JP3903803B2 - 車体結合構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軽合金で鋳造した車体構成部材を相互に結合して車体を組み立てるようにした車体結合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体軽量化のために車体をアルミ等の軽合金で構成する場合、車体を適宜箇所で分割して鋳造により成形した車体構成部材を互いに結合して車体全体を構成することになるが、このアルミ合金製の車体構成部材では、剛性や強度を確保するために一般の車体構成部材である鋼板に比較して厚肉形成されることになる。
【0003】
このように厚肉形成した車体構成部材を結合する場合、従来の鋼板製の車体構成部材と同様にスポット溶接した場合には、過大な加圧力や電流が必要となって溶接機の大型化が余儀なくされるとともに、その溶接時に発生する熱で車体構成部材自体が変形するなどの問題を生じるため、アルミ合金製の車体構成部材の結合には、溶接速度が速く、かつ、溶接熱の影響による変形が少ないレーザー溶接が用いられることになる。
【0004】
また、アルミ合金により厚肉化した車体構成部材は、金型を用いた鋳造により成形する手法が取られるが、車体構成部材がコ字状断面である場合、金型の内型と外型とを分離して離型する際に、車体構成部材は熱収縮により内型に密着して容易に離脱されない状態となるため、前記車体構成部材の成形時にこの車体構成部材の内周面に受け部を同時に形成しておき、離型時には内型に配置した押出しピンの離型力(押圧力)を前記受け部に付加することにより、内型から車体構成部材を強制的に分離するようにしている。
【0005】
この場合、押出しピンの離型力が片寄って作用して車体構成部材に歪みが発生しないように、前記受け部は車体構成部材の長さ方向に略均等な間隔をもって複数設けられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記車体構成部材を相手側構成部材に結合する際、この車体側構成部材の端部を相手側構成部材に重ね合わせて溶接することになるが、この車体構成部材の内周面に受け部を形成する際、離型時の歪みを確実に防止するためには車体構成部材の結合端部にもこの受け部(特に、この結合端部に位置する受け部を結合側受け部と称す)を設ける必要がある。
【0007】
ところが、このように車体構成部材の結合端部に結合側受け部が存在すると、この結合側受け部が前記両部材の結合に障害となってしまうため、相手側構成部材に結合側受け部との干渉を避けるための逃げ部を設けたり、車体構成部材の離型後に結合側受け部を機械加工により除去したりする必要があり、結合作業性や車体の生産性が悪化してしまう。
【0008】
また、車体構成部材を相手側構成部材に重ね合わせてレーザー溶接する場合、その重ね合わせ部分での両部材のクリアランスを精度良く管理する必要があるが、鋳造により厚肉成形した車体構成部材では変形が困難であるため、各部材の重ね合わせ面における高い精度管理が必要となり、生産性の悪化や精度管理によるコストアップが生じてしまう。
【0009】
更に、車体構成部材の結合端縁を相手側構成部材にレーザーによる隅肉溶接して両部材を結合した場合は、レーザー溶接のビード幅が狭いため両部材間に曲げ力や圧縮力が入力した場合には強度的に不利になってしまう。
【0010】
そこで、本発明は、鋳造により成形した車体構成部材の結合端部に位置する押出しピンの受け部により相手側構成部材との結合作業に支障を来すことがなく、かつ、生産性を向上することができる車体結合構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にあっては、軽合金を鋳造して成形され、離型時に押出しピンの離型力を付加する受け部を内周面に複数突設した開断面の車体構成部材を備え、この車体構成部材の端部を相手側構成部材の外周面に重ね合わせて結合する車体結合構造において、
前記複数の受け部のうち相手側構成部材への結合端部に位置する結合側受け部を、車体構成部材と相手側構成部材との間に僅少のクリアランスが生じる突出量に調整して、該結合側受け部をこれら車体構成部材と相手側構成部材との重ね代の領域内に設けたことを特徴としている。
【0012】
請求項2の発明にあっては、請求項1に記載の車体結合構造において、前記結合側受け部の突出量を、前記結合端部を溶接する際に車体構成部材と相手側構成部材との間に必要とするクリアランスと等しく設定したことを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明にあっては、請求項1または2に記載の車体結合構造において、前記結合側受け部の位置を相手側構成部材の端部から所定の距離を設けた位置とし、該結合側受け部を相手側構成部材に当接して、車体構成部材の結合端縁を相手側構成部材に隅肉溶接するとともに、前記結合側受け部を相手側構成部材の重ね代に重ね溶接したことを特徴としている。
【0014】
請求項4の発明にあっては、請求項1〜3に記載の車体結合構造において、前記結合側受け部を、前記車体構成部材の開断面に沿って所要幅の帯状に連続形成したことを特徴としている。
【0015】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、車体構成部材の結合端部に位置する結合側受け部の突出量を前述のように調整することにより、この結合側受け部を除去することなく車体構成部材と相手側構成部材とを結合することができ、従って、相手側構成部材に逃げ部を設けたり、結合側受け部を除去するための後加工が不要となるため、作業性や生産性が悪化するのを防止することができる。
【0016】
また、車体構成部材の結合端縁を相手側構成部材にレーザー溶接等により接合するが、これら両者の重ね代の中で結合側受け部が当てリブとなって、両部材の重ね方向の位置決めを行えて、接合作業を容易に行うことができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、前記結合側受け部の突出量を、前記結合端部を溶接する際に車体構成部材と相手側構成部材との間に必要とするクリアランスと等しく設定したので、車体構成部材と相手側構成部材とを溶接する際のクリアランス管理を、結合側受け部を相手側構成部材に当接するのみで精度良く行うことができるため、接合作業を簡素化できると共に、クリアランス精度が高く溶接強度の向上を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1,2の発明の効果に加えて、車体構成部材と相手側構成部材とは、隅肉溶接した結合端縁と重ね溶接した結合側受け部とで固定されることにより、車体構成部材と相手側構成部材とは所要のスパンで結合端縁と結合側受け部との2箇所で固定できるため、これら両部材間に入力される曲げ力や圧縮力に対して大きな結合強度を発揮することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、前記結合側受け部を、前記車体構成部材の開断面に沿って所要幅の帯状に連続形成したので、結合側受け部と相手側構成部材との接触面積を拡大して、両部材の結合強度を更に増大することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0021】
図1から図10は本発明にかかる車体結合構造の第1実施形態を示し、図1は自動車の車体側部構造体の斜視図、図2はセンターピラーの背面斜視図、図3は図1中A部の拡大斜視図、図4は図1中A部に示した結合部分の分解斜視図、図5はセンターピラーの金型を示す図2中B−B線に対応する部分の断面図、図6はセンターピラーの金型を示す図2中C−C線に対応する部分の断面図、図7は図4中D方向から見た結合端部の背面図、図8は図3中E−E線に沿った断面図、図9は曲げ力入力時の図3中F−F線に対応した断面箇所で示す(a)は隅肉溶接のみの場合の断面図および(b)は隅肉溶接と重ね溶接とを施した断面図、図10は圧縮力入力時の図3中F−F線に対応した断面箇所で示す(a)は隅肉溶接のみの場合の断面図および(b)は隅肉溶接と重ね溶接とを施した断面図である。
【0022】
図1に示すように自動車の側部構造体10は、フロントピラー11、センターピラー12およびリヤピラー13を備え、これら各ピラー11,12,13間に図外のフロントドアおよびリヤドアの取付け開口部14,15が設けられる。
【0023】
センターピラー12は、前記側部構造体10の車体前後方向の略中央部に配置され、車体側方上部に配置されたルーフサイドメンバ16と車体側方下部に配置されたサイドシル17とに跨って結合されている。
【0024】
前記センターピラー12は、図2に示すように車室内方(同図中手前側)が開放された開断面構造の車体構成部材としてのピラーアウタ20を備えている。
【0025】
ピラーアウタ20はアルミ等の軽合金を素材として鋳造により成形され、車幅方向外方に配置される外壁21および車体前後方向に配置される前壁22と後壁23によって車室内方に開放する断面略コ字状の開断面として形成されるとともに、前壁22および後壁23の開放側端部には、それぞれフランジ部22a,23aを形成して略ハット形断面を構成している。
【0026】
図2に示すようにピラーアウタ20の上端部には、ルーフサイドレール16(図1参照)の車外側の下部形状に沿った上方ブラケット部24を一体成形するとともに、下端部にはサイドシル17のシルアウタの外形形状に沿った下方ブラケット部25を一体成形してある。
【0027】
そして、上方ブラケット部24をルーフサイドレール16の外側に被せて、この上方ブラケット部24の前方の結合端部24aをフロントピラー11に重ね合わせて結合C1するとともに、この上方ブラケット部24の後方の結合端部24bをリアピラー13に重ね合わせて結合C2してある。
【0028】
また、下方ブラケット部25の前方の結合端部25aをサイドシル17のシルアウタ17aの後端部に重ね合わせて結合C3するとともに、下方ブラケット部25の後方の結合端部25bをリヤフェンダー18の前方延設部18aに重ね合わせて結合C4してある。
【0029】
更に、フロントピラー11の下端部を前記サイドシル17のシルアウタ17aに重ね合わせて結合C5してある。
【0030】
ここで、本実施形態は車体構成部材としての前記センターピラー12のピラーアウタ20と、相手側構成部材としてのサイドシル17のシルアウタ17aとの結合C3の構造を例に取って以下説明する。
【0031】
結合C3部分は、図3に示すようにシルアウタ17aの後端部に下方ブラケット25の結合端部25aを重ね合わせて溶接W1,W2することにより結合されるが、図4に示すようにシルアウタ17aの重ね代17bは前記下方ブラケット25の略肉厚分が段差状に凹設され、この重ね代17bに前記結合端部25aが重ね合わさることによりシルアウタ17aと下方ブラケット25の外側面は連続する同一面となるようにしてある。
【0032】
前記ピラーアウタ20は前述のようにアルミ合金により鋳造されるが、この鋳造時にピラーアウタ20の内周面には、離型時に後述の押出しピン34の離型力を付加する複数の受け部26,26…を長さ方向に適宜間隔をもって略均等に配して一体成形してある。
【0033】
ここで、前記受け部26,26…のうち、特に上方ブラケット24の前,後結合端部24a,24bおよび下方ブラケット25の前,後結合端部25a,25bに配置されるものを結合側受け部26aと称するものとする。
【0034】
即ち、ピラーアウタ20の鋳造は、図5,図6に示すように外型となる固定型31と内型となる可動型32とを備えた金型30を用いて行い、これら固定型31と可動型32との間に形成したキャビティ33にアルミ合金を溶融した溶湯を射出し、そして、冷却養生して硬化した後に離型して製品化される。
【0035】
尚、図5は図2中B−B線に対応した一般箇所の受け部26を成形する部分の断面であり、図6はC−C線に対応した接続端部25aの結合側受け部26aを成形する部分の断面である。
【0036】
前記キャビティ33には前記受け部26および結合側受け部26aの形成部分33a,33bが形成されており、一方、可動型32には前記形成部分33a,33bに対応する位置に押出しピン34が摺動可能に設けられている。
【0037】
そして、可動型32を下降してピラーアウタ20の成形品を離型する際、前記複数の押出しピン34で受け部26および結合側受け部26aを均等に押圧して離型力を付加することにより、熱収縮により可動型32に密着したピラーアウタ20を強制的に離型できるようになっている。
【0038】
従って、前記受け部26および結合側受け部26aは、押出しピン34の離型力が片寄らないようにピラーアウタ20の内周面に数多くかつ均等に配置して、ピラーアウタ20を強制的に離型した際に歪み変形が生ずるのを防止する必要があり、前記各結合端部24a,24b,25a,25bにも結合側受け部26aを配置することが余儀なくされる。
【0039】
ここで、本実施形態のセンターピラー12とサイドシル17との結合C3部分では、図7に示すように前記結合側受け部26aを、ピラーアウタ20の重ね代20aの領域内に設けている。
【0040】
つまり、ピラーアウタ20の重ね代20aとは、シルアウタ17aの重ね代17aに面方向から重なり合う部分で、前記結合側受け部26aは重ね代20aの両側に設けられる前壁22の延長部分と下方ブラケット25の下側壁27との対向部分から、重ね代20aの開断面に沿って向かい合うように1対形成される。
【0041】
1対の結合側受け部26a,26aは、重ね代20aの中央からシルアウタ17aの端部との間に、例えばピラーアウタ20の結合端縁20bから所定距離Lだけ内方に位置して対向配置される。
【0042】
また、図8に示すように各結合側受け部26a,26aはピラーアウタ20とシルアウタ17aとの間に僅少のクリアランスが生じる突出量Sに調整され、本実施形態では、前記結合端部25aを溶接W1する際にピラーアウタ20とシルアウタ17aとの間に必要とするクリアランスδに設定してある。
【0043】
そして、ピラーアウタ20をシルアウタ17aに結合するには、ピラーアウタ20の結合端部25aをシルアウタ17aに、それぞれの重ね代20a,17bで重ね合わせて、結合側受け部26aをシルアウタ17aの重ね代17bに当接させる。
【0044】
この状態でそれぞれの重ね合わせ部分に前記溶接W1,W2を施すことになるが、図3に示すように一方の溶接W1は隅肉溶接で、ピラーアウタ20の結合端縁20bをシルアウタ17aにレーザー溶接し、他方の溶接W2は重ね溶接で、前記結合側受け部26aをシルアウタ17aに溶接している。
【0045】
以上の構成により第1実施形態の車体結合構造にあっては、ピラーアウタ20の結合端部25aに位置する結合側受け部26aを、ピラーアウタ20とシルアウタ17aとの間に僅少のクリアランスが生じる突出量Sに調整することにより、この結合側受け部26aを除去することなくピラーアウタ20とシルアウタ17aとを結合することができ、従って、シルアウタ17aに逃げ部を設けたり、結合側受け部26aを除去するための後加工が不要となって、作業性や生産性が悪化するのを防止することができる。
【0046】
また、ピラーアウタ20の結合端縁をシルアウタ17aにレーザー溶接により溶合するが、これら両者の重ね代20aの中央側で結合側受け部26aが当てリブとなって、両部材20,17aの重ね方向の位置決めを行えて、接合作業を容易に行うことができる。
【0047】
特に本実施形態では、前記結合側受け部26aの突出量Sを、隅肉溶接W1する際に必要となるピラーアウタ20とシルアウタ17aとの間のクリアランスδと等しく設定したので、ピラーアウタ20の結合端縁20bをシルアウタ17aにレーザー溶接で隅肉溶接W1する際のクリアランス管理が、結合側受け部26aをシルアウタ17aの重ね代17bに当接するのみで精度良く行うことができるため、結合作業を簡素化できるとともに、適正なクリアランスδにより溶接強度を増大することができる。
【0048】
更に、ピラーアウタ20とシルアウタ17aとの結合C3部分では、隅肉溶接W1した結合端縁20bと重ね溶接W2した結合側受け部26aとの2箇所で固定され、これら隅肉溶接W1と重ね溶接W2とが距離Lだけ離れているため、センターピラー12とサイドシル17との間に入力される曲げ力や圧縮力に対して大きな結合強度を発揮することができる。
【0049】
即ち、図9に示すように衝突などによって前記結合C3部分に曲げモーメントMが作用した場合、同図(a)に示すように隅肉溶接W1のみで結合すると剥離荷重Fhの発生により剥離現象が起きる傾向となるが、同図(b)に示す本実施形態のように2箇所の隅肉溶接W1と重ね溶接W2で結合した場合には、モーメントMを両溶接W1,W2間の距離Lを幅とする面で受けるため、これら溶接W1,W2に作用する剥離荷重は小さくなって結合状態を維持することができる。
【0050】
また、図10に示すように前記結合C3部分に圧縮荷重Fが作用した場合にも、同図(a)に示すように隅肉溶接W1のみで結合すると大きな剥離荷重Fhが発生して剥離現象が起きる傾向となるが、同図(b)に示す本実施形態のように2箇所の溶接W1,W2で結合した場合には、圧縮荷重Fを両溶接W1,W2間の面で受けるため剥離荷重が小さくなって結合状態を維持することができる。
【0051】
また、このように隅肉溶接W1と重ね溶接W2の2箇所で溶接して結合強度を高く維持できることにより、溶接ビード幅が狭いレーザー溶接の使用が可能となるため、溶接作業を簡単に行うことができる。
【0052】
図11〜図13は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べる。
【0053】
図11はピラーアウタとシルアウタとの結合部分の斜視図、図12はピラーアウタの結合端部の背面図、図13は図11中G−G線に沿った断面図である。
【0054】
この第2実施形態の車体結合構造では、図11,図12に示すようにピラーアウタ20の結合端部25aに設ける結合側受け部26aを、ピラーアウタ20の開断面に沿って縦方向に所要幅の帯状に連続形成してある。
【0055】
即ち、前記第1実施形態では1対の結合側受け部26a,26aを、重ね代20aの両側の壁部22,27の対向部分から重ね代20aに沿って向かい合うように形成したが、この第2実施形態ではその向かい合った結合側受け部26a,26aを互いに連結させて、連続した1つの結合側受け部26aとして形成してある。
【0056】
従って、この第2実施形態にあっても前記第1実施形態と同様の作用および効果を奏するのは勿論のこと、特にこの第2実施形態では結合側受け部26aを重ね代20aの前幅に亘って連続して形成したので、この結合側受け部26aとシルアウタ17aとの接触面積を拡大して、両部材の結合強度を更に増大することができる。
【0057】
ところで、本発明の車体結合構造は前記第1,第2実施形態に例を取って説明したが、勿論これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態を採ることができ、例えば、図1に示すようにセンターピラー12とサイドシル17との結合C3部分に限ることなく、センターピラー12とフロントピラー11との結合C1部分、センターピラー12とリヤピラー13との結合C2部分、センターピラー12とリヤフェンダー18との結合C4部分およびフロントピラー11とサイドシル17との結合C5部分にあっても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における自動車の車体側部構造体の斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるセンターピラーの背面斜視図。
【図3】図1中A部の拡大斜視図である。
【図4】図1中A部に示した結合部分の分解斜視図。
【図5】本発明の第1実施形態におけるセンターピラーの金型を示す図2中B−B線に対応する部分の断面図。
【図6】本発明の第1実施形態におけるセンターピラーの金型を示す図2中C−C線に対応する部分の断面図。
【図7】図4中D方向から見た結合端部の背面図。
【図8】図3中E−E線に沿った断面図。
【図9】曲げ力入力時の図3中F−F線に対応した断面箇所で示す(a)は隅肉溶接のみの場合の断面図および(b)は隅肉溶接と重ね溶接とを施した断面図。
【図10】圧縮力入力時の図3中F−F線に対応した断面箇所で示す(a)は隅肉溶接のみの場合の断面図および(b)は隅肉溶接と重ね溶接とを施した断面図。
【図11】本発明の第2実施形態におけるピラーアウタとシルアウタとの結合部分の斜視図。
【図12】本発明の第2実施形態におけるピラーアウタの結合端部の背面図。
【図13】図11中G−G線に沿った断面図。
【符号の説明】
12 センターピラー
17a シルアウタ(相手側構成部材)
17b シルアウタの重ね代
20 ピラーアウタ(車体構成部材)
20a ピラーアウタの重ね代
25a 結合端部
26 受け部
26a 結合側受け部
30 金型
31 固定型(外型)
32 可動型(内型)
34 押出しピン
W1 隅肉溶接
W2 重ね溶接

Claims (4)

  1. 軽合金を鋳造して成形され、離型時に押出しピンの離型力を付加する受け部を内周面に複数突設した開断面の車体構成部材を備え、この車体構成部材の端部を相手側構成部材の外周面に重ね合わせて結合する車体結合構造において、
    前記複数の受け部のうち相手側構成部材への結合端部に位置する結合側受け部を、車体構成部材と相手側構成部材との間に僅少のクリアランスが生じる突出量に調整して、該結合側受け部をこれら車体構成部材と相手側構成部材との重ね代の領域内に設けたことを特徴とする車体結合構造。
  2. 前記結合側受け部の突出量を、前記結合端部を溶接する際に車体構成部材と相手側構成部材との間に必要とするクリアランスと等しく設定したことを特徴とする請求項1に記載の車体結合構造。
  3. 前記結合側受け部の位置を相手側構成部材の端部から所定の距離を設けた位置とし、該結合側受け部を相手側構成部材に当接して、車体構成部材の結合端縁を相手側構成部材に隅肉溶接するとともに、前記結合側受け部を相手側構成部材の重ね代に重ね溶接したことを特徴とする請求項1または2に記載の車体結合構造。
  4. 前記結合側受け部を、前記車体構成部材の開断面に沿って所要幅の帯状に連続形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車体結合構造。
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