JP3902988B2 - 防災用シャッター装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物や地下街等の構築物に設置される防災用シャッター装置に係り、火災等の災害発生時に閉じ移動するシャッターカーテンでエレベータ等の昇降手段の前方を閉鎖するためや、室内に防災区画を形成するなどのために利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
火災のための防災用シャッター装置は、開閉移動自在となっていて通常時には開放されていたシャッターカーテンを火災発生時に閉じ移動させることにより、エレベータの前方を閉鎖するためや、室内に防災区画を形成するために、建物や地下街等の構築物に設置される。
【0003】
本出願人が提案した特開平10−165530の防災用シャッター装置では、シャッターカーテンに窓孔を形成し、この窓孔に透視部材を配設することにより、シャッターカーテンに透視部材を設け、シャッターカーテンが閉じ移動して全閉となった際に、この透視部材を通してシャッターカーテンの向こう側を視認できるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この特開平10−165530の防災用シャッター装置の透視部材はガラス製であり、また、シャッターカーテンの開き移動は、シャッターカーテンが巻取軸に巻き取られてシャッターカーテンの開閉移動方向へ湾曲変形することによりなされるため、透視部材は、シャッターカーテンを巻取軸で巻き取ったときに、巻き取られずに残されるシャッターカーテンの閉じ側の先端部材である座板の近くに配設しなければならない。
【0005】
これによると、シャッターカーテンにおける透視部材を配設できる位置が限定され、シャッターカーテンの任意な位置に透視部材を設けることができない。
【0006】
これと同様のことは、シャッターカーテンを開き移動させるために格納する格納手段が巻取軸ではなく、シャッターカーテンを折り畳んで格納する折り畳み手段となっている場合でも生ずる。
【0007】
本発明の目的は、透視部材をシャッターカーテンの任意な位置に設けることができるようになる防災用シャッター装置を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る防災用シャッター装置は、開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記透視部材は、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有していることを特徴とするものである。
【0009】
この防災用シャッター装置によると、透視部材は、シャッターカーテンと同じく、少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有しているため、シャッターカーテンと共に少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向へ湾曲変形させることが可能になる。このため、シャッターカーテンを開き移動させるためにシャッターカーテンを湾曲変形させて格納するときに、シャッターカーテンと共に透視部材も湾曲変形させることができるため、透視部材をシャッターカーテンの湾曲変形する位置と湾曲変形しない位置とのうちのどちらにも設けることが可能となり、透視部材の配設位置についての設計自由度を向上させることができる。
【0010】
この防災用シャッター装置において、シャッターカーテンを開き移動させるためにシャッターカーテンを少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向へ湾曲変形させて格納するための手段は、巻取軸等による巻取手段でもよく、折り畳み手段等でもよい。また、巻取手段である場合には、巻取軸のみの一軸タイプの巻取手段でもよく、巻取軸と他の軸とを有する複軸タイプの巻取手段でもよい。
【0011】
また、シャッターカーテンは、開閉移動方向への湾曲変形性を有している限りにおいて、全部又は略全部がシートで形成されてもよく、互いに回動自在に連結された複数のスラットの連設で形成されてもよく、互いに回動自在に連結された複数のパネルの連設で形成されてもよく、これらのうちの少なくとも2つの複合(組み合わせ)で形成されてもよく、シャッターカーテンの材料は任意である。
【0012】
また、透視部材は、閉じ移動したシャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のそれぞれから反対側へ透視できる双方向性を有するものでもよく、あるいは、ハーフミラー等のように、仕切り箇所の両側のうちの一方から他方へのみ透視できる一方向性のものでもよい。
【0013】
また、このように透視部材を一方向性のものとする場合であって、火災発生場所を特定できる箇所にシャッターカーテンを配置する場合には、透視部材を、例えば、火災非発生側から火災発生側へ透視できるとともに、反対側については火災輻射熱を反射できるハーフミラー等とすることが好ましい。これによると、火災非発生側から火災発生側への透視を可能にしながら、火災発生側での火災輻射熱が火災非発生側へ伝達されるのを透視部材によって防止又は低減できるようになる。
【0014】
また、透視部材は、無色透明のものでもよく、着色された又は白濁した半透明のものでもよい。
【0015】
さらに、透視部材には補強部材を設けなくてもよいが、透視部材の強度を高めるために補強部材を設けることが好ましい。
【0016】
透視部材に補強部材を設ける場合における第1番目の例は、この補強部材を、シャッターカーテンの開閉移動方向に延びる成分を有する1本又は複数本の線状のものとするとともに、少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有しているものとすることである。
【0017】
これによると、透視部材に補強部材を設けても、この補強部材は、シャッターカーテンの開閉移動方向に延びる成分を有する線状のものであって、少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有しているため、透視部材と共に補強部材をシャッターカーテンの開閉移動方向へ湾曲変形させながら、シャッターカーテンを前記格納手段で格納できる。
【0018】
この場合において、補強部材がシャッターカーテンの開閉移動方向に延びる成分を有する線状のものになっているとは、補強部材が、シャッターカーテンの開閉移動方向へ正確に延びる線状のものになっていることと、シャッターカーテンの開閉移動方向に対して斜めに延びる線状のものになっていることとの両方を含む。
【0019】
また、透視部材に補強部材を設ける場合における第2番目の例は、補強部材を、シャッターカーテンの開閉移動方向と直交又は略直交するシャッターカーテンの幅方向に延びる1本又は複数本の線状のものとすることである。
【0020】
これによると、補強部材は、シャッターカーテンの開閉移動方向と直交又は略直交するシャッターカーテンの幅方向に延びる線状のものとなっているため、シャッターカーテンを開閉移動方向に湾曲変形させながら前記格納手段で格納する場合において、補強部材を湾曲変形させなくてもこの格納を行えることになる。このため、補強部材を湾曲変形しない材料で形成してもよいことになり、また、湾曲変形する材料で形成してもよく、したがって、補強部材の材料の選択範囲を拡大できることになる。
【0021】
なお、第1番目の例の補強部材と第2番目の例の補強部材とを組み合わせて透視部材に設けてもよい。
【0022】
また、このような補強部材は、フィルム状又は薄板状とした場合の透視部材の片面だけに設けてもよく、両面に設けてもよく、さらには、透視部材の内部に配設してもよい。補強部材を透視部材の内部に配設するためには、例えば、透視部材を、フィルム状又は薄板状となっている2枚の部材の重ね合わせとし、これらの部材の内部に補強部材を挟み込んでもよい。
【0023】
シャッターカーテンに前述したように透視部材を設けるための一つの例は、シャッターカーテンに窓孔を形成し、この窓孔に透視部材を配設ことである。
【0024】
このようにした場合において、窓孔の形状は任意であり、この窓孔を三角形や四角形、五角形、六角形等の多角形の窓孔とする場合には、この窓孔の角部を湾曲コーナー部とすることが好ましい。
【0025】
これによると、シャッターカーテンを湾曲変形させて前記格納手段で格納するときに、窓孔の角部に応力集中が生ずるのを防止でき、シャッターカーテンの強度、耐久性を向上させることができる。
【0026】
また、このようにシャッターカーテンの強度、耐久性を向上させるためには、窓孔を円形の窓孔としてもよい。ここでいう円形には、真円形と楕円形の両方が含まれる。
【0027】
また、透視部材を配設するためにシャッターカーテンに形成する窓孔の個数は1個でもよく、複数個でもよい。
【0028】
シャッターカーテンに複数個の窓孔を形成する場合には、これらの窓孔を上下方向に形成してもよく、左右方向に形成してもよく、これらの方向に対して斜めに形成してもよく、これらのうちの少なくとも2つの組み合わせで形成してもよい。
【0029】
なお、窓孔を上下に分けて複数個形成すると、上下に長い窓孔を1個形成する場合と比較して、窓孔同士が分離する分だけ窓孔の合計面積を小さくでき、これにより、シャッターカーテンの強度を確保できるとともに、これらの窓孔に配設される透視部材を通して、火災等の災害の発生時に、例えば、目線の高さ位置のほかに、床近傍や天井近傍も視認できるようになる。このため、災害発生時において、シャッターカーテンで閉鎖された空間の上下に分かれた箇所についての必要な情報を有効に把握できるようになる。
【0030】
また、以上のように透視部材を配設するための窓孔をシャッターカーテンに形成する場合において、窓孔の周縁部の一部がシャッターカーテンの周縁部の一部に達しているためにこの窓孔の周縁部の一部が欠けていること、すなわち、この窓孔の周縁部の一部が外側に向かって開口していてもよい。
【0031】
シャッターカーテンに透視部材を設けるための他の例は、シャッターカーテンを、複数のカーテン部材と透視部材とを含んで形成し、複数のカーテン部材同士を透視部材を介して連結することである。
【0032】
これによると、それぞれのカーテン部材の面積を小さくできるため、大面積のカーテン部材が不要になり、シャッターカーテンの製造時等におけるカーテン部材の取り扱いを容易化できる。
【0033】
このように複数のカーテン部材同士を透視部材で連結してシャッターカーテンを形成するようにした場合において、カーテン部材と透視部材との連結方向は任意であり、例えば、カーテン部材と透視部材をシャッターカーテンの開閉方向に連結してもよく、この開閉方向と直交又は略直交するシャッターカーテンの幅方向に連結してもよく、これらの方向に対して傾斜した方向に連結してもよい。
【0034】
そして、これらの場合において、透視部材は1個でもよく、複数個でもよい。また、1個の透視部材によって連結されるカーテン部材の個数は、2個でもよく、3個以上でもよい。
【0035】
以上のように、複数のカーテン部材同士を透視部材を介して連結する場合において、シャッターカーテンの格納が、このシャッターカーテンの開き側の端部が結合された巻取軸の巻き取りによってなされるとともに、複数のカーテン部材と透視部材がシャッターカーテンの開閉方向両側の端部まで延びる長さを有しているときは、これらのカーテン部材と透視部材におけるシャッターカーテンの閉じ側の端部同士を、このシャッターカーテンの閉じ側の先端部材によって連結し、カーテン部材と透視部材におけるシャッターカーテンの開き側の端部同士を巻取軸によって連結することが好ましい。
【0036】
これによると、複数のカーテン部材と透視部材がシャッターカーテンの開閉方向両側の端部まで延びる長さを有していても、これらのカーテン部材と透視部材は、シャッターカーテンの閉じ側の端部においてシャッターカーテンの閉じ側の先端部材によって連結されるとともに、シャッターカーテンの開き側の端部において巻取軸によって連結されることになるため、カーテン部材と透視部材の連結強度を大きくできる。
【0037】
なお、このようにカーテン部材と透視部材におけるシャッターカーテンの開き側の端部同士を巻取軸によって連結する場合において、カーテン部材と透視部材におけるそれぞれのシャッターカーテンの開き側の端部を巻取軸に直接連結してもよく、それぞれのシャッターカーテンの開き側の端部を巻取軸に吊り元等の中間部材を介して連結してもよく、カーテン部材と透視部材におけるシャッターカーテンの開き側の端部のうちの一方を巻取軸に直接連結し、他方を巻取軸に吊り元等の中間部材を介して連結してもよい。
【0038】
シャッターカーテンに透視部材を設けるためのさらに他の例は、シャッターカーテンを、それぞれ1個のカーテン部材と透視部材とを含んで形成し、カーテン部材と透視部材とを連結することである。
【0039】
これによっても、透視部材の分だけカーテン部材の面積を小さくできるため、大面積のカーテン部材が不要になり、シャッターカーテンの製造時等におけるカーテン部材の取り扱いを容易化できる。
【0040】
シャッターカーテンに透視部材を設けるためのさらにまた他の例は、シャッターカーテンに、このシャッターカーテンの一部分を他の部分からめくり可能とするスリットを形成し、透視部材を、少なくともこのスリットが形成された範囲を覆う面積でシャッターカーテンに配設することである。
【0041】
これによると、スリットによってシャッターカーテンの一部分を他の部分からめくると、その後側に隠れていた透視部材が表れるため、この透視部材を通してシャッターカーテンの向こう側を確認することができる。また、シャッターカーテンの一部分をめくる前の透視部材は、この透視部材が配設されたシャッターカーテンの部分によって覆われているため、通常時の透視部材をシャッターカーテンのこの部分によって保護することができる。
【0042】
シャッターカーテンにこのようなスリットを形成する場合において、このスリットは、例えば、十文字形のものでもよく、鋭角又は鈍角又は直角のL字形のものでもよく、半円形等のものでもよく、放射状のものでもよく、一辺が欠けた四角形等のものでもよい。
【0043】
なお、このように通常時の透視部材をシャッターカーテンの一部分によって保護することは、前述したように、透視部材をシャッターカーテンに形成された窓孔に配設した場合や、複数のカーテン部材同士を透視部材を介して連結することによりシャッターカーテンを形成した場合、さらには、それぞれ1個のカーテン部材と透視部材とを連結することによりシャッターカーテンを形成した場合にも適用してもよい。これを具体的に説明すると、これらの場合において、シャッターカーテンを、カーテン本体と、このカーテン本体に対して折り返し自在となっていて、透視部材と同じ又はこれよりも大きい面積を有するカバー部とを有するものとして形成し、このカバー部の一部又は全部を透視部材又はシャッターカーテンの他の部分に対してベルクロや粘着剤等の分離可能な結合部材で結合し、これにより、通常時の透視部材をカバー部で覆って保護するとともに、火災等の災害発生時にカバー部の一部又は全部を透視部材又はシャッターカーテンの他の部分から分離することにより、透視部材を通してシャッターカーテンの向こう側を確認できるようにしてもよい。
【0044】
また、透視部材が設けられるシャッターカーテンは、避難口が形成されていなくて通過不能となっていてもよく、あるいは、シャッターカーテンが、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐためにカーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有するものとなっていてもよい。
【0045】
後者の場合には、透視部材を塞ぎ部材に設けてもよく、カーテン本体に設けてもよい。
【0046】
なお、塞ぎ部材がカーテン本体の両方の面に設けられる場合には、透視部材をカーテン本体に設けることが好ましい。
【0047】
これによると、透視部材を、カーテン本体の両方の面に2つ設けられているそれぞれの塞ぎ部材に設ける必要がなくなるため、透視部材をシャッターカーテンに設ける作業の簡単化を達成できる。
【0048】
このようにシャッターカーテンが、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐためにカーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有するものとなっている場合において、塞ぎ部材は、カーテン本体とは別の部材になっていてもよく、カーテン本体の一部となっていてもよい。
【0049】
また、透視部材を塞ぎ部材に設ける場合には、塞ぎ部材の全体を透視部材としてもよい。
【0050】
さらに、前述したように、シャッターカーテンを、複数のカーテン部材と透視部材とを含んで形成し、複数のカーテン部材同士を透視部材を介して連結する構造とする場合には、この構造をカーテン本体に適用してもよく、塞ぎ部材に適用してもよい。
【0051】
以上説明した本発明に係る防災用シャッター装置は、エレベータやエスカレータ、階段等の上下階を昇降するための昇降手段の前方をシャッターカーテンで閉鎖するための装置、あるいは、空間をシャッターカーテンで仕切って防災区画を形成するための装置等として適用できる。
【0052】
本発明に係る防災用シャッター装置が昇降手段の前方をシャッターカーテンで閉鎖するための装置として用いられる場合であって、シャッターカーテンと昇降手段との間に避難者の残留スペースがある場合には、具体的には、シャッターカーテンと昇降手段との間の間隔が、例えば、50cmを超えるスペース、好ましくは30cmを超えるスペースとなっている場合には、シャッターカーテンを、上述したように、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐためにカーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有するものとすることが好ましい。
【0053】
これによると、上記残留スペースに避難者が残留してしまう事態が生じた場合において、避難者は、塞ぎ部材を開け、避難口によりシャッターカーテンを通過して避難できることになる。
【0054】
なお、この場合における昇降手段の前方をシャッターカーテンで閉鎖するとは、昇降手段の正面前方をシャッターカーテンで閉鎖することでもよく、昇降手段の横前方等をシャッターカーテンで閉鎖することでもよく、昇降手段とシャッターカーテンとの位置関係は任意である。
【0055】
また、複数台が並設されているエレベータ等の昇降手段については、これらの昇降手段の前方を、昇降手段の並設方向に幅寸法が大きくなった同一のシャッターカーテンで共通して閉鎖するようにしてもよく、あるいは、1台又は複数台の昇降手段ごとに用意された複数のシャッターカーテンで個別に閉鎖するようにしてもよい。
【0056】
同一のシャッターカーテンで複数台の昇降手段の前方を共通して閉鎖する場合には、シャッターカーテンに設ける透視部材は、これらの昇降手段ごと又は複数台の昇降手段ごと又は1台と複数台の昇降手段ごとに設けてもよく、あるいは、それぞれの昇降手段について共通となるように、昇降手段の並設方向に長くなったものとして透視部材を設けてもよい。
【0057】
さらに、昇降手段がエレベータである場合には、このエレベータの昇降箱が停止する各階において昇降箱の前方に設けられるエレベータ扉の開き開始位置と対応するシャッターカーテンの位置に、透視部材を配設した窓孔を形成することが好ましい。
【0058】
これによると、昇降箱が停止した階のエレベータ扉が開き始めると、既にその階の防災用シャッター装置のシャッターカーテンが閉じ移動していても、昇降箱の中にいる避難者は、エレベータ扉が全開になる前に、透視部材を通してその階の状況を確認できるようになり、このため、避難者は次に行うべき避難行動等を早期に決めることができる。
【0059】
また、昇降箱の箱扉に透視窓が設けられ、この透視窓の位置と対応するエレベータ扉の位置にも透視窓が設けられている場合には、シャッターカーテンに設ける透視部材は、閉じているときのこれらの箱扉とエレベータ扉における透視窓の位置と対応するシャッターカーテンの位置に設けることが好ましい。
【0060】
これによると、昇降箱が停止すべき階に達したときに、箱扉とエレベータ扉が開き始める前であっても、これらの箱扉とエレベータ扉の透視窓及びシャッターカーテンの透視部材を通してその階の状況を確認できるようになり、また、その階が昇降箱が通過すべき階であっても、その階の状況を確認できるようになり、昇降箱内の避難者に早期に各種情報を与えることができる。
【0061】
以上説明した本発明に係る防災用シャッター装置は各種の災害に対するシャッター装置として適用でき、その一例は火災であり、他の例は有毒ガスや細菌の散布であり、さらに他の例は水害等である。
【0062】
また、本発明に係る防災用シャッター装置のシャッターカーテンの開閉移動方向は、上下方向でもよく、横方向でもよく、上下方向等に対して傾斜した方向でもよい。
【0063】
本発明に係る防災用シャッター装置が火災に対するシャッター装置であって、遮煙性が要求される場合には、前述したシャッターカーテン、透視部材及び補強部材は遮煙性と所定温度までの耐熱性とを有するものとすることが好ましく、また、防火性までも要求される場合には、シャッターカーテン、透視部材及び補強部材は、防火性をも有するものとすることが好ましい。
【0064】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下に説明する本実施形態に係る防災用シャッター装置は、エレベータの前方をシャッターカーテンで閉鎖するエレベータ用のものである。
【0065】
図1には、建物内に設置されている昇降手段であるエレベータ1の平断面図が示され、エレベータ1の昇降箱2は、建物の各階を連通して形成されている昇降路1A内を上下動する。昇降箱2が停止する各階には、昇降路1Aを区画形成している左右の壁3の間における昇降路1Aを臨む箇所においてエレベータ扉4が配置され、このエレベータ扉4は、昇降箱2がその階に停止すると、昇降箱2の前面に設けられている箱扉5と共に開く。また、エレベータ扉4は、昇降箱2が上下動を開始する前に箱扉5と共に閉じる。このエレベータ扉4の開閉動は、昇降箱2に設置されている駆動装置によって箱扉5が開閉動するときに、箱扉5に設けられている係合部材がエレベータ扉4に係合することによりなされ、あるいは、エレベータ扉4のために用意されている専用の駆動装置によってなされる。
【0066】
なお、この実施形態におけるエレベータ扉4は、引き分け式の左右2個の引戸4Aからなり、箱扉5も引き分け式の左右2個の引戸5Aからなる。
【0067】
図1は、防災用シャッター装置のシャッターカーテン10がエレベータ1の前方を閉鎖しているときを示しており、このようにシャッターカーテン10が全閉となっているときにおけるこの防災用シャッター装置の全体正面図が図2に示されている。
【0068】
図2において、全閉となっていた又は上下の途中まで閉じ移動していたシャッターカーテン10を開き移動させて格納するための格納手段となっている巻取軸11は、天井部材12で室内空間13から仕切られた天井裏空間14に水平方向を軸方向として配置され、巻取軸11の軸方向両端部は保持部材である左右一対のブラケット15で回転自在に保持されている。これらのブラケット15は、天井裏空間14に存在する建物躯体16に結合されている。巻取軸11にはシャッターカーテン10の上端部が結合されており、このシャッターカーテン10は、シャッターカーテン10の大部分の面積を占めるカーテン本体10Aと、このカーテン本体10Aの閉じ側の先端である下端に設けられた金属製の座板10Bとを有する。
【0069】
カーテン本体10Aの全部又は大部分は、ガラスクロス製やシリカクロス製のシートであって、このシートにシリコンコーティングや塩化ビニルコーティングが施され又は含浸材が含浸されている。このため、シャッターカーテン10は、遮煙性と所定温度までの耐熱性とを有する。
【0070】
このようにシート式となっているシャッターカーテン10は、平常時には巻取軸11に巻き取られて、言い換えると、シャッターカーテン10の開閉移動方向に湾曲変形しながら巻取軸11に巻き取られて格納されている。
【0071】
巻取軸11からのシャッターカーテン10の繰り出し、巻き取りは巻取軸11の正逆回転によってなされ、シャッターカーテン10の幅方向両側の縁部は、左右のガイドレール17に図示しない抜け止め部材で抜け止めされてスライド自在に挿入されているため、巻取軸11の正逆回転によって天井部材12に配設されているまぐさを通過して行われるシャッターカーテン10の上下方向への開閉移動は、シャッターカーテン10の幅方向両側に配置されていて、鉛直方向を長さ方向としているこれらのガイドレール17で案内されながら行われる。
【0072】
左右一対のブラケット15のうち一方のブラケット15には、モータとブレーキの組み合わせからなる開閉機18が取り付けられ、この開閉機18は巻取軸11とチェーン、スプロケット等からなる伝動手段19を介して連結されている。火災発生によって図示しない手動レバーが操作されることにより、又は図示しないセンサが煙あるいは熱等を検出してこの検出信号が開閉機18の制御装置に送られることにより、開閉機18のブレーキが解除され、これによりシャッターカーテン10は座板10Bの重量を含む自重で巻取軸11を回転させながら下降する閉じ移動を行い、座板10Bが相手部材である床20に接触すると、シャッターカーテン10は全閉となる。
【0073】
また、図示しないスイッチを操作すると、開閉機18のモータが駆動され、これにより、巻取軸11の回転でシャッターカーテン10は巻取軸1に巻き取られて開き移動を行う。
【0074】
左右のガイドレール17は、図1で示されているように、前記左右の壁3と連続して左右に延び、エレベータホール7を区画形成している壁6に取り付けられている。このため、これらのガイドレール17で案内されるシャッターカーテン10により、エレベータ1の前方が閉鎖される。
【0075】
なお、図1で示されているとおり、それぞれのガイドレール17の内部にはモヘヤや不織布等からなる遮煙部材21が配置され、シャッターカーテン10の幅方向両側の縁部はこれらの遮煙部材21に接触しながら上下動するため、シャッターカーテン10が全閉となったときには、火災による煙がガイドレール17の内部を通過してシャッターカーテン10で仕切られた箇所の両側を流通することが阻止される。この遮煙部材21と同様の遮煙部材は、シャッターカーテン10の幅方向全体が上下に通過する前記天井部材12のまぐさにも設けられている。
【0076】
図2に示されているように、シャッターカーテン10のカーテン本体10Aには窓孔30が形成され、この窓孔30は多角形である四角形であるとともに、それぞれの角部30Aは湾曲したコーナー部となっている。この窓孔30が形成されているシャッターカーテン10における位置は、全閉となったときのシャッターカーテン10における通常の身長の人の目線の高さ位置であり、また、シャッターカーテン10の幅方向における窓孔30の位置は、図1で示したエレベータ扉4の引き分け式の2個の引戸4Aが閉じたときに互いに当接する位置と対応しているシャッターカーテン10の幅方向の中央位置である。
【0077】
図2で示されているとおり、窓孔30には、窓孔30の全体を塞ぐ透視部材31が配設されている。図3は、図2のS3−S3線断面図であって、窓孔30に透視部材31を配設する前を示す図である。窓孔30よりも一回り大きい面積を有するフィルム状となっている透視部材31は、カーテン本体10Aにおける前記エレベータ1側の面に当てがわれ、窓孔30の外周縁部と同じ形状であって、例えば、カーテン本体10Aと同じシート材料で形成されている縁取り部材32を透視部材31の全周縁部に当てがった後、これらのカーテン本体1Aと透視部材31と縁取り部材32とを縫製糸で縫着することにより、あるいは、カーテン本体10Aと透視部材31と縁取り部材32とを耐熱性を有する接着剤で結合することにより、透視部材31は窓孔30に配設固定される。
【0078】
なお、窓孔30への透視部材31の配設固定は、図4で示す縁取り部材33を用いて行ってもよい。この縁取り部材33は、カーテン本体10Aと透視部材31との間でS字状に折り曲げられるものであり、カーテン本体10Aにおけるエレベータ1とは反対側の面に当てがわれる部分33Aと、カーテン本体10Aと透視部材31との間に介入される部分33Bと、透視部材31におけるエレベータ1側の面に当てがわれる部分33Cとからなる。
【0079】
また、窓孔30への透視部材31の配設固定は、以上のほかに、ガラスクロス製の両面接着テープによる接着により、あるいは、ガラスクロス製の片面接着テープによる接着により行ってもよい。さらに、縁取り部材を用いた又は用いない縫製糸による縫着と、接着剤による接着と、両面接着テープによる接着と、片面接着テープによる接着とのうち、少なくとも2つの併用によって行ってもよい。
【0080】
このようにして行う窓孔30への透視部材31の配設固定は、充分に大きな固定強度と、より確実な遮煙性とを得られるように行う。
【0081】
図2で示すように、透視部材31の一方の面、例えば、カーテン本体10Aと対面する透視部材31の面には、線状の補強部材である補強糸34,35が設けられている。これらの補強糸34,35のうちの一方の補強糸34はシャッターカーテン10の開閉移動方向に延び、他方の補強糸35は、シャッターカーテン10の開閉移動方向と直交又は略直交するシャッターカーテン10の幅方向に延びている。それぞれの補強糸34,35は多数本あり、このため、透視部材31はこれらの補強糸34,35で網目状に補強されている。
【0082】
それぞれの補強糸34,35は透視部材31に所定温度までの耐熱性を有する接着剤で取り付けられ、この接着剤は、例えば、エポキシ系又はウレタン系接着剤である。
【0083】
また、フィルム状の透視部材31は、遮煙性と透光性を有し、かつ任意な方向へ湾曲変形させることができるとともに、熱収縮率が小さくて所定温度までの耐熱性を有している材料で形成され、この材料は、例えば、ポリイミドである。また、補強糸34,35も湾曲変形させることができるとともに、熱収縮率が小さくて所定温度までの耐熱性を有している材料からなり、この材料は、例えば、全芳香族ポリアミド、パラ系全芳香族ポリアミドである。
【0084】
なお、前述したように、カーテン本体10Aと透視部材31と縁取り部材32又は33とを縫製糸で縫着する場合におけるこの縫製糸は、補強糸34,35と同じ糸が用いられる。
【0085】
通常時のシャッターカーテン10は、座板10Bが天井部材12に達するまで巻取軸11に巻き取られており、これにより、シャッターカーテン10は開閉移動方向に湾曲変形して巻取軸11に格納されている。火災が発生すると、前述したように、巻取軸11からシャッターカーテン10が繰り出されて全閉となる。これにより、シャッターカーテン10及び透視部材31が遮煙性を備えていることから、シャッターカーテン10が全閉となっている階で発生した火災の煙が、エレベータ1の昇降路1Aを介して他の階へ流通することが阻止され、また、シャッターカーテン10が全閉となっている階とは異なる階で発生した火災の煙が、エレベータ1の昇降路1Aを介してシャッターカーテン10が全閉となっている階へ流通することが阻止される。
【0086】
また、金属製のエレベータ扉4は防火性を備えているため、火災の炎に対する防火は、このエレベータ扉4で達成される。
【0087】
また、火災の発生によりエレベータ1の昇降箱2に乗って避難する避難者は、シャッターカーテン10が全閉となった階で昇降箱2が停止したために図1の箱扉5とエレベータ扉4とが開いたときには、透視部材31を通してシャッターカーテン10が全閉となっている階の室内状態を視認でき、これにより、例えば、火災発生時に直ちにシャッターカーテンが全閉とならない避難階と予め定められている階まで避難者は昇降箱2を降下させ、その避難階から避難することができる。
【0088】
また、火災が発生した階又は火災が発生した階とは異なる階に進入した消防隊員は、その階のシャッターカーテン10が全閉となっていても、透視部材31を通して消防活動に有益なエレベータ1側の状況を把握することができる。
【0089】
また、以上説明した本実施形態によると、透視部材31は、シート製のカーテン本体10Aと同じく、任意な方向への湾曲変形性を有する材料からなるため、シャッターカーテン10を開き移動させるためにシャッターカーテン10を開閉移動方向へ湾曲変形させて巻取軸11で巻き取り格納するときに、透視部材31も湾曲変形させることができる。
【0090】
このため、カーテン本体10Aの窓孔30に配設される透視部材31を、巻取軸11で巻き取られるときに湾曲変形するシャッターカーテン10の位置に設けることが可能になり、シャッターカーテン10における透視部材31の配設位置に関する設計自由度が向上する。
【0091】
また、透視部材31には補強糸34,35が設けられているため、透視部材31の強度を大きくできる。そして、これらの補強糸34,35も湾曲変形性を備えているため、シャッターカーテン10を巻取軸11で巻き取るときに透視部材31と共に補強糸33,35も湾曲変形させることができ、巻取軸11に所定どおりシャッターカーテン10を巻き取ることができる。
【0092】
なお、シャッターカーテン10の幅方向に延びる補強糸35は、シャッターカーテン10が巻取軸11で巻き取られるときに湾曲変形しないため、この補強糸35を、例えば、金属線材等の湾曲変形しない又は湾曲変形困難は材料からなるものとしてもよい。しかし、補強糸35を、補強糸34と同じく、湾曲変形性を有するものとすると、両方の補強糸34と35を同じ材料で形成でき、材料の共通化によって補強糸34,35に関するコストダウン等を達成できるという利点を得られる。
【0093】
また、本実施形態によると、透視部材31が配設された四角形の窓孔30のそれぞれの角部30Aは湾曲コーナー部となっているため、シャッターカーテン10が巻取軸11で巻き取られるときに、透視部材31が配設されたシャッターカーテン10の部分が湾曲変形しても、これらの角部30Aで集中応力が発生するのを防止できる。このため、シャッターカーテン10の窓孔30を形成しても、シャッターカーテン10の強度、耐久性を確保できる。
【0094】
また、本実施形態によると、透視部材31が配設されているシャッターカーテン10における位置は、図1で示したエレベータ扉4の引き分け式の2個の引戸4Aが閉じたときに互いに当接する位置と対応しているシャッターカーテン10の幅方向の中央位置であり、この位置は、昇降箱2が停止した階における昇降箱2の前方のエレベータ扉4の2個の引戸4Aが開き開始する位置と対応する位置であるため、2個の引戸4Aが開き始めると、昇降箱2内にいる避難者は、2個の引戸4Aが全開になるのを待つことなく、直ちに透視部材31を通して昇降箱2が停止した階の室内の状況を把握することができる。このため、この後に行うべき避難行動を早期に決めることができる。
【0095】
図5の実施形態で示す窓孔40は円形、特に真円形となっている。このように透視部材31を配設する窓孔40を円形とすると、窓孔40は直角や鋭角、鈍角となった角部を有しないものとなるため、図2の窓孔30と同様に、シャッターカーテン10が巻取軸11で巻き取られて湾曲変形するときに、集中応力が発生するのを防止できる。
【0096】
なお、透視部材を配設する窓孔を真円形ではなく、楕円形としても、これと同じ効果を得られる。
【0097】
図6の実施形態では、透視部材31を配設する複数個の窓孔50A,50B,50Cをシャッターカーテン10の上下方向に分けて形成している。シャッターカーテン10が全閉となっているときにおける中央の窓孔50Bの高さは、通常の身長の人の目線の高さ位置である。
【0098】
この実施形態によると、エレベータ1の昇降箱2内の避難者が、これらの窓孔50A,50B,50Cを通して全閉となっているシャッターカーテン10の向こう側の室内の状況を視認するとき、下側の窓孔50Aによって床やその近傍の状況を、中央の窓孔50Bによって室内の目線の高さ位置やその近傍の状況を、上側の窓孔50Cによって天井やその近傍の状況をそれぞれ把握することができる。これにより、室内の目線の高さ位置やその近傍の状況だけでは把握できない火災の煙の床や天井における流動状態を確認できる。
【0099】
また、この実施形態によると、窓孔50A,50B,50Cはそれぞれが分離して上下に設けられているため、これらの窓孔に代わって上下に長い1個の窓孔をシャッターカーテン10のカーテン本体10Aに形成した場合と異なり、シートによるカーテン本体10Aの強度を確保できる。
【0100】
なお、カーテン本体10Aに上下に分けて設ける窓孔の個数は、2個でもよく、4個以上でもよい。
【0101】
図7の実施形態で示すエレベータ扉44は、入れ子式となっている複数の引戸44A,44Bで形成されている。図7において、引戸44Aが右動してこの引戸44Aが引戸44Bの内部に侵入するとともに、引戸44Bも右動してこの引戸44Bが収納壁部44Cの内部に侵入することにより、エレベータ扉44は開く。昇降箱2の箱扉55も、入れ子式となっている複数の引戸55A,55Bで形成されている。
【0102】
このため、昇降箱2が停止した階のエレベータ扉44が開くときには、これまでの実施形態と異なり、シャッターカーテン10の幅方向中央位置と対応する位置から開き始めるのではなく、この幅方向中央位置から図7において左側へ変位した位置から開き始める。
【0103】
図8は、図7の場合において、シャッターカーテン10に設ける窓孔60の位置を示し、透視部材31が配設されているこの窓孔60は、シャッターカーテン10の幅方向中央部から左側へ変位した位置に形成されている。
【0104】
このため、これまでの実施形態と同じく、エレベータ扉44が開き始める位置と窓孔60の位置とが一致しており、昇降箱2内の避難者は、エレベータ扉44が開き始めると、直ちに窓孔60の透視部材31を通してシャッターカーテン10の向こう側の室内の状況を視認できる。
【0105】
このようにエレベータ扉が開き始める位置がシャッターカーテンの幅方向中央位置ではなく、この幅方向中央位置から左右のいずれかにずれることは、エレベータ扉が引き違い式の複数の引戸で構成されている場合にも生じるため、以上のようにシャッターカーテンに設ける窓孔の位置をシャッターカーテンの幅方向中央部から左右のいずれかにずらせることは、エレベータ扉が引き違い式の複数の引戸で構成されている場合に実施してもよい。
【0106】
図9の実施形態に係るシャッターカーテン80は、カーテン本体80Aと、このカーテン本体80Aの下端部に設けられた座板80Bと、カーテン本体80Aに通過可能に形成された避難口80Cと、この避難口80Cを開閉自在に塞ぎ、カーテン本体80Aと同じシート材料で形成されている塞ぎ部材80Dとを含んで形成されている。避難口80Cは、カーテン本体80Aの下端から、すなわち、カーテン本体80Aの幅方向全長に亘って連続している座板80Bの位置から、通常の身長の人よりも少し高い位置までの高さ寸法となっている四角形に形成されている。塞ぎ部材80Dは、避難口80Cよりも大きい面積を有する四角形となっているため、カーテン本体80A及び座板80Bとの重ね代を備えている。この塞ぎ部材80Dは、避難口80Cの上方においてカーテン80Aに縫着部82で結合されている。このため、通常時は避難口80Cを塞いでいる塞ぎ部材80Dをめくると、避難口80Cが露出する。
【0107】
図10は図9のS10−S10線断面図であり、この図10で示すとおり、塞ぎ部材80Dはカーテン本体80Aの両方の面に2枚設けられている。これらの塞ぎ部材80Dに図9で示す窓孔90が形成され、この窓孔90に透視部材81が配設されている。
【0108】
この実施形態でも、昇降箱2内の避難者は、シャッターカーテン80が全閉となっていても、それぞれの塞ぎ部材80Dの窓孔90の透視部材81を通してシャッターカーテン80で仕切られた向こう側の室内の状況を把握できる。
【0109】
特に、この実施形態では、このように2個の窓孔90によって把握された室内に異常がなく、したがって避難者がその室内へ避難することができると認識した場合には、2枚の塞ぎ部材80Dをめくることにより、避難口80Cからシャッターカーテン80を通過して室内へ脱出することができる。
【0110】
図11の実施形態では、透視部材91が設けられた窓孔100は、2枚の塞ぎ部材80Dに形成されておらず、カーテン本体80Aに形成されている。
【0111】
これによると、窓孔100を形成し、この窓孔100に透視部材91を配設するための作業を2枚の塞ぎ部材80Dに行う必要がなくなり、1枚のカーテン本体80Aだけに行えばよいため、これらの作業の簡単化を図ることができる。
【0112】
図12の実施形態では、昇降箱2が上下動する昇降路1Aに臨む位置に配置されているエレベータ1のためのエレベータ扉94と、全閉となったシャッターカーテン80との間に、昇降箱2から降りた避難者が取り残される残留スペース92が存在する。すなわち、このようなスペース92が存在すると、昇降箱2から避難者がスペース92に降りた後に、エレベータ扉94及び昇降箱2の箱扉5が閉じてしまうと、避難者が残留スペース92に取り残されるおそれがある。
【0113】
このため、この実施形態におけるシャッターカーテン80は、図9及び図11の実施形態と同じく、カーテン本体80Aに形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材80Dとを有するものとなっており、スペース92に残された避難者が2枚の塞ぎ部材80Dをめくることにより、避難口からシャッターカーテン80を通過できるようになっている。
【0114】
このような構造となっているシャッターカーテン80は、エレベータ扉94と、このエレベータ扉94の前方を閉鎖するシャッターカーテン80との間の間隔Lが、避難者が入り込んでしまうだけの間隔となっている場合に有効である。この間隔Lは30cm以上であるため、30cmを超える残留スペースがある場合には、シャッターカーテンのカーテン本体に避難口を設けるとともに、カーテン本体にこの避難口を開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材を設ける。
【0115】
なお、避難口の形状及び塞ぎ部材の開閉構造等は図9や図10で示されたものに限定されず、任意であり、例えば、1枚の塞ぎ部材を座板にマグネットで吸着させるものでもよい。
【0116】
図13の実施形態も、エレベータ1のエレベータ扉104と、シャッターカーテン80との間が残留スペース102となっている実施形態を示す。
【0117】
この実施形態では、合計4台のエレベータ1が2台ずつ互いに対向して設置され、これら4台のエレベータ1の左右両側にガイドレール17で案内されて全閉となるシャッターカーテン80が配置されている。したがって、それぞれのエレベータ1の前方に配置されているエレベータ扉104に対してシャッターカーテン80は横前方を閉鎖するものとなっており、左右がこれらのシャッターカーテン80で塞がれるスペースが残留スペース102となっている。
【0118】
それぞれの昇降箱2から降りた避難者がこの残留スペース102に取り残されても、シャッターカーテン80のカーテン本体80Aに設けられている塞ぎ部材80Dをめくり、カーテン80Aに形成されている避難口を通ることにより、残留スペース102から脱出できる。
【0119】
なお、以上の図12及び図13の実施形態でも、透視部材を配設する窓孔は、塞ぎ部材80Dに形成してもよく、カーテン本体80Aに形成してもよい。
【0120】
図14の実施形態では、エレベータ1が横方向に複数台、図示例では3台並設されており、それぞれのエレベータ1の昇降箱2ごとに設置されているエレベータ扉114の前方に、それぞれのエレベータ1について共通となった横長のシャッターカーテン110がガイドレール17で上下に案内されて開閉移動自在となっている。
【0121】
図15は、図14におけるシャッターカーテン110が全閉となっている防災用シャッター装置の全体正面図である。巻取軸111の巻き取り、繰り出しで開閉移動するシャッターカーテン110は、シートによるカーテン本体110Aと、座板110Bからなり、カーテン本体110Aに透視部材121が配設された窓孔120が形成されているとともに、この窓孔120は、それぞれのエレベータ1の個数と配置位置関係とに対応して、シャッターカーテン120の幅方向に間隔を開けて3個設けられている。
【0122】
このため、それぞれの昇降箱2内の避難者は、それぞれの昇降箱2の正面前方にある窓孔120の透視部材121を通して室内の状況を把握できる。
【0123】
図16の実施形態では、図15のシャッターカーテン110のカーテン本体110Aに設ける窓孔をシャッターカーテン110の幅方向に長い1個の長孔130とし、この長孔130に、長孔130と同じく横長となった透視部材131を配設している。
【0124】
これによると、図14のようにエレベータ1が横方向に複数台が並設されていても、これらのエレベータ1に共通したものとなっているシャッターカーテンに1個の窓孔と1個の透視部材を設けるだけでよくなる。
【0125】
図17の実施形態では、シャッターカーテン110が、カーテン本体110Aに形成された避難口110Cと、この避難口110Cを開閉自在に塞ぐ1枚又は2枚の塞ぎ部材110Dとを有して形成されているとともに、これらの避難口110Cと塞ぎ部材110Dとが、横方向に並設された複数台のエレベータ1ごとに設けられている。そして、これらの塞ぎ部材110Dに透視部材141が配設された窓孔140が形成されている。
【0126】
この実施形態によると、それぞれの昇降箱2内の避難者は、それぞれの窓孔140の透視部材141によって室内の状況を確認した後、それぞれの塞ぎ部材110Dをめくることにより、避難口110Cからシャッターカーテン110を通過して室内へ脱出できる。
【0127】
なお、この実施形態において、透視部材を配設する窓孔を、それぞれの塞ぎ部材の横側のカーテン本体の箇所に形成してもよい。
【0128】
図18〜図20は、シャッターカーテン150の巻取軸151とガイドレール157との配置位置に関する実施形態を示し、図18は平断面図、図19は正面図、図20は図19のS20−S20線断面図である。
【0129】
この実施形態では、図19に示されているとおり、シャッターカーテン150で閉鎖される箇所は、上枠152と左右の側枠153とからなる三方枠によって形成され、図18で示されているように、左右の側枠153に、シャッターカーテン150の開閉移動を案内するガイドレール157が設けられている。これらの側枠153の奥側に、エレベータ1の昇降箱2が停止したときに開くエレベータ扉164が配置されている。また、図20に示されているように、上枠152の内部空間に、巻取軸151と、この巻取軸151を駆動、停止させる開閉機158とが収納されている。
【0130】
図19に示されているように、シャッターカーテン150は、シートによるカーテン本体150Aと、座板150Bからなり、カーテン本体150Aに、透視部材161が配設された窓孔160が形成されている。
【0131】
なお、この実施形態でも、シャッターカーテンを、カーテン本体に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材とを備えたものとしてもよい。そして、透視部材を配設する窓孔は、塞ぎ部材に形成してもよく、カーテン本体に形成してもよい。
【0132】
図21で示されたシャッターカーテン170は、カーテン本体170Aと座板170Bとで形成されているが、カーテン本体170Aには窓孔が設けられていない。この代わりに、カーテン本体170Aは、シャッターカーテン170の開閉方向である上下方向に分割された3個のシート製のカーテン部材180A,180B,180Cと、同じく上下方向に分割された2個の透視部材181A,181Bとで形成されている。これらのカーテン部材180A,180B,180Cと透視部材181A,181Bは、シャッターカーテン170の全幅に亘る左右長さを有しており、最上段と中段のカーテン部材180Aと180Bが透視部材181Aを介して連結され、中段と最下段のカーテン部材180Bと180Cが透視部材181Bを介して連結されている。
【0133】
そして、最上段のカーテン部材180Aの上端が巻取軸191に結合され、この巻取軸191の正逆回転でシャッターカーテン170の巻き取り、繰り出しがなされ、最下段のカーテン部材180Cの下端に座板170Bが取り付けられている。
【0134】
この実施形態によると、これまでの実施形態と異なり、カーテン本体170Aを大面積の1枚のシートで形成する必要がなくなり、シートは小面積のカーテン部材180A、180B、180Cとすることができるため、シャッターカーテン170の製造時等において、そのシートの取り扱いを容易化できる。
【0135】
図22で示されたシャッターカーテン200も、カーテン本体200Aと座板200Bとで形成されており、カーテン本体200Aは、シャッターカーテン200の幅方向に分割された2個のシート製のカーテン部材210A,210Bと、1個の透視部材211とで形成されている。これらのカーテン部材210A,210Bと透視部材211は、シャッターカーテン200の開閉方向両側の端部まで延びる長さを有しており、カーテン部材210Aと210Bが透視部材211を介して連結されている。
【0136】
そして、シャッターカーテン200は、シャッターカーテン200の開き側の端部である上端に結合された巻取軸221の正逆回転で巻き取り、繰り出しがなされ、この巻取軸221によってカーテン部材210A,210Bと透視部材211の上端同士が連結され、シャッターカーテン200の閉じ側の先端部材となっている座板200Bによってカーテン部材210A,210Bと透視部材211の下端同士が連結されている。
【0137】
この実施形態でも、、カーテン本体200Aを大面積の1枚のシートで形成する必要がなくなり、シャッターカーテン200の製造時等において、そのシートの取り扱いを容易化できる。
【0138】
特に、この実施形態によると、巻取軸221によってカーテン部材210A,210Bと透視部材211の上端同士を連結でき、座板200Bによってカーテン部材210A,210Bと透視部材211の下端同士を連結できるため、カーテン部材210A,210Bと透視部材211の連結強度を大きくできる。
【0139】
図23で示されたシャッターカーテン230も、カーテン本体230Aと座板230Bで形成されているが、カーテン本体230Aは1枚のシートからなる。このカーテン本体230Aには、十字形のスリット232が形成されているとともに、このスリット232の全部を覆いかつこれよりもはみ出す大きさを有している透視部材241がカーテン本体230Aに配設固定されている。この配設固定は、スリット232からはみ出した箇所において、透視部材241をカーテン本体230Aに結合することにより行われている。
【0140】
このため、透視部材241の大きさ内にあるカーテン本体230Aの一部分231は、カーテン本体230Aの他の部分からめくることが可能になっている。
【0141】
この実施形態によると、カーテン本体230Aの一部分231をめくることにより、スリット232が形成された範囲とこの範囲を超える範囲とを覆う面積となっている透視部材241が表れることになり、この透視部材241を通してシャッターカーテン230の向こう側を確認することができる。
【0142】
また、カーテン本体230Aの一部分231をめくる前の透視部材241は、この透視部材241が配設されたカーテン本体230Aの部分によって覆われているため、透視部材241におけるカーテン本体230A側の面を、通常時において、カーテン本体230Aのこの部分によって保護することができる。
【0143】
【発明の効果】
本発明によると、透視部材を、シャッターカーテンと同じく、少なくともシャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有するものとしたため、透視部材をシャッターカーテンの任意な位置に設けることができるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る防災用シャッター装置のシャッターカーテンで前方が閉鎖されたエレベータの平断面図である。
【図2】図1の防災用シャッター装置の全体を示す正面図である。
【図3】図2のS3−S3線断面図であって、カーテン本体に形成された窓孔に透視部材を配設する前を示す図である。
【図4】図3で示された縁取り部材とは異なる縁取り部材を用いる実施形態を示している図3と同様の図である。
【図5】窓孔を円形とした実施形態を示す図2と同様の図である。
【図6】窓孔を上下に分けて複数個設けた実施形態を示す図2と同様の図である。
【図7】エレベータ扉の開き位置がシャッターカーテンの幅方向中央位置と対応する位置ではないエレベータを示す図1と同様の図である。
【図8】図7の場合にシャッターカーテンに設ける窓孔の位置の実施形態を示す図2と同様の図である。
【図9】シャッターカーテンがカーテン本体に形成された避難口を開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材を備えている実施形態を示す図2と同様の図である。
【図10】図9のS10−S10線断面図である。
【図11】シャッターカーテンがカーテン本体に形成された避難口を開閉自在に塞ぐ塞ぎ部材を備えているが、透視部材が配設された窓孔がカーテン本体に形成されている実施形態を示す図2と同様の図である。
【図12】エレベータ扉とこのエレベータ扉の前方を閉鎖するシャッターカーテンとの間が避難者の残留スペースとなっている場合の実施形態を示す図1と同様の図である。
【図13】避難者の残留スペースが存在する他の実施形態を示す図1と同様の図である。
【図14】エレベータが横方向に複数台並設されている場合を示す図1と同様の図である。
【図15】図14の場合に、複数台のエレベータについてシャッターカーテンが共通となっている実施形態に係る防災用シャッター装置の全体を示す図2と同様の図である。
【図16】図14の場合に、図15と異なり、窓孔が1個の横長の窓孔となっている実施形態と示す図2と同様の図である。
【図17】図14の場合に、シャッターカーテンにそれぞれのエレベータごとに避難口と塞ぎ部材とが設けられ、それぞれの塞ぎ部材に窓孔が形成されている実施形態を示す図2と同様の図である。
【図18】シャッターカーテンで閉鎖される箇所が上枠と左右の側枠とからなる三方枠となっている実施形態を示す平断面図である。
【図19】図18の実施形態における図2と同様の図である。
【図20】図19のS20−S20線断面図である。
【図21】シャッターカーテンのカーテン本体が、上下方向に分割されたカーテン部材同士を透視部材を介して連結することにより形成された実施形態を示すシャッターカーテンの全体正面図である。
【図22】シャッターカーテンのカーテン本体が、シャッターカーテンの幅方向に分割されたカーテン部材同士を透視部材を介して連結することにより形成された実施形態を示すシャッターカーテンの全体正面図である。
【図23】シャッターカーテンのカーテン本体にスリットを形成し、このスリットでめくり可能となったカーテン本体の部分に透視部材を配設した実施形態を示すシャッターカーテンの全体正面図である。
【符号の説明】
1 昇降手段であるエレベータ
2 エレベータの昇降箱
10,80,110,150,170,200,230 防災用シャッター装置のシャッターカーテン
10A,80A,110A,150A,170A,200A,230A カーテン本体
11,151,191,221 格納手段である巻取軸
80C,110C 避難口
80D,110D 塞ぎ部材
17,157 ガイドレール
30,40,50A,50B,50C,60,90,100,120,130,140,160 窓孔
31,81,91,121,130,141,161,181A,181B,211,241 透視部材
34,35 補強部材である補強糸
92,102 残留スペース
180A,180B,180C,210A,210B カーテン部材
232 スリット

Claims (9)

  1. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンには窓孔が形成され、この窓孔に、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視部材が配設されているとともに、前記窓孔は多角形の窓孔であり、この多角形の窓孔の角部は湾曲コーナー部となっていることを特徴とする防災用シャッター装置。
  2. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンには窓孔が形成され、この窓孔に、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視部材が配設されているとともに、前記窓孔は円形の窓孔であることを特徴とする防災用シャッター装置。
  3. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンには窓孔が形成され、この窓孔に、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視部材が配設されているとともに、この透視部材が配設された前記窓孔は、前記シャッターカーテンの上下方向に分かれて複数個形成されていることを特徴とする防災用シャッター装置。
  4. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンは、複数のカーテン部材と、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視部材とを含んで形成され、前記複数のカーテン部材同士が前記透視部材を介して連結されていることを特徴とする防災用シャッター装置。
  5. 請求項4に記載の防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンの前記格納は、このシャッターカーテンの開き側の端部が結合された巻取軸の巻き取りによってなされるとともに、前記複数のカーテン部材と前記透視部材は前記シャッターカーテンの開閉方向両側の端部まで延びる長さを有し、これらのカーテン部材と透視部材における前記シャッターカーテンの閉じ側の端部同士は、このシャッターカーテンの閉じ側の先端部材によって連結され、前記カーテン部材と透視部材における前記シャッターカーテンの開き側の端部同士は、前記巻取軸によって連結されていることを特徴とする防災用シャッター装置。
  6. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンは、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐために前記カーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有するものになっているとともに、この塞ぎ部材に、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視 部材が設けられていることを特徴する防災用シャッター装置。
  7. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンは、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐために前記カーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有するものになっているとともに、この塞ぎ部材は前記カーテン本体の両方の面に設けられ、前記カーテン本体に、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有している前記透視部材が設けられていることを特徴とする防災用シャッター装置。
  8. 請求項6又は7に記載の防災用シャッター装置において、前記シャッターカーテンは上下階を昇降するための昇降手段の前方を閉鎖するものであり、このシャッターカーテンと前記昇降手段との間に避難者の残留スペースがあることを特徴とする防災用シャッター装置。
  9. 開閉移動自在であって、少なくともこの開閉移動方向への湾曲変形性を有し、開き移動が湾曲変形による格納によってなされるシャッターカーテンと、このシャッターカーテンに設けられ、閉じ移動した前記シャッターカーテンで仕切られる仕切り箇所の両側のうちの少なくとも一方から他方への透視性を有している透視部材とを有する防災用シャッター装置において、前記透視部材は、少なくとも前記シャッターカーテンの開閉移動方向への湾曲変形性を有しているとともに、前記シャッターカーテンは、カーテン本体と、このカーテン本体に通過可能に形成された避難口と、この避難口を開閉自在に塞ぐために前記カーテン本体に設けられた塞ぎ部材とを有し、かつ、前記シャッターカーテンは上下階を昇降するための昇降手段の前方を閉鎖するものであり、このシャッターカーテンと前記昇降手段との間に避難者の残留スペースがあることを特徴とする防災用シャッター装置。
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