T3のみがチャネル確立要求をするため、チャネル確立に成功する。したがって、受信器263からは端末T3の識別子情報が出力される。
【0049】
端末方向推定装置2732は、端末T3の識別情報を含む受信器263に対応するビーム形成回路253に設定したウェイトにより形成されるビームがビームB3であることをウェイト設定装置272から得て、図6に示すように、信号到来方向推定装置2731の方向推定結果のうちビームB3内にあるピークの方向を端末T3の方向D3として、端末T3の識別子情報と方向D3とを端末・方向対応情報として対応記憶装置274に記憶する。
【0050】
以上のような構成により、制御スロットで、チャネル確立要求をしてかつ成功した端末の方向を推定することができる。
【0051】
次に、制御スロット用ウェイト演算装置276の構成について更に詳しく説明する。
【0052】
図7に、制御スロット用ウェイト演算装置276の内部構成例を示す。
【0053】
分布記憶装置2761は、1フレーム内の情報スロットで、チャネル確立要求検出信号を送信してきた端末3の方向を、対応記憶装置274に記憶された端末・方向対応情報を参照して記憶する(図13参照:なお、後述するように図13は情報スロットST1、ST2終了後の内容の例である)。
【0054】
初期ウェイト変更装置2762は、1フレーム終了後に分布記憶装置2761に記憶されたチャネル確立要求検出信号を送信してきた端末の分布に基づき、制御スロット用初期ウェイト記憶装置271に記憶されたウェイトW1、W2、W3により形成されるビームB1、B2、B3のビーム幅を、端末の分布が多い方向ほど狭く、少ない方向ほど広く変更したn個の新たなウェイトZ1、Z2、Z3を算出する。
【0055】
次に、本実施形態の通信システムが、高い成功率のチャネル確立を実現するためのビーム制御の動作手順について説明する。
【0056】
図8に、この場合の基地局1(アダプティブアレイ2)のビーム制御に関する処理手順の一例を示す。なお、ステップS2〜S4は1つの情報スロットに対応する部分を示したもので、実際にはステップS2〜S4は情報スロット分だけ繰り返し行われる。また、端末が割り当てられていない情報スロットについてはステップS2〜S4はスキップして構わない。また、前述したように、ウェイト制御装置27の動作開始後初めての制御スロットでは、制御スロット用初期ウェイトが使用される(ステップS1)。また、ステップS5でチャネル確立要求を出した端末がない場合には、例えば、その時点のウェイトを用いるか、あるいいは制御スロット用初期ウェイトを用いるなどすればよい。
【0057】
また、図9に、情報スロットが割り当てられている端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順の一例を示す。
【0058】
ここでは、情報スロットST1(図10)、情報スロットST2(図12)が終了したのちの次のフレームの制御スロットSC2(図14)におけるビーム制御を考える。図10に示すように、情報スロットST1には、端末T4、T5、T6が割り当てられており、基地局1と通信を行う。図12に示すように、情報スロットST2には、端末T7、T8、T9が割り当てられており、基地局1と通信を行う。図14に示すように、次のフレームの制御スロットでは、端末T10、T11、T12がチャネル確立要求をする。端末T10、T11、T12は前のフレームの情報スロットST1、ST2でチャネル確立要求予告信号を送信して、次のフレームでチャネル確立要求をすることを、既に情報スロットが割り当てられている端末に通知しておく。
【0059】
ここで、情報スロットST1(図10参照)における動作手順について説明する。
【0060】
情報スロットST1の前の制御スロットで、端末T4、T5、T6はチャネル確立に成功して、その結果、情報スロットST1が割り当てられている。
【0061】
同時に、方向推定装置273により、端末T4、T5、T6の方向を推定し、各端末の識別子情報と、端末の方向情報との対応関係は、端末・方向対応情報として対応記憶装置274により記憶される(ステップS2)。この端末・方向対応情報の内容に基づき、端末T4、T5、T6の方向にそれぞれ最大指向性が向くビームを形成するためのウェイトW_T4、W_T5、W_T6を情報スロット用ウェイト演算装置275により算出し、情報スロットST1では、このウェイトW_T4、W_T5およびW_T6をウェイト設定装置272によりビーム形成回路251の重み付け器25111〜25114、ビーム形成回路252の重み付け器25211〜25214およびビーム形成回路253の重み付け器25311〜25314に各々設定する(ステップS3)。これによって、ビーム形成回路251からの受信器261には端末T4からの受信出力を与え、ビーム形成回路252からの受信器262には端末T5からの受信出力を与え、ビーム形成回路253からの受信器263には端末T6からの受信出力を与えるようにすることができる。
【0062】
端末T6は、第2の送受信器33を介して、チャネル確立要求検出装置36により近隣の端末T10からのチャネル確立要求予告信号を受信するので(ステップS11)、チャネル確立要求検出信号を基地局1に送信する(ステップS12)。
【0063】
端末T11、T12が送信したチャネル確立要求予告信号は、近隣に基地局1と通信中の端末がいないため受信されない。
【0064】
制御スロット用ウェイト演算装置276の分布記憶装置2761では、受信器263で受信された端末T6からの信号にチャネル確立要求検出信号が含まれているので、端末T6の識別子情報に基づいて、対応記憶装置274に記憶された端末T6の方向を参照し、この方向をチャネル確立要求が検出された方向として記憶する(ステップS4)。図11に情報スロットST1終了後の分布記憶装置2761の内容を示す。
【0065】
次に、情報スロットST2(図12参照)における動作手順について説明する。
【0066】
情報スロットST2における端末T7、T8、T9も同様にチャネル確立に成功して、その結果、情報スロットST2が割り当てられている。
【0067】
同時に、方向推定装置273により、端末T7、T8、T9の方向を推定し、各端末の識別子情報と、端末の方向情報との対応関係は、端末・方向対応情報として対応記憶装置274により記憶される(ステップS2)。この端末・方向対応情報の内容に基づき、端末T7、T8、T9の方向にそれぞれ最大指向性が向くビームを形成するためのウェイトW_T7、W_T8およびW_T9を情報スロット用ウェイト演算装置275により算出し、情報スロットST2では、このウェイトW_T7、W_T8、W_T9をウェイト設定装置272によりビーム形成回路251の重み付け器25111〜25114、ビーム形成回路252の重み付け器25211〜25214およびビーム形成回路253の重み付け器25311〜25314に各々設定する(ステップS3)。これによって、ビーム形成回路251からの受信器261には端末T7からの受信出力を与え、ビーム形成回路252からの受信器262には端末T8からの受信出力を与え、ビーム形成回路253からの受信器263には端末T9からの受信出力を与えるようにすることができる。
【0068】
端末T7は、第2の送受信器33を介して、チャネル確立要求検出装置36により近隣の端末T11からのチャネル確立要求予告信号を受信するので(ステップS11)、チャネル確立要求検出信号を基地局1に送信する(ステップS12)。
【0069】
端末T10、T12が送信したチャネル確立要求予告信号は、近隣に基地局1と通信中の端末がいないため受信されない。
【0070】
制御スロット用ウェイト演算装置276の分布記憶装置2761では、受信器261で受信された端末T7からの信号にチャネル確立要求検出信号が含まれているので、端末T7の識別子情報に基づいて、対応記憶装置274に記憶された端末T7の方向を参照し、この方向をチャネル確立要求が検出された方向として記憶する(ステップS4)。図13に情報スロットST2終了後の分布記憶装置2761の内容を示す。
【0071】
初期ウェイト変更装置2762は、1フレーム終了後に分布記憶装置2761に記憶されたチャネル確立要求が検出された方向の分布に基づいて、制御スロット用初期ウェイト記憶装置271に記憶されたウェイトW1、W2、W3により形成されるビームB1、B2、B3(図4参照)のビーム幅を、多く分布している方向ほど狭く、少なく分布している方向ほど広く変更したn個のビームを形成するための新たなウェイトZ1、Z2、Z3を算出する(ステップS5)。
【0072】
次に、制御スロットSC2(図14参照)における動作手順について説明する。
【0073】
端末T10、T11、T12がチャネル確立要求を行う。
【0074】
一方、制御スロット用ウェイト演算装置276により算出されたウェイトZ1、Z2およびZ3は、ウェイト設定装置272によりビーム形成回路251の重み付け器25111〜25114、ビーム形成回路252の重み付け器25211〜25214およびビーム形成回路253の重み付け器25311〜25314に各々設定される(対応するエリアはE1、E2、E3)(ステップS6)。
【0075】
これによって、ビーム形成回路251からの受信器261にはエリアE1内の端末T11からの受信出力を与え、ビーム形成回路252からの受信器262にはエリアE2内の端末T12からの受信出力を与え、ビーム形成回路253からの受信器263にはエリアE3内の端末T10からの受信出力を与えるようにすることができる。したがって、端末T10、T11、T12がチャネル確立は全て成功する。
【0076】
このようにすることで、チャネル確立要求をする端末の方向を予め推定して、制御スロットでは、チャネル確立要求をする端末が多いと推定される方向にビーム幅が狭いビームを形成することで、同一ビーム内に複数の端末が入るのを回避し、チャネル確立が失敗する割合を低減することがきる(高い成功率のチャネル確立を実現することができる)。
【0077】
(第2の実施形態)
本実施形態は基本的には第1の実施形態と同様であるので、以下では、本実施形態が第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0078】
図15に、本実施形態に係る端末の構成例を示す。図15の端末の構成例に示されるように、本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、第1の実施形態の図2の端末の構成例に端末受信電力測定装置37を追加した点である。
【0079】
なお、図16に、この場合において、情報スロットが割り当てられている端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順の一例を示す。この場合の基地局1(アダプティブアレイ2)のビーム制御に関する処理手順例は図8と同様である。
【0080】
この端末受信電力測定装置37は、既に情報スロットを割り当てられている端末が、第2の送受信器33を介してチャネル確立要求検出装置36により近隣の端末からのチャネル確立要求予告信号を受信した場合(ステップS21)、この受信信号の信号強度を測定し、測定された信号強度が所定値以上のときは(ステップS22)、割り当てられている情報スロットで、チャネル確立要求検出信号を基地局1に送信する(ステップS23)。
【0081】
このように、受信電力が所定値未満のチャネル確立要求予告信号を無視することで、距離が離れた端末からのチャネル確立要求予告信号に対応するチャネル確立要求検出信号を基地局1に送信するのを防ぐことができる。したがって、制御スロット用ウェイト演算装置276の分布記憶装置2761により記憶される確立要求が検出された方向の分布が正確になる。
【0082】
(第3の実施形態)
本実施形態は基本的には第1の実施形態と同様であるので、以下では、本実施形態が第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。
【0083】
図17に、本実施形態に係る端末の構成例を示す。また、図18に、本実施形態に係るアダプティブアレイのウェイト制御装置の制御スロット用ウェイト演算装置の構成例を示す。
【0084】
図17の端末の構成例に示されるように、本実施形態が第1の実施形態と相違する点は、第1の実施形態の図2の端末の構成例に識別子予告装置38と識別子検出装置39を追加した点と、図18の制御スロット用ウェイト演算装置の構成例に示されるように、第1の実施形態の図7の制御スロット用ウェイト演算装置276の構成例に重複防止装置2763を追加した点である。
【0085】
なお、図19に、この場合において、情報スロットが割り当てられている端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順の一例を示す。この場合の基地局1(アダプティブアレイ2)のビーム制御に関する処理手順例は基本的には図8と同様である(ただし、ステップS4において同一識別子については重複して処理しないものとする)。
【0086】
識別子予告装置38は、端末がチャネル確立要求予告信号を送信するときに、当該端末の識別子情報を含んだ識別予告信号を付加して送信する。
【0087】
識別子検出装置39は、既に情報スロットを割り当てられている端末が、第2の送受信器33を介してチャネル確立要求検出装置36により近隣の端末からのチャネル確立要求予告信号を受信した場合に(ステップS31)、識別子予告信号も受信したときは(ステップS32)、割り当てられている情報スロットで、チャネル確立要求検出信号と検出した識別子予告信号とを基地局1に送信する(ステップS33)。一方、識別子予告信号も受信したときは(ステップS32)、割り当てられている情報スロットで、チャネル確立要求検出信号を基地局1に送信する(ステップS33)。
【0088】
重複防止装置2763は、情報スロットで受信器で受信された端末からの信号に、同一スロット内で既に受信された識別子予告信号に含まれていた識別子情報と同一の識別子情報を含む識別子予告信号が含まれている場合には、このときの受信器からの信号を分布記憶装置2761に入力しない。
【0089】
このようにすることで、同一フレーム内で、同一端末からのチャネル確立要求予告信号に対応するチャネル確立要求検出信号が分布記憶装置2761に入力されるのを防止できる。したがって、制御スロット用ウェイト演算装置276の分布記憶装置2761により記憶される確立要求が検出された方向の分布が正確になる。
【0090】
なお、上記では、端末が、近隣端末からチャネル確立要求予告信号とともに識別子予告信号を受信する場合と受信しない場合とがあり得る(近隣端末はチャネル確立要求予告信号とともに識別子予告信号を送信する場合と送信しない場合とがあり得る)ことを想定したが、近隣端末は常にチャネル確立要求予告信号とともに識別子予告信号を送信し、この近隣端末からチャネル確立要求予告信号とともに識別子予告信号を受信した端末は、チャネル確立要求予告信号とともに識別子予告信号を基地局1に送信するようにしてもよい。
【0091】
以上説明してきたように、チャネル確立要求をしている端末の識別子が同一フレーム内で既に受信されたことがある場合には、このときの受信機からの信号を分布記憶装置2761に入力しないようにすることで、同一フレーム内で、同一端末からのチャネル確立要求予告信号の重複を防ぐことができる。したがって、制御スロット用ウェイト演算装置276の分布記憶装置2761により記憶される確立要求が検出された方向の分布が正確になる。
【0092】
この第3の実施形態の構成に、さらに第2の実施形態の構成を組み合わせて実施することも可能である。
【0093】
なお、本発明は、移動体通信システムだけでなく、FWA(Fixed Wireless Access)システムのような半固定システムに適用することも可能である。
【0094】
なお、以上の各機能は、ソフトウェアとして実現可能である。
また、以上の機能あるいは装置あるいはシステムは、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムとして実施することもでき、該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として実施することもできる。
【0095】
なお、この発明の実施の形態で例示した構成は一例であって、それ以外の構成を排除する趣旨のものではなく、例示した構成の一部を他のもので置き換えたり、例示した構成の一部を省いたり、例示した構成に別の機能あるいは要素を付加したり、それらを組み合わせたりすることなどによって得られる別の構成も可能である。また、例示した構成と論理的に等価な別の構成、例示した構成と論理的に等価な部分を含む別の構成、例示した構成の要部と論理的に等価な別の構成なども可能である。また、例示した構成と同一もしくは類似の目的を達成する別の構成、例示した構成と同一もしくは類似の効果を奏する別の構成なども可能である。
また、この発明の実施の形態で例示した各種構成部分についての各種バリエーションは、適宜組み合わせて実施することが可能である。
また、この発明の実施の形態は、個別装置としての発明、関連を持つ2以上の装置についての発明、システム全体としての発明、個別装置内部の構成部分についての発明、またはそれらに対応する方法の発明等、種々の観点、段階、概念またはカテゴリに係る発明を包含・内在するものである。
従って、この発明の実施の形態に開示した内容からは、例示した構成に限定されることなく発明を抽出することができるものである。
【0096】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において種々変形して実施することができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、無線通信システムと通信中の端末を通してチャネル確立要求を行う旨を無線通信システムに予め通知することで、無線通信システムはチャネル確立要求をする端末の方向を予め推定して、端末の分布に応じてビームを形成することで、制御スロットで、同一ビーム内に複数の端末が入るのを回避し、チャネル確立が失敗する割合を低減することがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る無線通信システムの構成例を示す図
【図2】同実施の形態に係る端末の構成例を示す図
【図3】同実施の形態に係る基地局の備えるアダプティブアレイの構成例を示す図
【図4】制御スロットSC1における端末位置とビーム形状の一例を示す図
【図5】同実施の形態に係る方向推定装置の内部構成例を示す図
【図6】同実施の形態に係る信号到来方向推定装置の方向推定結果の一例を示す図
【図7】同実施の形態に係る制御スロット用ウェイト演算装置の内部構成例を示す図
【図8】同実施の形態に係る基地局の備えるアダプティブアレイのビーム制御に関する処理手順の一例を示すフローチャート
【図9】同実施の形態に係る端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順の一例を示すフローチャート
【図10】情報スロットST1における端末位置とビーム形状の一例を示す図
【図11】情報スロットST1終了後の分布記憶装置の内容の一例を示す図
【図12】情報スロットST2における端末位置とビーム形状の一例を示す図
【図13】情報スロットST2終了後の分布記憶装置の内容の一例を示す図
【図14】制御スロットSC2における端末位置とビーム形状の一例を示す図
【図15】同実施の形態に係る端末の他の構成例を示す図
【図16】同実施の形態に係る端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順の他の例を示すフローチャート
【図17】同実施の形態に係る端末のさらに他の構成例を示す図
【図18】同実施の形態に係るウェイト制御装置の制御スロット用ウェイト演算装置の構成例を示す図
【図19】同実施の形態に係る端末が近隣端末からチャネル確立予告信号を受信した際のビーム制御に関する手順のさらに他の例を示すフローチャート
【図20】従来の無線通信システムにおける空間分割多重を示す図
【図21】従来の無線通信システムにおける多重化数が3の場合のアダプティブアレイの構成を示す図
【図22】従来の無線通信システムにおける制御スロットにおける端末位置とビーム形状を示す図
【符号の説明】
1…基地局
2…アダプティブアレイ
211〜214…アンテナ素子
221〜224…増幅器(低雑音増幅器)
231〜234…周波数変換器
241〜244…分配器
251〜253…ビーム形成回路
25111〜25114,25211〜25214,25311〜25314…重み付け器
2512,2522,2532…合成器
261,262,263…受信器
27…ウェイト制御装置
271…制御スロット用初期ウェイト記憶装置
272…ウェイト設定装置
273…方向推定装置
2731…信号到来方向推定装置
2732…端末方向推定装置
274…対応記憶装置
275…情報スロット用ウェイト演算装置
276…制御スロット用ウェイト演算装置
2761…分布記憶装置
2762…初期ウェイト変更装置
2763…重複防止装置
3…端末
31…第1の送受信器
32…第1のアンテナ
33…第2の送受信器
34…第2のアンテナ
35…チャネル確立要求予告装置
36…チャネル確立要求検出装置
37…端末受信電力測定装置
38…識別子予告装置
39…識別子検出装置

Claims (14)

  1. 空間分割多重による複数端末との同時通信が可能な無線通信システムであって、
    複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を出力する、複数のビーム形成手段と、
    複数の前記ビーム形成手段のそれぞれに対し前記重み付け合成を制御するウェイト・ベクトルを設定する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集する収集手段と、この手段により1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成する生成手段とを含むことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記生成手段は、前記制御スロットで使用する複数のビームのビーム幅について、前記第2の端末の分布が多い方向ほど形成されるビームのビーム幅が狭くなり、前記第2の端末の分布が少ない方向ほど形成されるビームのビーム幅が広くなるように、前記制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記制御手段は、自システムのカバーエリアを自システムの位置からみた方向によって等分割してできる各エリアに最大指向性が向く複数のビームを形成するための初期ウェイト・ベクトルを各エリアについて記憶しておき、自身の動作開始後初めての制御スロットでは、各初期ウェイト・ベクトルを対応する前記ビーム形成手段にそれぞれ設定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 前記制御手段は、制御スロットでチャネル確立要求をしてかつ成功した端末の方向を、複数の前記アンテナ素子による受信信号と、その際に該当する前記ビーム形成手段に設定された前記ウェイト・ベクトルとに基づいて推定する推定手段と、情報スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを、各端末について推定された方向に最大指向性が向くビームをそれぞれ形成するように生成する手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記推定手段は、制御スロットで到来した信号の方向を、前記複数のアンテナ素子による受信信号に基づいて推定する手段と、この手段により推定された方向のうち、チャネル確立が成功した端末からの信号を出力する前記ビーム形成手段に設定した前記ウェイト・ベクトルが形成するビーム内にある方向を当該チャネル確立が成功した端末の方向として推定する手段とを含むことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 前記第1の端末の存在を通知する信号は、近隣の端末から前記チャネル確立要求予告信号を受信した前記第2の端末から、当該第2の端末に割り当てられている情報スロットを利用して送信されるものであることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 前記第2の端末は、前記近隣の端末から前記チャネル確立要求予告信号を受信した場合に、該受信信号の強度が所定値以上のときにのみ、自端末に割り当てられている情報スロットを利用して前記無線通信システムに前記通知のための信号を送信することを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  8. 前記第2の端末は、前記近隣の端末から前記チャネル確立要求予告信号を受信した場合に、該識別子予告信号をも受信したときは、自端末に割り当てられている情報スロットを利用して前記無線通信システムに前記通知のための信号を送信するとともに、該識別子の通知のための信号を併せて送信し、
    前記収集手段は、受信された前記識別子を参照し、同一の識別子を伴う前記第1の端末の存在の通知は、重複して受信しても1回のみ前記分布に反映させることを特徴とする請求項6に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1の端末から第2の端末への前記チャネル確立要求予告信号の伝達は、端末と無線通信システムとの間で用いられる無線通信手段とは別に設けられたローカル無線通信手段により行われることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  10. 前記第1の端末から第2の端末への前記チャネル確立要求予告信号の伝達は、端末と無線通信システムとの間で用いられる無線通信手段により行われることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  11. 複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を出力する複数のビーム形成手段を備えたアダプティブアレイのためのウェイト・ベクトル制御装置であって、
    複数の前記ビーム形成手段のそれぞれに対し前記重み付け合成を制御するウェイト・ベクトルを設定する設定手段と、
    情報スロットにおいて前記ビーム形成手段のそれぞれに対して設定すべき前記ウェイト・ベクトルを生成する第1の生成手段と、
    制御スロットにおいて前記ビーム形成手段のそれぞれに対して設定すべき前記ウェイト・ベクトルを生成する第2の生成手段とを備え、
    前記第2の生成手段は、情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集し、1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成することを特徴とするウェイト・ベクトル制御装置。
  12. 複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を得る際における該重み付け合成を制御するためのウェイト・ベクトルを生成するウェイト・ベクトル生成方法であって、
    情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集し、
    1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成することを特徴とするウェイト・ベクトル生成方法。
  13. 複数のアンテナ素子において受信された受信信号を重み付け合成することで所定の指向性パターンを持つビームに対応する受信信号を出力する複数のビーム形成回路を備えたアダプティブアレイのためのウェイト・ベクトル制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、
    情報スロットにおいてチャネル確立の要求を予告する第1の端末の存在を自システムに通知する第2の端末の方向を示す情報を収集する機能と、
    1フレーム間に収集された該第2の端末の方向の分布に基づいて、次の制御スロットにおける複数の前記ウェイト・ベクトルを生成する機能とをコンピュータに実現させるためのプログラム。
  14. 空間分割多重による複数端末との同時通信が可能な無線通信システムと通信可能な端末装置であって、
    前記無線通信システムとの間で通信を行うための第1の送受信手段と、
    近隣の端末との間で通信を行うための第2の送受信手段と、
    制御スロットでチャネル確立要求を行うときにチャネル確立要求予告信号を発生し、この発生したチャネル確立要求予告信号をチャネル確立要求を行うフレームの1つ前のフレームで、前記第2の送受信手段を介して近隣の端末に通知するチャネル確立予告手段と、
    前記第2の送受信手段を介してチャネル確立要求予告信号が検出された場合に、自端末に割り当てられている情報スロットで、前記第1の送受信手段を介してチャネル確立要求検出信号を前記無線通信システムに送信するチャネル確立要求検出手段とを備えたことを特徴とする端末装置。
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