JP3929846B2 - 間欠駆動型可燃性ガス検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高濃度、及び低濃度の可燃性ガスを、それぞれ異なる形式のセンサにより検出する間欠駆動型可燃性ガス検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
爆発下限界以下程度の低濃度の可燃性ガスの検出には、ヒータに酸化触媒層を形成した接触燃焼型ガスセンサが、また高濃度の可燃性ガスの検出には、非酸化層が形成された熱線からなる熱伝導型ガスセンサが使用され、低濃度から高濃度の広い領域の可燃性ガスを検出する可燃性ガス検出装置にあっては、検出すべき可燃性ガスの濃度に応じてスイッチにより一方のセンサを選択したり、また接触燃焼型ガスセンサの検出信号がスケールオーバとなった時点を検出して伝導型ガスセンサに切り替えるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接触燃焼型ガスセンサは、雰囲気中の酸素と可燃性ガスとの酸化反応による発熱をヒータの抵抗変化として検出するため、可燃性ガスの濃度が酸欠を引き起こすような極めて高い場合には、酸化反応が生じず、可燃性ガスが存在しないがごとき結果となる。
そればかりでなく、特許公開公報号に見られるように、携帯型ガス検出装置にあっては検出部のヒータでの消費電力を節減するため、例えば8秒の周期で2秒間通電するという間欠駆動方式が採用されている。
このような間欠駆動方式のガス検出装置にあっては、可燃性ガスの濃度が急激に変動した場合には、切り換えることできないという問題がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、可燃性ガスの濃度の如何にかかわりなく、測定すべき可燃性ガスの濃度に対応したセンサを自動的に選択することができる間欠駆動型可燃性ガス検出装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解消するために本発明においては、接触燃焼型ガスセンサを備えた低濃度領域検出部と、熱伝導型ガスセンサを備えた高濃度領域検出部とを切換手段により切り換えて可燃性ガスの濃度を検出周期の間だけ間欠的に測定する可燃性ガス検出装置において、前記低濃度領域検出部の検出出力が所定値を超えたこと、及び前記低濃度領域検出部の作動期間内に安定状態に到達することなく変化することのいずれかを検出して前記高濃度領域検出部からの信号を選択するようにした。
【0005】
【作用】
酸素濃度が燃焼に十分な濃度の環境下で可燃性ガスが高濃度に存在する場合には、接触燃焼型ガスセンサの検出出力が規定値を超えるから、熱伝導型ガスセンサに切り替える。
また、酸素濃度が触媒上で可燃性ガスを燃焼させるには不十分な場合には、触媒の表面に吸着されている酸素による極めて短時間の燃焼が生じ、安定状態に到達できないから、この変化を検出して熱伝導型ガスセンサに切り替える。
【0006】
【発明の実施の態様】
そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の可燃性ガス検出装置の一実施例を示すものであって、図中符号1、2はそれぞれ高濃度領域ガス検出部、低濃度領域ガス検出部で、熱伝導性ガス検知センサS1と、接触燃焼型ガスセンサS2をそれぞれ抵抗R1、R2と直列接続して、電源11、21から電力の供給を受けるパルス発生手段12,22の電力を供給するとともに、センサS1、S2には電源定電圧維持回路13、23を介して一定電圧が印加されている。
【0007】
熱伝導型ガスセンサS1は、温度抵抗係数が大きく、かつ被検ガスに対して触媒作用を奏しない材料、例えば白金に金メッキを施した材料を、被検ガスと熱伝導関係を形成するように配置して構成されている。
【0008】
接触燃焼型ガスセンサS2は、図2に示したように通電により発熱するヒータコイル10に、熱伝導関係を形成するように電気絶縁性材料、たとえばアルミナ等の電気絶縁層11を形成し、その外周に可燃性ガスと酸素との酸化反応を促す酸化触媒層12を形成して構成されている。
【0009】
これら高濃度領域ガス検出部1、低濃度領域ガス検出部2には、それぞれ図3(イ)に示したように所定周期T1、例えば8秒ごとに熱伝導性センサS1、及び接触燃焼型ガスセンサS2の温度が定常状態に到達するに要する時間T2、例えば2秒の電力を供給するパルス発生手段3に接続されている。
【0010】
再び図1に戻って、高濃度領域ガス検出部1の検出信号は、切換手段5に、また低濃度領域ガス検出部2の検出信号は、後述する判定手段4と、切換手段5とにそれぞれ出力している。
【0011】
判定手段4は、低濃度領域ガス検出部2の検出出力が規定値を超えた場合、または低濃度領域ガス検出部2の信号レベルが特異的に変化したことを検出して切換手段5に切り換え信号を出力する。
【0012】
切換手段5は、常時は、低濃度領域ガス検出部2からの信号を測定手段6に出力する一方、判定手段4からの切り換え信号の入力により高濃度領域ガス検出部1の信号を測定手段6に出力するように構成されている。
【0013】
この実施例において可燃性ガスの濃度が、低濃度領域に収まっている状態では、判定手段4から信号が出力しないため、切換手段5は低濃度領域ガス検出部2からの検出信号を測定手段6に出力する。
この状態で、パルス発生手段13、23から周期T1ごとに時間T2のパルス電力が出力すると、熱伝導性センサS1、及び接触燃焼型ガスセンサS2の温度が時間とともに上昇する。検出対象となっている接触燃焼型ガスセンサS2は図3(ロ)、図4(イ)に示したように時間と共に所定温度に上昇し、所定時間後T3でガスの濃度に比例した温度で定常状態となる。
【0014】
すなわち、酸化触媒層12により可燃性ガスがその濃度に応じた発熱量で発熱するから、ヒータコイル10が可燃性ガスの濃度に対応する温度まで上昇し、これに伴ってヒータコイル10の抵抗値も上昇して定常状態で安定する。測定手段6は、定常状態に到達した時点の信号レベルL1と、データ記憶手段7に格納されている検量線データとに基づいて低い濃度の可燃性ガスを検出する。
【0015】
一方、接触燃焼型ガスセンサS2での接触燃焼が不可能となるような高い濃度の可燃性ガスが急激に流入すると、ヒータコイル10が可燃性ガスの濃度に対応する温度まで上昇し、これに伴ってヒータコイル10の抵抗値も上昇するものの、酸素が存在しないため図4(ロ)に示したようにセンサS2に吸着されている酸素により酸化触媒層12で可燃性ガスが燃焼して時間T3にはレベルL2の信号を出力する。
【0016】
しかし時間とともに吸着などによる酸素が消失するから、可燃性ガスの接触燃焼が停止して燃焼による発熱が停止する。
その後は、ヒータコイル10の熱がエアに比較して熱伝導率の高い可燃性ガスにより奪われ、純粋なエアが接触している場合よりも抵抗値が低下して低濃度領域検出部2の出力信号がレベルL3に上昇する。
【0017】
このように通常状態では定常状態(図4(イ))に到達する時点でも出力信号のレベルが上昇することを判定手段4が検出して切り換え信号を出力する。
【0018】
なお、このように出力信号が特異的に変動したことを検出する手法としては、谷の信号レベルL2と、通電終了直前の信号レベルL3との比が1未満、例えば0.98になったことを検出すればよい。図5は、空気に含まれる可燃性ガスの濃度と、L2とL3との比を示すもので、接触燃焼型ガスセンサS2が検出範囲とする0乃至5%未満では、比L2/L3は0.98以上であり、また熱伝導型ガスセンサS1により確実に検出できる5%以上では比L2/L3は0.98未満となることが確認された。
【0019】
これにより、切換手段5は、高濃度領域ガス検出部1からの検出信号を測定手段6に出力して、高くなったガスの濃度を高濃度領域ガス検出部1の信号と、データ記憶手段7に格納されている検量線データに基づいて測定手段6が可燃性ガスの濃度を出力する。
【0020】
なお、環境中の可燃ガスの濃度が低く、かつその濃度が時間と共に上昇した場合には、低濃度領域ガス検出部2からの信号のレベルL1が基準値を超えるから、これを判定手段4が検出して切換手段5が高濃度領域ガス検出部1の信号を測定手段6に出力する。
【0021】
可燃性ガスの濃度が、時間と共に低下して高濃度領域ガス検出部1の検出信号のレベルが基準値を下回ると、判定手段4からの切り換え信号が停止するから、切換手段5は低濃度領域ガス検出部2からの検出信号を測定手段6に出力し、濃度の低い可燃性ガスを接触燃焼型ガスセンサS2の信号と、データ記憶手段7に格納されている検量線データに基づいて測定手段6が高い感度で測定する。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、間欠駆動であっても可燃性ガスの濃度の如何にかかわりなく、測定すべき可燃性ガスの濃度に対応したセンサを自動的に選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可燃性ガス検出装置の一実施例を示す構成図である。
【図2】接触燃焼型ガスセンサの一実施例を示す断面図である。
【図3】図(イ)乃至(ハ)は、それぞれ同上装置の動作を示す線図である。
【図4】図(イ)(ロ)は、高濃度領域ガス検出部からの信号を示す線図である。
【図5】可燃性ガスの濃度と、高濃度領域ガス検出部からの信号の変化率を示す線図である。
【符号の説明】
1 高濃度領域ガス検出部
2 低濃度領域ガス検出部
3 パルス発生手段
4 判定手段
5 切換手段
6 測定手段
7 データ記憶手段
10 ヒータコイル
11 電気絶縁層
S1 熱伝導型ガスセンサ
S2 接触燃焼型ガスセンサ
Claims (1)
- 接触燃焼型ガスセンサを備えた低濃度領域検出部と、熱伝導型ガスセンサを備えた高濃度領域検出部とを切換手段により切り換えて可燃性ガスの濃度を検出周期の間だけ間欠的に測定する可燃性ガス検出装置において、
前記低濃度領域検出部の検出出力が所定値を超えたこと、及び前記低濃度領域検出部の作動期間内に安定状態に到達することなく変化することのいずれかを検出して前記高濃度領域検出部からの信号を選択する間欠駆動型可燃性ガス検出装置。
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