JP3894191B2 - 窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法、および半導体基板生産物 - Google Patents

窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法、および半導体基板生産物 Download PDF

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Description

本発明は、窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法および半導体基板生産物に関する。
文献1(特開2002−084045号公報)には、窒化ガリウム半導体素子が記載されている。この窒化ガリウム半導体素子を形成するために、ステップ状にオフアングルしたサファイア基板上に窒化ガリウム活性層が形成される。このサファイア基板を用いると、ステップ状の段差部分に成長させた活性層に量子ドット、量子ワイヤ構造が形成されやすい。
特開2002−084045号公報
これまでの窒化ガリウム系半導体素子は、サファイア基板および炭化シリコン基板を用いて製造されている。発明者らは、現時点で最高品質の窒化ガリウムウエハを入手できる。この窒化ガリウムウエハを用いて、発明者らは、窒化ガリウム半導体デバイスを開発している。該窒化ガリウム半導体デバイスは、現在用いられているサファイア基板および炭化シリコン基板上に作製される半導体デバイスと異なり、窒化ガリウム系半導体層は、窒化ガリウム基板上にホモエピタキシャル成長される。故に、窒化ガリウム基板を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスにおける結晶成長は、サファイア基板および炭化シリコン基板を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスと異なる。
また、これまでの研究および開発の多くはサファイア基板および炭化シリコン基板を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスに向けられている。窒化ガリウム基板を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスは、サファイア基板および炭化シリコン基板を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスよりも優れた特性を示すことが期待される。窒化ガリウム基板を用いてより優れた性能の窒化ガリウム系半導体デバイスを作製するためには、発明者らは、良質の結晶を成長することが必要であり、このためには窒化ガリウムウエハの面方位が重要であると考えている。
そこで、本発明の目的は、上記の事項を鑑みて為されたものであり、窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法、および、窒化ガリウム基板上に設けられた窒化ガリウム系半導体膜を含む半導体基板生産物を提供することとしている。
本発明の一側面によれば、窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法は、(b)窒化ガリウム基板を準備する工程を備え、前記窒化ガリウム基板の主面の全体において該主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは2度未満の角度をなしており、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0度より大きな角度をなし、
窒化ガリウム系半導体膜を形成する前に、アンモニアおよび水素を含むプロセスガスを供給して、摂氏1100度以上の温度で前記窒化ガリウム基板の熱処理を有機金属気相成長装置を用いて10分以上の時間で行う工程を備え、(b)V族原料およびIII族原料を供給して前記窒化ガリウム基板の前記主面上に、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下の最小自乗平方根表面粗さを有する窒化ガリウム系半導体膜を前記有機金属気相成長装置を用いて形成する工程を備え、前記窒化ガリウム系半導体膜は90キロパスカル以下の圧力で形成され、前記窒化ガリウム系半導体膜の成長速度は毎時1.5マイクロメートル以下であり、前記原料ガスのV族原料とIII族原料とのモル比[V族原料]/[III族原料]は2000以上3000以下である
本発明に係る方法では、前記窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウムからなることが好ましい。本発明に係る方法では、前記窒化ガリウム系半導体膜は10キロパスカル以上60キロパスカル以下の圧力で形成されることが好ましい。本発明に係る方法では、前記窒化ガリウム基板のサイズは2インチ以上である。本発明に係る方法は、活性層のための一又は複数の別の窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備え、前記活性層はSQW構造またはMQW構造を有する。本発明に係る方法は、SQW構造またはMQW構造を有する活性層のための一又は複数の別の窒化ガリウム系半導体膜を形成した後に、p型クラッド層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備える。本発明に係る方法は、p型クラッド層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成した後に、コンタクト層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備える。
主面の法線とC軸との成す角度が上記の範囲内にある窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体層を形成すると、窒化ガリウム系半導体層の表面モフォロジーを制御することができる。
本発明の方法では、前記窒化ガリウム系半導体膜の成長速度は、毎時1.5マイクロメートル以下であることが好ましい。窒化ガリウム系半導体膜を毎時1.5マイクロメートル以下の成長速度で形成すると、窒化ガリウム系半導体膜の表面粗さを小さくすることができる。
本発明の方法では、前記原料ガスのV族原料とIII族原料とのモル比[V族原料]/[III族原料]は、2000以上3000以下であることが好ましい。上記の成長速度において、このモル比を用いると、さらに良好な表面モフォロジーの窒化ガリウム系半導体層が成長されることができる。
本発明の方法では、減圧の条件で前記窒化ガリウム系半導体膜を成膜することにより、表面粗さが小さい窒化ガリウム系半導体膜を形成できる。好適な圧力は、90キロパスカル以下である。
本発明の方法は、窒化ガリウム系半導体膜を形成する前記工程に先だって、プロセスガスを供給して、摂氏1100度以上の温度で前記窒化ガリウム基板の熱処理を行う工程を更に備えており、前記プロセスガスはアンモニアおよび水素を含むことが好適である。
本発明の好適な実施例では、前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下である。
研磨された窒化ガリウム基板の表面には、研磨によってキズが残る。窒化ガリウム系半導体膜の形成に先だって該熱処理を行うと、該キズが窒化ガリウム系半導体膜の形成に与える影響を小さくすることができる。好適な熱処理の時間は、例えば10分以上である。
本発明の方法では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.7度以下の角度をなすことが好ましい。この方法では、該窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジーはスクラッチ状のパターンを示さない。
本発明の方法の好適な実施例では、前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.3ナノメートル以下である。
本発明の方法では、前記主面全体において前記窒化ガリウム基板のC軸は前記主面の法線に対して傾斜していることが好ましい。
本発明の方法では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.15度以上の角度をなすことが好ましい。該方法では、該窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジーは六角錘状のパターンを示さない。
本発明の方法では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.3度以上の角度をなすことが好ましい。該方法では、該窒化ガリウム系半導体膜は実質的に平坦な表面モフォロジーを示す。
本発明の更なる別の側面によれば、半導体基板生産物は、(a)主面を有する窒化ガリウム基板と、(b)前記窒化ガリウム基板の主面上に設けられた少なくとも一層の窒化ガリウム系半導体膜とを備え、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは2度未満の角度をなしており、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0度より大きい角度をなし、前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下である。
主面の法線とC軸との成す角度が上記の範囲内にある窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜を設けると、該窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジーを制御することができる。
本発明の半導体基板生産物では、前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下である。
本発明の半導体基板生産物では、前記主面全体において前記窒化ガリウム基板のC軸は前記主面の法線に対して傾斜していることが好ましい。
本発明の半導体基板生産物では、前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.3ナノメートル以下である。
本発明の半導体基板生産物では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.7度以下の角度をなす。該半導体基板生産物によれば、主面の法線とC軸との成す角度が上記の範囲内にある窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜が設けられており、該窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジーはスクラッチ状のパターンを示さない。
本発明の半導体基板生産物では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.15度以上の角度をなす。該半導体基板生産物では、主面の法線とC軸との成す角度が上記の範囲内にある窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜が設けられており、該窒化ガリウム系半導体膜の表面モフォロジーは六角錘状のパターンを示さない。
本発明の半導体基板生産物では、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.3度以上の角度をなす。該半導体基板生産物は、主面の法線とC軸との成す角が上記の範囲内にある窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜が設けられており、該窒化ガリウム系半導体膜は実質的に平坦な表面モフォロジーを示す。
該窒化ガリウム膜上に形成される窒化ガリウム系半導体膜は、さらに良好な表面モフォロジーを示す。好適な実施例では、窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウム膜であり、またAlGaN膜、InGaN膜等である。
好適な実施例の半導体基板生産物では、前記窒化ガリウム系半導体膜の貫通転位密度は1×10cm−2以下である。また、好適な実施例の半導体基板生産物では、前記窒化ガリウム系半導体膜は200秒以下の(0002)面のX線回折半値幅を示す。該半導体基板生産物を用いると、優れた特性を示す窒化ガリウム系半導体デバイスを作製することができる。好適な実施例では、窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウム膜であり、またAlGaN膜、InGaN膜等である。
この窒化ガリウム膜上に形成される窒化ガリウム系半導体膜は、良好な表面モフォロジーを示す。好適な実施例では、窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウム膜であり、またAlGaN膜、InGaN膜等である。
本発明に係る窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法を用いると、窒化ガリウム系半導体デバイスが得られる。該窒化ガリウム系半導体デバイスは、主面を有する窒化ガリウム支持基体と、前記窒化ガリウム支持基体の主面上に設けられた窒化ガリウム系半導体層とを備え、前記主面の法線と前記窒化ガリウム支持基体のC軸とはゼロより大きく2度未満の角度をなす。また、本発明に係る窒化ガリウム系半導体デバイスは、前記窒化ガリウム支持基体の主面上に設けられたデバイス領域をさらに備え、前記デバイス領域は量子井戸構造の活性層を有している。この窒化ガリウム系半導体デバイスによれば、高い一様性の発光パターンを示す半導体発光素子が提供される。さらに、基板生産物は、アレイ状に配列された窒化ガリウム系半導体デバイスを含むことができる。窒化ガリウム基板の主面の法線が窒化ガリウム基板のC軸と成す角度が該主面の全体にわたって上記の範囲に含まれるので、各窒化ガリウム系半導体デバイスではその特性のばらつきは小さい。
以上説明したように、本発明の一側面によれば、窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法が提供される。さらに本発明の別の側面によれば、窒化ガリウム基板上に設けられた窒化ガリウム系半導体膜を含む半導体基板生産物が提供される。
引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の窒化ガリウム系半導体層を形成する方法および半導体基板生産物に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、窒化ガリウム基板を示す図面である。図2(A)〜図2(C)、図3(A)および図3(B)は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体層を形成する方法及び窒化ガリウム系半導体デバイスを製造する方法を示す図面である。
図1に示されるように、窒化ガリウム基板1を準備する。引き続く工程において、この基板1の主面1a上には、窒化ガリウム系膜が形成される。窒化ガリウム系膜は、III族元素として少なくともガリウムを含むと共に、V族元素として少なくとも窒素を含んでおり、例えばAlInGa1―X−YN膜として表される。ここで、値Xはゼロ以上であり1未満である。値Yはゼロ以上であり1未満であり、値X+Yはゼロ以上1未満である。好ましくは、窒化ガリウム基板のサイズは、2インチ径以上である。
好適な実施例では、基板1の主面1aは、Ga極性を有するC面である。Ga極性を有するC面の主面上に、GaN系半導体をエピタキシャル成長することにより、同じくGa極性のGaN系膜が形成でき、良好な特性を有するGaN膜を形成できる。
図1を参照すると、窒化ガリウム基板1の主面1aの法線を示すベクトルVと窒化ガリウム基板1のC軸を示すベクトルVが示されている。ベクトルVとベクトルVとの成す角度Angle1(以下、オフ角と呼ぶ)は、主面1aにわたって2度未満であることが好ましい。オフ角が2度を越えると、この基板上に形成された窒化ガリウム系膜の表面に、大きなスクラッチ状の突起が目立つようになる。また、この角度は、ゼロ度より大きいことが好ましい。この基板上に窒化ガリウム系膜を形成したとき、オフ角がゼロ度に近づくにつれて、六角錘状の突起が目立つようになる。オフ角がこの範囲の値であれば、良好な表面モフォロジーを示す窒化ガリウム系膜を得ることができる。
窒化ガリウム基板1は、例えば、次のような方法を用いて製造することができる。GaAs(111)単結晶基板の上にマスクを形成する。このマスクは、[11−2]方向および[−110]方向にそれぞれ等間隔に配列された窓を有する。まず、マスクの窓に低温でGaNバッファ層を成長する。ついで、高温において、ハイドライド気相成長(HVPE)法を用いてGaNバッファ層およびマスクの上に別のGaN層をエピタキシャル成長する。この後に、GaAs基板を除去してGaN単結晶基板を製造する。GaAs基板は王水でエッチングすることによって除去できる。窒化ガリウム系半導体デバイスを作製するために、該GaN単結晶基板を用いることができる。あるいは、この単結晶基板上に、少なくとも10ミリメートルの厚みを有するGaNエピタキシャル層を厚く形成してGaNインゴットを形成する。このインゴットから複数の窒化ガリウム基板を形成する。さらにGaNの表面は鏡面研磨されて、実質的に平坦な面である。
本実施の形態の引き続く例示的な成膜では、図4に示されるような有機金属気相成長装置(以下、OMVPE装置と呼ぶ)3を用いる。OMVPE装置3では、ヒータ4、サセプタ5および石英製のフローチャネル6がチャンバ内に設けられている。サセプタ5上には、基板Wが置かれている。フローチャネル6には、原料ガス、プロセスガス、ドーパントガスを供給するガスソース8が接続されている。本実施の形態では、ガスソース8は、アンモニアといった窒素ソース8a、トリメチルガリウム(TMG)といったガリウムソース8b、トリメチルインジウム(TMI)といったインジウムソース8c、トリメチルアルミニウム(TMA)といったアルミニウムソース8d、シラン(SiH)といったn型ドーパントソース8e、およびビスシクロペンタディエニルマグネシウム (CPMg)といったp型ドーパントソース8fを含む。また、ガスソース8は、キャリアガスまたはパージガスとして用いる水素ガスソース8gおよび窒素ガスソース8hを有している。フローチャネル6は、排気ポンプ10に接続されている。この装置3を用いて、窒化ガリウム系膜(AlInGa1―X−YN膜)を窒化ガリウム基板上に成長する。
窒化ガリウム系膜の成長に先立って、図2(A)に示されるように、OMVPE装置3内において窒化ガリウム基板1の前処理を行う。OMVPE装置3のサセプタ5上に窒化ガリウム基板1を置く。プロセスガスを流しながら窒化ガリウム基板1を熱処理して、窒化ガリウム基板1の表面1aの平坦化を行う。この平坦化により、機械研磨によって生じた窒化ガリウム基板1の表面1aの研磨キズを小さくできる。好適な実施例では、プロセスガス7はアンモニア(NH)および水素(H)を含むことができる。また、サセプタ温度は摂氏1100度以上である。好適な熱処理の時間は10分以上である。
一実施例では、
サセプタ温度:摂氏1100度、
フローチャネル内の圧力:27キロパスカル、
アンモニアの流量:10slm、
水素の流量:2slm
である。
図2(B)に示されるように、原料ガスを用いて窒化ガリウム基板1の主面1a上に窒化ガリウム系膜9を形成する。本実施例では、OMVPE装置3を用いてGaN膜を窒化ガリウム基板1の主面1a上に直接に成長している。サセプタ温度は前処理温度より高い温度に設定されている。原料ガスは、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH)、水素(H)および窒素(N)を含むことができる。必要な場合には、n型ドーパントのためにシラン(SiH)を使用できる。フローチャネル内の圧力が10〜101キロパスカルの範囲で、GaN膜を成長できる。望ましくは、該圧力は90キロパスカル以下である。この範囲では、良好な表面モフォロジーを有するGaN膜を成長できる。好適な圧力の範囲は10〜60キロパスカルであり、この範囲において、広いオフ角の範囲で良好な表面モフォロジーを有するGaN膜を成長できる。
一実施例では、
サセプタ温度:摂氏1150度、
フローチャネル内の圧力:27キロパスカル、
TMGの流量:毎分41.5〜99.0マイクロモル、
アンモニアの流量:2.2〜5.0slm、
水素の流量:15slm、
窒素の流量:20slm、
である。この工程の後に、窒化ガリウム基板上に形成された窒化ガリウム系膜を含む半導体基板生産物12が得られる。
図2(C)に示されるように、デバイス領域を形成する。デバイス領域のために、例えば活性層といった一または複数の別の窒化ガリウム系膜11を窒化ガリウム基板1の主面1a上に形成する。本実施例では、多重量子井戸構造を有する活性層を形成する。活性層は、例えばSQW構造またはMQW構造を有することができる。GaN膜の成長におけるサセプタ温度よりサセプタ温度を低くする。GaN膜の成長における圧力よりフローチャネル内の圧力を上昇する。多重量子井戸構造の井戸層のために、InGaN膜が成長される。また、障壁層のために、井戸層よりバンドギャップが大きいInGaN膜が成長される。例えば、発光ダイオードを作製するために、5つの薄い井戸層を有する多重量子井戸構造を作製する。
インジウムソースとしてトリメチルインジウム(TMI)を用いており、一実施例では、
サセプタ温度:摂氏800度、
フローチャネル内の圧力:80キロパスカル、
井戸層:In0.15Ga0.85N膜
TMIの流量:毎分10.6マイクロモル、
TMGの流量:毎分13.0マイクロモル、
アンモニアの流量:6slm、
窒素の流量:20slm、
障壁層:In0.01Ga0.99N膜
TMIの流量:毎分0.1マイクロモル、
TMGの流量:毎分13.0マイクロモル、
アンモニアの流量:6slm、
窒素の流量:20slm、
である。この工程の後に、窒化ガリウム基板上に形成された複数の窒化ガリウム系膜を有する半導体基板生産物が得られる。
次いで、図2(C)に示されるように、更なる別の窒化ガリウム系膜13を窒化ガリウム基板1の主面1a上に形成する。本実施例では、OMVPE装置3を用いてAlGaN膜を活性層上に成長している。サセプタ温度は活性層の成膜の際の温度より高い。原料ガスは、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、アンモニア(NH)、水素(H)および窒素(N)を含むことができる。必要な場合には、p型ドーパントのためにビスシクロペンタディエニルマグネシウム(CPMg)を用いることができる。例えば、フローチャネル内の圧力が101キロパスカルで、MgドープのAlGaN膜を形成する。AlGaN膜を成長した後に、適切な方法を用いてMgドープのAlGaN膜を活性化してp型AlGaN膜を得る。この工程の後に、窒化ガリウム基板上に形成された複数の窒化ガリウム系膜を有する半導体基板生産物が得られる。
続いて、図2(C)に示されるように、更なる別の窒化ガリウム系膜15を窒化ガリウム基板1の主面1a上に形成する。本実施例では、OMVPE装置3を用いてGaN膜をp型AlGaN膜上に成長している。原料ガスは、トリメチルガリウム(TMG)、アンモニア(NH)、水素(H)および窒素(N)を含むことができる。p型ドーパントとしてCPMgを用いることができる。例えば、フローチャネル内の圧力が101キロパスカルで、MgドープのGaN膜を形成する。GaN膜を成長した後に、適切な方法を用いてMgドープのGaN膜を活性化してp型GaN膜を得る。この工程によって、窒化ガリウム基板上に形成された複数の窒化ガリウム系膜を有する半導体基板生産物17が得られる。
この後に、図3(A)に示されるように、窒化ガリウム基板1の裏面1b上にn型のオーミック電極19を形成する。図2(C)に示される工程において作製されたエピタキシャル膜上に、p型のオーミック電極21を形成する。p型のオーミック電極21上に、パッド電極23を形成する。パッド電極23は、アレイ状に配列されている。
パッド電極を形成した後に、図3(B)に示される破線CUT1、CUT2に沿って基板を分離して、発光ダイオードといった半導体発光デバイス31を得る。これらの製造工程を用いて、窒化ガリウム系半導体デバイスを製造できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、窒化ガリウム基板上に設けられた窒化ガリウム系半導体膜を含む半導体基板生産物、窒化ガリウム基板上に窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法、および窒化ガリウム系半導体素子を製造する方法が提供される。この方法では、良好な結晶品質の窒化ガリウム系半導体膜を形成できる。また、半導体基板生産物は、良好な結晶品質の窒化ガリウム系半導体膜を含むので、優れた特性を有する窒化ガリウム系半導体デバイスを作製するために用いることができる。
上記の製造方法を用いると、基板の全体に配列された窒化ガリウム系半導体デバイスが得られる。図5(A)は、この製造方法を用いて製造された素子アレイ内の一窒化ガリウム系半導体デバイスを示す図面である。窒化ガリウム系半導体デバイスは、本実施の形態では発光ダイオード32といった半導体発光素子である。発光ダイオード32は、窒化ガリウム支持基体33と、n型のGaN層といった窒化ガリウム系半導体層35とを備える。窒化ガリウム支持基体33は主面33aを有しており、この主面33a上には、窒化ガリウム系半導体層35が設けられている。発光ダイオード32において、主面33aの法線33bと窒化ガリウム支持基体33のC軸33cとは角度Angle2(以下、オフ角と称する)をなす。窒化ガリウム支持基体33の主面33a全体にわたるオフ角度の分布は、窒化ガリウム基板1の主面1a全体にわたるオフ角度分布に比べて十分に小さい。オフ角度は、2度未満であることが好ましい。オフ角が2度を越えると、窒化ガリウム系半導体層35の表面に、大きなスクラッチ状の突起が目立つようになり、発光の不均一の原因となり得る。また、窒化ガリウム支持基体33のオフ角がゼロ度に近づくにつれて、窒化ガリウム系半導体層35の表面に六角錘状の突起が目立つようになり、発光の不均一の原因となり得る。オフ角がこの範囲の値であれば、良好な表面モフォロジーを示す窒化ガリウム系半導体層35を得ることができる。好適な実施例では、窒化ガリウム支持基体33はn型の窒化ガリウム半導体から成っており、窒化ガリウム系半導体層35はn型の窒化ガリウム層である。
窒化ガリウム系半導体層35上には、活性層37が設けられている。図5(B)は、窒化ガリウム系半導体デバイスの活性層を示す図面である。活性層37は、多重量子井戸構造を有しており、井戸層39a〜39eおよび障壁層41a〜41dを有している。井戸層の厚さは、例えば1.0〜5.0ナノメートルであり、障壁層の厚さは、例えば10〜20ナノメートルである。
活性層37上には、例えば、AlGaN層43といった窒化ガリウム系半導体層が設けられている。AlGaN層43は、井戸層39a〜39eのバンドギャップより大きい。また、AlGaN層43は、活性層37にキャリアを閉じ込めるために十分な厚さを有している。AlGaN層43はp型のクラッド層として機能している。また、窒化ガリウム系半導体層35のバンドギャップは、井戸層39a〜39eのバンドギャップより大きい。窒化ガリウム系半導体層35は、活性層37にキャリアを閉じ込めるために十分な厚さを有している。窒化ガリウム系半導体層35はn型のクラッド層として機能している。
AlGaN層43上には、コンタクト層45といった窒化ガリウム系半導体層が設けられている。コンタクト層45のバンドギャップはAlGaN層43のバンドギャップより小さい。コンタクト層45は、例えばp型のGaN層である。
窒化ガリウム支持基体33の裏面33d上には、オーミック電極層47が設けられている。コンタクト層45上には、半透明のオーミック電極層49が設けられている。オーミック層49上には、パッド電極51が設けられている。
一実施例の窒化ガリウム系半導体デバイスでは、
n型GaN基板の厚さ:400マイクロメートル、
n型GaN膜の厚さ:2マイクロメートル、
アンドープIn0.15Ga0.85N井戸層:1.6ナノメートル、
アンドープIn0.01Ga0.99N障壁層:15ナノメートル、
p型AlGaN層:40ナノメートル、
p型GaN層:50ナノメートル、
である。
発光ダイオード32ではオーミック層47および49を介して活性層37にキャリアE、Hが注入されると、活性層37においてキャリアの再結合が生じて光Lを発生する。この光Lは、発光ダイオード32が面発光型デバイスであるので、半透明の電極層49を通して放出される。
以上説明したように、本発明によれば、窒化ガリウム支持基体を用いる窒化ガリウム系半導体デバイスが提供される。窒化ガリウム系半導体デバイスは、良好な結晶品質の窒化ガリウム系半導体層を有するので、高出力および優れた発光均一性といった特性を示す。
図6は、窒化ガリウム基板上に形成された窒化ガリウム膜の表面粗さと、オフ角との関係を示す図面である。横軸は窒化ガリウム基板のオフ角を示しており、縦軸は窒化ガリウム膜の表面粗さ(平均自乗平方根粗さ:Rms)を示す。窒化ガリウム基板上に形成された窒化ガリウム膜の厚さは、2マイクロメートルである。
実験においてオフ角が正確に調整された窒化ガリウム基板を使用するために、既に説明された方法により製造された2インチ径の窒化ガリウム基板を切断して10ミリメートル角の実験用の基板を特別に作製する。発明者らが入手できる2インチ径の窒化ガリウム基板のオフ角のばらつきは約0.3度であるので、実験用の基板におけるのオフ角のばらつきは、約0.06度以内の範囲と見積もられる。実験用の各基板の厚みのばらつきは、約1マイクロメートル以下の範囲である。
実験用の基板のオフ角は、図7に示されるようにX線回折法を用いて測定される。以下、測定方法を簡略に説明する。X線源51からの入射X線ビーム53に対して実験用の基板55の表面55aが平行になるように、軸Axの回りの角度OMEGAが調整される。この調整により、調整された基板55はAx−R平面上に置かれる。この角度をOMEGAの基準値(ゼロ値)とする。軸Axは軸Rに直交している。2倍のTHETA(以下、2×TETHAと記す。TETHAは、GaN基板の(0002)面の面間隔に対応しており、ブラッグの法則を用いて求めることができる。)の角度を入射X線ビームに対して成す軸上にシンチレーションカウンタ57を置く。OMEGA=THETAとなる位置にOMEGAをセットする。OMEGA−2×THETAスキャンを行い、回折強度が最も強くなる2×THETAのところにシンチレーションカウンタを置く。この値を新たなTHETA値とする。OMEGAスキャンを行い、(0002)面の回折像を測定する。回折強度がもっとも強くなるOMEGA値を用いて、式OFFANGLE1=TETHA(0002)−OMEGAを用いて、値OFFANGLE1を求める。基板55をAx−R平面上において角度90度だけ回転した後に、同様の測定を行って式OFFANGLE2=TETHA(0002)−OMEGAを用いて、値OFFANGLE2を求める。オフ角は、sqrt(OFFANGLE1+OFFANGLE2)により与えられる。「sqrt」は平方根を求める演算記号である。
これらの基板上に窒化ガリウム膜を成長する。窒化ガリウム膜を成長した後に行われたホール測定では、移動度は200cm/Vsecであり、キャリア濃度は5×1018cm−3である。X線回折法を用いた(0002)面のOMEGAスキャンの半値幅は100arcsecであり、窒化ガリウム膜は良好な結晶品質を有している。この測定には、薄膜材料結晶性解析X線回折装置(本実施例では、X’Pert MRDシステム、日本フィリップス社製)を用いている。
エピタキシャル膜の表面を原子間力顕微鏡(AFM)を測定している。図6に示されるように、0.5度以上の角度の領域において、オフ角が増加するにつれて表面粗さも増加している。窒化ガリウム基板上に成長された窒化ガリウム膜といった窒化ガリウム系膜の表面を微分干渉顕微鏡を用いて観察すると、その表面モフォロジーは以下のように分類される。
0.15度以下のオフ角の範囲OA1では、六角錘状の突起/窪みが現れる。0.15度より大きく0.3度以下のオフ角の範囲OA2では、ステップ状の凹凸が現れる。0.3度より大きく0.7度以下のオフ角の範囲OA3では、平坦な表面が現れる。0.7度より大きく2度未満のオフ角の範囲OA4では、スクラッチ状のパターンが現れる。2度より大きいオフ角の範囲OA5では、大きなスクラッチ状のパターンが現れる。図6に示された結果は、毎時1.2マイクロメートルの成長速度で成膜された窒化ガリウム膜(膜厚2マイクロメートル)の測定から得られる。
図8は、窒化ガリウム系半導体膜の成長速度と表面粗さ(Rms)との関係を示すグラフである。実験サンプルは、0.7度以下のオフ角を持つ窒化ガリウム基板を用いて作製された。窒化ガリウム膜を形成するときに、III族原料ソース(例えば、TMG)とV族原料ソース(例えば、NH)とのモル比がほぼ一定になるように、III族原料ソースとV族原料ソースとの供給量を調整している。成長速度が小さくなるにつれて、表面粗さ(Rms)も小さくなる。
好適な実施例では、窒化ガリウム系半導体膜の成長速度は、毎時1.5マイクロメートル以下であり、図8における領域V1によって示される。表面粗さ(Rms)が02ナノメートル程度であり、AFM像には主に原子ステップが現れており、非常に平坦な表面を有する窒化ガリウム系半導体膜が得られている。
好適な実施例では、原料ガスのV族原料とIII族原料とのモル比[V族原料]/[III族原料]は2000以上3000以下である。窒化ガリウム系半導体膜の成膜速度を小さくするために、ガリウムソースの流量を小さくする。発明者らにより実験によれば、アンモニアソースの流量を小さくすること無しにガリウムソースの流量を小さくすると、表面モフォロジーが乱れる傾向にある。より良好な表面モフォロジーの膜を得るために、上記の原料ガス比に範囲において、ガリウムソースの流量を小さくすると共に、アンモニアソースの流量を小さくする。
オフ角および成長速度に関して様々な実験サンプルを作製して、表面モフォロジーの測定を行っている。図9〜図12は、これらの測定結果のうち例示的に示された原子間力顕微鏡の像を示す図面である。
図9は、オフ角が0.21度の窒化ガリウム基板上に、毎時3.2マイクロメートルの成長速度で成長された窒化ガリウム膜のAFM像を示す。この窒化ガリウム膜では、10マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.6程度であり、2.5マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.34程度である。
図10は、オフ角が0.09度の窒化ガリウム基板上に、毎時1.2マイクロメートルの成長速度で成長された窒化ガリウム膜のAFM像を示す。この窒化ガリウム膜では、10マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.2程度であり、2.5マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.17程度である。
図11は、オフ角が1.1度の窒化ガリウム基板上に、毎時3.2マイクロメートルの成長速度で成長された窒化ガリウム膜のAFM像を示す。この窒化ガリウム膜では、10マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.99程度であり、2.5マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.67程度である。
図12は、オフ角が1.5度の窒化ガリウム基板上に、毎時1.2マイクロメートルの成長速度で成長された窒化ガリウム膜のAFM像を示す。この窒化ガリウム膜では、10マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.5程度であり、2.5マイクロメートル四方の領域内の表面粗さ(Rms)が0.58程度である。
これらの測定結果によれば、成長速度を下げることは表面モフォロジーを良好にするために好適である。図11に示されるように、毎時3.2マイクロメートルの成長速度で成長された窒化ガリウム膜のAFM像には、ステップ状の凹凸が現れている。しかしながら、該ステップ状の凹凸は、より小さい成長速度で作製された窒化ガリウム膜のAFM像には現れていない。このAFM像には、平行にそろった原子ステップが現れており、平坦な表面が得られている。
窒化ガリウム基板上に直接に成長されたn型窒化ガリウム膜の表面には、平行な原子ステップが見られ、表面粗さ(Rms)で0.6ナノメートル以下であり、貫通転位密度が1×10cm−2以下であり、(0002)面のX線回折の半値幅200秒以下である。このn型窒化ガリウム膜を用いて発光ダイオードを作製している。この発光ダイオードの発光は均一である。
図13に示される発光ダイオードは、オフ角0.16度の窒化ガリウム基板上に成長速度毎時3.2マイクロメートルで成長された窒化ガリウム膜を有する。図14は、この窒化ガリウム膜の表面の微分干渉顕微鏡像を示す図面である。この微分干渉顕微鏡像は、この窒化ガリウム膜の表面の一部分に六角錘状のパターンが形成されていることを示している。当該部分における発光強度は小さく、それ以外の部分では、この発光ダイオードは概ね均一に発光しており、発光出力は20ミリアンペアで1.2ミリワットである。
図15は、発光ダイオードの発光像を示す図面である。この発光ダイオードは、オフ角0.4度の窒化ガリウム基板上に成長速度毎時1.2マイクロメートルで成長された窒化ガリウム膜を有する。図16は、この窒化ガリウム膜の表面の微分干渉顕微鏡像を示す図面である。この微分干渉顕微鏡像は、窒化ガリウム膜の表面が平坦であることを示している。この発光ダイオードは全面で均一に発光している。発光出力は、20ミリアンペアで1.9ミリワットである。
様々な実験結果を示しながら説明したように、オフ角を調整した窒化ガリウム基板上に、窒化ガリウム膜(窒化ガリウム層)といった窒化ガリウム系半導体膜(窒化ガリウム系半導体層)を成長することによって、以下に示すように良好な表面モフォロジーおよび表面粗さ(Rms)が実現される。
2度未満のオフ角の範囲では、表面モフォロジーは六角錘状のパターン、ステップ状の凹凸、原子ステップあるいはスクラッチ状のパターンを示しており、表面粗さ(Rms)は最大2ナノメートル程度まで小さくなる。この発光ダイオードはほぼ均一に発光する。2ナノメートル未満の表面粗さ(Rms)の表面は、厚さ1〜5ナノメートル程度の井戸層を含む量子井戸構造活性層の下地として好適である。
0.15度より大きく2.0度未満のオフ角の範囲では、表面モフォロジーはステップ状の凹凸、原子ステップあるいはスクラッチ状のパターンを示しており、表面粗さ(Rms)は最大2.0ナノメートル程度である。この発光ダイオードはほぼ均一に発光する。
0.7度以下のオフ角の範囲では、表面モフォロジーは六角錘状のパターン、ステップ状の凹凸、あるいは原子ステップのパターンを示しており、表面粗さ(Rms)は最大0.5ナノメートル程度まで小さくなる。この発光ダイオードは、ほぼ均一に発光する。
0.15度より大きく0.7度以下のオフ角の範囲では、表面モフォロジーはステップ状の凹凸あるいは原子ステップを示しており、表面粗さ(Rms)は最大0.5ナノメートル程度まで小さくなる。この発光ダイオードは、均一に発光する。
0.3度より大きく0.7度以下のオフ角の範囲では、表面モフォロジーは、原子ステップを示す平坦性であり、表面粗さ(Rms)は最大0.3ナノメートル程度まで小さくなる。この発光ダイオードは全面で均一に発光する。例えば、2インチ径の窒化ガリウム基板のオフ角のばらつきが約0.3度であるので、この窒化ガリウム基板のほぼ全面で良好な表面モフォロジーが得られる。
10マイクロメートル四方の領域における表面粗さ(Rms)が0.6ナノメートル以下である窒化ガリウム膜では、該窒化ガリウム層の貫通転位密度が1×10cm−2以下であり、該窒化ガリウム層は200秒以下の(0002)面のX線回折半値全幅を示す。この発光ダイオードはほぼ均一に発光する。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本実施の形態では、例えば、発光ダイオードといった半導体発光素子を説明したけれども、本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。また、本実施の形態では、窒化ガリウム基板上に形成された窒化ガリウム膜について例示的に説明しているけれども、窒化ガリウム系半導体(AlInGa1―X−YN、0≦X<1、0≦Y<1、0≦X+Y<1)膜を形成することもできる。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
図1は、窒化ガリウム基板を示す図面である。 図2(A)、図2(B)および図2(C)は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体層を形成する方法、および窒化ガリウム系半導体デバイスを製造する方法を示す図面である。 図3(A)および図3(B)は、本実施の形態に係る窒化ガリウム系半導体層を形成する方法、および窒化ガリウム系半導体デバイスを製造する方法を示す図面である。 図4は、有機金属気相成長装置を示す図面である。 図5(A)は、窒化ガリウム系半導体デバイスを示す図面である。図5(B)は、窒化ガリウム系半導体デバイスの活性層を示す図面である。 図6は、窒化ガリウム基板上に形成された窒化ガリウム膜の表面粗さと、オフ角との関係を示す図面である。 図7は、窒化ガリウム基板のオフ角の測定を説明する図面である。 図8は、窒化ガリウム系半導体膜の成長速度と表面粗さ(Rms)との関係を示すグラフである。 図9は、原子間力顕微鏡で観測された像を示す図面である。 図10は、原子間力顕微鏡で観測された像を示す図面である。 図11は、原子間力顕微鏡で観測された像を示す図面である。 図12は、原子間力顕微鏡で観測された像を示す図面である。 図13は、発光ダイオードの発光像を示す図面である。 図14は、微分干渉顕微鏡で観測された像を示す図面である。 図15は、発光ダイオードの発光像を示す図面である。 図16は、微分干渉顕微鏡で観測された像を示す図面である。
符号の説明
1…窒化ガリウム基板、3…OMVPE成膜装置、9…窒化ガリウム系膜、12…半導体基板生産物、11…窒化ガリウム系膜、13…窒化ガリウム系膜、15…窒化ガリウム系膜、17…半導体基板生産物、19…オーミック電極、21…オーミック電極、23…パッド電極膜、32…発光ダイオード、33…窒化ガリウム支持基体、35…窒化ガリウム系半導体層、37…活性層、39a〜39e…井戸層、41a〜41d…障壁層、43…AlGaN層、45…コンタクト層、47…オーミック層、49…オーミック層、51…パッド電極

Claims (19)

  1. 窒化ガリウム系半導体膜を形成する方法であって、
    窒化ガリウム基板を準備する工程を備え、前記窒化ガリウム基板の主面の全体において該主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは2度未満の角度をなしており、前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0度より大きな角度をなし、
    窒化ガリウム系半導体膜を形成する前に、アンモニアおよび水素を含むプロセスガスを供給して、摂氏1100度以上の温度で前記窒化ガリウム基板の熱処理を有機金属気相成長装置を用いて10分以上の時間で行う工程を備え、
    V族原料およびIII族原料を供給して前記窒化ガリウム基板の前記主面上に、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下の最小自乗平方根表面粗さを有する窒化ガリウム系半導体膜を前記有機金属気相成長装置を用いて形成する工程を備え、前記窒化ガリウム系半導体膜は90キロパスカル以下の圧力で形成され、前記窒化ガリウム系半導体膜の成長速度は毎時1.5マイクロメートル以下であり、前記原料ガスのV族原料とIII族原料とのモル比[V族原料]/[III族原料]は2000以上3000以下である、ことを特徴とする方法。
  2. 前記窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウムからなる、請求項1に記載された方法。
  3. 前記窒化ガリウム系半導体膜は10キロパスカル以上60キロパスカル以下の圧力で形成される、請求項1または請求項2に記載された方法。
  4. 前記窒化ガリウム基板のサイズは2インチ以上である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された方法。
  5. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.7度以下の角度をなす、ことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載された方法。
  6. 前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.3ナノメートル以下である、ことを特徴とする請求項に記載された方法。
  7. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.15度より大きな角度をなす、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された方法。
  8. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.3度以上の角度をなす、ことを特徴とする請求項に記載された方法。
  9. 活性層のための一又は複数の別の窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備え、
    前記活性層はSQW構造またはMQW構造を有する、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載された方法。
  10. SQW構造またはMQW構造を有する活性層のための一又は複数の別の窒化ガリウム系半導体膜を形成した後に、p型クラッド層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備える、ことを特徴とする請求項9に記載された方法。
  11. p型クラッド層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成した後に、コンタクト層のための窒化ガリウム系半導体膜を形成する工程を更に備える、ことを特徴とする請求項10に記載された方法。
  12. 請求項1〜請求項4いずれか一項に記載された方法により作製される半導体基板生産物であって、
    主面を有する窒化ガリウム基板と、
    前記窒化ガリウム基板の主面上に設けられた少なくとも一層の窒化ガリウム系半導体膜と
    を備え、
    前記窒化ガリウム基板の主面の全体において該主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは2度未満の角度をなしており、
    前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0度より大きい角度をなし、
    前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.6ナノメートル以下である、ことを特徴とする半導体基板生産物。
  13. 前記窒化ガリウム系半導体膜は窒化ガリウムからなる、ことを特徴とする請求項12に記載された半導体基板生産物。
  14. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.7度以下の角度をなす、ことを特徴とする請求項12に記載された半導体基板生産物。
  15. 前記窒化ガリウム系半導体膜の最小自乗平方根表面粗さは、10マイクロメートル四方の領域において0.3ナノメートル以下である、ことを特徴とする請求項14に記載された半導体基板生産物。
  16. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.15度より大きい角度をなす、ことを特徴とする請求項14または請求項15に記載された半導体基板生産物。
  17. 前記主面の法線と前記窒化ガリウム基板のC軸とは0.3度以上の角度をなす、ことを特徴とする請求項12に記載された半導体基板生産物。
  18. 前記窒化ガリウム系半導体膜の貫通転位密度は1×10cm−2以下である、ことを特徴とする請求項12から請求項17のいずれか一項に記載された半導体基板生産物。
  19. 前記窒化ガリウム系半導体膜は200秒以下の(0002)面のX線回折半値幅を示す、ことを特徴とする請求項12から請求項18のいずれか一項に記載された半導体基板生産物。
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