JP3893810B2 - 車両挙動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の挙動を安定した状態に保持できるようにした、車両挙動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車両の制動力を制御することにより車両の挙動を安定させるようにした、車両挙動制御装置が種々提案されている。
車両挙動制御装置は、具体的には、ドライバがブレーキ操作をしたときの車輪のスリップを防止するアンチロックブレーキシステムとしての機能や、発進時の車輪の空転を防止するトラクションコントロールシステムとしての機能や、走行中の車両の動きを安定させるスタビリティコントロールシステムとしての機能等を統合したものであり、主に各車輪毎に設けられたホイールシリンダへのブレーキ液圧の供給状態をそれぞれ独立して制御し各車輪間に制動力差を与えることにより、車両挙動の安定化を図るものである。
【0003】
ところで、車両挙動制御装置がアンチロックブレーキシステムとして機能する場合には、装置の作動開始前にすでにドライバがブレーキペダルを踏み込んでいるので、各ホイールシリンダにおけるブレーキ液圧が十分に高められた状態下で各車輪の制動力制御が開始される。
これに対して、車両挙動制御装置がトラクションコントロールシステムやスタビリティコントロールシステムとして機能する場合には、通常は装置の作動開始前においてドライバはブレーキペダルを踏み込んでいないので、各ホイールシリンダでのブレーキ液圧は十分ではない。したがって、このような状態下で車両挙動制御を開始すると、ブレーキ液圧を立ち上げる分だけ制御遅れが生じてしまうことになる。
【0004】
そこで、特開平10−278769号公報には、各種センサからの検出情報に基づいて車両の挙動悪化をきたす条件が成立した段階で、流体回路内のポンプを作動させて、予めブレーキが作動しない程度までホイールシリンダのブレーキ液圧を高めて(以下、このようなブレーキ液圧を予圧といい、ホイールシリンダで必要な予圧を無効液圧という)、制御の応答性を高めるようにした技術(以降、このようなブレーキ液圧の制御を予圧制御という)が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキ液を上述の無効液圧まで加圧するのに必要なポンプ駆動時間は、ブレーキ液の消費液量により異なる。また、ブレーキ液の消費液量は、ブレーキパッドの磨耗状態等により大きく変化する。
しかしながら、上記公報の技術では、予圧制御を開始してから所定時間経過すると、予圧制御を終了するように構成されているため、正確な予圧制御を行なうことができないという課題がある。なお、各ホイールシリンダにブレーキ液圧センサを設けて、検出される圧力が無効液圧に達すると予圧制御を終了するように構成すれば、このような課題を解決できるものの、このように新たにブレーキ液圧センサを設けて構成した場合には、コストが増大してしまうという課題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、新たなセンサ等を追加することなく、正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることができるようにした、車両挙動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両挙動制御装置では、ブレーキペダルの操作に応じて作動流体に圧力を発生させるマスタシリンダと、作動流体の圧力を受けて各車輪毎に制動力を発生させるホイールシリンダと、マスタシリンダと上記各ホイールシリンダとを連通接続する第1流体通路と、第1流体通路上に上記ホイールシリンダ毎に配設され上記作動流体の供給を断接する流体保持弁と、各流体保持弁よりも上流側の第1流体通路に配設され第1流体通路内の流体圧を検出する流体圧検出手段と、各流体保持弁より上流側で且つ上記流体圧検出手段よりも下流側に接続された第2流体通路と、第2流体通路を介して上記各ホイールシリンダに上記作動流体を圧送供給するポンプと、上記流体圧検出手段と上記流体保持弁との間に設けられ上記作動流体の流れを断接する差圧弁と、車両挙動制御の開始が予測されると上記ポンプを駆動し、上記各ホイールシリンダへ作動流体を供給し上記各ホイールシリンダ内を予圧するとともに上記差圧弁を開弁して上記流体圧検出手段により流体圧が所定値に達したことが検出されると上記流体保持弁を切り換えて上記作動流体の供給を断つ予圧制御手段と、車両挙動制御時に各車輪の制動力を独立して制御する制動力制御手段とをそなえたことを特徴としている。
【0008】
そして、車両挙動制御の開始が予測されると、予圧制御手段によりポンプが駆動され、各ホイールシリンダへ作動流体が供給されて各ホイールシリンダに対する予圧制御が開始される。このとき、マスタシリンダの流体圧を検出するために設けられた流体圧検出手段を利用して予圧制御が行なわれる。すなわち、流体圧検出手段により検出される流体圧が所定値に達すると、ホイールシリンダ内の予圧が無効液圧に達したと判定されて、流体保持弁が切り換えられて作動流体の供給が断たれ、予圧制御が終了するのである。したがって、本装置によれば、新たなセンサ等を追加することなく、予圧制御時に正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態としての車両挙動制御装置について説明すると、図1はその全体構成を示す模式的な液圧回路図、図2はその制御系の構成を示す模式的なブロック図、図3はその予圧制御時の動作を説明するためのフローチャートである。
【0010】
本発明の車両挙動制御装置の具体的なハードウェアの構成は、従来のものと略同様であり、予圧制御時のロジックが従来の技術と異なっている。
以下、図1を用いてその全体構成について説明する。図示するように、マスタシリンダ3には、液路2を介してホイールシリンダ1a〜1dが接続されており、ドライバがブレーキペダル5を踏み込むと、このブレーキペダル5の操作に応じてマスタシリンダ3内のブレーキ液(作動流体)が加圧されるとともに、液路2を介してブレーキ液が各ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるようになっている。なお、ホイールシリンダ1a〜1dは、図示しない車両の前後左右の各車輪に対応してそれぞれ設けられている。
【0011】
また、図示するように、上記液路2は、前輪側液路2Fと後輪側液路2Rとの2系統の液路(第1流体通路)から構成されており、上記前輪側液路2Fはその下流側で2つの液路2a,2bに分岐している。そして、前輪側のホイールシリンダ1a,1bにこれらの液路2a,2bがそれぞれ接続されている。また、同様に、後輪側液路2Rもその下流側で2つの液路2c,2dに分岐しており、後輪側のホイールシリンダ1c,1dに液路2c,2dがそれぞれ接続されている。
【0012】
そして、これらの各液路2a〜2dを介してホイールシリンダ1a〜1dにブレーキ液が供給されると、このブレーキ液の液圧に応じた制動力が各ホイールシリンダ1a〜1dで発生するようになっている。
ところで、図示するように、上記マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ1a〜1dとの間には、各種のバルブや液路をそなえたハイドロリックユニット6が設けられている。
【0013】
このハイドロリックユニット6は、車両挙動制御装置の主要部を構成するものであり、ブレーキペダル5の操作の有無に関わらず、車両の運転状態に応じてブレーキ液を各ホイールシリンダ1a〜1dに独立して給排することにより、各ホイールシリンダ1a〜1dで発生する制動力を個々に制御することができるようになっている。そして、このような各輪の制動力制御により、車両の挙動が不安定な状態となった場合(又は不安定な状態になることが予測された場合)であっても、車両挙動の安定化を図ることができるようになっている。なお、図1では、予圧制御(予圧制御については後述する)実行中のハイドロリックユニット6の状態を示している。
【0014】
以下、ハイドロリックユニット6について説明すると、このハイドロリックユニット6内には、前輪側液路2F及び後輪側液路2R上にそれぞれ差圧弁8,8が設けられている。
また、差圧弁8よりも下流側の各液路2a〜2d上には、後述するECU(制御手段)26からの制御信号に応じてオンオフされる流体保持弁(以下、単に保持弁という)7a〜7dがそれぞれ設けられている。
【0015】
また、一方の差圧弁8の上流側には、液路(第1流体通路)2R内のブレーキ液の液圧を検出する液圧センサ(流体圧検出手段)12が設けられている。この液圧センサ12は、従来の車両挙動制御装置においても設けられており、通常は、ドライバがブレーキペダル5を踏み込んだ際のブレーキ液圧を検出するためのものであり、このブレーキ液圧によりドライバが要求する制動力を求めるようになっている。
【0016】
また、差圧弁8よりも下流側で且つ各保持弁7a〜7dよりも上流側の液路2R,2Fには、ドライバのブレーキペダル操作によるブレーキ液の供給以外に、ブレーキ液を供給するための第2液路(第2流体通路)13の一端が接続されている。また、第2液路13の他端側にはモータ14により駆動されるポンプ15が接続されており、ポンプ15の上流側及び下流側には、それぞれ逆止弁24,25が介装されている。
【0017】
さらに、上記ポンプ15とブレーキ液リザーバ4とが、液路16により接続されている。そして、ポンプ15が作動すると、ブレーキ液リザーバ4から液路16を介して供給されるブレーキ液が加圧されて、直接各液路2a〜2dに供給されるようになっている。
また、液路16上には吸入弁17が介装されている。ここで、吸入弁17は、液路16を連通状態又は遮断状態に選択的に切り換えるオンオフ型の電磁弁であって、やはり後述するECU26からの制御信号に基づいてその作動が制御されるようになっている。
【0018】
一方、保持弁7a〜7dとホイールシリンダ1a〜1dとの間には、それぞれドレーン用の液路20a〜20dが接続されており、このドレーン用液路20a〜20dには、ECU26からの制御信号に基づいてその作動が制御される減圧弁21a〜21dが介装されている。また、これらのドレーン用液路20a〜20dは逆止弁23を介して液路16に接続されている。
【0019】
次に、図2を用いて、本装置の制御系の構成について説明すると、本装置には、上述したハイドロリックユニット6の作動を制御するための制御手段(ECU)26が設けられており、このECU26には、上述した液圧センサ12以外にも、車速を検出する車速センサ30、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサ31、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ32、ブレーキペダル5の操作の有無を検出するブレーキスイッチ33及び図示しないハンドルの操舵角及び操舵角速度を検出する操舵角センサ34等のセンサが接続されている。なお、図1では液圧センサ12以外のセンサについては図示を省略している。
【0020】
そして、このECU26では、上記各センサからの情報に基づいて車両の挙動悪化を予測することができるようになっている。なお、この場合には、例えば車速が所定値以上で且つ操舵角速度が所定値以上であると、車両の挙動が悪化すると予測されるようになっている。
また、このECU26内には、車両の挙動悪化が予測されると予めブレーキが作動しない程度まで各ホイールシリンダ1a〜1dのブレーキ液圧を高める予圧制御手段27と、車両の挙動が悪化したときに各ホイールシリンダ1a〜1dの液圧を個々に制御するための制動力制御手段28とが設けられている。
【0021】
また、図示するように、ECU26には、差圧弁8,保持弁7a〜7d,減圧弁21a〜21d,吸入弁17,減圧弁21a〜21d及びモータ14が接続されており、ECU26で設定された制御信号に基づいて各弁の開閉状態が制御されて各ホイールシリンダ1a〜1dにおける制動力が制御されるようになっている。
【0022】
そして、ECU26で車両の挙動悪化が予測されると、予圧制御手段27により予圧制御を実行するか否かが判定される。なお、予圧制御とは、車両挙動制御時の応答性を高めるべく、予めブレーキが作動しない程度まで各ホイールシリンダ1a〜1dのブレーキ液圧を高めておく制御であり、予圧とは、このときの各ホイールシリンダ1a〜1dでのブレーキ液圧をいう。また、予圧制御時に各ホイールシリンダ1a〜1dで必要される予圧を無効液圧という。
【0023】
さて、車両の挙動悪化が予測されると、まず、予圧制御手段27では、ブレーキスイッチ33からの検出信号に基づいて、ドライバがブレーキペダル5を踏んでいるか否かが判定されるようになっている。そして、ブレーキペダル5を踏んでいると判定された場合には、各ホイールシリンダ1a〜1dにはすでにブレーキ液が供給されているので、ブレーキ液圧は十分であると判定して、予圧制御を行なわずに以降の車両の挙動悪化時の制御にそなえるようになっている。そして、実際に車両の挙動の悪化が判定されると、制動力制御手段28により車両挙動制御が実行されるようになっている。
【0024】
一方、ドライバがブレーキペダル5を踏んでいないと判定された場合には、各ホイールシリンダ1a〜1dの予圧が十分に高められていないと判定されて、予圧制御手段27では、上記の各弁を図1に示すような状態に制御して、予圧制御を行なうようになっている。
すなわち、この場合には、吸入弁17のみをオンとし、保持弁7a〜7d,差圧弁8及び減圧弁21a〜21dをいずれもオフにするとともに、モータ14を作動させるようになっているのである。
【0025】
これにより、吸入弁17が開弁状態となり、ブレーキ液リザーバ4からのブレーキ液が液路16から吸入弁17及び逆止弁24を介してポンプ15に供給される。
そして、図1中矢印で示すように、ポンプ15で加圧されたブレーキ液は、各液路2a〜2dから保持弁7a〜7dを介して各ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるとともに、一部のブレーキ液は、液路2F,2Rから差圧弁8及びマスタシリンダ3を介してブレーキ液リザーバ4に戻される。なお、減圧弁21a〜21dは閉弁状態(オフ)となっているため、各液路2a〜2dのブレーキ液がドレーン用液路20a〜20dからポンプ15に流入することはない。
【0026】
ところで、本発明の車両挙動制御装置は、予圧制御時には液圧センサ12で検出されるマスタシリンダ液圧が変化することを利用して、この液圧センサ12を用いて各ホイールシリンダ1a〜1dに必要な予圧が蓄えられたか否かを検出するようになっている。そして、このような構成により、新たなセンサ類を設けることなく、正確に予圧制御を行なうようになっているのである。
【0027】
この場合、液圧センサ12により検出されるブレーキ液圧が所定値に達したことが検出されると、各ホイールシリンダ1a〜1dに必要な液圧(無効液圧)が蓄えられたと判定して、保持弁7a〜7dをオンにして液路2a〜2dを遮断し、各ホイールシリンダ1a〜1dへのブレーキ液の供給を断つようになっているのである。
【0028】
これにより、ホイールシリンダ1a〜1dでは、制動力が生じない程度のブレーキ液が蓄圧された状態となり、予圧制御が終了する。なお、このような予圧制御は実際には僅かな時間で終了するので、車両挙動の悪化を予測してから予圧制御を開始しても、実際に車両挙動が不安定な状態になるまでに予圧制御を終了することができる。
【0029】
また、予圧制御が終了しても、モータ14の駆動(即ち、ポンプ15の作動)を停止させずに、その後の車両挙動制御にそなえるようになっている。このとき、液路2a〜2dは遮断されているので、ポンプ15で加圧されたブレーキ液は、全量が液路13から液路2F,2Rを介して再びリザーバ4に還流されるようになっている。そして、予圧制御が終了してから車両挙動制御が開始されるまでの間は、このようなルートでブレーキ液が循環するようになっている。なお、車両挙動制御の具体的な内容は従来のものと同様であり、詳しい説明は省略する。
【0030】
なお、上記の所定値(予圧制御の終了を判定するためのブレーキ液圧値)としては、予め液圧センサ12で得られるブレーキ液圧と、ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるブレーキ液圧との相関関係を確認しておき、この相関関係に基づいて所定値を決定する。
つまり、液圧センサ12で得られるブレーキ液圧は、ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるブレーキ液圧と必ずしも完全に一致するとは限らない(各バルブに形成されたオリフィス等の作用による)ため、このようなズレの分だけ補正されて上記の所定値が設定される。
【0031】
本発明の一実施形態としての車両挙動制御装置は、上述のように構成されているので、例えば図3に示すようなフローチャートに基づいてその予圧制御が実行される。
まず、ステップS1で予圧制御開始判定が行なわれる。そして、各センサ類から情報に基づいて、ECU26で車両の挙動悪化が予測されると、予圧制御を開始すべくステップS2に進み、車両の挙動悪化が予測されない場合は、予圧制御の必要がないのでそのままリターンする。
【0032】
ステップS2では、ブレーキスイッチ33がオンになっているか否かが判定される。すなわち、ステップS2では、ブレーキスイッチ3の検出情報を取り込むことにより、ドライバのブレーキペダル5の操作の有無が検出され、ドライバがブレーキペダル5を踏んでいる場合(ブレーキスイッチオン)には、各ホイールシリンダ1a〜1dには、すでにブレーキ液圧が供給されているため予圧制御が不必要であると判定されて、リターンする。
【0033】
一方、ブレーキスイッチ33がオフの場合には、各ホイールシリンダ1a〜1dには十分な予圧が蓄えられていないと判定されて、ステップS3に進み、予圧制御手段27により、各弁が図1に示す状態に制御されるとともに、モータ14がオンにされてポンプ15が駆動される。そして、これにより、予圧制御が開始される。なお、ブレーキが作動しているか否かの判定には、ブレーキスイッチ33の代わりにマスタシリンダ3の液圧信号を用いてもよい。
【0034】
次に、ステップS4に進み、予圧レベル判定が実行される。すなわち、液圧センサ12により得られる液圧(マスタシリンダ液圧)を読み込んで、この値が所定値よりも大きいか否かが判定されるのである。そして、液圧センサ12により得られる液圧が所定値以下であれば、ホイールシリンダ1a〜1dの予圧が未だ十分ではないと判定して、ステップS5に進み、予圧制御を継続する。
【0035】
また、液圧センサ12で検出される液圧が所定値に達すると、ホイールシリンダ1a〜1dの予圧が十分に高められたと判定して、ステップS6に進み、予圧制御が終了する。すなわち、ステップS6では、各保持弁7a〜7dをいずれもオフにして、液路2a〜2dを遮断し、ホイールシリンダ1a〜1dでのブレーキ液圧を保持するのである。
【0036】
そして、その後車両の挙動が悪化した場合には、車両挙動制御が実行される。なお、実際の車両挙動制御自体は従来と同様であるため、車両挙動制御時の動作については説明を省略する。
上述したように、本発明の車両挙動制御装置によれば、新たなセンサ等を追加することなく、予圧制御時に正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることができるという利点がある。
【0037】
すなわち、ブレーキ液を無効液圧まで加圧するのに必要なポンプ駆動時間は、ブレーキ液の消費液量により異なり、ブレーキ液の消費液量は、ブレーキパッドの磨耗状態等により大きく変化する。
これに対して、本発明の車両挙動制御装置では、従来よりそなえられている液圧センサ12からの情報に基づいて予圧制御時の液圧を検出し、この液圧が所定値に達すると、各ホイールシリンダ1a〜1dに十分な無効液圧が蓄えられたと判定して予圧制御を終了するので、新たなセンサ等を設けることなく、正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることができる。したがって、コスト増を招くことなく、正確な予圧制御を実行することができるという利点がある。また、各ホイールシリンダ1a〜1dに過剰なブレーキ液圧が作用することもないので、予圧制御によりブレーキが作動するようなこともない。
【0038】
また、このとき、各ホイールシリンダ1a〜1dには正確に無効液圧が蓄えられているので、制御の応答性及び制御精度が向上するという利点もある。
なお、本発明の車両挙動制御装置は、上述の実施形態のものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。例えばハイドロリックユニット6の細部の構成を制御特性等に応じて変更してもよい。また、本実施形態では、後輪側の液路2R上に液圧センサ12を設けているが、前輪側の液路2F上に液圧センサ12を設けてもよい。また、前輪側のホイールシリンダ1a,1bと後輪側のホイールシリンダ1c,1dとで予圧制御時の液圧の上昇の特性が異なる場合には、予め前輪側と後輪側とで液圧上昇時の相関関係を確認しておき、それぞれの特性に合わせて予圧制御を終了するように構成してもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の車両挙動制御装置によれば、マスタシリンダの流体圧を検出するために予め設けられている流体圧検出手段を利用して予圧制御が実行されるので、新たなセンサ等を追加することなく、予圧制御時に正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることができるという利点がある。したがって、コスト増を招くことなく正確に予圧制御を行なうことができるという利点がある。また、各ホイールシリンダに過剰なブレーキ液圧が作用することもないので、予圧制御によりブレーキが作動するようなこともない。また、このとき、各ホイールシリンダには正確に無効液圧が蓄えられているので、制御の応答性及び制御精度が大幅に向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置の全体構成を示す模式的な液圧回路図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置の制御系の構成を示す模式的なブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置の予圧制御時の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1a〜1d ホイールシリンダ
2F,2R 第1流体通路
3 マスタシリンダ
5 ブレーキペダル
7a〜7d 流体保持弁(保持弁)
12 流体圧検出手段(液圧センサ)
13 第2流体通路(第2液路)
15 ポンプ
27 予圧制御手段
28 制動力制御手段

Claims (1)

  1. ブレーキペダルの操作に応じて作動流体に圧力を発生させるマスタシリンダと、
    上記作動流体の圧力を受けて各車輪毎に制動力を発生させるホイールシリンダと、
    上記マスタシリンダと上記各ホイールシリンダとを連通接続する第1流体通路と、
    上記第1流体通路上に上記ホイールシリンダ毎に配設され上記作動流体の供給を断接する流体保持弁と、
    上記各流体保持弁よりも上流側の上記第1流体通路に配設され上記第1流体通路内の流体圧を検出する流体圧検出手段と、
    上記各流体保持弁より上流側で且つ上記流体圧検出手段よりも下流側に接続された第2流体通路と、
    上記第2流体通路を介して上記各ホイールシリンダに上記作動流体を圧送供給するポンプと、
    上記流体圧検出手段と上記流体保持弁との間に設けられ上記作動流体の流れを断接する差圧弁と、
    車両挙動制御の開始が予測されると上記ポンプを駆動し、上記各ホイールシリンダへ作動流体を供給し上記各ホイールシリンダ内を予圧するとともに、上記差圧弁を開弁して上記流体圧検出手段により流体圧が所定値に達したことが検出されると上記流体保持弁を切り換えて上記作動流体の供給を断つ予圧制御手段と、
    車両挙動制御時に上記ポンプを駆動するとともに上記流体保持弁を開閉駆動し、上記作動流体の上記ホイールシリンダへの給排状態を上記各ホイールシリンダ毎に制御して上記各車輪の制動力を制御する制動力制御手段とを
    そなえたことを特徴とする、車両挙動制御装置。
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