JP3900757B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置に係り、特にパージ制御を行う内燃機関の蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両においては、燃料タンク内に連通したエバポ通路と内燃機関の吸気系に連通したパージ通路との間には燃料タンクからの蒸発燃料を吸着保持するとともに大気の導入によってこの吸着保持された蒸発燃料をパージさせてパージガスを内燃機関に供給するキャニスタを設け、パージ通路途中にはパージ制御条件が成立するとパージ制御をするようにパージオンされて内燃機関へのパージガスの流量であるパージ量を制御するパージバルブを設け、内燃機関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサを設け、吸気管圧力と機関回転数とによって機関負荷を演算し、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件で吸気管圧力センサを用いて大気圧を推定し、この大気圧を推定して得た大気圧推定値と吸気管圧力とパージバルブの開度とによってパージ量を演算し、この演算されたパージ量に応じてパージバルブを作動制御する蒸発燃料処理装置を備えたものがある。
【0003】
このような内燃機関の蒸発燃料処理装置としては、例えば、特開平7−317582号公報に開示されている。この公報に記載のものは、キャニスタの蒸発燃料捕集量を高精度で推定するとともに、この蒸発燃料捕集量に基づいて蒸発燃料パージ量や蒸発燃料流入量を高精度で推定し、また、この蒸発燃料パージ量や蒸発燃料流入量に基づいて空燃比の目標値に対するずれを生じさせることなくパージを行わせるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、蒸発燃料処理装置にあっては、図9に示す如く、キャニスタ内に多量の蒸発燃料が吸着されている状態において、パージ制御条件が成立してパージ制御が開始する時に、空燃比(A/F)のリッチ(R)化が発生するものである。特に、大気圧センサを備えない蒸発燃料処理装置においては、大気圧を推定して得た大気圧推定値(読み込み値)が実際の大気圧とずれてしまうことがあり得るために、例えば、実際には大気圧が高い状態で大気圧推定値が低い場合に、大気圧と吸気管圧力との差圧で作動制御されるパージバルブの開度が本来の開度よりも大きく開かれてしまい、空燃比のリッチ(R)化が増大し(図9のR1、R2で示す)、空燃比のオーバリッチによるエンジン不調が発生するという不具合があった。
【0005】
即ち、内燃機関の燃料噴射制御システムにおいては、吸気管圧力と機関回転数とによって機関負荷として例えば吸入空気量を演算し、また、大気圧センサを備えていない場合には、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件のときに、吸気管圧力センサを用いて大気圧を推定しているが、この場合に、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件に一致しなければ、大気圧の推定が行われず、つまり、実際の大気圧と制御手段が認識している大気圧推定値とに違いが生ずる場合がある。また、パージバルブを通過するパージ量は、パージバルブの前後の圧力差とパージバルブの開度とによって演算される。パージバルブの前後の圧力差は、大気圧と吸気管圧力との差圧であり、この場合に、大気圧は実際の大気圧を指していることから、制御手段が認識している大気圧推定値が実際の大気圧と違ってしまうと、パージ量の演算が狂ってしまい、空燃比が目標空燃比からずれるという不具合がある。
【0006】
この不具合を解消するために、パージバルブの開度を制御する内燃機関への吸入空気量に対するパージ量の割合であるパージ率を小さくすることが考えられるが、図10に示す如く、吸入空気量(QA)の少ない領域では、パージ率を小さくしても空燃比への影響が現れ難くなってしまう。そこで、吸入空気量の多いときのみ、パージ制御を行うようにすれば、今度は、パージ量の不足によってキャニスタ内に吸着される蒸発燃料量が増加してしまうという不都合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、燃料タンク内に連通したエバポ通路と内燃機関の吸気系に連通したパージ通路との間には前記燃料タンクからの蒸発燃料を吸着保持するとともに大気の導入によってこの吸着保持された蒸発燃料をパージさせてパージガスを前記内燃機関に供給するキャニスタを設け、前記パージ通路途中にはパージ制御条件が成立するとパージ制御をするようにパージオンされて前記内燃機関へのパージガスの流量であるパージ量を制御するパージバルブを設け、前記内燃機関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサを設け、吸気管圧力と機関回転数とによって機関負荷を演算し、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件で前記吸気管圧力センサを用いて大気圧を推定し、この大気圧を推定して得た大気圧推定値と吸気管圧力と前記パージバルブの開度とによってパージ量を演算し、この演算されたパージ量に応じて前記パージバルブを作動制御する内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記大気圧推定値に応じてパージ制御を開始するパージ制御条件としての機関負荷の所定値を変更し、前記機関負荷が前記所定値以下の場合には前記パージ制御を禁止する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明は、大気圧推定値に応じてパージ制御を開始するパージ制御条件としての機関負荷の所定値を変更し、機関負荷が所定値以下の場合にはパージ制御を禁止するので、大気圧推定値に応じてパージ制御の開始条件を変更することができ、これにより、例えば、実際の大気圧が高く、大気圧推定値が低い状態での空燃比のオーバリッチを、大気圧推定値が低い時の所定値を大きく設定することで回避させることができ、いかなる場合にでも、パージ制御の開始時の空燃比の変動を最小限に抑制することができる。
【0009】
【実施例】
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。図1〜6は、この発明の実施例を示すものである。図4において、2は車両(図示せず)に搭載される内燃機関、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はピストン、10は燃焼室である。
【0010】
内燃機関2の吸気系においては、エアクリーナ12と吸気管14とスロットルボディ16とサージタンク18と吸気マニホルド20とが順次に接続して設けられ、また、燃焼室10に連通する吸気通路22が形成されている。スロットルボディ16内には、スロットル弁24が設けられている。
【0011】
また、内燃機関2の排気系においては、排気マニホルド26と排気管28と触媒コンバータ30とが順次に接続して設けられ、また、燃焼室10に連通する排気通路32が形成されている。触媒コンバータ30内には、触媒34が設けられている。更に、内燃機関2の上部には、PCVバルブ36を介してサージタンク18内に連通する第1ブローバイガス管38が接続されているとともに、スロットルボディ16の上流側の吸気管14に連通する第2ブローバイガス管40が接続されている。
【0012】
吸気マニホルド20には、燃焼室10に指向した燃料噴射弁42が設けられている。この燃料噴射弁42には、燃料タンク44に連絡した燃料供給管46が接続されている。燃料タンク44内には、燃料供給管46に燃料を送給する燃料ポンプ48が設けられている。燃料供給管46の途中には、燃料フィルタ50が設けられている。
【0013】
また、燃料供給管46の途中には、燃料圧力を調整するプレッシャレギュレータ52が設けられている。このプレッシャレギュレータ52は、サージタンク18内の吸気管圧力を調整圧力用管54から調整圧力として導入し、燃料圧力を所定圧に調整して余剰の燃料を燃料戻し管56から燃料タンク44に戻すものである。
【0014】
内燃機関2と燃料タンク46との間には、蒸発燃料処理装置58が設けられる。
【0015】
この蒸発燃料処理装置58においては、燃料タンク44には、エバポ通路60の一端側が連通して設けられている。このエバポ通路60の他端側は、キャニスタ62に連通して設けられている。エバポ通路60の途中には、2ウェイバルブ64が設けられている。また、キャニスタ62には、パージ通路66の一端側が連通して設けられている。このパージ通路66の他端側は、サージタンク18内に連通して設けられている。このパージ通路64の途中には、パージバルブ68が設けられている。キャニスタ62は、燃料タンク44からの蒸発燃料を吸着保持するとともに大気の導入によってこの吸着保持された蒸発燃料をパージさせてパージガスを内燃機関2に供給するものである。パージバルブ68は、例えば、機関負荷として検出できる後述するアイドルスイッチ174がオフになってパージ制御条件が成立すると、パージ制御をするように、パージオンされて内燃機関2へのパージガスの流量であるパージ量を制御するものである。
【0016】
スロットル弁24を迂回するように、スロットルボディ16の上流側の吸気管14とスロットルボディ16の下流側とを連通するバイパス空気通路70が設けられている。このバイパス空気通路70の途中には、バイパス空気量を調整してアイドル回転数を制御するアイドル制御弁(ISCバルブ)72が設けられている。
【0017】
また、内燃機関2においては、点火機構を構成するイグニションコイル/イグナイタ74が設けられ、機関回転数を検出する機関回転数センサ(CKPセンサ)76が設けられ、気筒を判別する気筒判別センサ(CMPセンサ)78が設けられ、サージタンク18に連通した検出圧力通路80から導入される吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ82が設けられ、内燃機関2の冷却水温度を検出する水温センサ84が設けられ、スロットル弁24のスロットル開度を検出するスロットルセンサ86が設けられ、吸入空気の温度を検出する吸気温センサ88が吸気管14に設けられ、排気通路32の排気中の酸素濃度を検出する酸素濃度センサ90が設けられ、触媒コンバータ30の触媒34の温度を検出する触媒温度センサ92が設けられている。
【0018】
燃料噴射弁42と燃料ポンプ48とパージバルブ68とアイドル制御弁72とイグニションコイル/イグナイタ74と機関回転数センサ76と気筒判別センサ78と吸気管圧力センサ82と水温センサ84とスロットルセンサ86と吸気温センサ88と酸素濃度センサ90と触媒温度センサ92とは、制御手段94に連絡している。また、この制御手段94には、触媒温度センサ92が警告灯96を介して接続され、バッテリ98が接続されている。
【0019】
制御手段94は、図5に示す如く、燃料噴射制御部100と、点火時期制御部102と、アイドル(ISC)制御部104と、パージ制御部106と、燃料ポンプリレー制御部108と、ラジエータファンリレー制御部110と、エアコン(A/C)制御部112と、自動変速機(AT)制御用信号生成部114と、自動変速機(AT)制御部116と、電池逆接保護機能部118と、フェールセイフ機能部120と、セルフダイアグノーシス部122とを備えている。
【0020】
制御手段94の入力側には、入力装置として、イグニションスイッチ124と、スタータ126と、機関回転数センサ76と、気筒判別センサ78と、スロットルセンサ86と、吸気管圧力センサ82と、水温センサ84と、吸気温センサ88と、酸素濃度センサ90と、車速センサ128と、電気負荷130と、エアコン(A/C)エバポレータサーミスタ132と、エアコン(A/C)スイッチ134と、ブロアファン136と、エアコン(A/C)プレッシャスイッチ138と、テストスイッチ140と、自動変速機(AT)142と、自動変速機(AT)シフトスイッチ144と、Dレンジスイッチ146と、パワーステアリングスイッチ148と、ダイアグノーシススイッチ150とが連絡している。
【0021】
また、制御手段94の出力側には、出力装置として、燃料噴射弁42と、イグニションコイル/イグナイタ74と、アイドル制御弁72と、パージバルブ68と、フューエルポンプリレー152と、ラジエータファンリレー154を介したラジエータクーリングファン156(図6参照)と、タコメータ・電動パワーステアリングコントローラ158と、エアコン(A/C)コンプレッサリレー160と、エアコン(A/C)コンデンサファンリレー162と、自動変速機(AT)コントローラ164と、無段変速機(CVT)コントローラ166、自動変速機(AT)シフトソレノイドバルブ168、メインリレー170、チェック内燃機関ランプ172とが連絡している。
【0022】
また、制御手段94には、図4に示す如く、内燃機関2がアイドル運転状態になるとオンになり、内燃機関2が非アイドル運転状態になるとオフになるアイドルスイッチ174が連絡している。
【0023】
また、制御手段94は、図6に示す如く、機関回転数センサ76と、気筒判別センサ78と、吸気管圧力センサ82と、水温センサ84と、スロットルセンサ86と、吸気温センサ88と、酸素濃度センサ90と、触媒温度センサ92とから検出信号を入力するとともに、イグニションスイッチ124と、スタータ126と、車速センサ128と、電気負荷130と、エアコン(A/C)エバポレータサーミスタ132と、エアコン(A/C)スイッチ134と、ブロアファン136と、エアコン(A/C)プレッシャスイッチ138と、テストスイッチ140と、自動変速機(AT)142と、自動変速機(AT)シフトスイッチ144と、Dレンジスイッチ146と、パワーステアリングスイッチ148と、ダイアグノーシススイッチ150とから信号を入力する。
【0024】
制御手段94は、これら機関回転数センサ76等から各種検出信号及びイグニションスイッチ124等から各種信号によって、燃料噴射弁42、燃料ポンプ48、パージバルブ68、アイドル制御弁72、イグニションコイル/イグナイタ74の動作を制御し、燃料噴射量(空燃比)、パージ量、アイドル回転数、点火時期を制御するものである。
【0025】
また、この制御手段94は、従来と同じように、酸素濃度センサ90からの出力信号によって燃料噴射制御をして空燃比のフィードバック制御をするとともに、吸気管圧力と機関回転数とによって機関負荷としての吸入空気量(QA)を演算し、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件で吸気管圧力センサ82を用いて大気圧を推定し、この大気圧を推定して得た大気圧推定値(PATM)と吸気管圧力とパージバルブ68の開度とによってパージ量を演算し、この演算されたパージ量に応じてパージバルブ68を作動制御し、空燃比を制御するものである。
【0026】
また、制御手段94は、パージガス中の蒸発燃料の濃度として演算されるエバポ濃度を、パージ制御中に学習するものである。
【0027】
更に、制御手段94は、図2に示す如く、大気圧推定値(PATM)に応じてパージ制御を開始するパージ制御条件としての機関負荷である吸入空気量(QA)の所定値を変更し、吸入空気量(QA)が所定値以下の場合にはパージ制御を禁止するものである。
【0028】
更にまた、制御手段94は、図3に示す如く、前記所定値として、パージ開始判定空気量(X)とパージ終了判定空気量(Y)とを設定し、大気圧推定値(PATM)が高い程に、パージ開始判定空気量(X)とパージ終了判定空気量(Y)とを小さく制御するものである。パージ開始判定空気量(X)、パージ終了判定空気量(Y)は、大気圧推定値(PATM)に応じて開始用テーブル(TX)、終了用テーブル(TY)によって補間されるものである。
【0029】
次に、この実施例の作用を、図1のフローチャートに基づいて説明する。
【0030】
制御手段94において、内燃機関2のスタートによってプログラムがスタートすると(ステップ202)、先ず、エバポ濃度の学習が未完了か否かを判断する(ステップ204)。
【0031】
このステップ204がYESの場合には、吸入空気量(QA)が、QA≧Xか否かを判断する(ステップ206)。
【0032】
このステップ206がNOの場合には、吸入空気量(QA)がパージ開始判定空気量(X)以下なので、パージ制御を禁止するように、ステップ204に戻す。
【0033】
ステップ206がYESの場合には、吸入空気量(QA)がパージ開始判定空気量(X)以上なので、パージ制御を開始する(ステップ208)。
【0034】
そして、吸入吸気量(QA)が、QA≦Yか否かを判断する(ステップ210)。
【0035】
このステップ210がYESの場合には、ステップ206に戻す。
【0036】
ステップ210がNOの場合には、初回のエバポ濃度の学習が完了したか否かを判断する(ステップ212)。
【0037】
このステップ212がNOの場合には、ステップ210に戻す。
【0038】
ステップ212がYESの場合及び前記ステップ204がNOの場合には、エバポ濃度の学習を行わない通常のパージ制御をし(ステップ214)、そして、プログラムをエンドとする(ステップ216)。
【0039】
この制御を図2のタイムチャートに基づいて説明すると、通常のパージ制御の開始においては、機関負荷として検出するアイドルスイッチ174がオンからオフに切り替わると(S1、S2の位置で示す)、パージ制御が開始されるが、この実施例においては、アイドルスイッチ174がオンからオフに切り替わっても、吸入空気量(QA)が所定値であるパージ開始判定空気量(X)以下の場合には、パージ制御を開始するものではなく、アイドルスイッチ174の切り替わ時から吸入空気量(QA)がパージ開始判定空気量(X)以上になるまでの時間tだけパージ制御を禁止し(P1)、この時間tになったときにパージ制御を開始する。なお、この図2においては、このパージ制御の開始後に、初回のエバポ濃度学習が完了すると(P2)、パージ制御が一旦オフとなり、その後、オンとオフとを繰り返しながら学習を更新して行く。そして、アイドルスイッチ174がオンになってアイドル運転になり(P3)、パージ制御のオフ状態が一定時間続くと(P4)、エバポ濃度学習値がリセットされる。
【0040】
この結果、大気圧推定値(PATM)に応じてパージ制御の開始条件を変更することができ、これにより、例えば、実際の大気圧が高く、大気圧推定値(PATM)が低い状態での空燃比のオーバリッチを、大気圧推定値(PATM)が低い時の所定値を大きく設定することで回避させることができ、よって、いかなる場合にでも、パージ制御の開始時の空燃比(A/F)の変動を、図2に示す如く、最小限に抑制することができる。
【0041】
また、図1に示す如く、大気圧推定値(PATM)が正常になれば、パージ制御の開始も通常となり、パージ量が不足するのを防止することができる。
【0042】
更に、吸入空気量(QA)によってパージ制御の開始を変更させるのは、エバポ濃度が学習される前だけであるので、パージ制御の開始の吸入空気量(QA)を大きく設定しても、一度、エバポ濃度の学習がされれば、エバポ濃度の学習を行わない通常のパージ制御となるので、パージ量への影響を小さくすることができる。
【0043】
なお、この発明のおいては、機関負荷として、吸入空気量としたが、その他に、機関回転数、スロットル開度、吸気管圧力、車速等としてもよい。
【0044】
また、例えば、車両の加速時等で機関負荷が急激に大きく変化する場合には、大気圧推定値に加えて、機関負荷の変化量を考慮し、図7に示す如く、機関負荷の変化量が大きい程、パージ制御の開始時期を早くしてパージ制御の開始の時期を変更させたり、また、図8に示す如く、機関負荷の変化量が大きい程、パージバルブの開度を大きくし、あるいはまた、図7の制御と図8の制御との双方を組み合わせて制御することにより、空燃比の制御を適切に行わせ、また、必要な機関出力を確保させることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上詳細な説明から明らかなようにこの発明によれば、大気圧推定値に応じてパージ制御を開始するパージ制御条件としての機関負荷の所定値を変更し、機関負荷が所定値以下の場合にはパージ制御を禁止する制御手段を設けたことにより、大気圧推定値に応じてパージ制御の開始条件を変更することができ、これにより、例えば、実際の大気圧が高く、大気圧推定値が低い状態での空燃比のオーバリッチが、大気圧推定値が低い時の所定値を大きく設定することで回避させることができ、いかなる場合にでも、パージ制御の開始時の空燃比の変動を最小限に抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸発燃料処理制御のフローチャートである。
【図2】蒸発燃料処理制御のタイムチャートである。
【図3】大気圧推定値に応じた各所定値と各テーブルとの関係を示す図である。
【図4】蒸発燃料処理装置のシステム構成図である。
【図5】蒸発燃料処理装置の制御系のブロック図である。
【図6】内燃機関と蒸発燃料処理装置との構成図である。
【図7】他の変形例において機関負荷の変化量と所定値との関係を示す図である。
【図8】他の変形例において機関負荷の変化量とパージバルブの開度との関係を示す図である。
【図9】従来において蒸発燃料処理制御のタイムチャートである。
【図10】従来において吸入空気量と空燃比との関係を示す図である。
【符号の説明】
2 内燃機関
44 燃料タンク
58 蒸発燃料処理装置
60 エバポ通路
66 パージ通路
62 キャニスタ
68 パージバルブ
82 吸気管圧力センサ
94 制御手段
174 アイドルスイッチ

Claims (2)

  1. 燃料タンク内に連通したエバポ通路と内燃機関の吸気系に連通したパージ通路との間には前記燃料タンクからの蒸発燃料を吸着保持するとともに大気の導入によってこの吸着保持された蒸発燃料をパージさせてパージガスを前記内燃機関に供給するキャニスタを設け、前記パージ通路途中にはパージ制御条件が成立するとパージ制御をするようにパージオンされて前記内燃機関へのパージガスの流量であるパージ量を制御するパージバルブを設け、前記内燃機関の吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサを設け、吸気管圧力と機関回転数とによって機関負荷を演算し、吸気管圧力が大気圧と等しくなる条件で前記吸気管圧力センサを用いて大気圧を推定し、この大気圧を推定して得た大気圧推定値と吸気管圧力と前記パージバルブの開度とによってパージ量を演算し、この演算されたパージ量に応じて前記パージバルブを作動制御する内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記大気圧推定値に応じてパージ制御を開始するパージ制御条件としての機関負荷の所定値を変更し、前記機関負荷が前記所定値以下の場合には前記パージ制御を禁止する制御手段を設けたことを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記所定値としてパージ開始判定空気量とパージ終了判定空気量とを設定し、前記大気圧推定値が高い程に、前記各所定値を小さく制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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