JPWO2008032751A1 - Ni基単結晶超合金 - Google Patents

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Abstract

本発明のNi基単結晶超合金は、例えば、重量比で、Al:5.0重量%以上7.0重量%以下、Ta:4.0重量%以上10.0重量%以下、Mo:1.1重量%以上4.5重量%以下、W:4.0重量%以上10.0重量%以下、Re:3.1重量%以上8.0重量%以下、Hf:0.0重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:0.0重量%以上9.9重量%以下、Nb:0.0重量%以上4.0重量%以下、Ru:1.0重量%以上14.0重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する超合金である。また、OP≧108となるように、CrとHfとAlの組成比率を設定することが好ましい。本発明のNi基単結晶超合金によれば、高いクリープ強度を維持しつつ、耐酸化性を向上させることができる。

Description

本発明は、クリープ特性を向上させたNi基単結晶超合金に関し、特に、耐酸化性の向上を目的としたNi基単結晶超合金の改良に関する。
本願は、2006年9月13日に、日本に出願された特願2006−248714号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
航空機やガスタービン等の動・静翼等のように高温下で長時間使用される部品または製品には、材料としてNi基単結晶超合金が使用されている。Ni基単結晶超合金は、ベースであるNi(ニッケル)にAl(アルミニウム)を添加してNiAl型の析出物を析出させて強化し、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)等の高融点金属を混合して合金化し、単結晶化させた超合金である。このNi基単結晶超合金には、Re (レニウム)を含まない第1世代、Reを3重量%程度含む第2世代、Reを5〜6重量%含む第3世代が既に開発されており、世代が進むにつれクリープ強度が向上している。例えば、第1世代のNi基単結晶超合金にはCMSX−2(キャノン・マスケゴン社製、特許文献1参照)、第2世代のNi基単結晶超合金にはCMSX−4(キャノン・マスケゴン社製、特許文献2参照)、第3世代のNi基単結晶超合金にはCMSX−10 (キャノン・マスケゴン社製、特許文献3参照)等が知られている。
上記Ni基単結晶超合金は、所定の温度で溶体化処理を行った後、時効処理を行って強度向上のために適切な金属組織を得ている。この超合金は、いわゆる析出硬化型合金と呼ばれており、オーステナイト相たる母相(γ相)と、この母相中に中間規則相たる析出相(γ’相)が分散析出した形態を有している。
上記第3世代のNi基単結晶超合金であるCMSX−10は、第2世代のNi基単結晶超合金よりも高温下でのクリープ強度の向上を目的とした超合金である。しかしながら、Reの組成比が5重量%以上と高く、母相(γ相)へのRe固溶量を越えてしまうため、余剰のReが他の元素と化合してしまい、高温下でいわゆるTCP相(Topologically Close Packed 相)を析出させる。その結果、高温下における長時間の使用によってTCP相の量が増加し、クリープ強度が低下するという問題があった。
この第3世代のNi基単結晶超合金の問題を解決するために、TCP相を抑制するRu(ルテニウム)を添加し、かつ他の構成元素の組成比を最適な範囲に設定することにより、母相(γ相)の格子定数と析出相(γ’相)の格子定数とを最適な値にし、高温下での強度を向上させることができるNi基単結晶超合金が開発された。このようなNi基単結晶超合金には、Ruを3重量%程度まで含む第4世代とRuを4重量%以上含む第5世代とがあり、世代が進むにつれ、第3世代よりも更にクリープ強度が向上している。例えば、第4世代のNi基単結晶超合金にはTMS−138(NIMS−IHI社製、特許文献4参照)、第5世代のNi基単結晶超合金にはTMS−162(NIMS−IHI社製、特許文献5参照)等が知られている。
上記第4世代のNi基単結晶超合金であるTMS−138及び第5世代のNi基単結晶超合金であるTMS−162は、上述したようにクリープ強度を向上させた超合金である。しかしながら、1100℃×500時間の条件で試験片を加熱すると、重量変化量が負の方向に大きいことがわかった。
また、上記TMS−138を採用したジェットエンジンの実証試験後の動翼断面の元素マップを調査したところ、翼最表面では、NiとCo(コバルト)の酸化物が層状に分布しており、その下にAlやCrの酸化物が粒状に分布していた。Alの酸化物が層状に形成される場合には、成長が遅くかつ安定で強固であることから耐酸化保護性皮膜となるが、NiとCoの酸化物は成長が速くかつ母材との密着性がAlの酸化物よりも低いため剥離が生ずることとなる。したがって、酸化が進行するほど剥離現象が生じ、負の重量変化量が大きくなる。すなわち、重量変化量が大きいということは耐酸化性に優れていないということを示している。
米国特許第4,582,548号公報 米国特許第4,643,782号公報 米国特許第5,366,695号公報 米国特許第6,966,956号公報 米国特許出願公開US2006/0011271号公報
本発明は上述した問題に鑑み創案されたものであって、第4世代及び第5世代のNi基単結晶超合金の特徴である高いクリープ強度を維持しつつ、耐酸化性を向上させることができるNi基単結晶超合金を提供することを目的とする。
本願発明者らは、上記第4世代及び第5世代のNi基単結晶超合金をベースにして鋭意研究を行った結果、
(1)AlとCrとHf(ハフニウム)を最適な範囲に設定することによりクリープ強度を維持しつつ耐酸化性を向上させることができる、
(2)耐酸化性に優れたCrの組成比率を増大させるとともに組織安定性やTCP相の抑制を考慮して組成比率の改良を行うことによってもクリープ強度を維持しつつ耐酸化性を向上させることができる、
との知見を得た。本発明はかかる知見に基づいてなされた。
すなわち、本発明のNi基単結晶超合金は、各成分が重量比で、Al:5.0重量%以上7.0重量%以下、Ta:4.0重量%以上10.0重量%以下、Mo(モリブデン):1.1重量%以上4.5重量%以下、W:4.0重量%以上10.0重量%以下、Re:3.1重量%以上8.0重量%以下、Hf:0.0重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:0.0重量%以上9.9重量%以下、Nb(ニオブ):0.0重量%以上4.0重量%以下、Ru(ルテニウム):1.0重量%以上14.0重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する。ここで、HfとCrの組成比を、Hf:0.0重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下としてもよい。さらにHfとCrとMoとTaの組成比を、Hf:0.0重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下、Mo:2.1重量%以上4.5重量%以下、Ta:4.0重量% 以上6.0重量%以下となるようにしてもよい。
また、本発明のNi基単結晶超合金は、Al:5.0重量%以上6.5重量%以下、Ta:4.0重量%以上6.5重量%以下、Mo:2.1重量%以上4.0重量%以下、W:4.0重量%以上6.0重量%以下、Re:4.5重量%以上7.5重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:4.5重量%以上9.5重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.5重量%以下、Ru:1.5重量%以上6.5重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する。ここで、Crの組成比を、Cr:4.1重量%以上8. 5重量%以下としてもよいし、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下としてもよい。
さらに、HfとCrの組成比を、Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:4.1重量%以上8.5重量%以下としてもよいし、Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下としてもよい。
さらに、本発明のNi基単結晶超合金は、各成分が重量比で、Al:5.5重量%以上5.9重量%以下、Ta:4.7重量%以上5.6重量%以下、Mo:2.2重量%以上2.8重量%以下、W:4.4重量%以上5.6重量%以下、Re:5.0重量%以上6.8重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:4.0重量%以上6.7重量%以下、Co:5.3重量%以上9.0重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.0重量%以下、Ru:2.3重量%以上5.9重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する。ここで、HfとCrの組成比を、Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上6.7重量%以下としてもよい。
また、上述した本発明のNi基単結晶超合金のOP(Oxidation Para meter)=5.5×[Cr (wt%)]+15.0×[Al(wt%)]+9.5×[Hf(wt%)]としたとき、OP≧108とするのが好ましい。OP値は、OP≧113としてもよい。
また、上述した本発明のNi基単結晶超合金は、重量比で1.0重量%以下のTi(チタン)を含有していてもよい。また、B(ホウ素)、C(炭素)、Si(珪素)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、V(バナジウム)、Zr(ジルコニウム)のうちの少なくとも一つの成分を含有していてもよい。さらに、その個々の成分(重量比)は、B:0.05重量%以下、C:0.15重量%以下、Si:0.1重量% 以下、Y:0.1重量%以下、La:0.1重量%以下、Ce:0.1重量%以下、V:1重量%以下、Zr:0.1重量%以下であることが好ましい。また、母相の格子定数をa1とし、析出相の格子定数をa2としたときに、a2≦0.999a1であることが好ましく、さらに、a2≦0.9965a1であることが好ましい。また、P=−200[Cr(重量%)]+80[Mo(重量%)]−20[Mo(重量%)]+200[W(重量%)]−14[W(重量%)]+30[Ta(重量%)]−1.5[Ta(重量%)]+2.5[Co(重量%)]+1200[Al(重量%)]−100[Al(重量%)]+100[Re(重量%)]+1000[Hf(重量%)]−2000[Hf(重量%)]+700[Hf(重量%)]としたとき、P<4500にしてもよい。
本発明のNi基単結晶超合金によれば、AlとCrとHfを最適な範囲に設定したことにより、クリープ強度を維持しつつ耐酸化性を向上させることができる。また、OP=5.5×[Cr(重量%)]+15.0×[Al(重量%)]+9.5×[Hf(重量%)]というパラメータを採用したことにより、容易にAlとCrとHfを最適な範囲に設定することができる。
1100℃×100Hr×5サイクル後の合金の重量変化量(mg/cm)を示す図である。 1100℃×1Hr×50サイクル後の合金の重量変化量(mg/cm)を示す図である。 図2に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。 図1に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。 合金のクリープラプチャー破断時間(Hr)を計測した結果を示す図である。 1100℃×100Hr×5サイクル後の合金の重量変化量(mg/cm)を示す図である。 図6に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。 合金のクリープラプチャー破断時間(Hr)を計測した結果を示す図である。 900℃×100Hr後の合金の重量変化量(mg/cm)を示す図である。 図9に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明のNi基単結晶超合金は、Al、Ta、Mo、W、Re、Hf、Cr、Co、Ru等の成分及びNi(残部)を含有し、さらに不可避的不純物を含有する超合金である。
上記のNi基単結晶超合金は、例えば、重量比で、Al:5.0重量%以上7.0重量%以下、Ta:4.0重量%以上10.0重量%以下、Mo:1.1重量%以上4.5重量%以下、W:4.0重量%以上10.0重量%以下、Re:3.1重量%以上8.0重量%以下、Hf:0.0重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:0.0重量%以上9.9重量%以下、Nb:0.0重量%以上4.0重量%以下、Ru:1.0重量%以上14.0重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する超合金である。
また、上記のNi基単結晶超合金は、例えば、重量比で、Al:5.0重量%以上6.5重量%以下、Ta:4.0重量%以上6.5重量%以下、Mo:2.1重量%以上4.0重量%以下、W:4.0重量%以上6.0重量%以下、Re:4.5重量%以上7.5重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:4.5重量%以上9.5重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.5重量%以下、Ru:1.5重量%以上6.5重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する超合金である。
また、上記のNi基単結晶超合金は、例えば、重量比で、Al:5.5重量%以上5.9重量%以下、Ta:4.7重量%以上5.6重量%以下、Mo:2.2重量%以上2.8重量%以下、W:4.4重量%以上5.6重量%以下、Re:5.0重量%以上6.8重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:4.0重量%以上6.7重量%以下、Co:5.3重量%以上9.0重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.0重量%以下、Ru:2.3重量%以上5.9重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有する超合金である。
上記超合金はいずれも、オーステナイト相たるγ相(母相)と、この母相中に分散析出した中間規則相たるγ’相(析出相)とを有している。γ’相は、主としてNiAlで表される金属間化合物からなる。このγ’相によりNi基単結晶超合金の高温強度が向上する。
本発明は、AlとCrとHfを最適な範囲に設定したことを特徴とするので、最初にこれらの成分について説明し、続いて残りの成分について説明する。
Crは耐酸化性に優れた元素であり、Hf及びAlとともにNi基単結晶超合金の高温耐食性を向上させる。
Crの組成比(重量比)は、Hfの重量比が2.0重量%以下のとき、より好ましくは0.1重量%以上2.0重量%以下のとき、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下の範囲が好ましく、4.1重量%以上8.5重量%以下の範囲がより好ましく、4.0重量%以上6.7重量%以下の範囲がより好ましく、5.1重量%以上8.5重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
また、Hfの重量比が0.5重量%以下のとき、より好ましくは0.1重量%以上0.5重量%以下のとき、Cr:4.1重量%以上8.5重量%以下の範囲が好ましく、5.1重量%以上8.5重量%以下の範囲がより好ましく、5.1重量%以上6.7重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Crの組成比が2.5重量%未満であると、所望の高温耐食性を確保することができないので好ましくなく、Crの組成比が8.5重量%を越えると、γ’相の析出が抑制されるとともにσ相やμ相などの有害相が生成し、高温強度が低下するので好ましくない。
Alは、Niと化合し、母相中に微細均一に分散析出するγ’相を構成するNiAlで表される金属間化合物を、体積百分率で60〜70%の割合で形成し、高温強度を向上させる。また、Alは耐酸化性に優れた元素であり、Cr及びHfとともにNi基単結晶超合金の高温耐食性を向上させる。
Alの組成比(重量比)は、5.0重量%以上7.0重量%以下の範囲が好ましく、5.0重量%以上6.5重量%以下の範囲がより好ましく、5.5重量%以上5.9重量%以下の範囲が最も好ましい。
Alの組成比が5.0重量%未満であると、γ’相の析出量が不十分となり、所望の高温強度・高温耐食性を確保することができないので好ましくなく、Alの組成比が7.0重量%を越えると、共晶γ’相と呼ばれる粗大なγ相が多く形成され、溶体化処理が不可能となり、高い高温強度を確保できなくなるので好ましくない。
Hfは粒界偏析元素であり、γ相とγ’相の粒界に偏在して粒界を強化し、これにより高温強度を向上させる。また、Hfは耐酸化性に優れた元素であり、Cr及びAlとともにNi基単結晶超合金の高温耐食性を向上させる。
Hfの組成比(重量比)は、2.0重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以下であることがより好ましく、0.1重量%以上2.0重量%以下の範囲がより好ましく、0.1重量%以上0.5重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Hfの組成比が0.01重量%未満であると、γ’相の析出量が不十分となり、所望の高温強度を確保できないので好ましくない。但し、必要に応じ、Hfの組成比を0重量%以上0.01重量%未満とする場合もある。また、Hfの組成比が2.0重量%を越えると、局部溶融を引き起こして高温強度を低下させる可能性があるので好ましくない。
上述したCr、Hf及びAlは、OP=5.5×[Cr(重量%)]+15.0×[Al(重量%)]+9.5×[Hf(重量%)]というパラメータを用い、OP≧108の条件、より好ましくはOP≧113の条件を満たすようにすることによって、最適な範囲に設定することができる。
Moは、W及びTaとの共存下にて、母相であるγ相に固溶して高温強度を増加させるとともに析出硬化により高温強度に寄与する。また、Moは、後述する格子ミスフィット及び転位網間隔に大きく寄与する。
Moの組成比は、1.1重量%以上4.5重量%以下の範囲が好ましく、2.1重量%以上4.5重量%以下の範囲がより好ましく、2.1重量%以上4.0重量%以下の範囲がより好ましく、2.2重量%以上2.8重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Moの組成比が1.1重量%未満であると、所望の高温強度を確保できないので好ましくなく、一方、Moの組成比が4.5重量%を越えても、高温強度が低下し、更には高温耐食性も低下するので好ましくない。
Wは、上記のようにMo及びTaとの共存下にて固溶強化と析出硬化の作用により、高温強度を向上させる。
Wの組成比は、4.0重量%以上10.0重量%以下の範囲が好ましく、4.0重量%以上6.0重量%以下の範囲がより好ましく、4.4重量%以上5.6重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Wの組成比が4.0重量%未満であると、所望の高温強度を確保できないので好ましくなく、Wの組成比が10.0重量%を越えると高温耐食性が低下するので好ましくない。
Taは、上記のようにMo及びWとの共存下にて固溶強化と析出硬化の作用により高温強度を向上させ、また一部がγ’相に対して析出硬化し、高温強度を向上させる。
Taの組成比は、4.0重量%以上10.0重量%以下の範囲が好ましく、4.0重量%以上6.5重量%以下の範囲がより好ましく、4.0重量%以上6.0重量%以下の範囲がより好ましく、4.7重量%以上5.6重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Taの組成比が4.0重量%未満であると、所望の高温強度を確保できないので好ましくなく、Taの組成比が10.0重量%を越えると、σ相やμ相が生成して高温強度が低下するので好ましくない。
Coは、Al、Ta等の母相に対する高温下での固溶限度を大きくし、熱処理によって微細なγ’相を分散析出させ、高温強度を向上させる。
Coの組成比は、0.0重量%以上9.9重量%以下の範囲が好ましく、4.5重量%以上9.5重量%以下の範囲がより好ましく、5.3重量%以上9.0重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Coの組成比が0.1重量%未満であると、γ’相の析出量が不十分となり、所望の高温強度を確保できないので好ましくない。但し、必要に応じ、Coの組成比を0重量%以上0.1重量%未満とする場合もある。また、Coの組成比が9.9重量%を越えると、Al、Ta、Mo、W、Hf、Cr等の他の元素とのバランスがくずれ、有害相が析出して高温強度が低下するので好ましくない。
Reは母相であるγ相に固溶し、固溶強化により高温強度を向上させる。また耐蝕性を向上させる効果もある。一方でReを多量に添加すると、高温時に有害相であるTCP相が析出し、高温強度が低下する可能性がある。
Reの組成比は、3.1重量%以上8.0重量%以下の範囲が好ましく、4.5重量%以上7.5重量%以下の範囲がより好ましく、5.0重量%以上6.8重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Reの組成比が3.1重量%未満であると、γ相の固溶強化が不十分となって所望の高温強度を確保できないので好ましくなく、Reの組成比が8.0重量%を越えると、高温時にTCP相が析出し、高い高温強度を確保できなくなるので好ましくない。
Ruは、TCP相の析出を抑え、これにより高温強度を向上させる。
Ruの組成比は、1.0重量%以上14.0重量%以下の範囲が好ましく、1.5重量%以上6.5重量%以下の範囲がより好ましく、2.3重量%以上5.9重量%以下の範囲とすることが最も好ましい。
Ruの組成比が1.0重量%未満であると、高温時にTCP相が析出し、高い高温強度を確保できなくなる。また、Ruの組成比が14.0重量%を越えると、ε相が析出して高温強度が低下するので好ましくない。
本発明は、AlとCrとHfを最適な範囲に設定したことを特徴とするが、これらに加えて、Ta、Mo、W、Co、Re及びNiの組成比を調整することにより、γ相の格子定数とγ’相の格子定数により算出される格子ミスフィット(後述)及び転移網間隔を最適な範囲に設定して高温強度を向上させるとともに、Ruを添加することにより、TCP相の析出を抑制することができる。また、特にAlとCrとTaとMoの組成比を上記のように設定することにより、合金の製造コストを抑えることができる。さらに、疲労強度の向上や、格子ミスフィットや転移網間隔の最適値への設定が実施可能となる。また、耐酸化性を向上させるためにCrの組成比を高めに設定した場合において、組織安定性が損なわれる場合にはTaの組成比の一部をNbで置換してもよく、格子ミスフィットが負に大きくなる場合にはMoの組成比を低めに設定すればよく、TCP相をより抑制するためにはRuの組成比を高めに設定すればよい。
また、1273K(1000℃)から1373K(1100℃)のような高温での使用環境において、母相であるγ相を構成する結晶の格子定数をa1とし、析出相であるγ’相を構成する結晶の格子定数をa2としたとき、a1とa2の関係がa2≦0.999a1であることが好ましい。すなわち、析出相の結晶の格子定数a2が母相の結晶の格子定数a1のマイナス0.1%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、析出相の結晶の格子定数a2が母相の結晶の格子定数a1の0.9965以下であるとよい。この場合、上述したa1とa2の関係は、a2≦0.9965a1となる。なお、母相の結晶の格子定数a1に対する析出相の結晶の格子定数a2のパーセンテージを「格子ミスフィット」と称する。
上記格子定数a1,a2がこのような関係を有する場合、熱処理によって母相中に析出相が析出する際に、析出相が荷重方向の垂直方向に連続して延在するように析出するので、応力下で転位欠陥が合金組織中を移動することが少なくなり、クリープ強度が高められる。
上記のNi基単結晶超合金によれば、Ruを添加することにより、クリープ強度低下の原因となるTCP相の高温使用時における析出が抑制される。また、他の構成元素の組成比を最適な範囲に設定することにより、母相(γ相)の格子定数と析出相(γ’相)の格子定数とを最適な値にすることが可能になる。これらにより、高温下でのクリープ強度を向上することができる。
また、上記のNi基単結晶超合金は、Tiをさらに含有してもよい。この場合、Tiの組成比は、1.0重量%以下であることが好ましい。Tiの組成比が1.0重量%を超えると、有害相が析出して高温強度が低下するので好ましくない。
また、上記のNi基単結晶超合金は、Nbをさらに含有してもよい。この場合、Nbの組成比は、4.0重量%以下であるのが好ましく、1.5重量%以下であるのがより好ましく、1.0重量%以下であるのが最も好ましい。Nbの組成比が4.0重量%を超えると、有害相が析出して高温強度が低下するので好ましくない。また、TaとNbとTiの組成比を、両者の合計(Ta+Nb+Ti)で4.0重量%以上10.0重量%以下とすることによっても、高温強度を向上させることができる。
また、上記のNi基単結晶超合金において、不可避的不純物以外に、例えば、B、C、Si、Y、La、Ce、V、Zr等を含んでいてもよい。B、C、Si、Y、La、Ce、V、Zrのうちの少なくとも一つの成分を含む場合、個々の成分の組成比は、B:0.05重量%以下、C:0.15重量%以下、Si:0.1重量%以下、Y:0.1重量%以下、La:0.1重量%以下、Ce:0.1重量%以下、V:1重量%以下、Zr:0.1重量%以下であるのが好ましい。上記個々の成分の組成比が上記範囲を超えると、有害相が析出して高温強度が低下するので好ましくない。
また、上記のNi基単結晶超合金において、P=−200[Cr(重量%)]+80[Mo(重量%)]−20[Mo(重量%)]+200[W(重量%)]−14[W(重量%)]+30[Ta(重量%)]−1.5[Ta(重量%)]+2.5[Co(重量%)]+1200[Al(重量%)]−100[Al(重量%)]+100[Re(重量%)]+1000[Hf(重量%)]−2000[Hf(重量%)]+700[Hf(重量%)]で定められるパラメータP値において、P<4500とするのが好ましい。P値は、上記式中の組成の全体的な効果、特に高温クリープ破断強度を予測するためのパラメータとして機能する。このP値についての説明は、特開平10−195565号に詳しい。
なお、従来のNi基単結晶超合金には、逆分配を起こすものが存在するが、本発明に係るNi基単結晶超合金は、逆分配を起こさない。
次に、実施例を示し、本発明の効果について説明する。真空溶解炉を用いて各種のNi基単結晶超合金の溶湯を調整し、この合金溶湯を用いて組成の異なる複数の合金インゴットを鋳造した。各合金インゴット(参考例1〜4、実施例1〜15)の組成比を表1に示す。
次に、合金インゴットに対して溶体化処理及び時効処理を行い、合金組織の状態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。実施例1〜15における溶体化処理は、初期溶体化温度を1503K(1230℃)〜1573K(1300℃)とし、多段のステップを経由し、段階的に温度を上げ、最終溶体化温度を1583K(1310℃)〜1613K(1340℃)まで昇温し、目的の組織となるまで数時間保持した後、冷却した。この溶体化処理に要する処理時間は6〜40時間であった。また、実施例1〜4における時効処理は、1273K(1000℃)〜1423K(1150℃)で4時間保持する1次時効処理のみであり、実施例5〜15における時効処理は、1273K(1000℃)〜1423K(1150℃)で4時間保持する1次時効処理と、1143K(870℃)で16時間〜20時間保持する2次時効処理を連続して行った。その結果、各試料ともに、組織中にTCP相は確認されなかった。
次に、溶体化処理及び時効処理を施した各試料に対して、重量変化量を測定する試験を行った。実施例1〜実施例4については、1373K(1100℃)に保持した大気圧熱処理炉に各実施例に係る合金の試験片を載置し、100時間間隔で取り出し、500時間経過後(5サイクル)の重量を計測した。その結果を図1に示す。比較のために、参考例1、3及び4についても同様の計測を行った。
本図に示すように、参考例では「−40mg/cm」を超える重量変化量が見られたが、本発明の実施例ではいずれも参考例よりも低い値となった。実施例2は比較的参考例に近い値であったが、実施例1及び4は参考例1及び4の約半分の値であり、実施例3においては1/10以下という値が得られた。
また、実施例5〜実施例15については、1373K(1100℃)に保持した大気圧熱処理炉に各実施例の試験片を載置し、1時間間隔で取り出し、50時間経過後(50サイクル)の重量を計測した。その結果を図2に示す。比較のために、参考例1〜参考例4についても同様の計測を行った。
本図に示すように、参考例では「−14mg/cm」を超える重量変化量が見られたが、本発明の実施例ではいずれも参考例よりも低い値となった。参考例のうち最も重量変化量が小さい参考例4と各実施例とを比較すると、実施例のうち重量変化量の大きい実施例5及び6でも参考例4の約半分の値となる結果が得られた。
また、図3は、図2に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。ここで、縦軸は重量変化量(mg/cm)を示し、横軸は表1に示したOP値を示す。本図から明らかなように、参考例1〜参考例4及び実施例5〜実施例15について、重量変化量とOP値との間には相関関係が見られる。具体的には、Criteria1とCriteria2に分類することができ、Criteria2の基準を超えるOP値(108)以上であれば、参考例1〜4よりも重量変化量が少ない、すなわち耐酸化性が良いNi基単結晶超合金が得られることがわかる。さらに高い耐酸化性が求められる場合には、Criteria1の基準を超えるOP値(113)以上の範囲において組成を設定すればよいことがわかる。
また、
図4は、図1に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。縦軸は重量変化量(mg/cm)を示し、横軸は表1に示したOP値を示す。図4から、実施例1〜実施例4についても、図3とほぼ同様の結果が得られることがわかる。
次に、実施例1〜実施例3、実施例5〜実施例8、実施例10、実施例14、実施例15について、クリープラプチャー破断時間(Hr)を計測した。その結果を図5に示す。
比較のために、参考例1〜参考例4についても同様の計測を行った。
クリープラプチャー破断時間は、1000℃・245MPa及び1100℃・137MPaの温度及び応力の各条件下で各試料がクリープ破断するまでの時間(寿命)を計測したものである。
本図に示すように、実施例1及び実施例2については、クリープラプチャー破断時間(Hr)が短い参考例1よりも低い結果となったが、それ以外の実施例については参考例1と同等もしくはそれよりも高い結果が得られた。
また、実施例16〜22として、組成の異なる複数の合金インゴットを、実施例1〜15と同様の方法で鋳造した。各合金インゴットの組成比を表2に示す。
次に、溶体化処理及び時効処理を施した各試料に対して、重量変化量を測定する試験を行った。すなわち、実施例16〜実施例22について、1373K(1100℃)に保持した大気圧熱処理炉に各実施例に係る合金の試験片を載置し、100時間間隔で取り出し、500時間経過後(5サイクル)の重量を計測した。その結果を図6に示す。比較のために、参考例1、3及び4についても同様の計測を行った。
本図に示すように、参考例では「−40mg/cm」を超える重量変化量が見られたが、本発明の実施例ではいずれも参考例よりも低い値となった。
また、図7は、図6に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。ここで、縦軸は重量変化量(mg/cm)を示し、横軸は表2に示したOP値を示す。図7から、実施例16〜実施例22についても、図3及び図4とほぼ同様の結果が得られることがわかる。
次に、実施例16〜実施例22について、クリープラプチャー破断時間(Hr)を計測した。その結果を図8に示す。比較のために、参考例1〜参考例4についても同様の計測を行った。
本図に示すように、実施例19については、クリープラプチャー破断時間(Hr)が短い参考例1よりも低い結果となったが、それ以外の実施例については参考例1よりも高い結果が得られた。
さらに、実施例16〜実施例22について、1173K(900℃)に保持した大気圧熱処理炉に各実施例に係る合金の試験片を載置し、100時間経過後の重量を計測した。その結果を図9に示す。比較のために、参考例1〜参考例3についても同様の計測を行った。
本図に示すように、参考例では「1.3mg/cm」を超える重量変化量が見られたが、本発明の実施例ではいずれも参考例よりも低い値となった。
また、図10は、図9に示した重量変化量の計測結果とOP値との関係を示す図である。ここで、縦軸は重量変化量(mg/cm)を示し、横軸は表2に示したOP値を示す。図10から、実施例16〜実施例22についても、図3、図4及び図7とほぼ同様の結果が得られることがわかる。
本発明のNi基単結晶超合金によれば、AlとCrとHfを最適な範囲に設定したことにより、クリープ強度を維持しつつ耐酸化性を向上させることができる。

Claims (18)

  1. 各成分が重量比で、Al:5.0重量%以上7.0重量%以下、Ta:4.0重量%以上10.0重量%以下、Mo:1.1重量%以上4.5重量%以下、W:4.0重量%以上10.0重量%以下、Re:3.1重量%以上8.0重量%以下、Hf:0.0重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:0.0重量%以上9.9重量%以下、Nb:0.0重量%以上4.0重量%以下、Ru:1.0重量%以上14.0重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有するNi基単結晶超合金。
  2. Hf:0.0重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下、とした請求項1に記載のNi基単結晶超合金。
  3. Hf:0.0重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下、Mo:2.1重量%以上4.5重量%以下、Ta:4.0重量%以上6.0重量%以下、とした請求項1に記載のNi基単結晶超合金。
  4. 各成分が重量比で、Al:5.0重量%以上6.5重量%以下、Ta:4.0重量%以上6.5重量%以下、Mo:2.1重量%以上4.0重量%以下、W:4.0重量%以上6.0重量%以下、Re:4.5重量%以上7.5重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:2.5重量%以上8.5重量%以下、Co:4.5重量%以上9.5重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.5重量%以下、Ru:1.5重量%以上6.5重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有するNi基単結晶超合金。
  5. Cr:4.1重量%以上8.5重量%以下、とした請求項4に記載のNi基単結晶超合金。
  6. Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下、とした請求項4に記載のNi基単結晶超合金。
  7. Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:4.1重量%以上8.5重量%以下、とした請求項4に記載のNi基単結晶超合金。
  8. Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上8.5重量%以下、とした請求項4に記載のNi基単結晶超合金。
  9. 各成分が重量比で、Al:5.5重量%以上5.9重量%以下、Ta:4.7重量%以上5.6重量%以下、Mo:2.2重量%以上2.8重量%以下、W:4.4重量%以上5.6重量%以下、Re:5.0重量%以上6.8重量%以下、Hf:0.1重量%以上2.0重量%以下、Cr:4.0重量%以上6.7重量%以下、Co:5.3重量%以上9.0重量%以下、Nb:0.0重量%以上1.0重量%以下、Ru:2.3重量%以上5.9重量%以下を含有し、残部がNiと不可避的不純物からなる組成を有するNi基単結晶超合金。
  10. Hf:0.1重量%以上0.5重量%以下、Cr:5.1重量%以上6.7重量%以下、とした請求項9に記載のNi基単結晶超合金。
  11. OP(OxidationParameter)=5.5×[Cr (wt%)]+15.0×[Al(wt%)]+9.5×[Hf(wt%)]としたとき、OP≧108である請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  12. OP(OxidationParameter)=5.5×[Cr (wt%)]+15.0×[Al(wt%)]+9.5×[Hf(wt%)]としたとき、OP≧113である請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  13. 重量比で、1.0重量%以下のTiをさらに含有する請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  14. B、C、Si、Y、La、Ce、V、Zrのうちの少なくとも一つの成分をさらに含有する請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  15. 個々の成分は、重量比で、B:0.05重量%以下、C:0.15重量%以下、Si:0.1重量%以下、Y:0.1重量%以下、La:0.1重量%以下、Ce:0.1重量%以下、V:1重量%以下、Zr:0.1重量%以下である請求項14に記載のNi基単結晶超合金。
  16. 母相の格子定数をa1とし、析出相の格子定数をa2としたときに、a2≦0.999a1である請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  17. 母相の格子定数をa1とし、析出相の格子定数をa2としたときに、a2≦0.9965a1である請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
  18. P=−200[Cr(重量%)]+80[Mo(重量%)]−20[Mo(重量%)]+200[W(重量%)]−14[W(重量%)]+30[Ta(重量%)]−1.5[Ta(重量%)]+2.5[Co(重量%)]+1200[Al(重量%)]−100[Al(重量%)]+100[Re(重量%)]+1000[Hf(重量%)]−2000[Hf(重量%)]+700[Hf(重量%)]としたとき、P<4500である請求項1〜請求項10のいずれかに記載のNi基単結晶超合金。
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