JP2859781B2 - 水中防汚剤 - Google Patents

水中防汚剤

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JP2859781B2
JP2859781B2 JP4171817A JP17181792A JP2859781B2 JP 2859781 B2 JP2859781 B2 JP 2859781B2 JP 4171817 A JP4171817 A JP 4171817A JP 17181792 A JP17181792 A JP 17181792A JP 2859781 B2 JP2859781 B2 JP 2859781B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、養殖または定置用の漁
網、およびこれらに使用される浮き子、ロープなどの資
材、さらに船底、水中構築物などに対して、水棲汚損生
物の付着を防止するための重金属を含まない低公害性の
水中防汚組成物の防汚成分として有用なマレイミド化合
物を含有する水中防汚剤に関する。
【0002】
【従来の技術】養殖用または定置用の漁網類や船底、水
中構築物などは海中に長期間保持されるために、海草
類、フジツボ、セルプラ、コケムシ、軟体動物類などの
海棲汚損生物の付着が激しく、これらの経済的運用を妨
げており、それらの保守に多大の労力と費用をかけてい
るのが現状である。この対策として種々の研究、提案が
なされているが、実用的には一連の有機錫化合物や亜酸
化銅が有効であることが知られている。しかし、これら
の有機錫化合物は概して毒性が強く、これらを含有する
商品を不用意に取扱うと取扱い者に障害をおよぼす恐れ
があり、また環境対策上好ましくないなどの欠点があ
る。亜酸化銅は海水中に溶出して、銅イオンまたは銅化
合物として残留するため、環境に好ましくない影響をお
よぼす恐れがある。また溶剤に溶けないため、漁網防汚
剤として実用的で、作業性のよい製剤にすることが困難
等の欠点がある。
【0003】このような理由から重金属を含まない低公
害性の水中防汚剤の出現が望まれている。たとえば、特
公昭51−10849号公報にはベンゾチアゾール化合
物を有効成分とする水中防汚塗料が、特開昭60−38
306号公報、特開昭63−284275号公報、特公
平1−11606号公報にはテトラアルキルチウラムジ
スルフィド化合物とその他の水中防汚剤化合物とを組合
わせた種々の漁網用防汚剤、防汚塗料組成物、漁網防汚
用溶液が、特公昭61−50984号公報には3−イソ
チアゾロン化合物を有効成分とする海洋構築物の汚染防
止剤がそれぞれ開示されている。しかし、これらの水中
防汚剤は、いずれも水中汚損生物に対する付着防止効果
が弱いため、さらに多種多様な汚損生物に対して強く、
広範な防汚効果を発揮する実用的な水中防汚剤の開発が
望まれている。一方、特開昭52−93765号公報に
は、2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミド系化合
物が農園芸用殺菌剤として使用されることが開示されて
いる。また、特公平2−24242号公報には2,3−
ジクロロ−N−(2,6−ジアルキルフェニル)マレイ
ミド化合物が多種多様な水中付着生物に対して優れた付
着防止効果を示すことが開示されているが、ある種の付
着生物、たとえば、ヒドロ虫に対しては有効とは言えな
い。さらに、特公平1−20665号公報には2,3−
ジクロロ−N−シクロヘキシルマレイミドなどが水中防
汚剤として開示されているが、これらの化合物は必ずし
も充分な防汚効果を有するとはいえず、さらに、良好な
製剤特性を有しているとは言えない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は重金属を含ま
ない低公害性で、しかも多種多様の水中付着生物に対し
て、すぐれた付着防止効果を示す実用的な水中防汚剤を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
従来の水中防汚剤の諸欠点を除き、低毒性で環境汚染の
恐れが少ない重金属を含まない、安全性が高く、作業性
のよい水中防汚剤を鋭意研究の結果、ある種のマレイミ
ド化合物が水棲汚損生物に対してすぐれた防汚効果を示
すこと、さらにすぐれた製剤特性を示すことを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)一般式
【化6】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって水素、ハロゲ
ン、炭素数1〜4個のアルキルを示す。)により表され
るマレイミド化合物を含有することを特徴とする水中防
汚剤、(2)一般式〔化6〕のマレイミド化合物と、
(i) 2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、
(ii) テトラクロロイソフタロニトリル、(iii) 一般式
【化7】 (式中、Rは炭素数1〜4個のアルキルを示す。)によ
り表される化合物の1種以上および(iv)一般式
【化8】 〔式中、X1 およびX2 は同一または異なって水素、ハ
ロゲンまたは炭素数1〜4個のアルキルを示し(ただ
し、X1 およびX2 の少なくとも1つはハロゲンであ
り、さらにX1 およびX2 の1つがハロゲン以外である
とき、UV法で測定した化合物の溶解度は0.5〜50
0ppmである)、Yは(a)炭素数1〜18個の非置
換アルキル、(b)少なくとも1個の水素がハロゲン、
ヒドロキシ、シアノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミ
ノ、フェニルアミノ、ハロフェニルアミノ、カルボキ
シ、アルコキシカルボニル、アルコキシ、アリールオキ
シ、モルホリノ、ピぺリジノ、ピロリドニル、カルバモ
イルオキシまたはイソチアゾロニルによって置換された
置換アルキル(ただし、その置換アルキル中の炭素の総
数は18個を超えない)、(c)炭素数2〜18個の非
置換アルケニルまたはハロ置換アルケニル、(d)炭素
数2〜18個の非置換アルキニルまたはハロ置換アルキ
ニル、(e)環構成炭素数3〜6個の炭化水素環を有
し、総炭素数が12個までの非置換シクロアルキルまた
はアルキル置換シクロアルキル、(f)アラルキル中の
炭素の総数が10個を超えない非置換アラルキルまたは
ハロゲン、低級アルキルもしくは低級アルコキシで置換
されたアラルキルまたは(g)アリール中の炭素の総数
が10個を超えない非置換アリールまたはハロゲン、フェ
ノキシ、ヒドロキシ、トリハロメチル、ニトロ、低級ア
ルキル、低級アルコキシもしくは低級アルコキシカルボ
ニルで置換されているアリールを示す。〕により表され
るイソチアゾロン化合物の1種以上から選ばれる(i) か
ら(iv)の化合物の1種類以上を有効成分として含有する
ことを特徴とする水中防汚剤ならびに(3)一般式
【化9】 (式中、R3 は炭素数1〜20個のアルキルを示し、n
は2〜10の整数を示す。)により表される化合物の1
種以上を含有することを特徴とする前記(1)または
(2)記載の水中防汚剤に関する。
【0007】本発明のマレイミド化合物はジクロロ無水
マレイン酸と相当するベンジルアミンを無溶媒または溶
媒中、脱水触媒の存在下または非存在下、室温から12
0℃、好ましくは90〜110℃で、1〜5時間反応さ
せることによって合成することができる。溶媒として
は、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの非極性溶媒、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの極
性溶媒、酢酸、ギ酸、プロピオン酸などの有機酸などが
あげられ、脱水触媒としては硫酸、塩酸、酢酸、氷酢
酸、パラトルエンスルホン酸などがあげられる。上記方
法により得られる本発明の〔化6〕のマレイミド化合物
とは、たとえば2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイ
ミド、2,3−ジクロロ−N−(2−クロロベンジル)
マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(4−クロロベン
ジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2−メチ
ルベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(4
−メチルベンジル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N
−(2,4−ジメチルベンジル)マレイミド、2,3−
ジクロロ−N−(3,4−ジメチルベンジル)マレイミ
ド、2,3−ジクロロ−N−(2,4−ジクロロベンジ
ル)マレイミドなどがあげられるが、特にこれらに限定
されるものではない。本発明のマレイミド化合物の配合
量は、水中防汚剤の適用対象物、適用環境によって任意
に変更でき、特に限定されるものではないが、通常、3
〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。
【0008】〔化7〕により表わされる化合物は、たと
えば、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチ
ルチウラムジスルフィド、テトライソプロピルチウラム
ジスルフィド、テトラ−n−ブチルチウラムジスルフィ
ドなどがあげられるが、特にこれらに限定されるもので
はない。〔化8〕により表わされる化合物は、たとえ
ば、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチ
アゾロン、5−クロロ−2−n−デシル−3−イソチア
ゾロン、4,5−ジクロロ−2−(4−クロロベンジ
ル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジクロロ−2−
(4−クロロフェニル)−3−イソチアゾロン、4,5
−ジクロロ−2−n−ヘキシル−3−イソチアゾロン、
4,5−ジクロロ−2−(2−メトキシ−3−クロロフ
ェニル)−3−イソチアゾロン、4,5−ジブロモ−2
−(4−クロロベンジル)−3−イソチアゾロン、4−
メチル−5−クロロ−2−(4−ヒドロキシフェニル)
−3−イソチアゾロン、5−クロロ−2−(3,4−ジ
クロロフェニル)−3−イソチアゾロンなどがあげられ
るが、特にこれらに限定されるものではない。本発明の
〔化6〕のマレイミド化合物と、2−(チオシアノメチ
ルチオ)ベンゾチアゾール、テトラクロロイソフタロニ
トリル、〔化7〕の化合物の1種以上および〔化8〕の
化合物の1種以上から選ばれる化合物の1種類以上を含
有する水中防汚剤において、3〜50重量%、望ましく
は5〜30重量%である。その各有効成分の混合比は、
要求される防汚性能および使用環境の条件により任意に
変更できるが、好ましくは10:1〜1:10である。
さらに、既知の有効かつ安全である有効成分を配合して
もよく、種々の汚損生物に対して一層バランスのとれた
効果を期待できる。その既知の有効かつ安全な有効成分
としては、チオシアン酸第一銅、ナフテン酸銅、オレイ
ン酸銅、アビエチン酸銅、8−オキシキノリン銅などの
銅化合物;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチル
ジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸
亜鉛、エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛、ビス(ジ
メチルジチオカルバモイル)エチレンビスジチオカルバ
ミン酸亜鉛、エチレンビスジチオカルバミン酸マンガ
ン、ジメチルジチオカルバミン鉄などのジチオカルバメ
ート系化合物;2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾ
ール、2−チオシアノメチルチオベンズイミダゾール、
2−(メトキシカルボニルアミノ)ベンズイミダゾール
などのベンズイミダゾール系化合物;5−クロロ−2,
4−ジフルオロ−6−メトキシイソフタロニトリル、テ
トラフルオロイソフタロニトリルなどのニトリル系化合
物;2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスル
ホニル)ピリジン、2,3,6−トリクロロ−4−プロ
ピルスルホニルピリジン、2,6−ジクロロ−3,5−
ジシアノ−4−フェニルピリジンなどのピリジン系化合
物;2,4−ジクロロ−6−(o−クロロアニリノ)−
s−トリアジン、2−クロロ−4−メチルアミノ−6−
イソプロピルアミノ−s−トリアジン、2−クロロ−
4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、2−
メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリ
アジン、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−イソ
プロピルアミノ−s−トリアジンなどのトリアジン系化
合物;3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジ
メチル尿素、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1−
メトキシ−1−メチル尿素、1−(2−メチルシクロフ
ェニル)−3−フェニル尿素などの尿素化合物;2−ア
ミノ−3−クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジ
クロロ−1,4−ナフトキノン、2,3−ジシアノ−
1,4−ジチアノアントラキノンなどのキノン系化合
物;N−トリクロロメチルチオテトラヒドロフタルイミ
ド、N−トリクロロメチルチオフタルイミド、N−フル
オロジクロロメチルチオフタルイミドなどのフタルイミ
ド系化合物;トリクロロメチルチオメタンスルホン−p
−クロロアニリドなどのアニリド系化合物;メチレンビ
スチオシアネート、エチレンビスチオシアネート、フェ
ニルイソチオシアネート、ベンジルイソチオシアネー
ト、アリルイソチオシアネート、3,4−ジクロロフェ
ニルイソチアネートなどの(イソ)チオシアネート系化
合物;ジンクピリチオン、ピリチオン銅、ピリチオンジ
スルフィドなどのピリチオン系化合物などを使用するこ
とができる。
【0009】また、〔化9〕により表される化合物は、
たとえば、ジエチルペンタスルフィッド、ジプロピルテ
トラスルフィッド、ジ第3級ブチルジスルフィッド、ジ
第3級ブチルテトラスルフィッド、ジ第3級アミルテト
ラスルフィッド、ジ第3級ノニルペンタスルフィッド、
ジ第3級ドデシルペンタスルフィッド、ジノナデシルテ
トラスルフィッドなどがあげられるが、特にこれらに限
定されるものではない。また、それらの混合物であって
もよい。〔化9〕の化合物の配合量は1〜10重量%、
好ましくは1〜5重量%である。
【0010】本発明の水中防汚剤は一般には塗料、溶液
の形態で使用され通常の方法で容易に製造できる。たと
えば、漁網用防汚剤は、〔化6〕のマレイミド化合物単
独または〔化6〕のマレイミド化合物と、2−(チオシ
アノメチルチオ)ベンゾチアゾール、テトラクロロイソ
フタロニトリル、〔化7〕の化合物の1種以上および
〔化8〕の化合物の1種以上から選ばれる化合物の1種
類以上に樹脂を加えて、溶剤で溶解すればよい。必要に
応じ着色剤、可塑剤、充填剤、硬化剤、粘度調整剤、溶
出調整剤〔たとえば、〔化9〕の化合物の一種以上およ
びフタル酸ジオクチルなど〕などの常用されている各種
添加剤を添加してもよく、また、石油コークス、パラフ
ィン、シリコンオイルなどの撥水性成分を添加すること
も可能である。ここで、使用される樹脂はたとえば、ロ
ジン樹脂、アクリル樹脂、ポリブテン樹脂、塩化ゴム樹
脂、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、クマロン樹脂、
ポリブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂などが
あげられ、それらの1種またはそれ以上を併用してもよ
い。また、溶剤または粘度調整剤としては、キシレン、
ソルベントナフサ、プソイドクメン、ブタノール、イソ
プロピルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチル
エチルケトン、アセトン、酢酸ブチル、ジエチルベンゼ
ン、トリエチルベンゼン、メシチレン、トルエン、アル
キルセロソルブ(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ
など)などがあげられる。船底に適用する場合は、さら
に、亜酸化銅、弁柄、タルク、硫酸バリウム、トリクレ
ジルホスフェートなどを加えて塗料の形態で使用でき
る。
【0011】
【作用】本発明のマレイミド化合物は、従来の水中防汚
剤に比し毒性が低く、また、既知のマレイミド化合物に
比較してキシレンなどの溶剤に対する溶解性もよく、塗
料または溶液の状態で容易に実用的で作業性のよい水中
防汚剤組成物にすることができる。さらに、本発明のマ
レイミド化合物またはその水中防汚剤組成物は養殖また
は定置用の漁網、およびこれらに使用される浮き子、ロ
ープなどの資材、さらに、船底、水中構築物などに塗布
することにより、フジツボ、カサネカンザシ、ホヤ、イ
ガイ、セルプラ、コケムシ、ヒドラ等の動物類、アオ
サ、アオノリ等の藻類などの水棲汚損生物の付着防止に
卓越した効果を示し、かつ長期にわたって優れた持続性
の防汚効果を示す。
【0012】
【実施例】以下、製造例、実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、実施例中の配合
は重量%を示す。
【0013】製造例1 水分離器を備えた冷却管、温度計および攪拌機を設置し
た四口フラスコに2,3−ジクロロ無水マレイン酸43
4.1gとトルエン200mlを仕込み、常温下ベンジ
ルアミン278.6gを約30分で滴下した。液温を1
10℃まで昇温し、生成水を共沸により除去した後、ト
ルエンを濃縮留去し651.0gの粗結晶を得た。90
%イソプロピルアルコールで再結晶し、融点112〜1
13℃の2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミド6
01gを白色結晶として得た。 製造例2 製造例1と同様の装置に2,3−ジクロロ無水マレイン
酸447gと氷酢酸750mlを仕込み、氷冷下ベンジ
ルアミン284.3gを約40分で滴下した。液温を徐
々に上げ100℃で2時間反応した。放冷後液温67℃
で種晶を入れ晶出し、4℃まで冷却し濾過した。90%
イソプロピルアルコールで再結晶し、融点112〜11
3℃の2,3−ジクロロ−N−ベンジルマレイミド62
5.3gを白色結晶として得た。同様な方法で製造され
た前記〔化6〕で表わされるマレイミド化合物を第1表
に示す。
【0014】
【表1】
【0015】実施例1 処方例にしたがって、各成分を混合溶解して漁網用防汚
剤を調製した。 処方例1 化合物1 15% アクリル樹脂(50%キシレン液) 50% キシレン 35% 処方例2 化合物2 15% アクリル樹脂(50%キシレン液) 50% ロジン樹脂 3% キシレン 32% 処方例3 化合物1 10% テトラエチルチウラムジスルフィド 5% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% アクリル樹脂(50%キシレン液) 48% キシレン 32% 処方例4 化合物3 5% テトラエチルチウラムジスルフィド 10% ロジン樹脂 40% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% キシレン 40% 処方例5 化合物4 8% テトラエチルチウラムジスルフィド 7% ロジン樹脂 40% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% キシレン 40% 処方例6 化合物5 7% テトラエチルチウラムジスルフィド 8% アクリル樹脂(50%キシレン液) 20% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% ロジン樹脂 20% キシレン 40% 処方例7 化合物1 10% 2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール 5% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% アクリル樹脂(50%キシレン液) 40% キシレン 40% 処方例8 化合物3 8% テトラクロロイソフタロニトリル 6% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% アクリル樹脂(50%キシレン液) 40% プソイドクメン 40% 処方例9 化合物1 5% テトラエチルチウラムジスルフィド 6% 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン 4% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% アクリル樹脂(50%キシレン液) 40% キシレン 40% 処方例10 化合物8 8% 2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール 6% 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン 6% ジ第3級ノニルペンタスルフィッド 5% ロジン樹脂 40% キシレン 35%
【0016】実施例2 処方例にしたがってボールミルで粉砕混練りし、船底防
汚塗料を調製した。 処方例11 化合物1 15% テトラメチルチウラムジスルフィド 15% 弁柄 15% タルク 3% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 28% 処方例12 化合物6 10% テトラメチルチウラムジスルフィド 20% 弁柄 13% タルク 3% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 13% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 28% 処方例13 化合物7 20% テトラエチルチウラムジスルフィド 10% 亜酸化銅 15% 弁柄 5% タルク 10% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 16% 処方例14 化合物8 30% 亜酸化銅 20% 弁柄 7% タルク 5% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 14% 処方例15 化合物1 15% 2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール 15% 弁柄 15% タルク 3% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 28% 処方例16 化合物1 15% テトラクロロイソフタロニトリル 15% 弁柄 15% タルク 3% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 28% 処方例17 化合物6 15% 2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール 10% 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン 10% 亜酸化銅 15% 弁柄 5% タルク 10% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 11% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 11% 処方例18 化合物4 15% テトラエチルチウラムジスルフィド 15% 4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−3−イソチアゾロン 10% 弁柄 13% タルク 3% 硫酸バリウム 5% ロジン樹脂 13% 塩化ゴム樹脂 5% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 18%
【0017】
【発明の効果】実験1 本発明の実施例1の漁網用防汚剤をそれぞれ、ポリエチ
レン製無結節網(6節、400デニール/60本)に浸
漬塗布し風乾した後に、平成1年7月から和歌山県紀伊
田辺湾内の海面下約50cmに浸海保持し、網に対する
汚損生物の付着状況を調査した。この結果を第2表の基
準により評価した。
【0018】
【表2】
【0019】比較例処方は次の通りである。 比較例1 テトラエチルチウラムジスルフィド 15% アクリル樹脂(50%キシレン液) 50% キシレン 35% 結果を第3表に示す。
【0020】
【表3】
【0021】第3表に示した通り、本発明のマレイミド
化合物単独およびマレイミド化合物と2−(チオシアノ
メチルチオ)ベンゾチアゾール、テトラクロロイソフタ
ロニトリル、〔化7〕または〔化8〕で表される化合物
の1種以上とを有効成分とする漁網防汚剤は持続性のあ
る実用的な効果を示すとともに、毒性も低い安全性の高
い防汚剤を提供できることが判明した。
【0022】実験2 本発明実施例2の船底防汚塗料を予め防錆塗料を塗布し
た試験鋼板に刷毛で均一に2回塗布して風乾した。得ら
れた試験鋼板を和歌山県紀伊田辺湾内の深度1.5mの
海中に平成1年8月から1年間浸海保持し、2ケ月毎に
各試験鋼板について汚損生物の付着状況を調査した。 比較例2 亜酸化銅 40% 弁柄 8% タルク 5% ロジン樹脂 10% 塩化ゴム樹脂 6% トリクレジルホスフェート 3% キシレン 28% 結果を第4表に示す。表中の数字は汚損生物付着面積パ
ーセントを表わす。
【0023】
【表4】
【0024】第4表に示した通り、本発明のマレイミド
化合物単独およびマレイミド化合物と2−(チオシアノ
メチルチオ)ベンゾチアゾール、テトラクロロイソフタ
ロニトリル、〔化7〕または〔化8〕で表される化合物
の1種以上とを有効成分とする船底防汚塗料は持続性の
ある実用的な効果を示すとともに、毒性も低い安全性の
高い防汚剤を提供できることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊谷 直喜 福岡県築上郡吉富町大字小祝955番地 吉富製薬株式会社化成品研究所内 (56)参考文献 特開 平4−120004(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって水素、ハロゲ
    ン、炭素数1〜4個のアルキルを示す。)により表され
    るマレイミド化合物を含有することを特徴とする海棲汚
    損生物付着防止剤
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