JP3885649B2 - 安全センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内燃焼機器の不完全燃焼により発生する一酸化炭素や火災を検知する安全センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスセンサは半導体式、熱線半導体式、個体電解質式など種々の方式、形状のものが提案されている。一例として固体電解質式は図10に示すように板状の固体電解質1の両面に一対の白金電極2、3を形成し、両面を板状のガス選択透過体4、5で覆い、片方のガス選択透過体4の表面にヒータ6を形成するとともに、その上に酸化触媒層7を設置したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般にガスセンサは一酸化炭素、メタン、プロパン、水素などに選択的に感応し、ガス洩れ警報機や、CO警報機などの用途に用途に用いられている。したがって最終安全装置として高感度であること、応答が速いこと、信頼性が高いこと選択性が高いこと、さらに消費電力が低いことが要求される。
【0004】
しかしながら図10に示す従来のガスセンサは個体電解質1、ガス選択透過体4、酸化触媒層7は板状のチップの熱容量が大きいためセンサを動作温度に保持するためには大きな電力が必要であり、そのために商用電源が必要であった。したがって電源コンセントを常時占有することになり、一般家庭では台所等のごく限られた場所に設置されるのが普通である。しかし、暖房機、給湯器等の室内燃焼機の燃焼不良による不幸な事故が相変わらずなくならない現状や、住宅の高気密高断熱化に伴うセントラル暖房の普及を考えると、CO警報機を普及させる必要がある。ただし、電気製品が溢れている家庭内において電源コンセントを占有することは非常に不便であり、設置性を改良することが望まれる。
【0005】
このような課題を解決するために図11の構成の薄膜ガスセンサが提案されている(特開2001−194329公報)。この薄膜ガスセンサは、基板8上に形成されたヒータ9の上面に電気絶縁層10を介して形成された酸素イオン導電性を有する固体電解質薄膜11と、個体電解質薄膜11上に形成された一対の電極12薄膜と、前記一対の電極12の一方の電極12’上に設けられた酸化触媒層13よりなる構成としている。この構成により熱容量を小さくしてパルス駆動を可能としており、その結果大幅な省電力化が可能となり電池駆動が可能となることが示されている。しかし、半導体式、熱線半導体式、固体電解質式等は、いずれもヒータで所定の温度に加熱するため、電池容量を長期間保持するためパルス間隔を大きくとる必要があった。
【0006】
しかし、パルス間隔が大きい場合は、火災などの緊急時にCOが急激に発生する場合は、COの検出が遅れる場合もあった。これを解決するために、図12に示されるようなヒータの駆動方法が示されている(特開2001−194329公報)。これは、加熱手段は間欠的に動作するとともに、COセンサの出力が第一の設定値より高い時(h2)のパルス間隔(th2)を第一の設定値より低い時(h1)のパルス間隔(th1)よりも短くすることによって、緊急時にCOを早く検知するものである。しかし、この方法でも、通常COセンサの出力が第一の設定値より低いときははパルス間隔を長くして動作しているため、CO発生の初期段階ではCO検出が遅れる場合がある。また、火災センサは温度で検知する方式と、煙で検知する方式があるが、火災センサだけで使用する場合、特に煙で検知する方式は、タバコの煙や水蒸気で警報が発生する場合があった。
【0007】
本発明は前記従来の課題を解決するもので、火災時の初期段階で早くかつ確実に検知することのできる安全センサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の安全センサは、通信手段によって火災センサと接続されるCOセンサをパルス的に駆動し、前記通信手段を介して前記火災センサからの信号によって前記COセンサのパルス間隔を変化させるパルス信号制御手段を有するものである。通信手段を介して火災センサから送信された信号によってCOセンサのパルス間隔を変化させることにより、電池電源で駆動させた場合の電池寿命を長くするともに、異常時に、COセンサの検知のタイミングを変化させることにより、早期に確実に火災異常を検知し、警告することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、通信手段によって火災センサと接続されるCOセンサをパルス的に駆動し、前記通信手段を介して前記火災センサからの信号によって前記COセンサのパルス間隔を変化させるパルス信号制御手段を有する構成としているので、必要に応じてパルス間隔を変更して検知のタイミングを変更することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、火災センサで火災要因となる異常を検知したときに、COセンサのパルス間隔を短くさせる制御信号を発する構成としているので、室温が上昇、もしくは煙が発生したときに、COセンサのパルス間隔を短くして、検知タイミングを早くし、危険を早期に察知することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、火災センサで火災要因となる異常を検知したときに、前記火災センサに接続された通信手段から発せられるCOセンサのパルス間隔を短くさせる制御信号は、前記火災センサの出力レベルが火災の危険を報知するための警報を発する出力レベルよりも低い出力レベルの時に発せられる構成としているので、室温が上昇もしくは煙が発生した初期段階で、COセンサのパルス間隔を短くして検知タイミングを早くし、温度もしくは煙とCOの検知で火災を早期に確実に検知することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、火災センサの出力が所定値以上であり、かつCOセンサの出力の増加率が所定値以上の場合に警報を発する構成にしているので、万一火災の発生等でCOが急激に増加した場合に、CO濃度があらかじめ設定された警報を発する濃度に達していなくても警報を発して危険を早期に知らせることができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、火災センサが火災要因となる異常を検出しなくなったとき、通信手段からCOセンサのパルス間隔を長くさせる、あるいはパルス間隔を所定値にする制御信号を発し、COセンサの出力が所定値以下の場合にCOセンサのパルス間隔を長くさせる、あるいはパルス間隔を所定値にする構成としているので火災センサで火災要因となる異常が検出されなくなったときに、COセンサを通常の状態のパルス間隔に復帰させて、省電力化を図ることができ、特に、電源に電池を用いる場合は電池寿命を長くすることができる。
【0014】
請求項6に記載の発明はCOセンサを耐熱低熱伝導性の基板と、前記基板上に形成されたヒータと、前記ヒータを覆うように設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられた酸素イオン伝導性の固体電解質膜と、前記固体電解質膜上に形成された一対の白金電極の一方の電極上に形成された触媒を有する構成としている。耐熱低熱伝導性の基板上に薄膜で形成しているので、熱容量を小さくして固体電解質を瞬時に所定の温度に昇温させるので,パルス的にCOセンサを駆動することが可能であり、電池電源でCOセンサを駆動することが可能になる。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における安全センサの構成図である。図1において、19は安全センサを40はCOセンサを示す。COセンサ40はCO検出部20をヒータ21で間欠加熱する構成としている。22はパルス信号制御手段であり、信号制御手段としてのマイコン23から出力されたパルス出力電圧はオペアンプ24の+端子に入力され、出力端から固定抵抗25とコンデンサ26からなるフィルターを経由してオペアンプ27の+端子の入力になる。PNPトランジスタ28とNPNトランジスタ29および直流電源30はヒータ21への電力供給手段31を構成している。この構成において電流は直流電源30からPNPトランジスタ28のエミッタ−コレクタを流れ、ヒータ21に流れ込む。電流の大きさはPNPトランジスタ28のベース電流によって決まる。PNPトランジスタ28のべース電流はNPNトランジスタ29のベース電圧、すなわちオペアンプ27の出力電圧で制御される。オペアンプ27は−端子と+端子が同電位になるように動作するのでヒータ21に流入する電流が決まり、発熱による抵抗値の変動が平衡状態に達し、ヒータ21に印加される電圧が決定され、ヒータ21の温度の平衡も達成され、CO検出部20が加熱される。
【0017】
温度が上昇するとヒータ21の抵抗値が増加し、オペアンプ27の−端子の電圧が増加する。+端子との電圧差が小さくなるとNPNトランジスタ29のベース電流が絞られる。従ってPNPトランジスタ29のベース電流も絞られ、ヒータ21に流入する電流も絞られ、平衡状態に達してパルス出力電圧に相当した電圧がヒータ21に印加されることになる。そしてヒータ21の温度は一定値に制御される。一定温度に加熱されたCO検出部20は一酸化炭素ガスの濃度に応じた電圧を出力し、出力信号が信号処理部32に入力される。マイコン23内部では、信号処理部32からの信号によってCO濃度を判定し、必要に応じて報知手段33に報知信号を出力する。マイコン23には内部バス34、通信手段である通信アダプタ35、を介して火災センサ36からの信号が入力される。
【0018】
図2は火災センサ36からマイコン23に信号の送信状態を示す信号遷移図である。火災センサ36から送信信号A(201)を内部バス34を介して通信アダプタ35に送信すると、通信アダプタ35はこれを受信して応答信号A(202)を返信する。通信アダプタ35は送信信号A(201)を受信できなければ応答信号A(202)は返信しない。火災センサ36がこの応答信号A(202)を受信して火災センサ36と通信アダプタ35とのあいだの通信が完了する。
【0019】
次に、通信アダプタ35は受信した送信信号Aをマイコン23との通信形態に変換した送信信号A’(203)をマイコン23に送信する。マイコン23はこれを受信して応答信号A’(204)を返信する。マイコン23は送信信号A’(203)を受信できなければ応答信号A’(204)は返信しない。通信アダプタ35がこの応答信号A’(204)を受信して通信アダプタ35とマイコン23とのあいだの通信が完了する。以上によって火災センサ36からマイコン23に送信する。
【0020】
図4は上記構成での通信アダプタ35の動作を示すフローチャートであり、図5は火災センサ36とマイコン23間の通信経路の模式図である。図4と図5によって通信アダプタ35の動作を説明する。内部バス34を介して通信手段110で受信し、機器接続手段114に送信する場合である。図4のように、通信手段110で受信した内容をマイコン23に通信する必要があるか否かを判定手段111で判定する(S101)。判定方法は、受信した内容の送信先がマイコン23になっているか否か、受信内容がマイコン23に関連したものか否か、受信内容と記憶手段112に記憶した過去内容とを比較し変化があるか否か、などを判定し、受信した内容の送信先がマイコン23になっている、受信内容がマイコン23に関連している、記憶手段112に記憶した過去内容から変化がある場合に通信の必要ありと判断する。すなわち、所定のCOレベルを越えたか、検知のパルス間隔を短くするべきかを決める。
【0021】
次に、通信相手・通信内容の選択と設定を通信制御手段115で行う。通信相手とはマイコン23を指定する通信のための識別符号である(S102)。通信内容は内部バス36から通信手段110で受信した内容から必要な部分を抽出したり、通信アダプタ35とマイコン23とのあいだの通信に新たに必要な内容である。また、通信の符号変換やセキュリティのための暗号化などを含んでもよい。
【0022】
通信相手・内容の選択と設定を行ったのち、機器接続手段114からマイコン23に送信する(S103)。通信アダプタ35とマイコン23とで通信のタイミングをとって送受信している場合にはその通信タイミングにあわせて送信する。送信したのち、応答信号がマイコン3から返信することになっていればその応答信号の返信を一定時間待つ(S104)。応答信号がマイコン23から返信することになっているか否かは、例えば通信アダプタ35から送信した(S103)通信内容に応答するか否かの指定が含まれている、あるいは通信アダプタ35とマイコン23とのあいだであらかじめ応答信号について取り決めがされている、などいろいろな方法がある。
【0023】
応答信号がマイコン23から返信することになっている場合、機器接続手段114で応答信号を受信して(S105)、その内容が正常であれば(S106)通信は終了である。応答信号が受信できなかったり、あるいは受信してもその内容が異常であったりすれば送信した内容を再送信し、それでも通信不能な場合は通信の異常を使用者に報知・表示したり外部に通報する(S107)。
【0024】
通信は上記の実施例に限定するものでなく、通信アダプタ35を介して火災センサ36とマイコン23とのあいだで通信ができるものであればよい。
【0025】
この構成により、火災センサ36が火災要因の異常を検知したとき、COセンサ40のマイコン23に信号を送ることによって、(火災などが原因で)予想される一酸化炭素の広がりを、近隣のセンサの検知周期を短くすることによって、早期に検知することが可能となる。
【0026】
図5は本発明の実施例1における安全センサを構成するCOセンサの構成図である。図5において、40はCOセンサである。COセンサ40としては、半導体式、熱線半導体式、固体電解質式、定電位電解式など種々の方式があるが、本実施例では固体電解質式を用いている。41は耐熱性で低熱伝導性の基板で、ここでは約2mm×2mm×0.3mmの石英ガラスを用いている。42は白金のヒータでスパッタ法、電子線蒸着法などによって所定の温度になるように抵抗値を設定している。43は絶縁膜でアルミナ、シリカ、窒化珪素などの絶縁材料の薄膜をスパッタ法、電子線蒸着法などによってヒータ42を覆うように形成している。44は絶縁膜43上に絶縁膜43より小さな面積に形成された固体電解質膜であり、酸素イオン導電性を有する固体電解質(8%イットリア安定化ジルコニア)をスパッタ法で約0.4mm×0.6mmの大きさに形成している。固体電解質としては酸素イオン導電性を有するすべての固体電解質を使用することができるがジルコニアに少量のイットリアを混合して焼成したイットリア安定化ジルコニア(YSZ)が比較的安価で入手も簡単である。45a、45bは電極で、白金をスパッタ法で感応膜上に形成している。白金に一部パラジウム、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属を混入させても良い。その他、一般に固体電解質型に用いる電極材料すべてが使用可能である。46は片方の電極45a上に設定された触媒で、触媒46は測定対象ガスを酸化分解するものであれば良いが、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属やバナジウム、マンガン等の酸化物あるいはこれらの混合物をアルミナなどに担持したものをスクリーン印刷法で形成する。本実施例では電極45a、45bに白金を用い、一方の電極45a上に触媒46を設定する構成としたが、触媒46を用いず、電極を異種のペロブスカイト型複合酸化物とするか、ペロブスカイト型複合酸化物と金で構成しても良い。以上の構成において電源(図示せず)ヒータ42に電力を供給し固体電解質膜44を所定温度(400℃〜500℃)に加熱する。固体電解質膜44が所定の温度に達すると電極45a、45bと固体電解質膜44と空気の界面で電子の授受が行われ、酸素イオンが発生する。ここで、空気中にCOが存在すると、触媒46の乗った電極45aではCOは酸化触媒46によって酸化され、電極45aまでCOは到達しない。もう一方の電極45bではCOは電極45b表面でCO2に酸化される。この酸化反応には固体電解質膜44内の酸素イオンが使われ、その結果両電極間の電極反応に差が生じ、固体電解質酸素イオンの平衡が崩れ、両電極間に電位差が発生する。この電位差を検出することによりCO濃度を検出することができる。基板41に用いている石英ガラスは熱伝導率が1.5W/mKと絶縁膜43(35〜45W/mK)や固体電解質膜44(6W/mK)に対して小さく、したがってヒータ42で加熱した場合に、基板41の温度はほとんど上昇することなくヒータ42の直上の固体電解質膜44の領域およびその近傍のみの温度を上昇させることができるので、加熱のための消費電力を大幅に低減することができる。また、熱衝撃強度も大きいので短時間で所定の温度まで昇温することが可能である。上記構成では15mWsecの電力量で450℃までの昇温が可能であった。固体電解質膜44は所定の温度で酸素イオン導電性が生じる。すなわち固体電解質が所定の温度になればCOの検知が可能である。本実施例では、基板41に熱伝導率の小さな石英ガラスを用い、固体電解質も薄膜で形成しているので瞬時に固体電解質膜44を所定の温度し昇温することが可能で、ヒータ42をパルス的に駆動させて大幅に消費電力が低減できるため、電池電源での駆動が可能である。本実施例の構成では、10msecのヒータ42への通電で450℃までの昇温が可能であり、ヒータ42への通電停止後約0.5secで室温まで復帰した。したがって、パルス間隔は、0.5secから通常の測定には問題の無い30sec程度までパルス間隔は任意に設定可能である。また、パルス間隔0.5secもCOセンサをさらに小型化すれば0.5sec以下に設定することも可能になる。
【0027】
本実施例ではCOセンサをパルス的に駆動させることを前提としているが、パルス的に駆動することは半導体式や、熱線半導体式でも可能である。しかし、これらの方式では、半導体表面に吸着する水分の影響を大きく受け、パルス間隔が大きいときは吸着水の影響で出力が低下し、水分除去のために長時間の過熱が必要になるために、パルス間隔を任意に設定することは困難である。
【0028】
本実施例は固体電解質式のパルス間隔を任意に設定できるという特徴を活かし、火災センサ36との組合せで、火災などの非常時に、異常を早期に確実に検出して逃げ遅れなどの不幸な事態を極力避け得る安全センサを提供するものであり、以下にその動作について説明する。安全センサの動作のパターンとしては大きく以下の3つの場合が考えられる。
【0029】
1.火災センサ36の出力のみ変化する場合
2.COセンサ40の出力のみが変化する場合
3.火災センサ36とCOセンサ40の両方の出力が変化する場合。
【0030】
火災センサ36の出力のみが変化する場合の動作を図6に示す。火災センサ36はサーミスタにより室温を測定する方式でもフォトトランジスタで煙濃度を測定する方式でも良いが、いずれの場合も消費電力が小さいので、電池電源を使用した場合でも常時通電し連続的な監視が可能である。通常の状態では火災センサ36の検知出力はk0、COセンサ40のパルス間隔はtaである。taは通常COの検出に支障のない約30秒(たとえば、1回のみの検知では誤報の可能性があるため、2回の検知でCO発生と判断する場合、CO発生から1分以内で検知できる時間)程度に設定してある。何らかの原因で検知出力がk1になったときに、異常と判断し、パルス信号制御手段22によってCOセンサ40のパルス間隔をtbに変更する。火災センサ36はCOセンサ40の検知出力に関係なく連続的な監視を続け、検知出力がk2になったときに火災と判断し警報を発する。
【0031】
COセンサ40の出力のみが変化する場合の動作を図7に示す。COセンサ40は通常パルス間隔taで動作しているが、火災センサ36の検知出力が変化しない場合でもCOの検知出力がc1になったときにパルス信号制御手段22によってCOセンサ40のパルス間隔をtbに変更する。tbは上述したように0.5sec程度に設定することができ、実質的には連続検知と同等の検知が可能である。COの検知出力が増加し続け、検知出力がc2に達したときにCO異常と判断し、警報を発する。
【0032】
次に、火災センサ36とCOセンサ40の両方の出力が変化する場合の動作を図8に示す。通常の状態では火災センサ36の検知出力はk0、COセンサ40のパルス間隔はtaである。何らかの原因で火災センサ36の検知出力がk1になったときに、火災の要因になる異常が発生したと判断し、パルス信号制御手段22によってCOセンサ40のパルス間隔をtbに変更する。火災センサ36はCOセンサ40の検知出力に関係なく連続的な監視を続け、検知出力がk2になったときに火災と判断し警報を発する。一方、COセンサ40ではパルス間隔tbで検知を続け、CO濃度がc3(COセンサ40のみの出力が変化した場合の警報を発する濃度c2よりも低い濃度)に達したとき、火災の危険性が高いと判断し、警報を発する。
【0033】
このように、火災センサ36とCOセンサ40を組み合わせることによって、それぞれ単独で検知する場合よりも早期に確実に危険を報知することが可能となる。
【0034】
また、図9に示すように火災センサ36は一旦火災要因となる異常を検知し、火災センサ36の出力がk1以上になってCOセンサ40のパルス間隔がt2になった後、火災要因となる異常を検出しなくなり、火災センサ36の出力がk1以下となったときは、通信アダプタ35によってCOセンサ40の出力が所定値c2以下になったときにパルス信号制御手段22によってCOセンサ40のパルス間隔をtaに戻し、通常の検知状態に復帰させる。したがって、不要の電力を消費することなく、電源として電池を用いた場合でも長期間使用することができる。
【0035】
なお、上述では内部バス34を介して火災センサ36と通信アダプタ35とで通信したが、これに限るものでなく、インターネットや無線通信、有線通信など通信回線を介して火災センサと通信アダプタとが通信するものであればよい。特に電波を用いる無線通信は火災センサとCOセンサとが離れて設置されるときに有効である。例えば火災センサは居間などで天井近くに設置され、一方COセンサはキッチンなどでガスコンロ付近に設置される。これを無線通信で接続すると設置工事の容易性、設置時の美観上で有線に勝る。
【0036】
またCOセンサ側に通信アダプタを設けてもよいし、火災センサ側に通信アダプタを設けても、両方に通信アダプタを設けてもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、パルス的に駆動するCOセンサと火災センサを組み合わせて、火災センサで火災要因となる異常を検知したときに、通信手段を介してCOセンサのパルス間隔を短くし、COの検知間隔を短くすることにより、火災の要因となる温度や煙の検知と、COの検知を同時に行い、早期に確実に検知して報知し、火災時の熱や煙の危険のみならずCOの危険も同時に知らせて、逃げ遅れによる中毒死の危険性を低減することができる。パルス間隔を任意に設定することにより、電池を電源とする場合でも長期間の使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における安全センサの構成図
【図2】本発明の1実施例における安全センサにおける信号の送信状態を示す信号遷移図
【図3】本発明の1実施例における安全センサの通信アダプタの動作のフローチャート
【図4】本発明の1実施例における安全センサの火災センサとマイコン間の通信経路の模式図
【図5】本発明の1実施例における安全センサを構成するCOセンサの組み立て斜視図
【図6】本発明の1実施例における安全センサの動作図
【図7】本発明の1実施例における安全センサの別の動作図
【図8】本発明の1実施例における安全センサの別の動作図
【図9】本発明の1実施例における安全センサの別の動作図
【図10】従来例のガスセンサの要部斜視図
【図11】従来例の別のガスセンサの要部斜視図
【図12】従来例のガスセンサの動作図
【符号の説明】
22 パルス信号制御手段
34 通信アダプタ(通信手段)
37 火災センサ
40 COセンサ
41 基板
42 ヒータ
43 絶縁膜
44 固体電解質膜
45a、45b 電極
46 触媒

Claims (6)

  1. 通信手段によって火災センサと接続されるCOセンサをパルス的に駆動し、前記通信手段を介して前記火災センサからの信号によって前記COセンサのパルス間隔を変化させるパルス信号制御手段を有する安全センサ。
  2. 火災センサで火災要因となる異常を検知したときに、前記火災センサに接続された通信手段によってCOセンサのパルス間隔を短くさせる制御信号を発する請求項1記載の安全センサ。
  3. 火災センサで火災要因となる異常を検知したときに、前記火災センサに接続された通信手段から発せられるCOセンサのパルス間隔を短くさせる制御信号は、前記火災センサの出力レベルが火災の危険を報知するための警報を発する出力レベルよりも低い出力レベルの時に発せられる請求項1又は記載の安全センサ。
  4. 火災センサの出力が所定値以上であり、かつCOセンサの出力の増加率が所定値以上の場合に警報を発する請求項1から3のいずれか1項に記載の安全センサ。
  5. 火災センサは火災要因となる異常を検出しなくなったとき、通信手段からCOセンサのパルス間隔を長くさせる、あるいはパルス間隔を所定値にする制御信号を発し、COセンサの出力が所定値以下の場合にCOセンサのパルス間隔を長くさせる、あるいはパルス間隔を所定値にする請求項1から4のいずれか1項に記載の安全センサ。
  6. COセンサは耐熱低熱伝導性の基板と、前記基板上に形成されたヒータと、前記ヒータを覆うように設けられた絶縁膜と、前記絶縁膜上に設けられた酸素イオン伝導性の固体電解質膜と、前記固体電解質膜上に形成された一対の白金電極の一方の電極上に形成された触媒を有する請求項1から5のいずれか1項に記載の安全センサ。
JP2002124005A 2002-04-25 2002-04-25 安全センサ Expired - Fee Related JP3885649B2 (ja)

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