JP3894981B2 - トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と有機溶剤からなる溶液とその用途 - Google Patents

トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と有機溶剤からなる溶液とその用途 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は養殖用または定置用の漁網、あるいは、漁網に使用される浮き子とロープなどの資材などに対し使用することにより、腔腸動物、貝類、管棲多毛類、および、その他の海棲付着生物による汚損を防止し、さらに、有効成分が有機溶剤に可溶であるために、網染めの作業性などが大きく改善された漁網防汚剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
養殖用または定置用の漁網類は、海中に長期間保持されるため、ヒドロ虫などの腔腸動物、貝類、管棲多毛類、海藻類、コケムシ、軟体動物類などの海棲汚損生物が激しく付着する。汚損生物の付着は、漁網に大きな経済的損失を与えるため、多大の労力と費用をかけて、これら被汚損対象物の保守に努めているのが現状である。
【0003】
これまで、付着生物への対策として種々の研究、提案がなされてきた。実用的には一連の有機錫化合物が有効であることが知られている。しかし、有機錫化合物は概して毒性が強く、これらを含有する商品を不用意に取り扱うと取扱者に障害を及ぼす恐れがあるうえに、環境を破壊する可能性もある。この様な理由から低公害性の水中防汚剤の出現が望まれるようになった。
【0004】
たとえば、特公昭51−10849号公報にはベンゾチアゾール化合物を有効成分とする水中防汚塗料が、特開昭60−38306号公報、特開昭63−284275号公報、特公平1−11606号公報にはテトラアルキルチウラムジスルフィッド化合物とその他の水中防汚剤化合物とを組み合わせた種々の漁網用防汚剤、防汚塗料組成物、漁網防汚用溶液が、特公昭61−50984号公報には3−イソチアゾロン化合物を有効成分とする海洋構築物の汚染防止剤が、特公平1−20665号公報、特公平2−24242号公報、特開昭53−9320号公報、特開平5−201804号公報、特開平6−100405号公報、特開平6−100408号公報などにはマレイミド化合物を有効成分とする防汚塗料がそれぞれ開示されている。
【0005】
しかし、これらの防汚剤は、いずれもヒドロ虫、オベリアなどの腔腸動物に対する付着防止効果が弱く、腔腸動物発生海域では使用できなかった。腔腸動物発生海域とは、主に、定置網の使用される東北地方と北海道沿岸である。ヒドロ虫は漁網に付着すると、短期間にすさまじい勢いで繁殖し、網目を完全に塞いでしまい、漁網としての用をなさなくする。また、ヒドロ虫の体の一部が網に残存すると、その部分から再びヒドロ虫が繁殖するので、除去作業は完全に行わなければならないが、ヒドロ虫は非常に強固に付着するため、完全に除去するのは極めて困難である。
【0006】
以上述べた理由より、ヒドロ虫は最も被害が大きい上に、最も対策が難しい海棲付着生物である。従って、特に最近ではヒドロ虫などの腔腸動物に有効な定置網用防汚剤の開発が熱望されてきている。
ところで、特開平6−157219号公報には、水不溶性ジチオカルバミン酸金属塩を有効成分とする腔腸動物付着防止用水中防汚剤が開示されている。しかし、これらの化合物はキシレンなどの有機溶剤に不溶であるため、得られた防汚剤は有効成分を分散させた分散型となる。このような分散型漁網防汚剤は、使用前によく撹拌、混合しなければ、その効力を充分に発揮しないため、網染めとよばれる防汚加工処理時の作業性が非常に悪い。また、長期間、放置しておくと、有効成分が沈降、凝集し、再分散しなくなるおそれもある。
【0007】
一方、養殖用漁網に付着する生物のうち、貝類と管棲多毛類に対しては、先に記した従来の防汚剤では、その付着防止効果が弱く、これらの生物の付着を防止することはできなかった。養殖用漁網における貝類や管棲多毛類の付着による具体的な被害としては、第一に、エサやりや網替えなど、漁網を海上に持ち上げる作業の際、これらの生物の付着によって漁網の重量が増大し、作業が困難になる事、第二に、これらの付着生物は硬い石灰質で覆われているため、魚に傷をつけ、商品価値を落とすおそれがある事、第三に、これらの付着生物は、非常に強固に付着するため、除去作業が極めて困難である事などがあげられる。
【0008】
このように、養殖用漁網の場合、貝類と管棲多毛類による被害は、他の付着生物による被害と比べ特に大きく、そして、これらの生物の付着を防止するのは、従来の防汚剤では難しい。従って、貝類と管棲多毛類に有効な養殖網用防汚剤の開発も強く望まれている。
貝類に対しては銅が有効である事が知られており、事実、銅系の漁網防汚剤が貝類と管棲多毛類に対し効果があることが確認された。しかし、銅系の漁網防汚剤には、様々な欠点がある。例えば、重金属の銅を利用しているため環境に悪影響を及ぼす可能性がある事、処理した漁網が硬く、そして、重くなるためエサやりや網替え時の作業性が悪い事、値段が高い事、一度使用した漁網を再度、銅系漁網防汚剤で処理すると効力が低下する事などである。加えて、銅系の漁網防汚剤の最大の欠点は、有効成分がキシレンなどの有機溶剤に溶解しないため、得られた防汚剤が分散型となることである。分散型漁網防汚剤の欠点は、前述した通りである。
【0009】
ところで、米国特許第3211679号明細書には、トリフェニルボラン−錯化合物を、船底船底塗料に用いることついて記載されている。この明細書には、トリフェニルボラン錯化合物の置換されてもよいピリジン塩や炭素数4から20までのアルキルアミン塩が、有効成分として25重量%以上含有する防汚塗料が記載されている。
【0010】
これらのトリフェニルボラン−アミン錯化合物は、船底塗料組成物すなわち、有機溶剤には本質的に不溶であると記載がされており、船底塗料として使用する場合も、有機溶剤に溶解させるのではなく、微結晶化やサスペンジョン化など分散させて使用すると明細書2頁に記載されている。したがって、従来、トリフェニルボラン−アミン錯化合物は、有機溶剤に溶解しないものとして、しられていた化合物であった。
【0011】
加えて、本特許明細書には当該錯化合物をキシレンなどの有機溶剤に溶解させることにより、網染めの作業性などが大きく改善された漁網防汚剤を与えることについて全く示唆されていない。加えて、当該錯化合物を有効成分として利用するヒドロ虫などの腔腸動物、あるいは、貝類、および、管棲多毛類に対する防汚効果が特にすぐれている漁網防汚剤についても示唆されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、主に定置用漁網に付着するヒドロ虫などの腔腸動物、および、貝類や管棲多毛類などの養殖用漁網に付着するいずれの生物群に対しても、すぐれた防汚効果を示す、漁網防汚剤を得ることにある。有機溶剤に溶解する当該漁網防汚剤の有効成分を提供すること、さらに、当該漁網防汚剤としての用途さらに、有効成分が有機溶剤に溶解するため、網染めの作業性などが著しく改善された有機溶剤溶解型の漁網防汚剤を提供することを目的とする。
【0013】
また、重金属を含有しない低公害性の防汚剤を提供する事を、あわせて目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した従来の水中防汚剤の諸欠点を克服するために、鋭意研究に努力した結果、漁網防汚剤として有効な効果を示すものであって、作業性が大きく改善できる溶液として得られる漁網防汚剤であり、加えて低毒性であるために環境へ与える影響が少ない漁網防汚剤を発明した。
【0015】
すなわち、トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と有機溶剤などからなる溶液が、ヒドロ虫などの腔腸動物、フジツボ、ムラサキイガイ、カキ、セルプラなどの貝類、および、カサネカンザシ、ヒトエカンザシ、ヤッコカンザシ、ウズマキゴカイなどの管棲多毛類、あるいはその他の生物の付着に対してすぐれた防汚効果を示すことが見出された。これは、有機溶剤、すなわち溶液になっているため、特に網染めにおいて極めて作業性のよい、実用的な製剤が可能であることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0016】
なお、トリフェニルボラン−メチルアミン錯化合物、トリフェニルボラン−エチルアミン錯化合物、トリフェニルボラン−ピリジン錯化合物などについては、キシレンなどの有機溶剤に対する溶解度が低く、本発明の目的には合わない。
【0017】
網染めの際の作業性の良さに加えて、有機溶剤溶解型の漁網防汚剤には、次に述べるような長所がある。第一に防汚剤の消費量が少なく経済的である事、第二に処理網の重量が処理前とほとんど変わらず、かつ、柔らかさも保持される事、第三に一度使用した漁網を繰り返し処理しても効力が低下しない事、第四に長期間の保存に適している事などである。
【0018】
すなわち、本発明は、〔1〕:一般式(1)
【化5】
Figure 0003894981
(式中、R1はn−オクタデシル基を示す。)により表されるトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と、有機溶剤からなることを特徴とする溶液、
〔2〕:機溶剤がソルベントナフサである、〔1〕に記載の溶液、〔3〕有機溶剤としてさらにプソイドクメンを含有する、〔2〕に記載の溶液、〔4〕:〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の溶液からなる漁網防汚剤〔5〕:〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の溶液と、1,3−ジシアノテトラクロロベンゼン、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、一般式(2)
【化6】
Figure 0003894981
(式中、R2は、炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)により表されるテトラアルキルチウラムジスルフィッド類の1種または2種以上、一般式(3)
【化7】
Figure 0003894981
(式中、R3は水素、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基、ベンジル基、アルキル置換ベンジル基、ハロゲン置換ベンジル基を示す。)により表される2,3−ジクロロマレイミド類の1種または2種以上、一般式(4)
【化8】
Figure 0003894981
(式中、R4,R5,R6は、同一または異なって水素、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基、カルボニル基、アルケニル基、アラルキル基を示す。)により表されるフェノール類の1種または2種以上の中から選ばれる化合物の1種または2種以上とを含有する溶液、〔6〕:〔〕に記載の溶液からなる漁網防汚剤、〔〕:〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の溶液と、テトラエチルチウラムジスルフィッドを含有する溶液、〔〕:〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の溶液と、2,3−ジクロロ−N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミドおよび/または2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミドを含有する溶液、〔〕:〔〕または〔〕に記載の溶液からなる漁網防汚剤、〔10〕:〔1〕〜〔3〕、〔5〕のいずれかに記載の溶液と、溶出調整剤として一般式(5)
7−(S)n−R7
(式中、R7は炭素数1〜20個のアルキル基を示し、nは2〜10の整数を示す。)により表されるジアルキルポリスルフィッド類、平均分子量が200〜1000を有するポリブテン、パラフィン類およびワセリンから選ばれる1種または2種以上とを含有する溶液、〔11〕:〔10〕に記載の溶液からなる漁網防汚剤に関する。
【0019】
トリフェニルボラン−アミン錯化合物は、アミン部の構造によって有機溶剤に対する溶解度が異なっている。大別すると、芳香族アミン化合物は、有機溶剤に溶け難く、脂肪族アミンは、解け易い性質を有している。
【0020】
トリフェニルボラン−アミン錯化合物を、漁網防汚剤として使用する場合、作業性の良さまた均一なコート性を得るためには、キシレンに代表される芳香族有機溶剤またはメチルイソブチルケトンに代表されるケトン系有機溶剤に溶解することが必要条件となっており、この条件を満たすトリフェニルボラン−アミン錯化合物は、炭素数3以上の直鎖アルキルアミン錯化合物である。
【0021】
また、漁網防汚剤として十分な効果を持続させるためには、加水分解性が低いという特性を有していなければならない。すなわち、加水分解し易い化合物は、漁網上にコートした塗膜から水中へ溶出し易く、効力を長時間持続させることができない。
【0022】
トリフェニルボラン−直鎖アルキルアミン錯化合物のなかでは、アルキル基の長いものほど、加水分解し難い性質を有しており、漁網防汚剤として使用する場合は、アルキル基が長いものほど良い。したがって、実際に、人手が容易な長鎖アルキルアミンは、n−オクタデシルアミンである。
【0023】
これらトリフェニルボラン−アルキルアミン錯化合物が、効力を発揮する部位は、トリフェニルボラン基の部分であると考えられる。アルキル基が長くなるほど分子内でのトリフェニルボラン部分の比率が低くなるにもかかわらず、効力が良くなるということは、一見矛盾するようであるが、上述したような理由から裏付けられる。
【0024】
したがって、本発明者らは、実質的に水に不溶であると、文献に記載された化合物群の1つである、トリフェニルボラン−アミン錯化合物のなかから、特定のトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物が、有機溶剤に溶解することを見出し、さらに、上述した理由により、産業上、実際に使用できるもののなかでは最も最も効果が高いものであることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明のトリフェニルボラン−オクタデシルアミン錯化合物は、下記の一般式により合成することができる。
【0026】
【化9】
Figure 0003894981
(式中、Rはn−オクタデシルアミンを示す。)すなわち、トリフェニルボランの水酸化ナトリウム付加体とn−オクタデシルアミンを水溶液中で反応させることにより目的とするトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物を合成することができる。得られた錯化合物は水に不溶であるため、ただちに分離する。分離した錯化合物が結晶化した場合は、濾取し、水洗した後、乾燥させればよい。反応温度は、室温で良いが、必要に応じて、0℃から60℃まで変化させることができる。また、反応時間は30分間から2日間である。
【0027】
なお、ベリッヒテ(Berichte)第57B巻、813ページ(1924年)に記載の方法でも目的物を得ることができる。
【0028】
一般式(2)のRはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルがあげられ、化合物としては、テトラメチルチウラムジスルフィッド、テトラエチルチウラムジスルフィッド、テトライソプロピルチウラムジスルフィッド、テトラ−n−ブチルチウラムジスルフィッドなどがあげられる。
【0029】
また、一般式(3)のRにおけるアルキル基とはエチル、イソプロピル、ブチル、第3級ブチル、オクチルなどが、ハロゲン置換アルキル基とはジクロロメチル、ジクロロエチル、トリクロロエチルなどが、シクロアルキル基とはシクロヘキシルなどが、アルキル置換フェニル基とはジメチルフェニル、ジエチルフェニル、メチルエチルフェニルなどが、ハロゲン置換フェニル基とはジクロロフェニルなどが、アルキル置換ベンジル基とはメチルベンジル、ジメチルベンジル、ジエチルベンジル、α−メチルベンジルなどが、ハロゲン置換ベンジル基とはクロロベンジル、ジクロロベンジルなどがあげられ、化合物としては、2,3−ジクロロ−N−エチルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−イソプロピルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−n−ブチルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−第3級ブチルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−n−オクチルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−シクロヘキシルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2−クロロベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(4−クロロベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2−メチルベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,4−ジメチルベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(3,4−ジメチルベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−α−メチルベンジルマレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,4−ジクロロベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2−エチル−6−メチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,6−ジメチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,4−ジエチルフェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マレイミドなどまたはその混合物があげられる。
【0030】
また、一般式(4)のR,R,Rにおけるアルキル基とはメチル、エチル、イソプロピル、ブチル、第3級ブチル、ノニルなどが、ハロゲン置換アルキル基とはジクロロメチル、ジクロロエチル、トリクロロエチルなどが、シクロアルキル基とはシクロヘキシルなどが、ハロゲンとはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素が、アルコキシ基とはメトキシ、エトキシ、プロポキシなどが、アルケニル基とはビニル、アリル、イソプロペニルなどが、アラルキル基とはクミルなどがあげられ、化合物としては、ノニルフェノール、クミルフェノール、4,6−ジ第3級ブチル−m−クレゾール、1−シクロヘキシル−5−メチルフェノール、2,6−ジ第3級ブチル−p−クレゾール、2−フェニルフェノール、2−ブチルー6−エチル−4−イソプロピルフェノール、2−ブロモ−6−クロロ−4−ジクロロメチルフェノール、2−フルオロ−4−ヨード−3−トリクロロエチルフェノール、3−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸、4−エトキシ−2−ビニルフェノールなどがあげられる。
【0031】
本発明のトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物の配合量は、漁網防汚剤の適用環境によって任意に変更できるが、通常、1重量%から25重量%未満、好ましくは3重量%から25重量%未満である。トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物の配合量が1重量%以下の防汚剤は、充分な効果を発揮しない。一方、25重量%以上の配合量の防汚剤は、25重量%の配合量のものと効果の差が見られないので、コスト高になる分非経済的である。他の有効成分の配合量も任意に変更できるが、通常1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%である。
【0032】
また、一般式(5)のRはエチル、プロピル、第3級ブチル、第3級アミル、第3級ノニル、第3級ドデシル、ノナデシルが好ましく、化合物としては、ジエチルペンタスルフィッド、ジプロピルテトラスルフィッド、ジ第3級ブチルジスルフィッド、ジ第3級ブチルテトラスルフィッド、ジ第3級アミルテトラスルフィッド、ジ第3級ノニルペンタスルフィッド、ジ第3級ドデシルペンタスルフィッド、ジノナデシルテトラスルフィッドなどがあげられる。また、これらの混合物であってもよい。
【0033】
また、溶出調整剤として使用される平均分子量が200〜1000を有するポリブテンとしては、例えば、日本石油(株)製のLV−5、LV−10、LV−25、LV−50、LV−100、HV−15、HV−35、HV−50、HV−100、HV−300などがあげられ、これらの混合物であってもよい。
【0034】
また、溶出調整剤として使用されるパラフィン類には、例えば、流動パラフィン、パラフィンワックス、塩化パラフィンなどがあげられ、これらの混合物であってもよい。
【0035】
さらに、溶出調整剤として使用されるワセリンには、白色ワセリン、黄色ワセリンがあげられる。
【0036】
溶出調整剤である、一般式(5)により表されるジアルキルポリスルフィッド類、ポリブテン、パラフィン類、およびワセリンから選ばれる化合物の配合量は、3〜20重量%、望ましくは5〜10重量%である。その各溶出調整剤の混合比は、使用条件により任意に変更できる。
【0037】
本発明の漁網用防汚剤は通常の方法で容易に製造できる。たとえば、トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と有機溶剤からなる溶液に、溶出調節剤、樹脂、有機溶剤、あるいは他の有効成分を1種または2種以上加えることにより製造できる。
【0038】
ここで、使用される樹脂としては、たとえば、ロジン樹脂、アクリル樹脂、ポリブテン樹脂、塩化ゴム樹脂、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂などがあげられる。これらの樹脂の1種を使用することもできるし、2種以上を併用することもできる。また、樹脂は特にこれらに限定されるものではない。
【0039】
本発明に使用される有機溶剤は、芳香族化合物系有機溶剤、ケトン化合物系有機溶剤、脂肪族化合物系有機溶剤を使用することができ、たとえば、キシレン、トルエン、プソイドクメン、ジエチルベンゼン、トリエチルベンゼン、メシチレン、ソルベントナフサ、ブタノール、イソプロパノール、メチルイソブチルケトン、ヘキサンなどがあげられる。また、これらの混合物であってもよい。ただし、本発明のトリフェニルボラン−アルキルアミン錯化合物は、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素に比べ、芳香族炭化水素に対する溶解度が高いので、溶剤には芳香族炭化水素が望ましい。
【0040】
本発明の漁網防汚剤は、低毒性で安全性が高く、かつ、長期にわたってヒドロ虫などの腔腸動物、フジツボ、ムラサキイガイ、カキ、セルプラなどの貝類、カサネカンザシ、ヒトエカンザシ、ヤッコカンザシ、ウズマキゴカイなどの管棲多毛類、および、その他の生物の付着に対し優れた防汚効果を示す。また、有効成分が有機溶剤に溶解するため、均一な溶解型の漁網防汚剤が得られ、網染めの作業性などを一段と改善する。
【0041】
【実施例】
以下に、合成例、実施例、および効果実験例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の配合は重量%を示す。
合成例1 トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物
メカニカルスターラー、冷却管、滴下ロート、温度計を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、N−オクタデシルアミン(和光純薬工業(株)の試薬)44.0gを入れ、内温を75℃まで上げる。結晶が完全に溶融した後、撹拌下、トリフェニルボランの水酸化ナトリウム付加物水溶液(東京化成(株)の試薬;トリフェニルボランの水酸化ナトリウム付加物の含有率9.6%)500.0gを、1時間かけて、内温を70℃から75℃に保ちながら、滴下する。滴下終了後、70℃で3時間撹拌し、反応させる。その後、30℃以下に冷却すると結晶が析出した。結晶を吸引濾取した後、水洗を行い、乾燥させると73.7g(収率90%)の白色結晶が得られた。
【0042】
さらに、トルエン、ヘキサンの混合溶媒より再結晶すると、融点63.0℃〜64.0℃の白色結晶が得られた。
【0043】
得られた結晶が、トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物であることを、IR(赤外線吸収スペクトル)、元素分析によって確認した。IRチャートを図1に示した。また、元素分析の結果を以下に示した。
【0044】
元素分析結果
元素 炭素 水素 窒素
元素分析値 84.58 10.79 2.76
理論値 84.51 10.64 2.74
なお、理論値は、C3654BNとして計算した値である。
【0045】
合成例2 トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物
メカニカルスターラー、冷却管、滴下ロート、温度計を取り付けた1Lの四つ口フラスコに、ファーミン80(花王(株)の製品;炭素数16の脂肪族アルキルアミン:6%、炭素数18の脂肪族アルキルアミン:92%、その他のアルキルアミン2%を含有するアルキルアミン組成物)を42.8gを入れ、内温を75℃まで上げる。結晶が完全に溶解した後、撹拌下、トリフェニルボランの水酸化ナトリウム付加物水溶液(合成例1に記載した試薬)500.0gを1時間かけて、内温を70℃〜75℃に保ちながら、滴下する。滴下終了後、70℃で3時間撹拌し、反応させる。その後、30℃以下に冷却すると結晶が析出した。結晶を吸引濾取した後、水洗を行い、過剰の水酸化ナトリウムと未反応のアミンを除去した後、乾燥させると74.5g(収率91%)の白色結晶が得られた。
【0046】
得られた白色結晶には、トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物などのトリフェニルボラン−脂肪族アルキルアミン錯化合物が含有されていることを、IR(赤外線吸収スペクトル)、元素分析などによって確認した。
【0059】
漁網防汚効果試験1
以下の処方例と比較例1〜3の漁網用防汚剤をそれぞれ、テトロン製無結節網(1000/26 3寸目)に浸漬塗布して風乾した後に、平成5年8月から4ヶ月間、北海道昆布森近海の海面下約10mに浸海保持した。網の汚損状況を以下に示した基準により評価し、結果を表1にまとめた。
【0060】
処方例と、比較例1〜3の処方で得られる防汚剤は、溶液であるが、比較例2、3の処方で得られる防汚剤は、固体微粒子の分散液である。
【0061】
処方例8
トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物 10%
ポリブテン(LV−50) 7.5%
黄色ワセリン 7.5%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 20%
キシレン 55%
【0062】
処方例9
トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物 8%
4,6−ジ第3級ブチル−m−クレゾール 8%
ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5%
流動パラフィン(試薬) 5%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 20%
キシレン 54%
【0063】
処方例10
合成例2により合成した反応組成物 10%
ポリブテン(LV−50) 7.5%
黄色ワセリン 7.5%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 20%
キシレン 55%
【0064】
処方例11
合成例2により合成した反応組成物 10%
ポリブテン(LV−50) 7.5%
流動パラフィン(試薬) 7.5%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 20%
キシレン 55%
【0065】
処方例1
合成例2により合成した反応組成物 8%
1,3−ジアノテトラクロロベンゼン 4%
ジ第三級ノニルペンタスルフィッド 8%
流動パラフィン 6%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 20%
プソイドクメン 20%
ソルベントナフサ 34%
【0066】
比較例1
テトラチウラムジスルフィッド 15%
アクリル樹脂(50%キシレン溶液) 50%
キシレン 35%
【0067】
比較例2
ビス(ジメチルジチオカルバモイル)エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛
10%
ポリブテン(LV50) 5%
黄色ワセリン 5%
アクリル樹脂(50%キシレン溶液) 20%
キシレン 55%
【0068】
比較例3
トリフェニルボラン−ピリジン錯化合物 10%
ポリブテン(LV−50) 5%
黄色ワセリン 5%
アクリル樹脂 20%
キシレン 55%
【0069】
網の汚損状況の評価基準
評価A:漁網の汚損面積0%。付着物なし。
評価B:漁網の汚損面積0〜10%。付着物がわずかに付着しているが、実用上差し支えない。
評価C:漁網の汚損面積10〜50%。付着物も多く、もはや漁網として使用できない。
評価D:漁網の汚損面積50%以上。付着物が著しく多量に付着している。
【0070】
【表1】
Figure 0003894981
【0071】
付着生物は、ほとんどがヒドロ虫であった。
【0072】
表1より、処方例において少なくとも4ヶ月間は浸海した漁網にヒドロ虫が全く付着しなかった。比較例2、3において3ヶ月間は浸海した漁網にヒドロ虫が全く付着しなかったが、4ヶ月目には付着した。したがって、処方例は、比較例2、3に対して、同等以上の効力を持つことがわかった。すなわち、本発明のトリフェニルボラン−アルキルアミン錯化合物と、有機溶剤からなる溶液を用いた漁網防汚剤は、ヒドロ虫などの腔腸動物に対し、ビス(ジメチルジチオカルバモイル)エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛、および、トリフェニルボラン−ピリジン錯化合物と同等以上の極めて強力な持続性のある実用的な効果を示すことが判明した。
【0077】
漁網防汚効果試験2
上記処方例1と下記比較例4の漁網用防汚剤をそれぞれ、ポリエチレン製無結節網(6節、400デニール/60本)に浸漬塗布して風乾した後に、平成7年4月から6ヶ月間、和歌山県田辺湾内の海面下約0.5mに浸海保持した。網の汚損状況を上記の基準により評価し、結果を表2にまとめた。
比較例4
テトラエチルチウラムジスルフィッド 15%
アクリル樹脂(50%キシレン液) 50%
キシレン 35%
【0078】
【表2】
Figure 0003894981
【0079】
比較例、および、無処理網には、フジツボやカサネカンザシをはじめとする多数の付着生物が付着した。一方、処方例1において、少なくとも6ヶ月間浸海したすべての網に貝類、管棲多毛類、および、その他の生物の付着が全く認められなかった。合成例2で示した、工業製品のオクタデシルアミン組成物を合成したトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン化合物も極めて強力な効果を示すことが判明した。
【0081】
【発明の効果】
漁網防汚効果試験1、2の結果より、本発明のトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物を有効成分とする漁網防汚剤は、あらゆる海棲付着生物に対して、優れた効果を持つことがわかった。特に、従来の防汚剤では、付着防止が困難であり、かつ、付着すると非常に被害の大きいヒドロ虫などの腔腸動物、フジツボなどの貝類、カサネカンザシなどの管棲多毛類に対し、非常に有効であることが判明した。さらに、本発明の錯化合物は、均一の溶解型漁網防汚剤を製剤でき、網染めの作業性などを著しく向上させた点で、分散型の漁網防汚剤より優れている。すなわち、本発明は、ヒドロ虫などの腔腸動物、フジツボなどの貝類、および、カサネカンザシなどの管棲多毛類を始めとするすべての付着生物に対し有効であり、かつ、作業性のよい有機溶剤溶解型の漁網防汚剤を提供するものである。また、本防汚剤は、毒性が低く安全性が高いことが確認されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られた、トリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物の赤外線吸収スペクトル図(IRチャート)。

Claims (6)

  1. 一般式(1)
    Figure 0003894981
    (式中、Rはn−オクタデシル基を示す。)により表されるトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と、ソルベントナフサからなることを特徴とする漁網防汚剤。
  2. 請求項1に記載の【化1】(式中、Rはn−オクタデシル基を示す。)により表されるトリフェニルボラン−n−オクタデシルアミン錯化合物と、ソルベントナフサ、さらにプソイドクメンからなることを特徴とする漁網防汚剤。
  3. 請求項1または2に記載の漁網防汚剤に、さらに、1,3−ジシアノテトラクロロベンゼン、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、一般式(2)
    Figure 0003894981
    (式中、Rは、炭素数1〜4個のアルキル基を示す。)により表されるテトラアルキルチウラムジスルフィッド類の1種または2種以上、一般式(3)
    Figure 0003894981
    (式中、Rは水素、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基、ベンジル基、アルキル置換ベンジル基、ハロゲン置換ベンジル基を示す。)により表される2,3−ジクロロマレイミド類の1種または2種以上、一般式(4)
    Figure 0003894981
    (式中、R,R,Rは、同一または異なって水素、アルキル基、ハロゲン置換アルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ハロゲン、アルコキシ基、カルボニル基、アルケニル基、アラルキル基を示す。)により表されるフェノール類の1種または2種以上の中から選ばれる化合物の1種または2種以上とを含有する漁網防汚剤。
  4. 請求項1または2に記載の漁網防汚剤に、さらにテトラエチルチウラムジスルフィッドを含有する漁網防汚剤。
  5. 請求項1または2に記載の漁網防汚剤に、2,3−ジクロロ−N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミドおよび/または2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミドを含有する漁網防汚剤。
  6. 請求項1、2、3のいずれかに記載の漁網防汚剤に、さらに溶出調整剤として一般式(5)
    −(S)n−R(式中、Rは炭素数1〜20個のアルキル基を示し、nは2〜10の整数を示す。)により表されるジアルキルポリスルフィッド類、平均分子量が200〜1000を有するポリブテン、パラフィン類およびワセリンから選ばれる1種または2種以上とを含有する漁網防汚剤。
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