JP3892831B2 - 単結晶タービンベーン用の超合金 - Google Patents

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Description

本発明は、高温機械特性の優れた超合金、特に単結晶タービンベーン(ベーンセグメント等)を鋳造するのに有用な超合金に関する。
単結晶超合金ベーンのタービンエンジン性能や耐久性は、等軸多結晶タービンベーンに比べて優れている。詳細については、「アリソン・エンジン・テスティングCMSX−4(商標)単結晶タービンブレード及びベーン("Allison Engine Testing CMSX-4 商標)Single Crystal Turbine Blades & Vanes")」P.S.バークホルダー(P. S. Burkholder)ら、アリソン・エンジン社(Allison Engine Co.))、K.ハリス(K. Harris)ら、キャノン−マスキーガン社(Cannon-Muskegon Corp.)、第3回国際チャールズ・パーソンズ・タービン会議(3rd Int. Charles Parsons Turbine Conf., Proc. Iom)(1995年4月25〜27日、英国、ニューキャッスル・アポン・タイン)を参照のこと。単結晶超合金コンポーネントの優れた性能は、熱疲労、低サイクル疲労、クリープ強度、酸化、コーティングに対する単結晶超合金の優れた性能や単結晶ベーンセグメント内に粒界が存在しないことに起因する。また、単結晶合金は、肉厚の薄いものの(冷却翼)クリープ特性においても多結晶超合金に比べて非常に優れている。しかしながら、単結晶コンポーネントは、小傾角粒界や大傾角粒界、溶体化処理に起因する再結晶粒等の粒界欠陥に対する許容幅を狭くする必要がある。これにより歩留まり(casting yield)が下がり、その結果、製造コストが高くなる。
「アリソン・エンジン・テスティングCMSX−4(商標)単結晶タービンブレード及びベーン("Allison Engine Testing CMSX-4 商標)Single Crystal Turbine Blades & Vanes")」P.S.バークホルダー(P. S. Burkholder)ら、アリソン・エンジン社(Allison Engine Co.))、K.ハリス(K. Harris)ら、キャノン−マスキーガン社(Cannon-Muskegon Corp.)、第3回国際チャールズ・パーソンズ・タービン会議(3rd Int. Charles Parsons Turbine Conf., Proc. Iom)(1995年4月25〜27日、英国、ニューキャッスル・アポン・タイン)
レニウム含有柱状粒ニッケル基超合金の一方向凝固鋳造品は、第一世代(レニウム非含有)単結晶合金よりも歩留まりが高くコストが抑えられるため、これに代わり使用されてきた。しかしながら、一方向凝固コンポーネントは非翼領域、特に、複雑で高い応力分布状態を示すマルチプル・エアフォイル・セグメントのインナーシュラウドやアウターシュラウドに粒界が存在するため、単結晶ベーンよりも不利である。マルチプル・エアフォイル・セグメントはタービン設計エンジニアの注目を集めているが、これは、機械加工や製造のコスト低減や、高温ガスのリーク防止が期待できるためである。運転時応力の増大やタービンの高温化が進む一方、メンテナンス回数を減らす要求があるため、単結晶のレニウム含有超合金ベーンセグメントの特性や性能の向上が必要となってきている。
従って、単結晶鋳造技術の利点を確保しながら、粒界欠陥(grain defect)に対する許容幅も大きくして歩留まりを上げ、コンポーネントコストを下げるニーズが存在することは確実である。
本発明は、ベーン及び非翼領域の粒界欠陥に対する許容幅が大きいタービンマルチプル・ベーン・セグメントを鋳造するのに有用なニッケル基超合金を提供する。これにより歩留まりの向上やコンポーネントコストの低下が達成できる。
本発明のニッケル基超合金は、従来の一方向凝固柱状粒鋳造合金や単結晶鋳造合金に比べて応力破断特性やクリープ破断特性に優れ、不良品として排除される原因となる粒界欠陥が少ないものである。
更に、本発明のニッケル基超合金は、耐高温腐食性等の合金特性に悪影響を及ぼすことなく、高温で長時間応力下に置かれた後の合金中のTCP相(Re、W、Crリッチ)の量を既知の従来のニッケル基超合金に比べて少なくしたものである。
本発明の超合金組成物は、γ’析出強化相の成長を抑えて中温及び高温での応力破断特性を向上させ、比較的安定な炭化ハフニウム(HfC)、炭化タンタル(TaC)、炭化チタン(TiC)及びM32ホウ化物の優勢な形成を確実にして粒界を強化し、単結晶鋳造品に含まれる小傾角及び大傾角粒界欠陥を合金に確実に抱き込んで、良好な粒界強度及び延性を提供するように選択される。
本発明の超合金は、クロム(Cr)を約4.7%〜約4.9%、コバルト(Co)を約9%〜約10%、モリブデン(Mo)を約0.6%〜約0.8%、タングステン(W)を約8.4%〜約8.8%、タンタル(Ta)を約4.3%〜約4.8%、チタン(Ti)を約0.6%〜約0.8%、アルミニウム(Al)を約5.6%〜約5.8%、レニウム(Re)を約2.8%〜約3.1%、ハフニウム(Hf)を約1.1%〜約1.5%、炭素(C)を約0.06%〜約0.08%、ホウ素(B)を約0.012%〜約0.020%、ジルコニウム(Zr)を約0.004%〜約0.010%(量%)含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物である。
本発明のこれらの及び他の特徴、利点並びに目的は、以下の明細書、請求項、添付図面を参照することにより、当業者によって更に理解されるであろう。
本発明に係る超合金は、小傾角及び大傾角の粒界欠陥を抱き込んだものである一方、単結晶鋳造過程に用いられるものであるが、この本発明超合金の特徴的な能力は、本明細書で定義された比較的狭い組成範囲に起因する。本発明に係る超合金を使用して作られた単結晶鋳造品は、小傾角粒界(約15度未満)及び大傾角粒界(約15度を超える)の配向ずれを抱き込んで互いに適合させながら優れた機械特性(応力−破断特性及びクリープ−破断特性等)を達成する。
本発明に係る合金に含まれる種々の元素の量は、特段の記載がない限り量%である。
本発明の好適な実施態様であるニッケル基超合金は、量%で、クロムを約4.7%〜約4.9%、コバルトを約9%〜約10%、モリブデンを約0.6%〜約0.8%、タングステンを約8.4%〜約8.8%、タンタルを約4.3%〜約4.8%、チタンを約0.6%〜約0.8%、アルミニウムを約5.6%〜約5.8%、レニウムを約2.8%〜約3.1%、ハフニウムを約1.1%〜約1.5%、炭素を約0.06%〜約0.08%、ホウ素を約0.012%〜約0.020%、ジルコニウムを約0.004%〜約0.010%含み、残部はニッケル及び不可避の量の他の元素及び/又は不純物である。本発明のニッケル基超合金は、内包される小傾角及び大傾角の粒界欠陥が互いに調整されているので、単結晶鋳造品のための優れた熱疲労、低サイクル疲労、クリープ強度及び耐酸化性を達成するために有用であり、従って許容できない粒界欠陥及びコンポーネントコストが低減する。本発明のニッケル基超合金は、耐高温腐食性等の合金特性に悪影響を及ぼすことなく、高温で長時間応力下に置かれた後の合金中のTCP相(Re、W、Crリッチ)の量を既知の従来のニッケル基超合金に比べて少なくするために有用である。
本発明の好ましい様相では、量%で、クロム(Cr)約4.8%、コバルト(Co)約9.2〜9.3%、モリブデン(Mo)約0.7%、タングステン(W)約8.5〜8.6%、タンタル(Ta)約4.5%、チタン(Ti)約0.7%、アルミニウム(Al)約5.6〜5.7%、レニウム(Re)約2.9%、ハフニウム(Hf)約1.2〜1.3%、炭素(C)約0.07〜0.08%、ホウ素(B)約0.015〜0.016%、ジルコニウム(Zr)約0.005%を含み、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金(CMSX(商標)−486)が提供される。
レニウム(Re)は、高温での拡散を遅らせ、γ’析出強化相の成長を制限するために合金中に存在し、従って、中温及び高温での応力−破断特性を向上させる(CMSX−3(商標)及びRen▲e▼ N−4等の従来の単結晶ニッケル基合金に比べて)。約2.9〜3%のレニウムは、他の元素の化学成分のバランスが注意深く保たれている場合には、有害な位相最密(TCP)相(Re、W、Crリッチ)の生成を促進することなしに応力−破断特性を向上させることが見出されている。クロムの含有量は約4.7%〜約4.9%が好ましい。クロムの範囲をより狭くすることにより、耐高温腐食性等の合金特性に悪影響を及ぼすことなく、高温で長時間応力下に置かれた後の合金中のTCP相(Re、W、Crリッチ)の量を既知の従来のニッケル基超合金に比べて予想外に少なくできる。レニウムは、立方晶γ’相粒子の周りの狭いチャネルを構成するγマトリックス相に主に分散している(partition)ことが知られている。γチャネル内のレニウム原子のクラスターは転位移動を阻止し、従ってクリープを抑制する。γ/γ’界面でのレニウム原子による壁が高温(elevated temperatures)でのγ’成長を抑制する。
アルミニウム含有量を約5.6〜5.7量%、タンタル含有量を約4.5量%及びチタン含有量を約0.7量%にすることにより、高温では、低く且つネガティブなγ−γ’ミスマッチを有する立方晶γ’コヒーレント析出強化相(NiAl、Ta、Ti)の体積分率は約70%になる。タンタルは固溶強化によりγ及びγ’相の両相の強度を増大させる。タンタルの含有量が比較的多く且つチタンの含有量が比較的少なくすることにより、確実に、比較的安定なタンタルカーバイド(TaC)の形成を優勢にして粒界を強化し、単結晶鋳造品中で合金が小傾角及び大傾角粒界欠陥を調整し合うことを確実にする。好ましいタンタルの含有量は約4.4〜約4.7%である。
チタンカーバイド(TiC)は高温下では解離又は分解する傾向があり、これにより残留チタンカーバイドの周りに厚いγ’外皮(envelope)が形成されると共に過剰のハフニウムカーバイド(HfC)が析出する。ハフニウム原子を結合(tying up)してしまうことにより、粒界及びγ−γ’共晶相領域の延性が低下する。総合的にみて最良の結果は、チタンを約0.7%含有する合金で得られた。これはγ−γ’ミスマッチに対するチタンの好ましい効果のためである。好適なチタンの範囲は0.6〜0.8%である。
モリブデン(Mo)を約0.7%及びタングステン(W)を約8.5〜8.6%とすることにより、更なる固溶強化が達成できる。タングステンの好ましい範囲は約8.4%〜約8.8%である。モリブデンの範囲は約0.6%〜約0.8%が好ましい。
タングステンの約50%がγ’相に析出し、体積分率(Vf)及び強度の両方を向上させる。
コバルト量を約9.2〜9.3%とすることによりγ’相のVfが最大となり、クロム量を約4.7〜4.9%とすることにより耐高温腐食(硫化)性は許容できるものとなる一方、高温・応力下でのタービンエンジン運転中に過剰の位相最密(TCP)相が発生することなく、高レベル(約16.7%、例えば、約16.4%〜約17.0%)の耐熱性金属元素(W、Re、Ta、Mo)をニッケルマトリックス中に含ませることができる。
ハフニウム(Hf)は、粒界強度と延性を良好にするために約1.1〜1.5%合金中に存在させる。このHfの範囲は、CMSX(商標)−486が単結晶(SX)コンポーネント(粒界欠陥を含むことがある)として鋳造される時に、好ましい粒界(HAB≧15°)機械特性を確実にするものである。合金には溶体化処理をしない。Hfは化学的に重要であり、Hfは、SiO2(シリカ)ベースのセラミックコアと反応するため、SX凝固過程中、特に中空(冷却翼)鋳造において失われる。Hf含有量を高レベルとするのは、この鋳造/凝固過程中のHf損失を考慮に入れているためである。
炭素(C)、ホウ素(B)及びジルコニウム(Zr)は、合金中にそれぞれ約0.07〜0.08%、0.015〜0.016%及び0.005%存在する。これは、粒界における微量の必要な化学成分及び単結晶鋳造形態(form)における小傾角粒界及び大傾角粒界の強度及び延性のために必要なカーバイド/ホウ化物を与えるためである。
本発明の超合金は、微量(trace and trivial amounts)であれば他の成分を含んでもよい。但し、その成分は、超合金の基本的な新規の特徴に重要な影響を与えないものである。次に記す組成上の制限を遵守することが好ましい。ニオブ(Nb、コロンビウムとしても知られている)は0.10%を超えないこと、バナジウム(V)は0.05%を超えないこと、硫黄(S)は5ppmを超えないこと、窒素(N)は5ppmを超えないこと、酸素(O)は5ppmを超えないこと、ケイ素(Si)は0.04%を超えないこと、マンガン(Mn)は0.02%を超えないこと、鉄(Fe)は0.15%を超えないこと、マグネシウム(Mg)は80ppmを超えないこと、ランタン(La)は50ppmを超えないこと、イットリウム(Y)は50ppmを超えないこと、セリウム(Ce)は50ppmを超えないこと、鉛(Pb)は1ppmを超えないこと、銀(Ag)は1ppmを超えないこと、ビスマス(Bi)は0.2ppmを超えないこと、セレン(Se)は0.5ppmを超えないこと、テルル(Te)は0.2ppmを超えないこと、タリウム(Tl)は0.2ppmを超えないこと、スズ(Sn)は10ppmを超えないこと、アンチモン(Sb)は2ppmを超えないこと、亜鉛(Zn)は5ppmを超えないこと、水銀(Hg)は2ppmを超えないこと、ウラン(U)は2ppmを超えないこと、トリウム(Th)は2ppmを超えないこと、カドミウム(Cd)は0.2ppmを超えないこと、ゲルマニウム(Ge)は1ppmを超えないこと、金(Au)は0.5ppmを超えないこと、インジウム(In)は0.2ppmを超えないこと、ナトリウム(Na)は10ppmを超えないこと、カリウム(K)は5ppmを超えないこと、カルシウム(Ca)は50ppmを超えないこと、白金(Pt)は0.08%を超えないこと、パラジウム(Pd)は0.05%を超えないこと。
合金の裸での(bare)耐酸化性、保温性(insulative)熱遮蔽コーティング等のコーティング性能を更に向上させるために、La、Y、Ceを単独又は組み合わせて(合計で50ppmまで)用いることができる。
本発明の合金組成物(CMSX(商標)−486)の公称化学成分(不可避成分以外の成分の通常量又は目標量)を従来のニッケル基超合金(CM247LC(商標)、CMSX−3(商標)、CM186LC(商標))及び実験合金(CMSX(商標)−681)の公称化学成分を比較し、表1に示す。
CM247LC(商標)は、柱状粒構造を有する一方向凝固コンポーネントを鋳造するために開発されたニッケル基合金である。CMSX−3(商標)は、強度及び耐久性に優れた単結晶コンポーネントを鋳造するために開発された低炭素低ホウ素ニッケル基合金である。しかしながら、CMSX−3(商標)から鋳造した単結晶コンポーネントは、許容できない欠陥があるために鋳造や溶体化処理の歩留まりが低く、製造コストが非常に高い。CM186LC(商標)は、炭素(C)、ホウ素(B)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びこれにより生じるカーバイドやホウ化物の粒界相を最適量含み、これによりタービン翼等の単結晶コンポーネントにおいても、一方向凝固柱状粒コンポーネントにおいても優れた機械的性質と高い歩留まりを共に達成できるように開発されたレニウム含有ニッケル基超合金である。CMSX(商標)−681は、単結晶CM186LC(商標)よりもクリープ強度の優れた合金とされている実験的なニッケル基超合金である。本発明のCMSX(商標)−486は、組成がCM186LC(商標)やCMSX(商標)−681と同様のニッケル基超合金である。しかしながら、CMSX(商標)−486の単結晶鋳造品は、CM186LC(商標)の単結晶鋳造品よりも応力−破断特性及びクリープ−破断特性が極めて優れたものである。
各合金(CM247LC(商標)、CMSX−3(商標)、CM186LC(商標)、CMSX(商標)−681、CMSX(商標)−486)の応力−破断特性を評価した。評価は、各合金から鋳造によりテストバーを作製し、適切な熱処理及び/又は時効処理を施した後、この試料(テストバー)を所定の温度で一定の負荷をかけたものを用いた。応力−破断特性は、通常の寿命(破断までの平均時間(時間))で評価した。一方向凝固CM247LC(商標)のテストバーは、部分溶体化処理を2230°Fで2時間、2250°Fで2時間、2270°Fで2時間、2280〜2290°Fで2時間行った後、空冷又は気体ファンによる焼入れを行い、その後時効処理を1975°Fで4時間実施し、空冷又は気体ファンによる焼入れ(gas fan quenching)を行い、更に時効処理を1600°Fで20時間実施し、空冷した。CM186LC(商標)、CMSX(商標)−681、CMSX(商標)−486のテストバーは、鋳ばなし(as-cast)に対して二重時効処理(1975°Fで4時間時効処理、空冷又は気体ファンによる焼入れ、1600°Fで20時間時効処理、空冷)を施した。CMSX−3(商標)のテストバーは、溶体化処理を2375°Fで3時間、空冷又は気体ファンによる焼入れ+二重時効処理1975°Fで4時間、空冷又は気体ファンによる焼入れ+1600°Fで20時間の処理を施した。36ksi/1800°F(248MPa/982°C)、25ksi/1900°F(172MPa/1038°C)、12ksi/2000°F(83MPa/1092°C)の応力−破断特性をそれぞれ表2、表3、表4に示す。
結果は、1800°Fで36ksiの負荷を掛けた時のCMSX(商標)−486テストバーの応力−破断特性は、従来の合金や実験合金CMSX(商標)−681と比べ、極めて良好であった。1900°F、25ksiでは、本発明のCMSX(商標)−486のテストバーは、一方向凝固のCM247LC(商標)、単結晶(SX)CM186LC(商標)よりも非常に良く、また、CMSX−3(商標)と同等であった。しかしながら、CMSX(商標)−486の鋳造品は、単結晶CMSX−3(商標)の鋳造品よりも許容できない粒界欠陥が少ないので、かなり低コストで製造できる。更に、CMSX(商標)−486コンポーネントの応力−破断特性は鋳ばなし(as-cast)であっても優れているが、CMSX−3(商標)は溶体化処理が必要である。2000°F、12ksiでは、CMSX(商標)−681と同様にCMSX(商標)−486も、一方向凝固のCM247LC(商標)、単結晶CM186LC(商標)に比べて非常に優れている。2000°F、12ksiでは、本発明のCMSX(商標)−486の通常寿命(typical life)は、CMSX−3(商標)の約65%であった。しかしながら、許容できない粒界欠陥が少ないことを考慮すると、CMSX(商標)−486合金から作られる鋳ばなしの単結晶コンポーネントのコストは、CMSX−3(商標)合金から作られ溶体化処理をした単結晶コンポーネントの約半分になるであろうと推算される。従って、2000°F程度の高温で使用する場合であっても、CMSX(商標)−486合金の鋳造コンポーネントはCMSX−3(商標)の単結晶鋳造コンポーネントに対してコスト的に非常に有利にすることができる。
CMSX(商標)−486合金を鋳造して作られた別のテストバーセットのクリープ−破断テストを行った。テストバーの一部には部分溶体化処理及び二重時効処理を行い、残りのテストバーは二重時効処理を施した鋳ばなしとした。部分溶体化処理を2260°Fで1時間、2270°Fで1時間、2280°Fで1時間行った後、空冷、気体ファンによる焼入れ(gas fan quenching)を行った。二重時効処理では、1975°Fで4時間処理後に空冷、気体ファンによる焼入れを行い、更に1600°Fで20時間処理後に空冷を行った。得られた試料に所定温度で所定の負荷を与えた。各試料の1%クリープ(伸び)までの時間、2%クリープまでの時間、破断(寿命)までの時間を、各々のテスト条件下で測定した。各試料の破断伸び率及び破断絞りも各々のテスト条件下で測定した。表5にクリープ−破断テストの結果の概要を示す。
部分溶体化処理:
1時間/2260°F+1時間/2270°F+1時間/2280°F 空冷/気体ファン焼入れ
二重時効処理:
4時間/1975°F 空冷/気体ファン焼入れ[1080°C]+20時間/1600°F 空冷[871°C]
その結果、CMSX(商標)−486合金の単結晶鋳造品のクリープ−破断特性及び延性は優れていることがわかった。また、従来のニッケル基超合金とは異なり、CMSX(商標)−486合金の単結晶鋳造コンポーネントは、一定の条件においては、部分溶体化処理を行ったものよりも鋳ばなしのクリープ−破断特性の方が良いことがわかった。(表5の2000°F/12.0ksiのデータを参照。)更に詳細には、このデータより、CMSX(商標)−486鋳造品に対する部分溶体化処理は、2000°Fで応力をかけた場合、クリープ−破断特性に悪影響を及ぼすことがわかる。1900°Fの場合は部分溶体化処理によるクリープ−破断特性に対する影響はそれ程大きくなく、1800°Fではごく僅かではあるが有利な効果が得られる。これらの結果より、鋳ばなし+二重時効処理の単結晶コンポーネントを多くの用途に用いることができることが示された。
鋳型を変え、CMSX(商標)−486の双結晶テストスラブ(slab)を作製した。このテストスラブは、意図的に小傾角粒界(LAB)欠陥及び/又は大傾角粒界(HAB)欠陥を含ませたものである。このスラブを鋳ばなし状態でエッチングし、検査を行い、得られた配向ずれの実際の角度を測定した。テストスラブを二重時効処理し、上述のクリープ−破断テストを行った。結果を表6乃至8に示す。
表6乃至8の結果はまた、図1〜8にグラフ化して示す。図1〜8はそれぞれ、所定の一定温度及び一定の負荷条件下における、小傾角粒界(LAB)あるいは大傾角粒界(HAB)の配向ずれ(度)と、応力−破断寿命(時間)の関係をグラフ化して示したものである。表6の各データポイントは、黒菱形型で図1〜8に示す。図1及び図2は、LAB/HAB配向ずれ度が、1742°Fで30ksi及び1742°Fで36ksiにおいては破断寿命にほとんど影響を与えないことを示す。図1〜8に実線で示した曲線は、データを最小二乗近似したものである。図3は、LAB/HAB配向ずれが10度までは破断寿命に与える影響は無視できる程度であり、また配向ずれ18度においても破断寿命は欠陥のない単結晶(LAB/HAB配向ずれ:0.0度)のなお約半分はあることを示す。これは、CMSX−3(商標)の結果(データポイントは一点鎖線で表示)と比べて非常に優れており、配向ずれ角度が約6度において破断寿命の急激な減少が起こる。また、単結晶(LAB/HAB配向ずれ:0.0度)のCMSX(商標)−486テストスラブは単結晶CMSX−3(商標)テストスラブよりも破断寿命が長いことが注目される。更に、CMSX−3(商標)のデータは0.0度〜6度まで負の傾きを示し、一方、CMSX(商標)−486の破断寿命は約6度までほぼ一定である。図4は1800°Fで25ksiの条件下において、LAB/HAB配向ずれが18度までは破断寿命にほとんど影響を与えないことを示す。図5は1800°Fで30ksiにおける同様の結果を示す。図5はまた、1800°Fで30ksiの試験条件下におけるLAB/HAB配向ずれの全範囲にわたってCMSX(商標)−486合金は、Ren▲e▼ N−4合金(ゼネラル・エレクトリック社により開発された合金、次の刊行物に記載:「Ren▲e▼ N−4:(A First Generation Single Crystal Turbine Airfoil Alloy With Improved Oxidation Resistance, Low Angle Boundary Strength and Superior Long Time Rupture Strength)」、アール・ロス(Earl Ross)ら、GE Aircraft Engines, 8th Int. Symp. Superalloys, Proc, TMS, セブンスプリングス、ペンシルバニア、アメリカ合衆国、1996年9月22〜26日)よりも耐久性の良い粒界欠陥を有する単結晶鋳造品を提供することを示す。Ren▲e▼ N−4合金の破断寿命は約11度を超えると急激に落ちているが、一方、本発明品ではLAB/HAB配向ずれの0.0度〜18.0度までの全範囲にわたって破断寿命が実質的に変化がない点が最も注目される。図6は負荷条件1900°F、25ksiにおけるテストスラブの破断寿命は、配向ずれ約22度まで比較的徐々に減少することを示す。図7及び図8は、それぞれ1922°F/17.4ksi及び2000°F/12.0ksiの条件であっても、CMSX(−486テストスラブは、利用されている他の単結晶合金鋳造品の特徴である破断寿命の急激な減少を示していないことを示している。
本発明のニッケル基超合金(CMSX(商標)−486等)が優れた性質を有するのは、CM186LC(商標)等の合金と比べて公称化学成分を比較的細かく調整したためであると考えられる。特に、本発明の合金中のタンタル(Ta)含量が多いので強度(良好な応力−破断及び良好なクリープ−破断特性等)が大きく、またハフニウム(Hf)含量が少ないため過剰のγ/γ’共晶相を避けることができる。タンタルが高含量であるため、相を安定させるための調節はクロムを減少させることにより行う。
図9、10、及び11は二重時効処理(1975°Fで4時間、空冷、1600°Fで20時間、空冷)されたCMSX(商標)−486(鋳ばなし)の典型的なミクロ組織を示す。図9〜11はそれぞれ100倍、200倍、及び400倍の光学顕微鏡写真である。鋳ばなしのCMSX(商標)−486は約5%の体積分率(Vf)共晶相を有することを示す(薄い影の部分)。共晶相のVfが高いと、延性が悪くなる。
図12〜14は二重時効処理(1975°Fで4時間、空冷、1600°Fで20時間、空冷)されたCMSX(商標)−486(鋳ばなし)の電子顕微鏡写真である。図12〜14の電子顕微鏡写真は、それぞれ2000倍、5000倍、10000倍であり、CMSX(商標)−486合金鋳ばなしに対する規則立方晶γ’相を示す。これは、CMSX(商標)−486鋳造の優れたクリープ−破断特性と一致する。図12はまた、凝固中に形成されたカーバイドが良い状態(即ち、変性(degeneration)を示さない)のまま残っていることを示す。
図15及び図16は、それぞれ2000倍、5000倍のCMSX(商標)−486(1900°F、9298.0時間、9.0ksi)の破断部分を示すSEM顕微鏡写真である。図15及び図16は、既知のニッケル基超合金と比べてCMSX(商標)−486内のTCP相(Re、W、Crリッチ)が非常に(substantially)少ないことを示す。
図17及び図18は、それぞれ2000倍、5000倍のCMSX(商標)−486(2000°F、8805.5時間、6.0ksi)の破断部分を示すSEM顕微鏡写真である。図17及び図18は、既知のニッケル基超合金と比べてCMSX(商標)−486内のTCP相(Re、W、Crリッチ)が非常に(substantially)少ないことを示す。
図19及び図20は、それぞれ2000倍、5000倍のCMSX(商標)−486(1900°F、9298.0時間、9.0ksi)の破断部分を示す光学顕微鏡写真である。図19及び図20は、既知のニッケル基超合金と比べてCMSX(商標)−486内のTCP相(Re、W、Crリッチ)が非常に(substantially)少ないことを示す。
図21及び図22は、それぞれ2000倍、5000倍のCMSX(商標)−486(2000°F、8805.5時間、6.0ksi)の破断部分を示す光学顕微鏡写真である。図21及び図22は、既知のニッケル基超合金と比べてCMSX(商標)−486内のTCP相(Re、W、Crリッチ)が非常に(substantially)少ないことを示す。
本発明の合金は、従来の単結晶鋳造合金と比べて高い(improved)クリープ応力、及び、粒界欠陥同士を調和させるという比類のない能力を示すという特徴を有する。また、本発明のニッケル基超合金は、既知の従来のニッケル基超合金に比べ、耐高温腐食性等の合金特性に悪影響を及ぼすことなく、高温で長時間応力下に置かれた後の合金中のTCP相(Re、W、Crリッチ)の量を少なくしたものである。その結果、本発明の合金は、鋳造歩留まりを向上させ、航空機やタービンベーンやブレード、マルチプル・ベーン・セグメント等の産業用タービンコンポーネントのコンポーネントコストを減らすために非常に有益に用いることができる。
上述の説明は、単に好ましい実施形態を説明するものであると考えられる。当業者及び本発明を実施又は使用する者は、本発明の変更を各種想到できるであろう。従って、図面及び上に示した実施態様は、単に例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、均等物の法理等の特許法の原理に従って解釈される前出の特許請求の範囲によって定義される。
所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 所定温度及び応力下における、小傾角粒界/大傾角粒界の配向ずれの関数として、応力−破断寿命を示す。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の光学顕微鏡写真。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の顕微鏡写真。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の顕微鏡写真。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の電子顕微鏡写真。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の電子顕微鏡写真。 本発明の単結晶鋳ばなし合金の電子顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金のSEM顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金のSEM顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金のSEM顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金のSEM顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金の光学顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金の光学顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金の光学顕微鏡写真。 本発明のニッケル基超合金の光学顕微鏡写真。

Claims (13)

  1. 量%で、クロム(Cr)を4.7%〜4.9%、コバルト(Co)を9.0%〜10.0%、モリブデン(Mo)を0.6%〜0.8%、タングステン(W)を8.4%〜8.8%、タンタル(Ta)を4.3%〜4.8%、チタン(Ti)を0.6%〜0.8%、アルミニウム(Al)を5.6%〜5.8%、レニウム(Re)を2.8%〜3.1%、ハフニウム(Hf)を1.1%〜1.5%、炭素(C)を0.06%〜0.08%、ホウ素(B)を0.012%〜0.020%、ジルコニウム(Zr)を0.004%〜0.010%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金。
  2. タンタルが4.4量%〜4.7量%存在する、請求項1に記載のニッケル基超合金。
  3. タングステン、レニウム、タンタル及びモリブデンの合計量が16.4量%〜17.0量%である、請求項1に記載のニッケル基超合金。
  4. 量%で、クロムを4.8%、コバルトを9.2〜9.3%、モリブデンを0.7%、タングステンを8.5〜8.6%、タンタルを4.5%、チタンを0.7%、アルミニウムを5.6〜5.7%、レニウムを2.9%、ハフニウムを1.2〜1.3%、炭素を0.07〜0.08%、ホウ素(B)を0.015〜0.016%、ジルコニウム(Zr)を0.005%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物である、請求項1に記載のニッケル基超合金。
  5. 量%で、クロム(Cr)を4.7%〜4.9%、コバルト(Co)を9.0%〜10.0%、モリブデン(Mo)を0.6%〜0.8%、タングステン(W)を8.4%〜8.8%、タンタル(Ta)を4.3%〜4.8%、チタン(Ti)を0.6%〜0.8%、アルミニウム(Al)を5.6%〜5.8%、レニウム(Re)を2.8%〜3.1%、ハフニウム(Hf)を1.1%〜1.5%、炭素(C)を0.06%〜0.08%、ホウ素(B)を0.012%〜0.020%、ジルコニウム(Zr)を0.004%〜0.010%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金から作製される単結晶鋳造品。
  6. タンタルが4.4量%〜4.7量%存在する、請求項5に記載の単結晶鋳造品。
  7. タングステン、レニウム、タンタル及びモリブデンの合計量が16.4量%〜17.0量%である、請求項5に記載の単結晶鋳造品。
  8. 量%で、クロム(Cr)を4.7%〜4.9%、コバルト(Co)を9.0%〜10.0%、モリブデン(Mo)を0.6%〜0.8%、タングステン(W)を8.4%〜8.8%、タンタル(Ta)を4.3%〜4.8%、チタン(Ti)を0.6%〜0.8%、アルミニウム(Al)を5.6%〜5.8%、レニウム(Re)を2.8%〜3.1%、ハフニウム(Hf)を1.1%〜1.5%、炭素(C)を0.06%〜0.08%、ホウ素(B)を0.012%〜0.020%、ジルコニウム(Zr)を0.004%〜0.010%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金から鋳造により作製されるニッケル基タービンベーン。
  9. 量%で、クロム(Cr)を4.7%〜4.9%、コバルト(Co)を9.0%〜10.0%、モリブデン(Mo)を0.6%〜0.8%、タングステン(W)を8.4%〜8.8%、タンタル(Ta)を4.3%〜4.8%、チタン(Ti)を0.6%〜0.8%、アルミニウム(Al)を5.6%〜5.8%、レニウム(Re)を2.8%〜3.1%、ハフニウム(Hf)を1.1%〜1.5%、炭素(C)を0.06%〜0.08%、ホウ素(B)を0.012%〜0.020%、ジルコニウム(Zr)を0.004%〜0.010%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金から鋳造により作製されるニッケル基タービンブレード。
  10. 量%で、クロム(Cr)を4.7%〜4.9%、コバルト(Co)を9.0%〜10.0%、モリブデン(Mo)を0.6%〜0.8%、タングステン(W)を8.4%〜8.8%、タンタル(Ta)を4.3%〜4.8%、チタン(Ti)を0.6%〜0.8%、アルミニウム(Al)を5.6%〜5.8%、レニウム(Re)を2.8%〜3.1%、ハフニウム(Hf)を1.1%〜1.5%、炭素(C)を0.06%〜0.08%、ホウ素(B)を0.012%〜0.020%、ジルコニウム(Zr)を0.004%〜0.010%含有し、残部はニッケル及び不可避の不純物であるニッケル基超合金から鋳造により作製されるニッケル基マルチプル・タービン・ベーン・セグメント。
  11. タンタルが4.4質量%〜4.7質量%存在する、請求項に記載のニッケル基タービンベーン。
  12. タンタルが4.4質量%〜4.7質量%存在する、請求項に記載のニッケル基タービンブレード。
  13. タンタルが4.4質量%〜4.7質量%存在する、請求項10に記載のニッケル基マルチプル・タービン・ベーン・セグメント。
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