JP2001097195A - 車両挙動制御装置 - Google Patents

車両挙動制御装置

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JP2001097195A
JP2001097195A JP27890799A JP27890799A JP2001097195A JP 2001097195 A JP2001097195 A JP 2001097195A JP 27890799 A JP27890799 A JP 27890799A JP 27890799 A JP27890799 A JP 27890799A JP 2001097195 A JP2001097195 A JP 2001097195A
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fluid pressure
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両挙動制御装置に関し、新たな
センサ等を追加することなく、正確に無効液圧までブレ
ーキ液圧を高めることができるようにする。 【解決手段】 車両挙動制御の開始が予測されると、予
圧制御手段によりポンプ15が駆動され各ホイールシリ
ンダ1a〜1dへ作動流体が供給されて予圧制御が開始
されるとともに、マスタシリンダ3の流体圧を検出する
ために設けられた流体圧検出手段12を利用して予圧制
御が行なわれ、流体圧検出手段12で検出される流体圧
が所定値に達すると、マスタシリンダ1a〜1d内の予
圧が無効液圧に達したと判定されて、流体保持弁7a〜
7dが切り換えられて作動流体の供給が断たれ、予圧制
御が終了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の挙動を安定
した状態に保持できるようにした、車両挙動制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の車両の制動力を制
御することにより車両の挙動を安定させるようにした、
車両挙動制御装置が種々提案されている。車両挙動制御
装置は、具体的には、ドライバがブレーキ操作をしたと
きの車輪のスリップを防止するアンチロックブレーキシ
ステムとしての機能や、発進時の車輪の空転を防止する
トラクションコントロールシステムとしての機能や、走
行中の車両の動きを安定させるスタビリティコントロー
ルシステムとしての機能等を統合したものであり、主に
各車輪毎に設けられたホイールシリンダへのブレーキ液
圧の供給状態をそれぞれ独立して制御し各車輪間に制動
力差を与えることにより、車両挙動の安定化を図るもの
である。
【0003】ところで、車両挙動制御装置がアンチロッ
クブレーキシステムとして機能する場合には、装置の作
動開始前にすでにドライバがブレーキペダルを踏み込ん
でいるので、各ホイールシリンダにおけるブレーキ液圧
が十分に高められた状態下で各車輪の制動力制御が開始
される。これに対して、車両挙動制御装置がトラクショ
ンコントロールシステムやスタビリティコントロールシ
ステムとして機能する場合には、通常は装置の作動開始
前においてドライバはブレーキペダルを踏み込んでいな
いので、各ホイールシリンダでのブレーキ液圧は十分で
はない。したがって、このような状態下で車両挙動制御
を開始すると、ブレーキ液圧を立ち上げる分だけ制御遅
れが生じてしまうことになる。
【0004】そこで、特開平10−278769号公報
には、各種センサからの検出情報に基づいて車両の挙動
悪化をきたす条件が成立した段階で、流体回路内のポン
プを作動させて、予めブレーキが作動しない程度までホ
イールシリンダのブレーキ液圧を高めて(以下、このよ
うなブレーキ液圧を予圧といい、ホイールシリンダで必
要な予圧を無効液圧という)、制御の応答性を高めるよ
うにした技術(以降、このようなブレーキ液圧の制御を
予圧制御という)が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブレーキ液
を上述の無効液圧まで加圧するのに必要なポンプ駆動時
間は、ブレーキ液の消費液量により異なる。また、ブレ
ーキ液の消費液量は、ブレーキパッドの磨耗状態等によ
り大きく変化する。しかしながら、上記公報の技術で
は、予圧制御を開始してから所定時間経過すると、予圧
制御を終了するように構成されているため、正確な予圧
制御を行なうことができないという課題がある。なお、
各ホイールシリンダにブレーキ液圧センサを設けて、検
出される圧力が無効液圧に達すると予圧制御を終了する
ように構成すれば、このような課題を解決できるもの
の、このように新たにブレーキ液圧センサを設けて構成
した場合には、コストが増大してしまうという課題があ
る。
【0006】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、新たなセンサ等を追加することなく、正確に
無効液圧までブレーキ液圧を高めることができるように
した、車両挙動制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の車両挙動制御装
置では、ブレーキペダルの操作に応じて作動流体に圧力
を発生させるマスタシリンダと、作動流体の圧力を受け
て各車輪毎に制動力を発生させるホイールシリンダと、
マスタシリンダと上記各ホイールシリンダとを連通接続
する第1流体通路と、第1流体通路上に上記ホイールシ
リンダ毎に配設され上記作動流体の供給を断接する流体
保持弁と、各流体保持弁よりも上流側の第1流体通路に
配設され第1流体通路内の流体圧を検出する流体圧検出
手段と、各流体保持弁より上流側で且つ上記流体圧検出
手段よりも下流側に接続された第2流体通路と、第2流
体通路を介して上記各ホイールシリンダに上記作動流体
を圧送供給するポンプと、車両挙動制御の開始が予測さ
れると上記ポンプを駆動し、上記各ホイールシリンダへ
作動流体を供給し上記各ホイールシリンダ内を予圧する
予圧制御手段と、車両挙動制御時に各車輪の制動力を独
立して制御する制動力制御手段とをそなえたことを特徴
としている。
【0008】そして、車両挙動制御の開始が予測される
と、予圧制御手段によりポンプが駆動され、各ホイール
シリンダへ作動流体が供給されて各ホイールシリンダに
対する予圧制御が開始される。このとき、マスタシリン
ダの流体圧を検出するために設けられた流体圧検出手段
を利用して予圧制御が行なわれる。すなわち、流体圧検
出手段により検出される流体圧が所定値に達すると、ホ
イールシリンダ内の予圧が無効液圧に達したと判定され
て、流体保持弁が切り換えられて作動流体の供給が断た
れ、予圧制御が終了するのである。したがって、本装置
によれば、新たなセンサ等を追加することなく、予圧制
御時に正確に無効液圧までブレーキ液圧を高めることが
できる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態としての車両
挙動制御装置について説明すると、図1はその全体構成
を示す模式的な液圧回路図、図2はその制御系の構成を
示す模式的なブロック図、図3はその予圧制御時の動作
を説明するためのフローチャートである。
【0010】本発明の車両挙動制御装置の具体的なハー
ドウェアの構成は、従来のものと略同様であり、予圧制
御時のロジックが従来の技術と異なっている。以下、図
1を用いてその全体構成について説明する。図示するよ
うに、マスタシリンダ3には、液路2を介してホイール
シリンダ1a〜1dが接続されており、ドライバがブレ
ーキペダル5を踏み込むと、このブレーキペダル5の操
作に応じてマスタシリンダ3内のブレーキ液(作動流
体)が加圧されるとともに、液路2を介してブレーキ液
が各ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるようにな
っている。なお、ホイールシリンダ1a〜1dは、図示
しない車両の前後左右の各車輪に対応してそれぞれ設け
られている。
【0011】また、図示するように、上記液路2は、前
輪側液路2Fと後輪側液路2Rとの2系統の液路(第1
流体通路)から構成されており、上記前輪側液路2Fは
その下流側で2つの液路2a,2bに分岐している。そ
して、前輪側のホイールシリンダ1a,1bにこれらの
液路2a,2bがそれぞれ接続されている。また、同様
に、後輪側液路2Rもその下流側で2つの液路2c,2
dに分岐しており、後輪側のホイールシリンダ1c,1
dに液路2c,2dがそれぞれ接続されている。
【0012】そして、これらの各液路2a〜2dを介し
てホイールシリンダ1a〜1dにブレーキ液が供給され
ると、このブレーキ液の液圧に応じた制動力が各ホイー
ルシリンダ1a〜1dで発生するようになっている。と
ころで、図示するように、上記マスタシリンダ3と各ホ
イールシリンダ1a〜1dとの間には、各種のバルブや
液路をそなえたハイドロリックユニット6が設けられて
いる。
【0013】このハイドロリックユニット6は、車両挙
動制御装置の主要部を構成するものであり、ブレーキペ
ダル5の操作の有無に関わらず、車両の運転状態に応じ
てブレーキ液を各ホイールシリンダ1a〜1dに独立し
て給排することにより、各ホイールシリンダ1a〜1d
で発生する制動力を個々に制御することができるように
なっている。そして、このような各輪の制動力制御によ
り、車両の挙動が不安定な状態となった場合(又は不安
定な状態になることが予測された場合)であっても、車
両挙動の安定化を図ることができるようになっている。
なお、図1では、予圧制御(予圧制御については後述す
る)実行中のハイドロリックユニット6の状態を示して
いる。
【0014】以下、ハイドロリックユニット6について
説明すると、このハイドロリックユニット6内には、前
輪側液路2F及び後輪側液路2R上にそれぞれ差圧弁
8,8が設けられている。また、差圧弁8よりも下流側
の各液路2a〜2d上には、後述するECU(制御手
段)26からの制御信号に応じてオンオフされる流体保
持弁(以下、単に保持弁という)7a〜7dがそれぞれ
設けられている。
【0015】また、一方の差圧弁8の上流側には、液路
(第1流体通路)2R内のブレーキ液の液圧を検出する
液圧センサ(流体圧検出手段)12が設けられている。
この液圧センサ12は、従来の車両挙動制御装置におい
ても設けられており、通常は、ドライバがブレーキペダ
ル5を踏み込んだ際のブレーキ液圧を検出するためのも
のであり、このブレーキ液圧によりドライバが要求する
制動力を求めるようになっている。
【0016】また、差圧弁8よりも下流側で且つ各保持
弁7a〜7dよりも上流側の液路2R,2Fには、ドラ
イバのブレーキペダル操作によるブレーキ液の供給以外
に、ブレーキ液を供給するための第2液路(第2流体通
路)13の一端が接続されている。また、第2液路13
の他端側にはモータ14により駆動されるポンプ15が
接続されており、ポンプ15の上流側及び下流側には、
それぞれ逆止弁24,25が介装されている。
【0017】さらに、上記ポンプ15とブレーキ液リザ
ーバ4とが、液路16により接続されている。そして、
ポンプ15が作動すると、ブレーキ液リザーバ4から液
路16を介して供給されるブレーキ液が加圧されて、直
接各液路2a〜2dに供給されるようになっている。ま
た、液路16上には吸入弁17が介装されている。ここ
で、吸入弁17は、液路16を連通状態又は遮断状態に
選択的に切り換えるオンオフ型の電磁弁であって、やは
り後述するECU26からの制御信号に基づいてその作
動が制御されるようになっている。
【0018】一方、保持弁7a〜7dとホイールシリン
ダ1a〜1dとの間には、それぞれドレーン用の液路2
0a〜20dが接続されており、このドレーン用液路2
0a〜20dには、ECU26からの制御信号に基づい
てその作動が制御される減圧弁21a〜21dが介装さ
れている。また、これらのドレーン用液路20a〜20
dは逆止弁23を介して液路16に接続されている。
【0019】次に、図2を用いて、本装置の制御系の構
成について説明すると、本装置には、上述したハイドロ
リックユニット6の作動を制御するための制御手段(E
CU)26が設けられており、このECU26には、上
述した液圧センサ12以外にも、車速を検出する車速セ
ンサ30、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサ3
1、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ3
2、ブレーキペダル5の操作の有無を検出するブレーキ
スイッチ33及び図示しないハンドルの操舵角及び操舵
角速度を検出する操舵角センサ34等のセンサが接続さ
れている。なお、図1では液圧センサ12以外のセンサ
については図示を省略している。
【0020】そして、このECU26では、上記各セン
サからの情報に基づいて車両の挙動悪化を予測すること
ができるようになっている。なお、この場合には、例え
ば車速が所定値以上で且つ操舵角速度が所定値以上であ
ると、車両の挙動が悪化すると予測されるようになって
いる。また、このECU26内には、車両の挙動悪化が
予測されると予めブレーキが作動しない程度まで各ホイ
ールシリンダ1a〜1dのブレーキ液圧を高める予圧制
御手段27と、車両の挙動が悪化したときに各ホイール
シリンダ1a〜1dの液圧を個々に制御するための制動
力制御手段28とが設けられている。
【0021】また、図示するように、ECU26には、
差圧弁8,保持弁7a〜7d,減圧弁21a〜21d,
吸入弁17,減圧弁21a〜21d及びモータ14が接
続されており、ECU26で設定された制御信号に基づ
いて各弁の開閉状態が制御されて各ホイールシリンダ1
a〜1dにおける制動力が制御されるようになってい
る。
【0022】そして、ECU26で車両の挙動悪化が予
測されると、予圧制御手段27により予圧制御を実行す
るか否かが判定される。なお、予圧制御とは、車両挙動
制御時の応答性を高めるべく、予めブレーキが作動しな
い程度まで各ホイールシリンダ1a〜1dのブレーキ液
圧を高めておく制御であり、予圧とは、このときの各ホ
イールシリンダ1a〜1dでのブレーキ液圧をいう。ま
た、予圧制御時に各ホイールシリンダ1a〜1dで必要
される予圧を無効液圧という。
【0023】さて、車両の挙動悪化が予測されると、ま
ず、予圧制御手段27では、ブレーキスイッチ33から
の検出信号に基づいて、ドライバがブレーキペダル5を
踏んでいるか否かが判定されるようになっている。そし
て、ブレーキペダル5を踏んでいると判定された場合に
は、各ホイールシリンダ1a〜1dにはすでにブレーキ
液が供給されているので、ブレーキ液圧は十分であると
判定して、予圧制御を行なわずに以降の車両の挙動悪化
時の制御にそなえるようになっている。そして、実際に
車両の挙動の悪化が判定されると、制動力制御手段28
により車両挙動制御が実行されるようになっている。
【0024】一方、ドライバがブレーキペダル5を踏ん
でいないと判定された場合には、各ホイールシリンダ1
a〜1dの予圧が十分に高められていないと判定され
て、予圧制御手段27では、上記の各弁を図1に示すよ
うな状態に制御して、予圧制御を行なうようになってい
る。すなわち、この場合には、吸入弁17のみをオンと
し、保持弁7a〜7d,差圧弁8及び減圧弁21a〜2
1dをいずれもオフにするとともに、モータ14を作動
させるようになっているのである。
【0025】これにより、吸入弁17が開弁状態とな
り、ブレーキ液リザーバ4からのブレーキ液が液路16
から吸入弁17及び逆止弁24を介してポンプ15に供
給される。そして、図1中矢印で示すように、ポンプ1
5で加圧されたブレーキ液は、各液路2a〜2dから保
持弁7a〜7dを介して各ホイールシリンダ1a〜1d
に供給されるとともに、一部のブレーキ液は、液路2
F,2Rから差圧弁8及びマスタシリンダ3を介してブ
レーキ液リザーバ4に戻される。なお、減圧弁21a〜
21dは閉弁状態(オフ)となっているため、各液路2
a〜2dのブレーキ液がドレーン用液路20a〜20d
からポンプ15に流入することはない。
【0026】ところで、本発明の車両挙動制御装置は、
予圧制御時には液圧センサ12で検出されるマスタシリ
ンダ液圧が変化することを利用して、この液圧センサ1
2を用いて各ホイールシリンダ1a〜1dに必要な予圧
が蓄えられたか否かを検出するようになっている。そし
て、このような構成により、新たなセンサ類を設けるこ
となく、正確に予圧制御を行なうようになっているので
ある。
【0027】この場合、液圧センサ12により検出され
るブレーキ液圧が所定値に達したことが検出されると、
各ホイールシリンダ1a〜1dに必要な液圧(無効液
圧)が蓄えられたと判定して、保持弁7a〜7dをオン
にして液路2a〜2dを遮断し、各ホイールシリンダ1
a〜1dへのブレーキ液の供給を断つようになっている
のである。
【0028】これにより、ホイールシリンダ1a〜1d
では、制動力が生じない程度のブレーキ液が蓄圧された
状態となり、予圧制御が終了する。なお、このような予
圧制御は実際には僅かな時間で終了するので、車両挙動
の悪化を予測してから予圧制御を開始しても、実際に車
両挙動が不安定な状態になるまでに予圧制御を終了する
ことができる。
【0029】また、予圧制御が終了しても、モータ14
の駆動(即ち、ポンプ15の作動)を停止させずに、そ
の後の車両挙動制御にそなえるようになっている。この
とき、液路2a〜2dは遮断されているので、ポンプ1
5で加圧されたブレーキ液は、全量が液路13から液路
2F,2Rを介して再びリザーバ4に還流されるように
なっている。そして、予圧制御が終了してから車両挙動
制御が開始されるまでの間は、このようなルートでブレ
ーキ液が循環するようになっている。なお、車両挙動制
御の具体的な内容は従来のものと同様であり、詳しい説
明は省略する。
【0030】なお、上記の所定値(予圧制御の終了を判
定するためのブレーキ液圧値)としては、予め液圧セン
サ12で得られるブレーキ液圧と、ホイールシリンダ1
a〜1dに供給されるブレーキ液圧との相関関係を確認
しておき、この相関関係に基づいて所定値を決定する。
つまり、液圧センサ12で得られるブレーキ液圧は、ホ
イールシリンダ1a〜1dに供給されるブレーキ液圧と
必ずしも完全に一致するとは限らない(各バルブに形成
されたオリフィス等の作用による)ため、このようなズ
レの分だけ補正されて上記の所定値が設定される。
【0031】本発明の一実施形態としての車両挙動制御
装置は、上述のように構成されているので、例えば図3
に示すようなフローチャートに基づいてその予圧制御が
実行される。まず、ステップS1で予圧制御開始判定が
行なわれる。そして、各センサ類から情報に基づいて、
ECU26で車両の挙動悪化が予測されると、予圧制御
を開始すべくステップS2に進み、車両の挙動悪化が予
測されない場合は、予圧制御の必要がないのでそのまま
リターンする。
【0032】ステップS2では、ブレーキスイッチ33
がオンになっているか否かが判定される。すなわち、ス
テップS2では、ブレーキスイッチ3の検出情報を取り
込むことにより、ドライバのブレーキペダル5の操作の
有無が検出され、ドライバがブレーキペダル5を踏んで
いる場合(ブレーキスイッチオン)には、各ホイールシ
リンダ1a〜1dには、すでにブレーキ液圧が供給され
ているため予圧制御が不必要であると判定されて、リタ
ーンする。
【0033】一方、ブレーキスイッチ33がオフの場合
には、各ホイールシリンダ1a〜1dには十分な予圧が
蓄えられていないと判定されて、ステップS3に進み、
予圧制御手段27により、各弁が図1に示す状態に制御
されるとともに、モータ14がオンにされてポンプ15
が駆動される。そして、これにより、予圧制御が開始さ
れる。なお、ブレーキが作動しているか否かの判定に
は、ブレーキスイッチ33の代わりにマスタシリンダ3
の液圧信号を用いてもよい。
【0034】次に、ステップS4に進み、予圧レベル判
定が実行される。すなわち、液圧センサ12により得ら
れる液圧(マスタシリンダ液圧)を読み込んで、この値
が所定値よりも大きいか否かが判定されるのである。そ
して、液圧センサ12により得られる液圧が所定値以下
であれば、ホイールシリンダ1a〜1dの予圧が未だ十
分ではないと判定して、ステップS5に進み、予圧制御
を継続する。
【0035】また、液圧センサ12で検出される液圧が
所定値に達すると、ホイールシリンダ1a〜1dの予圧
が十分に高められたと判定して、ステップS6に進み、
予圧制御が終了する。すなわち、ステップS6では、各
保持弁7a〜7dをいずれもオフにして、液路2a〜2
dを遮断し、ホイールシリンダ1a〜1dでのブレーキ
液圧を保持するのである。
【0036】そして、その後車両の挙動が悪化した場合
には、車両挙動制御が実行される。なお、実際の車両挙
動制御自体は従来と同様であるため、車両挙動制御時の
動作については説明を省略する。上述したように、本発
明の車両挙動制御装置によれば、新たなセンサ等を追加
することなく、予圧制御時に正確に無効液圧までブレー
キ液圧を高めることができるという利点がある。
【0037】すなわち、ブレーキ液を無効液圧まで加圧
するのに必要なポンプ駆動時間は、ブレーキ液の消費液
量により異なり、ブレーキ液の消費液量は、ブレーキパ
ッドの磨耗状態等により大きく変化する。これに対し
て、本発明の車両挙動制御装置では、従来よりそなえら
れている液圧センサ12からの情報に基づいて予圧制御
時の液圧を検出し、この液圧が所定値に達すると、各ホ
イールシリンダ1a〜1dに十分な無効液圧が蓄えられ
たと判定して予圧制御を終了するので、新たなセンサ等
を設けることなく、正確に無効液圧までブレーキ液圧を
高めることができる。したがって、コスト増を招くこと
なく、正確な予圧制御を実行することができるという利
点がある。また、各ホイールシリンダ1a〜1dに過剰
なブレーキ液圧が作用することもないので、予圧制御に
よりブレーキが作動するようなこともない。
【0038】また、このとき、各ホイールシリンダ1a
〜1dには正確に無効液圧が蓄えられているので、制御
の応答性及び制御精度が向上するという利点もある。な
お、本発明の車両挙動制御装置は、上述の実施形態のも
のに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変形することができる。例えばハイドロリ
ックユニット6の細部の構成を制御特性等に応じて変更
してもよい。また、本実施形態では、後輪側の液路2R
上に液圧センサ12を設けているが、前輪側の液路2F
上に液圧センサ12を設けてもよい。また、前輪側のホ
イールシリンダ1a,1bと後輪側のホイールシリンダ
1c,1dとで予圧制御時の液圧の上昇の特性が異なる
場合には、予め前輪側と後輪側とで液圧上昇時の相関関
係を確認しておき、それぞれの特性に合わせて予圧制御
を終了するように構成してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の車両挙動
制御装置によれば、マスタシリンダの流体圧を検出する
ために予め設けられている流体圧検出手段を利用して予
圧制御が実行されるので、新たなセンサ等を追加するこ
となく、予圧制御時に正確に無効液圧までブレーキ液圧
を高めることができるという利点がある。したがって、
コスト増を招くことなく正確に予圧制御を行なうことが
できるという利点がある。また、各ホイールシリンダに
過剰なブレーキ液圧が作用することもないので、予圧制
御によりブレーキが作動するようなこともない。また、
このとき、各ホイールシリンダには正確に無効液圧が蓄
えられているので、制御の応答性及び制御精度が大幅に
向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置
の全体構成を示す模式的な液圧回路図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置
の制御系の構成を示す模式的なブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両挙動制御装置
の予圧制御時の動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1a〜1d ホイールシリンダ 2F,2R 第1流体通路 3 マスタシリンダ 5 ブレーキペダル 7a〜7d 流体保持弁(保持弁) 12 流体圧検出手段(液圧センサ) 13 第2流体通路(第2液路) 15 ポンプ 27 予圧制御手段 28 制動力制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの操作に応じて作動流体
    に圧力を発生させるマスタシリンダと、 上記作動流体の圧力を受けて各車輪毎に制動力を発生さ
    せるホイールシリンダと、 上記マスタシリンダと上記各ホイールシリンダとを連通
    接続する第1流体通路と、 上記第1流体通路上に上記ホイールシリンダ毎に配設さ
    れ上記作動流体の供給を断接する流体保持弁と、 上記各流体保持弁よりも上流側の上記第1流体通路に配
    設され上記第1流体通路内の流体圧を検出する流体圧検
    出手段と、 上記各流体保持弁より上流側で且つ上記流体圧検出手段
    よりも下流側に接続された第2流体通路と、 上記第2流体通路を介して上記各ホイールシリンダに上
    記作動流体を圧送供給するポンプと、 車両挙動制御の開始が予測されると上記ポンプを駆動
    し、上記各ホイールシリンダへ作動流体を供給し上記各
    ホイールシリンダ内を予圧するとともに、上記流体圧検
    出手段により流体圧が所定値に達したことが検出される
    と上記流体保持弁を切り換えて上記作動流体の供給を断
    つ予圧制御手段と、 車両挙動制御時に上記ポンプを駆動するとともに上記流
    体保持弁を開閉駆動し、上記作動流体の上記ホイールシ
    リンダへの給排状態を上記各ホイールシリンダ毎に制御
    して上記各車輪の制動力を制御する制動力制御手段とを
    そなえたことを特徴とする、車両挙動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008239140A (ja) * 2007-03-01 2008-10-09 Advics:Kk 車両の運動制御装置
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