JP3900530B2 - ディップ成形品、ディップ成形用組成物およびディップ成形品の製造方法 - Google Patents
ディップ成形品、ディップ成形用組成物およびディップ成形品の製造方法 Download PDFInfo
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Description
技術分野
本発明はディップ成形品、ディップ成形用組成物およびディップ成形品の製造方法に関し、さらに詳しくは、ピンホールが極めて少なく、風合いが良好で、十分な強度を有するディップ成形品、該成形品の原料として好適なディップ成形用組成物および該成形品を効率よく製造するための製造方法に関する。
【0002】
背景技術
従来、ゴム手袋は、家事用、食品工業や電子部品製造業などの種々の工業用および医療用(特に手術用)など、幅広く使用されている。ゴム手袋には、ピンホールがなく、風合いがよく作業しやすいこと、および作業中に破れたりしないことが求められる。
【0003】
ゴム手袋として、天然ゴムラテックスをディップ成形して得られるものが多用されている。しかし、天然ゴムラテックス製の手袋には、ゴム成分中に微量存在する蛋白質により、使用者によってはアレルギーを引き起こす恐れがあるため、そのような懸念のない合成ゴムラテックス、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス製の手袋が提案されている。
【0004】
米国特許第2,880,189号には、アンモニアで中和された特定のカルボキシ変性されたアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックスと水不溶性の多価金属酸化物とを含むディップ成形用組成物が開示されている。このようなディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、アレルギーを引き起こす懸念が極めて少ないが、ピンホールが多いため、選別して、かなりの数の不良品を廃棄する必要が生じる。また、硫黄を含まない該ディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、300%伸長時の引張り応力が低い(風合いが良好である。)が、引張り強度に劣る(作業中に破れる懸念がある。)傾向がある。
【0005】
また、国際公開WO97/48765には、酸化亜鉛を含有しない、カルボキシ変性されたアクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、アンモニウムカゼイン、硫黄及び加硫促進剤からディップ成形された手袋が開示されている。このようなディップ成形品は、300%伸長時の引張り応力が比較的低く、引張り強度に優れるものの、ピンホールが多い。
【0006】
一方、ディップ成形品の製造においては、ディップ成形型表面に形成したディップ成形層を加硫させる為に、ディップ成形層を、通常、100〜130℃の温度で30分から1時間程度熱処理する加硫工程を経る。このような熱処理を行う為には、多大な熱エネルギーを必要とする為、よりエネルギー効率の良い製造方法が求められている。
【0007】
発明の開示
本発明の目的は、上記事情に鑑み、ピンホールが極めて少なく、風合いが良好で、十分な強度を有するディップ成形品を提供することにある。本発明の他の目的は該成形品の原料として好適なディップ成形用組成物を提供することにある。本発明のさらに他の目的は該成形品を生産性よく製造する方法を提供することにある。
【0008】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスのpHを制御すれば、硫黄加硫をしなくても十分な性能が発現するディップ成形品が得られることを見出し、この知見に基いて本発明を完成するに到った。
【0009】
かくして本発明のひとつの側面によれば、以下の解決手段が提供される。
共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスから成形されたディップ成形品であって、該ディップ成形品が水溶性多価金属塩によって架橋されており、かつ、含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも実質的に使用せずに成形されたことを特徴とするディップ成形品。
【0010】
本発明の他のひとつの側面によれば、以下の解決手段が提供される。
共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスを含むディップ成形用組成物であって、pHが8.5以上、かつ含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも実質的に含んでいないことを特徴とするディップ成形用組成物。
【0011】
本発明のさらに他のひとつの側面によれば、以下の解決手段が提供される。
ディップ成形用型に水溶性多価金属塩からなるラテックス凝固剤を付着させる工程、該型を、共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスを含み、pHが8.5以上、かつ、含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも実質的に含んでいないディップ成形用組成物に浸漬して、型表面上にディップ成形層を形成する工程、および、該ディップ成形層を乾燥した後で型から脱着する工程をこの順に含むことを特徴とするディップ成形品の製造方法。
【0012】
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明について詳述する。
本発明において、「共役ジエン系ゴムラテックス」とは、共役ジエン単量体およびエチレン性不飽和酸単量体を必須成分とする単量体混合物を重合して得られる共役ジエン−エチレン性不飽和酸共重合体ゴムラテックスをいう。単量体混合物は、上記2種の単量体のうち、エチレン性不飽和酸単量体よりも共役ジエン単量体をより多く含んでいることが好ましい。また、単量体混合物は、任意成分として、上記2種の単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体を含んでいても良い。
【0013】
本発明に用いられる共役ジエン系ゴムラテックスは、好ましくは共役ジエン単量体30〜90重量%、エチレン性不飽和酸単量体0.1〜20重量%及びこれらの単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体0〜69.9重量%からなる単量体混合物を重合して得られる共重合体のラテックスである。
【0014】
共役ジエン単量体は、特に限定されず、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン及びクロロプレン等を挙げることができる。これらの共役ジエン単量体は単独で又は2種以上を組合せて用いることができ、1,3−ブタジエン又はイソプレンが好ましく用いられる。
【0015】
共役ジエン単量体の使用量は、単量体混合物の好ましくは30〜90重量%、より好ましくは40〜85重量%、特に好ましくは50〜80重量%である。30重量%より少なくなるとディップ成形物の風合いが硬くなり、逆に90重量%より多くなると手袋としての保形性が得られなくなるとともに、引張強度が低下する傾向がある。
【0016】
エチレン性不飽和酸単量体は、カルボキシル基、スルホン酸基、酸無水物基等の酸性基を含有するエチレン性不飽和単量体であれば特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのエチレン性不飽和モノカルボン酸単量体;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸単量体;無水マレイン酸、無水シトラコン酸等のエチレン性不飽和多価カルボン酸無水物;スチレンスルホン酸等のエチレン性不飽和スルホン酸単量体;フマル酸モノブチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピル等のエチレン性不飽和多価カルボン酸部分エステル単量体;などを挙げることができる。これらのエチレン性不飽和酸単量体はアルカリ金属塩又はアンモニウム塩として用いることもできる。これらのエチレン性不飽和酸単量体は単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。これらのエチレン性不飽和酸単量体のうち、エチレン性不飽和カルボン酸が好ましく、エチレン性不飽和モノカルボン酸がより好ましく、特にメタクリル酸が好ましく用いられる。
【0017】
エチレン性不飽和酸単量体の使用量は単量体混合物の好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、特に好ましくは2〜6重量%である。0.1重量%より少なくなるとディップ成形物の引張強度が低下し、逆に20重量%より多くなるとディップ成形物の風合いが硬くなる。
【0018】
共役ジエン単量体およびエチレン性不飽和酸単量体と共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−シアノエチルアクリロニトリル等のエチレン性不飽和ニトリル単量体;スチレン、アルキルスチレン、ビニルナフタレン等のビニル芳香族単量体;フルオロエチルビニルエーテル等のフルオロアルキルビニルエーテル;(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド等のエチレン性不飽和アミド単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸テトラフルオロプロピル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸シアノメチル、(メタ)アクリル酸−2−シアノエチル、(メタ)アクリル酸−1−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸−2−エチル−6−シアノヘキシル、(メタ)アクリル酸−3−シアノプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和カルボン酸エステル単量体;ジビニルベンゼン、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート等の架橋性単量体;などを挙げることができる。これらのエチレン性不飽和単量体は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0019】
これらの中でもエチレン性不飽和ニトリル単量体、特にアクリロニトリルが好ましく用いられる。
【0020】
エチレン性不飽和単量体の使用量は、単量体混合物の好ましくは0〜69.9重量%、より好ましくは0〜59重量%、特に好ましくは14〜48重量%である。69.9重量%より多くなるとディップ成形物の風合いが硬くなる。
【0021】
共役ジエン系ゴムラテックスを製造する際の単量体混合物は、1,3−ブタジエン、アクリロニトリルおよびメタクリル酸からなるものであることが特に好ましく、その組成はそれぞれ、40〜79重量%、20〜45重量%および1〜15重量%の範囲であることが好ましく、54〜73重量%、25〜40重量%および2〜6重量%の範囲であることがより好ましい。
【0022】
本発明に用いられる共役ジエン系ゴムラテックスは、通常、乳化重合法で製造される。乳化重合する際の重合温度は、特に限定されないが、特に45℃以下で行うとラテックスを安定に製造することができ、しかも、機械的強度が高く、風合いが柔らかなディップ成形品が得られるので好ましい。乳化重合する際の重合温度は、10〜45℃の範囲であることがさらに好ましい。
【0023】
共役ジエン系ゴムラテックスの製造において、単量体混合物の添加方法は特に限定されず、単量体混合物を重合反応器に一括して仕込む方法、単量体混合物を重合反応器に連続的に供給する方法、単量体混合物の一部を重合反応器に仕込み、その残りの単量体を重合反応器に連続的に供給する方法等のいずれを採用してもよい。
【0024】
共役ジエン系ゴムラテックスの製造において用いられる重合開始剤は、特に限定されないが、具体例としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過リン酸カリウム、過酸化水素等の無機過酸化物;ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−α−クミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル等のアゾ化合物等を挙げることができる。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。無機又は有機の過酸化物開始剤は、ラテックスを安定して製造することができ、しかも、機械的強度が高く、風合いが柔らかなディップ成形物が得られるので好ましく用いられる。重合開始剤の使用量は、その種類によって若干異なるが、単量体混合物100重量部に対して、0.01〜1.0重量部であることが好ましい。
【0025】
また、無機又は有機の過酸化物開始剤は還元剤との組み合わせで、レドックス系重合開始剤として使用することができる。この還元剤としては、特に限定されないが、硫酸第一鉄、ナフテン酸第一銅等の還元状態にある金属イオンを含有する化合物;メタンスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸化合物;ジメチルアニリン、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム等のアミン化合物;などが挙げられる。これらの還元剤は単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。還元剤の使用量は、その種類によって若干異なるが、過酸化物1重量部に対して0.03〜10重量部であることが好ましい。
【0026】
これらの開始剤のうち、過酸化物開始剤と還元剤とを組み合わせたレドックス系重合開始剤が好ましい。
【0027】
共役ジエン系ゴムラテックスの製造に用いられる乳化剤は、特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等の非イオン性乳化剤;ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸の如き脂肪酸の塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤;アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド、ベンジルアンモニウムクロライド等のカチオン性乳化剤;α,β−不飽和カルボン酸のスルホエステル、α,β−不飽和カルボン酸のサルフェートエステル、スルホアルキルアリールエーテル等の共重合性乳化剤などを挙げることができる。特に、アニオン性乳化剤又は非イオン性乳化剤が好適に用いられる。これらの乳化剤は単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。乳化剤の使用量によりディップ成形用ラテックスの化学的安定性が変化するので、単量体混合物に対して、通常、0.1〜9重量%の範囲で使用する。
【0028】
なお、乳化重合に際して、必要に応じて分子量調整剤、粒径調整剤、老化防止剤、キレート化剤、酸素捕捉剤等の重合助剤(重合副資材)を使用することができる。
【0029】
共役ジエン系ゴムラテックスの粒子径は、透過型電子顕微鏡による観察で測定される数平均粒子径が、好ましくは60〜300nm、より好ましくは80〜150nmである。なお、この粒子径は、乳化剤および重合開始剤の使用量を調節するなどして、所望の値に調整できる。
【0030】
本発明のディップ成形用組成物は、かかる共役ジエン系ゴムラテックスを含むものであって、そのpHを8.5以上、好ましくは9.5〜13、より好ましくは10.5〜12に調整し、かつ、含硫黄加硫剤と該加硫剤用の加硫促進剤と酸化亜鉛とをいずれも実質的に含まないようにすることによって得られる。ディップ成形組成物のpHが8.5未満であると、ディップ成形品の強度が低下し、pH13を超える範囲に調整することは、かなりの困難が伴う。
【0031】
本発明において、含硫黄加硫剤とは、可塑性体である共役ジエン系ゴムの高分子鎖を網目状に架橋結合しうる物質であり、硫黄はその代表である。含硫黄加硫剤は、無機系含硫黄加硫剤と有機系含硫黄加硫剤とに大別され、前者の具体例としては、硫黄(粉末硫黄、硫黄華、脱酸硫黄、沈殿硫黄、コロイド硫黄、高分子性硫黄、不溶性硫黄)、一塩化硫黄が挙げられ、又、後者の具体例としては、モルフォリジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド等の熱解離により活性硫黄を放出しうるものが挙げられる。その他の有機系含硫黄加硫剤の具体例は、社団法人日本ゴム協会編、「ゴム工業便覧 第4版」(平成6年1月、日本ゴム協会発行)III配合薬品 1.加硫剤に記載されている。
【0032】
本発明において、加硫促進剤とは、含硫黄加硫剤の存在下において、加硫反応を促進することにより、加硫時間の短縮、加硫温度の低下、又は含硫黄加硫剤の減少の効果を有する物質をいう。加硫促進剤の具体例は、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛等のチアゾール系加硫促進剤、ジフェニルチオウレア等のチオウレア系加硫促進剤、ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤、ヘキサメチレンテトラミン等の、アルデヒド・アンモニア及びアルデヒド・アミン系加硫促進剤が挙げられる。その他の加硫促進剤の具体例は、社団法人日本ゴム協会編、「ゴム工業便覧 第4版」(平成6年1月、日本ゴム協会発行)III配合薬品 3.加硫促進剤に記載されている。
【0033】
含硫黄加硫剤が存在すると、ディップ成形品におけるピンホールが多くなる。含硫黄加硫剤を「実質的に含まない」とは、全く含まないことが特に好ましいことであるが、本発明の目的を損なわない範囲、例えば共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、好ましくは0.4重量部以下、より好ましくは0.2重量部以下、更に好ましくは0.1重量部未満、特に好ましくは0.05重量部未満をいう。
【0034】
該加硫剤用の加硫促進剤が存在すると、ディップ成形品におけるピンホールが多くなる。加硫剤用の加硫促進剤を「実質的に含まない」とは、全く含まないことが特に好ましいことであるが、本発明の目的を損なわない範囲、例えば共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、好ましくは0.4重量部以下、より好ましくは0.2重量部以下、更に好ましくは0.1重量部未満をいう。
【0035】
酸化亜鉛が存在すると、ディップ成形品におけるピンホールが多くなる。酸化亜鉛を「実質的に含まない」とは、全く含まないことが特に好ましいことであるが、本発明の目的を損なわない範囲、例えば共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、好ましくは0.7重量部以下、より好ましくは0.3重量部以下、更に好ましくは0.1重量部以下をいう。
【0036】
「含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも実質的に使用せずに成形する」あるいは「含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも実質的に含んでいない」とは、含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも全く使用しない、あるいはいずれも全く含まないことが特に好ましいことであるが、本発明の目的を損なわない範囲、例えば共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、含硫黄加硫剤が0.4重量部以下、該加硫剤用の加硫促進剤が0.4重量部以下、および酸化亜鉛が0.7重量部以下、更に好ましくは、含硫黄加硫剤が0.2重量部以下、該加硫剤用の加硫促進剤が0.2重量部以下、および酸化亜鉛が0.3重量部以下をいう。
【0037】
本発明のディップ成形用組成物のpHを調整するためには、塩基性物質を添加する。この塩基性物質としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩;アンモニア;トリメチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン化合物が挙げられる。なかでも、アルカリ金属の水酸化物および/またはアンモニアが好ましく、アルカリ金属の水酸化物がより好ましい。これらの塩基性物質は、添加の際の凝集物発生を防ぐために、通常、1〜40重量%、好ましくは2〜15重量%の濃度の溶液、好ましくは水溶液、の状態で添加する。
【0038】
ディップ成形用組成物のpHを調整する方法としては、予め共役ジエン系ゴムラテックスのpHを調整するか、共役ジエン系ゴムラテックスと所望によりその他の配合剤とを混合した後にpHを調整する方法が挙げられるが、最終的にディップ成形用組成物のpHが所望の範囲になる方法であれば特に限定されない。
【0039】
ディップ成形用組成物の全固形分濃度は、通常、5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、より好ましくは20〜40重量%である。この濃度が低すぎると、所望の厚みを有するディップ成形品を得るのが難しくなり、逆に高すぎると、ディップ成形用組成物の粘度が高くなって取り扱いが困難となったり、ディップ成形品の厚みムラが生じ易くなる。
【0040】
本発明のディップ成形用組成物は、本発明の目的を損なわない範囲において、通常配合される、老化防止剤、分散剤、増粘剤、顔料、充填剤、軟化剤などを配合してもよい。また、本発明の目的を損なわない限り、天然ゴムラテックス、イソプレンゴムラテックス等のその他のラテックスを併用することもできる。
【0041】
本発明のディップ成形用組成物は、従来のディップ成形用組成物において通常行われる熟成工程を経る必要がない。この熟成を行わなくとも、十分な強度を有するディップ成形品が得られるので、ディップ成形品の製造は簡便である。
【0042】
本発明において使用する水溶性多価金属塩は、周期律表第2、12および13族金属の塩であり、かつ、25℃における水100重量部への溶解度が5重量部以上、好ましくは20重量部以上のものである。この水溶性多価金属塩は、水相中に分散しているラテックス粒子の安定性を低下させ、ラテックス粒子を凝固させる作用を有する。
【0043】
水溶性多価金属塩の具体例としては、塩化バリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどのハロゲン化物;硝酸バリウム、硝酸カルシウム、硝酸亜鉛などの硝酸塩;酢酸バリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛など酢酸塩;硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウムなどの硫酸塩などが挙げられる。なかでも、塩化カルシウム、硝酸カルシウムが好ましい。これらの水溶性多価金属塩は、水溶液の状態で使用することが好ましい。水溶液とした場合の濃度は、水溶性多価金属塩の種類によっても異なるが、通常、5〜70重量%、好ましくは20〜50重量%である。使用する際の水溶液温度は、通常、0〜90℃、好ましくは30〜70℃である。
【0044】
本発明のディップ成形品は、ディップ成形型表面上に、ディップ成形用組成物および水溶性多価金属塩からなるラテックス凝固剤によりディップ成形層を形成する工程、およびディップ成形層を乾燥した後に型から脱着する工程をこの順に含む製造方法により得られる。
【0045】
ディップ成形層を形成する工程は、アノード凝着浸漬法およびティーグ凝着浸漬法に大別される。厚みムラの少ないディップ成形品が得られる点で、前者の方法でディップ成形層を形成することが好ましい。
【0046】
アノード凝着浸漬法は、ディップ成形用型を水溶性多価金属塩からなるラテックス凝固液に浸漬して、型表面にラテックス凝固液を付着させる工程、該型を本発明のディップ成形用組成物に浸漬して型表面上にディップ成形層を形成する工程をこの順に含む。また、ティーグ凝着浸漬法は、ディップ成形用型を本発明のディップ成形用組成物に浸漬して型表面上にディップ成形用組成物皮膜を形成する工程、該型を水溶性多価金属塩からなるラテックス凝固液に浸漬して型表面上にディップ成形層を形成する工程をこの順に含む。両者の方法をそれぞれ繰り返したり、交互に繰り返して厚い膜厚を有するディップ成形層を形成することもできる。
【0047】
ディップ成形する際のディップ成形用型の型温およびディップ成形用組成物の温度は、通常、室温〜90℃、好ましくは40〜80℃である。アノード凝着浸漬法における、ディップ成形用型をラテックス凝固液に浸漬する時間およびラテックス凝固液が付着したディップ成形用型をディップ成形用組成物に浸漬する時間は、所望の厚みのディップ成形層が得られるよう、適宜調整すればよい。
【0048】
得られたディップ成形層は、乾燥する前に、水洗することが好ましい。ここで水洗とは、ディップ成形層を水、好ましくは40〜70℃の温水に2〜60分程度浸漬し、水溶性不純物(例えば、余剰の乳化剤や水溶性多価金属塩など)を除去することをいう。この操作は、ディップ成形層を乾燥した後に行ってもよいが、より効率的に水溶性不純物を除去できる点から、乾燥前に行うのが好ましい。この操作を行うことで、ディップ成形品の引張強度が飛躍的に向上する。
【0049】
このようにして得られたディップ成形層は、含水率が高いので、乾燥する必要がある。乾燥は、ディップ成形層の含水率が好ましくは5重量%以下、より好ましくは2重量%以下となるように行う。乾燥を行う方法としては、赤外線や熱空気による外部加熱または高周波による内部加熱による方法が採用できる。なかでも、熱空気による乾燥が好ましい。乾燥温度は、通常、60〜95℃、好ましくは70〜85℃であり、乾燥時間は、通常、10〜120分程度である。
【0050】
乾燥により、ディップ成形層は、十分な強度を有するようになるので、これをディップ成形用型から脱着することによって、ディップ成形品が得られる。脱着方法は、手で成形用型からはがしたり、水圧や圧縮空気の圧力によりはがしたりする方法が採用される。
【0051】
脱着する前に、さらに100〜150℃の温度で、10〜120分の熱処理を行ってもよいが、本発明のディップ成形用組成物は、前述の乾燥のみでも十分な強度を有するディップ成形品が得られる。また、脱着後、所望により、さらに60〜120℃の温度で、10〜120分の熱処理を行ってもよい。
【0052】
本発明のディップ成形品において、共役ジエン系ゴムラテックス中の結合エチレン性不飽和酸の酸基モル量に対する使用した水溶性多価金属塩由来の多価金属モル量の比が、0.2〜1.5であることが好ましく、0.3〜1.3であることがより好ましく、0.35〜0.8であることが特に好ましい。この比がこの範囲にあると、ディップ成形品の引張強度に優れる。
【0053】
この比は、ディップ成形品を高温で灰化し、灰化分を塩酸によって、金属塩素化物とし、含有する水溶性多価金属塩由来の多価金属モル量を定量した値を、そのディップ成形品を構成する共役ジエン系ゴムラテックス中の結合エチレン性不飽和酸の酸基モル量で除して求める。なお、多価金属モル量を定量する際に、水溶性多価金属塩に由来しないものの、同じ多価金属として定量されうる成分が混入する場合には、その量を補正して計算する。
【0054】
この比は、共役ジエンゴムラテックス中の結合エチレン性不飽和酸量、ディップ成形用組成物pH、水溶性多価金属塩濃度および/または浸漬条件などを適宜調整することにより、所望の値に調整できる。
【0055】
本発明のディップ成形品としては、300%伸張時の引張り応力が、4.5MPa未満、好ましくは3.5MPa未満、より好ましくは3.0MPa未満の風合いに優れ、かつ、引張り強度が20MPa以上、好ましくは25MPa以上、より好ましくは30MPa以上のものが容易に得られる。
【0056】
なお、引張り応力および引張り強度とは、実施例に記載の方法で測定されたものをいう。
【0057】
本発明のディップ成形品は、厚みが約0.1〜約3ミリのものが製造でき、特に厚みが約0.1〜約0.3ミリの薄手のものに好適に使用できる。具体的には、哺乳瓶用乳首、スポイト、導管、水枕、などの医療用品;風船、人形、ボールなどの玩具や運道具;加圧成形用バック、ガス貯蔵用バックなどの工業用品;手術用、家庭用、農業用、漁業用および工業用の手袋;指サックなどが挙げられる。特に、薄手の手術用手袋に好適である。
【0058】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。なお、実施例中の「部」及び「%」は特に断りのない限り、重量基準である。
〔物性評価方法〕
(pH値)
pHメーター(M12:HORIBA社製)を用いて25℃で測定した。ラテックスは固形分濃度45%、ディップ成形用組成物は固形分濃度30%で測定した。
(300%伸長時の引張り応力および引張り強度)
ASTM−D412に準じて、ディップ成形したゴム手袋をダンベル(Die−c)で打ち抜いて、試験片を作製した。試験片を、テンシロン万能試験機(RTC−1225A:株式会社オリエンテック製)を用いて、引張速度500mm/分で、300%伸長時の引張り応力および破断時の引張り強度を測定した。
【0059】
300%伸長時の引張り応力の値が小さい程、ディップ成形品の風合いに優れる。
(ゴム手袋の透明性)
ディップ成形したゴム手袋の透明性を目視にて判断した。
(ピンホール発生数)
ゴム手袋内に水を満たし、30分経過後に、内部の水が手袋外表面へ漏れ出ている箇所を1個のピンホールとし、ピンホール発生個数を測定した。なお、1サンプルについてゴム手袋を100枚作成し、全数のゴム手袋において発生したピンホールの全個数を測定した。
(共役ジエン系ゴムラテックスの結合メタクリル酸量)
重合反応終了後の共重合体ラテックスを一部採取し、残存する未反応の単量体を除去した後、JIS K 6392に従い、凝固乾燥して固形状ゴムを得た。
【0060】
約0.2gの上記の固形状ゴム試料を精秤し、これを100mlのピリジンに溶解させた溶液を、窒素雰囲気下、チモールフタレンを指示薬として用い、0.02規定のアルコール性水酸化カリウム溶液にて、共重合体中のカルボキシル基の中和滴定を行った。固形ゴム中のカルボキシル基の中和に要した水酸化カリウム量から、固形ゴム中の結合メタクリル酸量(重量%換算)を求めた。
(ディップ成形品における多価金属/結合メタクリル酸モル比)
0.5gのディップ成形品を精秤し、金属ルツボに入れて、これを600℃の電気炉内で、2時間処理し、灰化させた。その後、金属ルツボ内に残った灰分を0.1規定の塩酸水溶液10gで溶解し、その中に溶解している水溶性多価金属塩に由来する多価金属塩素化物濃度を、塩化カルシウム水溶液を検量線として、キャピラリー電気泳動で測定した。
【0061】
キャピラリー電気泳動の測定条件は下記に示す。
測定機器:CAPI−3200 CAPILLARY ELECTROPHORESIS SYSTEM(大塚電子株式会社製)
緩衝液 :2mM イミダゾール
5mM 2−ヒドロキシ−イソ酪酸
100μl 酢酸/100ml蒸留水
波長 :215nm
印加電圧:25kV
測定方法:インダイレクト法
多価金属モル量(R)は、下記(1)式から求めた。
【数1】
【0062】
(ここで、
C:0.1規定塩酸10gに溶解した多価金属塩素化物濃度(重量%:塩化カルシウム換算)
MCaCl2:塩化カルシウムの分子量=111)
ここで使用したディップ成形品中における結合メタクリル酸モル量(M)は、共役シエン系ゴムラテックスのみを使用した場合は、下記(2)式から求めた。
【数2】
【0063】
なお、ディップ成形用組成物中に共役ジエン系ゴムラテックス以外の成分を含む場合は、その配合に応じて、ディップ成形品中のゴム成分量の補正を行った。
RとMの値から、RをMで除して、ディップ成形品における多価金属/結合メタクリル酸モル比とした。
【0064】
(製造例1〜6)
窒素置換した耐圧重合反応器に、表1に示す単量体の合計100部、分子量調整剤としてt−ドデシルメルカプタン0.5部、軟水132部、乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5部、重合開始剤として過硫酸カリウム0.3部、および還元剤としてエチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.05部を仕込み、重合温度を37℃に保持して30時間反応させた後、反応停止剤としてジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.1部を添加して重合を終了した。いずれも、重合転化率は97%以上であった。
【0065】
得られたラテックスから未反応単量体を除去した後、28%アンモニア水により共重合体ラテックスのpHを調整して、固形分濃度45%、pH8.0の共役ジエン系ゴムラテックスA〜Fを得た。
【0066】
【表1】
【0067】
(実施例1)
共役ジエン系ゴムラテックスAを、5%水酸化カリウム水溶液でpH10.0に、固形分濃度を30%に調整し、これをディップ成形用組成物とした。
【0068】
水溶性多価金属塩として硝酸カルシウム20部、ノニオン性乳化剤(エマルゲン−810:花王(株)製品)0.05部、および水80部を混合して得たラテックス凝固剤水溶液に、60℃に加温されたディップ成形用手袋型を10秒間浸漬した後、引き上げて60℃で10分間乾燥して水溶性多価金属塩を型表面に付着させた。
【0069】
次に、この凝固剤の付着した手袋型を、上記のディップ成形用組成物に15秒間浸漬した後、引き上げて、手袋型表面にディップ成形層を形成した。これを20℃で5分間乾燥し、さらに、80℃で20分乾燥して、手袋型表面に固形皮膜物を得た。最後にこの固形皮膜物を手袋型から剥し、厚みが0.1〜0.2ミリの手袋形状のディップ成形品(以下も同様である。)を得た。このディップ成形品の評価結果を表2に示す。
【0070】
(実施例2)
ディップ成形用組成物のpHを、5%水酸化カリウム水溶液でpH11.0に調整する以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0071】
(実施例3)
80℃で20分乾燥した後、さらに120℃で20分熱処理してディップ成形品を得る以外は、実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0072】
(実施例4)
80℃で20分の乾燥を行う前に、ディップ成形層を有する手袋型を、50℃の蒸留水に5分浸漬して水溶性不純物の除去操作を行う以外は実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。
【0073】
(実施例5および6)
共役ジエン系ゴムラテックスAに代えて、それぞれ、表1に示す共役ジエン系ゴムラテックスBまたはCを用いた以外は、実施例4と同様に行った。結果を表2に示す。
【0074】
(実施例7および8)
共役ジエン系ゴムラテックスAに代えて、それぞれ、表1に示す共役ジエン系ゴムラテックスDまたはEを用いた以外は、実施例4と同様に行った。結果を表2に示す。
【0075】
(実施例9)
白色顔料として、酸化チタン0.1部、40%のβ−ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩水溶液0.05部および水0.1部をボールミルで混合し、酸化チタン分散液を得た。この分散液0.25部と、共役ジエン系ゴムラテックスE250部(固形分100部に相当する。)とを混合した後、5%水酸化カリウム水溶液でpH11.0に、固形分濃度を30%に調整したものをディップ成形用組成物とした。
このディップ成形用組成物を使用する以外は、実施例8と同様に行った。結果を表2に示す。
【0076】
(比較例1)
2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛1部、硫黄1.5部、酸化亜鉛1部、40%のβ−ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩水溶液0.5部、および水3.4部をボールミルで混合し、加硫剤分散液を得た。この加硫剤分散液7.4部と、共役ジエン系ゴムラテックスA250部(固形分100部に相当する。)と混合した後、5%水酸化カリウム水溶液でpH10.0に、固形分濃度を30%に調整したものを、1日熟成し、これをディップ成形用組成物とした。このディップ成形用組成物を使用する以外は、実施例3と同様に行った。結果を表2に示す。
【0077】
(比較例2)
2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛1部、硫黄1.5部、40%のβ−ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩水溶液0.5部、および水2.5部をボールミルで混合し、加硫剤分散液を得た。この加硫剤分散液5.4部と、共役ジエン系ゴムラテックスA250部(固形分100部に相当する。)と混合した後、5%水酸化カリウム水溶液でpH10.0に、固形分濃度を30%に調整したものを、1日熟成し、これをディップ成形用組成物とした。このディップ成形用組成物を使用する以外は、実施例3と同様に行った。結果を表2に示す。
【0078】
(比較例3)
酸化亜鉛1部、40%のβ−ナフタレンスルホン酸−ホルマリン縮合物のナトリウム塩水溶液0.5部、および水0.5部をボールミルで混合し、酸化亜鉛分散液を得た。この分散液2.0部と、共役ジエン系ゴムラテックスA250部(固形分100部に相当する。)と混合した後、5%水酸化カリウム水溶液でpH10.0に、固形分濃度を30%に調整したものを、1日熟成し、これをディップ成形用組成物とした。このディップ成形用組成物を使用する以外は、実施例3と同様に行った。結果を表2に示す。
【0079】
(比較例4)
共役ジエン系ゴムラテックスAのpHは8.0のままであり、固形分濃度を30%に調整したものをディップ成形用組成物に使用した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。但し、手袋型から手袋形状のディップ成形品を剥す際に、そのディップ成形品が延びたり、破れたりする為、満足な手袋形状を有するディップ成形品を得ることができなかった。
【0080】
(比較例5)
共役ジエン系ゴムラテックスAに代えて、共役ジエン系ゴムラテックスFを使用する以外は、実施例2と同様に行った。結果を表2に示す。但し、手袋型から手袋形状のディップ成形品を剥す際に、そのディップ成形品が延びたり、破れたりする為、満足な手袋形状を有するディップ成形品を得ることができなかった。
【0081】
【表2】
【0082】
表2の結果から以下のことがわかる。
【0083】
硫黄、加硫促進剤および酸化亜鉛を含むディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、風合いおよび引張強度は比較的良好であるが、ピンホール数が非常に多い。(比較例1)
酸化亜鉛を含まず、硫黄加硫して得られるディップ成形品は、風合いが良好であるが、引張強度が低下し、ピンホール数が多い。(比較例2)
硫黄および加硫促進剤を含まないディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、風合いは比較的良好であるが、引張強度が低下し、ピンホール数がかなり多い。(比較例3)
硫黄、加硫促進剤および酸化亜鉛を含まないものの、pHが本発明で規定する範囲未満のディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、風合いに優れるものの、引張強度に極めて劣り、ディップ成形品として不適である。(比較例4)
エチレン性不飽和酸単量体を共重合していない共役ジエン系ゴムラテックスを使用して得られるディップ成形品は、風合いに優れるものの、引張強度に極めて劣り、ディップ成形品として不適である。(比較例5)
これらの比較例に比べ、本発明で規定する範囲内のディップ成形用組成物から得られるディップ成形品は、風合いおよび引張強度に優れ、ピンホール数が極めて少ない。また、実施例1〜8のディップ成形品は透明であり、所望により、着色したものも容易に製造できることが想到される。
【0084】
また、実施例2と3とを比較すると、加硫に必要な熱処理を加えなくとも、十分な引張強度を有するディップ成形品が得られていることがわかる。
【0085】
さらに、乾燥前の水洗を行うことにより、風合いに優れ、かつ引張強度が飛躍的に向上したディップ成形品が得られる。(実施例4〜9)
【0086】
産業上の利用可能性
本発明のディップ成形品は、ピンホールが少なく、風合いが良好で、かつ、十分な強度を有する。また、透明なディップ成形品も容易に得られる。本発明のディップ成形用組成物は前記のディップ成形品の製造原料として好適であり、本発明の製造方法は、前記のディップ成形品を生産性良く生産できる。
Claims (7)
- 共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスから成形されたディップ成形品であって、
該ディップ成形品が、周期律表第2、12および13族金属の塩であり、25℃における水100重量部への溶解度が5重量部以上であって、ハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩および硫酸塩よりなる群から選ばれた水溶性多価金属塩によって架橋されており、
共役ジエン系ゴムラテックス中の結合エチレン性不飽和酸の酸基モル量に対する、使用した水溶性多価金属塩由来の多価金属モル量の比が0.2〜1.5であり、
かつ、共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、含硫黄加硫剤が0〜0.4重量部、該加硫剤用の加硫促進剤が0〜0.4重量部、および酸化亜鉛が0〜0.7重量部、を使用して成形され、
300%伸張時の引張り応力が、4.5MPa未満であり、かつ、
引張り強度が20MPa以上であることを特徴とする
ディップ成形品。 - 共役ジエン系ゴムラテックスが、共役ジエン単量体30〜90重量%、エチレン性不飽和酸単量体0.1〜20重量%およびこれらと共重合可能なその他のエチレン性不飽和単量体0〜69.9重量%を共重合したものである請求項1に記載のディップ成形品。
- 共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、含硫黄加硫剤が0〜0.2重量部、該加硫剤用の加硫促進剤が0〜0.2重量部、および酸化亜鉛が0〜0.3重量部である請求項1に記載のディップ成形品。
- 含硫黄加硫剤、該加硫剤用の加硫促進剤および酸化亜鉛をいずれも使用せずに成形された請求項1に記載のディップ成形品。
- 共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスを含むディップ成形用組成物であって、pHが9.5〜13であり、かつ共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、含硫黄加硫剤が0〜0.4重量部、該加硫剤用の加硫促進剤が0〜0.4重量部、および酸化亜鉛が0〜0.7重量部、を含んでいることを特徴とするディップ成形用組成物。
- ディップ成形用型に、周期律表第2、12および13族金属の塩であり、25℃における水100重量部への溶解度が5重量部以上であって、ハロゲン化物、硝酸塩、酢酸塩および硫酸塩よりなる群から選ばれた水溶性多価金属塩からなるラテックス凝固剤を付着させる工程、
該型を、共役ジエン単量体とエチレン性不飽和酸単量体を共重合した共役ジエン系ゴムラテックスを含み、pHが9.5〜13であり、かつ、共役ジエン系ゴムラテックスの固形分100重量部に対して、含硫黄加硫剤が0〜0.4重量部、該加硫剤用の加硫促進剤が0〜0.4重量部、および酸化亜鉛が0〜0.7重量部、を含んでいるディップ成形用組成物に浸漬して、型表面上にディップ成形層を形成する工程、および、
該ディップ成形層を乾燥した後で型から脱着する工程をこの順に含み、
共役ジエン系ゴムラテックス中の結合エチレン性不飽和酸の酸基モル量に対する、使用した水溶性多価金属塩由来の多価金属モル量の比が0.2〜1.5であることを特徴とする
ディップ成形品の製造方法。 - ディップ成形層を乾燥する前に、ディップ成形層を水洗する工程を含む請求項6に記載のディップ成形品の製造方法。
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